JP6200635B2 - 広帯域バラン構体 - Google Patents

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Description

本発明は、バランに関し、特に広帯域で利用可能なバラン構体に関する。
本願は、2011年7月19日に出願された米国仮出願番号第61/509,365号に基づく優先権を主張するものであり、その内容は、本願に全て記載されている。
広帯域DC結合増幅器は、一般に差動入力及び差動出力を有するように設計される。これは、電源供給部(及びその他のコモン・モード)のノイズ排除、偶数次の高調波歪みのキャンセル、DCオフセット項のキャンセル、2つの出力端子の両方で振幅があることによるダイナミックレンジの拡大などが理由である。1つのダイ(半導体チップ)上又は1つのパッケージ上の複数増幅器間の相互接続、更には、1つの回路基板上の複数の増幅器間の相互接続でさえも、差動設計の利点に比べれば、差動相互接続の費用は小さいものである。しかし、能動プローブとオシロスコープ間のようなモジュール間の相互接続については、差動相互接続のコストが極めて高くなりがちである。これは、1つではなく2つの同軸ケーブルが必要(コストが増加し、大型化し、柔軟性が損なわれる)なだけでなく、差動からコモン・モードへ(及びその逆も同様)のモード変換をしないようにするには、これら2つの同軸ケーブルをしっかりと整合させる必要も生じる。
シングル・エンド信号と差動信号との間の変換を行う種々の受動的(パッシブ)な相互接続構造が知られており、これは時間領域のアプリケーションとしては「バラン(Balun:平衡−不平衡変換器)」と多くの場合呼ばれており、周波数領域のアプリケーションとしては180度ハイブリッドと呼ばれている。広帯域DC結合受動バランは、少なくとも3dBの損失に限定される。これは、DCでは、容量性又は誘導性結合によっては「反転」出力端子にエネルギーを供給できず、よってシングル・エンド入力パワーの半分は、差動出力においては「無駄になった」コモン・モード・エネルギーのように見えるためである(同様に、差動入力をシングル・エンド出力に変換するバランについては、「反転」入力中の差動パワーの半分は出力に結合できず、損失となる)。この対称性は、受動素子の相互関係からも推論することができ、受動バラン構造のパワー損失は、平衡状態から不平衡状態への変換又はその逆の変換に使われるかどうかとは無関係である。
特開2010−21630号公報 特開2008−271478号公報
一般に、バランはRFアプリケーション用に設計され、バランの過渡応答については、ほとんどか又は全く考慮されていない。こうしたデバイスでの過渡応答は、プレ・シュートか、又はプレ・シュート及びオーバー・シュートとして現れることがある。しかし、オシロスコープに結合された差動信号取込みプローブを有する信号取込みシステムのようなあるアプリケーションでは、バランの過渡応答によってプレ・シュートが現れるべきではない。更に、バランは、広い範囲の差動信号をオシロスコープに結合するために、DCにまでに至る広い帯域幅を有している必要がある。加えて、バランが、信号取込みプローブ・システムの信号ケーブル中の信号損失を補償することが望ましい。
本発明の広帯域バランは、信号取込みプローブ・システム中の信号ケーブルが原因の信号損失を補償し、DCから少なくとも15GHzのシステム応答までの帯域をカバーしつつ、過渡応答のプレ・シュートは10パーセントに過ぎない。この広帯域バランには、正極性差動信号用の第1信号パスと、負極性差動信号用の第2信号パスとがある。90度ハイブリッドは、第1ポートで正極性差動信号を受けるように第1信号パスに結合され、第3ポートで負極性差動信号を受けるように第2信号パスに結合される。第1ポートは、90度ハイブリッドの第2ポートに結合されるが、この第2ポートは出力ポートとして結合され、機能する。90度ハイブリッドの第4ポートは、第3ポートに結合され、終端抵抗を介してグランドに結合(接地)される。信号ケーブルは、90度ハイブリッドの出力ポートに結合されるが、このとき、第1信号パスには1次位相整形回路があり、第2信号パスには2次位相整形回路があって、これらは信号ケーブルによる信号損失を補償し、DCから少なくとも15GHzまでの周波数帯域を提供し、過渡応答のプレ・シュートを10パーセント未満に抑える。
広帯域バランの第1信号パスには、ラムダ割る2(λ/2)の位相シフトを提供する回路トレースと、ラムダ割る2(λ/2)の位相シフトを提供する1次位相整形回路とがあって、結果として、90度ハイブリッドの第1ポートにおいて360度の位相シフトを与える。第2信号パスには、ラムダ割る4(λ/4)の位相シフトを提供する回路トレースと、ラムダ割る2(λ/2)の位相シフトを提供する2次位相整形回路とがあって、結果として、2次位相整形回路の出力部において270度の位相シフトとなり、これが負極性差動信号の180度位相シフトに加わると、90度ハイブリッドの第3ポートにおいて450度の位相シフトという結果となる。広帯域バラン は、好ましくは、ストリップライン構造として形成される。
より具体的には、本発明の概念1は、広帯域バラン構体であって、
正極性差動信号用の第1信号パス及び負極性差動信号用の第2信号パスと、
第1ポートで上記正極性差動信号を受けるように上記第1信号パスに結合されると共に、第3ポートで上記負極性差動信号を受けるように第2信号パスに結合される90度ハイブリッドであって、該90度ハイブリッドの第2ポートは上記第1ポートに結合されて出力ポートとして機能し、上記90度ハイブリッドの第4ポートは上記第3ポートに結合されると共に終端抵抗を介してグランドに結合される上記90度ハイブリッドと、
上記出力ポートに結合される信号ケーブルとを具え、
上記信号ケーブルによる信号損失を補償し、DCから少なくとも15GHzまでの周波数帯域を提供し、過渡応答のプレ・シュートを10パーセント未満に抑えるために、上記第1信号パスは1次位相整形回路を有し、上記第2信号パスは2次位相整形回路を有することを特徴としている。
本発明の概念2は、概念1の広帯域バラン構体であって、上記第1信号パスが、ラムダ割る2の位相シフトを提供する回路トレースと、ラムダ割る2の位相シフトを提供する1次位相整形回路とを有し、上記90度ハイブリッドの上記第1ポートにおいて360度の位相シフトが得られることを特徴としている。
本発明の概念3は、概念1の広帯域バラン構体であって、上記第2信号パスが、ラムダ割る4の位相シフトを提供する回路トレースと、ラムダ割る2の位相シフトを提供する2次位相整形回路とを有し、該2次位相整形回路の出力部において270度の位相シフトが得られ、これが上記負極性差動信号の180度位相シフトに加えられて、上記90度ハイブリッドの上記第3ポートにおいて450度の位相シフトが得られることを特徴としている。
本発明の概念4は、概念1の広帯域バラン構体であって、上記バランは、ストリップライン構造として形成されることを特徴としている。
本発明の目的、効果及び他の新規な点は、以下の詳細な説明を添付の特許請求の範囲及び図面とともに読むことによって明らかとなろう。
図1は、本発明による広帯域バラン構体と共に使用するのに適した電気システムのブロック図である。 図2は、本発明による広帯域バラン構体を用いた信号取込みプローブ・システムのブロック図である。 図3は、本発明による広帯域バラン構体の実施形態を示す図である。 図4は、本発明による広帯域バラン構体の物理的レイアウトを示す図である。 図5は、典型的なバランと本発明による広帯域バランの位相関係を示す図である。 図6は、典型的なバランと本発明による広帯域バランについての過渡応答曲線を示す図である。 図7は、信号ケーブル、本発明による広帯域バラン及び本発明による広帯域バランと信号ケーブルを組合せたシステムのそれぞれの過渡応答を示す図である。 図8は、信号ケーブル、本発明による広帯域バラン及び本発明による広帯域バランと信号ケーブルを組合せたシステムのそれぞれの周波数応答を示す図である。
本発明の広帯域バランは、位相シフタ、位相整形回路、90度ハイブリッドを利用し、90度ハイブリッドの出力において180度差動信号である負極性信号の位相をシフトする。90度ハイブリッドを用いて、差動増幅器出力をシングル・エンドのケーブルを通してシングル・エンドの入力に結合する場合か、又は同様にシングル・エンドの増幅器出力をシングル・エンドのケーブルを通して差動入力に結合する場合において、DC(直流)での3dBのパワー損失を、ケーブルにおける表皮効果や誘電吸収のために生じる高周波数での減衰が原因のケーブル損失を3dBまで補償するのに用いることができる。言い換えれば、他の場合では無駄になる高周波数パワーを、ハイブリッドを通して結合して、ケーブル損失を埋め合わせるために、他の場合では使用しない出力側において利用し、これによって、ノイズが増えたり、能動ケーブルの補償回路のダイナミック・レンジを損なうことなく、全体に渡るフラットな応答を維持するものである。
位相シフタ及び位相整形回路から構成される位相シフト・ネットワークは、90度ハイブリッドの周波数範囲を広げたり、狭めたりするために、一方又は両方の回路網の枝(leg:支脈)において利用される。この場合、システムの周波数対振幅応答が平らになるよう、ケーブル中の損失とマッチ(整合)するように周波数範囲が調整される。位相シフト・ネットワークは、システムの周波数対振幅応答を調整するために、シングル・エンドのパス中において、又は、差動パスの両方の回路網の枝において、再度使用される。
図1は、電気システム10のブロック図を示しており、これには、入力回路12、バラン14及び出力回路16がある。本願においては、回路は、周波数対振幅特性及び周波数対位相特性のような電気特性を有する電気的デバイスとする。システム10には、入力回路12、出力回路16及びバラン14によって定まるシステム総合特性がある。本発明によるバラン14には、システム10の総合特性を設定するためにユーザが定めた振幅及び位相特性がある。
図2は、被試験デバイス(DUT)22からの信号を取込み、試験信号を試験測定装置に結合する信号取込みプローブ・システム20のブロック図である。試験測定装置は、例えば、オシロスコープやロジック・アナライザなどである。プローブ・システム20には、プロービング・ヘッド24があり、ここからDUT22上のテスト・ポイントに接続するために伸びているプロービング・チップ又はプロービング・ケーブルがある。被試験差動信号は、プロービング・ヘッド24中の増幅回路26に供給され、増幅回路26は、試験測定装置に転送するために、増幅及び調整を行う。増幅回路26の出力は、バラン28の差動入力に結合される。バラン28は、差動入力信号をシングル・エンド出力信号に変換する。この出力信号は、試験測定装置に接続されたプローブ・ケーブル30に供給される。信号取込みプローブ・システム20の周波数応答は、補正されておらず、被試験信号の周波数が増加するほどロールオフする。このロールオフは、主に、ケーブルの表皮効果及び誘電効果による損失が原因である。バランの周波数応答を広くするのに合わせて、ケーブル損失を補償するようにバラン28の位相シフト及び過渡応答を調整することが可能である。
図3及び図4は、信号取込みプローブ・システム20で利用可能な広帯域バラン構体40の一例の実施形態を示す。図3は、広帯域バラン構体40の実施形態を示し、図4は、絶縁基板42上の広帯域バラン構体40の物理的レイアウトを示す。図3では、正極性差動信号は0度の位相シフトを有するとして表され、広帯域バラン構体40の一方の信号パス44に入力される。また、図3では、負極性差動信号は180度の位相シフトを有するとして表され、広帯域バラン構体40の他方の信号パス46に入力される。正極性差動信号は、λ/2つまり180度位相シフトを有する回路トレース48を介して、λ/2つまり180度位相シフトを有する1次位相整形回路50の一端部に供給される。1次位相整形回路50の他端部は、90度ハイブリッド52のポート1入力部に結合される。90度ハイブリッド52は、ポート1を、出力ポートとして機能するポート2と内部的に結合する。ポート1で90度ハイブリッド52に入力される正極性差動信号は、位相サークル54で示されるように、入力信号パス44の入力部から見て、4λ/4、つまり、360度位相がシフトされている。負極性差動信号は、λ/4つまり90度位相シフトを有する回路トレース56を介して、λ/2つまり180度位相シフトを有する2次位相整形回路58の一端部に供給される。2次位相整形回路58の他端部は、90度ハイブリッド52のポート3入力部に結合される。90度ハイブリッド52は、ポート3をポート4と内部的に結合する。ポート4は、終端抵抗60を介して接地される。正極性入力信号と180度位相がずれている負極性差動信号は、入力信号パス46の入力部から見て、3λ/4、つまり、270度位相がシフトされている。結果として、90度ハイブリッドのポート3入力部における信号は、位相サークル62に示されるように、正極性差動信号に対して450度(180度+270度)位相がシフトされることになる。
図4の広帯域バラン構体40は、ストリップライン構造を用いて実現されている。広帯域バラン構体40を実現するのに、マイクロストリップ構造を用いても良い。広帯域バラン構体40は、2つの平行なグランド・プレーン(接地板)間に配置されるが、このとき、広帯域バラン構体40は、複数の絶縁層42で平行グランド・プレーンから分離される。図4では、絶縁層42を1つだけ示している。絶縁層42は、好ましくは、アルロン350絶縁材から形成され、ストリップライン構造は銅の上に形成される。複数の平行グランド・プレーンは、絶縁層中に形成されるビア(Via)72によって互いに電気的に結合される。ストリップライン広帯域バラン構体40は、1つの絶縁層42の表面上に置かれる。被試験信号を信号パス44及び46に結合するための複数の入力パッド74が、絶縁層42上に形成される。正極性差動信号を伝える信号パス44には、いくぶんU字型をした回路トレース48があり、これは180度の位相シフトを行う。回路トレース48は、180度1次位相整形回路50の一端部に結合される。180度1次位相整形回路50の他端部は、90度ハイブリッド52のポート1に結合される。負極性差動信号を伝える信号パス46には、直線型の回路トレース56があり、これは90度の位相シフトを行う。回路トレース56は、2次位相整形回路58の一端部に結合される。2次位相整形回路58の他端部は、90度ハイブリッド52のポート3に結合される。90度ハイブリッド52のポート3は、90度ハイブリッド52のポート4に結合され、これは続いて終端抵抗60を介してグランドに結合(接地)される。90度ハイブリッド52のポート1は、90度ハイブリッド52のポート2に結合されるが、これは、広帯域バラン40について出力ポートとして機能する。説明してきた広帯域バラン構体40は、差動信号を受けて、シングル・エンド出力信号を出力するものである。しかし、本発明による広帯域バラン構体40の信号の流れは、シングル・エンド信号を受けて、差動出力信号を出力するものについても同様に適用できる。
90度ハイブリッド52は、そのポート3入力部(90度入力部)から、そのポート2出力部に向けてS字型の位相応答を有する。ポート1入力部(0度入力部)から、ポート2出力部に向けての90度ハイブリッド52の位相応答は、線形である。ポート3入力部からポート2出力部に向けて90度ハイブリッド52を通るときのS字型位相応答を補償するため、1次位相整形回路50は、正反対のS字型位相応答を提供する。1次及び2次位相整形回路50及び58の組合せによって、広い周波数帯に渡って差動入力信号の180度の位相差を維持しながら、広帯域バラン構体40の帯域幅が拡大される。これは、正極性差動信号と、90度ハイブリッドを通って反転された負極性入力信号との間の位相差を減少させ、これによって、90度ハイブリッドの通常の帯域幅の外における正極性及び負極性差動信号間の信号の結合を強めることによって、実現される。更に、1次及び2次位相整形回路50及び58は、位相シフトを補正することで、広帯域バラン40の過渡応答を改善し、信号取込みプローブ・システム20のケーブル損失について補償する。
図5を参照すると、破線80は、90度位相シフト・ラインを用いた90度ハイブリッドを有するバランの相対的な位相を示し、実線82は、補正された広帯域バラン構体40の相対的な位相を示す。破線80は、差動信号対の相対位相が、周波数の増加に伴って負方向に行くことを示している。これは、図6の破線88で示されるように、90度位相シフト・ラインを用いた90度ハイブリッドの過渡応答は、その過渡応答曲線中に、立ち上がりエッジ86の前においてプレ・シュート84が現れるという結果となる。負極性差動信号で引き起こされたプレ・シュート84は、正極性差動信号を90度ハイブリッドに誘導し、これは、90度ハイブリッドが初期において、ポート2出力部に負の出力信号を発生させる原因となる。
実線82は、差動信号対の相対位相が正方向に行くこと(正極性)を示し、このとき、正極性の相対位相の形状は、1次及び2次位相整形回路50及び58によって修正されたものであり、図6の実線92で示されるように、補正された広帯域バラン40の過渡応答曲線中の立ち上がりエッジ90の前のプレ・シュートは、大幅に減少している。差動対の相対位相が正極性となる結果として、過渡応答曲線中のプレ・シュートは大幅に減少するが、補正された広帯域バラン40の過渡応答曲線中にオーバー・シュート94を生じさせる。正極性差動信号によって生じるオーバー・シュート94は、負極性差動信号を90度ハイブリッドに誘導し、これは、90度ハイブリッドが初期において、ポート2出力部に正の出力信号を発生させる原因となる。
図7は、信号取込みプローブ・システム20中のケーブル30のような代表的なケーブル、本発明の広帯域バラン40、そして、広帯域バラン40及びケーブル30を組み合わせを有するシステムそれぞれの過渡応答を示している。破線96は、広帯域バラン40の過渡応答を表し、これには、立ち上がりエッジ100の底部に小さなアベレーション(aberration:振幅変動)98が現れていると共に、立ち上がりエッジ100の一番上の部分にオーバー・シュート102が現れている。破線に見られるように、広帯域バラン40の過渡応答中に、プレ・シュートはほぼない。実際に実現する際には、広帯域バラン40の過渡応答の仕様として、10パーセントのプレ・シュートが許される。これは、広帯域バラン40の製造過程におけるばらつきの結果である。点線104は、ケーブルの過渡応答を示し、これには、立ち上がりエッジ108の一番上の部分に丸くなった曲がり角が現れている。実線110は、広帯域バラン40とケーブル30の組合せを表す。立ち上がりエッジ112の前にプレ・シュートはない。過渡応答の立ち上がりエッジ112の一番上の部分には、最初の部分にオーバー・シュート114があり、続いて、ケーブル30の過渡応答に沿うように下がる部分がある。
図8は、ケーブル30、広帯域バラン40、そして広帯域バラン40とケーブル30から構成されるシステムのそれぞれの周波数応答を示す図である。破線116は、広帯域バラン40の周波数応答を表す。破線118は、ケーブル30の周波数応答を表す。実線120は、広帯域バラン40及びケーブル30のシステムの周波数応答を表す。広帯域バラン40の周波数応答116は、DC(直流)から約8GHzまでは若干低下するが、その後、30GHzまでに約1.6dBV増加する。30GHzから40GHzにかけて約0.2dBV低下し、続いて、40GHzから50GHzにかけて約1.8dBV低下する。ケーブル30の周波数応答118は、DC(直流)から30GHzにかけて約2.7dBV低下し、続いて、30GHzから39GHzにかけて更に1.6dBV低下し、するとすぐに45GHzにかけて約0.6dBV増加する。広帯域バラン40の周波数応答116の増加は、ケーブル30の周波数応答118の減少を補償し、これによって、バラン及びケーブルのシステムの周波数応答120をDCから30GHzにかけては約1.2dBVの損失とし、30GHzから44.5GHzにかけては追加で約1.8dBVの損失となるようにしている。
当業者であれば、本発明の基本原理から離れることなく、上述した本発明の実施形態の細部を種々に変形できることは明らかであろう。
10 電気システム
12 入力回路
14 バラン
16 出力回路
20 信号取込みプローブ・システム
22 被試験デバイス
24 プロービング・ヘッド
26 増幅回路
28 バラン
30 ケーブル
40 広帯域バラン
42 絶縁基板
44 第1信号パス
46 第2信号パス
48 回路トレース
50 1次位相整形回路
52 90度ハイブリッド
54 位相サークル
56 回路トレース
58 2次位相整形回路
60 終端抵抗
62 位相サークル
72 ビア
74 入力パッド

Claims (1)

  1. 正極性差動信号用の第1信号パス及び負極性差動信号用の第2信号パスと、
    第1ポートで上記正極性差動信号を受けるように上記第1信号パスに結合されると共に、第3ポートで上記負極性差動信号を受けるように第2信号パスに結合される90度ハイブリッドであって、該90度ハイブリッドの第2ポートは上記第1ポートに結合されて出力ポートとして機能し、上記90度ハイブリッドの第4ポートは上記第3ポートに結合されると共に終端抵抗を介してグランドに結合される上記90度ハイブリッドと、
    上記第1信号パス又は上記第2信号パスに設けられ、上記第1ポートにおける上記正極性差動信号と上記第3ポートにおける上記負極性差動信号との間の位相差を上記90度ハイブリッドの中心周波数において90度とするように、上記正極性差動信号又は上記負極性差動信号の位相をシフトする位相シフト・ネットワークであって、上記90度ハイブリッドの上記第1及び第2ポート間線路と上記第3及び第4ポート間線路との間の分布結合の位相応答を補償するように分布結合された線路による位相整形回路を有する上記位相シフト・ネットワークと、
    上記出力ポートに結合される信号ケーブルとを具え、
    上記信号ケーブルによる信号損失を補償することを特徴とする広帯域バラン構体。
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