JP6200581B2 - 排障装置及び排障装置を備えた鉄道車両 - Google Patents

排障装置及び排障装置を備えた鉄道車両 Download PDF

Info

Publication number
JP6200581B2
JP6200581B2 JP2016512542A JP2016512542A JP6200581B2 JP 6200581 B2 JP6200581 B2 JP 6200581B2 JP 2016512542 A JP2016512542 A JP 2016512542A JP 2016512542 A JP2016512542 A JP 2016512542A JP 6200581 B2 JP6200581 B2 JP 6200581B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
rod
flange
cylinder
impact
guide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016512542A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2015155871A1 (ja
Inventor
宗太 木村
宗太 木村
中村 英之
英之 中村
俊治 宮本
俊治 宮本
忠正 金保
忠正 金保
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Publication of JPWO2015155871A1 publication Critical patent/JPWO2015155871A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6200581B2 publication Critical patent/JP6200581B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B61RAILWAYS
    • B61FRAIL VEHICLE SUSPENSIONS, e.g. UNDERFRAMES, BOGIES OR ARRANGEMENTS OF WHEEL AXLES; RAIL VEHICLES FOR USE ON TRACKS OF DIFFERENT WIDTH; PREVENTING DERAILING OF RAIL VEHICLES; WHEEL GUARDS, OBSTRUCTION REMOVERS OR THE LIKE FOR RAIL VEHICLES
    • B61F19/00Wheel guards; Bumpers; Obstruction removers or the like
    • B61F19/04Bumpers or like collision guards

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Vibration Dampers (AREA)

Description

本発明は、排障装置及び排障装置を備えた鉄道車両に関し、特に線路上の障害物を排除する排障装置及び排障装置を台枠の下面に備えた鉄道車両に適用して好適なものである。
一般に鉄道車両の車体は、床面を形成する台枠と、この台枠の幅方向の両端部に台枠に対して垂直に設置され、車体の側面を形成する側構体と、台枠の長手方向の両端部に台枠に対して垂直に設置される妻構体と、側構体及び妻構体の上端部に設置され、車体の屋根を形成する屋根構体とから構成される。
車体(台枠)の長手方向の両端部の下面には、軌道に沿って進行する台車と、隣接する車両を連結する連結器とが設置される。軌道からの振動が台車を介して車体(台枠)に伝達され、編成された鉄道車両の牽引力に伴う引っ張り荷重やブレーキ時の圧縮荷重などが連結器を介して車体(台枠)に伝達される。台枠は、これらの振動や荷重に耐え得る十分な強度を備える。
ところで編成された鉄道車両のうち、先頭車両の運転席側の下面には、軌道上の障害物を排除する排障装置が設置されている。特許文献1には、排障装置が障害物を排除する際、鉄道車両の乗務員や乗客に過大な加速度が生じないように、衝突時の衝撃を吸収する衝撃吸収部材を備える排障装置が開示されている。
特開2009−23450号公報
特許文献1に記載の排障装置は、障害物に衝突する排障部材と、排障部材に接続されるとともに衝撃力を2方向に分配する分配部材と、分配部材の両端部に接続されるとともに車両の走行方向に沿って備えられる2つのエネルギ吸収部材とから構成されている(特許文献1、図3参照)。
この排障装置は、障害物を軌道外に排除するときの衝撃を圧壊して緩和するエネルギ吸収部材を2箇所に備えているため、軽量化及び低コスト化を図ることができない。軽量化及び低コスト化を図るべく、2箇所に備えられるエネルギ吸収部材を1箇所に集約すると、障害物を排除する際の衝撃、排障装置を車体に取り付ける際の取り付け公差又は鉄道車両の走行に伴う上下振動などの影響によって、エネルギ吸収部材が折れ曲がる座屈が生じ、衝撃を十分に吸収することができない場合がある。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、軽量化及び低コスト化を図りつつ、衝撃を十分に吸収し得る排障装置及び排障装置を備えた鉄道車両を提案する。
かかる課題を解決するために、本発明においては、鉄道車両の台枠の下面に設置される排障装置において、排障装置は、排障部に作用する衝撃を吸収する衝撃吸収機構を備え、衝撃吸収機構は、衝撃を吸収する衝撃吸収部と、衝撃吸収部を押圧する押圧部と、押圧部の押圧方向を案内する案内部とを備え、衝撃吸収部は、押圧部と案内部との間に設置され、押圧部は、衝撃吸収部を圧壊するフランジ及びフランジに接続するロッドを備え、案内部は、ロッドが挿入される筒体であり、筒体の上下の内壁に抑制部材を備え、ロッドの先端部は、抑制部材によりロッドの上下方向の変位が抑制された状態で、筒体の軸方向に案内され、筒体は、長方形断面の角筒であり、抑制部材は、角筒の上下一対の水平板上に設置され、ロッドのフランジに接続する部位は、円柱であり、ロッドの先端部は、円柱の両側面を切削した平面を有しており、平面と対向する位置に角筒の左右一対の垂直板が設置されることを特徴とする。
またかかる課題を解決するために、本発明においては、台枠の下面に設置される排障装置を備えた鉄道車両において、排障装置は、排障部に作用する衝撃を吸収する衝撃吸収機構を備え、衝撃吸収機構は、衝撃を吸収する衝撃吸収部と、衝撃吸収部を押圧する押圧部と、押圧部の押圧方向を案内する案内部とを備え、衝撃吸収部は、押圧部と案内部との間に設置され、押圧部は、衝撃吸収部を圧壊するフランジ及びフランジに接続するロッドを備え、案内部は、ロッドが挿入される筒体であり、筒体の上下の内壁に抑制部材を備え、ロッドの先端部は、抑制部材によりロッドの上下方向の変位が抑制された状態で、筒体の軸方向に案内され、筒体は、長方形断面の角筒であり、抑制部材は、角筒の上下一対の水平板上に設置され、ロッドのフランジに接続する部位は、円柱であり、ロッドの先端部は、円柱の両側面を切削した平面を有しており、平面と対向する位置に角筒の左右一対の垂直板が設置されることを特徴とする。
本発明によれば、軽量化及び低コスト化を図りつつ、衝撃を十分に吸収することができる。
本実施の形態における排障装置を備えた鉄道車両の側面図である。 排障装置に設置される衝撃吸収機構の側面図である。 衝撃吸収機構のA−A断面図である。 衝撃吸収機構の押圧部の側面図である。 衝撃吸収機構の案内部のB−B断面図である。 衝撃吸収機構の衝撃吸収部のC−C断面図である。 他の実施の形態における衝撃吸収機構の案内部のB−B断面図である。 従来の排障装置が座屈した様子を示す模式図(側面図)である。
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
図1は、本実施の形態における排障装置を備えた鉄道車両の側面図である。
鉄道車両は、鉄道車両の床面をなす台枠5の長手方向の両端部の下方に、鉄道車両を支持するとともに軌道1上を移動する台車(図示省略)と、隣接する鉄道車両と連結するための連結器(図示省略)とを備える。
台枠5は、台車に備えられる輪軸9からの加振力又は鉄道車両の加減速時に連結器からの引張り荷重や圧縮荷重に耐えることができる高い剛性を備える。先頭車両の運転席側の台枠5の下方には、軌道1の障害物を排除する排障装置30が設置される。
排障装置30は、線路上の障害物に衝突する排障部11と、障害物を排除する際に圧壊(塑性変形)して衝撃を吸収する衝撃吸収部13を備える衝撃吸収機構20とから構成される。衝撃吸収機構20は、案内部15と衝撃吸収部13と押圧部17とを直列に接続して構成されており、案内部15と押圧部17との間に設置される衝撃吸収部13が圧壊(塑性変形)する過程において衝撃を吸収する。
台枠5の下面には、長手方向81に間隔をあけて、台枠5の幅方向80(図3参照)の中央部にブラケット5aとブラケット5bとが設置される。ブラケット5aと排障部11の幅方向80の中央部の上端部とがピン7aによって回動可能に接続されている。
また排障部11の他の端部と衝撃吸収機構20の一方の端部とがピン7bによって回動可能に接続されており、衝撃吸収機構20の他方の端部とブラケット5bとがピン7cによって回動可能に接続されている。つまり、衝撃吸収機構20は、台枠5の長手方向81に沿う態様で、台枠5の下面に設置される。
比較的重量の小さい障害物が軌道1上に存在する場合、排障部11により障害物は軌道1の外に排除され、衝撃吸収機構20が動作することはない。比較的重量の大きい障害物が軌道1上に存在する場合であって、鉄道車両に大きな衝撃が作用する場合には、衝撃吸収機構20が動作してその衝撃を吸収して緩和する。
衝撃吸収機構20が衝撃を吸収するとき、排障部11はピン7aを中心に反時計周りに回動するとともに、衝撃吸収機構20のピン7bの側(案内部15)が高さ方向82に持ち上げられる。そして、衝撃吸収機構20はピン7cを中心に時計周りに回動するとともに衝撃吸収機構20はその軸方向に圧縮されて衝撃吸収部13が圧壊する。
図2は、図1に示す排障装置に設置される衝撃吸収機構20の側面図である。
図3は、図1に示す衝撃吸収機構20のA−A断面図である。
衝撃吸収機構20は、圧壊して衝撃を吸収する衝撃吸収部13と、衝撃吸収部13を押圧して圧壊する押圧部17と、押圧部17のロッド17cが挿入されてその内部への進行を案内する案内部15とから構成される。
押圧部17は、台枠5の下面のブラケット5bにピン7cで接続されるブラケット17aと、ブラケット17aが固定されるとともに衝撃吸収部13を押圧する板状のフランジ17bと、フランジ17bの中央部に設置されるロッド17cとから構成される。
衝撃吸収部13は、ロッド17cが貫通する開口部をその中央部に備えるフランジ13a及びフランジ13cと、これら両フランジ13a及び13cを接続する圧壊部13bとから構成される。
圧壊部13bは、対向する2枚の面板をリブで接続したダブルスキン構造(図6参照)の筒体である。フランジ13aは、ボルトでフランジ17bに固定される。フランジ13cの近傍の圧壊部13bの側面(面板)には、フランジ13cに沿って開口部13dが形成される。開口部13dが形成される部位の強度は局所的に小さいので、圧壊部13bは、開口部13dを起点に圧壊を開始して蛇腹状に崩壊する。
案内部15は、台枠5の下面のブラケット5aにピン7aで接続されるブラケット15aと、ブラケット15aが固定されるフランジ15bと、フランジ15bに接続する案内筒15cと、案内筒15cに接続するフランジ15dとから構成される。
案内筒15cは、長手方向81に交差する断面形状が高さ方向82に沿って長片を有す長方形の角筒である。衝撃吸収部13が圧壊して衝撃を吸収する過程において、案内筒15cは、その内部へのロッド17cの進行を案内する。したがって、フランジ15dは、その中央部にロッド17cが挿入される開口部を備える。
衝撃吸収機構20は、案内筒15cのフランジ15dの側からその内部に向けて寸法L1だけロッド17cの先端部が挿入された状態で、かつ、衝撃吸収部13のフランジ13cと案内部15のフランジ15dとの間隔g1を設けた状態で、案内筒15cとロッド17cが破断ピン19によって接続される。このとき、フランジ17bと、フランジ15dと、フランジ13a及びフランジ13cとは、ほぼ平行になる態様で、衝撃吸収機構20を構成している。
案内筒15cを構成する上下の水平板15c2(図5参照)の内側(ロッド17cの側)には、ロッド17cの先端部を高さ方向82に挟む態様で座屈抑制部15eが設置される。ロッド17cの先端部に設けられた孔17e(図4参照)と、案内筒15cの左右の垂直板15c1(図5参照)に設けられた孔(図示省略)とに破断ピン19が差し込まれて、衝撃吸収機構20が組み立てられている。
破断ピン19は、円柱のピンであり、その両端部に全周囲に渡って切れ込みを備える。破断ピン19は、軌道1上の小さな障害物を排除する際には破断せず、ある程度大きな障害物を排除する際に鉄道車両に許容できない衝撃(加速度)が生じる場合に破断する。破断ピン19が破断すると、衝撃吸収機構20が衝撃を吸収する。
座屈抑制部15eは、破断ピン19が破断してロッド17cが案内筒15cの内部に案内されるときに、ロッド15cの長手方向81の軸線がブラケット15aの孔15a1の中心とフランジ17aの孔17a1の中心とを結ぶ線(以下、衝撃吸収機構20の軸線と呼ぶ)に沿う姿勢を維持しながらロッド17cが案内筒15cの内部へ進行することを案内する。
図4は、衝撃吸収機構20の押圧部17の側面図である。
図5は、図2に示す衝撃吸収機構20の案内部のB−B断面図である。
押圧部17は、台枠5の下面にピン7cで接続されるブラケット17aと、ブラケット17aに交差する態様で接続されるフランジ17bと、フランジ17bに接続する丸棒(円柱)からなるロッド17cとから構成される。
ロッド17cは、丸棒の先端部に、幅方向80に沿って軸を有す孔17eを備え、先端部から長手方向81に沿ってL3に至る範囲の丸棒の両側をフライスで切削して側面17dを形成している。つまり、フランジ17bを含むL2の範囲のロッド17cの断面形状は円形であり、孔17eの側からロッド17cの中央部に至るL3の範囲のロッド17cの断面形状は、上下に凸の円弧の両端部同士を垂線で結ぶ形状(縦長の俵型)である。
孔17eは、案内部15と押圧部17とを連結する破断ピン19を挿入するための孔である。フランジ17bの中央部にロッド17cの丸棒(図4のL2の範囲)が篏入できる開口部を加工した後、ロッド17cをフランジ17bに挿入するとともにブラケット17aを位置決めして、溶接によってこれら3個の部品17a、17b及び17cを一体化している。
高さ方向82に沿う長片を有す長方形断面を備える案内筒15cは、対向する水平板15c2及び垂直板15c1を溶接して角筒に製作される(図5参照)。垂直板15c1の高さ方向の中央部には、破断ピン19が挿入する孔(図示省略)が加工されている(図2参照)。
水平板15c2の内側には、対向する態様で一対の座屈抑制部15eが設置される。垂直板15c1の内側にはその高さ方向82に沿って案内筒15cの内側に突出する一対のガイド15c3が設置される。座屈抑制部15eの長手方向81に交差する断面形状は、幅方向80に長片を有す長方形断面である。座屈抑制部15eの水平面は、ロッド17cの上下の円弧面を長手方向81に拘束して低摩擦(線接触)で案内するとともに、衝撃吸収機構20が座屈(図8参照)することを抑制する。
ガイド15c3は、ロッド17cに加工した側面17dの軸方向(長手方向81)の動きを低摩擦で案内するとともに、ロッド17c(押圧部17)がその軸(長手方向81)周りに案内筒15c(案内部15)の内部で回転することを抑制する。なおガイド15c3を備えることを省略して、ガイド15c3の機能を垂直板15c1で代替してもよい。
図6は、図2に示す衝撃吸収機構20の衝撃吸収部13のC−C断面図である。
衝撃吸収部13は、フランジ13a及びフランジ13cと、これらのフランジ13a及び13cを接続する圧壊部13bとから構成される。四角形のフランジ13a及び13cの中央部にはロッド17cが貫通する開口部が設けられる。
圧壊部13bは、対向する2枚の面板13b1及び13b2と、これらの面板13b1及び13b2を接続するリブ13b3から構成されるアルミ合金製の中空押出形材であり、その押出方向に交差する断面形状は八角形の筒体である。圧壊部13bの押出方向の一方の端部にフランジ13aが溶接され、その他方の端部にフランジ13cが溶接されて、衝撃吸収部13が構成される。
フランジ13aと圧壊部13bとフランジ13cとにロッド17cを通して、フランジ13aとフランジ17bとをボルトで締結する。フランジ13cの側の圧壊部13bを俵型断面のロッド17cが貫通しており、フランジ13aの側の圧壊部13bを丸型断面のロッド17cが貫通している。圧壊部13bの押出方向は、ロッド17cの長手方向81に沿う態様で、衝撃吸収機構20に組み込まれる。
排障装置30が比較的重量の大きい障害物を排除する際に衝撃吸収機構20が動作して衝撃を吸収する様子を説明する。鉄道車両の先頭部の運転席側の台枠5の下面に備えられる排障部11が軌道1上の障害物に衝突すると、排障部11は、ピン7aを中心に反時計周りに回動する。
このとき排障部11と衝撃吸収機構20とを接続するピン7bが上方へ移動する。ほぼ同時に、衝撃吸収機構20はピン7cを中心に時計周りに回動し、長手方向81に圧縮する圧縮荷重が衝撃吸収機構20に作用する。
衝撃吸収機構20に生じる圧縮荷重は、具体的には破断ピン19の垂直板15c1に支持される部位とロッド17cに押される部位との間に生じるせん断荷重である。このせん断荷重が破断ピン19の許容荷重を超えると、破断ピン19が破断して、排障部11に接続される案内部15が衝撃吸収部13の方向に進行して、案内部15のフランジ15dが、衝撃吸収部13のフランジ13cに衝突する。
破断ピン19が破断する直前まで案内部15の案内筒15cにも長手方向81を圧縮する圧縮荷重が作用している。フランジ15dとフランジ13cとの間に隙間g1が設けられているので、破断ピン19が破断してフランジ15dがフランジ13cに衝突するまでの間、衝撃吸収機構20を長手方向81に支持する部材が存在しない。
このため、案内筒15cの圧縮荷重が解放されると、案内部15のガイド15c3がロッド17cの側面17dに案内されて進行して、フランジ15dはフランジ13cに激しく衝突する。
フランジ13の近傍の圧壊部13bには、局所的にその部位の強度を低下するために開口部13dが設けられているので、フランジ15dの衝突に起因する高い応力によって、開口部13dを備える部位から圧壊部13bが圧壊を始める。開口部13dが圧壊部13bの崩壊のトリガーとなるため、圧壊開始時に乗客や乗務員への衝撃となりやすい大きな圧縮荷重(ピーク荷重)を生じることなく、圧壊部13bが圧壊を開始して衝撃を吸収する。
圧壊部13bは、フランジ13cに接続する側から圧壊を開始するので、圧壊した面板13b1、13b2及びリブ13b3が蛇腹状に堆積する。フランジ13aに接続する圧壊部13bは、丸断面のロッド17cが貫通するとともに面板13b2の近くにロッド17cの側面が配置されている(図6参照)。
このため、圧壊して堆積した面板13b1、13b2及びリブ13b3は、丸断面のロッド17cによってその軸に向かう崩壊が抑制され、ロッド17cの半径方向(軸から離れる方向)への崩壊が促進される。ロッド17cの半径方向には圧壊部13bの崩壊を阻害するものがないので、圧壊部13bの軸対称の圧壊が促進されて衝撃を十分に吸収することができる。
破断ピン19が破断した直後から圧壊部13bが圧壊を継続するとともに案内部15が押圧部17に向けて進行するとき、ロッド17cの先端部は、座屈抑制部17eにより上下方向に拘束されるため上下方向に移動しない。このため、ロッド17cの軸線及び案内部15の軸線は、衝撃吸収機構20の軸線に沿う姿勢が維持されるので、衝撃吸収機構20の全体がくの字状に折れ曲がる座屈(図8参照)が生じることはない。
座屈が生じないので、フランジ15dとフランジ13a及びフランジ13cとフランジ17bとはほぼ平行な位置関係を維持する。よって圧壊部13b全体をバランスよく押圧して、圧壊部13bを圧壊することができる。このため、衝撃吸収機構20が衝撃を十分に吸収することができるので、乗客や乗務員への過度な衝撃を緩和することができる排障装置及びこの排障装置を備える安全性の高い鉄道車両を提供することができる。
更にガイド15c3は、ロッド17cに加工した側面17dの軸方向(長手方向81)の動きを低摩擦で案内するとともに、ロッド17c(押圧部17)と案内筒15c(案内部15)とが長手方向81の軸周りに相対的に回転することも抑制することができるので、圧壊部13bに捻じれを生じさせることなくバランスよく圧壊して衝撃を吸収することができる。
更に衝撃吸収機構20を製作するとき、ガイド15c3と側面17dとを備えることにより、垂直板15c1及びロッド17cに設けられた孔に容易に短時間で破断ピン19を挿入することができるので、衝撃吸収機構20を小さい工数で製造することができる。
排障装置30(図1参照)を構成する各部品の寸法公差や取り付け誤差等がある場合又は鉄道車両の走行に伴う上下方向の振動が作用する場合であっても、上述した構成によって衝撃吸収機構20には曲げモーメントが作用せず、軸方向の圧縮力を支配的に作用させて、衝撃を十分に吸収することができる。
上述した構成を備えることによって、各部品の寸法公差や取り付け誤差等を厳しく管理する必要がないため、排障装置30を製造するときの製造工数又は排障装置30を台枠5の下面に取り付ける際の取り付け作業工数を小さくして、低コストの排障装置30を提供することができる。
図7は、他の実施の形態における案内部151aのB−B断面図である。
座屈抑制部151eのロッド17cに面する形状がロッド17cの曲面に沿う凹面形状である点で、上記説明してきた案内部15a(図5)と異なる。排障部11が幅方向80の端部で軌道1上の障害物を排除したとき、衝撃吸収機構20に幅方向80と長手方向81の面内で曲げモーメントが生じる場合がある。
基本的に、この曲げモーメントはピン7aから7cの剛性によって抑制されているが、図7に示す構成によって、座屈抑制部151eとロッド17cとの先端部においても更に上記モーメントを抑制することができる。衝撃吸収機構20の上記面内での座屈を抑制することができるため、圧壊部13bはより確実に蛇腹状に崩壊して衝撃を十分に吸収することができる。したがって、乗客や乗務員への過度な衝撃を緩和することができる排障装置及びこの排障装置を備える安全性の高い鉄道車両を提供することができる。
なお更に円滑な衝撃吸収機構20の衝撃吸収動作を得るために、座屈抑制部15e又は151eと、ロッド17cの上下面との間に低摩擦の素材を貼付してもよい。またロッド17cの側面17dと、ガイド15c3との間に低摩擦の素材を貼付してもよい。低摩擦の素材には、テフロン(登録商標)板等の摩擦係数の小さい素材を用いることができる。
1 軌道
5 台枠
7 ピン
9 輪軸
11 排障部
15 案内部
13 衝撃吸収部
17 押圧部
19 破断ピン
20 衝撃吸収機構
15 案内部
15a ブラケット
15b フランジ
15c 案内筒
15c1 垂直板
15c2 水平板
15c3 ガイド
15d フランジ
15e 座屈抑制部
13 衝撃吸収部
13a フランジ
13b 圧壊部
13c フランジ
13d 開口部
17 押圧部
17a ブラケット
17b フランジ
17c ロッド
17d 側面
17e 開口部

Claims (7)

  1. 鉄道車両の台枠の下面に設置される排障装置において、
    前記排障装置は、
    排障部に作用する衝撃を吸収する衝撃吸収機構を備え、
    前記衝撃吸収機構は、
    衝撃を吸収する衝撃吸収部と、前記衝撃吸収部を押圧する押圧部と、前記押圧部の押圧方向を案内する案内部とを備え、
    前記衝撃吸収部は、
    前記押圧部と前記案内部との間に設置され、
    前記押圧部は、
    前記衝撃吸収部を圧壊するフランジ及びフランジに接続するロッドを備え、
    前記案内部は、
    前記ロッドが挿入される筒体であり、前記筒体の上下の内壁に抑制部材を備え、
    前記ロッドの先端部は、前記抑制部材により前記ロッドの上下方向の変位が抑制された状態で、前記筒体の軸方向に案内され
    前記筒体は、長方形断面の角筒であり、
    前記抑制部材は、前記角筒の上下一対の水平板上に設置され、
    前記ロッドの前記フランジに接続する部位は、円柱であり、
    前記ロッドの先端部は、前記円柱の両側面を切削した平面を有しており、
    前記平面と対向する位置に前記角筒の左右一対の垂直板が設置され
    ことを特徴とする排障装置。
  2. 前記ロッドの先端部は、前記垂直板により前記ロッドの回転方向の変位が抑制された状態で、前記筒体の軸方向に案内される
    ことを特徴とする請求項1に記載の排障装置。
  3. 前記垂直板は、前記垂直板から前記ロッドに向けて突出するとともに前記垂直板の上下方向に沿って設置されるガイドを備え、
    前記ロッドの先端部は、前記ガイドにより前記ロッドの回転方向の変位が抑制された状態で、前記筒体の軸方向に案内される
    ことを特徴とする請求項に記載の排障装置。
  4. 前記ガイドには、前記ロッドの平面の部材よりも摩擦係数の小さい部材が貼付される
    ことを特徴とする請求項3に記載の排障装置。
  5. 前記抑制部材の前記ロッドに面する部位の形状は、前記ロッドの曲面に沿う凹面である
    ことを特徴とする請求項に記載の排障装置。
  6. 前記凹面には、前記ロッドの曲面の部材よりも摩擦係数の小さい部材が貼付される
    ことを特徴とする請求項5に記載の排障装置。
  7. 台枠の下面に設置される排障装置を備えた鉄道車両において、
    前記排障装置は、
    排障部に作用する衝撃を吸収する衝撃吸収機構を備え、
    前記衝撃吸収機構は、
    衝撃を吸収する衝撃吸収部と、前記衝撃吸収部を押圧する押圧部と、前記押圧部の押圧方向を案内する案内部とを備え、
    前記衝撃吸収部は、
    前記押圧部と前記案内部との間に設置され、
    前記押圧部は、
    前記衝撃吸収部を圧壊するフランジ及びフランジに接続するロッドを備え、
    前記案内部は、
    前記ロッドが挿入される筒体であり、前記筒体の上下の内壁に抑制部材を備え、
    前記ロッドの先端部は、前記抑制部材により前記ロッドの上下方向の変位が抑制された状態で、前記筒体の軸方向に案内され、
    前記筒体は、長方形断面の角筒であり、
    前記抑制部材は、前記角筒の上下一対の水平板上に設置され、
    前記ロッドの前記フランジに接続する部位は、円柱であり、
    前記ロッドの先端部は、前記円柱の両側面を切削した平面を有しており、
    前記平面と対向する位置に前記角筒の左右一対の垂直板が設置され
    ことを特徴とする鉄道車両
JP2016512542A 2014-04-10 2014-04-10 排障装置及び排障装置を備えた鉄道車両 Active JP6200581B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2014/060408 WO2015155871A1 (ja) 2014-04-10 2014-04-10 排障装置及び排障装置を備えた鉄道車両

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2015155871A1 JPWO2015155871A1 (ja) 2017-04-13
JP6200581B2 true JP6200581B2 (ja) 2017-09-20

Family

ID=54287472

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016512542A Active JP6200581B2 (ja) 2014-04-10 2014-04-10 排障装置及び排障装置を備えた鉄道車両

Country Status (3)

Country Link
EP (1) EP3130521B1 (ja)
JP (1) JP6200581B2 (ja)
WO (1) WO2015155871A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110304096A (zh) * 2018-01-10 2019-10-08 西华大学 有轨电车与汽车防碰撞主动保护装置

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
AT518036A1 (de) * 2015-12-10 2017-06-15 Siemens Ag Oesterreich Fahrwerk für ein Schienenfahrzeug
CN107914728B (zh) * 2017-11-14 2019-10-01 中车长春轨道客车股份有限公司 地铁车辆的前端吸能装置
CN109017861B (zh) * 2018-08-17 2020-04-10 中车青岛四方车辆研究所有限公司 缓冲吸能装置及轨道车辆
CN109017860B (zh) * 2018-08-17 2020-03-27 中车青岛四方车辆研究所有限公司 集成式缓冲吸能装置及轨道车辆

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR1280548A (fr) * 1961-02-28 1961-12-29 Opee Ltd Perfectionnements apportés aux tampons pour véhicules de chemin de fer, de tramways et analogues
JPS5248289U (ja) * 1975-10-02 1977-04-06
JPH0547004Y2 (ja) * 1988-10-20 1993-12-09
JPH076025U (ja) * 1993-06-22 1995-01-27 日本車輌製造株式会社 鉄道車両用排障器
DE19636225A1 (de) * 1996-09-06 1998-03-12 Dellner Couplers Ab Mittelpufferkupplung
DE19720329C1 (de) * 1997-05-15 1998-11-05 Abb Daimler Benz Transp Schienenfahrzeug mit Stoßverzehrelementeinrichtung
JP4371829B2 (ja) * 2004-01-22 2009-11-25 川崎重工業株式会社 鉄道車両の前頭部構造
JP4966712B2 (ja) * 2007-03-30 2012-07-04 株式会社日立製作所 輸送機
JP4809298B2 (ja) * 2007-06-22 2011-11-09 日本車輌製造株式会社 鉄道車両
JP5089277B2 (ja) * 2007-07-18 2012-12-05 株式会社日立製作所 排障装置を備えた軌条車両
CN202987180U (zh) * 2012-12-11 2013-06-12 青岛四方车辆研究所有限公司 集成式缓冲压溃装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110304096A (zh) * 2018-01-10 2019-10-08 西华大学 有轨电车与汽车防碰撞主动保护装置
CN110304096B (zh) * 2018-01-10 2020-05-01 西华大学 有轨电车与汽车防碰撞主动保护装置

Also Published As

Publication number Publication date
WO2015155871A1 (ja) 2015-10-15
EP3130521A1 (en) 2017-02-15
EP3130521B1 (en) 2020-09-30
EP3130521A4 (en) 2017-12-20
JPWO2015155871A1 (ja) 2017-04-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6200581B2 (ja) 排障装置及び排障装置を備えた鉄道車両
JP4712604B2 (ja) 輸送機器
JP4943905B2 (ja) 衝突エネルギー吸収装置及びそれを備えた軌条車両
JP5145186B2 (ja) 衝突緩和装置を備えた軌条車両
JP6200966B2 (ja) 鉄道車両の衝突エネルギー吸収装置
EP3181425B1 (en) Railway vehicle provided with collision energy absorption structure
JP5821334B2 (ja) フロントアンダーランプロテクタ
CA2910968C (en) Rail vehicle with deformation zone
JP2007253905A (ja) エネルギー吸収構造
JP6251365B2 (ja) 衝突エネルギ吸収構造を備えた鉄道車両
JP2013199250A (ja) 車体前部構造
JP6761628B2 (ja) 鉄道車両の車体
JP7218060B2 (ja) 鉄道車両
JP6017544B2 (ja) 衝撃吸収構造を備える鉄道車両構体
JP3848355B2 (ja) 軌条車両
JP2000052984A (ja) 鉄道車両用衝撃吸収台枠構造
JP7216595B2 (ja) 鉄道車両
JP5180950B2 (ja) バンパー構造体
WO2012172924A1 (ja) 衝突エネルギ吸収構造を備える鉄道車両
JP7157646B2 (ja) 鉄道車両
JP2000264203A (ja) 鉄道車両における衝撃吸収構造及び衝撃吸収方法
JP2007137350A (ja) 鉄道車両
JP7403609B1 (ja) 鉄道車両
JP7157653B2 (ja) 鉄道車両
GB2411631A (en) Shock absorbing girder for supporting a railway vehicle body

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170502

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170616

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170822

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170825

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6200581

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150