以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
<<第1実施形態>>
図1及び図2は本発明の第1実施形態における入力装置の平面図及び断面図である。
本発明の第1実施形態における入力装置1は、図1及び図2に示すように、パネルユニット10と、表示装置50と、感圧センサ60と、シール部材70と、第1の支持部材80と、第2の支持部材90と、を備えており、パネルユニット10は、カバー部材20と、タッチパネル40と、を備えている。パネルユニット10は、感圧センサ60とシール部材70を介して第1の支持部材80に支持されており、感圧センサ60及びシール部材70の弾性変形によって、第1の支持部材80に対するパネルユニット10の微小な上下動が許容されている。
この入力装置1は、表示装置50によって画像を表示することが可能となっている(表示機能)。また、この入力装置1は、操作者の指やタッチペン等によって画面上における任意の位置が示されると、タッチパネル40によってそのXY座標位置を検出することが可能となっている(位置入力機能)。さらに、操作者の指等によってパネルユニット10がZ方向に押圧されると、この入力装置1は、感圧センサ60によってその押圧操作を検出することが可能となっている(押圧検出機能)。
カバー部材20は、図1及び図2に示すように、可視光線を透過することが可能な透明基板21から構成されている。こうした透明基板21を構成する材料の具体例としては、例えば、ガラス、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)等を例示することができる。
この透明基板21の下面には、例えば白色インクや黒色インク等を塗布することで形成された遮蔽部分(額縁部分)23が設けられている。この遮蔽部23は、透明基板21の下面において中央に位置する矩形状の透明部分22を除いた領域に枠状に形成されている。
なお、透明部分22と遮蔽部分23の形状は特に上記に限定されない。また、白色や黒色に加飾された加飾部材を透明基板21の下面に貼り合わせることで、遮蔽部分23を形成してもよい。或いは、透明基板21と略同一の大きさを有し、遮蔽部分23に対応する部分のみが白色又は黒色に着色された透明なシートを準備し、当該シートを透明基板21の下面に貼り付けることで、遮蔽部分23を形成してもよい。
図3は本発明の第1実施形態におけるタッチパネルの分解斜視図である。
タッチパネル40は、図3に示すように、相互に重ね合わせられた2枚の電極シート41,42を備えた静電容量方式のタッチパネルである。
なお、タッチパネルの構造は、特にこれに限定されず、例えば、抵抗膜方式のタッチパネルや、電磁誘導方式のタッチパネルを採用してもよい。また、以下に説明する第1の電極パターン412や第2の電極パターン422をカバー部材20の下面に形成して、カバー部材20をタッチパネルの一部として利用してもよい。或いは、2枚の電極シート41,42に代えて、一枚のシートの両面に電極を形成したタッチパネルを用いてもよい。
第1の電極シート41は、可視光線を透過可能な第1の透明基材411と、この第1の透明基材411上に設けられた複数の第1の電極パターン412と、を有している。
第1の透明基材411を構成する具体的な材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)、ビニル系樹脂、ポリカーボネート(PC)、ポリアミド(PA)、ポリイミド(PI)、ポリビニルアルコール(PVA)、アクリル樹脂、トリアセチルセルロース(TAC)等の樹脂材料やガラスを例示することができる。
第1の電極パターン412は、例えば、酸化インジウム(ITO)や導電性高分子から構成された透明電極であり、図3中のY方向に沿って延在する短冊形状の面状パターン(所謂ベタパターン)で構成されている。図3に示す例では、第1の透明基材411上において、9本の電極パターン412が相互に平行に並べられている。なお、第1の電極パターン412の形状、数、配置等は上記に特に限定されない。
第1の電極パターン412をITOで構成する場合には、例えば、スパッタリング、フォトリソグラフィ、及び、エッチングによって形成する。一方、第1の電極パターン412を導電性高分子で構成する場合には、ITOの場合と同様にスパッタリング等によって形成してもよいし、或いは、スクリーン印刷やグラビアオフセット印刷等の印刷法や、コーティングした後にエッチングを行うことによって形成してもよい。
第1の電極パターン412を構成する導電性高分子の具体例としては、例えば、ポリチオフェン系、ポリピロール系、ポリアニリン系、ポリアセチレン系、ポリフェニレン系等の有機化合物を例示することができるが、この中でもPEDOT/PSS化合物を用いることが好ましい。
なお、この第1の電極パターン412を、導電性ペーストを第1の透明基材411上に印刷して硬化させることで形成してもよい。この場合には、タッチパネル40の十分な光透過性を確保するために、それぞれの第1の電極パターン412を、面状パターンに代えて、メッシュ状に形成する。導電性ペーストとしては、例えば、銀(Ag)や銅(Cu)等の金属粒子と、ポリエステルやポリフェノール等のバインダと、を混合したものを用いることができる。
複数の第1の電極パターン412は、第1の引出配線パターン413を介して、特に図示しないタッチパネル駆動回路に接続されている。この第1の引出配線パターン413は、第1の透明基材411上において、カバー部材20の遮蔽部分23に対向する位置に設けられており、操作者からはこの第1の引出配線パターン413を視認できないようになっている。このため、この第1の引出配線パターン413は、導電性ペーストを第1の透明基材411上に印刷して硬化させることで形成されている。
第2の電極シート42も、可視光線を透過可能な第2の透明基材421と、この第2の透明基材421上に設けられた複数の第2の電極パターン422と、を有している。
第2の透明基材421は、上述の第1の透明基材411と同様の材料で構成されている。また、第2の電極パターン422も、上述の第1の電極パターン412と同様に、例えば、酸化インジウム錫(ITO)や導電性高分子から構成された透明電極である。
この第2の電極パターン422は、図3中のX方向に沿って延在する短冊状の面状パターンで構成されている。図3に示す例では、第2の透明基材421上において、6本の第2の電極パターン422が相互に平行に並べられている。なお、第2の電極配線パターン422の形状、数、配置等は上記に特に限定されない。
複数の第2の電極パターン422は、第2の引出配線パターン423を介して、特に図示しないタッチパネル駆動回路に接続されている。なお、タッチパネル駆動回路は、例えば、第1の電極パターン412と第2の電極パターン422との間に所定電圧を周期的に印加し、第1及び第2の電極パターン412,422の交点毎の静電容量の変化に基づいてタッチパネル40上における指の位置を検出する。
この第2の引出配線パターン423は、第2の透明基材421上において、カバー部材20の遮蔽部分23に対向する位置に設けられており、操作者からはこの第2の引出配線パターン423を視認できないようになっている。このため、上述の第1の引出配線パターン413と同様に、この第2の引出配線パターン423も、導電ペーストを第2の透明基材421上に印刷して硬化させることで形成されている。
第1の電極シート41と第2の電極シート42は、平面視において第1の電極パターン412と第2の電極パターン422が実質的に直交するように、透明粘着剤を介して相互に貼り付けられている。また、タッチパネル40自体も、第1及び第2の電極パターン412,422がカバー部材20の透明部分22に対向するように、透明粘着剤を介して、カバー部材20の下面に貼り付けられている。こうした透明粘着剤の具体例としては、例えば、アクリル系粘着剤等を例示することができる。
なお、本実施形態における「パネルユニット10」が本発明の「板状部材」の一例に相当する。
図4(A)及び図4(B)は本発明の第1実施形態における感圧センサを示す平面図及び断面図であり、図5(A)〜図7は本発明の第1実施形態における感圧センサの変形例を示す図である。
以上に説明したカバー部材20とタッチパネル40から構成されるパネルユニット10は、図2に示すように、感圧センサ60とシール部材70を介して第1の支持部材80に支持されている。図1に示すように、感圧センサ60は、パネルユニット10の四隅に設けられている。これに対し、シール部材70は、感圧センサ60の外側に配置されており、パネルユニット10の外縁に沿って全周に亘って設けられている。
感圧センサ60及びシール部材70は、粘着剤を介してカバー部材20の下面にそれぞれ貼り付けられていると共に、粘着剤を介して第1の支持部材80にそれぞれ貼り付けられている。なお、感圧センサ60がパネルユニット10を安定して保持可能であれば、感圧センサ60の数や配置は特に限定されない。
感圧センサ60は、図4(A)に示すように、検出部61と、弾性部材65と、を備えており、検出部61は、第1の電極シート62と、第2の電極シート63と、これらの間に介装されたスペーサ64と、を有している。なお、図4(A)は、図1のIVA-IVA線に沿った断面図である。
第1の電極シート62は、第1の基材621と、上部電極622と、を有している。第1の基材621は、略円形状に形成された可撓性を有する絶縁性フィルムであり、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)ポリエーテルイミド(PEI)等から構成されている。なお、第1の基材621の形状は、略円柱形状に限定されない。また、本実施形態における「第1の基材621」が本発明の「第1の基板」の一例に相当する。
上部電極622は、第1の上部電極層623と第2の上部電極層624から構成されており、第1の基材621の下面に設けられている。第1の上部電極層623は、電気的抵抗の比較的低い導電性ペーストを第1の基材621の下面に印刷して硬化させることで形成されている。一方、第2の上部電極層624は、電気的抵抗の比較的高い導電性ペーストを第1の上部電極層623を覆うように第1の基材621の下面に印刷して硬化させることで形成されている。
第2の電極シート63も、第2の基材631と、下部電極632と、を有している。第2の基材631は、上述の第1の基材621と同様に略円形状に形成されており、上述の第1の基材621と同様の材料で構成されている。下部電極632は、第1の下部電極層633と第2の下部電極層634から構成されており、第2の基材631の上面に設けられている。なお、第2の基材631の形状は、略円柱形状に限定されない。また、本実施形態における「第2の基材631」が本発明の「第2の基板」の一例に相当する。
第1の下部電極層633は、上述の第1の上部電極層623と同様に、電気的抵抗の比較的低い導電性ペーストを第2の基材631の上面に印刷して硬化させることで形成されている。一方、第2の下部電極層634は、上述の第2の上部電極層624と同様に、電気的抵抗の比較的高い導電性ペーストを第1の下部電極層633を覆うように第2の基材631の上面に印刷して硬化させることで形成されている。
なお、電気的抵抗の比較的低い導電性ペーストとしては、例えば、銀(Ag)ペースト、金(Au)ペースト、銅(Cu)ペーストを例示することができる。これに対し、電気的抵抗の比較的高い導電性ペーストとしては、例えば、カーボン(C)ペーストを例示することができる。また、これらの導電性ペーストを印刷する方法としては、例えば、スクリーン印刷、グラビアオフセット印刷、インクジェット法等を例示することができる。
本実施形態では、図4(B)に示すように、上部電極622と下部電極632は、平面視において略等しい径の円形状を有している。なお、上部電極又は下部電極の何れか一方が他方よりも大きな径を有する円形状であってもよい。
なお、本実施形態における「上部電極622」と「下部電極632」が本発明の「一対の電極」の一例に相当する。
第1の電極シート62と第2の電極シート63は、スペーサ64を介して積層されている。このスペーサ64は、基材641と、当該基材641の両面に積層された粘着層642,643と、を備えている。基材641は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルイミド(PEI)等の絶縁性材料から構成されている。この基材641は、粘着層642,643を介して第1及び第2の電極シート62,63にそれぞれ貼り付けられている。
このスペーサ64は、図4(A)及び図4(B)に示すように、上部電極622及び下部電極632の径よりも大きな径を有する円形状の開口644を有している。上述した上部電極622及び下部電極632は、この開口644に対応する位置にそれぞれ設けられていると共に、開口644内において上部電極622及び下部電極632は互いに対向している。
スペーサ64が有する開口644の形状は特に限定されないが、円形状が好ましい。この場合には、操作者がパネルユニット10を押圧した際にスペーサ64に伝達する押圧力を緩和し、当該スペーサ64にクラック等が発生するのを抑制することができる。
また、このスペーサ64の厚さは、感圧センサ60に対して圧力が印加されていない状態において、上部電極622及び下部電極632が相互に接触するように調整されている。このため、上部電極622と下部電極632の間に所定電圧を印加した状態で、感圧センサ60に対して上方から荷重が加わると、当該荷重の大きさに応じて上部電極622と下部電極632との密着度が増加し、これらの電極622,632の間の電気抵抗が減少する。
一方、感圧センサ60に対する荷重が解放されると、上部電極622と下部電極632との密着度が減少し、これらの電極622,632間の電気抵抗が増加する。このように、感圧センサ60は、この抵抗変化に基づいて感圧センサ60に加わる圧力の大きさを検出することが可能となっており、本実施形態における入力装置1は、この感圧センサ60の電気抵抗値を所定の閾値と比較することで、操作者によるパネルユニット10の押圧操作を検出する。なお、本実施形態において「密着度が増加する」とは、微視的な接触面積の増加を意味し、「密着度が減少する」とは、微視的な接触面積の減少を意味する。
なお、上部電極622及び下部電極632が相互に接触していなくてもよいが、上部電極622及び下部電極632を無負荷状態で接触させておくことにより、印加された圧力によって電極同士が接触するまでの遊びが無くなり、感圧センサ60の検出精度の向上を図ることができる。
因みに、第2の上部電極層624や第2の下部電極層634を、カーボンペーストに代えて、感圧インクを印刷して硬化させることで形成してもよい。また、上述した電極層623,624,633,634を、印刷法に代えて、めっき処理やパターニング処理によって形成してもよい。
弾性部材65は、図4(A)に示すように、第1の基材621の径よりも小さな径を有した略円柱形状を有しており、粘着剤651を介して第1の電極シート62の上に積層されている。この弾性部材65は、平面視において、その中心C6が一対の電極622,632の中心C1(C2)に対して偏心している。また、この弾性部材65は、一対の電極622,632の全体と重複するように設けられている。
なお、本実施形態においては、弾性部材65を第1の電極シート62の上に積層しているが、特にこれに限定されない。例えば、弾性部材65を第2の電極シート63の下に積層してもよい。或いは、弾性部材65を第1の電極シート62の上に積層すると共に、第2の電極シート63の下に積層してもよい。
また、本実施形態においては、弾性部材65は、第1の基材621の径よりも小さな径を有しているが、特にこれに限定されない。例えば、弾性部材65は、当該弾性部材65の中心C6が一対の電極622,632の中心C1(C2)に対して偏心をしている限り、第1の基材621と同一の径、又は、第1の基材621よりも大きな径を有していてもよい。
また、弾性部材65の形状は、略円柱形状に限定されない。例えば、弾性部材65を多角柱形状としてもよい。なお、弾性部材が略円柱形状を有することで、操作者がパネルユニット10を押圧した際に弾性部材65の一部に応力が集中し、弾性部材65が破断してしまうのを抑制することができる。
また、本実施形態においては、弾性部材65が、平面視において、一対の電極622,632の全体と重複しているが、特にこれに限定されない。例えば、弾性部材65が、一対の電極622,632の中心C1(C2)と重複する限り、弾性部材65と一対の電極622,632とが部分的に重複してもよい。なお、弾性部材65が、平面視において一対の電極622,632の全体と重複するように設けられている場合には、操作者がパネルユニット10を押圧した際に、一対の電極622,632の全体に対して当該押圧力を伝達することができるので、感圧センサ60の検出精度の向上を図ることができる。
このような弾性部材65を構成する材料としては、繰り返し印加される押圧力に対して可逆的に変形が可能なものであればよく、特に限定しないが、例えば、発泡材やゴム材料等を例示することができる。このような弾性材料65を構成する発泡材の具体例としては、例えば、独立気泡型のウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、シリコーンフォーム等を例示することができる。また、弾性部材65を構成する材料としては、ポリウレタンゴム、ポリスチレンゴム、シリコーンゴム等を例示することができる。また、このような弾性部材65の弾性率としては、弾性部材65が発泡材で構成される場合は、10kPa〜5MPa程度が好ましい。また、弾性部材65がゴム材料で構成される場合には、5MPa〜50MPa程度が好ましい。
以上のように、弾性部材65を感圧センサ60が備えることで、支持部材80、90(後述)等が歪んでいる場合や支持部材80、90等の厚さ方向の公差が大きい場合に、これらを吸収することができる。さらに、感圧センサ60に過大な圧力や衝撃が加わった場合に、こうした弾性部材65によって感圧センサ60の損傷や破壊を防止することもできる。
本実施形態における入力装置1が備える全て(本例において4つ)の感圧センサ60について、図4(B)に示すように、弾性部材65は、上述の通り、平面視において一対の電極622,632の全体と重複するように配置されている。
全ての感圧センサ60について、図4(A)及び図4(B)に示すように、弾性部材65の中心C6は、一対の電極622,632の中心C1(C2)に対し、パネルユニット10の中心C4(図1参照)に向かう方向に対して実質的に反対の方向にそれぞれ偏心している。
このため、パネルユニット10の中心C4を介して対向するように配置された一対の感圧センサ60(図1において、感圧センサ60Aと感圧センサ60Dとの対、及び、感圧センサ60Bと感圧センサ60Cとの対)において、一方の感圧センサ60における弾性部材65は、他方の感圧センサ60に向かう方向に対して実質的に反対の方向にそれぞれ偏心している。感圧センサ60の数が増加した場合でも、全ての感圧センサ60について上記の位置的関係が成立していることが好ましい。
なお、感圧センサの構造は上述に特に限定されない。例えば、図5(A)及び図5(B)に示す感圧センサ60bの弾性部材65bのように、平面視において、弾性部材65bにおけるパネルユニット10の中心C4に向かう方向の側の端部652と開口644とが重複するように設けられていてもよい。すなわち、平面視において、端部652とスペーサ64とが重複しないように設けられていてもよい。この場合には、操作者がパネルユニット10を押圧した際に、当該押圧力がスペーサ64を介して第2の電極シート63の側に逃げてしまうことを抑制することができる。これにより、感圧センサ60bの検出精度の向上を図ることができる。
また、例えば、図6(A)及び図6(B)に示す感圧センサ60cの検出部61bのように、パネルユニット10の中心C4に向かう方向の側におけるスペーサ64bの幅D1が、当該中心C4に向かう方向に対して反対の側におけるスペーサ64bの幅D2よりも狭くてもよい(D1<D2)。すなわち、開口644の中心C3がスペーサ64bの中心C5に対してパネルユニット10の中心C4に向かう方向に偏心して形成されていてもよい。
また、例えば、図7に示す感圧センサ60dの検出部61cのように、上部電極622bの第2の上部電極層624bによって環状の突出部625を形成し、当該突出部625と第2の基材631との間にスペーサ64cを挟むように構成してもよい。この突出部625は、上部電極622bの上部から径方向に突出している。また、本例におけるスペーサ64cは、開口644cが拡径されており、上部電極622bの突出部625を収容することが可能となっている。この場合には、上下の電極622b、632の間の距離(接触の度合)が第2の上部電極層624bの厚さ誤差に依らずに規定されるため、感圧センサ60dの安定した初期感圧特性を確保することができる。
なお、本実施形態における「パネルユニット10の中心C4に向かう方向に対して実質的に反対の方向」が本発明の「第1の方向」の一例に相当する。また、本実施形態における「パネルユニット10の中心C4に向かう方向」が本発明の「第2の方向」の一例に相当する。
また、上記において、「上部電極622の中心C1」、「下部電極632の中心C2」、「開口644の中心C3」、「パネルユニット10の中心C4」、「スペーサ64Bの中心C5」、及び、「弾性部材65の中心C6」とは、平面視における重心の位置をそれぞれ示す。ここで「重心」とは、平面視における輪郭の内部を一様の質量にて分布させたときの質量中心を意味する。
本実施形態におけるシール部材70は、上述の弾性部材65と同様に、発泡材やゴム材料等の弾性材料から構成されている。シール部材70を構成する発泡材の具体例としては、例えば、独立気泡型のウレタンフォーム、ポリエチレンフォーム、シリコーンフォーム等を例示することができる。また、シール部材70を構成するゴム材料としては、ポリウレタンゴム、ポリスチレンゴム、シリコーンゴム等を例示することができる。このシール部材70をカバー部材20と第1の支持部材80との間に設けることで、外部からの異物の侵入を防止することができる。
以上に説明した感圧センサ60及びシール部材70は、図2に示すように、カバー部材20と第1の支持部材80との間に挟み込まれている。第1の支持部材80は、枠部81と、保持部82と、を有している。枠部81は、カバー部材20を収容可能な開口を有する矩形枠形状を有している。一方、保持部82は、矩形環形状を有しており、枠部81の下端から径方向内側に向かって突出している。
この第1の支持部材80は、例えば、アルミニウム等の金属材料、或いは、ポリカーボネート(PC)、ABS樹脂等の樹脂材料等で構成されている。本実施形態において、枠部81と保持部82とは一体的に形成されているが、それらが別々に形成されていてもよい。
本実施形態における保持部82は、図2に示すように、感圧センサ60を保持する第1の領域821と、シール部材70を保持する第2の領域822と、を有している。第1の領域821は、当該保持部82の中心開口823を囲むように環状に配置されており、第2の領域822は、当該第1の領域821に対して径方向外側に環状に配置されている。
なお、保持部82において第1の領域821のみを凸状に形成してもよい。また、本実施形態では、感圧センサ60とシール部材70が隣り合って配置されているが、感圧センサ60とシール部材70を離して配置してもよい(すなわち、第1の領域821と第2の領域822を離して配置してもよい)。
なお、第1の領域821の厚さと第2の領域822厚さとの関係は特に限定されないが、本実施形態のように、第1の領域821が第2の領域822に対して相対的に厚くなっていることが好ましい。この場合には、パネルユニット10と第1の支持部材80との間に形成された空間において、感圧センサ60が設けられている第1の部分S1の間隔が、シール部材70が設けられている第2の部分S2の間隔に対して相対的に狭くなる(S1<S2)。一般的に、同一の弾性率を有する2つの弾性部材が相互に異なる厚さを有する場合、同一の変位量では、薄い弾性部材の方が厚い弾性部材よりも応力の値が大きくなる。このため、上記の関係(S1<S2)を満たす場合には、パネルユニット10が押圧された際に、感圧センサ60に生じる単位変位当たりの応力を、シール部材70に生じる単位変位当たりの応力に対して相対的に大きくすることができる。
図8は本発明の第1実施形態における表示装置の平面図である。
表示装置50は、図8に示すように、画像が表示される表示領域51と、その表示領域51を取り囲む外縁領域52と、その外縁領域52の両端から突出するフランジ53と、を有している。この表示装置50の表示領域51は、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、又は、電子ペーパ等の薄型の表示デバイスで構成されている。
フランジ53には貫通孔531が設けられており、この貫通孔531は第1の支持部材80の背面に形成されたネジ穴824(図2参照)に対向している。図2に示すように、ネジ54が貫通孔531を介してネジ穴824に螺合することで、表示装置50が第1の支持部材80に固定されており、これにより、表示領域51が第1の支持部材80の中央開口823を介してカバー部材20の透明部分22に対向している。
第2の支持部材90は、上述の第1の支持部材80と同様に、例えば、アルミニウム等の金属材料、或いは、ポリカーボネート(PC)、ABS樹脂等の樹脂材料等で構成されている。この第2の支持部材90は、表示装置50の背面を覆うように、粘着剤を介して、第1の支持部材80に取り付けられている。なお、粘着剤に代えて、第2の支持部材90を第1の支持部材80にネジ止めしてもよい。
次に、本実施形態の作用について説明する。図9は、本実施形態における感圧センサの作用を説明するための断面図である。
本実施形態における感圧センサ60は、上述したように、パネルユニット10への押圧に伴う上部電極622及び下部電極632の間の抵抗変化に基づいて感圧センサ60に加わる圧力の大きさを検出する。この際、操作者がパネルユニット10を押圧したことにより当該パネルユニット10に撓みが生じる。これにより、図9に示すように、感圧センサ60に加わる押圧力は、パネルユニット10の中心C4に向かう方向の側において、感圧センサ60に加えられる押圧力が大きく、反対側(パネルユニット10の中心C4に向かう方向の側に対して実質的に反対の側)に向けて減少勾配を有する圧力分布が生じる。
その結果、第1及び第2の電極シート62,63の間の内側(パネルユニット10の中心C4に向かう方向の側)の距離L1が、第1及び第2の電極シート62,63の間の外側(パネルユニット10の中心C4に向かう方向の側に対して実質的に反対の側)の距離L2よりも短くなる(L1<L2)。なお、図9における矢印の向き及び大きさは、感圧センサ60に伝達される押圧力の向き及び大きさをそれぞれ示している。
この場合において、本実施形態における入力装置1が備える感圧センサ60は、弾性部材65の中心C6が、一対の電極622、632の中心C1(C2)に対し、パネルユニット10の中心C4に向かう方向の側に対して実質的に反対の側に偏心して設けられている。これにより、操作者がパネルユニット10を押圧したことにより当該パネルユニット10に撓みが生じた場合においても、一対の電極622,623に対して当該押圧力が効率的に伝達することができ、感圧センサ60による検出精度の向上を図ることができる。
また、弾性部材65が、一対の電極622,632の全体と重複するように配置されていることで、弾性部材65を介して、一対の電極622,623に対して印加された押圧力をさらに効率的に伝達することができ、感圧センサ60による検出精度の向上を図ることができる。
また、図5(A)及び図5(B)に示すように、弾性部材65bにおいて、パネルユニット10の中心C4に向かう方向の側の端部652が、平面視において、開口644と重複していることで、印加された押圧力が、スペーサ64を介して第2の電極シート63の側に逃げてしまうことを抑制することができ、上記の効果をさらに向上することができる。
また、図6(A)及び図6(B)に示すように、スペーサ64bの開口644bの中心C3がスペーサ64bの中心C5に対してパネルユニット10の中心C4に向かう方向の側に偏心していることにより、パネルユニット10の中心C4に向かう方向の側におけるスペーサ64bの幅D1が、当該中心C4に向かう方向に対して反対の側におけるスペーサ64bの幅D2よりも狭い(D1<D2)。このように、パネルユニット10の中心C4に向かう方向の側におけるスペーサ64bの幅D1が相対的に狭いことで、パネルユニット10の中心C4に向かう方向の側において、印加される押圧力に対するスペーサ64bの反発力を相対的に弱めることができる。これにより、当該押圧力が一対の電極622,632に、より伝達されやすくなり、上記の効果をさらに向上することができる。
また、図7(A)及び図7(B)に示すように、上部電極622bの第2の上部電極層624bによって環状の突出部625を形成し、当該突出部625と第2の基材631との間にスペーサ64cを挟むように構成することで、上下の電極622b、632の間の距離(接触の度合)が第2の上部電極層624bの厚さ誤差に依らずに規定されるため、感圧センサ60dの安定した初期感圧特性を確保することができる。
<<第2実施形態>>
図10は本発明の第2実施形態における入力装置を示す断面図である。
本発明の第2実施形態における入力装置1Bは、図10に示すように、パネルユニット10Bと、感圧センサ60と、シール部材70と、支持部材80Bと、を備えており、パネルユニット10Bは、カバー部材20及びタッチパネル40に加えて、表示装置50Bを備えている。本実施形態におけるカバー部材20、タッチパネル40、感圧センサ60、及び、シール部材70の構成は、第1実施形態と同様であるので、同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態における表示装置50Bは、表示領域51と外縁領域52を有している点で第1実施形態と同様であるが、フランジ53を備えていない点で第1実施形態の表示装置50と相違している。本実施形態では、表示装置50Bが、額縁領域52のみに塗布された透明粘着剤(図8中における破線部分521)によってタッチパネル40の下面に直接貼り付けられている。従って、本実施形態では、表示装置50Bは、パネルユニット10Bに含まれて当該パネルユニット10Bの一部を構成しており、支持部材80Bには取り付けられていない。なお、表示領域51を含めた表示装置50Bの上面全体に塗布された透明粘着剤によって、表示装置50Bをタッチパネル40に貼り付けてもよい。
また、本実施形態における支持部材80Bは、図10に示すように、上部に開口を有する低背の箱形状を有しており、その内部にパネルユニット10B、感圧センサ60、及びシール部材70が収容されている。この支持部材80Bは、感圧センサ60とシール部材70を介してパネルユニット10Bを支持している。
第1実施形態と同様に、感圧センサ60は、パネルユニット10Bの四隅に設けられているのに対し、シール部材70は、パネルユニット10Bの外縁に沿って全周に亘って設けられている。そして、支持部材80Bの底部83には、上方に向かって突出する環状の凸部831が形成されており、当該凸部831上に感圧センサ60が配置されている。なお、当該底部83において感圧センサ60が設けられる部分のみに凸部831を形成してもよい。また、本実施形態では、感圧センサ60とシール部材70が隣り合って配置されているが、感圧センサ60とシール部材70を離して配置してもよい。
この場合において、本実施形態では、第1実施形態と同様に、弾性部材65の中心C6が、一対の電極622、632の中心C1(C2)に対し、パネルユニット10の中心C4に向かう方向の側に対して実質的に反対の側に偏心して設けられている。これにより、操作者がパネルユニット10を押圧したことにより当該パネルユニット10に撓みが生じた場合においても、一対の電極622,623に対して当該押圧力が効率的に伝達することができ、感圧センサ60による検出精度の向上を図ることができる。
<<第3実施形態>>
図11及び図12は本発明の第3実施形態における入力装置を示す平面図及び断面図、図13は本発明の第3実施形態における補強部材の底面図、図14は本発明の第3実施形態における入力装置の変形例を示す断面図である。
本発明の第3実施形態における入力装置1Cは、図11及び図12に示すように、パネルユニット10Cと、感圧センサ60と、シール部材70と、支持部材80Cと、を備えており、パネルユニット10Cは、カバー部材20、タッチパネル40、及び、表示装置50に加えて、補強部材30を備えている。本実施形態におけるカバー部材20、タッチパネル40、表示装置50、感圧センサ60、及び、シール部材70の構成は、第1実施形態と同様であるので、同一符号を付してその説明を省略する。
補強部材30は、図11及び図12に示すように、カバー部材20の下面に粘着剤を介して固定された枠状の部材である。この補強部材30は、カバー部材20の遮蔽部分23に貼り付けられているので、操作者からはこの補強部材30を視認できないようになっている。
この補強部材30は、本体部31と、突出部32と、を有している。本体部31は、矩形枠形状を有しており、カバー部材20の主面に対して実質的に平行な方向に延在している。一方、突出部32は、本体部31の開口311に連通した角筒形状を有しており、本体部31の内縁から下方に向かって突出している。この補強部材30は、例えば、ステンレス(SUS)等の金属材料、ABS樹脂やポリカーボネート(PC)等の樹脂材料、或いは、繊維強化プラスチック(FRP)等の複合材料等の硬くて加工性に優れた材料で構成されており、本体部31と突出部32とが一体的に形成されている。
この補強部材30の突出部32の先端面にはネジ穴321が形成されており、図12に示すように、ネジ54がフランジ53の貫通孔531を介してネジ穴321に螺合することで、表示装置50が補強部材30に固定され、これにより、表示領域51が補強部材30の開口311を介してカバー部材20の透明部分22に対向する。
この際、本実施形態では、ネジ54を補強部材30に締め付けると、表示装置50の外縁領域52がタッチパネル40の下面に密着して当該タッチパネル40をカバー部材20と表示装置50との間に挟み込むように設定されている。これにより、タッチパネル40と表示装置50との間の隙間がなくなるので、入力装置1Cにおける画面の見栄えが向上する。
なお、ネジ54に代えて、表示装置50の外縁領域52のみに塗布された粘着剤(図9中における破線部分521)によって、表示装置50をタッチパネル40の下面に直接貼り付けてもよい。或いは、表示領域51及び外縁領域52に塗布された透明粘着剤によって表示装置50をタッチパネル40に貼り付けてもよい。これらの場合には、表示装置50のフランジ53は不要となる。
また、本実施形態では、ネジ54によって表示装置50を補強部材30に直接的に固定しているが、補強部材30への表示装置50の固定方法は特にこれに限定されない。例えば、特に図示しないが、表示装置50の背面側に保持プレートを新たに設け、ビス等により当該保持プレートを補強部材30に固定すると共に、表示装置50を当該保持プレートに固定して、保持プレートを介して表示装置50を補強部材30に間接的に固定してもよい。すなわち、表示装置50が補強部材30に対して相対的に固定されていれば、表示装置50を補強部材30に直接的に固定してもよいし、或いは、表示装置50を補強部材30に間接的に固定してもよい。
本実施形態では、補強部材30の本体部31の下面に、感圧センサ60及びシール部材70が粘着剤を介して貼り付けられている。このように、本実施形態では、補強部材30の本体部31の下に形成されたスペースに感圧センサ60とシール部材70を配置しているので、入力装置1Cの薄型化を図ることができる。
パネルユニット10Cと支持部材80Cとの間には、感圧センサ60とシール部材70が介在している。第1実施形態と同様に、感圧センサ60は、パネルユニット10Cの四隅に設けられているのに対し、シール部材70は、パネルユニット10Cの外縁に沿って全周に亘って設けられている。そして、この支持部材80Cには、上方に向かって突出する環状の凸部84が形成されており、当該凸部84上に感圧センサ60が配置されている。
なお、支持部材80Cにおいて感圧センサ60が設けられる部分のみに凸部84を形成してもよい。また、本実施形態では、感圧センサ60とシール部材70が隣り合って配置されているが、感圧センサ60とシール部材70を離して配置してもよい。
本実施形態においても、第1実施形態と同様に、弾性部材65の中心C6が、一対の電極622、632の中心C1(C2)に対し、パネルユニット10の中心C4に向かう方向の側に対して実質的に反対の側に偏心して設けられている。これにより、操作者がパネルユニット10を押圧したことにより当該パネルユニット10に撓みが生じた場合においても、一対の電極622,623に対して当該押圧力が効率的に伝達することができ、感圧センサ60による検出精度の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、補強部材30を介してカバー部材20と表示装置50を連結すると共に、カバー部材20と表示装置50との間にタッチパネル40を挟み込んでいるため、パネルユニット10Cの強度を向上することができる。このため、入力装置1Cの表示領域が大型化した場合においても、感圧センサ60が圧力を正確に検出することができ、検出精度の更なる向上を図ることができる。また、カバー部材20を薄くできるので、入力装置1Cの薄型化や軽量化を図ることができる。
なお、図14に示すように、表示装置50のフランジ53に、第1の貫通孔531(図9参照)に加えて、第2の貫通孔532を形成すると共に、当該第2の貫通孔532に対向するように支持部材80Cの上面にネジ穴85を形成し、このネジ穴85に、表示装置50の第2の貫通孔532を介して、ボルト86を固定してもよい。
このボルト86は、第2の貫通孔532の内径よりも大きな外径の頭部と、第2の貫通孔532の内径よりも小さな外径の軸部と、を有している。パネルユニット10Cは、このボルト86によって、若干の上下動が許容されつつ、支持部材80Cから所定距離以上離反するのを制限されている。これにより、例えば、入力装置1Cを反転させた場合にパネルユニット10Cが支持部材80Cから分離してしまうのを防止することができる。
<<第4実施形態>>
図15は本発明の第4実施形態における入力装置を示す断面図である。
本実施形態では、(1)支持部材80Dの構成と、(2)感圧センサ60の設置位置と、が第3実施形態と相違するが、それ以外の構成は第3実施形態と同様である。以下に、第4実施形態における入力装置1Dについて第1実施形態との相違点についてのみ説明し、第3実施形態と同様の構成である部分については同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、図15に示すように、感圧センサ60が、表示装置50と支持部材80Dとの間に設けられているため、支持部材80Dは凸部84を備えていない。また、感圧センサ60は、粘着剤を介して表示装置50の背面に貼り付けられていると共に、粘着剤を介して支持部材80Dに貼り付けられている。なお、図15中のパネルユニット10Dは、上述の第3実施形態におけるパネルユニット10Cと同様の構成であり、カバー部材20、補強部材30、タッチパネル40、及び、表示装置50を備えている。
本実施形態においても、第1実施形態と同様に、弾性部材65の中心C6が、一対の電極622、632の中心C1(C2)に対し、パネルユニット10の中心C4に向かう方向の側に対して実質的に反対の側に偏心して設けられている。これにより、操作者がパネルユニット10を押圧したことにより当該パネルユニット10に撓みが生じた場合においても、一対の電極622,623に対して当該押圧力が効率的に伝達することができ、感圧センサ60による検出精度の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、第3実施形態と同様に、補強部材30を介してカバー部材20と表示装置50を連結すると共に、カバー部材20と表示装置50との間にタッチパネル40を挟み込むので、パネルユニット10Dの強度を向上することができる。このため、入力装置1Dの表示領域が大型化した場合においても、感圧センサ60が圧力を正確に検出することができ、検出精度の更なる向上を図ることができる。また、カバー部材20を薄くできるので、入力装置1Dの薄型化や軽量化を図ることができる。
<<第5実施形態>>
図16は本発明の第5実施形態における入力装置を示す断面図である。
本実施形態では、(1)パネルユニット10Eの構成と、(2)支持部材80Eの構成と、(3)感圧センサ60及びシール部材70の設置位置と、が第3実施形態と相違するが、それ以外の構成は第3実施形態と同様である。以下に、第5実施形態における入力装置1Eの構成について、第3実施形態との相違点についてのみ説明し、第3実施形態と同様の構成である部分については同一符号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、図16に示すように、パネルユニット10Eが、カバー部材20、第1の補強部材30、タッチパネル40、及び、表示装置50に加えて、第2の補強部材35を備えている。
この第2の補強部材35は、粘着剤を介して、第1の補強部材30の本体部31の下面に固定されており、表示装置50の背面を覆っている。この第2の補強部材35は、上述の第1の補強部材30を構成する材料と同様の材料で構成されている。なお、粘着剤に代えて、第1の補強部材30と第2の補強部材35をビス止めしてもよい。
また、本実施形態では、感圧センサ60が、この第2の補強部材35と支持部材80Eとの間に設けられている。この感圧センサ60は、粘着剤を介して第2の補強部材35の下面に貼り付けられていると共に、粘着剤を介して支持部材80Eに貼り付けられている。
同様に、シール部材70も、第2の補強部材35と支持部材80Eとの間に設けられている。このシール部材70は、粘着剤を介して第2の補強部材35の下面に貼り付けられていると共に、粘着剤を介して支持部材80Eに貼り付けられている。また、本実施形態では、第2の補強部材35の下面にその外縁に沿って凹部351が形成されていると共に、支持部材80Eが平坦な部材から構成されている。
本実施形態においても、第1実施形態と同様に、弾性部材65の中心C6が、一対の電極622、632の中心C1(C2)に対し、パネルユニット10の中心C4に向かう方向の側に対して実質的に反対の側に偏心して設けられている。これにより、操作者がパネルユニット10を押圧したことにより当該パネルユニット10に撓みが生じた場合においても、一対の電極622,623に対して当該押圧力が効率的に伝達することができ、感圧センサ60による検出精度の向上を図ることができる。
また、本実施形態では、第3実施形態と同様に、補強部材30を介してカバー部材20と表示装置50を連結すると共に、カバー部材20と表示装置50との間にタッチパネル40を挟み込むので、パネルユニット10Eの強度を向上することができる。このため、入力装置1Eの表示領域が大型化しても感圧センサ60が圧力を正確に検出することができ、検出精度の更なる向上を図ることができる。また、カバー部材20を薄くできるので、入力装置1Eの薄型化や軽量化を図ることができる。
なお、以上説明した実施形態は、本発明の理解を容易にするために記載されたものであって、本発明を限定するために記載されたものではない。したがって、上記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
例えば、第3実施形態の変形例で説明したパネルユニットの離反制限手段(図14参照)を、第4実施形態や第5実施形態の入力装置1D、1Eに追加してもよい。
また、以上の実施形態では、タッチパネル40及び表示装置50を備える入力装置に感圧センサを設ける場合について説明したが、本発明における感圧センサは、これ以外の入力装置に設けてもよい。例えば、特に限定しないが、特に図示しない相互に対向する2枚の板状部材の4隅に感圧センサが介装されていてもよい。この場合、操作者が指等によって何れか一方の板状部材をZ方向に押圧し操作を行う場合、当該押圧操作を感圧センサにより検出することができる。これにより、押圧検出機能を有する入力装置を得ることができる。
また、例えば、入力装置は、板状部材の裏面に、当該板状部材が安定して保持可能なように設けられた感圧センサを備えていてもよい。この場合、当該入力装置を机上等に載置すると、板状部材が感圧センサを介して支持されるので、当該板状部材に対する押圧操作を感圧センサにより検出することができる。これにより、押圧検出機能を有する入力装置を得ることができる。