JP6200058B1 - 墓石 - Google Patents

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Abstract

【課題】墓石を構成する複数の石材を容易に解体したり、組み立てたりできる積重構造でありながら地震や振動に対して倒壊しにくい墓石を提供する。【解決手段】上台14と下台12との積重構造は、下台12の上面中央部に形成され、横断面形状が矩形で縦断面形状が傾斜側面と底面とで逆等脚台形を有する凹状の浅穴部26と、上台14の下端部に形成され、矩形な積重面24Aの4つのエッジ部24Bが浅穴部26の傾斜側面26Aに線接触状態で密接可能であるとともに積重面24Aと浅穴部26の底面26Bとの間に薄膜状の隙間32を有する載せ部24と、上台14を下台12に積重したときに薄膜状の隙間32に充満される液体36と、を備えた。【選択図】図5

Description

本発明は墓石に係り、特に墓石を構成する複数の石材を積重して形成される墓石に関する。
墓石は、墓石を構成する複数の石材を積重して形成されていることが多い。このため、地震や振動によって墓石が倒壊したり、積重された上側の石材が傾いたり落下して倒壊したりする問題がある。
このような墓石の倒壊防止対策として、例えば特許文献1や特許文献2がある。
特許文献1では、墓石を構成する石材のうちの上側の石材(例えば上台石)の下面中央部に形成されたテーパを有する突起を、下側の石材(例えば下台石)の上面中央部に形成された浅窪みと、その浅窪みの中央部に形成した深窪みとにそれぞれ嵌合することによって、墓石の倒壊を防止することを提案している。
特許文献2では、墓石を構成する石材である中台、上台、竿石の各積載合致部分に対し、下位側の石部材から立ち上がらせた免震用丸棒状弾性体を介して上位側石部材との係合を図るとともに、当該免震用丸棒状弾性体の免震的振動を妨げないような振動許容空間を、上位側の石部材の下面に夫々形成し、更に、上位側石部材と下位側石部材との積載合致間に、当該免震用丸棒状弾性体を貫通させて免震用滑動板を夫々に挟持介在させたことによって、墓石の倒壊を防止することを提案している。
すなわち、地震や振動に対する墓石の倒壊防止対策としては、墓石を構成する複数の石材同士を突起と溝とでしっかりと嵌合するか、棒状の部材で連結することが通常である。
実公昭48−44800号公報 特開2013−256834号公報
しかしながら、特許文献1の墓石は、下側の石材と上側の石材とがしっかりと嵌合されているので、地震や振動に対する墓石全体の振動吸収性がなく、かえって墓石が傾いたり転倒したりし易いという問題がある。また、下側の石材と上側の石材とがしっかりと嵌合されているので、墓石の修理等において墓石を構成する石材を解体したり、再度組み立てたりすることが困難であるとともに、無理に解体や組み立てを行うと、石材の角が欠けてしまうという問題がある。
また、特許文献2の墓石は、免震用丸棒状弾性体を介して上側の石材と下側の石材とを連結し、免震用丸棒状弾性体の免震的振動を妨げないような振動許容空間を上側の石材の下面に形成しているので、地震や振動に対する墓石全体の振動吸収性はある。しかしながら、墓石の修理等において墓石を構成する石材を解体したり、再度組み立てたりすることが困難であるという問題がある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、墓石を構成する複数の石材を容易に解体したり、組み立てたりできる積重構造でありながら地震や振動に対して倒壊しにくい墓石を提供することを目的とする。
本発明の墓石は目的を達成するために、複数の石材を積重させて形成される墓石において、前記複数の石材のうち上下に隣接する少なくとも1組の上側石材と下側石材との積重構造は、前記下側石材の上面中央部に形成され、横断面形状が矩形で縦断面形状が傾斜側面と底面とで逆等脚台形を有する凹状の浅穴部と、前記上側石材の下端部に形成され、矩形な積重面の4エッジ部が前記浅穴部の前記傾斜側面に線接触状態で密接可能であるとともに前記積重面と前記浅穴部の前記底面との間に薄膜状の隙間を形成する載せ部と、前記上側石材を前記下側石材に積重したときに前記薄膜状の隙間に充満される液体と、から少なくとも成ることを特徴とする。
本発明の墓石によれば、上記の積重構造とすることによって、上側石材と下側石材との各石材が独立してバランスをとることができるバランス効果、上側石材が傾いても元の位置に戻ろうとする復元効果、薄膜状の隙間に液体が充満されていることによる吸盤効果及びクッション効果が働く。
これにより、墓石を構成する複数の石材を容易に解体したり、組み立てたりできる積重構造でありながら地震や振動に対して倒壊しにくい墓石を提供することができる。
本発明において、前記薄膜状の隙間は1mm以上10mm以下の範囲であることが好ましい。
本発明において、前記液体は水であることが好ましく、水よりも粘度の高い液体であることが好ましく、水よりも凝固点が低い液体であることが好ましい。
本発明において、前記浅穴部の前記底面と前記載せ部の前記積重面との少なくとも一方に前記液体が入り込む複数の穴(袋穴)が形成されていることが好ましい。これにより、吸盤効果を一層高めることができる。
本発明において、前記浅穴部の前記傾斜側面の傾斜高さは7mm〜50mmの範囲であり、傾斜幅は3mm〜25mmであって、傾斜角度は水平に対して135度以下であることが好ましい。
本発明において、前記載せ部の前記積重面の4エッジ部は面取りされていることが好ましい。これにより、上側石材と下側石材とを解体したり組み立てたりする際に、積重面のエッジ部が欠損しにくくなる。
本発明において、前記積重構造は、前記下側石材の前記浅穴部の底面中央部に形成され、横断面形状が矩形で縦断面形状が先細状の深穴部と、前記上側石材の前記積重面中央部に突出して形成され、前記下側石材の深穴部に嵌合して挿入されるとともに先端部が前記深穴部の底面に当接しない長さに形成された挿入部と、を更に備えた。
本発明の墓石によれば、墓石を構成する複数の石材を容易に解体したり、組み立てたりできる積重構造でありながら地震や振動に対して倒壊しにくい墓石を提供することができる。
墓石の一例である五輪塔の斜視図 五輪塔の側面図 下台と上台とを積重する前の斜視図 下台と別態様の上台とを積重する前の斜視図 上台を下台に積重させた後の縦断面図 吸盤効果を説明する説明図 上台の載せ部の積重面と下台の浅穴部の底面とに細かい穴を形成した断面図 地輪と水輪との積重を説明する斜視図 地輪に水輪を積重させた断面図
以下、添付図面にしたがって本発明の墓石の好ましい実施の形態について説明する。
本発明は以下の好ましい実施の形態により説明される。本発明の範囲を逸脱することなく、多くの手法により変更を行うことができ、本実施の形態以外の他の実施の形態を利用することができる。したがって、本発明の範囲内における全ての変更が特許請求の範囲に含まれる。
ここで、図中、同一の記号で示される部分は、同様の機能を有する同様の要素である。また、本明細書中で、数値範囲を" 〜 "を用いて表す場合は、" 〜 "で示される上限、下限の数値も数値範囲に含むものとする。
本発明の墓石は、複数の石材を積重させて形成される墓石において、複数の石材のうち上下に隣接する少なくとも1組の上側石材と下側石材との積重構造は、下側石材の上面中央部に形成され、横断面形状が矩形で縦断面形状が傾斜側面と底面とで逆等脚台形(等脚台形を上下ひっくり返した形状)となる凹状を有する浅穴部と、上側石材の下端部に形成され、矩形である積重面の4エッジ部が浅穴部の傾斜側面に線接触状態で密接可能であるとともに積重面と浅穴部の底面との間に薄膜状の隙間を形成する載せ部と、上側石材を下側石材に積重したときに薄膜状の隙間に充満される液体と、で少なくとも成ることを特徴とする。
本発明の墓石は、複数の石材を積重させて形成される墓石であれば、どのような墓石にも適用することができるが、本発明の墓石の実施の形態では五輪塔の一例で説明する。
図1は五輪塔の全体構成を示す斜視図であり、図2は図1の五輪塔の縦断面図である。
図1及び図2に示すように、五輪塔10は、高さが1〜1.5m程度に形成され、下の石材から順に、直方体形状の下台12、直方体形状の上台14、直方体形状の地輪16、上下面に平坦面を有する球体形状の水輪18、四角錐形状の火輪20、及び半月球体な空輪22Aと団形な風輪22Bとからなる空風輪22の6つの石材を積重することによって構成される。
なお、図1及び図2に示す五輪塔10を構成する石材の積重数及び各石材の形状は一例であり、これに限定されない。
[墓石の第1の実施の形態の積重構造]
図1及び図2の五輪塔10では、下台12と上台14との積重、及び上台14と地輪16との積重に本発明の第1の実施の形態の墓石の積重構造を用いており、下台12(下側石材に相当)と上台14(上側石材に相当)との例で以下に説明する。
図3は上台14を下台12に積重させる前の斜視図である。
図3に示すように、下台12と上台14とはサイズの異なる直方体形状に形成され、上台14の下端部に設けられた載せ部24の積重面24Aが、下台12の上面中央部に設けられた凹状の浅穴部26の傾斜側面26Aに線接触状態で載るように形成される。
なお、本実施の形態では、上台14の形状は直方体形状であり、上台14の載せ部24の積重面24Aは上台14の下面と同義である。しかし、上台14の下端部を構成する載せ部24以外の石材上部28のサイズ幅や形状は載せ部24のサイズ幅や形状と相違していてもよい。
例えば図4に示すように、広幅な直方体形状の載せ部24に狭幅な直方体形状の石材上部28が一体的に載った段差形状でもよい。また、石材上部28の形状は直方体形状に限定されず、円盤形状やその他の形状でもよい。要は、上台14の下端部に形成された載せ部24の積重面24Aが、下台12の上面中央部に形成された凹状の浅穴部26の傾斜側面26Aに線接触状態で載るように形成されていればよい。
図3及び図4における符号24Bは上台14の積重面24Aのエッジ部、符号24Cは上台14の載せ部24の側面である。また、符号26Bは下台12の浅穴部26の底面である。更に符号30は、上台14に地輪16を積重するときの浅穴部であり、下台12の浅穴部26と同形状に形成される。
図5(A)は、上台14を下台12に積重した後の縦断面図(下台12は、図3,図4の下台12のa−a断面図)であり、図5(B)は図5(A)の丸で囲んだ部分の拡大図である。
図5に示すように、下台12の上面中央部に角型の浅穴部26が形成される。この角型の浅穴部26は、横断面形状が矩形で縦断面形状が傾斜側面26Aと底面26Bとで逆等脚台形な凹状に形成される。下台12の浅穴部26の横断面形状を矩形にしたのは、振動や地震等により積重された上台14が水平面上で回転するのを防止するためである。
また、上台14の下端部に角型の載せ部24が形成される。この角型の載せ部24は、上台14を下台12に積重したときに、矩形な積重面24Aの4つのエッジ部24Bが浅穴部26の傾斜側面26Aに線接触状態で密接するとともに積重面24Aと浅穴部26の底面26Bとの間に薄膜状の隙間32を形成する。そして、薄膜状の隙間32に液体36が充満されている。
ここで、角型の積重面24Aの4つのエッジ部24Bとは、図3及び図4に示すように、直方体形状な載せ部24の4つの辺(側面)24Cの下端と積重面24Aとが交差する4つの交差線を意味する。
そして、上台14を下台12に積重して上記の積重構造を形成するには、先ず、下台12の凹状の浅穴部26に液体36を満たしておき、この状態で下台12の浅穴部26に上台14の載せ部24を載置する。これにより、上台14を下台12に積重したときに、矩形な積重面24Aの4つのエッジ部24Bが浅穴部26の傾斜側面26Aに線接触状態で密接する。
また、予め浅穴部26に液体36を満たしておくことにより、上台14の載せ部24の積重面24Aと下台12の浅穴部26の底面26Bとの間に密閉状態で形成された薄膜状の隙間32に空気を排除した状態で液体36を充満させることができる。
このような積重構造をとることによって、上台14の載せ部24の積重面24Aの4つのエッジ部24Bが下台12の浅穴部26の傾斜側面26Aで支持されることになるので、振動や地震の際に上台14と下台12との各石材が独立してバランスをとることができる(バランス効果)。
また、上台14の載せ部24の積重面24Aの4つのエッジ部24Bが下台12の傾斜側面26Aで支持されることによって、上台14が傾いても元の水平状態に戻ろうとする復元力が作用する(復元効果)。
例えば、薄膜状の隙間32に充満された液体36が冬場の夜間等に凍ると体積が膨張するので、上台14が持ち上がる。そして、昼間、太陽によって凍った液体36が解凍するが、太陽の当たっている場所から解凍するので、上台14が傾くことがある。この場合でも、上台14の載せ部24の積重面24Aの4つのエッジ部24Bが下台12の傾斜側面26Aで支持されることによって、液体36が全て解凍する過程で元の水平状態に戻る。地震や振動等により上台14に傾きが生じる場合にも同様である。
また、上台14の載せ部24を下台12の浅穴部26に載せたときに形成される密閉状態の薄膜状の隙間32に液体36が充満されることによる吸盤効果によって、上台14と下台12とは剥離しにくくなるとともに水平方向に滑りにくくなる(吸盤効果)。
この吸盤効果の一例としては、図6に示すように、水を充満させたグラス38の口を手40の平で押さえつけて密閉した状態で手40を持ち上げると、グラス38を持ち上げることができることで良く知られている。
しかも、薄膜状の隙間32に液体36が充満されていることによって、上台14と下台12との間にクッション性をもたせることができる(クッション効果)。
上記したバランス効果、復元効果、吸盤効果、及びクッション効果により、積重される上台14と下台12とが嵌合や棒等により連結されていなくても、倒壊や傾きに強く、高い耐震性を発揮することができる。
また、上台14と下台12とが嵌合や棒等によりしっかりと連結されていないので、墓石の修理等において、上台14と下台12とを解体したり組み立てたりすることを容易に行うことができる。
したがって、本発明の墓石の実施の形態である五輪塔10は、五輪塔10を構成する複数の石材を容易に解体したり、組み立てたりできる積重構造でありながら地震や振動に対して倒壊しにくい。
上記の上台14と下台12との積重構造において、次の好ましい態様を満たすことによって、倒壊や傾きに一層強く、より大きな耐震性を発揮することができる(以下「好ましい態様」という)。
(1)図5(B)に示すように、上台14の載せ部24と下台12の浅穴部26との間に形成される薄膜状の隙間32の長さL1は1mm以上10mm以下の範囲であることが好ましい。薄膜状の隙間32の長さL1が1mm未満であると十分なクッション性が得られず、10mmを超えると十分な吸盤効果が得られない。
(2)薄膜状の隙間32に充満される液体36は水であることが好ましい。水であれば、容易に入手でき、取扱いも容易である。さらには、液体36は水よりも粘度の高い液体であることが好ましい。水よりも粘度が高いとクッション性が大きくなる。例えば、鉱物油のように長期間使用しても酸化等により粘度が変化しにくい液体を使用することができる。
(3)薄膜状の隙間32に充満される液体36は水よりも凝固点が低い液体であることが好ましい。本発明における積重構造は、上述の通り復元効果を有するが、液体が凍り難ければ液体の膨張によって上台が傾くことを防止し易い。水よりも凝固点が低い液体としては、例えば、上記の鉱物油を使用することができ、クッション性も高めることができる。
(4)図5(B)に示すように、下台12の浅穴部26の傾斜側面26Aの傾斜高さL2は7mm〜50mmの範囲であり、傾斜幅L3は3mm〜25mmであって、傾斜角度θは水平に対して90度より大きく135度以下であることが好ましい。傾斜角度θの下限は、95度以上が好ましく、100度以上が更に好ましい。θが95度以上ないと、傾斜側面26Aの角度が急過ぎて、エッジ部24Bがめり込んで外しにくくなる場合があり得るからである。θが100度以上であれば、めり込みにより外しにくくなる場合がほとんど無くなる。
下台12の角型の浅穴部26の傾斜側面26Aの傾斜高さL2を7mm〜50mmの範囲、傾斜幅L3を3mm〜25mmの範囲にするとともに、傾斜角度θを水平面に対して135度以下にする。これにより、上台14の載せ部24と浅穴部26との間に形成される薄膜状の隙間32を1mm以上10mm以下の範囲で形成し易い。また、下台12の浅穴部26の傾斜側面26Aと上台14の載せ部24の側面24Cとで形成される縦断面がV字溝42の幅L4を小さくできるので、V字溝42を介して薄膜状の隙間32にゴミや土等の異物が侵入するのを防止できる。V字溝42の幅L4としては、0.5mm以上30mm以下の範囲が好ましい。
さらには、下台12の浅穴部26の傾斜側面26Aの傾斜角度θを135度以下にすることにより、上台14が傾いても元の水平状態に戻ろうとする復元効果も一層大きくなる。
(5)また、図7に示すように、下台12の浅穴部26の底面26Bと上台14の載せ部24の積重面24Aとの少なくとも一方に液体36が入り込む複数の穴44(袋穴)が形成されていることが好ましい。これは、穴44に入った液体36の表面張力効果を利用したもので、吸盤効果を一層高めることができる。
通常、五輪塔10等の墓石に使用される石材の表面は平滑ではなくミクロ的には細かな穴が開いているが、意図的に穴44を形成することによって吸盤効果を強めることができる。
(6)上台14の載せ部24の積重面24Aの4つのエッジ部24Bは面取りされていることが好ましい。これにより、上台14と下台12とを解体したり組み立てたりする際に、積重面24Aのエッジ部24Bが欠損しにくくなる。
以上説明した墓石の積重構造の第1の実施の形態では、五輪塔10の下台12と上台14との積重の例で説明したが、五輪塔10を構成する全ての石材同士の積重構造として第1の実施の形態の積重構造を用いることができる。
しかし、五輪塔10の石材は、上の方に積重される石材ほど小さく重さが軽いため、振動や地震のときに動いて脱落し易い。
したがって、地輪16と水輪18の積重、水輪18と火輪20の積重、及び火輪20と空風輪22との積重については、次に説明する第2の実施の形態の積重構造を採用することが好ましい。
[墓石の第2の実施の形態の積重構造]
墓石の第2の実施の形態の積重構造として、直方体形状の地輪16(下側石材に相当)と上下面に平坦面に有する球体形状の水輪18(上側石材に相当)とを積重する例で以下に説明する。
図8は地輪16と水輪18とを積重する前の斜視図であり、図9は地輪16に水輪18を積重させた後の縦断面図である。
図8及び図9に示すように、第2の実施の形態の積重構造は、地輪16の上面中央部に形成され、横断面形状が円形で縦断面形状が傾斜側面46Aと底面46Bとで逆等脚台形な凹状を有する丸型の浅穴部46と、丸型の浅穴部46の底面中央部に形成され、横断面形状が矩形で縦断面形状が先細状の深穴部48と、水輪18の下端部に形成され、地輪16に水輪18を積重したときに、円形な積重面50Aの周縁部が地輪16の浅穴部48の円形な傾斜側面46Aに線接触状態で密接可能であるとともに積重面50Aと浅穴部46の底面46Bとの間に薄膜状の隙間52を形成する丸型の載せ部50と、薄膜状の隙間52に充満される液体36と、丸型の載せ部50の積重面中央部に突出して形成され、地輪16の深穴部48に嵌合して挿入されるとともに先端部が深穴部48の底面48Aに当接しない長さに形成された挿入部54と、を備えて構成される。
なお、図8及び図9では、地輪16に深穴部48を形成するとともに水輪18に挿入部54を形成したが、地輪16に挿入部54を形成するとともに水輪18に深穴部48を形成してもよい。
即ち、地輪16に形成される丸型の浅穴部46と水輪18に形成される丸型の載せ部50との関係、及び薄膜状の隙間52に充満される液体36は、浅穴部46が丸型か角型だけの違いで第1の実施の形態の積重構造と同様である。
したがって、第2の実施の形態の積重構造においても、第1の実施の形態の積重構造と同様に、バランス効果、復元効果、吸盤効果、及びクッション効果を得ることができる。
さらに、第2の実施の形態の積重構造では、地輪16に深穴部48を形成し、水輪18に深穴部48に嵌合して挿入される挿入部54を形成したことによって、水輪18の重さが軽くても振動や地震のときに地輪16から脱落しにくい構造とした。
また、第2の実施の形態の積重構造でも、第1の実施の形態の積重構造で説明した好ましい態様を採用することができる。
なお、本発明の墓石の実施の形態では、五輪塔の例で説明したが、その他に角柱墓、宝篋印塔、多宝塔、無縫塔、層塔、洋風塔、地蔵墓、観音墓のように、複数の石材が積重された墓石に適用できる。
10…五輪塔(墓石の一例)、12…下台、14…上台、16…地輪、18…水輪、20…火輪、22…空風輪、24…角型の載せ部、24A…積重面、24B…エッジ部、24C…載せ部の辺(側面)、26…角型の浅穴部、26A…傾斜側面、26B…底面、28…石材上部、30…上台の浅穴部、32…薄膜状の隙間、36…液体、38…グラス、40…手、42…V字溝、44…穴(袋穴)、46…丸型の浅穴部、46A…傾斜側面、46B…底面、48…深穴部、48A…底面、50…丸型の載せ部、50A…積重面、52…薄膜状の隙間、54…挿入部

Claims (9)

  1. 複数の石材を積重させて形成される墓石において、
    前記複数の石材のうち上下に隣接する少なくとも1組の上側石材と下側石材との積重構造は、
    前記下側石材の上面中央部に形成され、横断面形状が矩形で縦断面形状が傾斜側面と底面とで逆等脚台形を有する凹状の浅穴部と、
    前記上側石材の下端部に形成され、石材で形成された矩形な積重面の4エッジ部が石材で形成された前記浅穴部の前記傾斜側面に石材同士で線接触状態で密接しているとともに前記積重面と前記浅穴部の前記底面との間に薄膜状の隙間を形成する載せ部と、
    前記上側石材を前記下側石材に積重したときに前記薄膜状の隙間に空気を排除した状態で充満される液体と、から少なくとも成ることを特徴とする墓石。
  2. 前記薄膜状の隙間は1mm以上10mm以下の範囲である請求項1に記載の墓石。
  3. 前記液体は水である請求項1又は2に記載の墓石。
  4. 前記液体は水よりも粘度の高い液体である請求項1又は2に記載の墓石。
  5. 前記液体は水よりも凝固点の低い液体である請求項1又は2に記載の墓石。
  6. 前記浅穴部の前記底面と前記載せ部の前記積重面との少なくとも一方に前記液体が入り込む複数の穴が形成されている請求項1から5の何れか1項に記載の墓石。
  7. 前記浅穴部の前記傾斜側面の傾斜高さは7mm〜50mmの範囲であり、傾斜幅は3mm〜25mmであって、傾斜角度は水平に対して135度以下である請求項1から6の何れか1項に記載の墓石。
  8. 前記載せ部の前記積重面の4エッジ部は面取りされている請求項1から7の何れか1項に記載の墓石。
  9. 前記積重構造は、
    前記下側石材の前記浅穴部の底面中央部に形成され、横断面形状が矩形で縦断面形状が先細状の深穴部と、
    前記上側石材の前記積重面中央部に突出して形成され、前記下側石材の深穴部に嵌合して挿入されるとともに先端部が前記深穴部の底面に当接しない長さに形成された挿入部と、を更に備えた請求項1から8の何れか1項に記載の墓石。
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JP2005207211A (ja) * 2004-01-23 2005-08-04 Shigeyoshi Umehara 墓石

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