JP6199869B2 - 催眠鎮静剤の投与方式 - Google Patents

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Description

本発明は、有効成分としてベンゾジアゼピン系化合物であるメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアートまたはその塩を含有する催眠鎮静剤の投与方式(dosing regimen)に関する。より詳しくは、全身麻酔の導入および/または維持のために最適な、前記催眠鎮静剤の投与方式に関する。
全身麻酔は、手術による患者の身体的および精神的苦痛を取り除く目的で広く用いられている。全身麻酔に必要な条件は、患者の意識を消失させること(鎮静)、痛みを除去すること(鎮痛)、体動をなくすこと(筋弛緩)、および咽頭痙攣や不整脈等の有害反射を除去すること(反射抑制)であるが、麻酔剤単剤ですべての条件を満たすことは困難であり、また、対象となる手術によって目的とする全身麻酔の条件の必要度合いは異なるため、全身麻酔時には、それぞれの全身麻酔の条件を満たすために、鎮静剤、鎮痛剤、および筋弛緩剤等が、手術の種類や個々の患者に応じて投与量を調節しながら投与されている。このような方法はバランス麻酔と呼ばれ、種々の薬剤を組み合わせることで各薬剤の副作用を最小限にし、理想的な麻酔を実現する手法として高く評価されている。
患者の意識を消失させ、その状態を維持させる全身麻酔時の鎮静剤は、静脈麻酔剤と吸入麻酔剤に大きく分類される。静脈麻酔剤は、比較的簡単な装置で使用でき、全身麻酔導入時の興奮期もなく、また手術室内の汚染や大気の汚染がない等の、吸入麻酔剤にはない利点を有していることから、国内においては、1995年のプロポフォール含有製品の上市以降、急速に普及している。さらに、2007年には、静脈内投与可能な短時間作用型麻薬性鎮痛薬のレミフェンタニル塩酸塩を含有する製品や、静脈内投与可能な筋弛緩薬であるロクロニウム臭化物を含有する製品が相次いで上市され、全身麻酔に必要な条件のすべてを静脈内持続投与可能な薬剤によって満たす、全静脈麻酔(total intravenous anesthesia:TIVA)の手法が普及しつつある。
鎮静を目的とした静脈麻酔剤としては、プロポフォール、ミダゾラム、およびチアミラールナトリウム等の有効成分を含有する製品が多用されている。
プロポフォールは鎮静作用の持続が短く、長時間投与しても投与終了後から覚醒までの時間が短いため、全身麻酔の導入および維持に使用されているが、血圧低下等の循環抑制、血管痛の発現、微生物汚染の危険、術中覚醒が起こりやすい、TRPA1チャネルを活性化するために灼熱感を感じる等の問題点があることが知られている。また、プロポフォールには、希ではあるが、プロポフォール注入症候群(Propofol infusion syndrome)を起こす危険性があることも指摘されている。プロポフォール注入症候群は、集中治療分野における長期間鎮静のためにプロポフォールを投与された患者に起こる病態であり、代謝性アシドーシス、脂質異常症、多臓器不全が進行して、徐脈性不整脈を起こし、心停止に至る致死性合併症である。
一方、ベンゾジアゼピン系催眠鎮静薬であるミダゾラムは、プロポフォールと比較して循環抑制作用が弱い、術中覚醒による外傷後ストレス障害の予防に有用な健忘作用がある、拮抗剤が存在する等の利点を有する。しかしながら、ミダゾラムは、その鎮静作用の持続が長いために持続投与ではなく間歇投与で使用する必要があり、全身麻酔の導入および維持の目的ではあまり実用的ではない。また、長時間投与すると投与終了後の覚醒が遅延するため、手術室からの退出が遅れて患者の負担になるとともに、医療従事者を長時間拘束することにもなる。
また、チアミラールナトリウムは、全身麻酔導入時の鎮静作用の発現が早く、投与終了後から覚醒までの時間が短いため、全身麻酔の導入に使用されているが、ミダゾラムと同様に長時間投与すると投与終了後の覚醒が遅延するため、全身麻酔の維持の目的では用いられていない。
このように、現在臨床現場で使用されている鎮静を目的とした静脈麻酔剤は、それぞれ長所と短所を有しており、それぞれの長所のみを併せ持つ新たな静脈麻酔剤の開発が切望されている。
他方、メチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアートは、国際公開第2000/069836号パンフレットに記載されたベンゾジアゼピン系化合物であり、術前の鎮静、不安緩解、および手術前後の記憶消失的使用;短い診断、手術、または内視鏡検査中の意識鎮静;他の麻酔薬の投与に先立つ、かつ/または同時の全身麻酔の導入および維持のための成分として;ICU鎮静の際に静脈投与するのに有用な短時間作用性の中枢神経系抑制薬であることが記載されている。また、同化合物は、ベンゼンスルホン酸等と医薬上許容される塩を形成してもよく、それらを0.01−5.0mg/体重kg、好ましくは0.02−0.5mg/体重kgの用量で哺乳動物の静脈内にボーラス投与、好適には点滴投与することにより鎮静または催眠作用を得ることができる旨が記載されている(特許文献1参照)。
また、例えば、国際公開第2008/007071号パンフレットには、メチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアートのベンゼンスルホン酸塩およびその結晶多形が開示されている(特許文献2参照)。
さらに、例えば、国際公開第2012/062439号パンフレットには、オピオイド併用下で、メチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート、その塩、またはその溶媒和物を、2−10mgの用量で投与して鎮静作用を得る方法が開示されている(特許文献3参照)。
またさらに、例えば、アネスセジア・アンド・アナルゲシア(Anesthesia and Analgesia)、115巻、274−283頁、2012年や、アネスセジア・アンド・アナルゲシア(Anesthesia and Analgesia)、115巻、284−296頁、2012年には、二重盲検下でレミマゾラム(メチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート)を1分間かけて単回静脈内投与したときの安全性、忍容性、薬物動態、薬理作用等をプラセボおよびミダゾラムと比較した評価結果が記載されている(非特許文献1、2参照)。
そして、例えば、ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ファーマコロジー(British Journal of Pharmacology)、155巻、52−61頁、2008年や、ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・アネスセジア(British Journal of Anaesthesia)、105巻、6号、798−809頁、2010年には、CNS7056(メチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート)を用い、ヒツジに対して2分間の持続静注を行った旨が記載されている(非特許文献3、4参照)。
先にも記載したように、全身麻酔の際には複数の薬剤が同時に患者に適用されることとなるが、複数の薬剤を組み合わせることによって患者に望ましくない作用が発現したり、あるいは望むべき薬効が得られなくなったりすることは決して希では無い。そして、単回投与や短時間の持続投与で安全であった化合物でも、長時間の持続投与を行えば毒性発現の可能性が高まることも想像に難くない。
例えば、ベンゾジアゼピン系化合物は、高齢者になると感受性が増すことが知られているし、性別によっても感受性が異なるといわれている。麻薬性鎮痛薬の場合もまた然り、例えば、レミフェンタニルは、65歳以上の患者ではクリアランスが25%低下するといわれており、また、血漿濃度と作用部位濃度が平衡に達する時間が遅くなるともいわれている。そして、一般的にベンゾジアゼピン系化合物と麻薬性鎮痛薬とを組み合わせると、相乗的に作用するので、これらを併用する際には各々の投与量を減らす必要があるとされている。
複数の薬剤を組み合わせて、長時間の持続投与等、新たな投与方式で用いようとする場合には、個々の薬剤の単回投与での安全性が確認されているだけでは足りず、それらの薬剤を組み合わせたことによる相互作用や、長時間の持続投与による化合物もしくはその代謝物の毒性や蓄積性等をも考慮しながら、より安全で、より適切な薬効が得られる方法を選択しなければならない。
しかしながら、全身麻酔の導入および/または維持を目的として、メチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアートまたはその塩を含有する催眠鎮静剤を患者に投与しようとした場合、かかる化合物はこれまでにヒツジで2分間、ヒトで1分間の持続投与しかされたことがないために、具体的にどのような投与方式をとれば、単独で使用する場合のみならず仮に併用薬と組み合わせた場合においても安全で、かつプロポフォールの利点(調節性に優れ、投与終了後から覚醒までに要する時間が短い等)とベンゾジアゼピン系催眠鎮静薬であるミダゾラムの利点(低血圧等の循環抑制作用が弱く、拮抗剤が存在する等)とを兼ね備えた有用な全身麻酔剤として使用することができるのかは、一切不明のままであった。
国際公開第2000/069836号パンフレット 国際公開第2008/007071号パンフレット 国際公開第2012/062439号パンフレット
アネスセジア・アンド・アナルゲシア(Anesthesia and Analgesia)、115巻、274−283頁、2012年 アネスセジア・アンド・アナルゲシア(Anesthesia and Analgesia)、115巻、284−296頁、2012年 ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ファーマコロジー(British Journal of Pharmacology)、155巻、52−61頁、2008年 ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・アネスセジア(British Journal of Anaesthesia)、105巻、6号、798−809頁、2010年
本発明の課題は、有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアートまたはその塩を含有する催眠鎮静剤を全身麻酔の導入および/または維持に用いる際の、最適な投与方式(dosing regimen)を提供することにある。
本発明者らは、前記の課題を解決するために鋭意検討を重ねた結果、後述の特定の投与方式が、有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアートまたはその塩を含有する催眠鎮静剤を全身麻酔の導入および/または維持に用いる際に最適であることを見出し、さらに検討を重ねることにより本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
[A01]有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアートまたはその塩を含有する催眠鎮静剤であって、有効成分の静脈内投与における投与速度が、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.3mg乃至約40mgである剤;
[A02]有効成分がメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩である前記[A01]記載の剤;
[A03]全身麻酔の導入および/または維持に用いられる前記[A01]または[A02]記載の剤;
[A04](1)全身麻酔の導入および維持、または(2)全身麻酔の導入に用いられる前記[A01]乃至[A03]のいずれか一項に記載の剤;
[A05]麻薬性鎮痛薬と所望によって筋弛緩薬との併用下で用いられる前記[A03]または[A04]記載の剤;
[A06]静脈内投与の開始から約180秒以内に患者の意識消失を惹起する前記[A03]または[A04]記載の剤;
[A07]全身麻酔の導入および維持に用いられ、静脈内投与が二段階の投与工程からなる前記[A04]記載の剤;
[A08]有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約3mg乃至約40mgである全身麻酔の導入のための第1工程と、有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.3mg乃至約2.5mgである全身麻酔の維持のための第2工程からなる前記[A07]記載の剤;
[A09]第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約4mg乃至約30mgである前記[A08]記載の剤;
[A10]第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約4mg、約6mg、約8mg、約12mg、約21mg、または約30mgである前記[A08]または[A09]記載の剤;
[A11]第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgである前記[A08]乃至[A10]のいずれか一項に記載の剤;
[A12]患者の年齢が20歳以上65歳未満である前記[A08]乃至[A11]のいずれか一項に記載の剤;
[A13]第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mg、約12mg、約21mg、または約30mgである前記[A12]記載の剤;
[A14]第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgである前記[A12]または[A13]記載の剤;
[A15]患者の年齢が65歳以上である前記[A08]乃至[A11]のいずれか一項に記載の剤;
[A16]第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約4mg、約8mg、または約12mgである前記[A15]記載の剤;
[A17]第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgである前記[A15]記載の剤;
[A18]第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約2mgである前記[A08]記載の剤;
[A19]患者の年齢が20歳以上65歳未満である前記[A08]乃至[A14]および[A18]のいずれか一項に記載の剤;
[A20]第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.8mg乃至約2mgである前記[A19]記載の剤;
[A21]第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約1mgである前記[A19]記載の剤;
[A22]第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約1mgである前記[A19]乃至[A21]のいずれか一項に記載の剤;
[A23]患者の年齢が65歳以上である前記[A08]乃至[A11]および[A15]乃至[A18]のいずれか一項に記載の剤;
[A24]第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約1mgである前記[A23]記載の剤;
5]第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約1mgである前記[A23]または[A24]記載の剤;[A26]全身麻酔の導入に用いられ、静脈内投与が一段階の投与工程からなる前記[A04]記載の剤;
[A27]患者の年齢が20歳以上であり、有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgである前記[A26]記載の剤;
[A28]有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩を含有する催眠鎮静剤であって、全身麻酔の導入および維持のために麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下で用いられる、有効成分の静脈内投与が二段階の投与工程からなり、全身麻酔の導入のための第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約4mg乃至約30mgであり、全身麻酔の維持のための第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約2mgである、静脈内投与の開始から約180秒以内に患者の意識消失を惹起する剤;
[A29]麻薬性鎮痛薬がレミフェンタニルである前記[A05]または[A28]記載の剤;
[A30]筋弛緩薬がロクロニウム臭化物である前記[A05]、[A28]、または[A29]記載の剤;
[A31]血圧低下の副作用の発現率が15%未満である前記[A01]、[A28]、[A29]、または[A30]記載の剤;
[B01]有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩を含有する催眠鎮静剤であって、全身麻酔の導入および維持のために麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下で用いられる、有効成分の静脈内投与が二段階の投与工程からなり、全身麻酔の導入のための第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgであり、全身麻酔の維持のための第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約1mgである剤;
[B02]有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩を含有する催眠鎮静剤であって、全身麻酔の導入および維持のために麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下で用いられる、有効成分の静脈内投与が二段階の投与工程からなり、全身麻酔の導入のための第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約12mgであり、全身麻酔の維持のための第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約1mgである剤;
[B03]有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩を含有する催眠鎮静剤であって、全身麻酔の導入のために麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下で用いられる、有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgである剤;
[B04]有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩を含有する催眠鎮静剤であって、全身麻酔の導入のために麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下で用いられる、有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約12mgである剤;
[C01](1)有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩を含有する医薬組成物と、(2)容器と、(3)前記有効成分を麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下、二段階の投与工程で静脈内投与することにより全身麻酔の導入および維持に使用することができる旨を示す、指示書、説明書、添付文書、または製品ラベルとを含む、製品;
[C02]二段階の投与工程が、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgの投与速度で行われる全身麻酔の導入のための第1工程と、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約1mgの投与速度で行われる全身麻酔の維持のための第2工程からなる前記[C01]記載の製品;
[C03](1)有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩を含有する医薬組成物と、(2)容器と、(3)前記有効成分を麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgの投与速度で静脈内投与することにより全身麻酔の導入に使用することができる旨を示す、指示書、説明書、添付文書、または製品ラベルとを含む、製品;
[D01]メチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩を麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下、二段階の投与工程で静脈内投与することにより全身麻酔の導入および維持に使用することができる旨を示す、指示書、説明書、添付文書、または製品ラベル;
[D02]二段階の投与工程が、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgの投与速度で行われる全身麻酔の導入のための第1工程と、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約1mgの投与速度で行われる全身麻酔の維持のための第2工程からなる前記[D01]記載の指示書、説明書、添付文書、または製品ラベル;
[D03]メチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩を麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgの投与速度で静脈内投与することにより全身麻酔の導入に使用することができる旨を示す、指示書、説明書、添付文書、または製品ラベル;
[D04]有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩を含有する医薬組成物の広告方法であって、対象とする視聴者に、前記有効成分を麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下、二段階の投与工程で静脈内投与することにより全身麻酔の導入および維持に使用することができる旨を伝達し、前記組成物の使用を促すことを含む方法;
[D05]二段階の投与工程が、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgの投与速度で行われる全身麻酔の導入のための第1工程と、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約1mgの投与速度で行われる全身麻酔の維持のための第2工程からなる前記[D04]記載の方法;
[D06]有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩を含有する医薬組成物の広告方法であって、対象とする視聴者に、前記有効成分を麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgの投与速度で静脈内投与することにより全身麻酔の導入に使用することができる旨を伝達し、前記組成物の使用を促すことを含む方法;
[E01]有効成分であるメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアートまたはその塩の有効量をその処置を必要とする患者に静脈内投与することを含む催眠鎮静方法であって、有効成分の静脈内投与における投与速度が、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.3mg乃至約40mgである方法;
[E02]有効成分であるメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩の有効量をその処置を必要とする患者に静脈内投与することを含む催眠鎮静方法であって、全身麻酔の導入および維持のために麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下に行われる、有効成分の静脈内投与が二段階の投与工程からなり、全身麻酔の導入のための第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約4mg乃至約30mgであり、全身麻酔の維持のための第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約2mgである、静脈内投与の開始から約180秒以内に患者の意識消失を惹起する方法;
[E03]有効成分であるメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩を含有するベンゾジアゼピン系催眠鎮静剤の有効量をその処置を必要とする患者に静脈内投与することを含む催眠鎮静方法であって、全身麻酔の導入および維持のために麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下に行われる、全身麻酔の導入のための第1工程と全身麻酔の維持のための第2工程からなる二段階の投与工程からなり、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約4mg乃至約30mgという第1工程の投与速度での前記ベンゾジアゼピン系催眠鎮静剤の投薬開始から約180秒以内に患者の意識消失を惹起し、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約2mgという第2工程の投与速度での前記ベンゾジアゼピン系催眠鎮静剤の投薬終了後、約30分以内に全身麻酔患者の意識回復を得る、血圧低下の副作用の発現率が15%未満である方法;
[E04]有効成分であるメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩の有効量をその処置を必要とする患者に静脈内投与することを含む催眠鎮静方法であって、全身麻酔の導入および維持のために麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下に行われる、有効成分の静脈内投与が二段階の投与工程からなり、全身麻酔の導入のための第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgであり、全身麻酔の維持のための第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約1mgである方法;
[F01]静脈内投与における投与速度が、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.3mg乃至約40mgである、催眠鎮静のためのメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアートまたはその塩;
[F02]全身麻酔の導入および維持のために麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下で用いられる、有効成分の静脈内投与が二段階の投与工程からなり、全身麻酔の導入のための第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約4mg乃至約30mgであり、全身麻酔の維持のための第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約2mgである、静脈内投与の開始から約180秒以内に患者の意識消失を惹起する、催眠鎮静のためのメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩;
[F03]静脈内投与用のベンゾジアゼピン系化合物であって、全身麻酔の導入および維持のために麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下で用いられる、全身麻酔の導入のための第1工程と全身麻酔の維持のための第2工程からなる二段階の投与工程からなり、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約4mg乃至約30mgという第1工程の投与速度での前記ベンゾジアゼピン系化合物の投薬開始から約180秒以内に患者の意識消失を惹起し、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約2mgという第2工程の投与速度での前記ベンゾジアゼピン系化合物の投薬終了後、約30分以内に全身麻酔患者の意識回復を得る、血圧低下の副作用の発現率が15%未満の、催眠鎮静のためのメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩;
[F04]全身麻酔の導入および維持のために麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下で用いられる、有効成分の静脈内投与が二段階の投与工程からなり、全身麻酔の導入のための第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgであり、全身麻酔の維持のための第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約1mgである、催眠鎮静のためのメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩;
[G01]静脈内投与における投与速度が、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.3mg乃至約40mgである催眠鎮静剤の製造のためのメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアートまたはその塩の使用;
[G02]全身麻酔の導入および維持のために麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下で用いられる、有効成分の静脈内投与が二段階の投与工程からなり、全身麻酔の導入のための第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約4mg乃至約30mgであり、全身麻酔の維持のための第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約2mgである、静脈内投与の開始から約180秒以内に患者の意識消失を惹起する催眠鎮静剤の製造のための有効成分としてのメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩の使用;
[G03]全身麻酔の導入および維持のために麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下で用いられる、全身麻酔の導入のための第1工程と全身麻酔の維持のための第2工程からなる二段階の投与工程からなり、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約4mg乃至約30mgという第1工程の投与速度でのベンゾジアゼピン系催眠鎮静剤の投薬開始から約180秒以内に患者の意識消失を惹起し、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約2mgという第2工程の投与速度でのベンゾジアゼピン系催眠鎮静剤の投薬終了後、約30分以内に全身麻酔患者の意識回復を得る、血圧低下の副作用の発現率が15%未満である静脈内投与用ベンゾジアゼピン系催眠鎮静剤の製造のための有効成分としてのメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩の使用;
[G04]全身麻酔の導入および維持のために麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下で用いられる、有効成分の静脈内投与が二段階の投与工程からなり、全身麻酔の導入のための第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgであり、全身麻酔の維持のための第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約1mgである催眠鎮静剤の製造のための有効成分としてのメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩の使用;
[H01]全身麻酔の導入および維持のために静脈内持続投与で用いられるベンゾジアゼピン系催眠鎮静剤であって、患者に全身麻酔を導入するために必要な投与速度での前記ベンゾジアゼピン系催眠鎮静剤の投薬開始から約180秒以内に患者の意識消失を惹起する催眠鎮静剤;
[H02]全身麻酔の導入および維持のために静脈内持続投与で用いられるベンゾジアゼピン系催眠鎮静剤であって、患者の全身麻酔を維持するために必要な投与速度での前記ベンゾジアゼピン系催眠鎮静剤の投薬終了後、約30分以内に全身麻酔患者の意識回復を得る催眠鎮静剤;
[H03]全身麻酔の導入および維持のために静脈内持続投与で用いられるベンゾジアゼピン系催眠鎮静剤であって、患者に全身麻酔を導入するために必要な投与速度での前記ベンゾジアゼピン系催眠鎮静剤の投薬開始から約180秒以内に患者の意識消失を惹起し、かつ患者の全身麻酔を維持するために必要な投与速度での前記ベンゾジアゼピン系催眠鎮静剤の投薬終了後、約30分以内に全身麻酔患者の意識回復を得る催眠鎮静剤;
[H04]ベンゾジアゼピン系催眠鎮静剤が有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩を含有する前記[H01]乃至[H03]のいずれか一項に記載の剤;
[H05]有効成分の静脈内投与が二段階の投与工程からなり、全身麻酔の導入のための第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約4mg乃至約30mgであり、全身麻酔の維持のための第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約2mgである前記[H04]記載の剤;
[H06]有効成分の静脈内投与が二段階の投与工程からなり、全身麻酔の導入のための第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgであり、全身麻酔の維持のための第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約1mgである前記[H04]または[H05]記載の剤;
[H07]血圧低下の副作用の発現率が15%未満である前記[H04]、[H05]または[H06]記載の剤;
[H08]有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩を含有する静脈内投与用ベンゾジアゼピン系催眠鎮静剤であって、全身麻酔の導入および維持のために麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下で用いられる、全身麻酔の導入のための第1工程と全身麻酔の維持のための第2工程からなる二段階の投与工程からなり、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約4mg乃至約30mgという第1工程の投与速度での前記ベンゾジアゼピン系催眠鎮静剤の投薬開始から約180秒以内に患者の意識消失を惹起し、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約2mgという第2工程の投与速度での前記ベンゾジアゼピン系催眠鎮静剤の投薬終了後、約30分以内に全身麻酔患者の意識回復を得る、血圧低下の副作用の発現率が15%未満の催眠鎮静剤;
[H09]有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩を含有する静脈内投与用ベンゾジアゼピン系催眠鎮静剤であって、全身麻酔の導入および維持のために麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下で用いられる、全身麻酔の導入のための第1工程と全身麻酔の維持のための第2工程からなる二段階の投与工程からなり、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgという第1工程の投与速度での前記ベンゾジアゼピン系催眠鎮静剤の投薬開始から約180秒以内に患者の意識消失を惹起し、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約1mgという第2工程の投与速度での前記ベンゾジアゼピン系催眠鎮静剤の投薬終了後、約30分以内に全身麻酔患者の意識回復を得る、血圧低下の副作用の発現率が15%未満の催眠鎮静剤;
[J01]有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアートまたはその塩を含有し、有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約3mg乃至約40mgである全身麻酔の導入剤;
[J02]有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアートまたはその塩を含有し、有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgである全身麻酔の導入剤;
[J03]有効成分がメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩である前記[J01]または[J02]記載の剤;
[J04]麻薬性鎮痛薬と所望によって筋弛緩薬との併用下で用いられる前記[J01]乃至[J03]のいずれか一項に記載の剤;
[K01]有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアートまたはその塩を含有し、有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.3mg乃至約2.5mgである全身麻酔の維持剤;
[K02]有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアートまたはその塩を含有し、有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約1mgである全身麻酔の維持剤;
[K03]有効成分がメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩である前記[K01]または[K02]記載の剤;
[K04]麻薬性鎮痛薬と所望によって筋弛緩薬との併用下で用いられる前記[K01]乃至[K03]のいずれか一項に記載の剤;
[L01]有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアートまたはその塩を含有し、有効成分の静脈内投与が二段階の投与工程からなり、全身麻酔の導入のための第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約3mg乃至約40mgであり、全身麻酔の維持のための第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.3mg乃至約2.5mgである全身麻酔の導入および維持剤;
[L02]有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアートまたはその塩を含有し、有効成分の静脈内投与が二段階の投与工程からなり、全身麻酔の導入のための第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgであり、全身麻酔の維持のための第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約1mgである全身麻酔の導入および維持剤;
[L03]有効成分がメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩である前記[L01]または[L02]記載の剤;
[L04]麻薬性鎮痛薬と所望によって筋弛緩薬との併用下で用いられる前記[L01]乃至[L03]のいずれか一項に記載の剤;
[M01]メチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩の、全身麻酔の導入および維持用投与方式;
[M02]メチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩を含有する催眠鎮静剤の、全身麻酔の導入および維持用投与方式;
[M03]血圧低下の副作用の発現率が15%未満である、前記[M01]または[M02]記載の投与方式;
[N01]有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアートまたはその塩を含有し、全身麻酔の導入および維持のためにその処置を必要とする患者に2分間を超えて静脈内投与される催眠鎮静剤;
[N02]有効成分がメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩である前記[N01]記載の剤;
[N03]静脈内投与が二段階の投与工程からなる前記[N01]または[N02]記載の剤;
[N04]有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約3mg乃至約40mgである全身麻酔の導入のための第1工程と、有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.3mg乃至約2.5mgである全身麻酔の維持のための第2工程からなる前記[N03]記載の剤;
[N05]有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgである全身麻酔の導入のための第1工程と、有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約1mgである全身麻酔の維持のための第2工程からなる前記[N03]または[N04]記載の剤;
[N06]麻薬性鎮痛薬と所望によって筋弛緩薬との併用下で用いられる前記[N01]乃至[N05]のいずれか一項に記載の剤;
[N07]静脈内投与の開始から約180秒以内に患者の意識消失を惹起する前記[N01]乃至[N06]のいずれか一項に記載の剤;
[N08]血圧低下の副作用の発現率が15%未満である前記[N01]乃至[N07]のいずれか一項に記載の剤;
[N09]有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩を含有し、麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下、全身麻酔の導入および維持のためにその処置を必要とする患者に2分間を超えて静脈内投与され、前記静脈内投与が二段階の投与工程からなり、全身麻酔の導入のための第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約4mg乃至約30mgであり、全身麻酔の維持のための第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約2mgである、静脈内投与の開始から約180秒以内に患者の意識消失を惹起する催眠鎮静剤;
[N10]有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩を含有し、麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下、全身麻酔の導入および維持のためにその処置を必要とする患者に2分間を超えて静脈内投与され、前記静脈内投与が二段階の投与工程からなり、全身麻酔の導入のための第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgであり、全身麻酔の維持のための第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約1mgである、静脈内投与の開始から約180秒以内に患者の意識消失を惹起する催眠鎮静剤;
[N11]有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩を含有し、麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下、全身麻酔の導入および維持のためにその処置を必要とする患者に2分間を超えて静脈内投与され、前記静脈内投与が二段階の投与工程からなり、全身麻酔の導入のための第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約4mg乃至約30mgであり、全身麻酔の維持のための第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約2mgである、第1工程においては静脈内投与の開始から約180秒以内に患者の意識消失を惹起し、第2工程においては手術中の患者に適切な麻酔深度を与える催眠鎮静剤;および
[N12]有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩を含有し、麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下、全身麻酔の導入および維持のためにその処置を必要とする患者に2分間を超えて静脈内投与され、前記静脈内投与が二段階の投与工程からなり、全身麻酔の導入のための第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgであり、全身麻酔の維持のための第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約1mgである、第1工程においては静脈内投与の開始から約180秒以内に患者の意識消失を惹起し、第2工程においては手術中の患者に適切な麻酔深度を与える催眠鎮静剤;
等に関する。
本発明により、ベンゾジアゼピン系化合物であるメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアートまたはその塩を含有する催眠鎮静剤の投与方式(dosing regimen)が開示される。かかる投与方式は、前記ベンゾジアゼピン系化合物を全身麻酔の導入および維持に用いる際に最適で、静脈内投与によるものであるため、とりわけ、全静脈麻酔(TIVA)に有用である。本発明の投与方式を用いることにより、患者は投与開始後速やかに意識を消失して全身麻酔状態に入り、また、投与終了後速やかに意識を回復して全身麻酔状態から離脱することができる。加えて、血圧低下等の副作用も軽微であり、適切な麻酔深度を保つことができるので術中覚醒もない。もし万が一、術中覚醒が起こったとしても、そのベンゾジアゼピン系の骨格から、健忘作用により術中覚醒の記憶による外傷後ストレス障害を起こさないことが期待される。
本発明において、メチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート(以下、化合物Aと略記する場合がある。)とは、下記式(A):
Figure 0006199869
で示される公知の化合物であり、例えば、国際公開第2000/069836号パンフレットの実施例Ic−8に記載されている。また、かかる化合物は、レミマゾラム(Remimazolam)またはCNS7056と称されることもある。
なお、本発明においては、特に断わらない限り、当業者にとって明らかなように記号
Figure 0006199869
は、紙面の向こう側(すなわち、α−配置)に結合していることを表し、
Figure 0006199869
は、紙面の手前側(すなわち、β−配置)に結合していることを表し、
Figure 0006199869
は、α−配置、β−配置またはそれらの任意の割合の混合物であることを表す。
本発明において、メチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアートの塩としては、例えば、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、サリチル酸塩、p−トルエンスルホン酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、マレイン酸塩、蟻酸塩、マロン酸塩、コハク酸塩、イセチオン酸塩、ラクトビオン酸塩、ナフタレン−2−スルホン酸塩、スルファミン酸塩、エタンスルホン酸塩およびベンゼンスルホン酸塩等の、国際公開第2000/069836号パンフレットに記載の塩等が挙げられる。
本発明において、化合物Aまたはその塩の好ましい態様の一つとしては、メチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩を挙げることができる。メチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩(以下、化合物Bと略記する場合がある。)とは、下記式(B):
Figure 0006199869
で示される公知の化合物であり、例えば、国際公開第2008/007071号パンフレットにベシル酸塩として記載されている。
本発明において、化合物Aまたはその塩、ならびに化合物Bは、公知の方法、例えば、国際公開第2000/069836号パンフレットに記載の方法、国際公開第2008/007071号パンフレットに記載の方法、国際公開第2008/007081号パンフレットに記載の方法、国際公開第2011/032692号パンフレットに記載の方法、国際公開第2012/062439号パンフレットに記載の方法、もしくはそれらに準ずる方法等を適宜組み合わせて製造することができる。また、これらの方法の他にも、一般的な方法、例えば、コンプリヘンシヴ・オーガニック・トランスフォーメーションズ:ア・ガイド・トゥ・ファンクショナル・グループ・プレパレーションズ、セカンド・エディション(Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations、2nd Edition(Richard C. Larock,John Wiley & Sons Inc,1999))等に記載された方法、またはそれらの方法を一部改変した方法等を組み合わせて用いることでも製造することができる。
化合物Aまたはその塩、ならびに化合物Bは、その構造から、いずれもベンゾジアゼピン系化合物に分類される。また、下記の構造:
Figure 0006199869
を有するミダゾラムもベンゾジアゼピン系化合物である。
なお、ベンゾジアゼピン系化合物とは、その構造式中に、ベンゼン環と2個の窒素原子を有する7員環とが縮合した2環式ヘテロ環の部分構造を含む化合物群の総称である。ベンゾジアゼピン系化合物には、GABA受容体を賦活化し、クロライドイオンの流入を促進することによって催眠を誘導する作用を有するものが多く、それらはベンゾジアゼピン系催眠鎮静薬として、催眠鎮静剤(ベンゾジアゼピン系催眠鎮静剤)の有効成分に用いられている。
本発明において、有効成分として化合物Aまたはその塩を含有する催眠鎮静剤とは、投与対象の哺乳動物(好ましくはヒト、より好ましくは患者)に催眠および/または鎮静状態を誘導するための、有効成分として化合物Aまたはその塩を含有する医薬組成物を意味する。
かかる医薬組成物は、有効成分である化合物Aまたはその塩を、通常、各種の添加剤または溶媒等の薬学的に許容される担体とともに製剤化したものであればどのようなものであってもよいが、好適には静脈内投与用組成物が用いられる。ここで、薬学的に許容される担体とは、一般的に医薬品の製剤に用いられる、有効成分以外の物質を意味する。薬学的に許容される担体は、その製剤の投与量において薬理作用を示さず、無害で、有効成分の薬理作用を妨げないものが好ましい。また、薬学的に許容される担体は、有効成分および製剤の有用性を高める、製剤化を容易にする、品質の安定化を図る、または使用性を向上させる等の目的で用いることもできる。具体的には、薬事日報社2000年刊「医薬品添加物事典」(日本医薬品添加剤協会編集)等に記載されているような物質を、適宜目的に応じて選択すればよい。
静脈内投与用の医薬組成物は、溶液、懸濁液、もしくは乳濁液、または用時溶解もしくは用時懸濁して用いる固形の無菌製剤(例えば、凍結乾燥注射剤等)の形態であってもよく、通常、以下の(a)、(b)、または(c)の手法:
(a)有効成分をそのまま、または有効成分に添加剤を加えたものを注射用水、他の水性溶剤、または非水性溶剤等に溶解、懸濁、もしくは乳化して均質としたものを注射剤用の容器に充填して密封し、滅菌する;
(b)有効成分をそのまま、または有効成分に添加剤を加えたものを注射用水、他の水性溶剤、または非水性溶剤等に溶解、懸濁、もしくは乳化して均質としたものを無菌濾過するか、無菌的に調製して均質としたものを注射剤用の容器に充填して密封する;
(c)有効成分をそのまま、または有効成分および賦形剤等の添加剤を注射用水に溶解し、無菌濾過し、注射剤用の容器に充填した後に凍結乾燥するか、または専用容器で凍結乾燥した後に直接の容器に充填する;
により製造することができる。
本発明は、有効成分として化合物Aまたはその塩を含有する催眠鎮静剤を、全身麻酔の導入および/または維持、すなわち、(1)全身麻酔の導入、(2)全身麻酔の維持、もしくは(3)全身麻酔の導入および維持、に用いるための投与方式(dosing regimen)を開示するものであり、また、本発明は、かかる投与方式によって特徴づけられる。
本発明において、全身麻酔の導入とは、全身麻酔の状態にない患者を全身麻酔の状態にする処置を意味する。具体的には、全身麻酔を導入するための薬剤の全身麻酔を導入するための必要量を、患者に投与することによってなされる。すなわち、本発明においては、有効成分として化合物Aまたはその塩を含有する催眠鎮静剤の、全身麻酔を導入するための必要量を、患者に投与することによってなされる。
患者が全身麻酔の状態であるか否かは、患者の意識の有無により判断することができる。全身麻酔の導入を開始した患者の意識があるかどうかは、例えば、患者の応答を要する簡単な質問や、患者の体に加えた物理的刺激に対する反応等を組み合わせて判断することができる。患者の意識の有無を判断するための操作の簡単な一例としては、例えば、全身麻酔の導入にあわせて患者に数をカウントさせておき、応答の消失後、肩を揺する等の操作が挙げられる。患者の肩を揺すって、反応が無いようであれば意識を消失しているし、反応が有れば意識を消失していないと判断することができる。
本発明において、全身麻酔の維持とは、既に全身麻酔の状態にある患者を全身麻酔の状態のままにする処置を意味する。具体的には、全身麻酔を維持するための薬剤の全身麻酔を維持するための必要量を、患者に投与することによってなされる。すなわち、本発明においては、有効成分として化合物Aまたはその塩を含有する催眠鎮静剤の、全身麻酔を維持するための必要量を、患者に投与することによってなされる。
本発明において、全身麻酔の導入および維持とは、全身麻酔の導入と全身麻酔の維持を連続的に行うことを意味する。すなわち、本発明においては、有効成分として化合物Aまたはその塩を含有する催眠鎮静剤の、全身麻酔を導入するための必要量を、患者に投与して全身麻酔の状態にし、引き続き、同催眠鎮静剤の全身麻酔を維持するための必要量を、患者に投与して全身麻酔の状態を維持することによってなされる。
本発明で開示される化合物Aまたはその塩を含有する催眠鎮静剤の投与方式(dosing regimen)のうち、全身麻酔の導入および維持に用いるものを、以下、本発明の投与方式として詳細に説明する。
本発明の投与方式は、前記催眠鎮静剤を二段階の投与工程によって患者に投与することからなる。詳しくは、全身麻酔の導入に際して一段階(第1工程)、全身麻酔の維持に際して一段階(第2工程)の計二段階の投与工程からなる。これらの投与工程に際して用いる前記催眠鎮静剤の薬液濃度は特に限定されない。第1工程と第2工程で必ずしも同じ濃度の薬液を使用する必要もない。ただし、臨床現場における利便性などを考慮して、全身麻酔の導入および維持に用いる際の前記催眠鎮静剤の薬液濃度としては、1mg/mLが好適である。
本発明の投与方式においては、化合物Aまたはその塩を含有する催眠鎮静剤は、第1工程と第2工程をあわせ、計2分を超えて患者に連続的に投与されることが好ましい。
本発明の投与方式において、全身麻酔の導入のために行われる第1工程は、有効成分である化合物Aまたはその塩を、その処置を必要とする患者に対し、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約3mg乃至約40mgで静脈内投与することからなり、これを以て一工程とする。
第1工程の投与速度として好ましくは、例えば、約4mg乃至約30mgであり、より好ましくは、例えば、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約4mg、約6mg、約8mg、約12mg、約21mg、または約30mgである。とりわけ、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgが好ましい。
特に、患者が非高齢者の場合、例えば、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mg乃至約30mgが好ましく、例えば、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mg、約12mg、約21mg、または約30mgがより好ましい。なかでも、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約12mg以下であることが好ましく、従って、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgが好ましい。
一方、患者が高齢者の場合、例えば、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約4mg乃至約12mgが好ましく、例えば、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約4mg、約8mg、または約12mgがより好ましい。また、かかる投与速度の範囲内においては、非高齢者と同様の投与速度、すなわち、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgも好ましい。
なお、本発明において、高齢者とは65歳以上の患者を意味し、非高齢者とは、65歳未満の患者、好ましくは20歳以上65歳未満の患者を意味する。
また、本発明において、化合物Aまたはその塩の投与速度を、例えば、「その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約12mg」というように表記するが、ここでいう「12mg」はフリー体である「化合物A」の量として理解されるべきものであり、仮に塩を用いる場合は、「塩中に含まれる化合物A」の量が12mgとなるように、塩を構成するカウンター(例えば、化合物Bであればベンゼンスルホン酸)の相当分を加算して読み替えられるべきである。従って、本発明においては、有効成分として「化合物Aの塩」を用いる場合、曖昧さの回避のために、その投与速度の表現に適宜「化合物Aの量として」という文言を補うことができるものとする。
本発明の投与方式において、全身麻酔の維持のために行われる第2工程は、有効成分である化合物Aまたはその塩を、その処置を必要とする患者に対し、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.3mg乃至約2.5mg、好ましくは、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約1mg、より好ましくは、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約1mgで静脈内投与することからなり、これを以て一工程とする。第2工程は、2分を超えて行われることが好ましい。
なお、本発明において、単位表現は、通常の科学的表現に沿う範囲内で適宜変更が可能である。例えば、「1kgあたり毎時約3mg」は、「約3mg/kg/h」もしくは「約3mg/kg/hr」と表記することもできるし、「約0.05mg/kg/min」と表現することもできる。
本発明の投与方式においては、単一の工程中における有効成分の投与速度は変更しないことが好ましいが、全身麻酔の維持の工程(第2工程)においては、患者の全身状態、例えば、患者の覚醒徴候やBIS値を指標に、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.3mg乃至約2.5mgの範囲内で、好ましくはその処置を必要とする患者の体重1kgあたり最大毎時約2mgの範囲内で、適宜増減させることができる。具体的には、例えば、非高齢者では、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約2mg、具体的には毎時約0.8mg乃至約2mgや毎時約0.4mg乃至約1mgの範囲内で適宜増減させることができるし、例えば、高齢者では、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約1mgの範囲内で適宜増減させることができる。
具体的には、全身麻酔の維持状態にある患者に、例えば、体動、血圧や脈拍数の変動、流涙、発汗等の覚醒徴候が見られたり、BIS値が53を超えるような場合には、有効成分である化合物Aまたはその塩の投与速度を前記の範囲内で上げることができ、BIS値が53以下、および覚醒徴候が認められないことが確認された場合、有効成分である化合物Aまたはその塩の投与速度を前記の範囲内で下げることができる。
ここで、BIS値とは、バイスペクトラルインデックス(Bispectral Index)の略語で、額に貼ったセンサーより得られる脳波信号を、アスペクト メディカル システムズ(Aspect Medical Systems)社が開発した計算処理法によって数値化して得られるパラメーターをいい、麻酔深度のモニターに用いられている。BIS値の範囲は0乃至100で、100が覚醒状態を表し、麻酔深度が深いほどBIS値は小さくなり、全身麻酔による術中ではBIS値で40乃至60の麻酔深度が適正とされている。
有効成分として化合物Aまたはその塩を含有する催眠鎮静剤を本発明の投与方式で全身麻酔の導入および維持に用いる場合、麻薬性鎮痛薬や局所麻酔薬等の鎮痛剤と、所望によってさらに筋弛緩薬との併用下で用いることが好ましい。好ましくは、全身麻酔を導入する第1工程では麻薬性鎮痛薬と併用し、全身麻酔を維持する第2工程では麻薬性鎮痛薬と筋弛緩薬とを併用することが好ましい。第1工程と第2工程で用いる麻薬性鎮痛薬は必ずしも同一でなくともよいし、その投与経路も必ずしも同じにする必要はない。
本発明において、麻薬性鎮痛薬としては、オピオイド受容体に結合することが学術的に示されている鎮痛薬であれば、天然のものでも、合成のものでも、あるいは半合成のものでも構わないが、静脈内投与で鎮痛作用が得られるものが好ましい。このような麻薬性鎮痛薬としては、例えば、レミフェンタニル、フェンタニル等があるが、特にレミフェンタニル(例えば、レミフェンタニル塩酸塩等)が好ましい。
本発明において、局所麻酔薬としては、全身麻酔の際に鎮痛目的で用いられる局所麻酔薬であれば特に限定されないが、例えば、コカイン、プロカイン、テトラカイン、ベンゾカイン、リドカイン、メピバカイン、ブピバカイン、レボブピバカイン、ロピバカイン、プリロカイン(プロピトカイン)、ジブカイン等が挙げられる。
本発明において、筋弛緩薬としては、麻酔科領域で用いられる筋弛緩薬であれば、天然のものでも、合成のものでも、あるいは半合成のものでも構わないが、静脈内投与で筋弛緩作用が得られるものが好ましい。このような筋弛緩薬としては、例えば、ロクロニウム、ベクロニウム、スキサメトニウム等があるが、特にロクロニウム(例えば、ロクロニウム臭化物等)が好ましい。
筋弛緩薬を用いる場合、患者の筋弛緩の程度はモニタリングしておくことが好ましい。筋弛緩の程度は、例えば、TOFウォッチ等の頻用の機器を用いてTOF比を計測することで容易に行うことができる。
ここで、TOF比とは、筋弛緩の程度を評価する方法である連続四回刺激法(train of four)から導かれる値をいう。2Hzの周期で4回の単刺激を連続して与え、筋弛緩していない時は第1刺激(T1)と第4刺激(T4)の高さの比(TOF比:T4/T1)がほぼ100%であり、筋弛緩の程度が強くなるほどTOF比が小さくなる。このTOF比を計測する機器がTOFウォッチであり、日本においてはMSD株式会社から販売されている(JMDNコード:35723003;承認番号:21100BZY00162000)。
本発明の投与方式は、その好ましい実施態様において、全身麻酔の維持のための第2工程での投与速度に比べて、全身麻酔の導入のための第1工程の投与速度が、大きくとも約12倍程度となる。現在日本で販売されているプロポフォール注射剤(販売名:1%ディプリバン注)では、その添付文書において、全身麻酔の導入を0.5mg/kg/10秒の投与速度で、全身麻酔の維持を4−10mg/kg/時で行う旨記載されているが、この数字から算出すると、プロポフォールでは、全身麻酔の維持のための第2工程での投与速度に比べて、全身麻酔の導入のための第1工程の投与速度が、18−45倍となる。全身麻酔の導入に要する時間がほぼ同じ(おおむね1−2分)で、全身麻酔の導入速度がより遅いということは、本発明の投与方式では、全身麻酔の導入時に過量投与となる危険性がより低減されているということを意味している。例えば、麻酔科学のスタンダードと認知されている「ミラー麻酔科学、第7版」(Miller’s Anesthesia, seventh edition)、volume1、724頁には、プロポフォールを全身麻酔の導入および維持に用いる際の、最も顕著な作用は、麻酔導入時における動脈圧の低下であるということが記載されている。すなわち、全身麻酔の導入時において、このような望ましくない作用が起こる危険性を低減した本発明の投与方式は、実に好ましいものといえる。
また、本発明の投与方式は、メチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアートが潜在的に有すると思われる血管刺激性の問題をも克服したものである。化合物Bは、例えば、非ヒト動物(例えば、サル等)に対し、1mg/kg/h乃至2mg/kg/hの投与速度で数時間(例えば、4時間乃至6時間)の静脈内持続投与を行うと、有効用量付近で血管刺激性がみられることがある。しかし、本発明の投与方式においては、体重1kgあたりの化合物量でいえば先の血管刺激性がみられた試験例とほぼ同程度、あるいはそれ以上のものが投与された場合にも、化合物Bは血管刺激性を生じないのである。これは、本発明の投与方式が備える驚くべき優れた効果ということができる。
本発明において、化合物Aまたはその塩を含有する催眠鎮静剤を、全身麻酔の導入および維持ではなく、全身麻酔の導入の目的のみに用いる場合は、前記の本発明の投与方式のうち、第1工程に従って実施すればよい。この場合における催眠鎮静剤の薬液濃度は特に限定されないが、例えば、1mg/mL乃至5mg/mLの範囲で、任意の濃度のものを用いればよい。また、この場合、全身麻酔の維持には、任意の麻酔維持薬を用いることができる。
本発明において、化合物Aまたはその塩を含有する催眠鎮静剤を、全身麻酔の導入および維持ではなく、全身麻酔の維持の目的のみに用いる場合は、前記の本発明の投与方式のうち、第2工程に従って実施すればよい。この場合における催眠鎮静剤の薬液濃度は特に限定されないが、例えば、1mg/mLが好適である。また、この場合、全身麻酔の導入には、任意の麻酔導入薬を用いることができる。
[毒性]
有効成分として化合物Aまたはその塩を含有する催眠鎮静剤を、本発明で開示される投与方式を用いて、全身麻酔の導入および/または維持に用いる限り、その副作用は極めて軽微なものである。例えば、後述の実施例には計85例の患者を用いた臨床試験の結果を示したが、有効成分であるメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアートまたはその塩との因果関係が否定できない、すなわち前記化合物の投与が原因である可能性のある血圧低下は9例(10.6%)に確認されたのみであった。また、血管痛はいずれの患者においても認められなかった。
なお、本明細書中で、有害事象および/または副作用という表現を用いることがあるが、有害事象とは、化合物Aまたはその塩が投与された際に起こる、あらゆる好ましくない、あるいは意図しない徴候(臨床検査値の異常を含む)、症状、または病気のことをいい、化合物Aまたはその塩との因果関係の有無を問うものではない。
また、副作用とは、前記有害事象のうち、被験者の状態、既往歴、併用薬剤および発症の時間的関係等を考慮して、化合物Aまたはその塩との因果関係が否定できないと判定されたものをいう。
[医薬品への適用]
有効成分として化合物Aまたはその塩を含有する催眠鎮静剤を、本発明で開示される投与方式を用いて、全身麻酔の導入および/または維持に用いる場合、その投与対象となる患者は、全身麻酔を必要とする患者、好ましくは全身麻酔下で手術される患者であれば、その手術の種別や所要時間の長短を問わず、どのような患者であってもよい。例えば、後述の実施例に臨床試験の結果を示した計85例の患者は、前頸部、左前額、下顎、胸部、腹部、子宮、四肢、躯幹・右上肢、股、泌尿器、膀胱、右股関節、右下肢等、あらゆる部位の手術が全身麻酔下で行われており、本発明で開示される投与方式による全身麻酔の導入および/または維持が、どのような患者に対しても適用可能であることを示している。
有効成分として化合物Aまたはその塩を含有する催眠鎮静剤を、本発明で開示される投与方式を用いて、全身麻酔の導入、もしくは全身麻酔の導入および維持に用いれば、その第1工程の操作を以て、全身麻酔を必要とする患者に対して速やかに麻酔導入せしめることができる。好ましくは、化合物Aまたはその塩の静脈内投与の開始から約180秒以内、より好ましくは約120秒以内、特に好ましくは約90秒以内、なかでも好ましくは約70秒以内、とりわけ好ましくは約60秒以内に患者の意識を消失せしめることができる。
有効成分として化合物Aまたはその塩を含有する催眠鎮静剤を、本発明で開示される投与方式を用いて、全身麻酔の維持、もしくは全身麻酔の導入および維持に用いれば、その第2工程の操作を以て、全身麻酔患者に対して安定な麻酔維持を施すことができる。具体的には、全身麻酔患者に麻酔が強くかかり過ぎて救済措置を必要とすることもないし、また麻酔が浅くて全身麻酔患者が術中覚醒を起こすこともない。
有効成分として化合物Aまたはその塩を含有する催眠鎮静剤を、本発明で開示される投与方式を用いて、全身麻酔の維持、もしくは全身麻酔の導入および維持に用いれば、その投与終了後に、全身麻酔患者の速やかな覚醒をもたらすことができる。後述の実施例2および実施例4には、開眼までの平均時間、抜管までの平均時間、生年月日応答までの平均時間、手術室退室が可能と判断されるまでの時間を示しているが、患者の高齢、非高齢を問わず、平均約15分以内に開眼し、平均約30分以内に手術室退室が可能と判断されていることから、速やかな覚醒が得られていることは明らかである。
本発明の投与方式の有用性は、実施例に記載した4つの試験以外に、例えば、以下の試験(試験例X)によっても確認することができる。このような試験の結果として得られた「術中覚醒・記憶の有無」、「鎮静作用に対する救済処置の有無」、および「体動の有無」の3つの指標を用いて、複合的に「全身麻酔薬としての機能」を評価することができる。また、これら以外にも、必要に応じて、例えば、化合物B投与開始から意識消失までの時間、各時点のBIS値、化合物B投与終了から開眼までの時間、化合物B投与終了から抜管までの時間、化合物B投与終了から生年月日を言えるまでの時間、化合物B投与終了から手術室退室が可能と判断されるまでの時間、麻酔深度の調節性等の有効性に関する項目の評価や、例えば、有害事象、副作用、一般臨床検査(例:血液学的検査、血液生化学的検査、尿検査等)、理学的検査(例:血圧・心拍数(臥位)、呼吸数、体温(深部温)、動脈血酸素飽和度等)、心電図検査(例:安静時12誘導心電図、モニター心電図等)、収縮期血圧が80mmHg以上150mmHg未満を維持できた時点の総時点における割合、昇圧剤の使用回数、治験薬投与部位の観察、興奮状態の観察等の安全性に関する項目の評価を行ってもよい。
試験例X(化合物Bを用いた20歳以上の患者への全身麻酔の導入および維持)
麻薬性鎮痛剤併用下で全身麻酔を施行する20歳以上の手術患者325名を対象に、プロポフォールを対照とした多施設共同無作為化並行群間比較試験を実施する。
[方法]
試験は、対象被験者325名を以下の表1:
Figure 0006199869
の記載に従い、3群(X1群、X2群、X3群)に割り当てて実施する。
レミフェンタニル塩酸塩を静脈内持続投与(下記a−1参照)して被験者に鎮痛処理を施したあと、化合物Bまたはプロポフォールの静脈内投与(下記a−2参照)を開始する。被験者の意識消失が認められた後、ロクロニウム臭化物を静脈内投与(下記a−3参照)するとともに、化合物Bまたはプロポフォールの投与速度を変更(下記a−4参照)する。十分な筋弛緩作用が得られた後に、気管挿管を実施する。手術中は、レミフェンタニル塩酸塩の静脈内持続投与(下記a−5参照)と、化合物Bまたはプロポフォールの静脈内持続投与は継続して行い、必要に応じてロクロニウム臭化物を投与(下記a−6参照)する。手術完了後、レミフェンタニル塩酸塩と、化合物Bまたはプロポフォールの静脈内持続投与を終了する。
(a−1)
レミフェンタニル塩酸塩の投与速度は、0.25乃至0.5μg/kg/minとする。なお、レミフェンタニル塩酸塩の投与量は被験者の年齢や全身状態に応じて適宜増減できるものとする。
(a−2)
化合物Bの投与速度は、前記表1の記載に従う。なお、X3群には化合物Bの代わりに対照であるプロポフォールを用い、2.0乃至2.5mg/kgを緩徐に投与することとする。
(a−3)
ロクロニウム臭化物の投与量は、0.6乃至0.9mg/kgとする。なお、ロクロニウム臭化物の投与量は被験者の年齢や全身状態に応じて適宜増減できるものとする。
(a−4)
化合物Bの投与速度は、1mg/kg/hとする。なお、化合物Bの投与速度は、手術終了まで被験者の全身状態を観察しながら最大2mg/kg/hの範囲で適宜増減できるものとする。また、プロポフォールの投与速度は、4乃至10mg/kg/hとし、プロポフォールの投与速度も、手術終了まで被験者の全身状態を観察しながら適宜増減できるものとする。
(a−5)
レミフェンタニル塩酸塩の投与速度は、0.25μg/kg/minとする。なお、レミフェンタニル塩酸塩の投与速度は、被験者の全身状態を観察しながら最大2.0μg/kg/minの範囲で適宜増減できるものとする。浅麻酔時には0.5乃至1.0μg/kgを追加単回静脈内投与できるものとする。
(a−6)
ロクロニウム臭化物は、手術中必要に応じて0.1乃至0.2mg/kgを静脈内投与、または7μg/kg/minの投与速度を目安に静脈内持続投与することができるものとする。
実施例に記載された試験または前記のような試験の実施により有用性が確認された本発明の投与方式は、例えば、有効成分として化合物またはその塩(好ましくは化合物B)を含有する医薬組成物に添付される、指示書、説明書、添付文書、または製品ラベル(米国におけるラベルまたはラベリングに相当するものも含む)等の少なくともひとつに、効能効果や用法用量等に関する適切な項目を設け、そこに記載しても構わない。このような例としては、これに限定されないが、例えば、以下の例1や例2のような記載等が挙げられる。
(例1)
[効能・効果]
全身麻酔の導入および維持
[用法・用量]
(1)導入
通常、成人にはレミマゾラムを6mg/kg/時の速度で、患者の全身状態を観察しながら、就眠が得られるまで静脈内に投与する。
(2)維持
適切な麻酔深度が得られるよう患者の全身状態を観察しながら、投与速度を調節する。通常、成人には、レミマゾラム0.4乃至1mg/kg/時の投与速度で適切な麻酔深度が得られる。
また、鎮痛剤(麻薬性鎮痛剤、局所麻酔剤等)を併用すること。
(例2)
[効能・効果]
全身麻酔の導入および維持
[用法・用量]
(1)導入
通常、成人にはレミマゾラムを12mg/kg/時の速度で、患者の全身状態を観察しながら、就眠が得られるまで静脈内に投与する。
(2)維持
適切な麻酔深度が得られるよう患者の全身状態を観察しながら、投与速度を調節する。通常、成人には、レミマゾラム0.4乃至1mg/kg/時の投与速度で適切な麻酔深度が得られる。
また、鎮痛剤(麻薬性鎮痛剤、局所麻酔剤等)を併用すること。
本発明において、「製品」とは、(1)有効成分として化合物Aまたはその塩を含有する医薬組成物と、(2)前記の組成物を含む容器に加え、(3)前記の組成物が、必要に応じて適当な併用剤(好ましくは、麻薬性鎮痛薬および/または筋弛緩薬等)と組み合わせ、全身麻酔の導入および/または維持のために使用することができる旨を示す、指示書、説明書、添付文書、または製品ラベル(米国におけるラベルまたはラベリングに相当するものも含む)等の少なくともひとつを含む。
ここで、添付文書とは、日本においては薬事法でいう「添付文書」(能書と呼ばれることもある)、欧州連合(EU)においては指令でいう「製品情報概要(Summary of Product Characteristics : SPC or SmPC)」、米国においては連邦規則でいう「米国添付文書(US Package Insert : USPI)」、あるいはその他の国においてはこれらの文書に相当する、医薬品の適正使用に必要な事項を記載して医薬品に添付する公的文書のことを意味するものである。
これらの文書に記載する事項については、例えば、日本の添付文書であれば、薬事法第52条、第54条、および第68条の4等(必要に応じて、平成9年4月25日付薬発第606号、607号、および/または関連する通知等を参照のこと)に、欧州連合の製品情報概要であれば、Directive 2001/83/EC Article 11等(必要に応じて、A guideline on SmPC、および/または関連するガイドライン等を参照のこと)に、米国の米国添付文書であれば、21 CFR 201.100等(必要に応じて、21 CFR 201.57、および/または関連する連邦規則等を参照のこと)に詳しく規定されているが、通常、適応症、用法、用量、投与方法、警告、および/または禁忌等についての情報が含まれる。
なお、米国においては、前記米国添付文書の他に、ラベル(Label)もしくはラベリング(Labeling or Labelling)として、米国添付文書に記載された内容の一部もしくは全部を記載することが21 CFR 201 Subpart Bに定められている。ここで、ラベルとは、容器に直接表示されているものを意味し、ラベリングとは、ラベルに加えて包装上の印刷や製品に付随する印刷物等をも包含する概念を意味する。
本発明において、「容器」とは、有効成分として化合物Aまたはその塩を含有する医薬組成物を直接内包するものを意味し、「直接の容器(immediate container)」、「直接の被包(immediate wrapper)」、または「内袋(inner seals)」等と称されることもある。容器としては、通常、例えば、缶、びん、箱、アンプル、バイアル、チューブ、点眼剤用ユニットドース容器、紙、布、ビニール、ポリ袋、SPシート、PTPシート、プラスチックコンテナ等が用いられるが、本発明においては、例えば、アンプルやバイアルなど、注射剤用の容器であることが好ましい。
医薬組成物を内包する容器は、前述のとおり、指示書、説明書、添付文書、または製品ラベル(米国におけるラベルまたはラベリングに相当するものも含む)等の少なくともひとつを組み合わせた状態で、通常、外部の容器(outer container)または外部の被包(outer wrapper)により包装され、市場に流通しうる。
また、本発明は、有効成分として化合物Aまたはその塩を含有する医薬組成物の広告方法であって、対象とする視聴者に、全身麻酔の導入および/または維持のための前記組成物の使用を促すことを含む方法をも開示する。
前記方法においては、全身麻酔の導入および/または維持に際し、本発明化合物を含有してなる医薬組成物を用いることの有用性、特に健康面での利点を記述する情報が公衆に配給(public distribution)される。かかる情報の配給は、言語によるコミュニケーションの他、適当な広告媒体を介して行われる。ここで、広告媒体としては、新聞、雑誌、テレビ、ラジオ、ビデオ、パンフレット、リーフレット、ポスター、ソーシャルネットワーキングシステム、電子メール、電子看板、デジタルサイネージ、インターネット広告(ホームページ/ウェブサイト、バナー広告等)、屋外広告(ポスターボード、ネオンサイン、大型ビジョン等)、交通広告(電車・バス・タクシー等の中吊り広告、窓上広告、額面広告、駅貼広告等)、映画・スライド広告(映画館のスクリーン広告等)、POP広告(店頭広告、店内広告等)、直接広告(ダイレクトメール、新聞折込広告、チラシ広告等)、特殊広告(カレンダーやボールペン等のノベルティ広告等)、その他の広告(スカイライティング、ベンチ広告等)等、任意のものを用いてもよい。当業者であれば、これら広告媒体を製造することは容易である。
他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての技術的、科学的用語、および略語は、本発明の分野に属する当業者によって普通に理解されるものと同様の意味を有する。
本出願は、2012年8月31日に出願された日本出願第2012−192081号に基づく優先権を主張し、当該日本出願に記載された全ての記載内容を援用するものである。
本明細書において、明示的に引用される全ての特許文献および非特許文献もしくは参考文献の内容は、全て本明細書の一部としてここに引用し得る。
以下、実施例および生物学的実施例によって本発明を詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下の試験に際し、化合物Bの投与には後述の製剤実施例に記載の製剤を使用した。
また、以下の試験に際しては、安全性を確認する目的で、有害事象や副作用を観察するとともに、通常当業者によって行われる操作により、一般臨床検査(血液学的検査、血液生化学的検査、尿検査)、理学的検査(血圧、脈拍数、呼吸数、体温、血中酸素飽和度、終末呼気炭酸ガス濃度)、心電図検査等を実施した。
なお、表中に記載のBMIはボディマス指数(Body Mass Index)といい、体重と身長の関係から算出される、ヒトの肥満度を表す体格指数である。BMIは式{BMI=体重(kg)/身長(m)}により算出することができる。
実施例1(化合物Bを用いた非高齢者への全身麻酔の導入)
麻薬性鎮痛剤併用下で全身麻酔を施行する20歳以上65歳未満の手術患者25名を対象に、非盲検試験を実施した。
[方法]
試験は、対象被験者25名を以下の表2:
Figure 0006199869
の記載に従い、4群(A1群、A2群、A3群、A4群)に割り当てて実施した。
化合物Bの投与開始5分前から、レミフェンタニル塩酸塩の静脈内持続投与(下記1−1参照)を開始し、5分経過後より、化合物Bの静脈内持続投与(下記1−2参照)を開始した。被験者の意識消失が認められた後、ロクロニウム臭化物を静脈内投与(下記1−3参照)するとともに、化合物Bの投与速度を変更(下記1−4参照)した。TOFウォッチを用いてTOF比が0であることを確認した後、気管挿管を実施し、レミフェンタニル塩酸塩と化合物Bの静脈内持続投与を終了した。なお、気管挿管以降、手術時の麻酔維持にはセボフルランを使用した。
(1−1)
レミフェンタニル塩酸塩の投与速度は、0.25μg/kg/minとした。
(1−2)
化合物Bの投与速度は、前記表2の記載に従った。
(1−3)
ロクロニウム臭化物の投与量は、0.6mg/kgとした。なお、ロクロニウム臭化物の投与量は被験者の年齢や症状に応じて適宜増減することができるが、上限は0.9mg/kgとした。
(1−4)
化合物Bの投与速度は、1mg/kg/hとした。なお、化合物Bの投与速度は被験者の状態に応じて適宜増減することができ、BIS値が53を超える、もしくは覚醒徴候(体動、血圧や脈拍数の変動、流涙、発汗等)が認められた場合には、化合物Bの投与速度を最大2.5mg/kg/hまで上げることができるものとし、また、BIS値が53以下、および覚醒徴候が認められないことが確認された場合、化合物Bの投与速度を慎重に下げることができるものとした。
[結果]
実施例1で得られた結果を、以下の表3に示す(平均年齢、平均身長、平均体重、およびBMIの括弧内の±の表記は標準誤差を表し、意識消失までの時間は試験プロトコルに適合する患者集団(25名)の平均値と実測値の範囲(括弧内)を表す)。
全身麻酔の導入工程において、化合物Bを、6、12、21、または30mg/kg/hの投与速度で患者の静脈内に持続投与することにより、それぞれ108.0秒、70.3秒、65.8秒、65.4秒(いずれも平均値)で、患者は意識を消失した。気管挿管の完了率は100%であった。副作用として血圧低下を起こした患者はA2群に1名のみであり、化合物Bの投与速度に応じて増加する反応ではなかった。また、その他の懸念すべき副作用や検査値の異常も認められなかった。
Figure 0006199869
実施例2(化合物Bを用いた非高齢者への全身麻酔の導入および維持)
麻薬性鎮痛剤併用下で全身麻酔を施行する20歳以上65歳未満の手術患者30名を対象に、非盲検試験を実施した。
[方法]
試験は、対象被験者30名をすべて1群(B群)に割り当てて実施した。
化合物Bの投与開始5分前から、レミフェンタニル塩酸塩の静脈内持続投与(下記2−1参照)を開始し、5分経過後より、化合物Bの静脈内持続投与(下記2−2参照)を開始した。被験者の意識消失が認められた後、ロクロニウム臭化物を静脈内投与(下記2−3参照)するとともに、化合物Bの投与速度を変更(下記2−4参照)した。TOFウォッチを用いてTOF比が0であることを確認した後、気管挿管を実施した。手術中は、レミフェンタニル塩酸塩の静脈内持続投与(下記2−5参照)と、化合物Bの静脈内持続投与(下記2−6参照)は継続して行い、必要に応じてロクロニウム臭化物を投与(下記2−7参照)した。手術完了後、TOFウォッチを用いてTOF比が0.9以上であることを確認した後、レミフェンタニル塩酸塩と化合物Bの静脈内持続投与を終了した。
(2−1)
レミフェンタニル塩酸塩の投与速度は、0.25μg/kg/minとした。
(2−2)
化合物Bの投与速度は、12mg/kg/hとした。
(2−3)
ロクロニウム臭化物の投与量は、0.6mg/kgとした。なお、ロクロニウム臭化物の投与量は被験者の年齢や症状に応じて適宜増減することができるが、上限は0.9mg/kgとした。
(2−4)
化合物Bの投与速度は、1mg/kg/hとした。なお、化合物Bの投与速度は被験者の状態に応じて適宜増減することができ、BIS値が53を超える、もしくは覚醒徴候(体動、血圧や脈拍数の変動、流涙、発汗等)が認められた場合には、化合物Bの投与速度を最大2.5mg/kg/hまで上げることができるものとし、また、BIS値が53以下、および覚醒徴候が認められないことが確認された場合、化合物Bの投与速度を慎重に下げることができるものとした。
(2−5)
レミフェンタニル塩酸塩の投与速度は、0.25μg/kg/minとした。なお、レミフェンタニル塩酸塩の投与速度は、被験者の全身状態を観察しながら、2乃至5分間隔で25乃至100%の範囲で加速(ただし、最大でも2.0μg/kg/minを超えない範囲とする。)、または25乃至50%の範囲で減速できるものとし、浅麻酔時には0.5乃至1.0μg/kgを2乃至5分間隔で追加単回静脈内投与できるものとした。
(2−6)
化合物Bの投与速度は、1mg/kg/hとした。なお、化合物Bの投与速度は被験者の状態に応じて適宜増減することができ、BIS値が53を超える、もしくは覚醒徴候(体動、血圧や脈拍数の変動、流涙、発汗等)が認められた場合には、化合物Bの投与速度を最大2.5mg/kg/hまで上げることができるものとし、また、BIS値が53以下、および覚醒徴候が認められないことが確認された場合、化合物Bの投与速度を慎重に下げることができるものとした。
(2−7)
ロクロニウム臭化物の投与は、0.1−0.2mg/kgを静脈内投与するか、または7μg/kg/minの投与速度を目安に静脈内持続投与することができるものとした。
[結果]
実施例2で得られた結果を、以下の表4に示す(平均年齢、平均身長、平均体重、およびBMIの括弧内の±の表記は標準誤差を表し、意識消失までの時間は試験プロトコルに適合する患者集団(25名)の平均値と実測値の範囲(括弧内)を表す)。
全身麻酔の導入工程において、化合物Bを、12mg/kg/hの投与速度で患者の静脈内に持続投与することにより、72.8秒(平均値)で、患者は意識を消失した。気管挿管の完了率は100%であった。
全身麻酔の維持工程において、化合物Bを、1mg/kg/hの投与速度から投与開始して、BIS値等被験者の状態を確認しながら適宜用量を調節することで、すべての被験者で鎮静作用に対する救済処置なく手術を終了することができた。また、手術中の覚醒徴候は無く、麻酔中の記憶は無いことが確認された。
副作用として血圧低下を起こした患者は3名であり、B群被験者の10%であった。また、その他の懸念すべき副作用や検査値の異常も認められなかった。
30例の麻酔維持期における化合物Bの平均投与時間は、167.0±81.3分(最短投与時間:4.7分;最長投与時間:329.7分)であった。化合物Bを用いた麻酔維持は、これら投与時間を通して安全かつ有効であった。
Figure 0006199869
投与終了後の覚醒の早さを確認するために、試験プロトコルに適合する患者集団(24名)について、化合物B投与終了後の、開眼までの時間、抜管までの時間、生年月日応答までの時間、および手術室退室が可能と判断されるまでの時間を測定したところ、以下の結果が得られた。
・開眼までの平均時間(分):13.9
・抜管までの平均時間(分):16.4
・生年月日応答までの平均時間(分):21.5
・退室までの平均時間(分):25.5
この結果は、化合物Bが投与終了後の速やかな覚醒をもたらすことを示すものであった。
実施例3(化合物Bを用いた高齢者への全身麻酔の導入)
麻薬性鎮痛剤併用下で全身麻酔を施行する65歳以上の手術患者20名を対象に、非盲検試験を実施した。
[方法]
試験は、対象被験者20名を以下の表5:
Figure 0006199869
の記載に従い、3群(C1群、C2群、C3群)に割り当てて実施した。
化合物Bの投与開始5分前から、レミフェンタニル塩酸塩の静脈内持続投与(下記3−1参照)を開始し、5分経過後より、化合物Bの静脈内持続投与(下記3−2参照)を開始した。被験者の意識消失が認められた後、ロクロニウム臭化物を静脈内投与(下記3−3参照)するとともに、化合物Bの投与速度を変更(下記3−4参照)した。TOFウォッチを用いてTOF比が0であることを確認した後、気管挿管を実施し、レミフェンタニル塩酸塩と化合物Bの静脈内持続投与を終了した。なお、気管挿管以降、手術時の麻酔維持にはセボフルランを使用した。
(3−1)
レミフェンタニル塩酸塩の投与速度は、0.25μg/kg/minとした。
(3−2)
化合物Bの投与速度は、前記表5の記載に従った。
(3−3)
ロクロニウム臭化物の投与量は、0.6mg/kgとした。なお、ロクロニウム臭化物の投与量は被験者の年齢や症状に応じて適宜増減することができるが、上限は0.9mg/kgとした。
(3−4)
化合物Bの投与速度は、1mg/kg/hとした。なお、化合物Bの投与速度は被験者の状態に応じて適宜増減することができ、BIS値が53を超える、もしくは覚醒徴候(体動、血圧や脈拍数の変動、流涙、発汗等)が認められた場合には、化合物Bの投与速度を最大2.5mg/kg/hまで上げることができるものとし、また、BIS値が53以下、および覚醒徴候が認められないことが確認された場合、化合物Bの投与速度を慎重に下げることができるものとした。
[結果]
実施例3で得られた結果を、以下の表6に示す(平均年齢、平均身長、平均体重、およびBMIの括弧内の±の表記は標準誤差を表し、意識消失までの時間は試験プロトコルに適合する患者集団(C1群:9名;C2群:4名;C3群:5名)の平均値と実測値の範囲(括弧内)を表す)。
全身麻酔の導入工程において、化合物Bを、4、8、または12mg/kg/hの投与速度で患者の静脈内に持続投与することにより、それぞれ115.2秒、72.5秒、57.6秒(いずれも平均値)で、患者は意識を消失した。気管挿管の完了率は100%であった。副作用として血圧低下を起こした患者は各群に1名ずつであり、化合物Bの投与速度に応じて増加する反応ではなかった。また、その他の懸念すべき副作用や検査値の異常も認められなかった。
Figure 0006199869
実施例4(化合物Bを用いた高齢者への全身麻酔の導入および維持)
麻薬性鎮痛剤併用下で全身麻酔を施行する65歳以上の手術患者10名を対象に、非盲検試験を実施した。
[方法]
試験は、対象被験者10名をすべて1群(D群)に割り当てて実施した。
化合物Bの投与開始5分前から、レミフェンタニル塩酸塩の静脈内持続投与(下記4−1参照)を開始し、5分経過後より、化合物Bの静脈内持続投与(下記4−2参照)を開始した。被験者の意識消失が認められた後、ロクロニウム臭化物を静脈内投与(下記4−3参照)するとともに、化合物Bの投与速度を変更(下記4−4参照)した。TOFウォッチを用いてTOF比が0であることを確認した後、気管挿管を実施した。手術中は、レミフェンタニル塩酸塩の静脈内持続投与(下記4−5参照)と、化合物Bの静脈内持続投与(下記4−6参照)は継続して行い、必要に応じてロクロニウム臭化物を投与(下記4−7参照)した。手術完了後、TOFウォッチを用いてTOF比が0.9以上であることを確認した後、レミフェンタニル塩酸塩と化合物Bの静脈内持続投与を終了した。
(4−1)
レミフェンタニル塩酸塩の投与速度は、0.25μg/kg/minとした。
(4−2)
化合物Bの投与速度は、4mg/kg/hとした。
(4−3)
ロクロニウム臭化物の投与量は、0.6mg/kgとした。なお、ロクロニウム臭化物の投与量は被験者の年齢や症状に応じて適宜増減することができるが、上限は0.9mg/kgとした。
(4−4)
化合物Bの投与速度は、1mg/kg/hとした。なお、化合物Bの投与速度は被験者の状態に応じて適宜増減することができ、BIS値が53を超える、もしくは覚醒徴候(体動、血圧や脈拍数の変動、流涙、発汗等)が認められた場合には、化合物Bの投与速度を最大2.5mg/kg/hまで上げることができるものとし、また、BIS値が53以下、および覚醒徴候が認められないことが確認された場合、化合物Bの投与速度を慎重に下げることができるものとした。
(4−5)
レミフェンタニル塩酸塩の投与速度は、0.25μg/kg/minとした。なお、レミフェンタニル塩酸塩の投与速度は、被験者の全身状態を観察しながら、2乃至5分間隔で25乃至100%の範囲で加速(ただし、最大でも2.0μg/kg/minを超えない範囲とする。)、または25乃至50%の範囲で減速できるものとし、浅麻酔時には0.5乃至1.0μg/kgを2乃至5分間隔で追加単回静脈内投与できるものとした。
(4−6)
化合物Bの投与速度は、1mg/kg/hとした。なお、化合物Bの投与速度は被験者の状態に応じて適宜増減することができ、BIS値が53を超える、もしくは覚醒徴候(体動、血圧や脈拍数の変動、流涙、発汗等)が認められた場合には、化合物Bの投与速度を最大2.5mg/kg/hまで上げることができるものとし、また、BIS値が53以下、および覚醒徴候が認められないことが確認された場合、化合物Bの投与速度を慎重に下げることができるものとした。
(4−7)
ロクロニウム臭化物の投与は、0.1−0.2mg/kgを静脈内投与するか、または7μg/kg/minの投与速度を目安に静脈内持続投与することができるものとした。
[結果]
実施例4で得られた結果を、以下の表7に示す(平均年齢、平均身長、平均体重、およびBMIの括弧内の±の表記は標準誤差を表し、意識消失までの時間は試験プロトコルに適合する患者集団(7名)の平均値と実測値の範囲(括弧内)を表す)。
全身麻酔の導入工程において、化合物Bを、4mg/kg/hの投与速度で患者の静脈内に持続投与することにより、100.3秒(平均値)で、患者は意識を消失した。気管挿管の完了率は100%であった。
全身麻酔の維持工程において、化合物Bを、1mg/kg/hの投与速度から投与開始して、BIS値等被験者の状態を確認しながら適宜用量を調節することで、すべての被験者で鎮静作用に対する救済処置なく手術を終了することができた。また、手術中の覚醒徴候は無く、麻酔中の記憶は無いことが確認された。
副作用として血圧低下を起こした患者は2名であり、D群被験者の20%であった。また、その他の懸念すべき副作用や検査値の異常も認められなかった。
10例の麻酔維持期における化合物Bの平均投与時間は、229.6±151.3分(最短投与時間:57.0分;最長投与時間:621.7分)であった。化合物Bを用いた麻酔維持は、これら投与時間を通して安全かつ有効であった。
Figure 0006199869
投与終了後の覚醒の早さを確認するために、試験プロトコルに適合する患者集団(7名)について、化合物B投与終了後の、開眼までの時間、抜管までの時間、生年月日応答までの時間、および手術室退室が可能と判断されるまでの時間を測定したところ、以下の結果が得られた。
・開眼までの平均時間(分):10.9
・抜管までの平均時間(分):13.6
・生年月日応答までの平均時間(分):18.5
・退室までの平均時間(分):19.1
この結果は、化合物Bが投与終了後の速やかな覚醒をもたらすことを示すものであった。
製剤実施例1(注射剤)(アンプル)
メチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩(89.76g)、マルトース(473g)、およびポリソルベート80(5.5g)を常法により混合し、pH調節剤と注射用水を加えてpH3.0の溶液(5.5L)を得た。これを常法により滅菌し、5mLずつアンプルに充填後、常法により凍結乾燥することにより、1アンプル中81.6mgのメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩(メチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアートとして60mg)を含有するアンプル1000本を得た。
製剤実施例2(注射剤)(バイアル)
メチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩(89.76g)、マルトース(473g)、およびポリソルベート80(5.5g)を常法により混合し、pH調節剤と注射用水を加えてpH3.0の溶液(5.5L)を得た。これを常法により滅菌し、5mLずつバイアルに充填後、常法により凍結乾燥することにより、1バイアル中81.6mgのメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩(メチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアートとして60mg)を含有するバイアル1000本を得た。
本発明で開示される投与方式を用いた催眠鎮静剤は、安全で、患者に速やかに全身麻酔を導入し、安定にその状態を維持することができ、そして投薬終了後は速やかに患者を覚醒状態に戻すことができるので、全身麻酔の導入および/または維持に有用である。

Claims (29)

  1. 有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアートまたはその塩を含有する催眠鎮静剤であって、有効成分の静脈内投与における投与速度が、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.3mg乃至約40mgである剤であって、全身麻酔の導入および維持に用いられ、静脈内投与が二段階の投与工程からなる剤。
  2. 有効成分がメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩である請求項1記載の剤。
  3. 麻薬性鎮痛薬と所望によって筋弛緩薬との併用下で用いられる請求項1または2記載の剤。
  4. 静脈内投与の開始から約180秒以内に患者の意識消失を惹起する請求項1又は2に記載の剤。
  5. 有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約3mg乃至約40mgである全身麻酔の導入のための第1工程と、有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.3mg乃至約2.5mgである全身麻酔の維持のための第2工程からなる請求項1又は2に記載の剤。
  6. 第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約4mg乃至約30mgである請求項5記載の剤。
  7. 第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約4mg、約6mg、約8mg、約12mg、約21mg、または約30mgである請求項6記載の剤。
  8. 第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgである請求項7記載の剤。
  9. 患者の年齢が20歳以上65歳未満である請求項6記載の剤。
  10. 第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mg、約12mg、約21mg、または約30mgである請求項9記載の剤。
  11. 第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgである請求項10記載の剤。
  12. 患者の年齢が65歳以上である請求項6記載の剤。
  13. 第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約4mg、約8mg、または約12mgである請求項12記載の剤。
  14. 第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgまたは約12mgである請求項12記載の剤。
  15. 第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約2mgである請求項5記載の剤。
  16. 患者の年齢が20歳以上65歳未満である請求項15記載の剤。
  17. 第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.8mg乃至約2mgである請求項16記載の剤。
  18. 第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約1mgである請求項16記載の剤。
  19. 第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約1mgである請求項16記載の剤。
  20. 患者の年齢が65歳以上である請求項15記載の剤。
  21. 第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約1mgである請求項20記載の剤。
  22. 第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約1mgである請求項20記載の剤。
  23. 有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩を含有する催眠鎮静剤であって、全身麻酔の導入および維持のために麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下で用いられる、有効成分の静脈内投与が二段階の投与工程からなり、全身麻酔の導入のための第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約4mg乃至約30mgであり、全身麻酔の維持のための第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約2mgである、静脈内投与の開始から約180秒以内に患者の意識消失を惹起する剤。
  24. 麻薬性鎮痛薬がレミフェンタニルである請求項3または23記載の剤。
  25. 筋弛緩薬がロクロニウム臭化物である請求項3、23、または24記載の剤。
  26. 血圧低下の副作用の発現率が15%未満である請求項1、23、24、または25記載の剤。
  27. 有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩を含有する催眠鎮静剤であって、全身麻酔の導入および維持のために麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下で用いられる、有効成分の静脈内投与が二段階の投与工程からなり、全身麻酔の導入のための第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約6mgであり、全身麻酔の維持のための第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約1mgである剤。
  28. 有効成分としてメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアート ベンゼンスルホン酸塩を含有する催眠鎮静剤であって、全身麻酔の導入および維持のために麻薬性鎮痛剤と所望によって筋弛緩剤との併用下で用いられる、有効成分の静脈内投与が二段階の投与工程からなり、全身麻酔の導入のための第1工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約12mgであり、全身麻酔の維持のための第2工程での有効成分の静脈内投与における投与速度がその処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.4mg乃至約1mgである剤。
  29. 有効成分の静脈内投与における投与速度が、その処置を必要とする患者の体重1kgあたり毎時約0.3mg乃至約40mgであって、全身麻酔の導入および維持に用いられ、静脈内投与が二段階の投与工程からなる催眠鎮静剤の製造のための、有効成分としてのメチル 3−[(4S)−8−ブロモ−1−メチル−6−(2−ピリジニル)−4H−イミダゾ[1,2−a][1,4]ベンゾジアゼピン−4−イル]プロパノアートまたはその塩の使用。
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