JP6198170B2 - 酸化タンタル粒子およびその製造方法 - Google Patents

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本発明は、酸化タンタル粒子とその製造方法に関する。
酸化タンタルは、紫外光応答型光触媒あるいは誘電体材料として従来から良く知られた酸化物半導体である。近年、酸化タンタル(Ta)の光触媒における利用方法として、アンモニア気流中で焼成し、窒化することで生成する酸窒化タンタル(TaON)に変換することで、可視光応答性光触媒として、水の光分解に高い活性を示すことが報告されている(非特許文献1)。
Hitokiら、Chem.Commun.1698〜1699ページ、2002年
上述の窒化処理前の酸化タンタル粒子の結晶性が高ければ、窒化処理後の酸窒化タンタル粒子の一次粒子径は、原料となる酸化タンタル粒子とほぼ変わらないことも知られている。ただし、従来酸窒化タンタルの合成に用いられる酸化タンタル粒子は、焼成による高結晶化処理の際に粒成長し、100nm以上の一次粒子径となることが知られている。この高結晶化酸化タンタルの粗大粒子化は、窒化処理後のTaONを光触媒反応に用いる場合、比表面積が小さいことから、反応物質との接触面積の低下を引き起こす恐れがあり、水の光分解反応におけるエネルギー変換効率の向上を妨げている可能性がある。
そこで、本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、高結晶性と一次粒子の微細化を両立させた酸化タンタル粒子を提供することにある。
本発明は、一次粒子径が70nm以下であり、拡散反射スペクトルにより測定される波長1800nmにおける光吸収率が、0.32以下であることを特徴とする、酸化タンタル粒子である。
本発明による酸化タンタル粒子によれば、紫外線照射下で高活性な光触媒を提供することができ、さらに、窒化処理により、可視光照射下での高い光触媒活性の発現が可能な高結晶性かつ微細なTaON粒子への変換が可能となる。
本発明の酸化タンタル粒子の走査型電子顕微鏡写真である。 本発明の酸化タンタル粒子の走査型電子顕微鏡写真である。
酸化タンタル粒子の結晶性
本発明における酸化タンタル粒子は、高い結晶性、かつ微細な一次粒子径を両立するという特徴を有する。
本発明の酸化タンタル粒子における「高い結晶性」とは、結晶中における酸素欠陥量が、従来の酸化タンタル粒子に比べて、著しく少ないことを表す。通常、金属酸化物における結晶性が低下する要因の一つとして、酸素欠陥の生成が考えられている。つまり、酸素サイトの欠損部位が多い、すなわち酸素欠陥が多いほど、結晶としての周期性が乱れることで、結晶化度が低下する、つまり結晶性が低下する、ことに至る。
本発明における結晶性の評価指標としては、酸化タンタル粒子からなる粉末の紫外光、可視光、近赤外光領域における拡散反射スペクトル測定により定量評価できる光吸収率A(=1−分光反射率R)によって評価可能となる。金属酸化物、例えば、酸化チタンの中に存在する酸素欠陥は、酸化チタンのバンド構造において、Ti−3d軌道からなる伝導帯の下端から0.75〜1.18eV程度低い電子エネルギーの領域に、酸素欠陥により生成するTi3+からなるドナー準位を生じ、その吸収スペクトルの形状として、可視光域から近赤外域に渡る幅広い領域でブロードな光吸収帯を持つことが知られている(Cronemeyerら、Phys.Rev.113号、1222〜1225ページ、1959年)。今般、本発明者らは、酸化チタンと同様な遷移金属酸化物である酸化タンタル粒子の拡散反射スペクトルを測定することで、酸化チタンと同様に、可視光から近赤外光領域に渡って、ブロードな光吸収帯が生じることを確認し、この近赤外領域の光吸収率の減少に伴って、焼成温度上昇に伴う結晶性向上を定量化できることを見出した。酸化タンタル粒子の走査型顕微鏡写真を図1に示す。
本発明における酸化タンタル粒子の光吸収率Aは、以下の方法で測定できる。
本発明の酸化タンタル粒子の結晶性の測定方法としては、例えば、積分球ユニットを装着した、紫外可視近赤外分光光度計(日本分光株式会社製、“V−670”)を用いて、波長200〜2500nmまでの範囲で、拡散反射スペクトルを測定することで可能となる。そして、本発明の酸化タンタル粒子は、波長250nmにおける光吸収率A250(=1−R250[波長250nmにおける分光反射率])が、0.86〜0.87の範囲になるような条件で、波長1800nmにおける光吸収率A1800(=1−R1800[波長1800nmにおける分光反射率])が、0.32以下であることを特徴とする。よって、本発明の酸化タンタル粒子は、この光吸収率の範囲であることで、高い結晶性を示し、優れた光触媒活性の発現や、窒化処理により、高活性な可視光応答性TaON光触媒への変換が可能となる。
酸化タンタル粒子の一次粒子径
さらに、上述のように、本発明の酸化タンタル粒子は、微細な一次粒子径を有し、好ましくは、70nm以下、より好ましくは、50nm以下の一次粒子径となり、高い比表面積となることで、分解対象物質との接触面積が増加することで、光触媒活性の向上が期待できるようになる。酸化タンタル粒子における一次粒子径の評価手法としては、例えば、走査型電子顕微鏡(株式会社日立製作所製、“S−4100” 、以下、SEM)により、倍率40000倍で観察した際の結晶粒子50個の円形近似による平均値で定義することが可能である。
以上のように、本発明の酸化タンタル粒子は、上記の近赤外域での低い光吸収率と、SEMによる微細な一次粒子形状を両立することで、高活性な光触媒粒子、さらには、窒化処理により、高活性な可視光応答性TaON粒子への変換が可能となる。
酸化タンタル粒子の製造方法
本発明における酸化タンタル粒子の製造方法としては、固相反応法、ゾル-ゲル法、錯体重合法、水熱反応法等、各種乾式あるいは湿式反応法が利用可能である。例えば、湿式反応法の1つであるゾルーゲル法による作製方法としては、タンタルを含むアルコキシドや塩化物を原料として、水との加水分解反応によりタンタルを含む水酸化物を生成し、600℃以上の焼成により、酸化タンタルに結晶化させる方法がある。本発明の酸化タンタル粒子の製造方法としては、特に制限は無いが、以下の方法が好ましく利用できる。
タンタルを含む水溶液を用いた酸化タンタル粒子の製造
本発明における酸化タンタル粒子の製造方法として、タンタルを含む水溶液を用いた熱分解法(水溶液熱分解法)を好ましく用いることが可能である。水溶液熱分解法とは、金属含有前駆体を原料として用い、この金属含有前駆体を含む水溶液を加熱することで、溶媒である水の蒸発に伴い、金属含有前駆体同士の脱水重縮合反応を起こす方法である。水との加水分解反応が速やかに起こる金属前駆体(例えば、アルコキシドや塩化物等)を用いるゾル-ゲル法では、金属含有前駆体同士の加水分解による金属水酸化物の生成と、これらの脱水重縮合が速やかに起こることで、結晶核が粗大化しやすい。これに対して、この水溶液熱分解法では、加水分解反応が緩やかな金属含有前駆体を原料として用いることで、水への安定な溶解が可能となり、この金属含有前駆体を含む水溶液を加熱することで、溶媒である水の蒸発に伴い、金属含有前駆体同士の脱水重縮合反応が緩やかに起こることで、熱分解時の結晶核の生成速度が遅くなり、結果的に結晶核の微細化が可能となる。本発明において、タンタルを水溶化させる方法として、原料としてタンタルを含む前駆体に、錯化剤を添加することで、タンタルに錯化させることで、加水分解を抑制させることが好ましい。ここで、タンタルを含む前駆体としては、アルコキシド(タンタル-ペンタメトキシド、タンタル-ペンタエトキシド、タンタル-ペンタ-n-プロポキシド、タンタル-ペンタイソプロポキシド、タンタル-ペンタ-n-ブトキシド等)や、塩化物(五塩化タンタル、五フッ化タンタル、五臭化タンタル等)を好ましく用いることができる。
また、本発明に用いる錯化剤としては、タンタルに配位でき、さらに好ましくは、タンタルに配位した際に溶媒相側に疎水部が露出するものが好適に用いられる。例えば、ジケトン類(アセチルアセトン、アセト酢酸エチル、アセト酢酸プロピル、アセト酢酸ブチル)や、カテコール類(アスコルビン酸、ピロカテコール、tert−ブチルカテコール等)を好ましく用いることができ、より好ましくは、タンタルへの水溶液中での錯化能が極めて高いアセチルアセトンを用いることができる。これにより、親水部である水酸基が溶媒相側に露出した場合に起こる分子間での脱水重縮合による分子間重合を抑制できるので、熱分解時の結晶核の微細化が達成でき、最終的な酸化タンタルの粒子微細化が可能となる。また、タンタルの加水分解反応の抑制や水への溶解性を向上させるために、別途、疎水性錯化剤の他に、乳酸、クエン酸、酪酸、リンゴ酸等の水溶性カルボン酸等の親水性錯化剤を添加しても良い。また、タンタルの溶解性を向上させるために、水溶性有機溶剤(メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、セロソルブ系溶媒、カルビトール系溶剤)を添加しても良い。
本発明の酸化タンタル粒子の製造において、タンタルを含む水溶液における各種原料の好ましい混合比率としては、水100重量部に対して、タンタル前駆体は、金属タンタル換算で0.1〜50重量部であり、疎水性錯化剤は、0.1〜50重量部、親水性錯化剤は、0.01〜10重量部、であり、この比率で混合することで、タンタルが良好に水溶化し、熱分解後の高結晶性化及び微細化が可能となる。また、タンタル前駆体に対する、疎水性錯化剤の重量比率としては、タンタル前駆体100重量部に対して、50〜200重量部が好ましく、この範囲以外では、加水分解反応の進行や、分子の疎水性向上による水溶性の低下が起こる恐れがある。
また、本発明の酸化タンタル粒子の製造においては、得られる酸化タンタル粒子同士の凝集度を低減させ、酸化タンタル粒子からなる粉体における多孔質度や空隙率を向上させるために、前記タンタルを含む水溶液に、有機ポリマー粒子を添加することが好ましい。この水中分散型有機ポリマー粒子としては、球状ラテックス粒子や、水中油滴分散型(O/W型)エマルジョンを用いることが可能である。この水中分散型有機ポリマー粒子の添加による、酸化タンタル粒子からなる粉体における多孔質度の向上のメカニズムは、以下のように予想される。有機ポリマー粒子を添加することで、水中で極性を持つポリマー粒子表面に、同じく極性分子であるタンタルに錯化剤が配位した錯体が吸着し、加熱結晶化の工程で、ポリマー表面での酸化タンタルの結晶核が生成することで、酸化タンタルの結晶核同士の物理的距離が大きくなり、さらに有機ポリマー粒子の熱分解による消失により、加熱結晶化後の酸化タンタル粒子の一次粒子径が微細になる。この有機ポリマー粒子の水中での分散粒子径としては、10〜1000nmであり、より好ましくは、30〜300nmであり、この範囲の分散粒子径とすることで、酸化タンタルの結晶核同士の物理的距離を大きくすることで、加熱結晶化後に、酸化タンタル粒子を微細化することが可能となる。また、有機ポリマー粒子の材質としては、600℃以上の加熱結晶化後に残渣が残らないものであればよい。例えば、スチレン、アクリル、ウレタン、エポキシ等のモノマーユニットが重合されたもの、もしくは複数種類のモノマーユニットを含むものが好適に用いられる。
本発明の酸化タンタル粒子の作製において、前記タンタルを含む水溶液から、酸化タンタル粒子を作製する方法としては、以下の方法が好ましく用いられる。前記タンタルを含む水溶液を200℃以下の低温で乾燥することで、まず乾燥粉体を回収し、これを結晶化する為に焼成することで、酸化タンタル粒子を製造することが可能である。また、この水溶液の乾燥および焼成工程を、連続的に行っても良い。酸化タンタルにおける結晶化の際の焼成温度は、700℃以上1100℃以下であり、より好ましくは、700℃以上900℃以下である。この温度範囲とすることで、有機ポリマー粒子を熱分解しつつ、高純度な酸化タンタル粒子を高度に結晶化することが可能となる。
酸窒化タンタルへの変換方法
本発明における窒化処理による酸化タンタル粒子の酸窒化タンタル粒子への変換方法としては、酸化タンタル粒子からなる粉末をアンモニア気流下で、焼成する方法が好適に用いられる。この際の焼成温度としては、好ましくは、700℃以上1100℃以下であり、さらに好ましくは700℃以上900℃以下である。焼成温度をこの範囲とすることで、金属タンタルへの還元等が起こらず、結晶構造中に窒素原子を導入することで、良好な結晶性を有する酸窒化タンタルを製造することが可能となる。窒化処理後の酸窒化タンタル粒子は、可視光を吸収可能となり、太陽光を広く利用可能な光触媒として機能することが可能となる。
光触媒としての利用方法
本発明の酸化タンタル粒子、あるいは酸化タンタル粒子を窒化処理して作製可能な酸窒化タンタル粒子を光触媒として水の光分解に用いる場合、水素及び酸素の発生が速やかに起こるように、助触媒を粒子表面に担持することが好ましい。助触媒としては、白金、ルテニウム、イリジウム、ロジウム等の金属粒子や、酸化クロム、酸化ロジウム、酸化イリジウム、酸化ルテニウム等の酸化物粒子や、およびそれを混合させたものを用いることができ、この助触媒の担持により、水の酸化及び還元反応における活性化エネルギーを減少させることが可能となるため、速やかな水素及び酸素の発生が可能となる。
誘電体としての利用方法
本発明の酸化タンタル粒子、あるいは酸化タンタル粒子を窒化処理して作製可能な酸窒化タンタル粒子は、高屈折率を有することから、多層膜等の誘電体材料としても利用可能である。
以下の実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例)
酸化タンタル粒子の作製
20mLサンプル瓶に、疎水性錯化剤であるアセチルアセトン(和光純薬製)0.02mol(2.003g)を添加し、室温で撹拌しながら、タンタルペンタエトキシド(和光純薬製)0.02mol(8.125g)を添加して、タンタル-アセチルアセトン錯体を含む黄色溶液を作製した。このタンタル-アセチルアセトン黄色溶液を、親水性錯化剤として0.1molクエン酸(和光純薬製)を添加した0.32mol/Lの酢酸水溶液50mLに、室温で攪拌しながら添加した。添加後、室温で約1時間攪拌を行うことで、水溶性タンタル錯体を含む透明な水溶液を作製した。
さらに、高温結晶化処理後の凝集を抑制するため、有機エマルジョンとして、焼成後に得られる酸化タンタルに対して、重量比で5倍の固形分となるように、アクリルースチレン系O/W型エマルジョン(DIC製、“EC−905EF”,分散粒子径100〜150nm、pH:7〜9、固形分濃度49〜51%)を添加した。
以上のように作製した、有機エマルジョン添加酸化タンタル前駆体水溶液を、80℃で1時間乾燥させた後、所望の温度で2時間焼成することで、高温結晶化させることで、酸化タンタル粒子からなる粉末を得た。また、実施例3では、800℃で焼成後の粉末をミルにより解砕して得た。作製した粉末の作製条件については、表1にまとめる。
(比較例)
比較例サンプルとして、市販の酸化タンタル粒子(和光純薬製)、および、これを1300℃で5時間焼成し、結晶性を向上させた粉末を用いた。
酸化タンタル粒子の結晶構造と微細構造
実施例および比較例で作製した酸化タンタル粒子のX線回折測定を行った結果、すべてのサンプルが、単相のTa2O5であることが明らかとなった。次いで、走査型電子顕微鏡による観察から分かった、酸化タンタル粒子の一次粒子径を表1に示す。実施例の一例として、図1に900℃で2時間焼成した後の粉末のSEM像を示す。一次粒子径は、50nm以下であり、高温結晶化処理後も、微細化な粒子形状を維持することが分かる。また、図2には800℃で2時間焼成後の粉末を、遊星ボールミルにより粉砕した粉末のSEM像を示す。一次粒子径は50nm以下であり、粉砕により粒子同士の凝集が解かれている。
酸化タンタル粒子の光学特性
実施例および比較例で作製した酸化タンタル粒子について、紫外可視近赤外分光光度計に積分球ユニットを装着することで、拡散反射スペクトルを測定し、各波長におけるサンプルの分光反射率Rを求めた。この際、波長250nmにおける光吸収率A(=1−分光反射率R)は、0.86〜0.87となるように粉末量を合わせた。表1に、1800nmにおける光吸収率Aを示す。
実施例1〜4では、酸素欠陥量に由来する1800nmにおける光吸収率は、0.32以下であり、酸素欠陥量が少ないことを示し、かつ一次粒子径で50nm以下の微細な形状を両立することが分かる。

Claims (8)

  1. 一次粒子径が70nm以下であり、
    拡散反射スペクトルにより測定される波長1800nmにおける光吸収率が、0.32以下であることを特徴とする、
    酸化タンタル粒子。
  2. 請求項1記載の酸化タンタル粒子からなる、水分解用光触媒。
  3. 請求項1記載の酸化タンタル粒子からなる、誘電体材料。
  4. 請求項1に記載の酸化タンタル粒子の製造方法であって、
    タンタル前駆体、疎水性錯化剤を水に溶解させた水溶液を、乾燥および焼成することを特徴とする、酸化タンタル粒子の製造方法。
  5. 前記水溶液が、親水性錯化剤を含むことを特徴とする、
    請求項4に記載の酸化タンタル粒子の製造方法。
  6. 請求項5に記載の酸化タンタル粒子の製造方法であって、
    有機ポリマー粒子を添加して、乾燥および焼成することを特徴とする、
    酸化タンタル粒子の製造方法。
  7. 請求項5〜6記載の酸化タンタル粒子の製造方法において、
    焼成温度が、700℃以上1100℃以下であることを特徴とする、
    酸化タンタル粒子の製造方法。
  8. 請求項4〜7に記載の酸化タンタル粒子の製造方法により得られた酸化タンタル粒子を、窒化処理する工程を含む、酸窒化タンタル粒子の製造方法
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