JP6197006B2 - 輻射空調パネル - Google Patents

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  • Devices For Blowing Cold Air, Devices For Blowing Warm Air, And Means For Preventing Water Condensation In Air Conditioning Units (AREA)

Description

本発明は、輻射空調用に部屋の壁や天井材として使用される輻射空調パネルに関する。
従来から、室内空調の一手段として、壁面や床や天井に輻射空調パネルを設置し、これに調温空気を流通させて室内空気との熱交換を行うことで室内空調を行う輻射冷暖房設備が広く使用されている。この輻射冷暖房設備で使用される輻射空調パネルとしては、特許文献1〜11に記載のものが公知である。
特許文献1に記載の輻射冷暖房装置の輻射ダクト(10)は、室内側に向かって開口した矩形箱状のダクト(11)と、ダクト(11)の室内側開口を閉蓋する輻射パネル(12)と、ダクト(11)の室内側以外の外周面を覆包する断熱材(13)と、ダクト(11)の一端の側面に形成された入力口(18)と、該入力口(18)に対向するダクト(11)の側面に形成された出力口(19)とを備えている(特許文献1の図2〜図5参照)。入力口(18)から温調空気がダクト(11)を流入し、輻射パネル(12)を介して室内空気と熱交換させた後、出力口(19)から流出させる(特許文献1の段落〔0026〕,〔0030〕)。この輻射ダクト(10)では、輻射パネル(12)の熱交換効率を向上させるため、輻射パネル(12)のダクト(11)内側の表面に、L字板状の伝熱部材(15)を着設している(特許文献1の図6〜図10,段落〔0032〕〜〔0038〕参照)。伝熱部材(15)は、輻射パネル(12)と熱接合するように接着剤又はスポット溶接等により固定されている。伝熱部材(15)の直立した部分である熱吸収面(16A)は、幅が輻射ダクト(10)の1/2〜3/4,高さが輻射ダクト(10)の内高と略同じ高さとされている。また、伝熱部材(15)の配置として、温調空気の流れ方向に垂直な配置(特許文献1の図8)及び温調空気の流れ方向に対し傾斜した配置(特許文献1の図9,図10)が例示されている。そして、この伝熱部材(15)を設けることによって、調温空気の熱を、伝熱部材(15)より輻射パネル(12)へ熱交換でき、室内空間へ効率よく熱伝達させることができる旨が記載されている(特許文献1の段落〔0033〕〔0035〕〔0038〕等)。
特許文献2には、適当間隔を隔てて並列配設した背高の床根太(8,…)群のうち、隣接する二つの床根太(8,8)の上端部に放熱材料からなる天板(3)を貼り付け固定し、隣接床根太(8,8)間の下側部に位置する下面板(4)上に断熱材(9)を貼り付けて断熱化し、天板(3)と隣接床根太(8,8)及び断熱材(9)とで囲繞された温風通路(又は冷風通路)(10)を有する輻射式暖冷房用放熱筐(5)が記載されている(特許文献2の図1〜図4,明細書2頁左上段から同頁右上段参照)。この放熱筐(5)は、一端に吸込口(1)、他端に吹出口(2)が形成されており、吸込口(1)近傍に調温空気を流通させるための送風機(6)及び熱交換器(7)が設置されている。また、温風通路(10)には、送風機(6)から圧送される温風の流通路を、温風通路(10)の長手方向にジグザグ状に形成するように複数枚の補強兼用の整流板(12,…)が設けられている。送風機(6)から吸込口(1)に圧送される調温空気の温風は、温風通路(10)をジグザグ状に流通し乍ら天板3を加熱し吹出口(2)から送出される。そして該天板(3)の輻射熱によって室内の暖房が行われる。
特許文献3には、複数の縦材(11)と横材(12)とから組枠材(13)を形成すると共に、該組枠材(13)の厚さ方向一方側及び他方側の両面に面材(15,16)を固着して内部を気密室(17)に形成し、且つその気密室(17)の何れかの面側に断熱材(18)を配設してなる構造体本体(20)を具え、この構造体本体(20)における組枠材(13)の縦材(11)に沿う方向の一方側に空気導入口(23)を、他方側に空気吹出口(24)を、それぞれ気密室(17)と連通させて設けた冷暖房用パネル構造体(1)が記載されている(特許文献3の請求項1,図1〜図4参照)。この冷暖房用パネル構造体(1)は、空気導入口(23)から調温空気が送入され、気密室(17)を流通する間に面材(15)を介して室内空気と熱交換し、空気吹出口(24)から送出される。
特許文献4には、内部が中空の中空構造を有し、上部に開閉可能な上部開口部(6)が、下部に開閉可能な下部開口部(7)が、それぞれ室内に向けて設けられ、下端面に調温空気は流入する空気孔(8)が形成された壁構造体(3)が記載されている(特許文献4の図2,明細書2頁左上段参照)。この壁構造体(3)は室内の壁面として設置される。空調処理された空気は、空気孔(8)から壁構造体(3)に流入し、壁構造体(3)を熱交換により冷やし、上部開口部(6)から室内に供給され、室内で下向流となってさらに室内を空調する。
特許文献5には、建築構造物の壁体の機能を持つ空気循環パネルであって、前面板(1)と背面板(2)とによって形成された通気路を有し、前面板(1)及び背面板(2)の上部及び下部には通気路に連通する開閉自在な開口(7,8)が形成され、さらに通気路には送風機(9)を配置し、また前面板(1)及び背面板(2)は熱交換機能或いは蓄熱機能を有する板で構成した空気循環パネルが記載されている(特許文献5の請求項1,図1〜図3参照)。
特許文献6には、冷房又は暖房が行われる冷暖房室(R)を区画する区画面(9)に熱を伝達する板状の表層(12)と、表層(12)に冷暖房室(R)の裏側から面同士で接触する板状の裏側層(15)であって、表層(12)に接する面に線状の空気流通溝(15g)が間隔を空けて複数形成された裏側層(15)とを備えた輻射パネルが記載されている(特許文献6の請求項1,図1〜図3参照)。この輻射パネルは、裏側層(15)の表層(12)に接する面に形成された線状の空気流通溝(15g)に沿って調温空気が流通し、表層(12)全体で熱交換がされる。
その他、特許文献7〜11にも、種々の構造の輻射空調パネルが記載されている。
特開2012−225517号公報 特開昭51−146748号公報 特開平10−205823号公報 特開平3−13746号公報 特開2004−69129号公報 特開2014−153037号公報 特開2008−96052号公報 特開平9−178207号公報 特開平5−141708号公報 特開2008−157519号公報 特開2007−24479号公報
輻射空調パネルは、調温空気を空調対象空間に吹き込ませないよう構成することで、室内空気の強制対流を生じさせないようにすることが可能であるという利点がある。そのため、室内の塵埃が外部から流入する調温空気の気流によって舞い上がることがないため、病院の手術室やクリーンルームにも使用される。然し乍ら、調温空気を空調対象空間に吹き込ませないよう構成した場合、パネルを介した熱交換のみによって空調を行うため、空調対象空間に直接調温空気を吹き込む場合に比べて、熱利用効率が低下する。そこで、調温空気を空調対象空間に吹き込ませないよう構成した輻射空調パネル(以下「非室内吹込式輻射空調パネル」と呼ぶ)においては、熱利用効率を如何に向上させるかが重要な技術課題となる。
上述した先行技術において、特許文献3−10に記載のものは、輻射空調パネル内に形成された空気流路内を、吹込口から吹出口に向かって真っ直ぐに調温空気を流通させる形式であるが、この形式では、大部分の調温空気は伝熱パネルに接触することなく吹込口から吹出口へ素通りするため、これらの形式を非室内吹込式輻射空調パネルに適用すると熱利用効率が非常に悪くなることが予想される。
一方、特許文献1,2に記載のものは、輻射空調パネル内の空気流路に、L字板状の伝熱部材や整流板を配設して流路をジグザグにすることで、調温空気から伝熱パネルへの伝熱効率を高めると共に、調温空気が伝熱パネルに接触し易くすることで、熱利用効率が向上することが予想される。然し乍ら、特許文献1,2においては、輻射空調パネル内における気流がどのように形成されるのかが検討されておらず、これら輻射空調パネルについては更に熱利用効率を高めるよう工夫する必要があると考えられる。
また、上記特許文献1,2に記載の輻射空調パネルでは、通風路内にL字板状の伝熱部材(15)(又は整流板(12))を、風路軸方向に垂直にジグザグに配置した構成(特許文献1の図8〜図10,特許文献2の図2参照)としているが、後述する計算及び実験の結果、このような構成とすると、各伝熱部材(15)(又は整流板(12))の隙間のジグザグな最短経路に沿って、調温空気の本流(最も流量の大きな流れ)が形成され、輻射空調パネルの輻射板面が部分的に強く冷却(又は加温)され、輻射板面全体で温度斑(むら)が大きくなることが分かった。このように大きな温度斑が生じると、冷房の場合、局所的に温度が大きく低下した部分で結露が生じやくすなり、壁面にドレン水が発生し易いという問題がある。特許文献6に記載の輻射空調パネルでも、同様に、空気流通溝(15g)付近の温度低下が顕著なため、輻射板面全体で温度斑(むら)が大きくなり、壁面にドレン水が発生し易いという問題がある。
そこで、本発明の目的は、上記従来の輻射空調パネルに比べて熱利用効率を向上させることが可能で、且つ輻射板面全体をより均一に冷却又は加温を行うことが可能な輻射空調パネルを提供することにある。
本発明に係る輻射空調パネルの第1の構成は、良熱伝導性の前面材と断熱性の背面材を有し、前記背面材の一端に吹込口が形成され前記背面材の他端に吹出口が形成された空洞箱状の本体を備え、前記吹込口から前記吹出口へ前記本体の空洞内に調温空気を通風させることにより、前記前面材を通して前記本体の前方の空気との熱交換を行う輻射空調パネルであって、
前記本体の空洞内に、前記前面材から突出して形成された複数の乱流促進体を備え、
前記吹込口を上として前記前面材から前記背面材の方向に向かって視たとき前記本体の右側の端縁を右端、左側の端縁を左端とすると、前記各乱流促進体は、前記本体の空洞の左端と右端との間全体に亘って水平に設けられていることを特徴とする。
この構成によれば、前面材から空洞内に突出して形成し、乱流促進体を空洞の左端と右端との間全体に亘って水平に設けることで、空洞内を流れる調温空気は、乱流促進体の下流側において渦流となり、空洞内全体の調温空気が掻き混ぜられる。そのため、前面材を介した本体の前方の空気との熱交換効率が向上する。また、乱流促進体を空洞の左端と右端との間全体に亘って水平に設けたことで、吹込口から流入する調温空気の流れは、輻射空調パネルの空洞全体に広がるように形成される。これにより、輻射空調パネルの前面材全体に亘ってよりほぼ均一に熱交換が行われる。
本発明に係る輻射空調パネルの第2の構成は、前記第1の構成に於いて、前記乱流促進体は、長尺板の両側が曲折されたコの字状の溝形材により構成され、前記溝形材の曲折された両端部のフランジは、一方が前記前面材に固定され、他方が前記背面材に固定又は当接されており、
前記両フランジ間のウェブには、前記背面材側に偏倚して、該溝形材の長手方向に向けて横長な開口が複数形成されていることを特徴とする。
このように、乱流促進体を、開口が複数形成されたコの字状の溝形材として構成することによって、従来のものよりも熱交換効率がより向上することが、実験及び数値計算により確認された。また、乱流促進体は、調温空気を攪拌すると同時に、本体の空洞を挟む両板面間の補強をする根太材としての機能も併せ持つ。
本発明に係る輻射空調パネルの第3の構成は、前記第1の構成に於いて、前記乱流促進体は、断面が曲折した長尺な金属板により構成されたことを特徴とする。
本発明に係る輻射空調パネルの第4の構成は、前記第1の構成に於いて、前記乱流促進体は、前記前面材から突出した部分が、気流の上流側又は下流側に向かって湾曲されていることを特徴とする。
本発明に係る輻射空調パネルの第5の構成は、前記第1乃至4の何れか一の構成に於いて、前記本体の空洞内の吹出口の上流側に、多孔板又はスリット板からなる分散板を備えたことを特徴とする。
本発明に係る輻射空調パネルの第6の構成は、前記第1の構成に於いて、前記吹込口は前記背面材の中央に開口形成され、前記吹出口は、前記背面材の周縁全体に亘って形成され、
前記各乱流促進体は、前記吹込口を中心とし前記吹込口を取り囲む矩形状に、前記吹込口から前記吹出口に亘って複数設けられたことを特徴とする。
以上のように、本発明によれば、従来の輻射空調パネルに比べて熱利用効率を向上させることが可能で、且つ輻射板面全体をより均一に冷却又は加温を行うことが可能な輻射空調パネルを提供することができる。
本発明の実施例1に係る輻射空調パネルの外観斜視図である。(a)は正面側から視た斜視図、(b)は背面側から視た斜視図を表す。 図1の輻射空調パネルの分解斜視図である。 図1の前面材2aの拡大斜視図である。 輻射空調パネル1を図1(b)のA−A線に垂直な面で切断した拡大断面図である。(a)は吹込口3側、(b)は吹出口4側を表す。 輻射空調パネル1を図1(b)のA−A線に垂直な面で切断した破断斜視図である。 実施例2に係る輻射空調パネル1の前面材2aを背面側から視た図である。 実施例2に係る輻射空調パネル1を、図6の(a)A−A線及び(b)B−B線で切断した断面図である。 実施例3に係る輻射空調パネル1の部分断面図である。 実施例4,5に係る輻射空調パネル1の部分断面図である。 実施例1の輻射空調パネル1内の通風路8に通風した場合の流れを計算した結果である。 熱流体計算により、乱流促進体7のない輻射空調パネル(比較例1)の熱伝導状態を計算した結果(中央線で切断した断面)である。 熱流体計算により、乱流促進体7のない輻射空調パネル(比較例1)の熱伝導状態を計算した結果(正面側から視た前面材2aの表面)である。 熱流体計算により、実施例1の輻射空調パネル1の熱伝導状態を計算した結果(中央線で切断した断面)である。 熱流体計算により、実施例1の輻射空調パネル1の熱伝導状態を計算した結果(正面側から視た前面材2aの表面)である。 乱流促進体の幅を通風路幅の1/2とし左右に交互に配置して流路をジグザグとした輻射空調パネル(比較例2)の熱伝導状態を計算した結果(正面側から視た前面材2aの表面)である。 実施例1の輻射空調パネル1の熱伝導状態を計算した結果(正面側から視た前面材2aの表面)である。 図17は実施例2の輻射空調パネル1の熱伝導状態を計算した結果(正面側から視た前面材2aの表面) 図18は実施例3の輻射空調パネル1の熱伝導状態を計算した結果(正面側から視た前面材2aの表面) 実験方法を説明する図である。 比較対象として使用した比較例3の輻射空調パネルのパネル筐体内の構造を表す図である。 冷房条件開始から1時間までの時間区間における実施例1〜3,比較例3の輻射空調パネルの伝熱板表面の温度分布の測定結果を表す図である。 冷房条件開始から1時間までの時間区間における実施例1〜3,比較例3の輻射空調パネルの伝熱板表面の温度分布の測定結果を表す図である。 実施例1〜3の各測定点において測定された温度の平均値の時間変化を表す図である。 図23の差分温度の時間変化を表す図である。 本発明の実施例6に係る輻射空調パネルの吹出口部分の拡大図である。 本発明の実施例7に係る輻射空調パネルの背面側から視た外観斜視図である。 図26の輻射空調パネルのパネル筐体2の内部(背面材5を外した状態)を表す斜視図である。
以下、本発明を実施するための形態について、図面を参照しながら説明する。
〔1〕輻射空調パネルの構成
図1は、本発明の実施例1に係る輻射空調パネルの外観斜視図である。図1(a)は正面側から視た斜視図、図1(b)は背面側から視た斜視図を表す。
本実施例の輻射空調パネル1は、中空の矩形箱状のパネル筐体2を備え、パネル筐体2は、良熱伝導性材料により形成された片面が開口した扁平矩形筺状の前面材2aと、前面材2aの開口面を閉蓋する矩形平板状の背面板2bとから構成されている(図2参照)。そして、パネル筐体2の内部空間が通風路8(図5参照)となっている。背面板2bの上端近傍の板面中央には円形の吹込口3が開口形成され、背面板2bの下端近傍の板面には、略板幅全体に亘って細長いスリット状の吹出口4が開口形成されている。吹込口3には、温調空気を供給する給気配管が接続される。外部の空調設備から給気配管へ供給される温調空気は、吹込口3からパネル筐体2の筺内に送入され、筺内を通過して下部の吹出口4からパネル筐体2の背面側へ排出される。この間、温調空気は前面材2aの前面板(以下、「伝熱板2aa」という。)を介して室内空気と熱交換し、これにより輻射空調が行われる。
図2は、図1の輻射空調パネル1の分解斜視図である。図3は、図1の前面材2aの拡大斜視図である。図4は、輻射空調パネル1を図1(b)のA−A線に垂直な面で切断した拡大断面図である。図4(a)は吹込口3側、図4(b)は吹出口4側を表す。図5は、輻射空調パネル1を図1(b)のA−A線に垂直な面で切断した破断斜視図である。
前述の通り、パネル筐体2は背面側に向かって開口する前面材2aと、前面材2aの開口面を閉蓋する背面板2bとを備えている。背面板2bの内側面(前面材2aに対向する面)には、平板状の断熱材2eは貼着されており、この断熱材2eにも、背面板2bの吹込口3及び吹出口4に対応する位置に、同型の吹込口3及び吹出口4が開口形成されている。この背面板2bと断熱材2eの一体組立体が背面材5である。
前面材2aは、背面開口側の縁全体に、内側に向かって垂直に延出形成されたフランジ2cが形成され、フランジ2cには複数の掛止孔2dが形成されている。背面板2bの内側面の、これら掛止孔2dに対応する位置には、掛止爪(図示せず)が突設されており、各掛止爪を各掛止孔2dに掛止することで、背面板2bは前面材2aに固定される。前面材2a内の各掛止孔2d下部には、掛止孔2dを取り囲むように防漏金具2fが設けられており、防漏金具2fとフランジ2cとにより掛止孔2dの下部を閉鎖空間とすることで、パネル筐体2内部の通風路8から掛止孔2dへ温調空気が抜けることを防止している。
前面材2aの筺内には、吹込口3に対向する位置に、上端から下方に向かって背面側から正面側に向かって傾斜したスロープ面状の導流部8が配設されている。吹込口3から供給される調温空気は、導流部8のスロープ面に衝突して筺内下方に向かうように約90度変向される。
また、前面材2aの筺内の上部から下部に亘って、複数の乱流促進体7が配設されている。各乱流促進体7は、コの字状に曲折された長尺棒板状の溝形材により形成されており(図4参照)、該溝形材の曲折された両側部のフランジ7c,7cは、一方が前面材2aの伝熱板2aaに固着され、他方が背面材5の内側面に当接されている。また、乱流促進体7のウェブ7b(前面材2aから起立した腹板の部分)の板面には、背面材5側に偏倚して、横長矩形孔状の開口7a,7a,7a,7aが複数形成されており(図3,図5参照)、これら開口7a,7a,7a,7aは乱流促進体7の長手方向に直列して設けられている。パネル筐体2内を流れる温調空気は、これらの開口7aを通過して吹込口3から吹出口4へ向かって通風路8内を通流する。
尚、乱流促進体7の素材については、本発明では特に限定しないが、熱効率をできるだけ向上させる観点から、金属のような熱伝導率の大きい素材を使用することが好ましい。また、本実施例の乱流促進体7は、調温空気を攪拌すると同時に、前面材2aの板面(伝熱板2aa)と背面材5との間の補強をする根太材としての機能も併せ持つ。従って、乱流促進体7の素材としては、出来るだけ強度の高い物を用いるのが好ましい。
本実施例2の輻射空調パネル1は、基本的な構成は実施例1と同様であるが、乱流促進帯7の構造のみが異なる。図6は、実施例2に係る輻射空調パネル1の前面材2aを背面側から視た図である。図7は、実施例2に係る輻射空調パネル1を、図6の(a)A−A線及び(b)B−B線で切断した断面図である。図6,図7において、実施例1の輻射空調パネル1に対応する構成部分には同符号を付している。尚、図6において、背面材5に形成されている吹込口3及び吹出口4の位置を一点鎖線で示している。
本実施例2の乱流促進体7は、図7に示したように、L字状に曲折された長尺板材により構成されている。そして、各乱流促進体7は、図6に示したように、パネル筐体2の空洞(通風路8)の左端と右端との間全体に亘って水平に設けられている。各乱流促進体7は伝熱板2aaの内面に接合されており、乱流促進体7の伝熱板2aaから垂直に起立した立片7dの高さは、通風路8の高さのおよそ半分程度とされている。
本実施例3の輻射空調パネル1は、基本的な構成は実施例1と同様であるが、乱流促進帯7の構造のみが異なる。図8は、実施例3に係る輻射空調パネル1の部分断面図である。図8(a)(b)の部分は、図7(a)(b)における3つの切断片図のうちの中央の部分に相当する。本実施例の乱流促進帯7は、曲折された長尺板材により構成されているが、乱流促進体7の伝熱板2aaから起立した立片7dは、伝熱板2aaに対して垂直ではなく、風上方向(吹込口3側の方向)に傾斜して構成されている。その他の構成については、実施例1,2と同様である。
本実施例4の輻射空調パネル1は、基本的な構成は実施例1と同様であるが、乱流促進帯7の構造のみが異なる。図9(a)(b)は、実施例4に係る輻射空調パネル1の部分断面図である。図9(a)(b)の部分は、図7(a)(b)における3つの切断片図のうちの中央の部分に相当する。本実施例の乱流促進帯7は、曲折された長尺板材により構成されているが、乱流促進体7の伝熱板2aaから起立した立片7dは、伝熱板2aaに対して垂直ではなく、風上方向(吹込口3側の方向)に弧状に湾曲して構成されている。その他の構成については、実施例1,2と同様である。
本実施例5の輻射空調パネル1は、基本的な構成は実施例1と同様であるが、乱流促進帯7の構造のみが異なる。図9(c)(d)は、実施例5に係る輻射空調パネル1の部分断面図である。図9(c)(d)の部分は、図7(a)(b)における3つの切断片図のうちの中央の部分に相当する。本実施例の乱流促進帯7は、曲折された長尺板材により構成されているが、乱流促進体7の伝熱板2aaから起立した立片7dは、伝熱板2aaに対して垂直ではなく、風上方向(吹込口3側の方向)に弧状に湾曲して構成されている。その他の構成については、実施例1,2と同様である。
〔2〕作用効果及びその検証
以上のように構成された本実施例に係る輻射空調パネル1について、以下その作用を説明する。
(1)使用方法
本実施例の輻射空調パネル1は、手術室やクリーンルームの壁材として使用される。設置に際しては、前面材2aの伝熱板2aaを室内,背面板2bを室外に向けて設置し、背面板2b上部の吹込口3に調温空気を供給する空調管を接続する。これにより、空調管から供給される調温空気は吹込口3から輻射空調パネル1内の通風路8を通過して、背面板2b下部の吹出口4から排出される。この際、調温空気は前面材2aの伝熱板2aaを介して室内空気と熱交換し、これにより室内の輻射空調が行われる。
(2)作用
調温空気が輻射空調パネル1内の通風路8を通過する際には、まず導流部6の盤面に当たって下方及び左右に広がり、更に、最上部の乱流促進体7により流路が絞られているために調温空気が通風路8の幅全体に広がる。また、各乱流促進体7は、溝形材により形成され、ウェブ7bの背面材5側に偏倚して、該溝形材の長手方向に向けて横長な開口7a,7a,7a,7aが複数直列に形成されている。そのため、調温空気の気流はウェブ7bによって乱流を生じ攪拌される。これにより調温空気の熱が効率的に前面材2aの板面(伝熱板2aa)に伝達され、熱利用効率が向上する。
(3)二次元流体計算による攪拌の様子の観察
図10は、実施例1〜5の輻射空調パネル1内の通風路8に通風した場合の流れを計算した結果である。(a)が実施例1,2の輻射空調パネル、(b)が実施例3の輻射空調パネル、(c)が実施例4の輻射空調パネル、(d)が実施例5の輻射空調パネルである。図10における流れの計算は2次元有限要素法により非圧縮性流体により行い、通風路8の幅は160mm、乱流促進体7の高さは80mm、乱流促進体7の間隔は400mm、通風路8内の入力流速は1m/sとした。また、図10(b)では、乱流促進体7の立片7dの伝熱板2aaに対する傾きは60度、図10(c)(d)では、乱流促進体7の立片7dの湾曲形状は円弧状とした。また、図10(a)〜(d)では、通風路8内の流速を背景色の濃淡により表示しており、また流線を白線により示している。
図10より、実施例1〜5の輻射空調パネル1においては、どのケースにおいても、通風路8を流れる調温空気は、乱流促進体7の上流側に渦流を生じ攪拌されていることが分かる。この攪拌作用によって、調温空気の熱は伝熱板2aaに効率よく伝達される。また、調温空気の攪拌の度合いを比較すると、実施例5の乱流促進体7(図10(d))及び実施例3の乱流促進体7(図10(b))が最もよく攪拌しており、次いで実施例1,2の乱流促進体7(図10(a))及び実施例4の乱流促進体7(図10(c))がよく攪拌している。従って、調温空気の攪拌による伝熱効率の向上という観点からは、実施例5,3が最も伝熱効率の向上が見込まれ、次いで、実施例1,2,実施例3の順に伝熱効率の向上が見込まれる。
(4)三次元熱流体計算による伝熱効率の計算
熱流体計算により、乱流促進体7のない輻射空調パネルと本実施例の輻射空調パネル1との熱伝導状態を計算した結果を示す。図11,図12は乱流促進体7のない輻射空調パネルの計算結果、図13,図14は本実施例の輻射空調パネル1の計算結果である。また、図11,図13は中央線で切断した断面、図12,図14は正面側から視た前面材2aの表面を示す。
本計算では、吹込口3から10℃の冷房用調温空気を送入し、伝熱板2aa付近の室内空気の温度変化を算出した。図11,図13は吹込口3付近の温度分布であるが、両者を比較すると、乱流促進体7のない輻射空調パネルに比べて実施例1の輻射空調パネル1のほうが、伝熱板2aa表面付近の室内空気の温度が1℃程度低下しており、熱交換効率が向上していることが分かる。また、図12と図14を比較すると、乱流促進体7のない輻射空調パネルに比べて実施例1の輻射空調パネル1のほうが、伝熱板2aaの板面全体に亘ってより均等に温度低下が生じており、通風路8に流入した調温空気が横幅全体に広がって効率よく熱交換が行われていることが分かる。
次に、特許文献1,2に記載の輻射空調パネル(輻射ダクト(10)又は輻射式暖冷房用放熱筐(5))との作用効果の比較をするため、比較例として特許文献1,2のように乱流促進体の幅を通風路8の幅の1/2とし左右に交互に配置して流路をジグザグとした場合について熱流体計算を行い、実施例1の輻射空調パネル1との比較を行った。
図15は、乱流促進体の幅を通風路幅の1/2とし左右に交互に配置して流路をジグザグとした輻射空調パネル(比較例2)の熱伝導状態を計算した結果(正面側から視た前面材2aの表面)である。図16は実施例1の輻射空調パネル1の熱伝導状態を計算した結果(正面側から視た前面材2aの表面)、図17は実施例2の輻射空調パネル1の熱伝導状態を計算した結果(正面側から視た前面材2aの表面)、図18は実施例3の輻射空調パネル1の熱伝導状態を計算した結果(正面側から視た前面材2aの表面)である。比較のため、入力流速や入力風温度等の計算条件は図15と図16〜図18とで同条件とした。図15の輻射空調パネルでは、左右の乱流促進体7が途切れた中心線付近に調温空気の流れが集中する傾向が見られ、これにより、中心線付近の温度が他の領域に比べて大きく温度が低下する。そのため、実施例1〜3の場合(図16〜図18)に比べると、前面材2aの表面の温度斑が非常に大きくなる。そのため、特許文献1,2に記載の輻射空調パネルでは、室内の湿度が高いときに中心線付近に結露が生じやすくなり、壁面にドレン水が発生するという問題があることが分かる。それに対して、実施例1〜3の輻射空調パネル1では、前面材2aの表面の温度勾配が小さく、結露が生じ難い。
(5)実験結果
最後に、本発明に係る輻射空調パネル1の熱伝導状態について、試作機による実験観察を行った結果について説明する。実験は、実施例1〜3の輻射空調パネル1、及び特許文献6に記載の、パネル筐体内に線状の空気流通溝が間隔を空けて複数形成された輻射空調パネル(比較例3)を用いて行った。
実験は、環境条件を均一とするため、図19に示すように、室内の壁面の一部に比較例3の輻射空調パネルと供試体の輻射空調パネルを並べて設置し、背面から冷房用の調温空気を通風させ、室内に設置されたサーモカメラにより、各輻射空調パネルの表面を撮影することにより行った(図19(a)(c)参照)。サーモカメラは、InfReC製赤外線サーモグラフィ装置を使用した。また、各輻射空調パネルの表面の複数の測定点(図19(b)参照)において、温度計により表面温度を測定し、また、各輻射空調パネルの吹出口に風速計を設置して出口風速の測定を行った。
図20は、比較対象として使用した比較例3の輻射空調パネル100のパネル筐体101内の構造を表す図である。比較例3の輻射空調パネル100は、特許文献6に記載の輻射パネルと同様のものであり、図20(b)に示すように、上部中央の背面板に吹込口102が設けられ、下部に吹出口103が設けられている構成は、本実施例のものと同様である。パネル筐体101内には、中央に上下方向に幅広の空気流通溝104が上下幅一杯に形成され、この空気流通溝104を対称軸として左右に対称に複数の空気流通溝105が水平に形成されている。吹込口102から送入された調温空気は、これら空気流通溝104,105を通過して吹出口103から排出される。その間に、空気流通溝104,105の正面側に設けられた伝熱板を介して室内空気と熱交換する。
図21,図22は、冷房条件開始から1時間までの時間区間における実施例1〜3,比較例3の輻射空調パネルの伝熱板表面の温度分布の測定結果を表す図である。本実験では実施例1〜3を同時に測定することはできないため、実施例1〜3の測定では室内温度条件が均一ではない。従って、実施例1〜3の輻射空調パネル1を比較例3の輻射空調パネル100と並べて測定し、従来の輻射空調パネル100と比較するとともに、輻射空調パネル100を環境条件補正用のリファレンスとして用いている。
図21,図22から明らかなように、実施例1〜3の輻射空調パネル1では、伝熱板2aaの表面における温度変化が緩やかであり、局所的な低温部分は生じにくい。また、盤面全体の温度低下が早く、比較例3よりもより低温まで温度が降下している。従って、実施例1〜3の輻射空調パネル1は比較例3よりも伝熱効率が高いことが分かる。
図23は、実施例1〜3の各測定点において測定された温度の平均値の時間変化を表す図である。図24は、図23の差分温度の時間変化を表す図である。図23(a)〜(c)は、測定温度の平均値そのものを表しており、同時に測定された比較例3の測定値も併せて示している。図24は、図23(a)〜(c)の其々について、各時刻における各実施例の平均温度から当該時刻の比較例3の平均温度を引いた差分を表す。尚、図24においては、差分温度の値の正負を逆転して示しており、上にゆくほど比較例3に比べて温度が低いことを示している。
図24より、実施例1〜3の輻射空調パネル1では、比較例3の輻射空調パネル100と比較して、測定点での平均温度が1.5〜1.7℃程度低く観測された。また、図23より、比較例3の輻射空調パネル100では15℃に達するまでの時間が40分程度要するのに対し、実施例1〜3の輻射空調パネル1では何れも10分程度で15℃に達しており、温度の低下速度も速くなっていることが分かる。
図25は、本発明の実施例6に係る輻射空調パネルの吹出口4部分の拡大図である。図25(a)は吹出口4にスリット板状の分散板9を形成した実施形態、図25(b)は吹出口4に多孔板状の分散板9を形成した実施形態を表している。本実施例の輻射空調パネル1は、吹出口4以外の部分の構成については、実施例1と同様であり、説明は省略する。尚、図25(a),(b)では、分散板9は、背面板2bと一体とし背面板2bにスリット又は小孔を打ち抜くことに形成されているが、分散板9は、背面板2bと別板により形成して背面板2bに固定するように構成しても良い。
このように吹出口4に分散板9を形成することによって、吹出口4に全体的に一様な流路抵抗が発生するため、パネル筐体2内の通風路8において、分散板9のない場合に比べて、調温空気の流れが横幅全体に広がりやすくなる。これにより、伝熱板2aaの温度をより一様にすることができる。
図26は、本発明の実施例7に係る輻射空調パネルの背面側から視た外観斜視図である。正面側は図1(a)と同様であるため省略する。図27は、図26の輻射空調パネルのパネル筐体2の内部(背面材5を外した状態)を表す斜視図である。図26,図27において、実施例1の輻射空調パネルの各構成部分に対応する部分については、同符号を付している。
実施例7の輻射空調パネル1では、吹込口3が背面材5の中央に開口形成されている。また、背面材5の4つの周縁に沿って、各周縁全体に亘り周縁近傍の背面材5の板面上に、細長い矩形状の吹出口4が開口形成されている。パネル筐体2の内部には、吹込口3を中心とし吹込口3を取り囲む矩形枠状に、吹込口3から吹出口4に亘って、複数の乱流促進体7が設けられている。各乱流促進体7は、長尺板の両側が曲折されたコの字状の溝形材で構成され、溝形材の両端部のフランジは、一方が前面材2aに、他方が背面材5に固定されている。また、乱流促進体7をなす溝形材の両フランジ間のウェブには、背面材5側に偏倚して、該溝形材の長手方向に横長な開口が複数形成されている。この乱流促進体7の形状については、実施例1と同様である。尚、各乱流促進体7は、本体の空洞を挟む両板材(伝熱板2aaと背面材5)が撓まないように補強をする根太材としての機能も併せ持つ。
このように、吹込口3を背面材5の中央に配置し、吹出口4を背面材5の周縁全体に亘って配設することにより、調温空気は中央部の吹込口3から周辺に向かって均等に広がる。これにより、伝熱板2aaの温度をより一様にすることができる。
1 輻射空調パネル
2 パネル筐体
2a 前面材
2aa 伝熱板
2b 背面板
2c フランジ
2d 掛止孔
2e 断熱材
2f 防漏金具
3 吹込口
4 吹出口
5 背面材
6 導流部
7 乱流促進体
7a 開口
7b ウェブ
7c フランジ
7d 立片
8 通風路
9 分散板

Claims (2)

  1. 良熱伝導性の前面材と断熱性の背面材を有し、前記背面材の一端に吹込口が形成され前記背面材の他端に吹出口が形成された空洞箱状の本体を備え、前記吹込口から前記吹出口へ前記本体の空洞内に調温空気を通風させることにより、前記前面材を通して前記本体の前方の空気との熱交換を行う輻射空調パネルであって、
    前記本体の空洞内に、前記前面材から突出して形成された複数の乱流促進体を備え、
    前記吹込口を上として前記前面材から前記背面材の方向に向かって視たとき前記本体の右側の端縁を右端、左側の端縁を左端とすると、前記各乱流促進体は、前記本体の空洞の左端と右端との間全体に亘って水平に設けられており、
    前記乱流促進体は、長尺板の両側が曲折されたコの字状の溝形材により構成され、前記溝形材の曲折された両端部のフランジは、一方が前記前面材に固定され、他方が前記背面材に固定又は当接されており、
    前記両フランジ間のウェブには、前記背面材側に偏倚して、該溝形材の長手方向に向けて横長な開口が複数形成されていることを特徴とする輻射空調パネル。
  2. 良熱伝導性の前面材と断熱性の背面材を有し、前記背面材の一端に吹込口が形成され前記背面材の他端に吹出口が形成された空洞箱状の本体を備え、前記吹込口から前記吹出口へ前記本体の空洞内に調温空気を通風させることにより、前記前面材を通して前記本体の前方の空気との熱交換を行う輻射空調パネルであって、
    前記本体の空洞内に、前記前面材から突出して形成された複数の乱流促進体を備え、
    前記吹込口を上として前記前面材から前記背面材の方向に向かって視たとき前記本体の右側の端縁を右端、左側の端縁を左端とすると、前記各乱流促進体は、前記本体の空洞の左端と右端との間全体に亘って水平に設けられており、
    前記乱流促進体は、前記前面材から突出した部分が、気流の上流側又は下流側に向かって湾曲されていることを特徴とする輻射空調パネル。
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