JP6195807B2 - 光合波器および光合波器の製造方法 - Google Patents

光合波器および光合波器の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、複数の光を合波する光合波器および光合波器の製造方法に関するものである。
光ファイバ通信の大容量化を実現するものとして、少なくとも30dB以上(または40dB以上)の高いサイドモード抑圧比(side mode suppression ratio、SMSR)が得られる単一モードlaser diode(LD)を光源に複数用いて、波長の異なる複数の信号光を多重化することにより、1本の光ファイバで大容量伝送を可能とする波長多重光ファイバ通信システムが提案されている。
この波長多重光ファイバ通信システムの送信機においては、複数の光源からの信号光を1つの光ファイバに入力するため、信号光を合成する光合波器が用いられる。特に近年は、データ量の増大に伴い、アクセス系の光ファイバ網、または、局舎内の装置間接続などにも波長多重の適用が見込まれており、省スペース化および低コスト化の要求から、光源と光合波器とを1つのパッケージに収めた光送信モジュールが求められている。
従来から、光合波機能を有する空間光学系には、互いに直交する偏光面を有する2つの直線偏光の入射光を、偏光ビームスプリッタまたは複屈折結晶により合波する光学系、または、特定の波長を透過し他の波長を反射する波長フィルタを用いて合波する光学系が広く用いられている。
前者に関しては、例えば、特許文献1および特許文献3において、互いに直交する偏光面を有する2つの直線偏光の入射光を合波する光学系が開示されている。また、特許文献2においては、入射光を互いに直交する偏光に分波し、一方の偏光を回転させることで1つの方向に偏光した出力光を得る光学系が開示されている。なお、特許文献2の光学系は、逆方向から光を入射する場合、平行な偏光面を有する2つの直線偏光の入射光を合波する光合波器としての機能を有する。
特許文献4においては、波長フィルタを用いた光学系が開示されている。
特開2002−107579号公報 特開2008−046609号公報 特開2003−066269号公報 特許第3736435号公報
光送信モジュールの光源には、レーザダイオード(LD)、または、LDと変調器とを集積した光素子が用いられるが、1つの素子に複数の光源をアレイ状に集積した素子を用いる場合には、平行な偏光面を有する信号光が得られることになる。このため、従来の、互いに直交する偏光面を有する2つの直線偏光の入射光を合波する光学系を用いると、一方の信号光の偏光面を90度回転させる必要がある。そのため、この光学部品を設置するスペースのため信号光の間隔が広がり、光素子の寸法または光学系の寸法が大型化するという問題があった。
また、従来の、波長フィルタを用いる光学系では、各入射光の波長にそれぞれ対応した複数の波長フィルタが必要となるため、フィルタコストが増大する問題があった。また、当該光学系は多重反射光学系である。そのため、光学系組み立て時のフィルタの設置角度にずれが発生すると、反射後の光路の進行方向がずれるため、出力光ファイバに入射できずロスが発生しやすい。よって、精密なフィルタ角度の調整が必要となり、組み立てコストが増大する問題があった。
また、波長フィルタを用いる光学系とともに、互いに直交する偏光面を有する2つの直線偏光の入射光を合波する光学系を用いて、2つずつの信号光を偏光により合波することで、波長フィルタにより合波する信号光の数を1/2とすることも考えられるが、この場合には、波長フィルタが互いに直交する偏光面を有する2つの直線偏光両方に対して機能するように、誘電体多層膜の構造と光の入射角度を設定する必要があるため、フィルタ製造コストが増大するとともに、入射角度の制限により光学系が大型化するという問題があった。
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、同一方向に直線偏光する複数の光を合波し、かつ、光学系の大型化を防ぐことができる光合波器を提供することを目的とする。
本発明の一態様に関する光合波器は、面形状の偏光スプリッタと、前記偏光スプリッタと平行に配置されるλ/2板と、前記偏光スプリッタと平行に配置され、かつ、光を反射する面形状の後方ミラーとを備え、前記偏光スプリッタには、あらかじめ定められた方向に進行する複数の光が入射され、あらかじめ定められた前記方向を、3次元軸方向のうちのz軸方向に沿う方向とする場合、前記偏光スプリッタは、3次元法線ベクトルが(−1、0、1)であり、複数の前記光は、そのすべてが3次元軸方向のうちのx軸方向に沿って直線偏光し、前記偏光スプリッタは、3次元軸方向のうちのx軸方向に沿って直線偏光する光を透過させ、かつ、3次元軸方向のうちのy軸方向に沿って直線偏光する光を反射させ、複数の前記光が前記偏光スプリッタに入射される前記方向に沿って、前記偏光スプリッタ、前記λ/2板および前記後方ミラーが順に配置され、前記λ/2板の進相軸または遅相軸を示す3次元単位ベクトルが(−1、1、0)、(1、1、0)、(0、1、1)または(0、1、−1)であり、前記偏光スプリッタと前記後方ミラーとの間の距離をDとする場合、前記偏光スプリッタに入射される各前記光は、x軸方向において√2D隔てられる。
本発明の一態様に関する光合波器の製造方法は、光を反射する後方ミラー上に、第1ガラス基板、λ/2板、偏光スプリッタ、および、第2ガラス基板を順に積層させ、積層構造の側面を削り、ある特定の断面において前記積層構造の前記側面と各積層境界とがなす角を45°とし、削られた前記積層構造の前記側面について、その積層方向を3次元軸方向のうちのz軸方向に沿う方向とする場合、前記第2ガラス基板の、前記偏光スプリッタと接触する側の反対側から、3次元軸方向のうちのz軸方向に沿う方向に進行する複数の光が入射され、複数の前記光の、そのすべてが3次元軸方向のうちのx軸方向に沿って直線偏光し、前記偏光スプリッタは、3次元軸方向のうちのx軸方向に沿って直線偏光する光を透過させ、かつ、3次元軸方向のうちのy軸方向に沿って直線偏光する光を反射させ、前記λ/2板の進相軸または遅相軸を示す3次元単位ベクトルが(−1、1、0)、(1、1、0)、(0、1、1)または(0、1、−1)であり、前記第1ガラス基板の厚さをDとする場合、前記第2ガラス基板に入射される各前記光は、x軸方向において√2D隔てられる。
本発明の上記態様によれば、偏光スプリッタに入射される前の光路において、個別にλ/2板を配置せずに、同一方向に直線偏光する複数の光を合波することができる。
また、個別にλ/2板を配置する必要がないため、複数の平行ビームの間隔を狭めることができ、光学系の大型化を防ぐことができる。
本発明の目的、特徴、局面、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
実施形態に関する光合波器の構成を示す図である。 実施形態に関する、λ/2板の外形を示す斜視図である。 実施形態に関する、λ/2板の外形を示す上面図である。 実施形態に関する光合波器の複屈折の様子を示す図である。 実施形態に関する光合波器の複屈折の様子を示す図である。 実施形態に関する光合波器の複屈折の様子を示す図である。 実施形態に関する光合波器における、光の光路を示す図である。 実施形態に関する光合波器における、光の光路を示す図である。 実施形態に関する光合波器における、光の光路を示す図である。 実施形態に関する光合波器における、光の光路を示す図である。 実施形態に関する光合波器の製造方法を示す図である。 光合波器を用いた、光送信モジュールの構成を示す図である。 前提技術に関する光合波器の構成を示す図である。 前提技術に関する光合波器の構成を示す図である。
以下、添付の図面を参照しながら実施形態について説明する。以下の説明では、同様の構成要素には同じ符号を付して図示し、それらの名称および機能も同様のものとする。よって、それらについての詳細な説明を省略する場合がある。
図13は、前提技術に関する光合波器の構成を示す図である。当該光合成器では、互いに直交する直線偏光の光を合波する。
通常のガラスで形成された2つの三角形のプリズムの間に誘電体多層膜を挟んで貼り合わせた構造の偏光ビームスプリッタ25(polarizing beam splitter、PBS)が用いられる。この偏光ビームスプリッタ25では、誘電体多層膜(偏光ビームスプリッタ膜)への、すなわち、2つのプリズムの境界面への、入射面に対して偏光面が平行方向の光(P偏光)はそのまま透過するが、偏光面が垂直方向の光(S偏光)は反射されて別の方向に進む。
偏波保持ファイバ351(polarization maintaining fiber、PMF)から出射され、コリメートレンズ321で平行光線にされた信号光51と、偏波保持ファイバ352から出射され、コリメートレンズ322で平行光線にされた信号光52とが、偏光ビームスプリッタ25に入射する。偏波保持ファイバ351から入射される信号光51をP偏光とし、偏波保持ファイバ352から入射される信号光52をS偏光とすれば、偏光ビームスプリッタ25の境界面において、信号光51は直進し、信号光52は反射される。そのため、2つの直線偏光は合波され、集光レンズ33を介して出力光ファイバ34に入射され、出力される。
図14は、前提技術に関する光合波器の構成を示す図である。当該光合成器では、波長フィルタを用いて光を合波する。
ガラスで形成されたチップの表面に誘電体多層膜(波長フィルタ膜)を設けた複数の波長フィルタチップが用いられている。光ファイバ353から出射され、さらにコリメートレンズ321で平行光線にされた信号光51は、信号光51の波長を透過し他の波長を反射する波長フィルタチップ271に所定の角度で入射される。そして、信号光51は、波長フィルタチップ271を透過した後、波長フィルタチップ271に対して平行に設置された反射ミラーチップ261で反射され、集光レンズ33を介して出力光ファイバ34に入射される。
光ファイバ354から出射され、さらにコリメートレンズ322で平行光線にされた信号光52は、信号光52の波長を透過し他の波長を反射する波長フィルタチップ272に所定の角度で入射される。そして、信号光52は、波長フィルタチップ272を透過した後、波長フィルタチップ272に対して平行に設置された反射ミラーチップ262で反射される。さらに、信号光52は、波長フィルタチップ271でも反射されて信号光51と合波される。その後、信号光52は、反射ミラーチップ261で反射され、集光レンズ33を介して出力光ファイバ34に入射される。
以下、波長フィルタチップと反射ミラーチップとを追加し多重反射光学系とすることで、複数の波長の信号光を合波することができる。
しかし、互いに直交する偏光面を有する2つの直線偏光の入射光を合波する光学系では、一方の信号光の偏光面を90度回転させる必要がある。そのため、この光学部品を設置するスペースのため信号光の間隔が広がり、光素子の寸法または光学系の寸法が大型化するという問題があった。
また、波長フィルタを用いる光学系では、各入射光の波長にそれぞれ対応した複数の波長フィルタが必要となるため、フィルタコストが増大する問題があった。また、当該光学系は多重反射光学系である。そのため、光学系組み立て時のフィルタの設置角度にずれが発生すると、反射後の光路の進行方向がずれるため、出力光ファイバに入射できずロスが発生しやすい。よって、精密なフィルタ角度の調整が必要となり、組み立てコストが増大する問題があった。
以下に説明する実施形態は、上記のような問題を解決する光合波器および光合波器の製造方法に関するものである。
<第1実施形態>
<構成>
図1は、本実施形態に関する光合波器の構成を示す図である。また、図2は、本実施形態に関する光合波器のλ/2板の外形を示す斜視図である。また、図3は、本実施形態に関する光合波器のλ/2板の外形を示す上面図である。また、図4、図5および図6は、本実施形態に関する光合波器の複屈折の様子を示す図である。
図1に示されるように光合波器は、一軸性複屈折結晶からなるλ/2板11と、ミラー膜23が設けられたガラス基板1と、偏光ビームスプリッタ膜21が設けられたガラス基板2とを備える。
ガラス基板2は三角プリズムであり、その斜面に偏光ビームスプリッタ膜21が設けられる。偏光ビームスプリッタ膜21は面形状であり、λ/2板11に接着される。さらに、λ/2板11の、偏光ビームスプリッタ膜21に接着されていない側の面は、ガラス基板1に接着される。ガラス基板1の、λ/2板11と接着される面に対向する面には、ミラー膜23が設けられている。ミラー膜23は面形状であり、光を反射する。また、ミラー膜23は、偏光ビームスプリッタ膜21と平行に配置される。本実施形態では、λ/2板11として水晶を用いた場合が示される。
なお、λ/2板11は、偏光ビームスプリッタ膜21に接着されている必要はなく、偏光ビームスプリッタ膜21とミラー膜23との間において配置されていればよい。
まず、λ/2板11の構成について述べる。
図2および図3に示されるように、ガラス基板2に入射される信号光の進行方向をz軸とし、直線偏光した信号光の偏光面に平行な方向をx軸とし、直線偏光した信号光の偏光面に垂直な方向をy軸とする。そして、それぞれの単位ベクトルをx=(1、0、0)、y=(0、1、0)、z=(0、0、1)とする。
このとき、本実施形態のλ/2板11は、外形をなす2つの平面の法線ベクトルが(−1、0、1)となるように設定され、かつ、水晶の結晶の光軸(進相軸または遅相軸)の方向が(−1、1、0)または(1、1、0)となるように設定される(図2参照)。
なお、λ/2板11は、例えば、構成する水晶の光軸にあわせて板状に研磨したものを用いることが想定される。また、ガラス基板に水晶の結晶を積層する前に光軸を測定しておき、マーキングなどをしておいたものを用いてもよい。
図3に示されるように、平面の(0、1、0)方向の寸法は、信号光のビーム径以上に設定され、好ましくは同一に設定される。平面の(1、0、1)方向の寸法は、2つの信号光の光路間隔の2√2倍以上に設定され、好ましくは同一に設定される。また、複屈折結晶の底面の(0、0、1)方向の一辺の寸法をLとする(平面間の距離はL/√2)。
図4、図5および図6は、このように設定された水晶結晶中を、光がz軸方向に進む場合の屈折率、および、x軸方向に進む場合の屈折率について示す図である。図4、図5および図6においては、一軸性結晶の屈折率楕円体41が示されている。本実施形態の構成では屈折率楕円体41は、
Figure 0006195807
で示される楕円体の長軸をz軸周りにπ/4回転した構成となる。z軸方向に垂直な面における、屈折率楕円体の原点を通る断面42では、長軸がn、短軸がnの楕円であり、結晶の進相軸44となる屈折率nの短軸がx軸に対してπ/4回転した方向に延びる(図5参照)。なお、図5において、結晶の遅相軸45も示されている。
一方、x軸方向に垂直な面における、屈折率楕円体の原点を通る断面43では、
Figure 0006195807
の楕円であり、結晶の進相軸46となる屈折率nの短軸がy軸に対して平行となる(図6参照)。なお、図6において、結晶の遅相軸47も示されている。
複屈折結晶をx軸、z軸それぞれの方向に透過する光で、進相軸方向に偏光した光と遅相軸方向に偏光した光との間に生じる位相差は、
Figure 0006195807
Figure 0006195807
となる。
ここで、δzがπとなるようにLを設定する。波長1320[nm]の光に対する水晶の屈折率はn=1.53068であり、n=1.53922であるので、Lを77.3[μm]に設定すれば、z軸方向に進む、偏光面が進相軸に平行な光と偏光面が遅相軸に平行な光との間の位相差δzはπとなる。一方、x軸方向に進む、偏光面が進相軸に平行な光と偏光面が遅相軸に平行な光との間の位相差δxは0.49πとなる。なお、他の複屈折材料および波長を用いる場合も、屈折率nおよび屈折率nに合わせてδzがπとなるようにLを設定すればよい。
結晶の進相軸が偏光面に対してθの角度をなし、進相軸に平行な偏光面をもつ光の位相がδ進む位相差のJones行列は、
Figure 0006195807
と表され、本実施形態の複屈折結晶においては、z軸方向に進む、x軸方向に偏光した光に対してδ=π、θ=π、x軸方向に進む、y軸方向に偏光した光に対してσ=0.49π、θ=π/2となる。
したがって、複屈折結晶のz軸方向に進む光に対するJones行列は、
Figure 0006195807
となり、x軸方向に進む光に対するJones行列は、
Figure 0006195807
となる。
本実施形態のガラス基板2は、その斜面の寸法がλ/2板11の寸法と等しい、直角三角柱の三角プリズムである。ガラス基板2の、斜面以外の側面の寸法は、互いに平行な信号光の光路の間隔の2倍に設定される。そして、斜面以外の側面は、斜面以外の側面のうちの1つに平行な光路の、互いに平行な偏光面をもつ2つの信号光が、垂直に入射されるように配置される。なお、反射減衰量を確保するため、入射角を直角から数度程度傾けて配置してもよい。
ガラス基板2の斜面には、誘電体多層膜からなる偏光ビームスプリッタ膜21が設けられる。そして、偏光ビームスプリッタ膜21は、さらにλ/2板11と接着される。
本実施形態のガラス基板1は、その寸法がλ/2板11の寸法と等しい、互いに平行な一対の面を有する。ガラス基板1は、当該一対の面のうちの1つの面にλ/2板11が接着され、λ/2板11に接触する面に対向する面には、誘電体多層膜からなるミラー膜23が設けられる。
ガラス基板1、λ/2板11およびガラス基板2は、ミラー膜23と偏光ビームスプリッタ膜21とが平行に配置されるように、互いに接着されている。ここで、ガラス基板1の厚さ寸法は、λ/2板11の厚さLの1/√2と接着材の厚みとを除いた上で、ミラー膜23と偏光ビームスプリッタ膜21との間の距離Dが2つの信号光の光路間隔の1/√2倍となるように設定されている。
偏光ビームスプリッタ膜21は、3次元軸方向のうちのx軸方向に沿って直線偏光する光を透過させ、かつ、3次元軸方向のうちのy軸方向に沿って直線偏光する光を反射させる。
<作用>
図7は、本実施形態に関する、光合波器における光の光路を示す図である。z軸方向に進行する、偏光面がx軸方向に沿って直線偏光した2つの信号光が、x軸方向に√2Dの間隔をおいた互いに平行な光路で、ガラス基板2の側面に入射されるように、光合波器を設置する。なお、信号光は、1つの半導体素子上にアレイ状に配置された光源から出力され、レンズアレイによりビーム直径が200[μm]以上400[μm]以下の平行光にコリメートされることで得られるものである。また、素子サイズ、および、光源間のアイソレーションに応じて、2つの信号光の間隔は一般に数百[μm]以上1[mm]以下程度に設定される。
このとき、互いに平行にz軸方向に進む、信号光51と信号光52とは、偏光ビームスプリッタ膜21に対して、
Figure 0006195807
となるため、これらの光はガラス基板2に入射した後、偏光ビームスプリッタ膜21を透過する。
信号光51は、λ/2板11をz軸方向に透過し、
Figure 0006195807
の変換を受けた後、ミラー膜23で反射され、x軸方向に進行方向を折り曲げられる。
さらに、信号光51は、λ/2板11をx軸方向に透過し、
Figure 0006195807
の変換を受けた後、ガラス基板1側から再度偏光ビームスプリッタ膜21に入射される。
以上から、信号光51のガラス基板1側からの偏光ビームスプリッタ膜21への入射時の偏光状態は、入射前の偏光状態に、λ/2板(z軸方向)透過、ミラー反射およびλ/2板(x軸方向)透過の効果を加えた、
Figure 0006195807
と表され、y軸方向に直線偏光している。このとき、偏光ビームスプリッタ膜21に対してS偏光となるため、ガラス基板1側に反射される。
偏光ビームスプリッタ膜21で反射された後の信号光51について考えると、信号光51の光路のx軸方向の位置は1/√2Dとなる。よって、ガラス基板1の厚さを調整し、ミラー膜23と偏光ビームスプリッタ膜21との間の距離Dを、2つの信号光の光路間隔の1/√2倍とすれば、偏光ビームスプリッタ膜21を透過した信号光52と光路を重ねることができる。
光路を重ねられた信号光51と信号光52とは、λ/2板11で再度偏光方向をz軸周りに90度回転した後、ミラー膜23で反射され、ガラス基板1の側面から射出される。
なお、y軸方向については、x軸方向に透過する時、信号光は結晶に対して異常光線となるため、光路はy軸方向に、
Figure 0006195807
だけ移動するが、Lが数十[μm]と十分小さいため、信号光をファイバに結合する光学系でのロスへの影響は小さい。なお、光合波器に入射する入射光の光路の、y軸方向の位置を、y軸方向の移動を打ち消すよう配置してもよい。
以上のように、x軸方向に√2Dの間隔をおいた互いに平行な光路で、z軸方向に進行する、偏光面がx軸方向に直線偏光した2つの信号光を、x軸方向に進む1つの射出光に合波することができる。
<効果>
以下に、本実施形態による効果を例示する。
本実施形態によれば、光合波器が、面形状の偏光スプリッタとしての偏光ビームスプリッタ膜21と、偏光ビームスプリッタ膜21と平行に配置されるλ/2板11と、偏光ビームスプリッタ膜21と平行に配置され、かつ、光を反射する面形状の後方ミラーとしてのミラー膜23とを備える。
偏光ビームスプリッタ膜21には、あらかじめ定められた方向に進行する複数の光が入射される。
あらかじめ定められた方向を、3次元軸方向のうちのz軸方向に沿う方向とする場合、偏光ビームスプリッタ膜21は、3次元法線ベクトルが(−1、0、1)であり、複数の光は、そのすべてが3次元軸方向のうちのx軸方向に沿って直線偏光する。
偏光ビームスプリッタ膜21は、3次元軸方向のうちのx軸方向に沿って直線偏光する光を透過させ、かつ、3次元軸方向のうちのy軸方向に沿って直線偏光する光を反射させる。
複数の光が偏光ビームスプリッタ膜21に入射される方向に沿って、偏光ビームスプリッタ膜21、λ/2板11およびミラー膜23は順に配置される。
λ/2板11の進相軸または遅相軸を示す3次元単位ベクトルは(−1、1、0)または(1、1、0)である。
偏光ビームスプリッタ膜21とミラー膜23との間の距離をDとする場合、偏光ビームスプリッタ膜21に入射される各光は、x軸方向において√2D隔てられる。
このような構成によれば、偏光ビームスプリッタ膜21に入射された信号光51は、偏光ビームスプリッタ膜21を透過した後に、λ/2板11においてy軸方向に沿う直線偏光に変換されるが、ミラー膜23で反射され、再度λ/2板11に入射される際には、直線偏光は変換されない。これは、屈折率楕円体の断面の進相軸と信号光51の偏光方向とが直交しているためである。よって、再び偏光ビームスプリッタ膜21に入射される際にはy軸方向に沿う直線偏光であるため、信号光51は偏光ビームスプリッタ膜21において反射され、偏光ビームスプリッタ膜21を透過した信号光52と合波される。
なお、信号光が入射される方向に対し、偏光ビームスプリッタ膜21の3次元法線ベクトルは(−1、0、1)と規定されているが、当該法線ベクトルの方向は厳密に当該方向に限定されるわけではなく、角度にして数度程度の範囲で当該方向からずれることは許容される。すなわち、そのような場合には、偏光ビームスプリッタ膜21を透過した後の信号光が、一度λ/2板11からミラー膜23を経由し、再度λ/2板11に入射される際、偏光方向が回転する。そのため、再び偏光ビームスプリッタ膜21に入射される際に、反射されずに透過してしまう成分が増えることになるが、透過してしまう成分の割合が十分に少ない範囲であれば、信号光51と信号光52を合波する効果を生じさせることができる。
以上より、偏光ビームスプリッタ膜21に入射される前の光路において、個別にλ/2板を配置せずに、同一方向に直線偏光する複数の光を合波することができる。
また、個別にλ/2板を配置する必要がないため、複数の平行ビームの間隔を狭めることができ、光学系の大型化を防ぐことができる。
また、波長フィルタと組み合わせて使用する場合でも、必要とするフィルタの数を削減し、また、一方の偏光方向のみに機能する波長フィルタを使用することができる。
また、平行な2面を有するガラス基板を貼り合わせることによって組み立てることができるため、組み立て精度がよい。また、当該理由により、組み立てコストを低減できる。
なお、これらの構成以外の構成については適宜省略することができるが、本実施形態に示された任意の構成を適宜追加した場合でも、上記の効果を生じさせることができる。
<第2実施形態>
<構成>
以下では、上記実施形態で説明した構成と同様の構成については同じ符号を付して図示し、その詳細な説明については適宜省略する。
図8は、本実施形態に関する、光合波器における光の光路を示す図である。本実施形態に関する光合波器は、一軸性複屈折結晶からなるλ/2板11aと、ミラー膜23が設けられたガラス基板1と、偏光ビームスプリッタ膜21が設けられたガラス基板2とを備える。
ガラス基板2は三角プリズムであり、その斜面に偏光ビームスプリッタ膜21が設けられる。偏光ビームスプリッタ膜21は、λ/2板11aに接着される。さらに、λ/2板11aの、偏光ビームスプリッタ膜21に接着されていない側の面は、ガラス基板1に接着される。ガラス基板1の、λ/2板11aと接着される面に対向する面には、ミラー膜23が設けられている。
本実施形態のλ/2板11aは、外形をなす2つの平面の法線ベクトルが(−1、0、1)となるよう設定され、かつ、水晶の結晶の光軸の方向が(0、1、1)または(0、1、−1)となるように設定される。
平面の(0、1、0)方向の寸法は、信号光のビーム径以上に設定され、好ましくは同一に設定される。平面の(1、0、1)方向の寸法は、2つの信号光の光路間隔の2√2倍以上に設定され、好ましくは同一に設定される。また、複屈折結晶の底面の(0、0、1)方向の一辺の寸法をLとする(平面間の距離はL/√2)。
本実施形態の構成では屈折率楕円体は、
Figure 0006195807
で示される楕円体の長軸をx軸周りにπ/4回転した構成となる。x軸方向に垂直な面における、屈折率楕円体の原点を通る断面では、長軸がn、短軸がnの楕円であり、結晶の進相軸となる屈折率nの短軸がz軸に対してπ/4回転した方向に延びる。
一方、x軸方向に垂直な面における、屈折率楕円体の原点を通る断面では、
Figure 0006195807
の楕円であり、結晶の進相軸となる屈折率nの短軸がz軸に対して平行となる。
以上のように、第1実施形態に対してx軸とz軸とが入れ替わった構成となる。
したがって、複屈折結晶のx軸方向に進む光に対するJones行列は
Figure 0006195807
となり、z軸方向に進む光に対するJones行列は
Figure 0006195807
となる。
以上から、信号光51のガラス基板1側からの偏光ビームスプリッタ膜21への入射時の偏光状態は、入射前の偏光状態に、λ/2板(z軸方向)透過、ミラー反射およびλ/2板(x軸方向)透過の効果を加えた、
Figure 0006195807
と表され、y軸方向に直線偏光している。このとき、偏光ビームスプリッタ膜21に対してS偏光となるため、ガラス基板1側に反射される。
よって、x軸方向に√2Dの間隔をおいた互いに平行な光路で、z軸方向に進行する、偏光面がx軸方向に直線偏光した2つの信号光を、x軸方向に進む1つの射出光に合波することができる。
<効果>
以下に、本実施形態による効果を例示する。
本実施形態によれば、光合波器が、面形状の偏光スプリッタとしての偏光ビームスプリッタ膜21と、偏光ビームスプリッタ膜21と平行に配置されるλ/2板11aと、偏光ビームスプリッタ膜21と平行に配置され、かつ、光を反射する面形状の後方ミラーとしてのミラー膜23とを備える。
偏光ビームスプリッタ膜21には、あらかじめ定められた方向に進行する複数の光が入射される。
あらかじめ定められた方向を、3次元軸方向のうちのz軸方向に沿う方向とする場合、偏光ビームスプリッタ膜21は、3次元法線ベクトルが(−1、0、1)であり、複数の光は、そのすべてが3次元軸方向のうちのx軸方向に沿って直線偏光する。
偏光ビームスプリッタ膜21は、3次元軸方向のうちのx軸方向に沿って直線偏光する光を透過させ、かつ、3次元軸方向のうちのy軸方向に沿って直線偏光する光を反射させる。
複数の光が偏光ビームスプリッタ膜21に入射される方向に沿って、偏光ビームスプリッタ膜21、λ/2板11aおよびミラー膜23は順に配置される。
λ/2板11aの進相軸または遅相軸を示す3次元単位ベクトルは(0、1、1)または(0、1、−1)である。
偏光ビームスプリッタ膜21とミラー膜23との間の距離をDとする場合、偏光ビームスプリッタ膜21に入射される各光は、x軸方向において√2D隔てられる。
このような構成によれば、偏光ビームスプリッタ膜21に入射された信号光51は、偏光ビームスプリッタ膜21を透過した後に、λ/2板11aにおいてy軸方向に沿う直線偏光に変換されるが、ミラー膜23で反射され、再度λ/2板11aに入射される際には、直線偏光は変換されない。よって、再び偏光ビームスプリッタ膜21に入射される際にはy軸方向に沿う直線偏光であるため、信号光51は偏光ビームスプリッタ膜21において反射され、偏光ビームスプリッタ膜21を透過した信号光52と合波される。
以上より、偏光ビームスプリッタ膜21に入射される前の光路において、個別にλ/2板を配置せずに、同一方向に直線偏光する複数の光を合波することができる。
また、個別にλ/2板を配置する必要がないため、複数の平行ビームの間隔を狭めることができ、光学系の大型化を防ぐことができる。
また、波長フィルタと組み合わせて使用する場合でも、必要とするフィルタの数を削減し、また、一方の偏光方向のみに機能する波長フィルタを使用することができる。
また、平行な2面を有するガラス基板を貼り合わせることによって組み立てることができるため、組み立て精度がよい。また、当該理由により、組み立てコストを低減できる。
なお、これらの構成以外の構成については適宜省略することができるが、本実施形態に示された任意の構成を適宜追加した場合でも、上記の効果を生じさせることができる。
<第3実施形態>
<構成>
図9は、本実施形態に関する、光合波器における光の光路を示す図である。本実施形態に関する光合波器は、一軸性複屈折結晶からなるλ/2板11と、ミラー膜23が設けられたガラス基板1と、偏光ビームスプリッタ膜21が設けられたガラス基板2bと、波長フィルタ膜22が設けられたガラス基板3とを備える。
ガラス基板2bは、底面が平行四辺形の四角柱であり、その一側面に偏光ビームスプリッタ膜21が設けられる。ガラス基板3は三角プリズムであり、その斜面に波長フィルタ膜22が設けられる。波長フィルタ膜22は、偏光ビームスプリッタ膜21が接着される側面に対向するガラス基板2bの側面に接着される。偏光ビームスプリッタ膜21は、λ/2板11に接着される。さらに、λ/2板11の、偏光ビームスプリッタ膜21に接着されていない側の面は、ガラス基板1に接着される。ガラス基板1の、λ/2板11と接着される面に対向する面には、ミラー膜23が設けられている。
x軸方向に√2Dの間隔をおいた互いに平行な光路で、z軸方向に進行する、偏光面がx軸方向に直線偏光した信号光54および信号光53と、z軸方向に√2Dの間隔をおいた互いに平行な光路で、x軸方向に進行する、偏光面がz軸方向に直線偏光した信号光51および信号光52とが、波長フィルタ膜22上でそれぞれ直交するように配置する。
波長フィルタ膜22は、光の波長に応じて異なる透過率および反射率を有する。波長フィルタ膜22の反射率が高い波長帯域を、信号光51の波長および信号光52の波長を含むように設定し、波長フィルタ膜22の反射率の低い波長帯域を、信号光53の波長および信号光54の波長を含むように設定する。そのようにすることで、信号光51と信号光54とが波長フィルタ膜22において合波され、かつ、信号光52と信号光53とが波長フィルタ膜22において合波される。さらに、信号光52と信号光53とが合波された信号光は、ミラー膜23で反射されて、信号光51と信号光54とが合波された信号光と合波される。よって、x軸方向に√2Dの間隔をおいた互いに平行な光路で、z軸方向に進行する、偏光面がx軸方向に直線偏光した2つの信号光と、z軸方向に√2Dの間隔をおいた互いに平行な光路で、x軸方向に進行する、偏光面がz軸方向に直線偏光した2つの信号光とを、x軸方向に進む1つの射出光に合波することができる。
<効果>
以下に、本実施形態による効果を例示する。
本実施形態によれば、光合波器が、光の波長に応じて異なる透過率および反射率を有する波長フィルタ膜22を備える。
複数の光が偏光ビームスプリッタ膜21に入射される方向に沿って、波長フィルタ膜22、偏光ビームスプリッタ膜21、λ/2板11およびミラー膜23は順に配置される。
偏光ビームスプリッタ膜21に入射される複数の光には、波長フィルタ膜22において合波された光が含まれる。
このような構成によれば、同一方向に直線偏光する3以上の光を合波することができる。なお、上記実施形態においては、入射される光は4つとされているが、例えば、信号光53および信号光54のいずれか一方のみが入射される場合を想定してもよいし、さらに他の信号光が入射される場合を想定してもよい。
また、偏光依存性を有する波長フィルタ膜を使用することができるため、入射角度の制限が緩和される。よって、フィルタコスト削減および光学系の小型化が可能となる。
<第4実施形態>
<構成>
図10は、本実施形態に関する、光合波器における光の光路を示す図である。本実施形態に関する光合波器は、一軸性複屈折結晶からなるλ/2板11と、ミラー膜23が設けられたガラス基板1と、偏光ビームスプリッタ膜21が設けられたガラス基板2bと、波長フィルタ膜22が設けられたガラス基板3cとを備える。
ガラス基板2bは、底面が平行四辺形の四角柱であり、その一側面に偏光ビームスプリッタ膜21が設けられる。ガラス基板3cは、底面が平行四辺形の四角柱であり、その一側面に波長フィルタ膜22が設けられる。また、ガラス基板3cの、波長フィルタ膜22が設けられる側面に対向する側面には、ミラー膜24が設けられる。光を反射するミラー膜24は、面形状であり、偏光ビームスプリッタ膜21と平行に配置される。波長フィルタ膜22は、偏光ビームスプリッタ膜21が接着される側面に対向するガラス基板2bの側面に接着される。波長フィルタ膜22は、偏光ビームスプリッタ膜21と平行に配置される。偏光ビームスプリッタ膜21は、λ/2板11に接着される。さらに、λ/2板11の、偏光ビームスプリッタ膜21に接着されていない側の面は、ガラス基板1に接着される。ガラス基板1の、λ/2板11と接着される面に対向する面には、ミラー膜23が設けられている。
z軸方向に√2Dの間隔をおいた互いに平行な光路で、x軸方向に進行する、偏光面がz軸方向に直線偏光した信号光51および信号光52、信号光53および信号光54のうち、信号光51と信号光52とがガラス基板2bの側面に入射され、信号光53と信号光54とがガラス基板3cの側面(ミラー膜24および波長フィルタ膜22が設けられていない側面)から入射されるように配置する。
ガラス基板3cの、ミラー膜24および波長フィルタ膜22が設けられていない側面の寸法L2を、信号光の間隔√2Dの2倍に設定すれば(すなわち、波長フィルタ膜22とミラー膜24との間の距離を2Dとする)、信号光51および信号光52とともに等間隔で入射される平行光線である、信号光53および信号光54が、ミラー膜24で反射され、以下、第3実施形態と同様に合波される。すなわち、信号光51と信号光53とが合波され、かつ、信号光52と信号光54とが合波される。ここで、信号光51および信号光52は、波長フィルタ膜22において反射された光であり、信号光53および信号光54は、ミラー膜24で反射され、かつ、波長フィルタ膜22において透過された光である。
さらに、信号光52と信号光54とが合波された信号光は、ミラー膜23で反射されて、信号光51と信号光53とが合波された信号光と合波される。よって、z軸方向に√2Dの間隔をおいた互いに平行な光路で、x軸方向に進行する、偏光面がz軸方向に直線偏光した4つの信号光を、x軸方向に進む1つの射出光に合波することができる。
なお、光合波器全体のサイズの増大を抑制する観点、および、信号光を進行させる距離を抑制する観点から、偏光ビームスプリッタ膜21と波長フィルタ膜22との間の距離も、可能な限り短いことが望ましい。√2Dの間隔で入射される信号光に対応するため、例えば、偏光ビームスプリッタ膜21と波長フィルタ膜22との間の距離を2Dとすることが望ましい。
図11は、本実施形態に関する光合波器の製造方法を示す図である。
厚さD−L/√2のガラス基板101上に、厚さL/√2の複屈折結晶基板111、偏光ビームスプリッタ膜121、ガラス基板102、厚さ2Dのガラス基板102、波長フィルタ膜22、および、厚さ2Dのガラス基板3を順に、それぞれの平面が平行となるように接着する。
そして、ガラス基板101下にはミラー膜123を設け、ガラス基板3上にはミラー膜124を設ける。
形成された積層構造から、側面が平面に対して45度傾斜し、かつ、平面に沿う方向の長さが2√2Dである構造を切り取ることで、第4実施形態に関する光合波器(プリズム)を得ることができる。さらに、切断面を研磨後、無反射コーティング膜を設けてもよい。
<効果>
以下に、本実施形態による効果を例示する。
本実施形態によれば、光合波器が、偏光ビームスプリッタ膜21と平行に配置され、かつ、光を反射する面形状の前方ミラーとしてのミラー膜24を備える。
複数の光が偏光ビームスプリッタ膜21に入射される方向に沿って、ミラー膜24、波長フィルタ膜22、偏光ビームスプリッタ膜21、λ/2板11およびミラー膜23は順に配置される。
偏光ビームスプリッタ膜21に入射される複数の光は、波長フィルタ膜22において反射された光、および、ミラー膜24で反射され、かつ、波長フィルタ膜22において透過された光からなる。
このような構成によれば、入射される光として、同一方向に直線偏光する平行光線を用いることができる。
また、本実施形態によれば、波長フィルタ膜22とミラー膜24との間の距離が2Dである。
このような構成によれば、入射される光として、等間隔で入射される平行光線を用いることができる。
また、各光路に個別の光学部品を配置する必要がないため、光路間の間隔を狭めることができる。よって、光源がアレイ上に配置される光素子である場合、その大きさを縮小することができる。
また、本実施形態によれば、光合波器の製造方法において、光を反射するミラー膜23上に、第1ガラス基板としてのガラス基板101、λ/2板としての複屈折結晶基板111、偏光スプリッタとしての偏光ビームスプリッタ膜121、および、第2ガラス基板としてのガラス基板102を順に積層させ、積層構造の側面を削り、ある特定の断面において積層構造の側面と各積層境界とがなす角を45°とする。
削られた積層構造の側面について、その積層方向を3次元軸方向のうちのz軸方向に沿う方向とする場合、ガラス基板102の、偏光ビームスプリッタ膜121と接触する側の反対側から、3次元軸方向のうちのz軸方向に沿う方向に進行する複数の光が入射され、複数の光の、そのすべてが3次元軸方向のうちのx軸方向に沿って直線偏光する。
ガラス基板101の厚さをDとする場合、ガラス基板102に入射される各光は、x軸方向において√2D隔てられる。
このような構成によれば、複数のガラス基板を貼り合わせることによって製造されるため、容易に高精度なプリズムを作成することができる。
また、大面積の積層構造からの切り出すことにより、多数のプリズムを一括して製造することができるため、製造コストを低減することができる。
なお、これらの構成以外の構成については適宜省略することができるが、本実施形態に示された任意の構成を適宜追加した場合でも、上記の効果を生じさせることができる。
<第5実施形態>
<構成>
図12は、第4実施形態に示された光合波器を用いた、光送信モジュールの構成を示す図である。本実施形態に関する光送信モジュールは、半導体レーザまたは変調器が√2Dの間隔でアレイ状に配置された光素子31と、レンズ中心が√2Dの間隔でアレイ状に配置されたレンズアレイ32と、第4実施形態で示された光合波器と、集光レンズ33と、出力光ファイバ34とを備える。
光合波器のガラス基板2bの側面とガラス基板3cの側面とにそれぞれ2つのレンズが配置されるように、光合波器とレンズアレイ32とが接着され、光素子31の出力光がレンズアレイのレンズそれぞれの中心に垂直に入射するように配置されている。さらに、合波器の出力光がレンズ中心に入射するように集光レンズ33が配置され、信号光の集点に出力光ファイバ34の端面が配置される。
以上の構成により、光素子31から出力される水平方向に偏光した4つの信号光を、出力光ファイバ34に結合することができる。
なお、本実施形態では、光合波器への入射角度を垂直となる構成としているが、反射戻り光を削減するため、x軸回りに数度傾斜してプリズムを配置してもよい。
上記実施形態では、各構成要素の材質、材料、寸法、形状、相対的配置関係または実施の条件などについても記載している場合があるが、これらはすべての局面において例示であって、本発明が記載されたものに限られることはない。よって、例示されていない無数の変形例(任意の構成要素を変形する場合または省略する場合、さらには、少なくとも1つの実施形態における少なくとも1つの構成要素を抽出し、他の実施形態の構成要素と組み合わせる場合を含む)が、本発明の範囲内において想定される。
1,2,2b,3,3c,101,102 ガラス基板、11,11a λ/2板、21,121 偏光ビームスプリッタ膜、22 波長フィルタ膜、23,24,123,124 ミラー膜、25 偏光ビームスプリッタ、271,272 波長フィルタチップ、31 光素子、32 レンズアレイ、33 集光レンズ、34 出力光ファイバ、41 屈折率楕円体、42,43 断面、44,46 進相軸、45,47 遅相軸、51,52,53,54 信号光、111 複屈折結晶基板、261,262 反射ミラーチップ、321,322 コリメートレンズ、351,352 偏波保持ファイバ、353,354 光ファイバ。

Claims (5)

  1. 面形状の偏光スプリッタと、
    前記偏光スプリッタと平行に配置されるλ/2板と、
    前記偏光スプリッタと平行に配置され、かつ、光を反射する面形状の後方ミラーとを備え、
    前記偏光スプリッタには、あらかじめ定められた方向に進行する複数の光が入射され、
    あらかじめ定められた前記方向を、3次元軸方向のうちのz軸方向に沿う方向とする場合、
    前記偏光スプリッタは、3次元法線ベクトルが(−1、0、1)であり、
    複数の前記光は、そのすべてが3次元軸方向のうちのx軸方向に沿って直線偏光し、
    前記偏光スプリッタは、3次元軸方向のうちのx軸方向に沿って直線偏光する光を透過させ、かつ、3次元軸方向のうちのy軸方向に沿って直線偏光する光を反射させ、
    複数の前記光が前記偏光スプリッタに入射される前記方向に沿って、前記偏光スプリッタ、前記λ/2板および前記後方ミラーが順に配置され、
    前記λ/2板の進相軸または遅相軸を示す3次元単位ベクトルが(−1、1、0)、(1、1、0)、(0、1、1)または(0、1、−1)であり、
    前記偏光スプリッタと前記後方ミラーとの間の距離をDとする場合、前記偏光スプリッタに入射される各前記光は、x軸方向において√2D隔てられる、
    光合波器。
  2. 光の波長に応じて異なる透過率および反射率を有する波長フィルタをさらに備え、
    複数の前記光が前記偏光スプリッタに入射される前記方向に沿って、前記波長フィルタ、前記偏光スプリッタ、前記λ/2板および前記後方ミラーが順に配置され、
    前記偏光スプリッタに入射される複数の前記光には、前記波長フィルタにおいて合波された光が含まれる、
    請求項1に記載の光合波器。
  3. 前記偏光スプリッタと平行に配置され、かつ、光を反射する面形状の前方ミラーをさらに備え、
    複数の前記光が前記偏光スプリッタに入射される前記方向に沿って、前記前方ミラー、前記波長フィルタ、前記偏光スプリッタ、前記λ/2板および前記後方ミラーが順に配置され、
    前記波長フィルタは、前記偏光スプリッタと平行に配置され、
    前記偏光スプリッタに入射される複数の前記光は、
    前記波長フィルタにおいて反射された光、および、前記前方ミラーで反射され、かつ、前記波長フィルタにおいて透過された光からなる、
    請求項2に記載の光合波器。
  4. 前記波長フィルタと前記前方ミラーとの間の距離が2Dである、
    請求項3に記載の光合波器。
  5. 光を反射する後方ミラー上に、第1ガラス基板、λ/2板、偏光スプリッタ、および、第2ガラス基板を順に積層させ、
    積層構造の側面を削り、ある特定の断面において前記積層構造の前記側面と各積層境界とがなす角を45°とし、
    削られた前記積層構造の前記側面について、その積層方向を3次元軸方向のうちのz軸方向に沿う方向とする場合、
    前記第2ガラス基板の、前記偏光スプリッタと接触する側の反対側から、3次元軸方向のうちのz軸方向に沿う方向に進行する複数の光が入射され、
    複数の前記光の、そのすべてが3次元軸方向のうちのx軸方向に沿って直線偏光し、
    前記偏光スプリッタは、3次元軸方向のうちのx軸方向に沿って直線偏光する光を透過させ、かつ、3次元軸方向のうちのy軸方向に沿って直線偏光する光を反射させ、
    前記λ/2板の進相軸または遅相軸を示す3次元単位ベクトルが(−1、1、0)、(1、1、0)、(0、1、1)または(0、1、−1)であり、
    前記第1ガラス基板の厚さをDとする場合、前記第2ガラス基板に入射される各前記光は、x軸方向において√2D隔てられる、
    光合波器の製造方法。
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