JP6195109B2 - グラフェン分散液の製造方法およびグラフェン薄膜の製造方法 - Google Patents

グラフェン分散液の製造方法およびグラフェン薄膜の製造方法 Download PDF

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本発明は、グラフェン分散液の製造方法およびグラフェン薄膜の製造方法に関する。
近年、炭素原子からなる異方性材料としてグラフェンが注目されている。
グラフェンは、炭素原子で構成された六角網面構造(ベンゼン環を2次元平面に敷き詰めた六員環シート構造)を有し、非常に大きな比表面積を有する事から、フィラーとして樹脂等と複合化すると、少量添加しただけで導電性等の各種機能が発現すると期待されている。また、グラフェンはシリコンよりも高い電子移動度を持つ素材としても注目されており、半導体への応用も期待されている。
炭素原子を骨格とする異方性形状を有する物質として、一次元性のものとしてはカーボンナノチューブが知られており、二次元性のものとしては黒鉛および酸化黒鉛が知られているが、上記カーボンナノチューブは、グラフェンを筒状に丸めて閉曲面を構成したものであり、黒鉛または酸化黒鉛は炭素六角網面を基本構造とするグラフェンを多数枚積層した多層構造からなるものである。
従来より、グラフェンまたはグラフェン分散液の製造方法として、上記黒鉛や酸化黒鉛を構成する各層を層分離(層剥離)し、薄片化黒鉛または薄片化黒鉛の分散液として製造する方法が提案されており、例えば、酸化黒鉛に過塩素酸ナトリウム粉末を混合した後、発煙硝酸を添加して綿毛状のグラファイト酸化物粉末を得、次いでイオン交換水中に分散して分散液を調製する方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2010−275186号公報
しかしながら、本発明者等の検討によれば、特許文献1記載の方法は、薄片化に長時間を要するために製造効率が低いという技術課題が存在していた。
グラフェン分散液を得る方法としては、黒鉛や酸化黒鉛を強酸化剤または酸で処理した黒鉛化合物を分散媒中に分散した後、さらに超音波処理して薄片化する方法も考えられるが、本発明者等の検討によれば、特許文献1記載の製造方法と同様に、薄片化に長時間を要するために製造効率が低かったり、十分な薄片化が困難であったり、ドメインサイズが小さくなってしまうという技術課題が存在することが判明した。
このような状況下、本発明は、ドメインサイズの低下を招くことなく十分に薄片化されたグラフェン分散液を簡便に製造する方法を提供することを目的とするとともに、上記グラフェン分散液を用いたグラフェン薄膜の製造方法を提供することを目的とするものである。
上記技術課題を解決するために本発明者等が鋭意検討したところ、黒鉛層間化合物を加熱することにより、黒鉛層の層間距離を拡大させた加熱処理物を得た後、得られた加熱処理物を極性溶媒中で超音波処理して超音波処理液を得、次いで当該超音波処理液をレーザーアブレーション法で処理するグラフェン分散液の製造方法により、上記技術課題を解決し得ることを見出し、本知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)黒鉛層間化合物を加熱することにより、黒鉛層の層間距離を拡大させた加熱処理物を得た後、得られた加熱処理物を極性溶媒中で超音波処理して超音波処理液を得、次いで当該超音波処理液をレーザーアブレーション法で処理することを特徴とするグラフェン分散液の製造方法、および
(2)上記(1)記載の方法で得られたグラフェン分散液を基材に塗布した後、乾燥処理することを特徴とするグラフェン薄膜の製造方法を提供するものである。
本発明によれば、ドメインサイズの低下を招くことなく十分に薄片化されたグラフェン分散液を簡便に製造する方法を提供することができ、また、上記グラフェン分散液を用い、十分に薄膜化されたグラフェン薄膜を製造する方法を提供することができる。
本発明の実施例で用いた黒鉛層間化合物の走査型電子顕微鏡(SEM)写真を示す図である。 本発明の実施例で得られた加熱処理物の走査型電子顕微鏡(SEM)写真を示す図である。 本発明の実施例で得られた超音波処理液中の超音波処理物の透過型電子顕微鏡(TEM)写真を示す図である。 本発明の実施例で得られたレーザーアブレーション法による処理物の透過型電子顕微鏡(TEM)写真を示す図である。
先ず、本発明のグラフェン分散液の製造方法について説明する。
本発明に係るグラフェン分散液の製造方法は、黒鉛層間化合物を加熱することにより、黒鉛層の層間距離を拡大させた加熱処理物を得た後、得られた加熱処理物を極性溶媒中で超音波処理して超音波処理液を得、次いで当該超音波処理液をレーザーアブレーション法で処理することを特徴とするものである。
本発明に係るグラフェン分散液の製造方法において、黒鉛層間化合物とは、黒鉛の層面間にインターカレーターが挿入されてなるもの、黒鉛の層面に官能基が化学的に結合してなるもの、黒鉛の層面に官能基が弱い相互作用で疑似的に付与されてなるものを意味する。
黒鉛層間化合物を構成する黒鉛としては、炭素六角網面構造を基本構造とする多層構造体であれば特に制限されず、粒子全体で単一の多層構造を有する黒鉛が好ましく、例えば、天然黒鉛、人造黒鉛、樹脂系黒鉛化合物などが挙げられる。
天然黒鉛は、各層面(基本層)が略単一の方位を有する単独の結晶またはその集合体であり、鱗状黒鉛、土状黒鉛等が挙げられる。
人造黒鉛は、合成黒鉛や合成グラファイトとも称される、人工的に生成された黒鉛のことであり、天然黒鉛に対して結晶構造がより弱く、薄いものであって、アモルファス系、ニードル系等を挙げることができ、また、各層が異なる方位を有する多数の小さな結晶の集合体である高配向性熱分解黒鉛も人造黒鉛の一種として挙げることができる。
樹脂系黒鉛化物としては、4,4’−ビナフチル−1,1’,8,8’−テトラカルボン酸と3,3’,4,4’−ビフェニルテトラアミンとの重合体(4,4’−ビナフチル−1,1’,8,8’−テトラカルボン酸−3,3',4,4'−ビフェニルテトラアミン重合体(BNTCA−BPTA重合体))を黒鉛化した材料を挙げることができ(特開2012−101964号公報参照)、この黒鉛化材料は結晶性が高いことで知られている。
層面に官能基が化学的に結合した黒鉛層間化合物としては、例えば酸化黒鉛を挙げることができる。
黒鉛層間化合物を構成するインターカレーターとしては、黒鉛の層間に挿入できる大きさのものであれば特に限定されず、例えば、酸、酸化剤、金属、金属塩、気体、ハロゲン化合物などが挙げられる。インターカレーターは単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、各種カルボン酸、クロム酸、リン酸、ヨウ素酸などが挙げられる。
酸化剤としては、例えば、過マンガン酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、塩素酸カリウム、臭素酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウムなどが挙げられる。
金属としては、例えば、カリウム、ナトリウムなどが挙げられる。
金属塩としては、例えば、塩化銅、塩化鉄、塩化銀、塩化アルミニウム、塩化ナトリウム、塩化カリウムなどの塩化物の他、硫酸銅や酢酸ナトリウムなどなどが挙げられる。
気体としては、例えば、水素などが挙げられる。
ハロゲン化合物としては、例えば、塩化ヨウ素、塩化臭素、臭化ヨウ素、フッ化ヨウ素、フッ化臭素、フッ化塩素、フッ素、塩素、塩化アルミニウムなどが挙げられる。
但し、インターカレーターはこれらに限定されるものではない。
黒鉛の層面間にインターカレーターを挿入して黒鉛層間化合物を製造する方法としては、公知の方法を採用することができる。
例えば、インターカレーターの溶液に黒鉛を浸漬・分散させ、分散液中において黒鉛とインターカレーターとを反応させて黒鉛層間化合物を製造する方法や、黒鉛と気体状のインターカレーターとを高圧下で反応させて黒鉛層間化合物を製造する方法や、酸化剤を用いてHummers−Offeman法によって黒鉛層間化合物を製造する方法などが挙げられ、これ等の製造方法のうち、酸化剤を用いてHummers−Offeman法によって黒鉛層間化合物を製造する方法が好ましい。
黒鉛の層面間にインターカレーターを挿入して黒鉛層間化合物を製造する場合、インターカレーターとして酸と酸化剤の混合物を用いた場合には、挿入時に高圧印加の必要が無いので、好適に使用することができる。
本発明に係るグラフェン分散液の製造方法において、黒鉛層間化合物は、平均粒径が0.1〜50μmであるものが好ましく、1.0〜50μmであるものがより好ましく、5.0〜50μmであるものがさらに好ましい。
黒鉛層間化合物の平均粒径が上記範囲内にあることにより、黒鉛を薄片化して得られる薄片化黒鉛に異方性を付与し易くなるとともに、黒鉛の層面間にインターカレーターが侵入し易くなり、黒鉛の薄片化が進行し易くなる。
なお、本出願書類において、黒鉛層間化合物の平均粒径は、レーザー回折式粒度分布測定装置により測定される、体積基準積算粒度分布における積算粒度で50%の粒径(平均粒径D50)を意味する。
本発明に係るグラフェン分散液の製造方法においては、黒鉛層間化合物を加熱することにより、黒鉛層の層間距離を拡大させた加熱処理物を得る。
黒鉛層間化合物の加熱条件は、所望程度まで層間距離を拡大し、黒鉛層間化合物を構成する炭素が消失しない条件であれば、特に制限されない。
黒鉛層間化合物を加熱する際、加熱温度は、350〜750℃であることが好ましく、350〜600℃であることがより好ましく、350〜500℃であることがさらに好ましい。黒鉛層間化合物を加熱する際、加熱時間は、1〜60分間が好ましく、1〜30分間がより好ましく、1〜10分間がさらに好ましい。
黒鉛層間化合物を加熱する際、加熱雰囲気は、非酸化性雰囲気が好ましく、非酸化性雰囲気としては、窒素雰囲気やアルゴン雰囲気等の希ガス雰囲気等を挙げることができる。
黒鉛層間化合物は、短時間で加熱処理することが好ましいが、層間距離の拡大に必要な熱処理時間は各熱処理温度により決まるため、最適な処理温度と処理時間を選択する。例えば、黒鉛層間化合物を500℃で加熱処理する場合は、熱処理時間は3〜10分間であることが好ましい。
黒鉛層間化合物は、加熱処理後の体積が、加熱処理前の体積の100〜400倍になるように加熱することが好ましく、加熱処理前の体積の150〜400倍になるように加熱することがより好ましく、200〜400倍になるように加熱することがさらに好ましい。
加熱処理前の体積に対する加熱処理後の体積が上記範囲内にあることにより、黒鉛層の層間距離が十分に拡大していることを確認することができる。
なお、本出願書類において、加熱処理前および加熱処理後の黒鉛層間化合物の体積は、嵩密度(見掛け密度)により測定した値を意味するものとする。
本発明に係るグラフェン分散液の製造方法においては、得られた加熱処理物を極性溶媒中で超音波処理して超音波処理液を得る。
極性溶媒としては、特に制限されないが、例えばジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトニトリル、アセトン、テトラヒドロフラン等から選ばれる一種以上を挙げることができ、加熱処理物(層間距離が拡大された黒鉛層間化合物)との親和性を考慮した場合、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミドから選ばれる一種以上の極性溶媒が好ましく、N-メチルピロリドンがより好ましい。また、二種類以上の極性溶媒を使用しても構わない。
なお、極性溶媒とは、分子内部に固定的に電気双極子をもつ液体であって、25℃における比誘電率が10〜120である液体を意味する。
極性溶媒の使用量は、黒鉛層間化合物の加熱処理物を浸漬し得る量であれば特に制限されない。
超音波処理は、公知の超音波処理装置を用いて行うことが好ましく、超音波処理装置としては、任意の超音波ホモジナイザー、超音波洗浄機等を挙げることができ、具体的には、(株)トミー精工製UD−211、UD−100、UD−21Pや、BRANSON社製セパレート型超音波洗浄機や超音波ホモジナイザー、タイテック(株)製超音波破砕機 超音波式ホモジナイザーVP−050、(株)エスエムテー製超音波分散機や超音波洗浄機等を挙げることができる。
超音波処理時の超音波の周波数は、20kHz以上であることが好ましく、28〜100kHzであることがより好ましく、28〜45kHzであることがさらに好ましい。
超音波処理時の超音波の出力は、50〜600Wであることが好ましく、100〜600Wであることがより好ましく、200〜600Wであることがさらに好ましい。
超音波処理時の処理時間は、1〜60分間であることが好ましく、5〜60分間であることがより好ましく、10〜60分間であることがさらに好ましい。
超音波処理時の液温は、20〜60℃であることが好ましい。
超音波処理は、複数の超音波を使用して行うこともできる。
本発明に係るグラフェン分散液の製造方法においては、上記超音波処理により超音波処理液を得る。超音波処理液の固形分濃度は、0.01〜1質量%であることが適当である。
本発明に係るグラフェン分散液の製造方法においては、加熱処理物(層間距離が拡大された黒鉛層間化合物)を極性溶媒中で超音波処理することにより、加熱処理物の薄片化物を粗分散することができる。
上記超音波処理液中の薄片化物は、十分な薄さまで薄片化していない複数層の積層物であり、通常この積層物が複数凝集した状態で超音波処理液中に分散した状態にある。
本発明に係るグラフェン分散液の製造方法においては、上記超音波処理液をレーザーアブレーション法で処理する。
レーザーアブレーション法は、強いレーザー光を照射し、局所的に高温になった表面層が蒸発することで、原子、分子、プラズマおよびそれ等のクラスターを爆発的に飛散させ、処理対象物の表面をエッチングする際に使用される方法である。
本発明に係るグラフェン分散液の製造方法において、レーザーアブレーション法による処理は、公知のレーザーアブレーション装置を用いて行うことができ、例えば、浜松ナノテクノロジー(株)製液相レーザーアブレーション装置、(株)奈良機械製作所製レーザーアブレーションシステム、日本カンタム・デザイン(株)製レーザーアブレーションシステム、ニューウェーブリサーチ(株) レーザーアブレーションシステム UP266MACRO等を挙げることができる。
レーザーアブレーションに用いられるレーザーの種類としては、YAGレーザー、エキシマレーザー、炭酸ガスレーザー等を挙げることができる。
YAGレーザーを用いる場合、レーザーの照射波長は266〜1064nmであることが好ましく、典型的には、266nm、355nm、532nmおよび1064nmを挙げることができる。
レーザーの出力は、50mJ/pulse以上であることが好ましく、50〜100mJ/pulseであることがより好ましい。レーザーのパルス幅は、半値全幅(FWHM)が、5ns以上であることが好ましく、5−7nsであることがより好ましい。レーザーの周波数は、10〜100Hzであることが好ましく、典型的には10Hzである。レーザーの照射時間は、60分以上であることが好ましく、60〜180分間であることがより好ましい。レーザー照射時の処理雰囲気は特に制限されず、空気雰囲気や窒素雰囲気等の不活性ガス雰囲気を挙げることができる。
本発明に係るグラフェン分散液の製造方法においては、超音波処理液をレーザーアブレーション法で処理することにより、超音波処理液中に粗分散する凝集した薄片化物に強力な力が作用して、ドメインサイズの低下を招くことなく薄片化物の層分離(層剥離)および分散化を促進することができる。
レーザーアブレーション法で処理された分散液は、そのままグラフェン分散液としてもよいし、極性溶媒を非極性溶媒や他の極性溶媒に置換してグラフェン分散液としてもよい。
極性溶媒を非極性溶媒や他の極性溶媒に置換する場合は、置換される極性溶媒に親和性を有する溶媒を添加しつつ、混合溶媒(置換される溶媒と添加した溶媒の混合物)を徐々に分離除去する事で溶媒置換することができる。また、極性溶媒の分離は、沸点を利用するエバポレーションや、分子の大きさを利用して分離する膜分離法等によって行うこともできる。
本発明に係るグラフェン分散液の製造方法においては、上記超音波処理の前後またはレーザーアブレーション法による処理の前後に他の分散法による処理を併用してもよいが、他の分散法による処理は、ドメインサイズの低下を招き易いことから行わないことが好ましい。
他の分散法による処理としては、高圧ホモジナイザーによる液相処理や、メディアミルを用いたインパクト式分散処理を挙げることができる。
本発明に係るグラフェン分散液の製造方法において、得られるグラフェン分散液中のグラフェンのドメインサイズが、10nm〜10μmであるものが好ましく、50nm〜10μmであるものがより好ましく、100nm〜10μmであるものがさらに好ましい。
なお、本出願書類において、上記ドメインサイズは、透過型顕微鏡(TEM)で測定することにより測定される各ドメイン(薄片)の径の最大値(最大長さ)を意味するものとする。
本発明によれば、ドメインサイズの低下を招くことなく十分に薄片化されたグラフェン分散液を簡便に製造する方法を提供することができ、また、上記グラフェン分散液を用いたグラフェン薄膜の製造方法を提供することができる。
次に、本発明に係るグラフェン薄膜の製造方法について説明する。
本発明に係るグラフェン薄膜の製造方法は、本発明に係る製造方法で得られたグラフェン分散液を基材に塗布した後、乾燥処理することを特徴とするものである。
本発明に係るグラフェン薄膜の製造方法において、グラフェン分散液の製造方法およびグラフェン分散液の詳細は、上述したとおりである。
本発明に係るグラフェン薄膜の製造方法において、グラフェン分散液の塗布対象となる基材については、特に制限されず、例えば、石英基板、ガラス基板等を挙げることができる。
本発明に係るグラフェン薄膜の製造方法において、グラフェン分散液の塗布方法も特に制限されず、例えば、スピンコート法、ディップ法、キャスト法、スプレー法、インクジェット法、静電吸着法等が挙げられる。
基材に塗布したグラフェン分散液を乾燥処理する方法としては、自然乾燥や、加熱等による強制乾燥を挙げることができる。
本発明に係るグラフェン薄膜の製造方法においては、グラフェン分散液を塗布した後、必要に応じて適宜乾燥処理し、得られた薄膜をそのまま目的とするグラフェン薄膜としてもよいし、さらに公知の方法により還元処理を施した上で目的とするグラフェン薄膜としてもよい。
本発明の製造方法で得られるグラフェン薄膜の厚みは、特に制限されないが、0.33〜100nmであることが好ましく、0.33〜80nmであることがより好ましく、0.33〜50nmであることがさらに好ましい。
本発明の製造方法で得られるグラフェン薄膜の厚みは、原子間力顕微鏡により測定した値を意味するものとする。
本発明に係るグラフェン薄膜の製造方法によれば、十分に薄膜化されたグラフェン薄膜を作製することができる。
以下、本発明を実施例および比較例によりさらに詳細に説明するが、本発明は以下の例により何ら限定されるものではない。
(実施例1)
(1)加熱処理
伊藤黒鉛工業(株)製黒鉛層間化合物「9950200」0.5g(平均粒径250μm、体積0.25ml)を、窒素気流中で500℃の温度雰囲気下に調整した加熱炉内に3分間入れて加熱処理し、次いで取り出して放冷することにより加熱処理物を得た。得られた加熱処理物は、体積が100ml以上に膨張しており、走査型電子顕微鏡(SEM)での観察において、層間距離が充分に拡大していることを確認することができた。加熱処理前の黒鉛層間化合物のSEM写真を図1に、加熱処理物のSEM写真を図2に示す。
なお、加熱処理の前後において、ラマン分光測定を実施したところ、ピークに差異は見られなかった。
(2)超音波処理
(1)で得られた加熱処理物(膨張化黒鉛)0.1gをN−メチルピロリドン10mlに浸漬し、超音波照射装置(本多電子(株)製W−338爆洗)を用い、常温下において、出力300W(200μA、200V)、周波数28kHz、45kHz、100kHzの3周波数で10分間超音波処理することにより、固形分濃度が0.01g/mlである超音波処理液を得た。
得られた超音波処理液をSEM観察したところ、黒鉛層間化合物の薄片化物が粗分散していることを確認することができた。
このとき、薄片化物は複数の層が積層してなるものでありさらに複数の薄片化物が凝集した凝集物の形態を採っていることを確認することができた。
得られた超音波処理物(薄片化物)の透過型電子顕微鏡(TEM)写真を図3に示す。
(3)レーザーアブレーション法による処理
(2)で得られた超音波処理液を、浜松ナノテクロノジー(株)製レーザーアブレーション装置(装置名:液相レーザーアブレーション装置)を用いて、以下の条件でレーザーアブレーション処理を施した。
レーザーの種類 :YAGパルスレーザー(照射波長1064nm)
レーザー出力 :100mJ/パルス
パルス幅 :半値全幅(FWHM)5〜7ns
周波数 :10Hz
処理雰囲気 :空気中
処理時間 :60分間
上記処理を行うことにより、超音波処理液中に粗分散する凝集した薄片化物に強力な力が作用して、薄片化物の層分離(層剥離)および分散化が促進され、微粒化に伴う発光が確認されなくなって、目的とするグラフェン分散液1を得た。得られたグラフェン分散液1を目視観察したところ、処理物が十分に分散していることを確認することができた。また、得られたグラフェン分散液1中の処理物を透過型電子顕微鏡(TEM)で観察したところ、一層〜数層の積層物からなり、ドメインサイズが50nmと十分に大きな黒鉛膜を確認することができた。
上記レーザーアブレーション法による処理物の透過型電子顕微鏡(TEM)写真を示す図4に示す。
(4)グラフェン薄膜の形成
(3)で得られたグラフェン分散液1を石英基板上にスピンコーター((株)共和理研製K−359S1簡易型)を用いて10μL塗布し、成膜して、目視観察したところ成膜状態の良好なグラフェン薄膜が形成されていることを確認することができた。
得られたグラフェン薄膜の膜厚を原子間力顕微鏡(セイコーインスツルメンツ(株)製SPA300)を用いて測定したところ、膜厚が1〜100nmの間であることを確認することができた。
また、得られたグラフェン薄膜の透過率を、分光光度計(日本分光(株)製V−660)を用いて測定したところ、透過率94%と透過性に優れ、ラマン分光光度計((株)堀場製作所製HR−800)を用いて測定したところ、G−バンドが確認された一方でD−バンドが確認されず、欠陥の少ない均質なグラフェンの薄膜が形成されていることを確認することができた。
(実施例2)
黒鉛層間化合物として、伊藤黒鉛工業(株)製黒鉛層間化合物「9950200」0.5gに代えて、伊藤黒鉛工業(株)製 燐片状黒鉛「Z−5F(平均粒径4μm)」0.25gを硫酸と硝酸との体積比で1:1の混合水溶液5ml中に浸漬して酸処理した後、濾別・乾燥させて得た酸−黒鉛層間化合物0.2gを用いた以外は、実施例1と同様に処理することにより、グラフェン分散液2を得た。
得られたグラフェン分散液2を目視観察したところ、処理物が十分に分散していることを確認することができた。また、得られたグラフェン分散液2中の処理物を透過型電子顕微鏡で観察したところ、一層〜数層の積層物からなり、ドメインサイズが50nmと十分に大きな黒鉛膜を確認することができた。
得られたグラフェン分散液2を石英基板上にスピンコーター((株)共和理研製K−359S1簡易型)を用いて10μL塗布、成膜して、目視観察したところ成膜状態の良好なグラフェン薄膜が形成されていることを確認することができた。
得られたグラフェン薄膜の膜厚を原子間力顕微鏡(セイコーインスツルメンツ(株)製SPA300)を用いて測定したところ、膜厚が1〜100nmの間であることを確認することができた。
また、得られたグラフェン薄膜の透過率を、分光光度計(日本分光(株)製V−660)を用いて測定したところ、透過率93%と透過性に優れ、ラマン分光光度計((株)堀場製作所製HR−800)を用いて測定したところ、G−バンドが確認された一方でD−バンドが確認されず、欠陥の少ない均質なグラフェンの薄膜が形成されていることを確認することができた。
(実施例3)
黒鉛層間化合物として、伊藤黒鉛工業(株)製黒鉛層間化合物「9950200」0.5gに代えて、オリエンタル産業(株)製アモルファス系人造黒鉛粉「AT−No.40(平均粒径7μm)」0.25gを硫酸と硝酸との体積比で1:1の混合水溶液5ml中に浸漬して酸処理した後、濾別・乾燥させて得た酸−黒鉛層間化合物0.2gを用いた以外は、実施例1と同様に処理することにより、グラフェン分散液3を得た。
得られたグラフェン分散液3を目視観察したところ、処理物が十分に分散していることを確認することができた。また、得られたグラフェン分散液3中の処理物を透過型電子顕微鏡で観察したところ、一層〜数層の積層物からなり、ドメインサイズが50nmと十分に大きな黒鉛膜を確認することができた。
得られたグラフェン分散液3を石英基板上にスピンコーター((株)共和理研製 K−359S1簡易型)を用いて10μL塗布、成膜して、目視観察したところ成膜状態の良好なグラフェン薄膜が形成されていることを確認することができた。
得られたグラフェン薄膜の膜厚を原子間力顕微鏡(セイコーインスツルメンツ(株)製SPA300)を用いて測定したところ、膜厚が1〜100nmの間であることを確認することができた。
また、得られたグラフェン薄膜の透過率を、分光光度計(日本分光(株)製V−660)を用いて測定したところ、透過率91%と透過性に優れ、ラマン分光光度計((株)堀場製作所製HR−800)を用いて測定したところ、G−バンドが確認された一方でD−バンドが確認されず、欠陥の少ない均質なグラフェンの薄膜が形成されていることを確認することができた。
(比較例1)
実施例1において、(3)レーザーアブレーション法による処理を行なわない以外は、実施例1と同様の方法で比較分散液1を得た。
得られた比較分散液1を目視観察したところ、凝集物を確認することができた。また、得られた比較分散液1中の処理物を透過型電子顕微鏡で観察したところ、ドメインサイズが10nmと小さく、十分な薄さまで薄片化していない複数層の積層物が複数凝集した凝集物が確認された。
得られた比較分散液1を石英基板上にスピンコーター((株)共和理研製K−359S1簡易型)を用いて10μL塗布、成膜して、目視観察したところ石英基板上に粒子状凝集物が形成されていることを確認することができた。
また、得られた成膜物の透過率を、分光光度計(日本分光(株)製V−660)を用いて測定したところ、安定した測定ができなかった。
(比較例2)
実施例1において、(3)レーザーアブレーション法による処理に代えて、マイクロフルイディクス社製高圧ホモジナイザー「マイクロフルイダイザー M−110EH」を用い、200MPaで1パス処理した以外は、実施例1と同様の方法で比較分散液2を得た。
得られた比較分散液2を目視観察したところ、凝集物を確認することができた。また、得られた比較分散液2中の処理物を透過型電子顕微鏡で観察したところ、ドメインサイズが10nmと小さく、十分な薄さまで薄片化していない複数層の積層物が複数凝集した凝集物が確認された。
得られた比較分散液2を石英基板上にスピンコーター((株)共和理研製K−359S1簡易型)を用いて10μL塗布、成膜して、目視観察したところ石英基板上に粒子状凝集物が形成されていることを確認することができた。
また、得られた成膜物の透過率を、分光光度計(日本分光(株)社製V−660)を用いて測定したところ、安定した測定ができなかった。
(比較例3)
実施例1において、(3)レーザーアブレーションに代えて、アシザワ・ファインテック(株)製ビーズミル「スターミル ナノゲッター」を用い、φ0.03mmのジルコニアビーズを充填率60%、周速6m/秒で1パス処理した以外は、実施例1と同様の方法で比較分散液3を得た。
得られた比較分散液3を目視観察したところ、凝集物を確認することができた。また、得られた比較分散液3中の処理物を透過型電子顕微鏡で観察したところ、ドメインサイズが10nmと小さく、十分な薄さまで薄片化していない複数層の積層物が複数凝集した凝集物が確認された。
得られた比較分散液3を石英基板上にスピンコーター((株)共和理研製K−359S1簡易型)を用いて10μL塗布、成膜して、目視観察したところ石英基板上に粒子状凝集物が形成されていることを確認することができた。
また、得られた成膜物の透過率を、分光光度計(日本分光(株)製V−660)を用いて測定したところ、安定した測定ができなかった。
実施例1〜実施例3および比較例1〜比較例3の結果を、以下の表1に示す。
表1より、実施例1〜実施例3においては、黒鉛層間化合物を加熱して黒鉛層の層間距離を拡大させた加熱処理物を得た後、得られた加熱処理物を極性溶媒中で超音波処理して超音波処理液を得、次いで当該超音波処理液をレーザーアブレーション法で処理してグラフェン分散液を製造していることから、ドメインサイズの低下を招くことなく十分に薄片化されたグラフェン分散液を簡便に製造することができ、該グラフェン分散液を用いて、十分に薄膜化されたグラフェン薄膜を容易に製造できることが分かる。
一方、表1より、比較例1においては、レーザーアブレーション法による処理を行わなかったり(比較例1)、レーザーアブレーション法による処理に代えて高圧ホモジナイザーやビーズ見るによる処理を行っている(比較例2および比較例3)ために、得られた分散液においては、黒鉛層間化合物を十分に薄片化することができなかったり(比較例1〜比較例3)、ドメインサイズの低下を招く(比較例2〜比較例3)ことが分かる。また、これ等の分散液は、十分に薄膜化されたグラフェン薄膜を製造できないことが分かる。
本発明によれば、ドメインサイズの低下を招くことなく十分に薄片化されたグラフェン分散液を簡便に製造する方法を提供することができ、また、上記グラフェン分散液を用い、十分に薄膜化されたグラフェン薄膜を製造する方法を提供することができる。

Claims (2)

  1. 黒鉛層間化合物を加熱することにより、黒鉛層の層間距離を拡大させた加熱処理物を得た後、得られた加熱処理物を極性溶媒中で超音波処理して超音波処理液を得、次いで当該超音波処理液をレーザーアブレーション法で処理することを特徴とするグラフェン分散液の製造方法。
  2. 請求項1記載の方法で得られたグラフェン分散液を基材に塗布した後、乾燥処理することを特徴とするグラフェン薄膜の製造方法。
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