JP6194763B2 - 電池温度推定システムおよび電池温度推定方法 - Google Patents

電池温度推定システムおよび電池温度推定方法 Download PDF

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Description

本発明は、電池モジュールを構成する単電池の温度を推定する電池温度推定システムおよび電池温度推定方法に関するものである。
電気自動車やハイブリッド車両などは、電源として、複数の単電池を直列または並列に接続した電池モジュールを備えている。この電池モジュールの温度が所定温度以上または所定温度以下になると、電池モジュールの寿命の低下や電池モジュールの異常といった不具合が生じることから、このような不具合を避けるために電池モジュールの温度を検出する必要がある。
ところで、この電池モジュールの温度は電池モジュールを構成する単電池の温度に応じることとなり、従来においては単電池のひとつひとつに温度センサを取り付けて単電池の温度を検出していた。
しかしながら、電池モジュールを構成する単電池のすべてに温度センサを取り付けた場合には温度センサが多数必要となり、車両などの製品全体のコストを押し上げるという不具合があった。特に、電気自動車などにあっては、航続距離をより長くするために多数の単電池が必要とされる。このため、増加する単電池の数に応じて必要となる温度センサの数も増加し、さらにコストが高くなってしまう傾向にある。
これに対し、自車両内において、自車両に搭載された電池モジュールを構成する単電池のうち、一部の単電池の温度のみ実測し、実測された温度に基づいて、温度が実測されていない単電池の温度を推定する技術(たとえば、特許文献1参照)が知られている。
特開2003−185504号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載の技術では、自車両内で取得された温度の実測データのみに基づいて、温度が実測されていない単電池の温度を推定するものであるため、すなわち、他車両に搭載された電池モジュールにおける温度の実測データを用いることなく、自車両内で取得された実測データのみに基づいて、温度の推定を行うため、温度の推定の精度が低いという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、電池モジュールを構成する単電池の温度を推定する際において、温度の推定の精度を向上させることができる電池温度推定システムを提供することである。
本発明は、複数の車両から、各車両に備えられた電池モジュールを構成する単電池について実測された温度の情報を取得し、取得した単電池の温度の情報を、温度が実測された単電池ごとに統計処理することで、電池モジュールを構成する各単電池の温度に関する統計温度値を算出し、各車両に備えられた電池モジュールを構成する単電池のうち温度が実測されていない単電池の温度を、上記統計温度値に基づいて推定することで、上記課題を解決する。
本発明によれば、温度が実測されていない単電池の温度を推定する際において、複数の車両で実測された電池の温度の情報を利用することができるため、各車両の電池の温度を推定する際において、温度の推定の精度を向上させることができる。
図1は、本実施形態に係る電池温度推定システムを示す構成図である。 図2は、本実施形態に係る電池温度推定システムに用いる電池モジュールの構成を示す斜視図である。 図3は、本実施形態に係る電池温度推定システムにおける、単電池の温度を推定するために用いる温度マップの一例を示すテーブルである。 図4は、本実施形態に係る電池温度推定システムにおいて、車両により実測された単電池の温度の情報の一例を示すテーブルである。 図5は、本実施形態に係る電池温度推定システムにおいて、温度マップの分類を説明するためのテーブルである。 図6は、本実施形態に係る電池温度推定システムにおいて、温度マップの分類を説明するためのテーブルである。 図7は、本実施形態に係る電池温度推定システムを用いて、車両により実測された単電池の温度の情報を、情報センタへ送信する方法の一例を示すフローチャートである。 図8は、本実施形態に係る電池温度推定システムを用いて、温度が実測されていない単電池の温度を推定する方法の一例を示すフローチャートである。 図9は、本実施形態に係る電池温度推定システムを用いて、推定された単電池の温度の情報を、車両が受信する方法の一例を示すフローチャートである。 図10は、本実施形態に係る電池温度推定システムにおける、温度が実測されていない単電池の温度を推定する方法の一例を示すテーブルである。 図11は、本実施形態に係る電池温度推定システムにおいて、温度マップを更新する方法の一例を説明するためのテーブルである。 図12は、本実施形態に係る電池温度推定システムにおいて、温度マップを更新する方法の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る電池温度推定システムを示す構成図である。図1に示すように、本実施形態の電池温度推定システムは、情報センタ100と、電池モジュール240が搭載されている車両200とから構成される。
図1に示すように、情報センタ100は、車両200と相互に通信が可能になっており、情報の授受を行うことができるようになっている。そして、情報センタ100は、車両200と無線通信することで、車両200に備えられた電池モジュール240を構成する各単電池2401〜2410のうち、温度の実測が行われた単電池の温度の情報を受信する。
なお、図1においては、情報センタ100が、1台の車両200と相互に通信する例を示したが、本実施形態の電池温度推定システムは、多数の車両200から構成され、情報センタ100が、多数の車両200と相互に通信する。
まず、本実施形態における、情報センタ100について説明する。図1に示すように、情報センタ100は、制御装置110と、通信装置120と、データベース130とを備えている。本実施形態においては、情報センタ100は、各車両200から受信した情報に基づいて、各車両200に備えられた電池モジュール240を構成する各単電池2401〜2410のうち、温度が実測されていない単電池の温度を推定する施設である。
情報センタ100に備えられている通信装置120は、車両200に備えられている通信装置220と、無線通信により、情報の送受信を行うための装置である。具体的には、まず、通信装置120は、車両200に備えられている通信装置220から、無線通信により、各車両200の電池モジュール240を構成する各単電池2401〜2410のうち、温度の実測が行われた単電池の温度の情報を受信する。
ここで、本実施形態においては、図1に示す車両200は、電池モジュール240の各単電池2401〜2410のうち、単電池2401,2405,2408,2410についてのみ、温度センサ2501,2505,2508,2510がそれぞれ設置されており、温度の実測が可能となっている。そして、車両200においては、各温度センサにより実測された温度の情報が、バッテリコントローラ230に送信され、バッテリコントローラ230に送信された温度の情報を、制御装置210が、通信装置220を介して、情報センタ100に送信できるようになっている。
そのため、本実施形態においては、通信装置120は、図1に示す車両200に備えられている通信装置220からは、電池モジュール240を構成する単電池2401,2405,2408,2410の温度の情報を受信することができる。
また、通信装置120は、車両200に備えられている通信装置220に対し、無線通信により、車両200の電池モジュール240について推定された単電池の温度の情報を送信する。本実施形態においては、後述するように、情報センタ100の制御装置110により、車両200に備えられている電池モジュール240の各単電池2401〜2410のうち、温度が実測されていない単電池(すなわち、図1に示す車両200においては、温度センサが備えられていない単電池である単電池2402〜2404,2406,2407,2409)について、温度が推定される。そして、通信装置120は、このように推定された単電池の温度の情報を、車両200に備えられている通信装置220に対して送信する。
データベース130は、上述した通信装置120が受信した情報を記憶するデータベースである。具体的には、データベース130は、通信装置120が車載装置200に備えられている通信装置220から受信した情報に基づいて、車両200において実測された単電池の温度の情報を記憶する。また、データベース130は、制御装置110により作成される、後述する温度マップも記憶する。
制御装置110は、たとえば、プログラムを格納したROMと、このROMに格納されたプログラムを実行するCPUと、アクセス可能な記憶装置として機能するRAMとから構成される。
制御装置110は、車載装置200に備えられている通信装置220から受信した単電池の温度の情報を、データベース130に記憶させる。
なお、本実施形態においては、上述したように、情報センタ100は、多数の車両200と相互に通信可能となっており、各車両200から、それぞれの車両200に備えられている電池モジュール240における各単電池の温度の情報を、それぞれ受信する。
なお、図1に示す車両200においては、単電池2401〜2410のうち、単電池2401,2405,2408,2410についてのみ、温度センサが設置された例を示したが、車両200においては、このような温度センサの数および設置位置(すなわち、単電池2401〜2410のうち、いずれの単電池に温度センサが設置されているか)は、特に限定されない。
ここで、図2は、電池モジュール240の構成を示す斜視図である。本実施形態においては、図2に示すように、電池モジュール240を構成する単電池2401〜2410には、それぞれ温度センサ差込口が設けられており、いずれの単電池にも温度センサが設置可能となっている。そのため、各車両200においては、図1に示すような単電池2401,2405,2408,2410だけでなく、他の単電池2402〜2404、2406,2407,2409についても温度センサを設置して温度を実測することができるようになっている。
たとえば、図1に示す車両200においては、単電池2401,2405,2408,2410の温度が実測されるが、一方、別の車両200においては、たとえば、単電池2401,2403,2407,2410などの温度を実測することができるようになっている。
これにより、本実施形態においては、制御装置110は、複数の車両200から単電池の温度の情報を受信することにより、図1に示す単電池2401〜2410の温度の情報を受信することができる。
そして、制御装置110は、受信した各単電池の温度の情報を、単電池ごとに統計処理することにより、電池モジュール240における単電池の温度に関する温度マップを作成し、データベース130に記憶させる。
ここで、制御装置110が作成する温度マップとしては、たとえば図3に示すテーブルが挙げられる。図3に示す温度マップは、各車両200において実測された単電池2401〜2410の温度の値を、単電池ごとに統計処理して得た値である温度T〜T10の情報を有している。なお、図3に示すテーブル、および後述する図4,10,11に示すテーブルにおいては、単電池2401〜2410を、それぞれC〜C10と記載した。
そして、本実施形態においては、制御装置110は、このような温度マップを作成した後、作成した温度マップを用いて、各車両200に備えられた電池モジュール240の単電池の温度を推定する。
たとえば、制御装置110は、図1に示す車両200から、図4に示すように、単電池2401,2405,2408,2410(C、C、C、C10)の温度t、t、t、t10の情報を受信した場合には、図3に示す温度マップを参照して、図1に示す車両200における温度が実測されていない単電池2402〜2404、2406,2407,2409の温度を、温度T〜T、T、T、Tと推定することができる。
そして、本実施形態においては、制御装置110は、このように得られた単電池の温度の推定値の情報を、通信装置120を介して、単電池の温度の推定の対象となった車両200に送信する。すなわち、上述した例においては、制御装置110は、図1に示す車両200から単電池の温度を受信し、該車両200における温度が実測されていない単電池の温度を推定したため、該車両200に対して、推定された温度の情報を送信する。
これにより、本実施形態においては、情報センタ100は、複数の車両200から、電池モジュール240を構成する各単電池の温度の情報を取得し、取得した情報に基づいて、電池モジュール240における単電池の温度に関する温度マップを作成し、作成した温度マップに基づいて、各車両200における温度が実測されていない単電池の温度を推定することができる。そのため、本実施形態によれば、単電池の温度を推定する際において、複数の車両200において実測された温度の情報を利用することができるため、温度の推定の精度を向上させることができる。さらに、本実施形態によれば、温度の推定を情報センタ100において行うことにより、温度の推定に必要な大量のデータを記憶するメモリなどを車両200に搭載させる必要がないため、車両200の軽量化および低コスト化を実現することができる。
なお、本実施形態においては、制御装置110により、予め複数の温度マップが作成されており、このような複数の温度マップが、後述する図5,6に示す分類ごとに、それぞれデータベース130に記憶されている。
これにより、本実施形態によれば、制御装置110は、車両200から単電池の温度の情報を受信した際において、該車両200の状態に対応する分類の温度マップを参照することができ、温度マップに基づいて、該車両200における温度が実測されていない単電池の温度を推定する際において、温度の推定の精度をより向上させることができる。
すなわち、まず、本実施形態においては、温度マップは、単電池の温度を推定する対象となる車両200の外気温ごとに分類されている。たとえば、温度マップは、図5に示すように、車両200の外気温に応じて、車両200の外気温が10℃未満、10℃以上25℃未満、25℃以上35℃未満、35℃以上45℃未満、または45℃以上のいずれであるかによって分類されている。
さらに、温度マップは、単電池の温度を推定する対象となる車両200における、電池モジュール240の容量維持率ごとに分類されている。たとえば、温度マップは、図5に示すように、車両200に備えられている電池モジュール240の容量維持率に応じて、電池モジュール240の容量維持率が90%以上、80%以上90%未満、70%以上80%未満、または70%未満のいずれであるかによって分類されている。
これにより、本実施形態においては、温度マップは、車両200の外気温による分類、および電池モジュール240の容量維持率による分類に基づいて、図5に示す「A−1」〜「E−4」のいずれかに分類される。たとえば、車両200の外気温が30℃であり、電池モジュール240の容量維持率が85%である場合に対応する温度マップは、「C−2」の温度マップとなる。
さらに、本実施形態においては、温度マップは、単電池の温度を推定する対象となる車両200における、電池モジュール240の充放電レートごとに分類されている。ここで、電池モジュール240の充放電レートは、車両200の単電池について温度を推定する時点より以前に、該車両200の電池モジュール240に対して実行された充電または放電の際における電流の大きさ(充電時の充電レート、または放電時の放電レート)を示している。たとえば、温度マップは、図6に示すように、車両200の充放電レートに応じて、該充放電レートが0.2C未満、0.2C以上0.5C未満、0.5C以上1.0C未満、または1.0C以上のいずれであるかによって分類されている。
これにより、本実施形態においては、温度マップは、上述した図5に示す「A−1」〜「E−4」のいずれかに分類された後、さらに、図6に示すテーブルに基づいて、電池モジュール240に充放電が実行された際の充放電レートにより、「A−1−1」〜「E−4−4」に分類される。たとえば、図5に示すテーブルにおける分類が「C−2」であり、電池モジュール240の充放電レートが0.5Cである場合に対応する温度マップは、「C−2−3」の温度マップとなる。
以上により、本実施形態によれば、制御装置110は、車両200から単電池の温度の情報を受信した際において、該車両200の外気温、該車両200の電池モジュール240の容量維持率、および該車両200の電池モジュール240の充放電レートに応じた温度マップを参照することができ、これにより、参照した温度マップに基づいて、該車両200における温度が実測されていない単電池の温度を、高い精度で推定することができる。
なお、本実施形態においては、このような図6に示す「A−1−1」〜「E−4−4」の分類ごとの温度マップは、制御装置110により、次のようにして作成される。
まず、制御装置110は、複数の車両200から、単電池について実測された温度の情報、車両200の外気温の情報、電池モジュール240の容量維持率の情報、電池モジュール240の充放電レートの情報を受信する。次いで、制御装置110は、各車両200から受信した情報に基づいて、各車両200の単電池の温度の情報を、図5,6に示すテーブルに基づいて分類し、その分類ごとに、データベース130に記憶させる。そして、制御装置110は、データベース130に記憶させた各車両200の単電池の情報に基づいて、図5,6に示すテーブルの分類ごとに、それぞれ図3に示すような温度マップを作成する。
なお、本実施形態においては、図5,6に示す分類に用いる容量維持率としては、電池モジュール240の容量維持率ではなく、電池モジュール240を構成する単電池の容量維持率を用いてもよい。
また、本実施形態においては、容量維持率に代えて、電池モジュール240の劣化度合を示す他のパラメータ(たとえば、抵抗劣化度など)によって、温度マップを分類してもよい。
次いで、本実施形態の動作例を説明する。図7は、本実施形態に係る電池温度推定システムを用いて、車両200が、電池モジュール240を構成する単電池について実測した温度の情報を、情報センタへ送信する方法の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS101では、車両200に備えられている制御装置210は、バッテリコントローラ230によって、電池モジュール240について充電または放電が行われているか否かを判定する。そして、ステップS101において、電池モジュール240について充電または放電が行われていると判定された場合には、ステップS102へ進む。一方、ステップS101において、電池モジュール240について充電または放電が行われていないと判定された場合には、ステップS101で待機する。
ステップS101において、電池モジュール240について充電または放電が行われていると判定された場合には、ステップS102へ進み、ステップS102では、制御装置210は、バッテリコントローラ230によって、電池モジュール240の充電または放電が休止されたか否かを判定する。そして、ステップS102において、電池モジュール240の充電または放電が休止されたと判定された場合には、ステップS103へ進む。一方、ステップS102において、電池モジュール240の充電または放電が休止されていないと判定された場合には、ステップS102で待機する。
ステップS102において、電池モジュール240の充電または放電が休止されたと判定された場合には、ステップS103へ進み、ステップS103では、制御装置210は、電池モジュール240の各単電池2401〜2410のうち、温度センサが設置されている単電池の温度を実測する。たとえば、図1に示す例においては、温度センサ2501,2505,2508,2510が設置されている単電池2401,2405,2408,2410の温度を実測する。なお、本実施形態においては、ステップS102において充電または放電を休止してから、単電池の温度を実測するまでの休止時間は、特に限定されないが、たとえば1分間とすることができる。
ステップS104では、制御装置210は、ステップS103で実測した温度の情報を、通信装置220によって、情報センタ100に送信する。
次いで、本実施形態の電池温度推定システムを用いて、車両200における温度が実測されていない単電池の温度を推定する際の動作例を説明する。図8は、情報センタ100により、車両200に備えられている電池モジュール240を構成する各単電池2401〜2410のうち、温度が実測されていない単電池の温度を推定する方法の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS201では、情報センタ100に備えられている制御装置110は、上述した図7に示すステップS104において車両200から送信された単電池の温度の情報を受信する。また、制御装置110は、車両200から、併せて、車両200の外気温の情報、車両200に備えられた電池モジュール240の容量維持率の情報、および車両200に備えられた電池モジュール240の充放電レートの情報を受信する。
ステップS202では、制御装置110は、ステップS201で受信した車両200の外気温の情報、電池モジュール240の容量維持率の情報、および電池モジュール240の充放電レートの情報に基づいて、図5,6に示すテーブルを参照し、対応する温度マップを、データベース130に記憶された情報のなかから抽出する。たとえば、車両200の外気温が30℃、電池モジュール240の容量維持率が85%、電池モジュール240の充放電レートが0.5Cである場合には、図5,6に示すテーブルを参照して、「C−2−3」の温度マップを抽出する。
ステップS203では、制御装置110は、ステップS202で抽出された温度マップに基づいて、電池モジュール240を構成する各単電池2401〜2410のうち、温度が実測されていない単電池の温度を推定する。具体的には、ステップS202において「C−2−3」の温度マップが抽出された場合には、制御装置110は、「C−2−3」の温度マップに基づいて、温度が実測されていない単電池の温度を推定する。たとえば、「C−2−3」の温度マップが、図3に示すものである場面において、ステップS201で車両200から受信された単電池の温度の情報が、単電池2401,2405,2408,2410に関する温度のみであった場合には、制御装置110は、図3に示す温度マップを参照して、図1に示す車両200において温度が実測されていない単電池2402〜2404、2406,2407,2409の温度を、温度T〜T、T、T、Tと推定する。
ステップS204では、制御装置110は、通信装置120を介して、ステップS203で推定した単電池の温度の情報を、該単電池が搭載されている車両200の通信装置220へ送信する。
次いで、本実施形態の電池温度推定システムを用いて、情報センタ100により推定された単電池の温度を、車両200が受信する際の動作例を説明する。図9は、車両200が、情報センタ100により推定された単電池の温度を受信する方法の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS301では、上述した図7に示すステップS104において単電池の温度の情報を情報センタ100に送信した車両200が、車両200に備えられている通信装置220により、情報センタ100に備えられている通信装置120から、情報センタ100において推定された単電池の温度の情報を受信する。
ステップS302では、車両200に備えられている制御装置210は、ステップS301で受信した単電池について推定された温度の情報を、制御装置210に備えられているRAM(不図示)などに記憶する。なお、このような単電池について推定された温度の情報は、車両200において、車両200に備えられているバッテリコントローラ230によって、電池モジュール240を制御するためなどに用いられる。
以上のとおり、本実施形態においては、車両200から、電池モジュール240を構成する各単電池の実測された温度の情報を取得し、取得した情報、および予め複数の車両200から収集された情報により作成された温度マップに基づいて、車両200における温度が実測されていない単電池の温度を推定することができる。そのため、本実施形態によれば、このような温度マップに基づいて、各車両200の単電池の温度を推定することができるため、温度の推定の精度を向上させることができる。
さらに、本実施形態によれば、情報センタ100は、車両200から、該車両200の外気温の情報、該車両200に備えられた電池モジュール240の容量維持率の情報、および該車両200に備えられた電池モジュール240の充放電レートの情報を取得し、取得した情報に応じた温度マップに基づいて、車両200における温度が実測されていない単電池の温度を推定することができる。そのため、本実施形態によれば、車両200の状態に応じた温度マップを参照することができ、これにより、車両200の単電池の温度を推定する際に、温度の推定の精度をより向上させることができる。
なお、上述した例においては、図3に示すような温度マップの温度T〜T10の値を、そのまま、単電池の温度の推定値とする例を示したが、本実施形態においては、この温度T〜T10を補正した値を、単電池の温度を推定値としてもよい。
たとえば、制御装置110は、図1に示す車両200から受信した単電池2401,2405,2408,2410の温度(温度t、t、t、t10とする)の情報を、図3に示す温度マップにおける、対応する単電池の温度T、T、T、T10と比較する。そして、制御装置110は、温度t、t、t、t10と、対応する温度T、T、T、T10との差分などに基づいて補正係数を求め、図3に示す温度マップにおける温度T〜T、T、T、Tに、上記補正係数を乗じた値を、単電池2402〜2404、2406,2407,2409の温度の推定値とすることができる。
これにより、温度マップに基づいて、車両200における温度が実測されていない単電池の温度を推定する際において、温度マップの値を適宜補正することができるため、温度の推定の精度をより向上させることができる。
また、本実施形態では、制御装置110は、温度マップに基づいて単電池の温度を推定する際においては、温度マップにおける各単電池間の温度の分布を考慮して、単電池の温度の推定を行ってもよい。
具体的には、データベース130に記憶された温度マップが、図10(A)に示すように、単電池2401(C)が30℃、単電池2402(C)が32℃、単電池2403(C)が29℃と設定されている場合を例に説明する(なお、図10(A)では、単電池2404〜2410の温度は記載を省略した)。
この際においては、制御装置110は、図10(A)に示す温度マップにおける単電池2401〜2403の温度の分布、すなわち、単電池2401,2403に対して単電池2402の温度が高くなっているという分布を考慮して、各車両200における温度が実測されていない単電池の温度を推定する。
すなわち、制御装置110は、車両200から図10(B)に示すような温度の情報を受信(なお、図10(B)では単電池2404〜2410の温度は記載を省略した)し、該車両200における単電池2402(C)の温度を推定する際においては、図10(A)に示す温度マップの分布を考慮することにより、単電池2402の温度を、該車両の単電池2401,2403の温度より高い温度(たとえば、36℃や37℃)と推定する。
これにより、本実施形態においては、温度マップにおける各単電池の温度の分布に応じて、各車両200において温度が実測されていない単電池の温度を推定することができる。そのため、本実施形態によれば、電池モジュール240を構成する各単電池の温度の分布を考慮して、各車両200において温度が実測されていない単電池の温度を推定することができるため、温度の推定の精度をより向上させることができる。
また、本実施形態においては、情報センタ100の制御装置110は、各車両200から送信された各単電池の温度の情報に基づいて、データベース130に記憶させた温度マップを更新することができる。
ここで、図11(A)〜図11(C)は、制御装置110により温度マップを更新する方法の一例を示す図である。図11(A)は、制御装置110により作成された温度マップを示しており、単電池2401〜2410(C〜C10)について、それぞれ温度T〜T10の情報を有している。
本実施形態においては、いずれかの車両200により、図11(B)に示す情報、具体的には、単電池2401,2403,2405,2408,2410(C、C、C、C、C10)の温度t、t、t、t、t10の情報が送信された場合には、制御装置110は、温度マップを、図11(C)に示すように更新する。すなわち、制御装置110は、車両200から送信された図11(B)に示す情報に基づいて、図11(A)に示す温度マップにおける、単電池2401,2403,2405,2408,2410(C、C、C、C、C10)の温度T、T、T、T、T10を、図11(C)に示すように温度T’、T’、T’、T’、T10’に更新する。
なお、温度マップを更新する際には、制御装置110は、図11(A)に示す温度T、T、T、T、T10を、図11(B)に示す温度t、t、t、t、t10にそのまま置き換えることができる(すなわち、図11(C)に示す温度T’、T’、T’、T’、T10’は、図11(B)に示す温度t、t、t、t、t10となる)。
あるいは、温度マップを更新する際には、制御装置110は、図11(A)に示す温度T、T、T、T、T10、および図11(B)に示す温度t、t、t、t、t10を用いて平均化処理を行うことができる。この際においては、図11(A)に示す温度マップの値、および図11(B)に示す車両200から送信された情報に重み付けをして、平均化処理を行うことができる。たとえば、図11(A)に示す温度T、T、T、T、T10に対してそれぞれ係数0.9を乗じ、図11(B)に示す温度t、t、t、t、t10に対してそれぞれ係数0.1を乗じて、これらを加算することで平均化処理を行う。
また、温度マップを更新する際には、制御装置110は、温度マップを、図11(C)に示すように更新することに加えて、単電池2402,2404,2406,2407,2409(C、C、C、C、C)の温度についても、併せて更新することができる。
たとえば、制御装置110は、図11(B)に示す温度t、t、t、t、t10の情報を受信した際において、このような温度t、t、t、t、t10と、図11(A)に示す温度T、T、T、T、T10との差分などに応じて、図11(B)において温度の情報を受信していない単電池に関する補間係数を設定し、設定した補間係数を用いて、図11(C)に示す温度マップの単電池2402,2404,2406,2407,2409(C、C、C、C、C)の温度を更新することができる。
本実施形態においては、温度マップの更新を、このような補間係数を用いて行うことにより、各車両200から送信される単電池の温度の情報の情報量が少ない場合においても、適宜温度マップを更新することができるため、温度マップを用いて単電池の温度を推定する際の精度がより向上する。
次いで、本実施形態における、温度マップを更新する際の動作例を説明する。図12は、本実施形態に係る電池温度推定システムを用いて、データベース130に記憶された温度マップを、車両200により単電池について実測された温度の情報に基づいて更新する方法の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS401では、情報センタ100に備えられている制御装置110は、車両200から、車両200において実測された単電池の温度の情報、該車両200の外気温の情報、該車両200に備えられた電池モジュール240の容量維持率の情報、および該車両200に備えられた電池モジュール240の充放電レートの情報を受信し、データベース130に記憶させる。
ステップS402では、制御装置110は、ステップS401で受信した車両200の外気温の情報、電池モジュール240の容量維持率の情報、および電池モジュール240の充放電レートの情報に基づいて、図5,6に示すテーブルを参照し、対応する温度マップを、データベース130に記憶された情報の中から特定する。
ステップS403では、制御装置110は、ステップS401で受信された単電池の実測された温度の情報が、温度マップを更新するための要件を満たしているか否かを判定する。なお、温度マップを更新するための要件としては、特に限定されないが、たとえば、ステップS401で受信された単電池の実測された温度の情報が、正常な実測値であるか(たとえば、温度が、所定の上限閾値以上、または所定の下限閾値以下となっていないか)否かを判定し、正常な実測値であると判定された場合に、温度マップを更新するための要件を満たしていると判定することができる。そして、ステップS403において、受信された単電池の温度の情報が温度マップを更新するための要件を満たしていないと判定された場合には、本処理を終了する。一方、ステップS403において、受信された単電池の温度の情報が温度マップを更新するための要件を満たしていると判定された場合には、ステップS404へ進む。
ステップS403において、受信した単電池の温度の情報が温度マップを更新するための要件を満たしていると判定された場合には、ステップS404へ進み、ステップS404では、制御装置110は、ステップS401で受信された単電池の温度の情報に基づいて、ステップS402で特定された温度マップを更新する。たとえば、図11(A)に示すような温度マップが予め作成されており、この際において、図11(B)に示すような単電池の温度の情報が受信された場合には、制御装置110は、図11(B)に示す情報に基づいて、温度マップを図11(C)に示すように更新する。
これにより、本実施形態によれば、制御装置110は、車両200から送信される情報に基づいて、電池モジュール240における単電池の温度に関する温度マップを適宜更新することができるため、温度マップに基づいて単電池の温度を推定する際に、温度の推定の精度がより向上する。
なお、上述した実施形態においては、温度マップを、車両200の外気温による分類、および電池モジュール240の容量維持率による分類、および電池モジュール240に充放電が実行された際の充放電レートによる分類に基づいて分類する例を示したが、温度マップの分類としては、これらのうち、1種類の分類のみを用いてもよいし、任意の2種類の分類を組合せて用いてもよい。
また、上述した実施形態では、図1に示すように、電池モジュール240に10個の単電池2401〜2410が備えられている例を示したが、電池モジュール240を構成する単電池の数は、特に限定されない。
さらに、上述した実施形態では、図1に示すように、車両200に電池モジュール240が1つのみ備えられている例を示したが、車両200における電池モジュール240の数は特に限定されない。車両200に複数の電池モジュール240が備えられている場合には、車両200により、各電池モジュール240を構成する各単電池の温度を、それぞれ実測して、情報センタ100に送信する。そして、この際においては、情報センタ100において、該車両200の電池モジュール240ごとに、温度が実測されていない単電池の温度が推定される。
また、上述した実施形態では、情報センタ100により単電池の温度を推定する例を示したが、単電池の温度の推定は、車両200が行ってもよい。たとえば、車両200が、他の車両200において実測された単電池の温度の情報を収集し、収取した情報に基づいて、上述したように温度マップを作成し、作成した温度マップに基づいて、自車両に備えられている電池モジュール240を構成する単電池のうち、温度が実測されていない単電池の温度を推定してもよい。
以下、本発明を、さらに詳細な実施例に基づいて説明するが、本発明は、これら実施例に限定されない。また本実施例は、本発明の電池温度推定システムについて、効果を確認する実施例を説明する。なお、本実施例においては、電池モジュール240を構成する単電池2401〜2410としては、リチウムイオン二次電池を用いた。
(実施例1)
まず、ラミネート型リチウムイオン電池の外装をアルミ缶で被覆することで作製される単電池を10個用意し、単電池2401〜2410を得た。次いで、得られた単電池2401〜2410をすべて直列で接続し、単電池2401〜2410のうち、単電池2401,2405,2408,2410についてのみ、温度センサ差込口に温度センサ2501,2505,2508,2510をそれぞれ差込むことで、電池モジュール240を得た。
そして、得られた電池モジュール240について、容量維持率(1回目の充放電サイクルにおける容量に対する、現在の容量の割合)が90%となるまで劣化させた。その後、電池モジュール240を、気温40℃の環境にて、定電流充電(電流値:1C)により電圧が4.2Vとなるまで充電させた。
次いで、電池モジュール240の充電を休止させ、休止から1分間経過後、温度センサ2501,2505,2508,2510により、単電池2401,2405,2408,2410の温度を実測した。
そして、電池モジュール240の各単電池について実測した温度を、図5,6に示すテーブルに基づいて分類した。具体的には、まず、電池モジュール240の外気温が40℃であり、電池モジュール240の容量維持率が90%であるため、図5に示すテーブルに基づいて、「D−1」に分類する。次いで、電池モジュール240を充電させた際の電流値が、1Cであるため、図6に示すテーブルに基づいて、「D−1−4」に分類する。
その後、表1に示す、分類「D−1−4」に対応する温度マップを参照し、電池モジュール240を構成する単電池2401〜2410のうち、温度が実測されていない単電池2402〜2404、2406,2407,2409の温度を推定した。結果を表2に示す。
Figure 0006194763
(実施例2)
電池モジュール240において、温度センサの数を減らし、単電池2405,2408にのみ温度センサ2505,2508を差込む構成とし、単電池2405,2408の温度のみ実測したとした以外は、実施例1と同様に電池モジュール240を作製し、同様に単電池の温度の推定を行った。結果を表2に示す。
(比較例1)
まず、実施例1と同様に電池モジュール240を作製した。次いで、作製した電池モジュール240において実測された温度の情報のみに基づいて、すなわち、温度センサ2501,2505,2508,2510により実測された値のみに基づいて、次のような方法により、温度が実測されていない単電池2402〜2404、2406,2407,2409の温度を推定した。
すなわち、作製した電池モジュール240について、容量維持率が90%となるまで劣化させた後、気温40℃の環境にて、定電流充電(電流値:1C)により電圧が4.2Vとなるまで充電させた。次いで、電池モジュール240の充電を休止させ、休止から1分間経過後、温度センサ2501,2505,2508,2510により、単電池2401,2405,2408,2410の温度を実測した。
そして、実測した単電池2401,2405,2408,2410の温度の平均値を、温度が実測されていない単電池2402〜2404、2406,2407,2409の温度の推定値とした。結果を表2に示す。
(比較例2)
電池モジュール240において、温度センサの数を減らし、単電池2405,2408にのみ温度センサ2505,2508を差込む構成とし、単電池2405,2408の温度のみ実測したとした以外は、比較例1と同様に電池モジュール240を作製し、同様に単電池の温度の推定を行った。結果を表2に示す。
(比較例3)
電池モジュール240において、すべての単電池2401〜2410に、温度センサ2501〜2510を差込む構成とした以外は、実施例1と同様に電池モジュール240を作製した。次いで、作製した電池モジュール240について、容量維持率が90%となるまで劣化させた後、気温40℃の環境にて、定電流充電(電流値:1C)により電圧が4.2Vとなるまで充電させた。そして、電池モジュール240の充電を休止させ、休止から1分間経過後、温度センサ2501〜2510により、単電池2401〜2410の温度を実測した。結果を表2に示す。なお、比較例3においては、単電池の温度の推定は行わなかった。
Figure 0006194763
(考察)
表2に示すように、実施例1,2では、各車両200において実測された温度の情報により作成された温度マップを用いて、電池モジュール240を構成する単電池のうち、温度が実測されていない単電池の温度を推定したため、推定された温度が、各単電池の温度の実測値(表2における比較例3の値)に近い値となり、比較例1,2と比較して、推定の精度が高いことが確認された。
特に、実施例1,2では、電池モジュール240の外気温ごとの分類、電池モジュール240の容量維持率ごとの分類、および電池モジュール240の充放電レートごとの分類によって分類された温度マップを用いて、温度が実測されていない単電池の温度を推定したため、温度の推定の精度が特に高いものとなった。
また、実施例2においては、電池モジュール240を構成する単電池2401〜2410のうち、温度を実測したものは単電池2405,2408の2つと少ない数であったにもかかわらず、4つの単電池の温度を実測した比較例1と比較して、温度の推定の精度が高いことが確認された。
100…情報センタ
110…制御装置
120…通信装置
130…データベース
200…車両
210…制御装置
220…通信装置
230…バッテリコントローラ
240…電池モジュール
2401〜2410…単電池
2501,2505,2508,2510…温度センサ

Claims (10)

  1. 車両に備えられた電池モジュールを構成する単電池の温度を推定する電池温度推定システムであって、
    複数の車両から、各車両に備えられた前記電池モジュールを構成する単電池について実測された温度の情報を取得する情報取得手段と、
    前記情報取得手段により取得された、単電池の実測された温度の情報を、単電池ごとに統計処理することで、前記電池モジュールを構成する各単電池の温度に関する統計温度値を算出する算出手段と、
    各車両に備えられた前記電池モジュールを構成する単電池のうち温度が実測されていない単電池の温度を、前記算出手段により算出された前記統計温度値に基づいて推定する推定手段と、を備えることを特徴とする電池温度推定システム。
  2. 請求項1に記載の電池温度推定システムにおいて、
    前記情報取得手段は、前記車両から、単電池の実測された温度の情報を取得する際において、該車両の外気温の情報をさらに取得し、
    前記算出手段は、前記外気温ごとに前記統計温度値の算出を行うことを特徴とする電池温度推定システム。
  3. 請求項1または2に記載の電池温度推定システムにおいて、
    前記推定手段は、車両に備えられた前記電池モジュールを構成する単電池のうち温度が実測されていない単電池の温度を、前記車両の外気温に対応する前記統計温度値に基づいて推定することを特徴とする電池温度推定システム。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の電池温度推定システムにおいて、
    前記情報取得手段は、前記車両から、単電池の実測された温度の情報を取得する際において、該車両に備えられた前記電池モジュールの容量維持率の情報をさらに取得し、
    前記算出手段は、前記容量維持率ごとに前記統計温度値の算出を行うことを特徴とする電池温度推定システム。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の電池温度推定システムにおいて、
    前記推定手段は、車両に備えられた前記電池モジュールを構成する単電池のうち温度が実測されていない単電池の温度を、前記電池モジュールの容量維持率に対応する前記統計温度値に基づいて推定することを特徴とする電池温度推定システム。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の電池温度推定システムにおいて、
    前記情報取得手段は、前記車両から、単電池の実測された温度の情報を取得する際において、その取得以前に該車両に備えられた電池モジュールに対して実行された充放電の充放電レートの情報をさらに取得し、
    前記算出手段は、前記充放電レートごとに前記統計温度値の算出を行うことを特徴とする電池温度推定システム。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の電池温度推定システムにおいて、
    前記推定手段は、車両に備えられた前記電池モジュールを構成する単電池のうち温度が実測されていない単電池の温度を、前記電池モジュールに対して実行された充放電の充放電レートに対応する前記統計温度値に基づいて推定することを特徴とする電池温度推定システム。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の電池温度推定システムにおいて、
    前記情報取得手段により取得された、単電池の実測された温度の情報に基づいて、前記算出手段により算出された前記統計温度値の更新を行う更新手段をさらに備え、
    前記更新手段は、単電池の実測された温度の値を用いて前記統計温度値を更新する処理、単電池の実測された温度の値を平均化する処理、または単電池の実測された温度の値を用いて補間する処理により、前記統計温度値を更新することを特徴とする電池温度推定システム。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載の電池温度推定システムにおいて、
    前記推定手段は、前記統計温度値、または前記統計温度値に基づいて求められる各単電池間の温度の分布を用いて、温度が実測されていない単電池の温度を推定することを特徴とする電池温度推定システム。
  10. 複数の車両から、各車両に備えられた電池モジュールを構成する単電池について実測された温度の情報を取得し、
    取得した単電池の温度の情報を、温度が実測された単電池ごとに統計処理することで、前記電池モジュールを構成する各単電池の温度に関する統計温度値を算出し、
    各車両に備えられた前記電池モジュールを構成する単電池のうち温度が実測されていない単電池の温度を、前記統計温度値に基づいて推定することを特徴とする電池温度推定方法。
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