JP6192979B2 - 医療用機器 - Google Patents
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Description
ここで、医療用機器の外表面に凹凸が多く存在する場合、汚れがこの凹凸に溜まりやすくなる。この結果、外表面に凹凸が少ない場合と比較して、医療用機器の清潔さが低下しやすい。また、医療用機器の清掃は、例えばその外表面を柔らかい布やスポンジ等で払拭することにより行うが、医療用機器の外表面に凹凸が多く存在する場合、凹凸が少ない場合と比較して、医療用機器の清掃が困難になりやすい。
ここで、前記曲面のうち前記支持台よりも上方に位置する部位は、上方に向かうに従い後方に傾斜して設けられることを特徴とすることができる。この場合、本構成を採用しない場合と比較して、ユーザによる操作受付部の操作が容易になる。
また、前記曲面のうち前記支持台よりも下方且つ前記突出部よりも上方に位置する部位は、当該曲面における当該支持台が取り付けられる部位よりも前方に突出して設けられることを特徴とすることができる。この場合、本構成を採用しない場合と比較して、ユーザによるメンテナンス扉の開閉が容易になり、メンテナンスを要する部材に対するメンテナンス作業を行いやすくなる。
さらに、前記曲面のうち前記支持台よりも上方に位置する部位には、前記治療に使用される部材が接続される接続部が設けられ、前記接続部は、前方且つ上方に突出するように設けられることを特徴とすることができる。この場合、本構成を採用しない場合と比較して、接続部に対する治療に要する部材の接続を行いやすくなる。
さらにまた、前記治療に使用される空気中に含まれる異物を除去するエアフィルターと、前記エアフィルターの寿命をユーザに通知する通知手段と、を更に備えることを特徴とすることができる。これにより、ユーザがエアフィルターの寿命を知ることが可能になる。
図1は、耳鼻咽喉科で用いられる噴霧装置(ネブライザー)1の斜視図である。また、図2は、噴霧装置1を側方(図1における右側面14側)から見た側面図である。
医療用機器の一例としてのこの噴霧装置1は、箱状に形成されている。そして、噴霧装置1は、後述する蓋部材29が設けられる上面11と、上面11に対向して設けられ、後述する支持脚22が設けられる底面12とを備えている。また、噴霧装置1は、互いに対向して設けられ、後述するコード取り出し口23がそれぞれ設けられる左側面13および右側面14を備えている。さらに、噴霧装置1は、噴霧装置1による診療を受ける患者が対向する前面15と、前面15と対向して設けられる背面16を備えている。
ここで、本実施形態の噴霧装置1では、上面11、底面12、左側面13、右側面14および背面16は、平面により構成されている。これに対し、前面15は、図2に示すように、上面11側から底面12側に向かうように形成された、一つの連続した曲面により構成されている。
薬液台21の最上部には、ガラス製の天板21Aが設けられている。これにより、薬液台21の清掃を行いやすくなっている。
噴霧装置1の右側面14には、電源コードの取り出しに用いられるコード取り出し口23が設けられている。なお、図示は省略するが、このコード取り出し口23は、左側面13にも設けられており、本実施形態では、左側面13および右側面14の何れか一方から、電源コードを取り出せるようになっている。
また、本実施形態では、「開始します」、「終了します」などの音声ガイダンスを行うためのスピーカー(不図示)が設けられている。
噴霧用ユニット10Bの上部(上面11が位置する箇所)には、エアフィルターなどが収容される収容室と、この収容室の上部に形成された矩形状の開口を塞ぐ塞ぎ部材として機能する蓋部材29とが設けられている。また、噴霧用ユニット10Bの前面(前面15の上方部15Aが位置する箇所)には、ユーザ(患者や看護師)による操作を受け付けるとともにユーザに対する情報の表示を行う操作受付部の一例としてのUI(User Interface)24が設けられている。
図1では、図示を省略したが、薬液台21上には、図3にて示す薬液霧発生装置200が置かれる。この薬液霧発生装置200は、一端が空気排出部25に接続されるチューブ210と、チューブ210からの空気が供給される薬液収容部220とから構成されている。
なお、図3では、上部の部分が患者の鼻腔に挿入される薬液収容部220を一例に説明したが、患者に接する部分がマスク状に形成される薬液収容部220も存在する。また、図3では、患者に接する部分と薬液が収容される部分とが一体となった薬液収容部220を説明したが、患者に接する部分と薬液が収容される部分とを別体で構成するようにしてもよい。
同図(A)に示すように、UI24には、薬液の噴霧の開始や停止がなされる際にユーザにより押圧されるスタート/ストップボタン241が設けられている。さらに、中断した噴霧を最初から再び行う際などにユーザにより押圧されるリセットボタン242が設けられている。
ここで、本実施形態では、薬液の噴霧が開始される際、全ての点光源243Aが点灯される。そして、薬液の噴霧が開始されると、一定の時間が経過する度に、点灯状態にある点光源243Aのうちの右端に位置する点光源243Aが消灯する。付言すると、本実施形態では、時間の経過とともに、点光源群243の右端から左端に向かって、点光源243Aが順次消灯するようになっている。
薬液式では、霧状の薬液を生成する薬液霧発生装置が薬液の種類分だけ設けられ、複数の薬液霧発生装置が設けられる。また、薬液式では、複数設けられた薬液霧発生装置の何れか一つに空気が供給されるように空気の供給先を切り替える切り替え機構が設けられている。なお、この切り替え機構は、ユーザにより押圧された選択用ボタン246に応じて空気の供給先を決定する。
収容室51には、エアフィルター52が収容されている。このエアフィルター52は、コンプレッサーなどの空気供給源(図5では不図示)と空気排出部25とを結ぶ空気流通路上に配置され、空気排出部25から排出される空気に異物が混入することを防ぐ。
メンテナンス用扉26の内部には、コンプレッサーやエアポンプなどにより構成される空気供給源、空気供給源の振動を吸収する振動吸収機構、および、空気供給源にて発生した音の吸収を行う吸音箱64が設けられている。ここで、本実施形態では、空気供給源は、噴霧装置1の下部に設けられており、下部に設けられたこの空気供給源から、上部に位置する空気排出部25(図1参照)へ空気が供給される。なお、この際、この空気は、上記エアフィルター52を通過する。
上記のとおり、また、図7に示すように、本実施形態では、空気供給源62、空気供給源62にて発生した振動を吸収する振動吸収機構63、および、空気供給源62にて発生した音の吸収を行う吸音箱64が設けられている。
本実施形態では、図8に示すように、噴霧装置1の本体部側に、円形の貫通孔1Dが形成されている。一方で、メンテナンス用扉26側には、上記貫通孔1Dに先端部が入り込みメンテナンス用扉26の位置決めを行う位置決め部材261が設けられている。
同図に示すように、蓋部材29を持ち上げると、収容室51が現れるようになり、これにより、収容室51内へのアクセスが可能になる。ここで、本実施形態では、蓋部材29を上方に持ち上げると、蓋部材29は、蓋部材29の奥側に取り付けられたヒンジ(蝶番)32を中心に回転し、蓋部材29の手前側が上方に向かって移動する。なお、本実施形態では、ヒンジ32は二つ設けられている。
支持板金33には、長方形状に形成され且つ蓋部材29の長手方向に沿って配置された板金本体33Aが設けられている。この板金本体33Aは、突出片45の上面に取り付けられている。
また、ヒンジ32には、蓋部材29に固定される第2の固定片として機能する第2金属板32Cが設けられている。この第2金属板32Cは、回転軸32Aを介し第1金属板32Bに接続されている。なお、第1金属板32Bと同様、第2金属板32Cおよび回転軸32Aも二つ設けられている。
ここで、本実施形態では、回転軸32Aを中心に第2金属板32Cが回転する。これにより、蓋部材29も回転軸32Aを中心に回転するようになる。
本実施の形態の噴霧装置1を用いてユーザ(患者)Uに薬液の噴霧を行う際には、ユーザUは、例えば噴霧装置1の正面に置かれた椅子Cに着座していずれかの噴霧用ユニット(ここでは、噴霧ユニット10A)に対面する。
そして、ユーザUは、薬液台21に置かれた薬液霧発生装置200(図3参照)から薬液の噴霧を受ける。
上述したように、本実施形態の噴霧装置1の前面15は、上方(図2において上側、上面11側)から下方(図2において下側、底面12側)に向かうように形成された、一つの連続した曲面により構成されている。
具体的には、前面15は、背面16との距離が最も大きく噴霧装置1の前方に最も突出した突出部2Bを有している。そして、前面15は、上面11に接続される最上部から突出部2Bに向かうに従い背面16との距離が大きくなる部位と、突出部2Bから底面12に接続される最下部に向かうに従い背面16との距離が小さくなる部位とが、連続して設けられている。
すなわち、噴霧装置1の清掃は、例えば噴霧装置1の外表面を柔らかい布やスポンジ等で払拭することにより行うが、本実施形態の噴霧装置1では、前面15に凹凸が少ないことで、外表面を払拭する際に、柔らかい布やスポンジ等が凹凸に引っ掛かるのが抑制される。この結果、本実施形態では、本構成を採用しない場合と比較して、噴霧装置1の清掃が行いやすくなっている。
特に、子供等は、医療機関や医療機器等に対して嫌悪感や恐怖感を持ちやすいが、本実施形態の噴霧装置1では、このような子供等に対して親しみやすく柔らかい印象を与えることで、嫌悪感や恐怖感を低減させることが可能である。
ここで、薬液の噴霧を受けている際には、通常、椅子Cに着座したユーザUの頭部は、薬液台21よりも上方に位置することになる。図11に示した例では、ユーザUの頭部は、薬液台21よりも上方に位置しており、且つ、ユーザUの目が、前面15の上方部15Aに設けられるUI24よりも上方に位置している。
したがって、本実施形態のように、UI24が前面15の上方部15Aに倣って後方に傾斜して設けられることで、例えばUI24が上方から下方に向かう鉛直方向に沿って設けられるような場合と比較して、薬液の噴霧を受けるユーザUがUI24を視認しやすくなっている。これにより、ユーザUは、本構成を有しない場合と比較して、UI24において点光源群243(図4参照)や終了ランプ244(図4参照)により行われる噴霧時間に関する表示等をより確認しやすくなっている。
したがって、本実施形態の噴霧装置1では、UI24が後方に傾斜して設けられることで、ユーザが立った状態であっても、本構成を有しない場合と比較して、UI24を視認、操作しやすくなっている。
これにより、本実施形態では、本構成を有しない場合と比較して、空気排出部25に対するチューブ210の取り付け(噴霧装置1に対する薬液霧発生装置200の取り付け)を容易に行うことができる。
ここで、例えばエアフィルター52等の交換時には、噴霧装置1の正面に立ったユーザは、図11におけるX3方向から腕を伸ばして作業を行うことになる。このような場合においても、本実施形態のように前面15の上方部15Aが後方に傾斜して設けられることで、腕と前面15(上方部15A)との干渉が抑制される。
そして、本実施形態では、前面15の下方部15Bは、上述した形状を有することで、取り付け部2Aよりも前方(図2において左側、背面16から離れる側)に突出して設けられている。
このような構成を有することで、例えばメンテナンス用扉26が取り付け部2Aよりも後方側にある場合と比較して、例えばメンテナンス作業を行う際に、メンテナンス用扉26やメンテナンス用扉26の内側に収容されるエアポンプ等にアクセスしやすくなる。これにより、本構成を有しない場合と比較して、メンテナンス用扉26の取り外し作業や、エアポンプ等のメンテナンス作業を容易に行うことが可能になる。
これにより、図11に示すように、例えばユーザUが薬液の噴霧を受けるに際して椅子Cに座った場合に、ユーザUの前方に足を置くスペース2Cが確保され、ユーザの足が噴霧装置1の前面15にぶつかるのを抑制できる。
特に本実施形態では、上述したメンテナンス用扉26が取り外し可能に設けられているが、患者の足が前面15にぶつかるのを抑制できることで、前面15に設けられたメンテナンス用扉26が意図せずに外れるのを抑制できる。
また、前面15の形状が全体として連続した曲面と認識できるものであれば、例えばメンテナンス用扉26を開閉するための取っ手や、隣接する噴霧用ユニット10A〜10C同士の間を仕切る段差等が、前面15に設けられていても構わない。
Claims (5)
- 上方から下方に向かうように形成された一つの連続した曲面から前方に突出するように設けられ、患者に施す治療に使用される部材を支持する支持台と、
前記曲面上において前記支持台よりも上方に設けられ、前記治療に関する操作を受け付ける操作受付部と、
前記曲面上において前記支持台よりも下方に設けられ、前記治療に使用され且つメンテナンスを要する部材が収容された収容室の開口を塞ぐメンテナンス用扉と、
を備え、
前記曲面のうち前記支持台よりも下方に位置する部位に当該支持台が設けられる部位よりも前方に突出した突出部を有し、当該突出部よりも下方に位置する部位が下方に向かうに従い後方に傾斜することを特徴とする医療用機器。 - 前記曲面のうち前記支持台よりも上方に位置する部位は、上方に向かうに従い後方に傾斜して設けられることを特徴とする請求項1記載の医療用機器。
- 前記曲面のうち前記支持台よりも下方且つ前記突出部よりも上方に位置する部位は、当該曲面における当該支持台が取り付けられる部位よりも前方に突出して設けられることを特徴とする請求項1又は2に記載の医療用機器。
- 前記曲面のうち前記支持台よりも上方に位置する部位には、前記治療に使用される部材が接続される接続部が設けられ、
前記接続部は、前方且つ上方に突出するように設けられること、
を特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の医療用機器。 - 前記治療に使用される空気中に含まれる異物を除去するエアフィルターと、
前記エアフィルターの寿命をユーザに通知する通知手段と、
を更に備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の医療用機器。
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