JP6192818B2 - 単一アミノ酸分割での変異可能なリガンド−gpcr結合を決定するための方法、および変異リガンドとgpcrとの対 - Google Patents

単一アミノ酸分割での変異可能なリガンド−gpcr結合を決定するための方法、および変異リガンドとgpcrとの対 Download PDF

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Description

本発明は、変異可能なリガンドとGタンパク質共役受容体(GPCR)との結合能を決定するための方法に関する。さらに本発明は、特定の変異体リガンド、並びに変異体リガンドとGPCRとの特定の対、並びに前記変異体リガンドのおよび/または前記変異体リガンドとGPCRとの対の特定の使用に関する。
Gタンパク質共役受容体(GPCR)は、適切なリガンドに結合した場合に細胞の外部からのシグナルを伝達する7回膜貫通型ドメイン受容体の大きなクラスである。GPCRは、例えば嗅覚や視覚といった感覚的知覚への関与や、リガンドが性質およびサイズの点で大幅に異なるフェロモン、ホルモンおよび神経伝達物質への応答といった、無数の機能を有している。GPCRは、行動および気分、免疫系、交感神経系および副交感神経系、細胞密度検知に作用することができ、その経路にはGPCRが関与する付加的な生理活性が存在しうる。GPCRは多くの疾患に関与しており、製薬会社の活発なターゲットとなっている。
上記の通り、GPCRは多種多様の生理学的プロセスに関与している。その生理学的役割のいくつかの例として、以下のものが挙げられる:
1.視覚:オプシンは光異性化反応を用いて電磁放射線を細胞シグナルへと変換する。例えばロドプシンは、この目的のために11−シス−レチナールからオールトランスレチナールへの変換を用いる。
2.嗅覚: 嗅上皮の受容体が匂い物質(嗅覚受容体)およびフェロモン(鋤鼻受容体)に結合する。
3.行動や気分の制御:哺乳動物の脳内の受容体が、セロトニン、ドーパミン、γ−アミノ酪酸およびグルタミン酸などの異なるいくつかの神経伝達物質に結合する。
4.免疫系活性および炎症の制御:ケモカイン受容体が、免疫系の細胞の間の細胞間コミュニケーションを媒介するリガンドに結合する;例えばヒスタミン受容体などの受容体は炎症性メディエーターに結合し、かつ炎症反応において標的細胞型と結合する。
5.自律神経系の伝達:交感神経系および副交感神経系の双方が、例えば血圧、心拍数および消化プロセスといった身体の数多くの自発運動機能の制御を担うGPCR経路によって調節されている。
6.細胞密度感知:新規GPCRは、細胞密度感知の制御の役割を担う。
7.恒常性の調節(例えば水分バランス)
8.ある種の腫瘍の増殖および転移に関与。
GPCRは、立体構造変化をもたらす外部シグナルによって活性化される。受容体が結合するとすぐにGタンパク質が活性化され、このGタンパク質がATPに結合するものと考えられる。Gタンパク質は三量体であり、活性化の際にGTP(グアノシン三リン酸)をGDP(グアノシン二リン酸)へと変換する。活性型GPCRはタンパク質共役受容体キナーゼによってリン酸化される。多くの場合、リン酸化の際にリン酸化受容体はアレスチンに結合する。このアレスチンへの結合がGPCRの転座または他の成果をもたらしうる。
刺激に応答して、GPCRはヘテロ三量体Gタンパク質を活性化する。この応答を止めるため、または持続する刺激に適応するため、活性型受容体は脱感作される必要がある。第一段階は、Gタンパク質共役受容体キナーゼ(GRK)と称されるセリン/トレオニンキナーゼのクラスによるリン酸化である。GRKによるリン酸化によって特に、アレスチン結合のための活性型受容体がもたらされる。この受容体にアレスチンが結合することによって、さらなるGタンパク質媒介シグナル伝達が遮られ、かつ受容体が内在化に向けられ、かつシグナルが例えばβ−アレスチンシグナル伝達などの他のGタンパク質非依存経路へと向け直される。GPCRに加えて、アレスチンは、細胞表面受容体のその他のクラスや様々なその他のシグナル伝達タンパク質に結合する。
アレスチンは、複数の分子内相互作用が2つのドメインの相対配置を保持している細長い分子である。刺激のない細胞では、アレスチンはこの基底「不活性」立体構造で細胞質に局在している。活性型リン酸化GPCRはアレスチンを細胞膜に局在化させる。受容体の結合により、2つのアレスチンドメインの移動を伴う全体的な立体構造変化、並びに、クラスリンおよびAP2結合部位を含むそのC末端尾部の解放が誘導される。受容体結合型アレスチンにおけるこれらの部位への接近可能性が高まると、アレスチン−受容体複合体は被覆ピットの対象となる。アレスチンは微小管(細胞「骨格」の一部)にも結合し、そこでは遊離型とも受容体結合型とも異なる立体構造をとっていると考えられる。微小管結合型アレスチンはある種のタンパク質を細胞骨格へと集める。これは、アレスチンの活性に影響を与え、かつ/または、これを微小管結合タンパク質へと向け直す。アレスチンは細胞核と細胞質との間を往復する。これらの核での機能は目下鋭意研究中であり、哺乳類の4種全てのアレスチンサブタイプが、例えばプロテインキナーゼJNK3またはユビキチンリガーゼMdm2といったその相手のいくつかを核から取り去ることが明らかにされている。
また、アレスチンはある遺伝子の転写を増強することによって遺伝子発現を変更する。
哺乳類は4種類のアレスチンサブタイプを発現しており、それぞれのアレスチンサブタイプは複数の別名で知られている。系統的なアレスチンの名称(1−4)に加えて、最も広く用いられている別名を以下に太字で示す:
・アレスチン−1は、元々ブドウ膜炎(眼の自己免疫疾患)の原因となるS−抗原(SAG)として同定され、その後、双方が全く同一であることが明らかとなる前に、光活性化リン酸化ロドプシンに結合する48kDaのタンパク質として独立して記述された。これは後に視覚アレスチン(visual arrestin)と改名されたが、その他の錐体視細胞特異的視覚サブタイプがクローニングされた際に桿体アレスチン(rod arrestin)という用語が新たに作られた。これも後に誤った名称であることが判明した。アレスチン−1は桿体視細胞と錐体視細胞のどちらにも同等の極めて高いレベルで発現する。
・アレスチン−2は初めてクローニングされた非視覚アレスチンである。これは最初は単にβ−アレスチンと命名された。なぜならば、その当時精製された形で利用可能であった2種のGPCRであるロドプシンおよびβ2−アドレナリン受容体のうち後者に対して優先性を示したためである。
・アレスチン−3:2番目にクローニングされた非視覚アレスチンは、最初はβ−アレスチン−2と命名された(β−アレスチンの名称は遡及的にβ−アレスチン−1と変更された)。しかしその頃には非視覚アレスチンがβ2−アドレナリン受容体だけではなく数百もの異なるGPCRと相互作用することは明らかであった。その後すぐに、系統名のアレスチン−2およびアレスチン−3がそれぞれ提案された。
・アレスチン−4は2つのグループによってクローニングされ、発現している光受容体の種別から錐体アレスチン(cone arrestin)、遺伝子が存在する染色体からX−アレスチンとそれぞれ命名された。HUGOデータベースでは、この遺伝子はアレスチン−3と称されている。
アレスチンはGPCRのGタンパク質への共役を2つの機構により妨げる。1つ目は、受容体の細胞質側の先端へのアレスチンの結合によりヘテロ三量体Gタンパク質の結合部位を塞ぎ、その活性化を妨げる(脱感作)機構である。2つ目は、アレスチンが内在化機構の要素であるクラスリンおよびクラスリンアダプターAP2(C末端尾部)へ受容体を結合させる機構である。クラスリンは被覆ピットを通じて受容体の内在化と、それに続くエンドソームと称される細胞内区画への輸送を促進する。続いて、受容体は分解区画(リソソーム)へと移動させられるかまたは細胞膜へとリサイクルされることができ、そこで再度シグナルとして機能しうる、アレスチンと受容体の相互作用の強さは、この選択において重要な役割を果たしている。複合体が強固であると受容体分解の可能性が高まるが、より一時的な複合体はリサイクルされやすい。しかしながら、この「規則」は決して絶対的なものではない。
従ってアレスチンは、Gタンパク質共役受容体(GPCR)の脱感作、内在化およびシグナル伝達を促進するアダプタータンパク質として機能する。アレスチンを介したGタンパク質のシグナル伝達の消失は、アレスチン−1が視覚の光受容体であるロドプシンのリン酸化光活性化形へのその結合能によって光伝達を消失させる視覚系において、最もよく理解されている。
リガンドとそのそれぞれのGPCRとの結合能、例えばアレスチン−ロドプシン複合体によって、GPCR介在エキソサイトーシスまたはエンドサイトーシス生化学的プロセスの分野において疾患を診断および治療するための創薬および薬物スクリーニングの幅広いフィールドが拓かれる。国際公開第2008/114020号には、高められた安定性を有するGPCRを選択するための方法が開示されている。前記方法は、a)親GPCRの1種以上の変異体を準備するステップ、b)リガンドを選択するステップ、ここで、前記リガンドは、GPCRが特定の立体構造で存在している場合に前記親GPCRに結合するリガンドであるものとする前記ステップ、c)前記1種またはそれぞれの変異体GPCRが、選択されたリガンドの結合に関して、そのリガンドの結合に関する前記親GPCRの安定性と比較して高められた安定性を有するかどうかを決定するステップ、およびd)選択されたリガンドの結合に関して前記親GPCRと比較して高められた安定性を有する変異体を選択するステップを含む。β−アドレナリン受容体、アデノシン受容体およびニューロテンシン受容体の異性体もまた、前記出願に開示されている。
残念ながら、親GPCRと同一の生化学的挙動を示すGPCRの変異体の数は限られている。さらに変異体GPCRは合成が相当困難であり、従って変異体GPCRは高価であるために結合アッセイには相当コストがかかる。
従って本発明の一目的は、GPCRとリガンドとの結合能をより低コストでかつより幅広い様々なリガンド−GPCR対で特定するための方法を提供することである。さらに本発明の一目的は、適したリガンドおよび/または適したリガンド/GPCR対によってリガンドとGPCRとの結合を安定化させることである。
前記目的は、本発明によれば、Gタンパク質共役受容体(以下GPCRと称する)と変異可能なリガンドとの結合能を測定するための方法において、前記方法が、以下のステップ:
a)第一の行数および第二の列数を有する行列状に配置されたウェルを有するウェルマイクロタイタープレートを準備するステップ;
b)GPCR、例えばロドプシンを前記ウェルの各々に供給するステップ;
c)親リガンドの多数の変異体を準備するステップであって、その際、前記親リガンドは、前記GPCRが特定の立体構造で存在している場合に前記GPCRに結合するリガンドであるものとする、前記ステップ;
d)前記ウェル中の親リガンドの変異体を、前記親リガンドが前記GPCRに結合する条件下に、前記GPCRと接触させるステップ;および
e)各々の変異体について、前記ウェル中の結合した変異体−GPCR複合体の量を測定することにより、前記変異体リガンドが、前記親リガンドと前記GPCRとの標準的な結合能と比較して弱い結合能を有しているかまたは強い結合能を有しているかを決定するステップ
を含む、前記方法により達成される。
従って本方法は、多数の変異体について、アッセイの同一のセットアップ条件内で、親リガンドの変異体の結合能を同時にスキャニングする機会を提供し、その際、変異可能なリガンドの有機構造は例えば国際公開第2008/114020号において変異されたGPCRの構造と比較してより単純であるため、リガンドでの変異誘発を残基分割で行うことができる。さらに変異体の組み合わせによって、GPCR−リガンド複合体の結合親和性および安定性を、診断目的、薬理学的介入または創薬のために変更することができる。
ウェル中での反応条件の特定の勾配をもたらす条件を提供するために、本発明の好ましい一実施形態は、各行または各列のウェルについて同一の変異体を使用することであり、その際、ウェル中の反応条件、例えば塩濃度または溶剤は、前記行においてまたは前記列において、ウェルごとに変化する。
ウェル中での有利でかつ同等の反応条件を提供するために、前記反応条件を、同一の行または同一の列に属するウェルにおいて一定に保つことができる。
前記親リガンドと前記GPCRとの結合の参照値をアッセイに提供するために、前記親リガンドを、ウェルマイクロタイタープレートの同一の行または同一の列に属する全てのウェルに添加することができる。換言すれば、前記変異体が試験される条件が前記親リガンド−GPCR対にも適用され、これによって、同時に試験される変異体についての結果の拡張性が高められる。従って、ウェルマイクロタイタープレートアッセイごとに異なるものと考えられる反応条件に対するいかなる影響をも、親リガンド−GPCR対について特定された参照値に基づいて排除することができる。
有利に、前記変異体は可溶化形で提供され、これによって、特定の変異体リガンドとGPCRとの結合能を調べるための非常に単純なアッセイ条件が可能となる。
本発明のさらなる好ましい一実施形態においては、前記親リガンドはリガンドのアゴニストクラスに由来しかつ前記特定の立体構造がアゴニスト立体構造であることができ、または前記親リガンドはリガンドのアンタゴニストクラスに由来しかつ前記特定の立体構造はアンタゴニスト立体構造である。好ましくは、前記親リガンドは、フルアゴニスト、パーシャルアゴニスト、インバースアゴニスト、アンタゴニストのいずれか1つであるか、または、前記親リガンドは、リガンドのインバースアゴニストクラスに由来しかつ前記特定の立体構造はインバースアゴニスト立体構造である。従って、前記リガンドによって、GPCRと該当する変異体リガンドへのその結合の安定化とによって制御される/影響を受ける重要な様々な生体内の生化学反応への、結合能に関するアッセイ試験の適用が保証される。
本発明のさらなる好ましい一実施形態においては、前記親リガンドはGPCRに結合するポリペプチドである。好ましくは、前記ポリペプチドは、抗体、アンキリン、Gタンパク質、RGSタンパク質、アレスチン、GPCRキナーゼ、受容体チロシンキナーゼ、RAMP、NSF、GPCR、NMDA受容体サブユニットNR1またはNR2a、カルシオン(calcyon)、フィブロネクチンドメインフレームワーク、またはGPCRに結合するそれらの断片若しくは誘導体のいずれかである。
本発明のさらなる好ましい一実施形態においては、前記親リガンドの変異体は、親アミノ酸残基が1種以上の変異アミノ酸残基に置き換わった形態で準備される。好ましくは、前記親アミノ酸残基を個々にアラニン/グリシンに変異させることができる。
前記親リガンドがアレスチン1、アレスチン2、アレスチン3およびアレスチン4のうちの1つである場合に、結合能に関する優れた結果を達成することができる。好ましくは、親リガンドよりも高いGPCRへの結合親和性を有する親リガンドの変異体が、創薬の候補である。
変異体のリガンドとGPCRとの対に関して、上記目的は、変異体リガンド、好ましくは請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法により特定された変異体リガンドとGPCRとの対であって、前記対の結合安定性が、親リガンドと前記GPCRとからなる対と比較して高い前記対によって達成される。それに応じて、変異体リガンドとGPCRとの対に関するその他の目的は、変異体リガンド、好ましくは請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法により特定された変異体リガンドとGPCRとの対であって、前記対の結合安定性が、親リガンドとGPCRとからなる対と比較して低い前記対によって達成される。
さらに、前記目的は本発明によれば、前記リガンドに関連して、アレスチン型の親リガンドの変異体リガンド、好ましくは請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法により特定された変異体リガンドであって、GPCRとの結合安定性が、前記親リガンドと前記GPCRとの対よりも高い前記変異体リガンドにより達成される。また前記目的は本発明によれば、アレスチン型の親リガンドの変異体リガンド、好ましくは請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法により特定された変異体リガンドであって、GPCRとの結合安定性が、前記親リガンドと前記GPCRとの対よりも低い前記変異体リガンドによっても達成される。
本発明のさらなる態様は、親リガンドとGPCRとの結合親和性と比較して高いかまたは低いGPCRに対する親和性に向けて最適化された変異体リガンドを用いた相補性アッセイを用いた薬物スクリーニングにおける、請求項11若しくは12に記載の対の、または請求項13若しくは14に記載の変異体リガンドの使用により達成される。
以下に、本発明の好ましい実施形態を以下の図面を参照してより詳細に説明する。
図1に、アレスチンのスキャニング変異誘発の概略を示す。 図2に、アレスチン−mCherryおよび未変性杆体外節(ROS)膜中のロドプシンを用いた結合アッセイを模式的に示す。 図3に、アレスチンの変異体リガンドの半数阻害濃度IC50の推移に関する概略を示す。 図4に、アレスチン「スーパーバインダー」を生成するための変異の組み合わせに関する概略を示す。 図5に、アレスチン「スーパーバインダー」の系統的構築を模式的に示す。 図6に、単一アミノ酸分割でのアレスチン結合機構を模式的に示す。 図7に、アレスチン−ロドプシン複合体のモデルを模式的に示す。 図8に、アレスチンのC尾部がGPCRのリン酸化C尾部に置き換わることによる単一アミノ酸分割での尾部交換機構を模式的に示す。 図9に、他のアレスチンへの変異導入を模式的に示す。
第1表(本明細書の最後)に、GPCRリガンドであるアレスチン−1の完全配列をカバーする変異体に関する相対的結合親和性を示す。ここで、アレスチン中の各アミノ酸位置はアラニン(A)またはグリシン(G)に変異されている。
図1に、アレスチンのアミノ酸配列を示す。アレスチンのスキャニング変異誘発を公知のシークエンシング技術により行い、それによって各残基を個々にアラニン(A)またはグリシン(G)へと変異させた。最初のシークエンシングの間に403種の変異体リガンドの約74%が成功裏に生成された。さらなる変異誘発およびシークエンシングの繰り返しの後に完全なカバー率が達成された。
図2に模式的に示されているように、スキャニング変異誘発により得られたアレスチン−1の変異体で大腸菌(E . coli)を形質転換させる。野生型(親リガンド)に対する各変異体の相対的発現レベルを、アレスチンへのC末端mCherry融合体の蛍光を用いて測定した。複合体形成のために、アレスチンを、未変性ロドプシンキナーゼ(GRK1)でリン酸化された杆体外節(ROS)膜中のロドプシンと組み合わせる。異なるアレスチン変異体の発現における変動の影響を最小限に抑えるため、アッセイは、アレスチン−1の見かけの結合親和性の5〜50nMの過剰で1.25μΜのロドプシンを含有していた。その結果、下記の通りに測定されたイオン強度の増加下では、機能発現されたアレスチン−1の量と変異体のロドプシンへの結合能との間に相関関係は認められなかった。
本例では、親GPCRリガンドとしてのアレスチンとGPCRとしてのロドプシンとの複合体(対)についてより詳細に説明するが、本発明による方法は親リガンドとGPCRとのあらゆる任意の対のスキャンを許容するものである。特にウェルマイクロタイタープレートの使用によって、全ての変異リガンドに対して等しい反応条件下に同時に確立されうる広範なスキャニング実験が提供される。
より詳細には、図2は、アレスチン−mCherryと未変性ROS膜中のロドプシンとの直接結合アッセイを示す。スキャニング変異誘発により変異されたアレスチンを含むプラスミドで大腸菌を形質転換させた。野生型に対する各変異体の相対的発現レベルを、アレスチンへのC末端mCherry融合体の蛍光を用いて測定した。複合体形成のために、アレスチンを、未変性ロドプシンキナーゼ(GRK1)でリン酸化された杆体外節(ROS)膜中のロドプシンと組み合わせる。本例における相対的結合の比較のために、毎回、11種のアレスチン変異体と対照標準としての野生型アレスチンとを96ウェルマイクロタイタープレート中で組み合わせ、8つの異なる塩濃度で、光活性化されたロドプシンへの結合に関して調べた。暗順応ロドプシンに関しては、各変異体について一点測定のみを行った。遠心分離および洗浄ステップの後、結合したアレスチンの量をmCherry融合タンパク質の蛍光を用いて定量した。得られたデータを可変勾配を有するシグモイド型用量反応曲線にフィッティングさせることによって、第1表に示すIC50値および95%信頼区間を抽出した。
403種のアレスチン変異体のライブラリーを、そのIC50値に関してスクリーニングした。全ての測定を、アレスチン−mCherry融合タンパク質の蛍光定量化の枠内で実施した。結合性を高める変異体組み合わせを発見するために、アレスチン−1変異体ライブラリーから、測定された最も高いIC50値を有する24種の変異体のうち23種の変異体を、G297Aに関する1.14MからR291Aに関する0.56Mの範囲内で選択した。これらを、最も強い結合変異であるF375A(IC50=1.32±0.31M)と組み合わせた。さらに、WT(野生型)よりも有意に高いIC50値を有する15種の変異体を選択した。対照標準として、WTと類似(WT測定の標準偏差内)のIC50値を有する10種の変異体、およびWTよりも有意に低いIC50値を有する2種の変異体、および機能発現レベルが低いために弱いシグナルを示した3種の変異体(I24A、V57AおよびI149A)を選択した。合計で53種の二重変異体を構築した。IC50値に関するスクリーニング手順を、以前に使用した手順であってアッセイされる塩化ナトリウム濃度の第2の範囲を有するものへとさらに拡張した。それによって、十分な精度で高いIC50値を有する変異体の結合データのフィッティングが可能となる。IC50値(図4)を導き出すために、それぞれの組み合わせられた変異体を双方の塩化ナトリウムスクリーニング範囲に供した。
図4は、変異体アレスチン−1とリン酸化活性化ロドプシンとから構成される複合体の形成に関する塩化ナトリウムの半数阻害濃度(IC50)値を示す。二重変異体(丸印)は、(左から右への)IC50値の減少によってソートされており、かつF375A+Xから構成されており、ここで、この単一変異体Xは下部に示されおりかつx軸上に名称が記載されている。三重変異体(三角形)はF375A+A307G+XまたはF375A+T304A+Xのいずれかから構成されており、一方で、四重変異体は、F375A+T304A+E341A+Xのように、またはF375A+T304A+F380A+Xのように組み合わされている。形状のサイズは該当する変異体の機能発現レベルを符号化したものであり、かつアレスチン−1野生型の機能発現レベルと比較されている(凡例)。この機能発現レベルは、ロドプシン結合に関して機能的であるアレスチンタンパク質のどれ位の量が、該当する変異体について100mMのNaClで野生型のアレスチン−mCherry構築体に対して発現されかつプルダウンされたかを示す。高められたIC50を有する組み合わされた変異体の場合には、参照点は492mMのNaClで変異体F375Aであった。
53種の二重変異体のうち49種についてIC50値を導き出すことができ、4種の二重変異体は検出限界未満のシグナル強度を示していた。約3分の2、正確には49種の変異体のうち33種が、F375Aと類似の(F375Aについての23回の独立した測定において導き出されたIC50値の標準偏差内、上記参照)IC50値を示していた。若干12種の変異体がF375Aよりも有意に高いIC50値を有しており、4種の二重変異体が有意により低い値を有していた。変異の他の系列を、観察された最も高いIC50値(2.83M)を有するスクリーンをもたらした二重変異体A307G+F375Aの上か、または、12種の最良の結合変異体のうち1.15MのIC50値を有していた変異体T304A+F375Aの上に追加した。構築された38種の三重変異体のうち35種の変異体についてのIC50値を測定することができ、これらは3.52〜1.01Mの範囲であった。A307Gを含む三重変異体は、極めて高い塩濃度において光活性化リン酸化ロドプシン(R*−P)に結合するが、量的には、形成された複合体の量は少なかった。このようにして、それぞれ2.75Mおよび2.09MのIC50値を有する三重変異体E341A+T304+F375AおよびF380A+T304A+F375Aを選択し、それによって15種の四重変異体を設計した。四重変異体については、2.95M〜1.37MのIC50値が得られた。2種の四重変異体R171A+E341A+T304A+F375AおよびD303A+E341A+T304A+F375Aは、WT値(0.41±0.05M)の720%および710%に相当するIC50値に達した(図4、第2表)。最終的には、単一変異体を選択し、かつ組み合わせて四重変異体とすることによって、高イオン強度の圧力下に複合体の安定性を7倍超高めることができた。
簡単な例として、相対的結合の比較のために、11種のアレスチン変異体と対照標準としてのWTアレスチンとを96ウェルマイクロタイタープレート中で組み合わせ、かつ8つの異なる塩濃度(100mM〜2.4M)で、暗所でのおよび光活性化されたロドプシンへの結合に関して調べた。遠心分離および洗浄ステップの後、結合したアレスチンの量をmCherry融合タンパク質の蛍光を用いて定量化した。得られたデータを可変勾配を有するシグモイド型用量反応曲線にフィッティングさせることによって、第1表(本明細書の最後)に挙げた半数阻害濃度(IC50)値および95%信頼区間を抽出した。本明細書において説明された強結合変異および弱結合変異の選択肢を複数回測定することによって、IC50の測定値の精度を高めた。WTアレスチンに関するIC50値の変動は、放射性標識されたアレスチン−1を用いた事前の報告と一致して59回の独立した実験から0.41±0.04Mであった。25種の最良の結合変異のうち13種は、生理的条件下で荷電している10個の残基を含む極性残基に作用された。同様に、最も劣悪な25種の結合変異のうち10種が、4個の荷電残基を含む極性残基に作用された。極性残基と疎水性残基との間のこの均一な分布は、イオン強度の増加が主に親水性の相互作用に影響を与えるにもかかわらず、アッセイはバイアスされていないことを示す。このことは、ロドプシンに結合したアレスチンが多数の親水性および疎水性の相互作用ならびに特定の立体構造変化に関与し、かつ少数の荷電相互作用によっては支配されないという考えと一致している。
図3は、アレスチンの全ての単一変異体リガンドの半数阻害濃度(IC50値)の推移に関する概略を提供する。この試験は、第1表に挙げられた全ての403種のアレスチン変異体の結合能に関連する。アレスチン−mCherry融合タンパク質のプルダウンを使用して、この分析は、完全なアレスチンの配列をカバーする全ての403種の変異体のロドプシン結合の比較を含んでいる。この情報は、不活性型、予備活性化型および活性型アレスチンの結晶構造に対して機能的な第4の次元を提供する。得られた単一アミノ酸分割機能マップによって、極性コア内での、およびアレスチン活性化の間に中断されるアレスチンのC尾部に沿った、一連の重要な相互作用が明らかとなる。
このデータによってさらに、結合を強度に減少させかつロドプシンへの直接結合インターフェースとして作用するアミノ酸の複数のパッチが明らかになった。この情報と、活性型アレスチンおよび光活性化ロドプシンの計算分子ドッキングとを組み合わせることにより、図7に示すようなアレスチン−ロドプシン複合体のモデルを創出することができる。図4は、ロドプシンへのその結合親和性に関するアレスチン−1リガンドの変異の組み合わせを示す。角形の符号は、変異アミノ酸位置を1つのみ有する変異体リガンドを表し、円形の符号は、2つの変異アミノ酸位置を有する変異体リガンドを用いたアッセイを表し、かつ三角形の符号は、3つの変異アミノ酸位置を含む変異体リガンドを用いたアッセイを表す。菱形の符号は、アレスチン−1の四重変異体リガンドを表す。
従って、図5中の三角形の像は、GPCRロドプシンへの優れた結合特性を有する変異アレスチンの系統的構築を表す。これらの「スーパーバインダー」は、アレスチン変異の反復的な組み合わせによって識別される。例えば、単一変異アミノ酸位置を有する変異体アレスチンであってこの単一変異アミノ酸位置のこの最初のクラスにおいて比較的高い結合能を示すものは、この単一変異アレスチンであって今度は第二の変異アミノ酸位置を有するものを用いた後続のアッセイの候補であり、以下同様に続く。
従って、図5中の三角形は、変異体アレスチンの結合親和性、変異体アレスチン安定性および機能発現という三角形レーダーにおいて、上記で説明した通り、より詳細には図4を参照して、特に3つまたは4つの変異アミノ酸位置を有する変異体リガンドについてのIC50に関する有意に比較的高い値を示している。
従ってより全般的に言えば、本発明による方法も反復的なアプローチを適用することができる。この意味では、出発点は、単一変異アミノ酸位置を有するリガンドのスキャンと、結合能におけるそれぞれの応答の観察である。比較的高い結合能を有する単一変異リガンドが、次いで第二のアッセイに供され、その際、追加の第二のアミノ酸位置が変異される。これに応じて、優れた結合能を示す二重変異リガンドが、次いで第三のアッセイに供され、その際、追加の第三のアミノ酸位置が変異され、以下同様に続く。従ってこの反復アプローチを、生化学的反応性/結合能/機能的ポテンシャルの所望のレベルが達成されるまで行うことができる。この反復手法は、反対の意味で、結合するGPCRに関連して親リガンドと比較して特に低い生化学的反応性/結合能/機能的ポテンシャルを有する多重変異リガンドのサーチにおいても実行可能であることに留意しなければならない。
図6および図7におけるモデルは、アレスチンフィンガーループ並びにβ−ストランドXVおよびXVIがロドプシンのTM5/TM6とどのように相互作用するか、そして活性型受容体立体構造のためのセンサとしてどのように作用するかを示す。ホスホセンシングは、受容体の結合を遮る位置にアレスチンのC尾部を固定する一連のアミノ酸によって達成される(図8参照)。C尾部交換機構においては、アレスチンのC尾部が解放され、続いて受容体のリン酸化C末端で置き換えられる。
図7は、活性型アレスチンおよび光活性化ロドプシンの分子ドッキングから誘導されるアレスチン−GPCR複合体の概念モデルを示す。ロドプシンのリン酸化C末端がアレスチンN−ドメインに沿って結合し、かつアレスチンC末端の解放の間に露出した複数の荷電残基と相互作用する。フィンガーおよびラリアットループ(上方および中央の挿入図)は、ロドプシン活性化の間に隙間開口部に収まる。この位置で、アレスチンフィンガーループ中のGln69またはAsp73が、アレスチン−1の結合に重要であるロドプシンのTM2における2つの残基であるLeu72およびAsn73と相互作用しうる。ラリアットループはTM6およびTM7/H8の細胞質末端への接触を媒介し、2つの領域の相対位置はβ−アドレナリン受容体のバイアスされたシグナル伝達およびロドプシンへのアレスチン結合に関与する。C−ドメインのエッジ(下方の挿入図)は、リン脂質膜との相互作用やGPCR二量体のための二次結合部位形成の可能な1組のアミノ酸を含む。
図8に、アレスチン−1の単一アミノ酸分割機能マップを示す。403種のアレスチン変異体の結合(IC50)値が、増加するリボン幅として、および、不活性型2、予備活性化型p44アレスチン3の結晶構造および結合した受容体ホスホペプチド4を有するアレスチン−2の結晶構造に基づくアレスチン−1モデルに対してプロットされた赤〜白〜青にわたる範囲のスペクトルとして示されている。3つの疎水性フェニルアラニン(F375、F377、F380)および荷電R382を含むいくつかの残基が、アレスチン−1のC尾部を3要素の相互作用および極性コア調節部位へと固定している。これらのキー残基およびそれらの相互作用パートナーの変異が、リン酸化光活性化ロドプシンへの結合の強度の増加をもたらす。p44アレスチンにおけるC尾部の欠損によって立体構造変化が生じ、この立体構造変化によって極性コアからR29が解放され、かつ複数の他の荷電残基(K14、K15、Q69、K300)が露出し、その変異によってリン酸化ロドプシンへの結合が強度に減少する。活性型アレスチンにおいては、これらの残基は受容体ペプチド(緑色、V2Rpp)中のリン酸化セリンおよびトレオニンと直接相互作用する。これらのデータは全体として、アレスチン−1のC尾部が脱感作アレスチン複合体の形成の間にロドプシンのリン酸化C末端と交換されるホスホセンシング機構を示唆している。
図9は、他のアレスチンへの変異導入の概要を示す。太字で20種の最良のバインダーが識別されている。薄灰色の文字は、ロドプシンGPCRへの20種の最も劣悪なバインダーを示す。
第1表に、アレスチン−1における403種のアラニン/グリシン変異体に関する結合パラメータを挙げる。
存在するデータによるこれらの知見を、薬理学的に興味深いGPCRへのアレスチン−2+3の結合を変更するために使用することができる。変異体の組み合わせによって、診断目的、薬理学的介入または創薬(例えば、β−アレスチンリクルートメントアッセイ、構造に基づく創薬、高活性GPCRのサイレンシングなど)のための、GPCR−アレスチン複合体の結合親和性および安定性の変更が可能となる。
以下の第1表に、完全なアレスチン−1の配列をカバーする403種のアレスチン変異体に関する、リン酸化光活性化杆体外節(ROS*−P)膜結合でのNaClのIC50値のリストを示す。それぞれの単一変異体に関するIC50値を、NaCl濃度を増加させた(100mM〜2.4M)8回の測定から、R2として示される適合度および95%信頼区間としての偏差と共に得た。機能的に重要な残基の選択肢を複数回測定し、値を平均した。備考に挙げた16種の変異は、(mCherry蛍光マーカーのゲル蛍光により示された場合に)発現しなかったかまたは発現が低すぎて信頼できるシグナルが得られなかったために、これらを分析から除いた。
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以下の変異体は以前に構築されており、従来技術に属する:
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以前に記載されていたこれらの変異体を、ロドプシンの様々な状態への結合に関して一点測定で分析した。塩化ナトリウムのIC50値は、これらの変異体については以前には導き出されていなかった。
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実験作業の詳細情報
変異体を発現させ、細胞を、バッファーC[10mM Hepes(pH7.0)、100mM NaCl、1mM DTT、1mM MgCl2および0.1mM EDTA]またはバッファーD(1.842M NaClを含有)中で破壊し、これら双方に0.2mg/mL リゾチーム、20μg/mL DNase、1.5mM PMSFおよびプロテアーゼ阻害剤混合物Roche Completeを補足した。バッファーCおよびプレートCを用いる手順Cを、アレスチン−mCherry構築体の野生型、単一変異体および組み合わせ変異体に適用した。バッファーDおよびプレートDを用いる手順Dを、単一変異体F375A、およびアレスチン−mCherry構築体の組み合わせ変異体に適用した。詳細には、バッファーC中の野生型または変異体アレスチン−mCherry構築体を含有する1.024mLの透明な細胞溶解物を76μLのROS−P*と混合し、一方で、バッファーD中の637.1μLの透明な細胞溶解物を同一のROS−P*(1.45mg/mL)ストック82.9μLと混合して、それぞれマスター混合物CまたはDを得た。マスター混合物Cを100μLに分けて96ウェルプレートの8ウェルに分配し(以下、プレートCと称する)、その際、各ウェルは塩化ナトリウムの量の増加を伴う100μLのバッファーCを含んでおり、最終的に、8つの反応混合物中で、NaClは100、247、492、737および982mM、並びに1.472、1.962および2.403Mとなった。各プレートCは、参照のための野生型アレスチン−mCherryおよび11種の異なるアレスチン−mCherry変異体を含んでいた。マスター混合物Dを60μLに分けて96ウェルプレートの8ウェルに移し(以下、プレートDと称する)、その際、各ウェルは異なる量の塩化ナトリウムを含有する同一のバッファー140μLを含んでおり、NaClは、492、737および982mM、並びに1.472、1.962、2.403、3.176および3.949Mとなった。11種の異なるアレスチン−mCherry変異体を、(参照としての)アレスチン−mCherry野生型構築体を含む各プレートCを用いてアッセイし、かつ同一の量の変異体を、(参照としての)アレスチン−mCherry変異体F375Aを含む各プレートDを用いてアッセイした。各ウェル中の試料を混合し、37℃で5分間インキュベートし、6分間光活性化させた。別個の96ウェルプレートに以下の試料を充填し、並行して暗所で処理した:各マスター混合物Cの100μLの部分を100μLのバッファーCと合一するか、または各マスター混合物Dの60μLの部分を、NaClが492mMとなるようにNaClを補充した140μLのバッファーと合一した。全てのプレートを遠心分離し、上清を除去し、100μLのバッファーCをプレートCへ、または492mMのNaClを含有する100μLのバッファーをプレートDへ注意深く添加することによりペレットを洗浄した。暗所での対照標準も同様に処理した。プレートC中のペレットをバッファーCを用いて再懸濁させ、プレートD中のペレットを492mMのNaClを含有するバッファーを用いて再懸濁させた。プルダウンアレスチン−mCherryの定量を行った。第2表に、構築された変異体を列挙し、かつ測定回数およびそれから導き出されたIC50およびR2値ならびに95%信頼区間を示す。
ゲル内蛍光熱安定性アッセイ
アレスチン−mCherry融合タンパク質を発現させ、収穫し、溶解させた。50mLの細胞培養画分からの細胞溶解物を、21,100×gで4℃で20分間の遠心分離(Centrifuge 5424R;Eppendorf)により透明化した。この溶解物を100μLに分けて11個の1.5mLチューブ(Sarstedt)に分配し、これを加熱ブロック(Dri-Block; Techne)に入れ、これを30℃で平衡化させた。この温度を、各2.5分間で5℃の割合で手動で80℃まで上昇させた。試料を順次全て2.5分間で採取し、氷上で冷却した。沈殿剤を1時間の遠心分離により除去した。各試料の上清12μLを3μLの5×SDSローディング色素と混合した。全長アレスチン−mCherry構築体を、付属のチャンバー(Novex NuPAGE SDS-PAGE gel system; Life Technologies)中の8〜12%のビス−トリス勾配ゲル(Novex NuPAGE; Life Technologies)を用いて、MOPSバッファー中で200Vおよび80mAで1時間のSDS−PAGEにより分解タンパク質から分離した。mCherryまたはmCherry−タンパク質融合体の蛍光発光を、605nmフィルター(ImageQuant RT ECL; GE Healthcare)を用いた312または365nmでのタンパク質励起により検出した。蛍光強度をImageJ(NIH)により定量化し、Prismにプロットした。ボルツマンシグモイドフィッティングによって、溶融温度(TM)およびR2値および標準誤差を決定した。上記の新規のゲル内蛍光熱安定性アッセイにより導き出された、野生型のV170A、L173AおよびR175AのTM値を、蛍光色素CPM、N−[4−(7−ジエチルアミノ−4−メチル−3−クマリニル)フェニル]マレイミドを用いた標準熱シフトアッセイにより導き出されたTM値と比較した。ゲル内蛍光熱安定性アッセイは、単純さの点でCPMアッセイよりも優れている:これは、タンパク質精製を必要とせず、低予算の実験室でも利用できる比較的安価な機器が用いられる。
以下の第2表は、P−R*との複合体の形成を妨害するためのNaClの半数阻害濃度(IC50)についてスクリーニングした構築変異体のリストを示す。その自然環境である杆体外節(ROS)膜におけるP−R*への各変異体の結合を、100〜2403mMの範囲の8つの異なる塩化ナトリウム濃度で定量化した。フィッティングしたシグモイド型用量反応曲線が下部プラトーに達しなかった場合、測定を492〜3949mMの塩の範囲について繰り返した。IC50、R2および95%信頼区間を導き出した試験セットの数を示す。機能的アレスチンタンパク質の発現が低すぎて信頼性のあるIC50値の決定ができなかった場合には、備考に記した。アレスチン変異体の溶融温度(TM)を上述のゲル内蛍光アッセイにより決定した。
Figure 0006192818
Figure 0006192818
添付の配列プロトコールにおいて、以下の関係が適用される:アレスチン−1=SEQ ID No:1、アレスチン−2=SEQ ID No:2、アレスチン−3=SEQ ID No:3、およびアレスチン−4=SEQ ID No:4。

Claims (13)

  1. Gタンパク質共役受容体(以下、GPCRと称する)と変異可能なリガンドとの結合能を測定するための方法において、前記方法が、以下のステップ:
    a.第一の行数および第二の列数で配置されたウェルを有するウェルマイクロタイタープレートを準備するステップ;
    b.GPCRを前記ウェルの各々に供給するステップ;
    c.単一変異されたアミノ酸位置を有する親リガンドの多数の変異体を準備するステップであって、その際、前記親リガンドは、前記GPCRが特定の立体構造で存在している場合に前記GPCRに結合するリガンドであるものとする、前記ステップ;
    d.前記ウェル中の親リガンドの単一変異された変異体を、前記親リガンドが前記GPCRに結合する条件下に、前記GPCRと接触させるステップ;および
    e.各々の単一変異された変異体について、前記ウェル中の結合した変異体−GPCR複合体の量を測定することにより、前記変異体リガンドが、前記親リガンドと前記GPCRとの標準的な結合能と比較して弱い結合能を有しているかまたは強い結合能を有しているかを決定するステップ
    f.相互作用的アプローチにおいて、比較的強い結合能を有しているかまたは比較的弱い結合能を有している単一変異リガンドの変異体を選択し、引き続いて第二のアッセイに供し、その際、追加の第二のアミノ酸位置が変異するステップ;かつ
    g.比較的強い結合能を有しているかまたは比較的弱い結合能を有している二重変異リガンドの変異体を適宜、第三のアッセイに供し、その際、追加の第三のアミノ酸位置が変異し、かつ、場合によっては所望のレベルの生化学的反応性/結合能/機能的ポテンシャルが達成されるまでこれを繰り返すステップ、
    を含む、前記方法。
  2. 各行または各列において同一の変異体を使用し、その際、前記ウェル中の環境条件が、前記行または列においてウェルごとに変化する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記環境条件が、同一の行または同一の列に属するウェルにおいて一定である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記親リガンドを、前記ウェルマイクロタイタープレートの同一の行または同一の列に属する全てのウェルに添加する、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記変異体の1種以上を可溶化形で準備する、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記親リガンドがリガンドのアゴニストクラスに由来しかつ前記特定の立体構造がアゴニスト立体構造であるか、または前記親リガンドがリガンドのアンタゴニストクラスに由来しかつ前記特定の立体構造がアンタゴニスト立体構造であるか、または前記親リガンドがリガンドのインバースアゴニストクラスに由来しかつ前記特定の立体構造がインバースアゴニスト立体構造である、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記親リガンドが、フルアゴニスト、パーシャルアゴニスト、インバースアゴニスト、アンタゴニストのいずれか1つである、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記親リガンドがGPCRに結合するポリペプチドである、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記ポリペプチドが、抗体、アンキリン、Gタンパク質、RGSタンパク質、アレスチン、GPCRキナーゼ、受容体チロシンキナーゼ、RAMP、NSF、GPCR、NMDA受容体サブユニットNR1またはNR2a、カルシオン、フィブロネクチンドメインフレームワーク、またはGPCRに結合するそれらの断片若しくは誘導体のいずれかである、請求項に記載の方法。
  10. 前記親リガンドの変異体を、親アミノ酸残基が1種以上の変異アミノ酸残基に置き換わった形態で準備する、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記親アミノ酸残基を個々にアラニン/グリシンに変異させる、請求項10に記載の方法。
  12. 前記親リガンドが、アレスチン1、アレスチン2、アレスチン3およびアレスチン4のうちの1つである、請求項1から11までのいずれか1項に記載の方法。
  13. 親リガンドとGPCRとの対よりもGPCRとの高い結合安定性を有するアレスチン型の親リガンドの変異体リガンドであって、二重変異体はF375A+Xから構成されており、ここで、当該Xは、第二の変異されたアミノ酸位置を意味し、および/または三重変異体はF375A+A307G+XまたはF375A+T304A+Xのいずれかから構成されており、ここで、当該Xは、第三の変異されたアミノ酸位置を意味し、および/または四重変異体はF375A+T304A+E341A+Xのように、またはF375A+T304A+E380A+Xのように組み合わされており、ここで、前記Xは第四の変異されたアミノ酸位置を意味することを特徴とする、前記変異体リガンド。
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