JP6192286B2 - 避難用建築物 - Google Patents
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このPC避難タワーは、地盤に設けたコンクリート基礎と、コンクリート基礎上に設けられ、6階建の階段室を構成する円形のタワー構造部と、タワー構造部の5階部分を囲うように設けた円形の防災倉庫と、タワー構造部の6階部分を囲うように設けた円形の避難所と、を備えている。タワー構造部は、直径4.2m、階高3mの6階建であり、直径4.2m、高さ1.5mのプレキャストコンクリート製の円形ボックスを12個積み上げて構成されている。タワー構造部の内部には、階段(螺旋階段)が設けられ、またタワー構造部の1階部分、5階部分および6階部分には、それぞれ開口部(出入口)が設けられている。避難者は、1階の開口部から階段を上って避難所に避難する。
この点において、従来のPC避難タワーでは、円形ボックスの積上げ個数により、想定される津波の高さに合わせて、タワー(避難所)の高さを調整することができる。しかし、顧客の要望に合わせて、避難所の面積(床面積)を大小変更しようとする場合には、これを支持するタワー構造部も変更せざるを得ない。例えば、顧客の要望に対応すべく、100人用、300人用、500人用等のPC避難タワーを用意する場合、仕様種分の直径の異なる円形ボックスを用意する必要があり、プレキャストコンクリート造の利点を十分に生かすことができない問題があった。
また、円形ボックスは、極めて大きく(直径4.2m)、車両による一般的な運搬に適さない問題がある。すなわち、車両の荷台に横に積み込むと荷幅制限を越え、縦に積み込むと高さ制限を越えてしまうため、許認可を必要とする特殊な運搬方法をとる必要がある。
一方、屋上部は、梁間方向および桁行方向に間隔を存して配置した複数の独立構造体上に設置されているため、避難場所となる屋上部の面積の大小変更に対し、独立構造体の数と相互の離間寸法(スパン)で自在に対応させることができる。また、独立構造体を構成するプレキャストボックスは、屋上部の面積に関わらず汎用的に用いることができる。さらに、複数の独立構造体の総合的な強度は、個々の独立構造体の強度のみならず、建築面積当たりの独立構造体の数で自在に調整することができる。しかも、避難場所となる屋上部の高さは、各独立構造体のプレキャストボックスの数で調整することができる。
したがって、高い耐震性および耐津波性を維持しつつ、プレキャストコンクリート造のメリット(コストの低減と工期の短縮等)を生かすことができる。一方、複数の階段を設けることにより、屋上部への避難誘導を円滑に行わせることができる。なお、プレキャストボックスは、運搬を考慮した大きさとし、またその断面形状は、矩形であっても円形であってもよい。
また、複数のテンション手段により、複数のプレキャストボックスを一体化し得るだけでなく、複数のプレキャストボックスに、プレストレス構造物的な強度を持たせることができる。したがって、各独立構造体に、現場打ちコンクリートの構造体と同等の強度を持たせることができる。なお、プレキャストボックス同士の接合部分には、積み上げの平行度および雨仕舞いを考慮し、パッキンおよびグラウト等を介設することが好ましい。
一方、屋上部は、梁間方向および桁行方向に間隔を存して配置した複数の独立構造体上に設置されているため、避難場所となる屋上部の面積の大小変更に対し、独立構造体の数と相互の離間寸法(スパン)で自在に対応させることができる。また、独立構造体を構成するプレキャストボックスは、屋上部の面積に関わらず汎用的に用いることができる。さらに、複数の独立構造体の総合的な強度は、個々の独立構造体の強度のみならず、建築面積当たりの独立構造体の数で自在に調整することができる。しかも、避難場所となる屋上部の高さは、各独立構造体のプレキャストボックスの数で調整することができる。
したがって、高い耐震性および耐津波性を維持しつつ、プレキャストコンクリート造のメリット(コストの低減と工期の短縮等)を生かすことができる。一方、複数の階段を設けることにより、屋上部への避難誘導を円滑に行わせることができる。なお、プレキャストボックスは、運搬を考慮した大きさとし、またその断面形状は、矩形であっても円形であってもよい。
また、最上位のプレキャストボックスを活用して、屋上部(床スラブ)を簡単に構築することができる。また、屋上部を強固なものとすることができる。
一方、屋上部は、梁間方向および桁行方向に間隔を存して配置した複数の独立構造体上に設置されているため、避難場所となる屋上部の面積の大小変更に対し、独立構造体の数と相互の離間寸法(スパン)で自在に対応させることができる。また、独立構造体を構成するプレキャストボックスは、屋上部の面積に関わらず汎用的に用いることができる。さらに、複数の独立構造体の総合的な強度は、個々の独立構造体の強度のみならず、建築面積当たりの独立構造体の数で自在に調整することができる。しかも、避難場所となる屋上部の高さは、各独立構造体のプレキャストボックスの数で調整することができる。
したがって、高い耐震性および耐津波性を維持しつつ、プレキャストコンクリート造のメリット(コストの低減と工期の短縮等)を生かすことができる。一方、複数の階段を設けることにより、屋上部への避難誘導を円滑に行わせることができる。なお、プレキャストボックスは、運搬を考慮した大きさとし、またその断面形状は、矩形であっても円形であってもよい。
また、基準階直下のプレキャストボックスを活用して、各基準階部(床スラブ)を簡単に構築することができる。また、基準階を準避難場所として活用することができる。
同様に、屋上階のフロア(スラブ)は、最上位に位置する4つの第3ボックス41の天壁部42と、最上位に位置する2つの第4ボックス51の天壁部52と、上面が各天壁部42,52の上面と面一に配設されたプレキャストコンクリート製の複数のプレキャストパネル14と、で構成されている。
この構築方法では、先ず基礎部2を施工する。基礎部2の施工では、配筋した鉄筋等に、テンション手段12となる複数の単位PC鋼棒71aをそれぞれ所定の位置に支持した状態で、現場打ちコンクリート(基礎コンクリート)を打設する。すなわち、複数の単位PC鋼棒71aを、6箇所の独立構造体3の位置に配置して、基礎コンクリートを打設する。
Claims (8)
- 基礎部と、
前記基礎部上に設置され、梁間方向および桁行方向に間隔を存して配置した複数の独立構造体と、
前記複数の独立構造体上に設置され、避難場所を構成する単一の屋上部と、
前記基礎部と前記屋上部とを連絡する複数の階段と、を備え、
前記各独立構造体は、プレキャストコンクリート製の複数のプレキャストボックスを、鉛直方向に積み上げて構成され、
前記複数のプレキャストボックスは、それぞれの肉厚内を鉛直方向に貫通するように設けた複数のテンション手段により、鉛直方向に一体に緊結されていることを特徴とする避難用建築物。 - 前記各テンション手段は、下端部を前記基礎部にアンカリングされていることを特徴とする請求項1に記載の避難用建築物。
- 前記各テンション手段は、前記複数のプレキャストボックスを鉛直方向に貫通するように設けたPC鋼材と、前記PC鋼材の下端部に設けられたアンカリング用のアンカリング部と、前記PC鋼材の上端部に設けられたボルト止め用の緊結部と、を有していることを特徴とする請求項2に記載の避難用建築物。
- 基礎部と、
前記基礎部上に設置され、梁間方向および桁行方向に間隔を存して配置した複数の独立構造体と、
前記複数の独立構造体上に設置され、避難場所を構成する単一の屋上部と、
前記基礎部と前記屋上部とを連絡する複数の階段と、を備え、
前記各独立構造体は、プレキャストコンクリート製の複数のプレキャストボックスを、鉛直方向に積み上げて構成され、
前記各独立構造体における最上位の前記プレキャストボックスは、上面が屋上フロアを構成する天壁部を有し、
前記屋上部は、最上位の複数の前記プレキャストボックスの前記天壁部と、複数の前記プレキャストボックスの相互間に架設され、上面が前記各天壁部の上面と面一に配設されたプレキャストコンクリート製の複数のプレキャストパネルと、で構成されていることを特徴とする避難用建築物。 - 最上位の前記プレキャストボックスは、前記プレキャストパネルを支持するパネル支持部を有し、
前記複数のプレキャストパネルは、桁行方向に隣接する2つの前記プレキャストボックス間に架設した第1パネルと、梁間方向および桁行方向に隣接する4つの前記プレキャストボックス間に架設した第2パネルと、外端部に位置し梁間方向に隣接する2つの前記プレキャストボックス間に架設した第3パネルと、を有していることを特徴とする請求項4に記載の避難用建築物。 - 基礎部と、
前記基礎部上に設置され、梁間方向および桁行方向に間隔を存して配置した複数の独立構造体と、
前記複数の独立構造体上に設置され、避難場所を構成する単一の屋上部と、
前記基礎部と前記屋上部とを連絡する複数の階段と、
1以上の基準階部と、を備え、
前記各独立構造体は、プレキャストコンクリート製の複数のプレキャストボックスを、鉛直方向に積み上げて構成され、
前記各独立構造体における基準階直下の前記プレキャストボックスは、上面が基準階フロアを構成する天壁部を有し、
前記基準階部は、基準階直下の複数の前記プレキャストボックスの前記天壁部と、複数の前記プレキャストボックスの相互間に架設され、上面が前記各天壁部の上面と面一に配設されたプレキャストコンクリート製の複数のプレキャストパネルと、で構成されていることを特徴とする避難用建築物。 - 前記複数の階段は、対称位置に配設した2つの外階段で構成されていることを特徴とする請求項1ないし6のいずれかに記載の避難用建築物。
- 前記基礎部は、現場打ちコンクリートのべた基礎で構成されていることを特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の避難用建築物。
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JP2012245434A JP6192286B2 (ja) | 2012-11-07 | 2012-11-07 | 避難用建築物 |
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JP2012245434A Active JP6192286B2 (ja) | 2012-11-07 | 2012-11-07 | 避難用建築物 |
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