JP6191981B2 - 緑化装置、及び緑化方法 - Google Patents

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Description

本発明は、緑化装置、及び緑化方法に関する。
各種植物を植生する鉢容器として、多種多様の形状や寸法のものが提案されている。例えば、特許文献1には、多数の面に植物を立体的に植生するための多面緑化体用容器が開示されている。この容器は、四角形の複数の側面を有している。また、容器の複数の側面に、基盤マットに植物を予め植生した植生ブロックマットが収容されている。また、植生ブロックマットの内側には、軽量土壌が充填され、容器の複数の側面と天面には、植物が植えられている。
一方で、壁面緑化が普及しつつある。特許文献2には、建設現場を外部と区画するために設けられる仮囲いの内側に沿って枠組足場を立設し、該枠組足場の上部に、プランターと、該プランターを収納すべく上部が開口した函形のプランター部と、プランターに植生する植物を登はんさせるためのメッシュを張設したパネル部とから構成されるプランターユニットを仮設し、プランターの植物を、仮設場所において先行栽培して、メッシュに植物を登はんさせ、当該植物を先行栽培したプランターユニットを、建物壁面に沿って設けた足場解体時に、枠組足場から取り外して揚重し、建物壁面の所定の設置位置に移設する技術が開示されている。
実用新案登録第3106160号公報 特開2012−191860号公報
各種植物を植生する鉢容器として、多種多様の形状や寸法のものが提案されている。一方で、近年、壁面緑化が普及しつつある。壁面緑化に関する従来技術の一例として、プランターに植生する植物を登はんさせるためのメッシュをプランターに張設したプランターユニットを仮設し、プランターの植物を、仮設場所において先行栽培する技術がある。しかしながら、この従来技術は、枠組足場の上部に仮設した仮設場所で先行栽培するもので、現場で植生を行う必要がある。そのため、現場での作業工程が多く、また、植物が壁面を十分に覆うまでに時間を要する。
本発明は、上記の問題に鑑み、施工性に優れ、施工直後から壁状の緑化が可能な技術を提供することを課題とする。
本発明は、上述した課題を解決するために、緑化装置を植物が予め植えられた植生面を有するユニットと当該ユニットと接続される連結体によって構成し、かつ、緑化装置を垂直方向に接続自在とした。
詳細には、本発明は、植物を生育する植生基盤が充填され、多面を有する緑化装置であって、前記植生基盤に植物が予め植えられ、当該植物が絡む植生面を有するユニットと、前記ユニットと接続自在であり、少なくとも当該緑化装置の一面を含む連結体と、前記ユニットと前記連結体とを接続する接続部材と、を備え、当該緑化装置は、垂直方向に接続自在である。
本発明によれば、ユニットが植生基盤に植物が予め植えられ当該植物が絡む植生面を有
することから、設置場所において植物を植える手間を省くことができ、施工性が向上する。また、植物の植えつけは、熟練度によって完成後の見栄えや植物の生育に影響を与えることが懸念されるが、本発明ではユニットが予め植物が絡む植生面を有することからそのような懸念も解消される。また、本発明に係る緑化装置は、ユニットが予め植物が絡む植生面を備えることで設置当初から緑化効果を得ることができ、また、美観にも優れている。ユニットは、設置場所とは異なる場所で組み立て、植物を植えつけることが好ましい。これにより、設置場所における作業負担を軽減することができる。また、設置場所に植物を育成するための場所を確保する必要もない。また、本発明に係る緑化装置は、育成中、少なくとも一面を開放した状態とすることができる。そのため、植物の手入れなどを開放された一面から容易に行うことができる。一面は、後面又は側面とすることができるが、後面とすることがより好ましい。
植生基盤とは、緑化装置に植えられる植物を生育するための土台を意味する。植生基盤は、保水性の高い軽量土壌を用いることが好ましいが、植物を生育できるものであればよい。本発明に係る緑化装置は、多面構造とすることができる。面数は、限定されないが、例えば、緑化装置は6面体とすることができる。
ここで、本発明に係る緑化装置は、前記植生基盤の下方に設けられた空間によって構成される空間部を更に備えるものでもよい。空間部を備えることで、緑化装置を垂直方向に重ねる際、下側に位置する緑化装置との接続や、緑化装置を地面に固定する際、地面に設けられた緑化装置を固定するための固定装置との接続が容易となる。その結果、施工性が向上する。
また、本発明に係る緑化装置は、緑化する構造物と固定されるようにしてもよい。これにより、特に緑化装置を垂直方向に重ねた場合において、緑化装置の安定性が向上する。
また、前記植生面は、横方向に延出する波状の横部材であって、縦方向に複数配置される横部材と、前記横部材と直交するように該横部材と接続される縦部材とを有し、前記複数の横部材は、前記枠体の側面と直交する方向において波状であり、波の周期が縦方向において一致している構成としてもよい。本発明に係る緑化装置では、横部材が波状に形成される、換言すると、横方向において、凹部と凸部が交互に配置される。また、波が縦方向において周期が一致している。つまり、凹部や凸部が縦方向において直線状に並んでいる。換言すると、凹部や凸部内に形成される空間が、縦方向において、直線状に形成される。その結果、空間が形成されることで、植物がより絡みやすくなり、また、その空間が縦方向に直線状に形成されることで、絡まった植物の上方が開放され、植物の育成方向が妨げられることもない。よって、本発明に係る緑化装置は、植物が絡みやすく、生育するうえで良好な環境を提供することができる。更に、本発明に係る緑化装置は、植物が絡みやすいことから、植生面が均一にむらなく植物により被覆され、美観にも優れている。
ここで、本発明は、緑化方法として特定することもできる。具体的には、本発明は、植物を生育する植生基盤が充填され、多面を有する緑化装置を用いた緑化方法であって、前記緑化装置は、植物が予め植えられた植生面を有し、かつ、内部に前記植生基盤が充填されたユニットと、前記ユニットと接続自在であり、少なくとも当該緑化装置の一面を含む連結体と、前記ユニットと前記連結体とを接続する接続部材と、を備え、当該緑化方法は、前記ユニットを組み立て、植物を植え付けて養生する養生工程と、前記養生工程で養生されたユニットと、前記連結体とを前記接続部材で接続して複数の緑化装置を組み立て、複数の緑化装置を垂直方向に接続して、壁面を形成する設置工程と、を有する。
本発明に係る緑化方法によれば、ユニットが植生基盤に植物が予め植えられ当該植物が絡む植生面を有することから、設置場所において植物を植える手間を省くことができ、施
工性が向上する。また、予め植物が絡む植生面を備えることで設置当初から緑化効果を得ることができ、また、美観にも優れている。養生工程は、設置場所とは異なる場所で行うことが好ましい。これにより、設置場所における作業負担を軽減することができ、設置場所に植物を育成するための場所を確保する必要もない。また、本発明に係る緑化装置は、育成中、少なくとも一面を開放した状態とすることができる。そのため、植物の手入れなどを開放された一面から容易に行うことができる。
本発明によれば、施工性に優れ、施工直後から壁状の緑化が可能な技術を提供することができる。
図1は、実施形態に係る緑化装置の設置状況の一例の斜視図を示す。 図2Aは、実施形態に係る緑化装置の設置状況の一例の断面図を示す。 図2Bは、実施形態に係る緑化装置の設置状況の一例の拡大正面図を示す。 図2Cは、実施形態に係る緑化装置の設置状況の一例の上面図を示す。 図3は、実施形態に係る緑化装置の斜視図を示す。 図4は、実施形態に係る緑化装置の断面図を示す。 図5は、実施形態に係るユニットの分解斜視図を示す。 図6は、実施形態に係る緑化方法の工程図を示す。 図7は、実施形態に係るユニット及び連結体が接続部材で接続される様子を示す。 図8は、実施形態に係る緑化装置が垂直方向に設置される様子を示す。 図9は、他の実施形態に係る緑化装置の設置状況を示す。 図10は、実施形態に係る灌水システムの一例を示す。
次に、本発明の実施形態について図面を基づいて説明する。なお、以下で説明する実施形態は本発明を実施するための例示であり、本発明は以下で説明する態様に限定されない。
<構成>
図1、図2A、図2B、図2Cに示すように、実施形態に係る緑化装置1は、地面8に建つ建物9の前側を緑化する。複数の緑化装置1が水平方向、及び垂直方向に設置されることで、建物9の前側に一つの壁が形成されている。また、緑化装置1は、建物9と固定されることで、安定性が確保されている。なお、図1では、建物9の前側の一部を覆うように設けられているが、緑化装置1により、建物9の前側の全てを覆うようにしてもよい。また、緑化装置1は、建物9の側面や後側を覆ってもよい。以下、詳細に説明する。
図3は、実施形態に係る緑化装置の斜視図を示し、図4は、実施形態に係る緑化装置の断面図を示す。緑化装置1は、ユニット2、及び連結体3を備え、接続部材4によってユニット2と連結体3が互いに接続されている。緑化装置1のユニット2の前面、及び側面には、予め植物5が絡む植生面が設けられており、このようなユニット2と格子状のパネルからなる連結体3とを接続することで、緑化装置1が構成され、緑化装置1の設置直後から緑化効果を得ることができる。本実施形態では、植生面積が相対的に大きい植生面を正面として説明する。
緑化装置1は、正面、背面、上面、下面、二つの側面の6面からなる箱型形状(6面体)である。実施形態では、各面の平面形状を四角形としたが、各面の平面形状は、四角形
以外の多角形としてもよい。また、緑化装置1は、6面体以外の多面体構造としてもよい。
ここで、図5は、実施形態に係るユニット2の分解斜視図を示す。ユニット2は、ユニット金網20、マット21、軽量土壌22を備える。ユニット金網20は、大きさの異なる何れも長方形からなる、ユニット金網正面20a、ユニット金網側面20b、ユニット金網背面20c、ユニット金網下面20dによって構成されている。ユニット金網正面20aは、面積が最も大きく、水平方向の両端部に、ユニット金網側面20bが夫々接続されている。また、ユニット金網正面20aの下端よりやや上の位置にユニット金網下面20dが接続されている。ユニット金網下面20dは、ユニット金網正面20a、ユニット金網側面20b、及びユニット金網背面20cと接続されている。ユニット金網背面20cは、軽量土壌22を収容するために必要な高さを有しており、ユニット金網正面20aや、ユニット金網側面20bよりも低く形成されている。ユニット2は、上部及び背面が開放され、背面には連結体3が接続される。
ユニット金網20のうち、ユニット金網正面20a、及びユニット金網側面20bは、平板状の金網に対して折り曲げ加工と溶接が施されることで、各面が形成されている。金網の材質は、例えば、亜鉛とアルミニウム合金メッキの鉄線とすることができる。ユニット金網20は、格子の横方向を構成する横部材が、折り曲げ加工が施されることで、波状に形成されている。これに対し、格子の縦方向を構成する縦部材は、直線状である。横部材の波状のうち、ユニット2から外側に向けて突出した突出部24が縦方向に直線状に並ぶように、突出部24と突出部24との間において、縦部材と横部材とが溶接によって接続されている。横部材が突出部24を有することで、横部材とマット21の表面との間に空間が形成され、植物5がユニット金網20に対して絡みやすくなる。ユニット2には、蔓類の植物5を植えつけることが好ましく、突出部24を縦方向に直線状に配置することで上方に延びる蔓類が絡みやすくなる。一方、ユニット金網背面20c、及びユニット金網下面20dは、突出部24がないフラットな構成であり、ユニット金網正面20a、及び、ユニット金網側面20bよりも簡易な構成となっている。なお、ユニット金網下面20dも、ユニット金網正面20a、及び、ユニット金網側面20bと同様、突出部24を備える金網によって構成してもよい。
上記のように、ユニット金網下面20dは、ユニット金網正面20aの下端よりやや上の位置でユニット金網正面20a及び、ユニット金網側面20bと接続されている。その結果、ユニット2の下部には、空間25が形成されている。そのため、緑化装置1の下端に接続部材4や他の固定部材を接続することが可能となり、施工性が向上する。例えば、緑化装置1を垂直方向に重ねて接続する際、ユニット2の下部に空間25があることで、下側に位置する緑化装置1の上端と上側に接続される緑化装置1の下端とを接続部材4を介して接続することが可能となる。また、緑化装置1を接続や、地面8に設けられた緑化装置1を固定するための固定装置との接続が容易となる。その結果、施工性が向上する。
マット21は、ユニット金網20の内側に配置され、充填される植生基盤としての軽量土壌22が外部に漏れるのを抑制する。マット21は、ユニット金網正面20aの内側に設けられるマット正面21a、ユニット金網側面20bの内側に設けられるマット側面21b、ユニット金網背面20cの内側に設けられるマット背面21c、ユニット金網下面20dの内側に設けられるマット下面21dを有する。実施形態では、軽量土壌22の上面にマット21は設けられていないが、上面にもマット21を設けてもよい。また、マット21に代えて、砕石等を敷設してもよい。マット21は、通気性と軽量土壌22を保持する強度を有していればよく、本実施形態ではマット21にファイバーマットが用いられている。ファイバーマットは、ポリエステルシートと天然椰子繊維からなるシートを張り合わせることで構成されている。なお、ファイバーマットに代えてリサイクルPETから
なるシートやフェルトを用いてもよい。また、マット21の形状は、ユニット金網20の各面の形状に合わせればよく、本実施形態では、各マットは大きさが異なる長方形によって構成されている。
マット21のうち、マット正面21a、及びマット側面21bには予め植物5が植えられている。具体的には、マット正面21a、及びマット側面21bには、複数の切り込み(図示せず)が形成されており、この切り込みから植物5の根が軽量土壌22に植えつけてある。なお、他のマットについては、緑化装置1の設置状況に応じて適宜切り込みを設け、植物5を植えつければよい。マット正面21a、及びマット側面21bなど、天面以外に植生される植物5には、蔓性植物としてのテイカカズラが例示される。また、天面に植生される植物5には、シラカシやアオダモなど主木となる木と、コナラ、ウツギ、ヤマブキ、ヤマツツジ、ツバキなどの中・低木、ヒメヤブラン、キチジョウソウ、チゴユリ、ゲンノショウコなどの草木が例示される。
軽量土壌22は、ユニット2内に充填され、ユニット2に植えられる植物5に対して水分を供給する。本実施形態では、本発明の植生基盤として保水性に優れた無機質の軽量土壌を用いているが、軽量土壌に代えて既存の他の土壌を用いてもよい。
連結体3は、緑化装置1の背面に設けられ、ユニット2の背面のうち、ユニット金網背面20cが設けられていない、開放された領域を覆う。連結体3は、突出部24がないフラットな構成であり、ユニット金網正面20a、及び、ユニット金網側面20bよりも簡易な構成となっている。なお、連結体3も、ユニット金網正面20a、及び、ユニット金網側面20bと同様、突出部24を備える金網によって構成してもよい。また、本実施形態では、連結体3を一枚のフラットな金網によって構成したが、緑化装置1の側面を連結体で構成してもよい。すなわち、連結体3は、上面視において、L字状やC字状としてもよい。また、本実施形態では、ユニット金網背面20cの上端に連結体3の下端が接続されているが、連結体3をユニット金網正面20aと同面積とし、連結体3の下部をユニット金網背面20cに重ねた状態で連結体3をユニット2と接続するようにしてもよい。
接続部材4は、ユニット2を構成するユニット金網同士、ユニット2と連結体3、緑化装置1同士を接続する。接続部材4は、ユニット金網20等と同素材であり、螺旋形状を有する。接続部材4は、例えばユニット金網正面20aの幅方向の両端部と、ユニット金網側面20bの正面側の端部とが接する状態で、接続部材4の軸方向を中心に接続部材4を回転させ、接続部材4の先端を金網の格子に順次通していくことで、ユニット金網正面20aと、ユニット金網側面20bとの接続が可能となる。接続部材4は、螺旋形状を有する上記接続部材4に代えて、ユニット金網を挟み込んで固定するクリップ、ユニット金網を結束する結束クリップなどを用いてもよい。
<緑化方法>
次に、上述した緑化装置1を用いた緑化方法について説明する。図6は、実施形態に係る緑化方法の工程図を示す。なお、図6に示す緑化方法の工程順序は一例であり、工程順序は適宜入れ替えることができる。
養生工程(ステップS01)では、ユニット2が組み立てられ、組み立てられたユニット2に植物5が植えられ、一定期間育てられる。ユニット2の組み立ては、ユニット金網正面20a、ユニット金網背面20cを対向し、ユニット金網正面20aの両端部と、ユニット金網側面20bの正面側の端部が接し、ユニット金網背面20cの両端部と、ユニット金網側面20bの背面側の端部が接する状態で、上記各端部を通るように螺旋形状の接続部材4により固定される。ユニット金網下面20dは、ユニット2の下部に空間25が形成される位置において、ユニット金網正面20a、ユニット金網側面20b、及びユ
ニット金網背面20cの夫々と、接続部材4により固定される。接続部材4は、接続部材4の軸方向を中心に回転することで、接続部材4の先端がユニット金網20の格子に順次通り、ユニット金網20の端部同士を拘束する。ユニット金網20を組み立て、接続部材4で固定することで、ユニット金網正面20a、ユニット金網側面20b、ユニット金網背面20c、及びユニット金網下面20dの内側に軽量土壌22を充填する領域が形成される。この領域に、マット21が設置される。マット21が設置されると、マット21の内側に軽量土壌22が充填され、植物5が植えられる。マット正面21a、及びマット側面21bには、複数の切り込みが形成されており、この切り込みから植物5の根を軽量土壌22に植えつけることができる。マット正面21a、及びマット側面21bには、蔓性植物としてのテイカカズラが植えられ、天面には、例えば、シラカシやアオダモなど主木となる木と、コナラ、ウツギ、ヤマブキ、ヤマツツジ、ツバキなどの中・低木、ヒメヤブラン、キチジョウソウ、チゴユリ、ゲンノショウコなどが植えられる。なお、ユニット2は、背面が開放されていることから、天面への植物5の植え付けなどは、背面より行うことができる。
養生工程における一定期間は、植生する植物5の種類、緑化装置1の大きさ、緑化する面積等に基づいて適宜決定することができる。なお、養生工程は、緑化装置1の設置場所とは異なる場所で行うことが好ましい。これにより、設置場所における作業負担を軽減することができ、また、設置場所に植物5を育成するための場所を確保する必要もない。緑化装置1の設置場所とは異なる場所には、植生工場や植物の栽培地が例示される。また、緑化装置1を設置する建物9が建設中の場合には、建物9の工事と並行して養生工程を行うとよい。これにより、建物9の建設後、タイミングよく、植物5が植生された緑化装置1を設置することができる。養生工程が完了すると、運搬工程へ進む。
運搬工程(ステップS02)では、予め植物5が植えられたユニット2とユニット2に接続される連結体3が緑化装置1の設置場所まで運搬される。図7に示すように、例えば、ユニット2がトラックなどの運搬車両の荷台に並べられ、養生工程を行った場所から設置場所まで運搬される。なお、運搬前にユニット2と連結体3とを接続し、組み立てた緑化装置1を運搬するようにしてもよい。運搬工程が完了すると、設置工程へ進む。
設置工程(ステップS03)では、運搬されたユニット2及び連結体3が接続部材4で接続され複数の緑化装置1が組み立てられ、複数の緑化装置1が水平方向と垂直方向に設置される。運搬されたユニット2の植物5や軽量土壌22に手入れが必要な場合には、ユニット2の背面から作業を行うことができる。運搬後のユニット2に特に手入れが必要ない場合、又は、手入れ作業終了後、ユニット2と連結体3とが接続部材4で固定される。
緑化装置1が組み立てられると、緑化装置1が垂直方向、又は水平方向に設置される。具体的には、図8に示すように、建物9の前面に足場10が設置され、緑化装置1がクレーン11で吊り上げられ、緑化装置1が積み重ねられ互いに接続される。最も下に位置する緑化装置1は、座金、及びアンカーボルトを含む固定部材44によって地面8に固定される。緑化装置1同士は、下側に位置する緑化装置1の上端と上側に位置する緑化装置1の下端とが接続部材4によって固定される。なお、緑化装置1は、建物9と固定することで、より安定性が向上する。図2に示す一例では、建物9の各階のスラブが外側に延長されており、延長されたスラブ91に、緑化装置1の上端と緑化装置1の下端とが固定部材44によって接続されている。図2に示す一例では、固定部材44が、座金、及びアンカーボルトによって構成されている。また、図2に示す一例では、延長されたスラブ91上に支持部材92が設置され、支持部材92の正面と緑化装置1の背面とが面接続され、緑化ユニット2の下部がより安定的に支持されている。図2に示す一例では、1フロアあたり、3つの緑化装置1が連結部材4によって垂直方向に接続され、接続された3つの緑化装置1の下部が固定部材44によって地面8と固定され、上部が固定部材44によってス
ラブ91と固定されている。緑化装置1は、水平方向においては互いに接続されておらず、独立している。なお、緑化装置1は、水平方向においても、互いに接続してもよい。また、支持部材92は、省略してもよい。また、固定部材44には、ワイヤや他の既存の金具を用いてもよい。また、フロア毎に緑化装置1を重ねる個数は、フロアの階高、建物9との固定態様等に応じて適宜変更することができる。
図9に示す一例では、建物9の外側に庇93が設けられ、建物9の壁に緑化装置1の背面を沿わせ、地面8と庇93で積み重ねられた緑化装置1が挟み込むように固定されている。建物9の壁と緑化装置1とは、固定部材44によって固定されている。緑化装置1と建物9との接続態様は、上記に限定されない。例えば、建物9の前側に壁と直交し垂直方向に伸びる建物9の前側に突出した壁を形成し、緑化装置1の側面をこの突出した壁に固定部材44で固定してもよい。これにより、緑化装置1をより安定的に固定することができる。また、緑化装置1の安定性をより向上する為、例えば、緑化装置1の背面にブレースを設けてもよい。また、緑化装置1の前面と背面とを跨ぐようにブレースを設けてもよい。ブレースは、棒状の筋交いの他、プレート状のものでもよい。
<灌水方法>
図10は、実施形態に係る灌水システムの一例を示す。灌水システム6は、電源61、制御盤62、電磁弁63、給水バルブ64、灌水ホース66を備える。制御盤62は、CPU、メモリを備え、メモリに格納された制御プログラムに従って、灌水のタイミングや水量を調整する。実施形態では、電源61、制御盤62、電磁弁63が2階に設置されているが、設置場所はこれに限定されない。給水バルブ64は、給水量を調整する。吸水源には、水道が例示される。吸水源として、雨水などを貯留するタンクを準備し、ポンプでくみ上げるようにしてもよい。電磁弁ユニット2は、制御盤によって制御され、各階へ流す水量を調整する。灌水ホース66は、給水源から緑化装置1の上部まで延びている。緑化装置1の上部の灌水ホース66には、微細孔が設けられており、灌水ホース66内に水が流れると、霧状の水が植物5に噴霧される。
<効果>
以上説明した実施形態に係る緑化装置1によれば、ユニット2が軽量土壌22に植物5が予め植えられ当該植物5が絡む植生面を有することから、設置場所となる建物9において植物5を植える手間を省くことができ、施工性が向上する。また、植物5の植えつけは、熟練度によって完成後の見栄えや植物5の生育に影響を与えることが懸念されるが、実施形態ではユニット2が予め植物5が絡む植生面を有することからそのような懸念も解消される。また、実施形態に係る緑化装置1は、ユニット2が植生面を備えることで設置当初から緑化効果を得ることができ、また、美観にも優れている。また、ユニット2は、設置場所とは異なる場所で組み立てられ、植物5が植えつけられていることから、設置場所における作業負担を軽減することができる。また、設置場所に植物5を育成するための場所を確保する必要もない。また、緑化装置1は、育成中、少なくとも後面を開放した状態とすることができるため、植物5の手入れなどを容易に行うことができる。また、緑化装置1は、下部に空間25が設けられており、緑化装置1を垂直方向に重ねる際、下側に位置する緑化装置1との接続や、緑化装置1を地面8に固定する際、地面8に設けられた緑化装置1を固定するための固定装置44との接続が容易となる。その結果、施工性が向上する。更に、緑化装置1は、建物9と固定することで、緑化装置1の安定性が向上する。
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、本発明に係る緑化装置はこれらに限らず、可能な限りこれらの組み合わせを含むことができる。
1・・・緑化装置
2・・・ユニット
20・・・ユニット金網
21・・・マット
22・・・軽量土壌
24・・・突出部
25・・・空間
3・・・連結体
4・・・接続部材
5・・・植物
6・・・灌水システム
8・・・地面
9・・・建物

Claims (4)

  1. 植物を生育する植生基盤が充填され、多面を有する緑化装置であって、
    前記植生基盤に植物が予め植えられ、当該植物が絡む植生面を有するユニットであって、後面と側面とのうち少なくとも何れかの面が開放されたユニットと、
    前記ユニットと接続自在であり、前記ユニットの開放された面に設置されて、当該緑化装置の面を構成する連結体と、
    前記ユニットと前記連結体とを接続する接続部材と、を備え、
    当該緑化装置は、垂直方向に接続自在である緑化装置。
  2. 前記植生基盤の下方に設けられた空間によって構成される空間部を更に備える、請求項1に記載の緑化装置。
  3. 当該緑化装置は、緑化する構造物と固定される、請求項1又は2に記載の緑化装置。
  4. 植物を生育する植生基盤が充填され、多面を有する緑化装置を用いた緑化方法であって、
    前記緑化装置は、
    植物が予め植えられた植生面を有し、かつ、内部に前記植生基盤が充填されたユニットであって、後面と側面とのうち少なくとも何れかの面が開放されたユニットと、
    前記ユニットと接続自在であり、前記ユニットの開放された面に設置されて、当該緑化装置の面を構成する連結体と、
    前記ユニットと前記連結体とを接続する接続部材と、を備え、
    当該緑化方法は、
    前記ユニットを組み立て、植物を植え付けて養生する養生工程と、
    前記養生工程で養生されたユニットと、前記連結体とを前記接続部材で接続して複数の緑化装置を組み立て、複数の緑化装置を垂直方向に接続して、壁面を形成する設置工程
    と、を有する、緑化方法。
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