JP6191908B2 - ナノ結晶軟磁性合金及びこれを用いた磁性部品 - Google Patents

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Description

本発明は、各種リアクトル、チョークコイル、パルスパワー磁性部品、トランス、モータ、電流センサなどの磁心材料に好適な高飽和磁束密度で優れた高周波磁気特性とを備えたナノ結晶軟磁性合金とこれを用いた磁性部品に関する。
各種リアクトル、チョークコイル、パルスパワー磁性部品、トランス、モータ又は発電機の磁心、電流センサ、磁気センサ、アンテナ磁心、電磁波吸収シート等に用いる軟磁性材としては、けい素鋼、フェライト、Co基非晶質軟磁性合金、Fe基非晶質軟磁性合金及びFe基ナノ結晶軟磁性合金がある。これらのうち、けい素鋼は安価で磁束密度が高いが、高周波では損失が大きく、フェライトは飽和磁束密度が低いので、動作磁束密度が大きな高エネルギー密度の用途には適さない。Co基非晶質軟磁性合金は材料価格が高く、飽和磁束密度が1 T以下と低いので、高エネルギー密度の用途に使用すると部品が大きくなり、また熱的に不安定であるため、温度が高い状態となる用途では、経時変化により損失が増加する課題がある。Fe基非晶質軟磁性合金は飽和磁束密度が1.5〜1.6T程度とまだ低く、また高周波磁気特性もCo基非晶質合金などと比べると十分優れているとは言えない。
Fe基ナノ結晶軟磁性合金の中に特許文献1に開示されたものがある。この合金は、組成式:Fe100-x-y-zCuxByXz(但し、XはSi,S,C,P,Al,Ge,Ga,Beからなる群から選ばれた少なくとも一種の元素であり、x,y及びzはそれぞれ原子%で、0.1≦x≦3、10≦y≦20、0<z≦10、及び10<y+z≦24の条件を満たす数である。)により表され、平均粒径60 nm以下の結晶粒を非晶質母相中に30体積%以上分散した組織を有し、もって1.7 T以上の高い飽和磁束密度を有するFe基ナノ結晶軟磁性合金である。
国際公開WO2007/032531号公報
特許文献1のFe基ナノ結晶軟磁性合金によれば高い飽和磁束密度と低保磁力を得ることができる。これらのFe基ナノ結晶軟磁性合金を単ロール法などの超急冷装置で量産する場合には、広幅の合金薄帯を長時間製造する必要がある。このとき冷却ロ−ルの表面性状の悪化やロ−ル表面温度の上昇などにより、実験室レベルの薄帯製造装置に比べて合金薄帯の温度が製造時間が長くなるに伴い上昇しやすい。また薄帯の広幅化により製造される薄帯幅方向の冷却の違いも顕在化する。このため、合金中に含まれるCuが薄帯表面に拡散し偏析しやすくなり、熱処理前の段階で合金最表面に結晶が形成され、これが原因で表面結晶化が起こり特性に影響を与える。またCu偏析の仕方が薄帯幅方向で異なり、これが特性ばらつきの原因となる。
さらに、Cu偏析部の表面近傍領域ではCu濃度が減少している。これにナノ結晶化のための熱処理を行うと、最表面の結晶が成長し、結晶粒層が形成されるとともに、そのすぐ内部側のCu濃度が一層減少する。そのため、この領域に形成される結晶粒の粒径が大きくなってしまい、磁化回転や磁壁移動を妨げ磁気飽和性を悪化させ、保磁力の増加や高周波磁気特性の悪化を招いている。即ち、この粗大結晶粒により、実効的な磁気異方性がこの領域で大きくなり、磁化回転が起こり難くなったり、磁壁がピン止めされ磁壁移動し難くくなり、磁気飽和性や高周波磁気特性が悪化したと推察する。磁気飽和性が悪化すると、実際の磁性部品では設計磁束密度(動作磁束密度)を大きくできず部品が大型化する問題がある。また、磁壁がピン止めされ動きにくくなると、磁壁がピン止め位置から動き出した場合、磁化反転の磁壁移動速度が大きくなり渦電流損失が増加し、結果として高周波における鉄損などの高周波磁気特性が劣化する。
特許文献1に開示されたFe基ナノ結晶軟磁性合金では、量産機で製造するときに粗大結晶粒を抑制する手段として、急速昇温する熱処理をすることにより、結晶核の数密度減少を抑え、多数の結晶粒を形成し、且つ結晶粒を微細化することが行われている。しかしながら、急速昇温は磁性部品のサイズが大きい場合、十分な昇温速度が得られないことがあるし、部品の位置により温度差が生じ均一な熱処理が行えず、場所により特性が変動することがある。また、結晶に伴う発熱により温度が上昇しすぎると軟磁性が得られなくなる等の課題があり、昇温速度の影響も緩和する必要がある。
昇温速度条件を緩和させるには、結晶粒成長を抑制するNbやMo 等の置換が有効であり、Fe-Cu-Nb-Si-B系のナノ結晶軟磁性合金が実用化されている。しかし、NbやMo は原子量が大きく非磁性であるため、これらの元素を多量に置換することは飽和磁束密度の低下を招く。結局Fe-Cu-Nb-Si-B系合金の飽和磁束密度は、1.6T以下であり、実用化されているものは1.4T以下がほとんどで、磁性部品の小型化には限界がある。従って、NbやMoを含まない高飽和磁束密度の合金において昇温速度条件が緩和されることは工業的に大きな意味を持つ。
そこで本発明の目的は、量産装置で製造した場合の粗大結晶粒の形成と磁壁のピン止め現象を抑制し、良好な磁気飽和性と優れた高周波磁気特性を示し、特性ばらつきの小さいナノ結晶軟磁性合金及びこれを用いた高性能な磁性部品を提供することである。
本発明は、Fe−Cu−B−Si系のFe基ナノ結晶軟磁性合金(以下、ナノ結晶軟磁性合金、ナノ結晶合金、単に合金と言うことがある。)において、極微量で且つ適量範囲のSnを添加することにより、表面結晶化と表面近傍の粗大結晶粒の形成を抑制し、磁壁のピン止め現象が抑制され、磁気的飽和性が良好で優れた高周波磁気特性を有し、場所によるばらつきが小さい軟磁性合金が得られることを知見し本発明に想到した。
即ち、本発明は、Fe100−x−y−z−dCuSiSnここで、x、y、z、dは原子%で、0.6≦x≦1.6、6≦y≦20、0<z≦17、0.005≦d≦0.05、7≦y+z≦24により表され、平均結晶粒径60nm以下の微細結晶粒が非晶質母相中に体積分率で30%以上分散した組織からなる合金である。
この合金は、飽和磁束密度が1.7T以上、保磁力が8A/m以下、且つ1.5T、50Hzでの鉄損が0.30W/Kg以下の優れた磁気特性を発現できる。また、10kHz、1Tでの鉄損が250W/Kg以下の優れた高周波磁気特性を発現することができる。
この合金は、残留磁束密度Brと80A/mでの磁束密度B80との比Br/B80が0.9未満とすることができる。
また、80A/mでの磁束密度B80と800A/mでの磁束密度B800との比B80/B800が0.92以上とすることができる。前記B80/B800は好ましくは0.95以上である。
本発明合金において、Feを原子%以下のPで置換することができる。Pを置換することにより、アモルファス形成能が向上するが、飽和磁束密度が減少するためPの置換量は原子%以下が好ましい
本発明は、上記のナノ結晶軟磁性合金を用いて製造した磁性部品である。この磁性部品は、小型化、低損失化が可能であり高性能な磁性部品を実現することができる。
本発明によれば、Fe-Cu-B-Si系のナノ結晶軟磁性合金を量産機で製造した場合においても、Cuの表面偏析および表面近傍の粗大結晶粒を抑制し、また磁壁のピン止め現象を抑制することができる。これらにより、磁気的飽和性と高周波特性が良好で特性ばらつきが小さいナノ結晶軟磁性合金およびこれを用いた高性能磁性部品を提供できる。
液体急冷法による時間の経過と冷却過程を説明する図である。 Snを添加した実施例における組織観察(TEM)写真である。(a)は熱処理前、(b)は熱処理後を示す。 Snを添加した実施例における各元素の濃度分布を示す図である。 Snを添加しない比較例における組織観察(TEM)写真である。(a)は熱処理前、(b)は熱処理後を示す。 Snを添加しない比較例における各元素の濃度分布を示す図である。 Snを0.1原子%添加した場合と、Snを添加しない場合のB-H曲線である。
先ず本発明を製造過程を例にとって説明する。
本発明のナノ結晶軟磁性合金は、単ロール法等の液体急冷法を用いて製造され得るが、その冷却過程は大きく3段階に分けられる。図1は液体急冷法による時間の経過と冷却過程(相状態の変化)を示している。1次冷却過程では、溶湯は高速で回転するロールに接触し105〜107℃/s と極めて速く短時間で冷却され過冷却状態となる。そのためランダムな原子配列であるアモルファス状態にある。その後、2次冷却過程に入ると、合金が固相と固相の接触により冷却速度は103〜105℃/s程度になる。このときCuはFe-Bのいずれの元素とも非固溶であるため、2次冷却過程においてCuが拡散できるだけの温度と時間があれば、Cuは表面に偏析すると考えられる。その後、3次冷却過程では薄帯温度が100〜300℃程度になったときロールから剥離させるので、固相と気相の接触となり冷却速度は大幅に落ちる。以上によってアモルファス相を主相とする合金薄帯が製造される。
Fe-Cu-B-Si系ナノ結晶軟磁性合金において初期微結晶粒は、結晶の不均一核生成サイトとなるCuクラスターが担っている。そして2次冷却過程のとき、Cuは薄帯の表面付近に偏析し易いと考えられる。ところで、特許文献1によればSnを含む各種元素をFeの5原子%以下の割合で置換することにより微結晶粒の生成を促進できるとあり、0.5原子%含ませた例が実施例に記載されている。但し、初期微結晶粒の分散や偏析抑制については開示されていない。そこで本発明者らは、実際にSnを0.2原子%まで含ませた合金と0.5原子%含ませた合金の作製を試みた。その結果、Snを0.5原子%含ませた合金は脆化が著しく、薄帯を巻き取ることが困難であった。一方、0.2原子%以下の極微量のSnを添加した場合は、Cu偏析部およびCu濃度の少ない領域が解消され、薄帯の巻取も可能であった。さらには、熱処理後の粗大結晶粒が抑制され良好な磁気特性が得られた。この極微量のSn添加の作用については、十分明らかにはなっていないが以下のように考えている。
Snは低融点で、且つCuとの結びつきが強い元素である。その為Cuの拡散が抑制されると共に、Cuの表面部分への偏析が抑制されていると考えられる。また、極微量のSnの添加は、Cu濃度の少ない領域が形成されるのを抑制し、表面近傍までCuクラスターを均一に形成させる効果を有していると考えられる。よって、Snを極微量に含む合金は、粗大結晶粒が抑制され表面近傍まで粒径の小さい微細な結晶粒が広い範囲で形成される。その結果、粗大結晶粒の生成が抑制され磁壁のピン止めが生じ難くなり、磁壁移動や磁化回転が容易に起こり磁気飽和性が改善し保磁力も低減する。また、磁壁のピン止めが抑制されているため磁壁移動速度が遅くなり渦電流が抑制され、高周波における鉄損を低減できる。
また、Snの添加によりCuの表面偏析が抑制されるため、Cu濃度の少ない領域ができ難くなり、Cu量の少ないアモルファス単相合金や初期微結晶の少ない合金を熱処理した際にも、微量で適量なSnを適量含むことにより、表面にCu偏析が生じ難くCu濃度の少ない領域の形成も抑制される。Snを微量で適量添加させることで、Cuの拡散挙動が変化するため、急冷時だけでなく熱処理時にもCuの偏析が抑えられるため広いCu含有範囲でSnの効果が得られる。更に、微量のSnを適量含むことにより、量産装置で作製した広幅合金薄帯の場所による冷却速度の違いに起因するCu偏析部やCu濃度の少ない領域でのCu濃度の変動が小さくなり、場所による特性ばらつきを抑えられる。
次に、合金組成および製造方法などを説明する。尚、本明細書で使用する用語のうち、「初期微結晶粒」は、合金溶湯を急冷してなる非晶質母相中に析出した結晶核であって、熱処理により数〜数十ナノの微結晶粒に成長するものを意味し、「微細結晶粒」は前記初期微結晶粒あるいはアモルファス単相から熱処理により成長した結晶粒を意味する。また、体積分率は3次元、数密度は2次元での初期微結晶粒や微細結晶粒の析出量の割合を示すが、後述するように体積分率は顕微鏡写真から線分法で求めた2次元の値と近似的に扱っている。また、数密度は単位面積当たりの微細結晶粒数を目視でカウントしたものである。
本発明の合金組成は、一般式:Fe100−x−y−z−dCuSiSnここで、x、y、z、dは原子%で、0.6≦x≦1.6、6≦y≦20、0<z≦17、0.005≦d≦0.05、7≦y+z≦24により表される組成を有する。勿論、上記組成はS、O、N等の不可避的不純物を含んでも良い。高飽和磁束密度(高Bs)を有するためには、bcc−Feの微細結晶(ナノ結晶)を有する組織となる必要があり、そのためにはFe含有量が高い必要がある。特に好ましいFe含有量は78原子%以上である。
この合金は、Fe-B-Si系を基本組成とし、これにFeと非固溶の核生成元素であるCu及びCuと親和性の良いSnを含有させている。Cuの総量xは0.6≦x≦1.6である。Cuが0.6原子%未満では、Cuによる結晶核生成効果が十分でなく粗大結晶粒が生成し、磁気飽和性や軟磁気特性が劣化するため好ましくない。Cu量が1.6原子%を超えると合金作製時に脆化が著しくなり好ましくない。Cu量の下限は好ましくは 0.8原子%であり、さらに好ましくは1.0原子%である。上限は、好ましくは1.5原子%であり、さらに好ましくは1.4原子%である。
SnはCu偏析と表面近傍のCu濃度の少ない領域が形成されるのを抑制し、Cuクラスターが高数密度で均一に形成される。そして熱処理後は、粗大結晶粒の形成を抑制し、表層(最表面から100nm位)の平均結晶粒径は40nm未満となる。よって、磁壁のピン止めを抑制し、高周波特性を改善する効果がある。また、量産装置で広幅の合金を作製した際に、場所によるCu偏析の差を低減し特性ばらつきを低減する働きがある。但し、Sn量が0.2原子%を超えると合金が脆化し易くなり合金薄帯の巻取りが困難になる等製造上の問題が生じる。また、Sn量が0.005原子%未満であるとSnによる前記効果が見込めない。よって、Sn量dは0.005≦d≦0.05としている
B(ボロン)は非晶質相の形成を促進する元素である。B量が6原子%未満であると非晶質相を主相とする合金薄帯を得るのが困難となり結晶粒径も増大する。B量が20原子%を超えると合金が脆化し、好ましくない。従って、B量yは6≦y≦20としている。B量の下限は、好ましくは10原子%であり、さらに好ましくは12原子%である。上限は、好ましくは18原子%であり、さらに好ましくは16原子%である。
Siの添加により結晶磁気異方性の大きいFe-B化合物相が析出する温度を高めることができ、熱処理温度を高くすることができる。このため、Siを含む合金ではより高温で熱処理を施すことが可能となる。よって、Feを主体に含む微結晶粒の割合を増加させることができるため、飽和磁束密度が増加する。また、Siを含む合金では、薄帯表面の酸化による変質又は変色を抑えることもできる。特にSi量zが1原子%以上であると薄帯の表面にSiを主体とする酸化物層が形成され、Feの酸化を十分に抑制できる。また、Si量zが17原子%を超えると飽和磁束密度(Bs)の著しい低下が起こり好ましくない。Si量の下限は、好ましくは2原子%であり、さらに好ましくは3原子%である。上限は、好ましくは10原子%であり、さらに好ましくは8原子%である。
また、必要に応じてFeの一部をMn、V、Cr、Ti、Zr、Nb、Mo、Hf、Ta及びWから選ばれた少なくとも一種の元素Dで置換しても良い。元素Dの含有量は好ましくは2原子%未満であり、より好ましくは1原子%である。最も好ましくは0.01〜0.5原子%である。
D元素は熱処理後も残留する非晶質相を安定化し、Fe含有量の高い微結晶粒の成長を抑制し、微結晶粒の平均粒径を低下させ、もって飽和磁束密度Bs及び軟磁気特性を改善できる。また、Cr、Ti、Nb、Taには耐食性を改善する効果もある。しかし、原子量の大きいこれらの元素が多すぎると、単位重量当たりのFeの含有量が低下して軟磁気特性が悪化するため好ましくない。
また、Feの一部をCo、Niから選ばれた少なくとも1種の元素で置換することができる。CoやNiを置換することにより、誘導磁気異方性の大きさの制御が可能である。また、Coの場合は飽和磁束密度を増加させる効果も有する。好ましいNiの含有量は0.1〜5原子%であり、特に好ましいNiの含有量は0.5〜1原子%である。Niの含有量が0.1原子%未満ではハンドリング性(切断や巻回の加工性)の向上効果が不十分であり、5原子%を超えると飽和磁束密度Bs、80A/mにおける磁束密度B80が低下する。好ましいCoの含有量は、20原子%以下である。特に好ましくは15原子%以下である。この範囲で特に高い飽和磁束密度が得られる。
更に、Feの一部をRe、Y、Zn、As、In、Ag、Sb、白金族元素、Bi、N、O、及び希土類元素から選ばれた少なくとも一種の元素で置換しても良い。これらの元素の含有量は総量で1.5原子%以下が好ましく、0.5原子%以下がより好ましい。特に高い飽和磁束密度を得るためには、これらの元素の総量は1原子%以下が好ましく、0.5原子%以下がより好ましい。特にAgは極微量添加しCuクラスタリングを促進する相乗作用があり、Cuの一部をAgで置換することでCu量を減らすことが出来る。例えば0.005〜0.1原子%の極微量を置換することが好ましい。
合金溶湯は、Fe100−x−y−z−dCuSiSnで、x、y、z、dは原子%で、0.6≦x≦1.6、6≦y≦20、0<z≦17、0.005≦d≦0.05、7≦y+z≦24により表される組成を有する。
合金溶湯の急冷は単ロール法により行うことができる。溶湯温度は合金の融点より50〜300℃高いのが好ましく、例えば初期微結晶粒が析出した厚さ数十μmの薄帯を製造する場合、約1250〜1400℃の溶湯をノズルから冷却ロール上に噴出させるのが好ましい。単ロール法における雰囲気は、合金が活性な金属を含まない場合は通常大気中で製造するが、不活性ガス(Arガス等)、窒素ガス又は真空中で製造しても良い。活性な金属を含む合金の場合は不活性ガス(Arガス、Heガス等)、窒素ガス雰囲気中又は真空中で製造する。
単ロール法による冷却ロールの周速は、合金薄帯の冷却速度に関係するため、制御することが重要である。ロ-ル周速は、15〜50 m/sが好ましく、20〜40 m/sがより好ましく、25〜35 m/sが最も好ましい。
ロールの材質は、高熱伝導率の純銅、又はCu-Be、Cu-Cr、Cu-Zr、Cu-Zr-Cr、Cu-Ni-Si、Cu-Co-BeやCu-Ni-Be等の銅合金が適している。大量生産の場合、又は厚い及び/又は広幅の薄帯を製造する場合、ロールは水冷式が好ましい。ロールの水冷はアモルファス化や製造中に合金中に生成する初期結晶体積分率に影響するので、ロールの冷却能力(冷却速度と言っても良い)を鋳造当初から終了まで維持する必要がある。
初期微結晶粒の体積分率はロールの冷却能力(ロール材質や冷却水路構造、冷却水量等)に影響を受けるため、これらを制御して適正な組織となるように制御する。
また、単ロール法を用いた薄帯の鋳造では、板厚、断面形状、表面起伏などはパドル形状やパドル形状の変動に影響を受ける。パドルの制御には、ノズルとロール間の距離(=ギャップ)を制御したり、出湯圧力を調節する方法が有効である。ギャップ制御はロールとノズル間距離をモニタリングし、常にフィードバックをかけることで行い、合金薄帯の板厚、断面形状、表面起伏等を調整する。ギャップが広すぎると良好な形状の薄帯作製が困難となり、板厚の変動などにより生ずる冷却速度の差によって初期微結晶粒の析出量に差が生じる。好ましいギャップは300μm以下、より好ましくは250μm以下、特に好ましくは200μm以下とすることが有効である。
薄帯とロールとの間にノズルからガスを吹き付けることにより、薄帯をロールから剥離し薄帯の巻取を行う。薄帯の剥離温度はガスを吹き付けるノズルの位置(剥離位置)を変えることにより調整でき、一般に170〜350℃であり、好ましくは200〜340℃であり、より好ましくは250〜330℃である。
剥離した薄帯は、量産の場合、広幅薄帯で量も多いため直接リールに巻取る必要がある。このため、薄帯が著しく脆化している場合、薄帯が切れて巻取が困難となるため、合金薄帯の脆化をできる限り抑制する必要がある。
初期微結晶が合金薄帯作製時に含まれる合金では、平均粒径が30 nm以下の超微細な初期微結晶粒が非晶質母相中に、30体積%未満の割合で分散した組織を有する。初期微結晶合金における初期微結晶粒の体積分率が、30体積%を超えると薄帯は十分な靭性を有さず、後工程でのハンドリングが難しくなるため、初期微結晶粒の体積分率は30%未満が好ましい。
また、本発明において初期微結晶は、急冷作製状態で必ずしも形成している必要性はなく、熱処理過程の一部の期間に形成させることも可能である。すなわち、作製状態では、初期微結晶が存在しない合金薄帯であっても、SnのCu偏析や平均的なCu濃度が少ない領域が形成され難くなる効果により、昇温過程においてもCu濃度が減少した領域が形成され難くなり、微量なSnを含ませることにより、結晶粒の不均一核生成サイトとしてCuクラスターの数密度の少ない領域が形成されるのを抑制し、Cuクラスターを合金中に均一に分布させ、クラスターの数密度が減少する領域を減らし、熱処理後は均一微細な結晶粒が合金全体に形成するようになり、磁気飽和性と軟磁気特性に優れた合金が実現されていると考えられる。
一方、Snを含まない合金の場合、液相中で均一に分布していたCuが過冷却液体状態で、拡散して、表面にCuが偏析し、その内部側ではCu濃度が減少する。このため、このCu濃度が減少した領域は、不均一核生成サイトとしてCuクラスターの数密度が少なくなり、熱処理を行うとこの領域に粗大結晶粒を形成し、磁気飽和性、軟磁気特性や高周波磁気特性を劣化させる。
本発明によれば、Sn を含まない状態に比べて、Cuの表面への偏析が熱処理の際も起こりにくくなり、熱処理時の昇温速度条件を緩和できるため、熱処理においても好ましい効果が得られる。
本発明の初期微結晶合金の熱処理は、通常350℃以上500℃以下の温度に保持して行う。保持時間は好ましくは30秒〜4時間である。熱処理の際の平均の昇温速度は0.1〜200℃/分が好ましく、より好ましくは、0.1〜100℃/分である。また、熱処理の際の平均冷却速度は、0.1〜200℃/分が好ましく、より好ましくは、0.1〜100℃/分である。
本発明の初期微結晶を含まない合金の熱処理は、通常400℃以上600℃以下の温度まで急加熱し保持あるいは保持なしで冷却して行う。保持時間は好ましくは30分以下、より好ましくは5分以下、特に好ましくは30秒以下である。熱処理の際の平均の昇温速度は200℃/分〜10000℃/分が好ましく、より好ましくは、500〜10000℃/分である。また、熱処理の際の平均冷却速度は、1000〜10000℃/分が好ましく、より好ましくは、2000〜8000℃/分である。
熱処理雰囲気は大気中でも可能であるが、Arガスなどの不活性ガス雰囲気や窒素ガス雰囲気中が望ましい。熱処理に用いる雰囲気ガスの露点は表面結晶化を抑制する観点から−30℃以下が好ましく、−60℃以下がより好ましい。また、熱処理を真空中で行うこともできる。
また、磁場中熱処理により誘導磁気異方性を付与し、B-Hループ形状を制御したり、特性を改善することができる。熱処理の昇温中、最高温度の保持中及び冷却中の少なくとも一部の期間において軟磁性合金を飽和させるのに十分な強さの磁場を印加することにより誘導磁気異方性を付与できる。必要な最低磁場強度は薄帯の幅方向(環状磁心の場合、高さ方向)や長手方向(環状磁心の場合、円周方向)に印加するかにより異なる。一般に反磁界が大きい方向に印加する場合は大きな磁場を必要とする。環状磁心の円周方向(磁路方向)に磁場を印加する場合は、一般的には400A/m以上の磁場を印加する。環状磁心の高さ方向に磁場を印加する場合は形状にもよるが、磁心が飽和する程度のより大きい磁場を印加する。一般的に環状磁心の高さ方向に印加する磁場は40kA/m以上であり、通常の環状磁心では80kA/m以上印加する。印加する磁場は直流磁場、交流磁場、パルス磁場のいずれでも良い。磁場中熱処理により高角形比又は低角形比の直流ヒステリシスループを有する合金薄帯や磁心が得られる。磁場を印加しない熱処理の場合、合金薄帯や磁心は中程度の角形比のラウンドタイプの直流ヒステリシスループを示す。
また、本合金では、、張力を印加しながら熱処理することによっても、誘導磁気異方性を付与可能である。
上記合金薄帯に、必要に応じてSiO2、MgO、Al2O3等の酸化物被膜を形成しても良い。酸化物被膜を形成することにより、本合金から形成した巻磁心や積層磁心の層間抵抗が高くなり、渦電流が減少するため高周波における鉄損を更に減少させることができる。また、必要に応じてこの薄帯からなる磁心を樹脂含浸、硬化させ磁心を作製することもできる。
熱処理後の合金は、平均粒径60 nm以下の体心立方(bcc)構造の微結晶粒が30%以上の体積分率で非晶質母相中に分散した組織を有する。微結晶粒の平均粒径が60 nmを超えると軟磁気特性が著しく劣化する。微結晶粒の体積分率が30%未満では、非晶質の割合が多すぎ、飽和磁束密度が低い。熱処理後の微結晶粒の平均粒径は40
nm以下が好ましく、30 nm以下がより好ましい。特に好ましい微結晶粒の平均粒径は20nm以下である。また、熱処理後の微結晶粒の体積分率は40%以上が好ましく、50%以上がより好ましい。60 nm以下の平均粒径及び30%以上の体積分率で、Fe基非晶質合金より磁歪が低く軟磁性に優れた合金が得られる。同組成のFe基非晶質合金薄帯は比較的大きな磁歪を有するが、bcc-Feを主体とする微結晶粒が分散した本ナノ結晶軟磁性合金は、Fe基アモルファス合金の約1/2以下の低い飽和磁歪定数λsであり、磁気飽和性が良好である。
本発明は、合金薄帯だけでなく合金粉末においても同様の効果が得られ、本発明に同様な組成の合金粉末も含めことができる。粉砕やアトマイズ法などで粉末を製造する場合、合金薄帯と同様、Snを含まない場合は最表面にCuが偏析し、その内側の表面近傍では、Cu濃度が減少した領域ができ、熱処理後に不均一核生成サイトの数が不足し、粗大な結晶粒ができるため軟磁気特性が劣化する。粉末でもSnを微量添加することで、表面近傍の初期微結晶が不足する範囲においても、微細な組織が得られ、大幅に軟磁気特性を改善させられる。粉末の熱処理後のナノ構造のばらつきを減らすことができ、歩留まり、作業効率を大きく向上することができる。
もう一つの本発明は、上記ナノ結晶軟磁性合金を用いた高性能磁性部品である。本発明合金は、設計する動作磁束密度を大きくできる。このため、高動作磁束密度設計が要求される高エネルギー密度の用途に好適であり、磁性部品は、例えばアノードリアクトル等の大電流用リアクトル、アクティブフィルタ用チョークコイル、平滑用チョークコイル、レーザ電源や加速器等に用いられるパルスパワー磁性部品、各種トランス、モータ又は発電機の磁心等に適する。また、この磁性部品は、λsが大きいFe基アモルファス合金を使用した磁性部品よりも騒音が低減し好ましい結果が得られる。この他に、通信用パルストランス、電流センサ、磁気センサ、アンテナ磁心、電磁波吸収シートや磁気シールドシートなどに使用することもできる。また、合金薄帯を複数積層して積層体となし、これらの積層体をさらに積層して一旦積層構造としたのち、ステップラップやオーバラップ状に巻いた変圧器用の鉄心としても適用できる。
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。尚、剥離温度、微結晶粒の平均粒径及び体積分率、元素濃度、磁気特性は下記の方法により求めた。
ノズルから吹き付ける窒素ガスにより冷却ロールから剥離するときの合金薄帯の温度を放射温度計(アピステ社製、型式:FSV-7000E)により測定し、剥離温度とした。
微結晶粒(初期微結晶粒も同じ)の平均粒径は、各試料の透過型電子顕微鏡(TEM)写真等から任意に選択したn個(30個以上)の微結晶粒の長径DL及び短径DSを測定し、Σ(DL+DS)/2nの式に従って平均することにより求めた。また各試料のTEM写真等に長さLtの任意の直線を引き、各直線が微結晶粒と交差する部分の長さの合計Lcを求め、各直線に沿った結晶粒の割合LL=Lc/Ltを計算した。この操作を5回繰り返し、LLを平均することにより微結晶粒の体積分率を求めた。ここで、体積分率VL=Vc/Vt(Vcは微結晶粒の体積の総和であり、Vtは試料の体積である。)は、VL≒Lc3/Lt3=LL 3と近似的に扱った。
また、数密度については、各試料のTEM写真(日立製作所製
2万倍)において、目視で確認できるおよそ3〜5nm以上の微結晶粒の数を単位面積(μm2)当たりで求めた。
合金薄帯の表面から内部に向かう各元素の濃度分布をグロー放電発光分析(GDOES:Glow Discharge
Optical Emission Spectroscopy)(株式会社堀場製作所製)を用いて測定した。元素濃度は表面をスパッタリングした時の各元素の発光強度を調べることにより深さ方向の濃度分布として測定した。尚、各元素の発光強度は濃度とスパッタリング速度に関係するので、縦軸に発光強度(元素濃度に対応)、横軸にスパッタ時間(深さに対応)をとっている。
120mm単板試料を直流磁化自動記録装置(メトロン技研社製)により、B-H曲線を求め、80 A/mにおける磁束密度
B80 、800 A/mにおける磁束密度
B800 、8000 A/m における磁束密度 B8000(ほぼ飽和磁束密度Bsと同じ)及び残留磁束密度Brを測定し、B80/B800、Br/B80を求めた。尚、ここでB800 をとったのは、本発明に係る合金ではこのB800領域の飽和性が悪くなる傾向にある。そこでB80/B800の比が1 に近いほど、この領域の飽和性が良いことを示す指標になるからである。
鉄損については、120mm単板試料を交流磁気特性評価装置(東英工業製)により、1.5 T、50 Hz における鉄損P1.5/50(W/Kg)、皮相電力S(励磁VA)の測定を行った。
参考例1)
FebalCu1.312SiSn0.1のナノ結晶軟磁性合金薄帯を下記により製造した。また、比較のためSnを添加しないFebalCu1.312Siのナノ結晶軟磁性合金薄帯も同様に製造した。
上記の各組成(原子%)となした合金溶湯(1300℃)を銅合金製の冷却ロール(幅:168mm、周速:27m/s、冷却水の入口温度:約60℃、出口温度:約70℃)を用いて、大気中で超急冷し、250℃の薄帯温度でロールから剥離し、幅25mm、厚さ約22μm、長さ約10000mの非晶質相が主相である初期微結晶合金の薄帯を作製した。
この際、Sn量が0.1原子%の場合でも巻取りは行えて最後まで製造ができた。また、任意箇所で初期微結晶粒の平均粒径と体積分率を測定した結果、両薄帯とも非晶質母相中に平均粒径30nm以下の初期微結晶粒が30体積%未満の割合で分散した組織を有することが確認された。
その後、それぞれの薄帯から採取した120mm単板試料を熱処理炉に投入し、約15分で410℃まで昇温した後、1時間保持する低温低速の熱処理を施し、ナノ結晶軟磁性合金の薄帯を作製した。
両試料について熱処理前と熱処理後のロール面の組織観察(TEM)を行った。図2にSnを0.1原子%添加した実施例の表面付近の観察像を、図4にSn添加無しの比較例の表面付近の観察像を示す。図2、図4の(a)は熱処理前、(b)は熱処理後をそれぞれ示している。
次に、GDOESによる各元素の濃度分布について、図3にSnを0.1原子%添加した実施例を、図5にSn添加無しの比較例の場合を示す。
尚、熱処理前の初期微結晶粒の平均粒径及び体積分率と数密度、熱処理後の微細結晶粒の体積分率及び軟磁気特性等については後述する表1、2に示している。
ナノ結晶軟磁性合金の軟磁気特性の発現には、微細結晶粒の粒径が小さいことが非常に重要な要素として知られているが、それと同様に組織が均質で、且つFeを主体とする微結晶粒が密に詰まっていることが重要となる。ここで図2と図4を比較してみると、Snを添加していない図4(a)では極僅かではあるが表面付近に結晶が介在した偏析部が見られた。この偏析部は図5の濃度分布からCu濃度のピークに相当していると考えられる。即ち、表面付近にはCu偏析部が生じ、Cu偏析部の内側にはCu濃度が低い領域が存在する。これはCuが拡散し最表面に移動してCu偏析部を形成したためであると考えられる。一方、本発明の図2(a)では表面付近には偏析など何ら見当たらない。図3によればCu濃度のピークが無くなっており、Cu偏析部が存在せず、表面付近までCu濃度がほぼ一定であることが分かる。即ち、Snの添加により表面付近のCu濃度変動が解消された。また、図2(b)と図4(b)を比べると、Snを添加した図2(b)の方がより結晶粒は小さく内部まで均一に分散していることが分かる。以上のことから極微量のSn添加には表面付近のCu偏析部を解消し、平均的なCu濃度を深さ方向でほぼ一定にする効果があり、これによりCuクラスターの数密度を深さ方向でほぼ一定で組織を均一にし、粗大結晶形成を抑制する働きがあることが確認された。
(実施例2)
表1に示す組成についてSn量を変えたナノ結晶軟磁性合金薄帯を実施例1と同様の方法と条件で製造した。薄帯の厚みは約17〜30μmの範囲として冷却速度を出来るだけ合わせるようにした。ただし、Sn量が0.5原子%の場合は、薄帯の脆化が激しく巻き取ることは困難であった。一方、Sn量が0.1原子%以下の場合は、出湯直後で巻取り前段階の薄帯は、曲げ半径0.5mmまで或いは密着するまで破断することなく180度曲げが可能であり巻取りが出来た。これらの結果から、Sn量が0.2原子%以下であれば薄帯を巻き取ることは可能であると判断できた。
次に、各試料について初期微結晶粒の平均粒径と体積分率を測定した結果、各薄帯とも非晶質母相中に平均結晶粒径30nm以下の初期微結晶粒が30体積%未満の割合で分散した組織を有することが確認された。また、熱処理前の初期微結晶粒の体積分率と数密度、及び熱処理後の微結晶粒について表面近傍と母相部(深さ5μm)の平均結晶粒径と体積分率を測定した。
また、熱処理後のナノ結晶軟磁性合金の単板試料によりB-H曲線を求めた。磁束密度B80とB800、飽和磁束密度B8000及びBと、保磁力Hc(A/m)及び1.5T、50Hzでの鉄損P1.5/50(W/Kg)、皮相電力S(VA/Kg)を測定した。
以上の測定結果を表1、表2に示す。尚、飽和磁束密度B8000はBsと記し、*を付したものが実施例である(以下同様)。
表1より熱処理後の組織は何れの合金組成でも表面近傍では内部の母相よりも平均結晶粒径は大きくなる傾向が見られる。但し、Sn入りの場合と無い場合を比べると、Sn入りの場合は表面近傍と母相部分の粒径の差が小さく平均結晶粒径自体も小さい。また、熱処理前の組織をみてもSn入りの場合は、初期微結晶粒の数密度が高く結晶粒径も小さいことが分かる。以上より、Snを適量だけ添加したものは表面近傍から合金内部まで微細で緻密な組織が形成され磁気飽和性の向上と軟磁気特性向上が実現されている。
次に、Sn無しの比較例(No.1)では保磁力が16A/mと比較的高いが、Sn入りの場合は、0.05原子%の極微量でも保磁力は7.6A/mまで減少し、磁束密度B80は1.64T以上となっている。さらに、Snを0.1原子%添加した場合は、保磁力は5.0A/mまで減少し、B80は1.68Tとなった。但し、Snを0.5原子%添加すると保磁力が高くなる傾向にあり、上述の通り靭性が低く生産性の面で問題がある。また、Sn無しの比較例では、結晶粒が大きめであり保磁力や鉄損にもその影響が出ている。よって、Snを適量含有した方が保磁力や鉄損が低く優れた軟磁気特性が得られた。即ち、Snの添加量が0.5原子%未満の場合は、80A/mでの磁束密度B80と800A/mでの磁束密度B800との比B80/B800が0.92以上であり、1.7T以上の飽和磁束密度を維持し、且つ8A/m以下の保磁力と、1.5T、50Hzでの鉄損を0.3W/Kg以下にすることができている。また、皮相電力Sは、Snを適量含有した場合は概ね0.5VA/Kg以下に収まっている。尚、Cu量を0.6〜1.6原子%とした場合も、Snが添加されることで保磁力は減少し、磁束密度B80は上昇する傾向にあることが確認された。
次に、Sn入りの場合と無い場合のB-H曲線を併記したものを図6に示す。Sn無しの比較例(No.1)を点線で、Sn量が0.1原子%の実施例(No.3)を実線で示している。
このB-H曲線をみると、Sn無しの場合のB-H曲線は高磁束密度領域でカーブが膨らんでピン角となり、いわゆるピン止めサイトを形成していることが分かる。このピン止めサイトの領域は異方性が強く磁気的飽和性が悪くなる。組織の磁化過程に起因して現れていると考えられるが、この領域が存在することで減磁過程におけるH=0A/m以下の磁束密度の減少の仕方が異なる。即ち、Sn入りの場合は減磁カーブが緩やかであるのに対し、Sn無しの場合はピン止角sから急峻に減少する。図6では若干分かり難いが、点線の方が角が立っておりピン止めsから急に立下っている。急峻な分だけ磁化過程における磁壁の移動速度が速くなることを意味する。渦電流損Peは、磁束密度Bの変化速度に比例(Pe∝dB/dt)するので磁束密度の変化速度dB/dtが大きくなるほど渦電流損は増加し、これは結果的に鉄損の増大につながる。実際、1.5T、50Hzの鉄損P1.5/50は、Snを0.05原子%入れた実施例(No.2)で0.29 W/kg、実施例(No.3)で0.21W/kgであるが、Sn無しの比較例(No.1)で0.58W/kg、比較例(No.7)で0.52W/kgと増加している。尚、比較例(No.5)は0.31W/Kgと比較的小さいが、これは板厚が比較的厚く、初期微結晶の数密度が高い可能性がある。また、B-H曲線上では角形性に反映され、比較例ではB80/B800は0.90以上と飽和性は高いが、Br/B80も0.9以上となり角形性の増加を抑えることができていない結果となっている。即ち、ピン止角が立ち、ピン止め作用が働いて磁壁の移動を妨げていると言える。
さらに、比較例(No.1)及び実施例(No.2)の合金について、薄帯のフォトエッチングにより外径25mm、内径20mmのリング試料を作製し、同様な熱処理を行った後、このリング試料を10枚積層し1T、10kHzにおける高周波鉄損を測定した。その結果、実施例(No.2)の鉄損は98W/Kgであったが、Sn無しの比較例(No.1)の鉄損は270W/Kgであった。このように実施例では高周波磁気特性も大幅に改善されていることが確認された。
(実施例3)
実施例1と同様な方法により、Febal.CuxB12Si4Snd
(0.6≦x≦1.0、0≦d≦0.1)の組成の非晶質合金薄帯を作製した。この組成の合金は非晶質単相であった。但し、非晶質であるが初期微結晶粒の核は存在している。次に、この合金薄帯を切断し、幅25mm、長さ120mmの試料を作製し、アルゴンガス雰囲気中の赤外線集中加熱炉で50 ℃/s の急速昇温熱処理を行った。急速昇温熱処理は、300℃から保持温度までの平均昇温速度(温度上昇の時間に対する傾き) が 50℃/s
になるように設定し、450℃で10秒保持の熱処理を施し、その後冷却して熱処理済みの試料を得た。各試料について微結晶粒の平均粒径と体積分率を測定した結果、各試料とも非晶質母相中に平均結晶粒径60nm以下の微結晶粒が30体積%以上の割合で分散した組織を有することが確認された。表層(最表面から約100nm程度)の平均粒径と、これらの磁束密度B80、B800、B8000、保磁力Hc及び1.5T、50Hzでの鉄損P1.5/50を測定した。
以上の測定結果を表3に示す。
表3に示すように、50 ℃/sの昇温速度の熱処理の場合、Sn無しの比較例では磁束密度B80、保磁力Hc及びB80/B800共に磁気特性は不十分であった。これらの比較例では、初期微結晶粒の核の数密度が減り、数少ない結晶粒が盛んに粒成長し、それぞれの結晶粒が粗大化したことが要因である。これは液相中で均一に分布していたCu が過冷却液体状態にあり、凝集し始めた状態でアモルファス相(固相)にクエンチされたためと考えられる。急冷作製状態において、潜在的にCu の濃度揺らぎを有しており、熱処理過程では、それらを核に初期微結晶粒が生成すると考えられる。しかし過飽和に達していないこの状態では、核が不足しており、保磁力 Hc は大きくなり目的とする軟磁気特性が得られない。一方、Snを入れた場合は、上記で初期微結晶粒がなかった領域に高い数密度のナノ結晶粒が現れていた。これはSn を添加したことで、急冷状態におけるCu の濃度揺らぎが抑制され、Cu の拡散、クラスタリング、核生成、初期微結晶析出、結晶粒成長の行程が起こるため、高い数密度の核が得られたと考えられる。bccFe結晶粒の数密度が高ければ、残留アモルファス相中の
Fe 濃度は減少し、アモルファス相が安定化するため結晶粒成長が抑制される。軟磁気特性はNo.11よりもNo.12が、またNo.14よりもNo.15が、それぞれSn及びCu
の増加とともに、B80、Hc、B80/B800共に向上している。
参考例4)
次に、昇温速度を変えた場合の影響を調べた。
Febal.Cu1.012Si、Febal.Cu1.012SiSn0.1の組成の合金薄帯を実施例1と同様の条件で作製した。各薄帯とも非晶質母相中に平均結晶粒径30nm以下の初期微結晶粒が30体積%未満の割合で分散した組織を有することが確認された。この合金薄帯に対し 10 ℃/s、50℃/s、100 ℃/sの昇温速度で、450℃まで急速昇温し1分間保持する熱処理を施した。これらの表層の平均粒径と、磁束密度B80、B800、B8000、保磁力Hc及び1.5T、50Hzでの鉄損P1.5/50を測定した。結果を表4に示す。
表4に示すように、Sn 無しの比較例では100 ℃/s
の熱処理を施した場合には、磁束密度と保磁力の改善が見られる。これに対してSn入りの実施例では、10 ℃/s でも、保磁力減少の効果が見られ、50 ℃/s 以上では極めて高い保磁力の減少効果が現れる。保磁力は組織の微細化に依存するところが大きいが、Sn を添加したことにより、核の数密度が増したことに由来している。昇温速度が遅くて核生成に至るまでのCuの拡散時間が長い場合には、一旦、数密度がピークに達したのち、減少に転じるため、昇温速度が遅すぎると核が減り過ぎてしまい、微細で高数密度のナノ結晶粒組織は得られなくなる。しかしSn を微量で適量含むことで、急冷作製状態のCu
の分布がより均質になるため、昇温速度が遅い場合でも、十分なCuクラスターの数密度が確保され、組織の微細化に寄与する。よって、昇温速度依存性が小さくなり熱処理の際の昇温速度条件を大幅に改善でき、熱処理の難易度が解消されることが見出された。
(実施例5)
表5に示す組成で実施例1と同様な方法により厚さ約20〜22μm、幅50mmの合金薄帯を作製した。次に、この合金薄帯を幅5mmにスリットした試料No.6-1〜6-14を作製した。このとき幅50mm薄帯の端部から5mmの位置と、25mmの位置に夫々スリット薄帯の中央がくるような試料C5、C25を作製した。さらに、この試料C5、C25は鋳造開始した薄帯先端から約100mの位置と、約7500mの位置からそれぞれ採取した。比較のためSnを含まないFebalCu1.0Si3B12合金を同様な方法で作製し比較例とした。尚、中央が5mm位置となるようにスリットした試料をC5、同じく25mm位置となるようにスリットした資料をC25と表記する。
これらの試料(熱処理前)についてグロー放電発光分析によりCu偏析部の有無を確認したところ、Sn無しのNo.5-15〜5-18のC5、C25の試料は共にCu偏析が起こっており、C25の方がより顕著であった。これに対しSnを含むNo.5-1〜5-14はC5、C25の試料と共に顕著なCu偏析部は認められなかった。
次に、これらの合金薄帯試料を外径15.5mm、内径15mmに巻き、巻磁心を作製し、実施例3と同様な熱処理を行った。熱処理後、平均結晶粒径15nm程度の均一微細なbcc構造のFeを主に含む結晶粒が非晶質母相中に30体積%以上分散した組織となっていることが確認された。尚、No.5-1〜5-18の各試料ともに巻磁心は2個作製し、1つの巻磁心試料は、合金のミクロ構造や元素濃度分布を解析し、もう1つの巻磁心試料は、飽和磁束密度Bs、磁気飽和性の指標となるB80/B800及び1T、10kHzの高周波における鉄損P1/10kを測定した。得られた結果を表5に示す。
表5の結果より、微量のSnを適量含む本発明例は、Snを含まない比較例よりも磁気飽和性が良好で、高周波領域で低鉄損であることが分かる。また、薄帯の場所による特性差が小さく、特性ばらつきが小さいことが確認された。
さらに、比較のために100μm厚さの6.5mass%けい素鋼の1T、10kHzにおける鉄損P1/10kを測定した。P1/10kは600W/kgあり、本発明合金の方が低い高周波鉄損値を示し、高周波特性に優れていることが確認された。
(実施例6)
表6に示す組成で実施例1と同様な方法により厚さ20〜22μm、幅50mmの合金薄帯を作製した。次に、これらの合金薄帯の面粗さを測定した。また、これらの合金薄帯から外径25mm、内径20mmのリング試料を作製し、実施例3と同様な熱処理を行った。熱処理後、平均結晶粒径15nm程度の均一微細なbcc構造のFeを主に含む結晶粒が非晶質母相中に30体積%以上分散した組織となっていることが確認された。その後、飽和磁束密度Bs、磁気飽和性の指標となるB80/B800及び1T、10kHzの高周波における鉄損P1/10kを測定した。得られた結果を表6に示す。
表6の結果より、微量のSnを適量含む本発明例は、磁気飽和性が良好で高周波における鉄損が低く優れている。更にCを含む合金は面粗さが小さく表面状態が向上している。これに対してSnを含まない比較例は、磁気飽和性が劣り、高周波の鉄損も大きく本発明よりも特性が劣っていることが確認された。
(実施例7)
表7に示す組成についてSn量を一定とし、Cu、B、Si等を変えたナノ結晶軟磁性合金薄帯を実施例1と同様の方法と条件で製造した。薄帯の厚みは約17〜30μmの範囲として冷却速度を出来るだけ合わせるようにした。
この合金薄帯に対し 50 ℃/sの昇温速度で、450℃まで急速昇温し1分間保持する熱処理を施した。各試料とも非晶質母相中に平均結晶粒径60nm以下の微結晶粒が30体積%以上の割合で分散した組織を有することが確認された。これら試料の表層の平均粒径と、磁束密度B80、B8000、保磁力Hc、B80/B800及び1.5T、50Hzでの鉄損P1.5/50を測定した。結果を表7に示す。
表7の結果より、Cu、B、Si等を変えた場合でもSn添加の効果があることが分かった。
また、本発明はFe-B-Si系の非晶質母相中に不均一核生成サイトとして振る舞うCuクラスターを利用して効果的な微結晶組織を発現させることを趣旨とするものであり、Snを適量添加することにより、Cuの表面偏析やCu濃度の少ない領域を減少させ、Cuクラスターを合金中に均一に分布させて、熱処理により結晶化させた際に、均一微細にナノ結晶粒を非晶質母相中に分散させ優れた特性を実現した。微量なSn添加により同一の効果が発現する合金であれば本発明を適用することができる。

Claims (7)

  1. 組成式:Fe100−x−y−z−dCuSiSnここで、x、y、z、dは原子%で、0.6≦x≦1.6、6≦y≦20、0<z≦17、0.005≦d≦0.05、7≦y+z≦24により表され、平均結晶粒径60nm以下の微細結晶粒が非晶質母相中に体積分率で30%以上分散した組織からなる合金であることを特徴とするナノ結晶軟磁性合金。
  2. 飽和磁束密度が1.7T以上、保磁力が8A/m以下、且つ1.5T、50Hzでの鉄損が0.30W/Kg以下であることを特徴とする請求項1に記載のナノ結晶軟磁性合金。
  3. 1.0T、10kHzでの鉄損が250W/Kg以下であることを特徴とする請求項1または2に記載のナノ結晶軟磁性合金。
  4. 残留磁束密度Brと80A/mでの磁束密度B80との比Br/B80が0.9未満であることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のナノ結晶軟磁性合金。
  5. 80A/mでの磁束密度B80と800A/mでの磁束密度B800との比B80/B800が0.92以上であることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載のナノ結晶軟磁性合金。
  6. Feを原子%以下のPで置換したことを特徴とする請求項1〜5の何れか1項に記載のナノ結晶軟磁性合金。
  7. 請求項1〜6の何れか1項に記載のナノ結晶軟磁性合金を用いた磁性部品。
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