JP6190424B2 - 電解槽及び電解水生成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、水を電気分解して電解水素水を生成する電解槽及びそれを備えた電解水生成装置に関する。
従来から、隔膜で仕切られた陽極室と陰極室を有する電解槽を備え、電解槽内に導入された水道水等の原水を電気分解して電解水素水を生成する電解水生成装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
電解水生成装置の陰極室で生成される水素ガスが溶け込んだ還元性の電解水素水は、胃腸症状の改善に優れた効果を発揮することが期待されている。また、近年、電解水生成装置で生成された電解水素水は、活性酸素の除去に適しているとして注目されている。
特許第5639724号公報
上記特許文献1に記載された電解水生成装置では、電解槽の第1ケース片の内面に配設された第1凸状部が陽極給電体と当接し、第2ケース片の内面に配設された第2凸状部が陰極給電体と当接する。第1凸状部及び第2凸状部によって、陽極給電体、隔膜及び陰極給電体からなる積層体が挟持される。隔膜を隔てて互いに対向して配置された陽極給電体及び陰極給電体には、直流の電解電圧を印加するための給電端子が設けられている。
ところで、電解水素水の溶存水素濃度を高めるためには、電解槽での水素ガスの発生量を多くすること、及び、発生した水素ガスを効率よく電解水に溶け込ませることが必要とされる。水素ガスを効率よく電解水に溶け込ませるためには、電解槽の全体で、水素ガスを均一に発生させることが重要である。
水素ガスの発生量は、各給電体に供給される電解電流に依存する。従って、水素ガスを均一に発生させるためには、互いに対向して配置された陽極給電体及び陰極給電体間に印加される電解電圧の分布を均一化する必要がある。
図6は、上記特許文献1等に開示されている従来の陽極給電体141及び陰極給電体142を示している。従来の陽極給電体141及び陰極給電体142では、給電端子141aは、陽極給電体141の一端部141F(図6では上端部)側に、給電端子142aは、陰極給電体142の一端部142F側に、それぞれ設けられている。すなわち、陽極給電体141側の給電端子141aと陰極給電体142側の給電端子142aとが、電解槽4の上端部側で互いに対向して配置されている。
陽極給電体141及び陰極給電体142において、陽極給電体141の一端部141F及び陰極給電体142の一端部42Fから距離L1にある点P1での電解電圧は、以下の通り計算される。陽極給電体141の一端部141Fから点P1までに生ずる電圧降下は、I×ρL1であり、陰極給電体142の一端部142Fから点P1までに生ずる電圧降下は、I×ρL1である。ただし、陽極給電体141及び陰極給電体142の単位長さあたりの抵抗率をρとし(以下、特に断りのない限り、同様とする。)、ここでは、縦方向Vのみの一次元で考えるものとする。従って、給電端子141aと給電端子142aとの間の電圧をVとすると、点P1での電解電圧は、V−2I×ρL1である。
同様に、陽極給電体141の一端部141F及び陰極給電体142の一端部142Fから距離L2(L2>L1とする。)にある点P2での電解電圧は、以下の通り計算される。陽極給電体141の一端部141Fから点P2までに生ずる電圧降下は、I×ρL2であり、陰極給電体142の一端部142Fから点P2までに生ずる電圧降下は、I×ρL2である。従って、点P2での電解電圧は、V−2I×ρL2である。
このように、各給電体141、142に電解電流が流れるとき、給電体自体の電気抵抗によって電圧降下が生ずるため、従来の陽極給電体141及び陰極給電体142上の任意の点における電解電圧は、各給電体端子からの距離に応じた不均一な分布となる。より具体的には、各給電体端子からの距離が小さい上部での電解電圧は高く、各給電体端子からの距離が大きい下部での電解電圧は低くなる。このため、電解室内の場所によって水素ガスの発生量が不均一となり、水素ガスを効率よく電解水に溶け込ませることが困難となるおそれがある。
特に、陽極給電体141及び陰極給電体142に柔軟に変形可能な薄手の網状金属を適用する場合、上記抵抗率ρが大きくなるため、上述した水素ガスの発生量の分布が不均一となる傾向は顕著に現れる。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、各給電体に印加される電解電圧の分布を均一化することにより、溶存水素濃度を容易に高めることができる電解槽及び電解水生成装置を提供することを主たる目的としている。
本発明の第1発明は、電気分解される水が供給される電解室が形成され、前記電解室内で、互いに対向して配置された陽極給電体及び陰極給電体と、前記陽極給電体と前記陰極給電体とによって挟持され、かつ、前記電解室を前記陽極給電体側の陽極室と、前記陰極給電体側の陰極室とに区分する隔膜とが装着される電解槽であって、前記陽極給電体及び前記陰極給電体のそれぞれには、前記陽極給電体と前記陰極給電体との間に直流電圧を印加するための給電部が設けられ、前記陽極給電体側の給電部と前記陰極給電体側の給電部とは、互いに対向しない位置に設けられていることを特徴とする。
本発明に係る前記電解槽において、前記陽極給電体及び前記陰極給電体は、前記隔膜の厚さ方向から視て、前記電解室内での水の流れに沿う縦方向に長い矩形状に形成され、前記陽極給電体側の給電部は、前記陽極給電体の前記縦方向の一端部側に設けられ、前記陰極給電体側の給電部は、前記陰極給電体の前記縦方向の他端部側に設けられていることが望ましい。
本発明に係る前記電解槽において、前記陽極給電体側の給電部は、前記陽極給電体の前記縦方向に垂直な横方向の一端部側に設けられ、前記陰極給電体側の給電部は、前記陰極給電体の前記横方向の他端部側に設けられていることが望ましい。
本発明に係る前記電解槽において、前記給電部は、前記陽極給電体及び前記陰極給電体に設けられた給電端子を含むことが望ましい。
本発明に係る前記電解槽において、前記陽極給電体及び前記陰極給電体は、シート状に形成されていることが望ましい。
本発明に係る前記電解槽において、前記陽極給電体及び前記陰極給電体は、網状金属によって構成されていることが望ましい。
本発明の第2発明は、前記電解槽、前記陽極給電体、前記陰極給電体及び前記隔膜を備えたことを特徴とする電解水生成装置である。
本発明の第1発明の電解槽は、隔膜が、互いに対向して配された陽極給電体及び陰極給電体によって挟持され、陽極給電体及び陰極給電体のそれぞれには、陽極給電体と陰極給電体との間に直流電圧を印加するための給電部が設けられている。そして、陽極給電体側の給電部と陰極給電体側の給電部とは、互いに対向しない位置に設けられている。これにより、陽極給電体及び陰極給電体で互いに対向する任意の位置での電解電圧が均一化され、発生する水素ガスの分布が均一化される。従って、電解槽の全体で水素ガスを効率よく電解水に溶け込ませることができ、溶存水素濃度を容易に高めることが可能となる。
本発明の第2発明の電解水生成装置によれば、上記第1発明と同様に、電解槽の全体で水素ガスを効率よく電解水に溶け込ませることができ、溶存水素濃度を容易に高めることが可能となる。
本発明の電解水生成装置の一実施形態の概略構成を示すブロック図である。 図1の電解槽の組立て斜視図である。 図2の第1ケース片及び第2ケース片を示す斜視図である。 図2の陽極給電体及び陰極給電体を示す斜視図である。 図4の陽極給電体及び陰極給電体の変形例を示す斜視図である。 従来の陽極給電体及び陰極給電体を示す斜視図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態の電解水生成装置1の概略構成を示している。電解水生成装置1は、家庭の飲料用及び料理用の水の生成や血液透析の透析液の生成に用いられてもよい。
電解水生成装置1は、電気分解される水が供給される電解室40が形成された電解槽4と、電解室40内で、互いに対向して配置された陽極給電体41及び陰極給電体42と、陽極給電体41と陰極給電体42との間に配された隔膜43とを備えている。電解槽4の上流側又は下流側に、別の電解槽が設けられていてもよい。また、電解槽4と並列に、別の電解槽が設けられていてもよい。別に設けられた電解槽についても、電解槽4と同等の構成が適用されうる。
隔膜43は、電解室40を陽極給電体41側の陽極室40Aと、陰極給電体42側の陰極室40Bとに区分する。電解室40の陽極室40A及び陰極室40Bの両方に水が供給され、陽極給電体41及び陰極給電体42に直流電圧が印加されることにより、電解室40内で水が電気分解される。
隔膜43は、電気分解で生じたイオンを通過させ、隔膜43を介して陽極給電体41と、陰極給電体42とが電気的に接続される。隔膜43には、例えば、スルホン酸基を有するフッ素系樹脂からなる固体高分子材料等が用いられている。
電解水生成装置1は、電解槽4を制御する制御手段6と、電解槽4の上流側に設けられた入水部7と、電解槽4の下流側に設けられた出水部8とをさらに備えている。
制御手段6は、例えば、各種の演算処理、情報処理等を実行するCPU(Central Processing Unit)及びCPUの動作を司るプログラム及び各種の情報を記憶するメモリ等を有している。
陽極給電体41と制御手段6との間の電流供給ラインには、電流検出手段44が設けられている。電流検出手段44は、陰極給電体42と制御手段6との間の電流供給ラインに設けられていてもよい。電流検出手段44は、給電体41、42に供給する電解電流を検出し、その値に相当する信号を制御手段6に出力する。
制御手段6は、電流検出手段44から入力される信号に基づいて、陽極給電体41と陰極給電体42との間に印加する電圧をフィードバック制御する。例えば、電解電流が過大である場合、制御手段6は、上記電圧を減少させ、電解電流が過小である場合、制御手段6は、上記電圧を増加させる。これにより、給電体41、42に供給する電解電流が適切に制御されうる。
入水部7は、給水管71と、流量センサー72と、分岐部73と、流量調整弁74等を有している。給水管71は、例えば、浄水カートリッジ(図示せず)に接続され、浄水カートリッジによって浄化された水が供給された水を電解室40に導く。流量センサー72は、給水管71に設けられている。流量センサー72は、電解室40に供給される水の単位時間あたりの流量(以下、単に「流量」と記すこともある)Fを定期的に検出し、その値に相当する信号を制御手段6に出力する。
分岐部73は、給水管71を給水管71a、71bの二方に分岐する。流量調整弁74は、給水管71a、71bを陽極室40A又は陰極室40Bに接続する。陽極室40A及び陰極室40Bに供給される水の流量は、制御手段6の管理下で、流量調整弁74によって調整される。流量調整弁74は、水の利用効率を高めるために、陽極室40A及び陰極室40Bに供給される水の流量を調整する。これにより、陽極室40Aと陰極室40Bとの間で圧力差が生ずる場合がある。
本実施形態では、流量センサー72は、分岐部73の上流側に設けられているので、陽極室40Aに供給される水の流量と陰極室40Bに供給される水の流量との総和、すなわち、電解室40に供給される水の流量Fを検出する。
出水部8は、流路切替弁81と、吐水管82と、排水管83等を有している。流路切替弁81は、陽極室40A、陰極室40Bを吐水管82又は排水管83に選択的に接続する。電解水生成装置1が血液透析の透析液の生成に用いられる場合、陰極室40Bで生成された電解水素水が吐水管82を介して、濾過処理用の逆浸透膜モジュール及び透析原液を希釈する希釈装置等に供給される。
制御手段6は、陽極給電体41及び陰極給電体42に印加する直流電圧の極性を制御する。例えば、制御手段6は、流量センサー72から入力される信号に基づいて、電解室40に供給される水の流量Fを積算し、所定の流量に達すると陽極給電体41及び陰極給電体42に印加する直流電圧の極性を切り替える。これに伴い、陽極室40Aと陰極室40Bとが相互に入れ替わる。直流電圧の極性の切り替えにあたっては、制御手段6は、流量調整弁74及び流路切替弁81を同期して動作させる。これにより、陰極室40Bと吐水管82とが常に接続され、陰極室40Bで生成された電解水素水が吐水管82から吐出される。
図2は、電解槽4の組立て斜視図である。電解槽4は、陽極給電体41側の第1ケース片50と、陰極給電体42側の第2ケース片60とを有している。互いに対向して配置された第1ケース片50と第2ケース片60とが固着されることにより、その内部に電解室40(図1参照)が形成される。
電解槽4は、電解室40内に、陽極給電体41、隔膜43及び陰極給電体42が重ねられてなる積層体45を収容している。
陽極給電体41及び陰極給電体42は、それぞれ、シート状に形成されている。このような陽極給電体41及び陰極給電体42によって、大きな面積で水を電気分解することができ、水素ガスの発生効率が高められる。
陽極給電体41及び陰極給電体42は、それぞれ、その厚さ方向で水が行き来可能に構成されている。陽極給電体41及び陰極給電体42には、例えば、エクスパンドメタル等の網状金属が適用されうる。このような、網状の陽極給電体41及び陰極給電体42は、隔膜43を挟持しながら、隔膜43の表面に水を行き渡らせることができ、電解室40内での電気分解を促進する。また、網状の陽極給電体41及び陰極給電体42は、隔膜43と共に柔軟に変形することにより、隔膜43の損傷を抑制する。このため、陽極給電体41及び陰極給電体42は、厚さ及びストランド幅の小さい網状金属から形成されるのが望ましい。本実施形態では、陽極給電体41及び陰極給電体42として、チタニウム製のエクスパンドメタルの表面に白金のめっき層が形成されたものが適用されている。白金のめっき層は、チタニウムの酸化を防止する。
陽極給電体41には給電部41zが、陰極給電体42には給電部42zがそれぞれ設けられている。給電部41z及び給電部42zは、上記電流供給ラインの一部を構成し、陽極給電体41と陰極給電体42との間に直流電圧を印加する。
陽極給電体41には、第1ケース片50を貫通して電解槽4の外部に突出する給電端子41aが設けられている。本実施形態の給電部41zは、給電端子41aを含む。給電端子41aには、例えば、封止部材41b、ブッシュ41c、ナット41d、41eを介して端子41fが装着される。同様に、陰極給電体42にも、第2ケース片60を貫通して電解槽4の外部に突出する給電端子42aが設けられている。給電部42zは、給電端子42aを含む。給電端子42aには、例えば、封止部材42b、ブッシュ42c、ナット42d、42eを介して端子42fが装着される。端子41f、42fは、図1に示される制御手段6に接続されている。給電端子41a、42a及び端子41f、42fを介して、陽極給電体41及び陰極給電体42に直流電圧が印加される。給電端子41a、42a等の替わりに、上記電流供給ラインの導体が、陽極給電体41及び陰極給電体42に、例えば、はんだ付け等により、直接的に接続されることにより、給電部41z、42zが構成されていてもよい。
固体高分子材料を用いた隔膜43を有する電解槽4では、中性の電解水が生成される。電解室40内で水が電気分解されることにより、陰極室40Bでは、水素ガスが溶け込んだ電解水素水が得られ、陽極室40Aでは酸素ガスが溶け込んだ電解酸素水が得られる。隔膜43の両面には、白金からなるめっき層43aが形成されている。めっき層43aと陽極給電体41及び陰極給電体42とは、当接し、電気的に接続される。
隔膜43は、電解室40内で、陽極給電体41及び陰極給電体42によって挟持されている。従って、隔膜43の形状は陽極給電体41及び陰極給電体42によって保持されている。このような、隔膜43の保持構造によれば、陽極室40Aと陰極室40Bとの間に生ずる圧力差に起因する応力の大部分は、陽極給電体41及び陰極給電体42によって負担され、隔膜43にかかる応力は減少する。これにより、陽極室40Aと陰極室40Bとの間で大きな圧力差が生ずる状態で電解水生成装置1を動作させても、隔膜43には大きな応力が生じない。従って、隔膜43の損傷を抑制し、水の利用効率を容易に高めることが可能となる。
また、隔膜43が陽極給電体41及び陰極給電体42で挟持されているので、隔膜43のめっき層43aと陽極給電体41との間及びめっき層43aと陰極給電体42との間での接触抵抗が減少し、電圧降下が抑制される。これにより、十分な電解電流Iによって電解室40内での電気分解が促進され、高い溶存水素濃度の電解水素水が生成可能となる。
図2に示されるように、陽極給電体41及び陰極給電体42の外周縁の外側には、第1ケース片50と第2ケース片60との合わせ面からの水漏れを防止するための封止部材46が設けられている。隔膜43の外周部は、封止部材46によって挟持されている。
各ケース片50及び60は、例えば、合成樹脂によって形成されている。各ケース片50及び60は、電解室40内での水の流れに沿う縦方向Vに長い矩形状に形成されている。これに伴い、電解室40は、縦方向Vに長い矩形状に形成されている。このような縦長形状の電解室40によって、電解槽4内での流路が長くなる。その結果、陰極室40Bで発生した水素ガスが、陰極室40B内の水に溶け込みやすくなり、溶存水素濃度を高めることができる。
図3(a)は、電解室40側を向く内面側から視た第1ケース片50の斜視図であり、図3(b)は、電解室40側を向く内面側から視た第2ケース片60の斜視図である。
第1ケース片50及び第2ケース片60の内面の外縁部には、第1ケース片50と第2ケース片60とを固着するための合わせ面51、61が形成されている。合わせ面51、61の内側には、内壁が合わせ面51、61から第1ケース片50、第2ケース片60の厚さ方向に陥没することにより、電解部52、62が設けられている。電解部52は陽極室40Aを構成し、電解部62は陰極室40Bを構成する。
第1ケース片50の内面には、複数の第1凸状部53が配設されている。各第1凸状部53は、電解部52を縦方向Vにのび、縦方向Vに垂直な横方向Hに並べて配設されている。一方、第2ケース片60の内面には、複数の第2凸状部63が配設されている。各第2凸状部63は、電解部62を縦方向Vにのび、横方向Hに並べて配設されている。このような第1凸状部53及び第2凸状部63は、電解室40内を縦方向Vに流れる水の移動を阻害しない。
各第1凸状部53は、陽極室40Aで陽極給電体41と当接し、陽極給電体41を第2ケース片60の側に押圧する。一方、各第2凸状部63は、陰極室40Bで陰極給電体42と当接し、陰極給電体42を第1ケース片50の側に押圧する。従って、各第1凸状部53及び各第2凸状部63によって、積層体45は、その両面から挟持される。第1凸状部53及び第2凸状部63の形状及び配置は、任意である。例えば、各第1凸状部53及び各第2凸状部63は、上記特許文献1の図4に示されるように、積層体を挟んで電解室の横方向に交互に配設されていてもよく、該文献の図8に示されるように、積層体を挟んで対向するように配設されていてもよい。また、第1凸状部53及び第2凸状部63は、上記特許文献1の図9及び10に示される形態であってもよい。
第1ケース片50には、給電端子41aを第1ケース片50の外部に突出させるため貫通孔58が形成されている。同様に、第2ケース片60には、給電端子42aを第2ケース片60の外部に突出させるため貫通孔68が形成されている。
図2、3に示されるように、電解槽4には、L字状の継手91、92、93、94が設けられている。継手91、92は、第1ケース片50、第2ケース片60の下部に装着され、上記流量調整弁74と接続される。継手93、94は、第1ケース片50、第2ケース片60の上部に装着され、上記流路切替弁81と接続される。電解水生成装置1への通水を開始することにより、陽極室40A及び陰極室40Bの下部から上部に向かって、大局的な水の流れが生ずる。
陰極室40Bにて発生した水素ガスは、微小な気泡となって陰極室40Bの上方に移動する。本実施形態では、水素ガスの移動方向と大局的に水が流れる方向が一致するため、水素分子が水に溶け込み易くなり、溶存水素濃度が高められる。
図4は、陽極給電体41及び陰極給電体42を示している。本発明では、陽極給電体41側の給電端子41aと陰極給電体42側の給電端子42aとは、互いに対向しない位置に設けられている。すなわち、給電端子41aと給電端子42aとは、隔膜43の厚さ方向から視て、互いに重複しない位置に設けられている。好ましい態様では、給電端子41aは、陽極給電体41の一端部41F(図4では上端部)側に、給電端子42aは、陰極給電体42の他端部42G(図4では下端部)側に設けられている。
陽極給電体41及び陰極給電体42において、陽極給電体41の一端部41F及び陰極給電体42の一端部42Fから距離L1、陽極給電体41の他端部41G及び陰極給電体42の他端部42Gから距離L2にある点P1での電解電圧は、以下の通り計算される。陽極給電体41及び陰極給電体42の縦方向Vに一様な電流Iが流れると仮定し、縦方向Vのみの一次元で考えると、陽極給電体41の一端部41Fから点P1までに生ずる電圧降下は、I×ρL1であり、陰極給電体42の他端部42Gから点P1までに生ずる電圧降下は、I×ρL2である。従って、給電端子41aと給電端子42aとの間の電圧をVとすると、点P1での電解電圧は、V−I×ρ(L1+L2)である。
同様に、陽極給電体41の一端部41F及び陰極給電体42の一端部42Fから距離L2、陽極給電体41の他端部41G及び陰極給電体42の他端部42Gから距離L1にある点P2での電解電圧は、以下の通り計算される。陽極給電体41の一端部41Fから点P2までに生ずる電圧降下は、I×ρL2であり、陰極給電体42の他端部42Gから点P2までに生ずる電圧降下は、I×ρL1である。従って、点P2での電解電圧は、V−I×ρ(L1+L2)である。
ここで、L1+L2は、陽極給電体41の一端部41Fから他端部41Gまでの距離であると共に、陰極給電体42の一端部42Fから他端部42Gまでの距離であるため、陽極給電体41及び陰極給電体42上の任意の位置における電解電圧は、等しく、V−I×ρ(L1+L2)である。
従って、陽極給電体41及び陰極給電体42上で、互いに対向する任意の位置での電解電圧が均一化され、発生する水素ガスの分布が均一となる。従って、電解槽4の全体で水素ガスを効率よく電解水に溶け込ませることができ、溶存水素濃度を容易に高めることが可能となる。
図5は、陽極給電体41及び陰極給電体42の変形例である陽極給電体41X及び陰極給電体42Xを示している。陽極給電体41X及び陰極給電体42Xは、陽極給電体41及び陰極給電体42とは、縦方向Vの長さと横方向Hの長さの比、すなわち給電体の縦横比が異なる。
図4に示されるような、陽極給電体41及び陰極給電体42の横方向Hの長さが縦方向Vの長さに対して十分に小さい場合は、縦方向Vの電圧降下に対して横方向Hの電圧降下は無視できるレベルである。
しかしながら、図5に示されるような、陽極給電体41及び陰極給電体42の縦方向Vの長さが、相対的に横方向Hの長さに近づく場合にあっては、横方向Hの電圧降下も考慮するのが望ましい。例えば、給電端子41aは、陽極給電体41の横方向Hの一端部側に設けられ、給電端子42aは、陰極給電体42の横方向Hの他端部側に設けられているのが望ましい。すなわち、例えば、給電端子41a及び給電端子42aは、図5に示されるように、矩形状の陽極給電体41及び陰極給電体42の対角線上に配置されるのが望ましい。
以上、本実施形態の電解水生成装置1及び電解槽4が詳細に説明されたが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されることなく種々の態様に変更して実施される。すなわち、電解槽4は、少なくとも、電気分解される水が供給される電解室40が形成され、電解室40内で、互いに対向して配置された陽極給電体41及び陰極給電体42と、陽極給電体41と陰極給電体42とによって挟持され、かつ、電解室40を陽極給電体41側の陽極室40Aと、陰極給電体42側の陰極室40Bとに区分する隔膜43とが装着され、陽極給電体41及び陰極給電体42のそれぞれには、陽極給電体41と陰極給電体42との間に直流電圧を印加するための給電端子41a、42aが設けられ、陽極給電体41側の給電端子41aと陰極給電体42側の給電端子42aとは、互いに対向しない位置に設けられていればよい。
1 電解水生成装置
4 電解槽
40 電解室
40A 陽極室
40B 陰極室
41 陽極給電体
41a 給電端子
42 陰極給電体
42a 給電端子
43 隔膜

Claims (5)

  1. 電気分解される水が供給される電解室が形成され、
    前記電解室内で、互いに対向して配置された陽極給電体及び陰極給電体と、
    前記陽極給電体と前記陰極給電体とによって挟持され、かつ、前記電解室を前記陽極給電体側の陽極室と、前記陰極給電体側の陰極室とに区分する隔膜とが装着される電解槽であって、
    前記陽極給電体及び前記陰極給電体のそれぞれには、前記陽極給電体と前記陰極給電体との間に直流電圧を印加するための給電部が設けられ、
    前記陽極給電体側の給電部と前記陰極給電体側の給電部とは、互いに対向しない位置に設けられ
    前記陽極給電体及び前記陰極給電体は、前記隔膜の厚さ方向から視て、前記電解室内での水の流れに沿う縦方向に長い矩形状に形成され、
    前記陽極給電体側の給電部は、前記陽極給電体の前記縦方向の一端部側に設けられ、
    前記陰極給電体側の給電部は、前記陰極給電体の前記縦方向の他端部側に設けられ、
    前記陽極給電体側の給電部及び前記陰極給電体側の給電部は、各給電体の対角線上に配されていることを特徴とする電解槽。
  2. 前記給電部は、前記陽極給電体及び前記陰極給電体に設けられた給電端子を含むことを特徴とする請求項1記載の電解槽。
  3. 前記陽極給電体及び前記陰極給電体は、シート状に形成されている請求項1又は2に記載の電解槽。
  4. 前記陽極給電体及び前記陰極給電体は、網状金属によって構成されている請求項3記載の電解槽。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の前記電解槽、前記陽極給電体、前記陰極給電体及び前記隔膜を備えたことを特徴とする電解水生成装置。
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