JP6189634B2 - 電子キャッシュレジスタ - Google Patents

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Description

この発明は、無線通信機能付記憶媒体が装着可能な電子キャッシュレジスタに関する。
無線通信機能を用いて電子キャッシュレジスタ間でデータの送受を行うものに関して次の手法が提案されている。親キャッシュレジスタが複数の子キャッシュレジスタの売上データを無線通信で収集するシステムでは、売場の混雑時に無線到達距離が短くなり、一部の子キャッシュレジスタの売上データが収集できなくなることが起こりえる。その場合、親キャッシュレジスタからデータ収集指令を受信した他の子キャッシュレジスタが、前記データ未収集の子キャッシュレジヘスタに対してデータ送出要求を送信する。そのデータ送出要求に応答して前記データ未収集の子キャッシュレジスタから送信されるデータを受信し、親キャッシュレジスタへ送信するシステムである(例えば、特許文献1参照)。
また、親キャッシュレジスタが一部の子キャッシュレジスタの売上データが収集できない場合、子キャッシュレジスタの無線ユニットを外して親キャッシュレジスタの端子部に接続し、親レジスタのデータ収集手段によって子レジスタ用無線ユニットの記憶部のデータを収集するものが提案されている。これによって、データ未収集の子キャッシュレジヘスタでプリントアウトしたレシートやジャーナルをみながらオペレータが親キャッシュレジスタのキーボードから手入力する必要がなくなるので、打込みミスが防止できると共に繁雑な作業が不要になる(例えば、特許文献2参照)。
しかし、有線あるいは無線の通信機能を有する電子キャッシュレジスタを用いたオンラインシステムの導入はコスト的な負担が大きいため、小規模な店舗では通信機能を内蔵しない廉価な電子キャッシュレジスタが用いられている。このような廉価版の電子キャッシュレジスタは小規模店舗用に根強い需要がある。店舗の規模が拡大するに伴い通信機能を有する電子キャッシュレジスタやPOSシステムが導入されることになるが、中間の段階として通信機能を有していない複数の電子キャッシュレジスタを用いる顧客がある。
このような顧客は、例えば各電子キャッシュレジスタにメモリーカードを装着して売上データを前記メモリーカードにダウンロードし、そのメモリーカードを集計用のパーソナルコンピュータに装着することで集計レポートを作成できる。また、例えば前記パーソナルコンピュータ上で商品データのメインテナンスを行って、その商品データを前述のメモリーカードを介して各電子キャッシュレジスタにコピーすることで各電子キャッシュレジスタの整合を保つことができる。
特開平03−9498号公報 特開平02−300999号公報
しかし、メモリーカードの移動や各電子キャッシュレジスタおよびパーソナルコンピュータでのデータ転送の作業は都度人間が行わなければならず煩雑である。
また、このようなシステムの場合、電子キャッシュレジスタとは別に集計用のパソコンを店舗に設置する必要がある。
この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、通信機能を内蔵していなくても事後的に通信機能を付加し、容易に通信によるデータ集計等が可能な電子キャッシュレジスタを提供するものである。
この発明は、商品別の販売価格を含む商品データを格納する商品データ格納部と、オペレータからの操作に応答して前記商品データを参照し売り上げの計算を行う計算処理部と、計算した売り上げを売上データとして格納する売上データ格納部と、無線通信機能付記憶媒体を装着する装着部と、前記装着部に無線通信機能付記憶媒体が装着されているとき、予め定められた第1事象または第1操作に応答して前記売上データを、前記無線通信機能付記憶媒体を介して外部へ送信するように制御する送信制御部と、予め定められた第2事象または第2操作に応答して前記無線通信機能付記憶媒体を介して外部からの売上データを受信するように制御する受信制御部と、前記受信制御部が受信した売上データと前記売上データ格納部に格納された売上データとを集計して集計レポートを作成するレポート作成部とを備えることを特徴とする電子キャッシュレジスタを提供する。
この発明の電子キャッシュレジスタは装着部に無線通信機能付記憶媒体が装着されているとき、前記売上データを外部へ送信するように制御する送信制御部と、外部からの売上データを受信するように制御する受信制御部と、受信した売上データと売上データ格納部に格納された売上データとを集計して集計レポートを作成するレポート作成部とを備えるので、無線通信機能付記憶媒体が装着部に装着された複数の電子キャッシュレジスタの間で売上データを送受して一台の電子キャッシュレジスタに売上データを集約し、集計レポートを作成することができる。
無線通信機能付記憶媒体は、事後的に装着できる。よって、例えばこの発明の電子キャッシュレジスタが1台設置された店舗が拡大発展した場合、同じタイプの電子キャッシュレジスタを増設し各電子キャッシュレジスタの装着部に無線機能付記憶媒体を装着すればよい。無線機能付記憶媒体を用いた無線通信により1台の電子キャッシュレジスタに他の電子キャッシュレジスタの売上データを集約し、集計レポートを作成することができる。無線通信機能付記憶媒体は、例えばWi−Fi SDカード(登録商標)等、何種類かの記憶媒体で何種類かの無線通信機能を有するものが市販されている。電子キャッシュレジスタをこれらの無線機能に対応させることで、顧客はLANシステムの付設や電子キャッシュレジスタの入換えなどを行わずに最小限の負担で通信を用いた売上データの集計等が可能になる。
この発明の電子キャッシュレジスタが無線通信を用いて売上データ等を他の機器との間でやりとりする様子を模式的に示す説明図である。 図1の電子キャッシュレジスタ、サーバー装置およびビュアー端末の構成を示すブロック図である。 この発明の電子キャッシュレジスタが売上データを生成して出力し、外部に送信する処理を示すフローチャートである。 図1のSDカードのカードCPUが実行する売上データ受信の処理を示すフローチャートである。 図1における集計用の電子キャッシュレジスタが売上データを集計して出力し、外部に送信する処理を示すフローチャートである。 図1のサーバー装置が集計レポートを受信する処理を示すフローチャートである。 図1のサーバー装置がビュアー端末に集計レポートを閲覧させる処理を示すフローチャートである。 図1のビュアー端末がサーバー装置に格納された集計レポートを閲覧する処理を示すフローチャートである。 この発明の電子キャッシュレジスタが無線通信を用いて商品データを他の機器との間でやりとりする様子を模式的に示す説明図である。
以下、図面を用いてこの発明をさらに詳述する。なお、以下の説明は、すべての点で例示であって、この発明を限定するものと解されるべきではない。
(実施の形態1)
図1は、この発明の電子キャッシュレジスタが無線通信を用いて売上データ等を他の機器との間でやりとりする様子を模式的に示す説明図である。
図1で、電子キャッシュレジスタ10、20および30はいずれもこの発明の電子キャッシュレジスタであり、一つの店舗に設置されているものとする。電子キャッシュレジスタ10には、無線通信機能付記憶媒体としてのWi−Fi SDカード(以下、SDカードと略す)12が装着されており、他のSDカード22および32とアクセスポイント41を介してピア・ツー・ピアでデータの通信を行う。電子キャッシュレジスタ20にはSDカード22が装着されており、電子キャッシュレジスタ30にはSDカード32が装着されている。これらのSDカード間では、アクセスポイント41を介してピア・ツー・ピアでデータの通信が可能である。
また、SDカード12はアクセスポイント43を介してネットワーク45上のサーバー装置50と通信する。なお、アクセスポイント41と43が同一のものであってもよい。サーバー装置50は、アクセスポイント47を介してビュアー端末60と通信する。なお、アクセスポイント47は、アクセスポイント41および/または43と同一のものであってもよい。
図2は、図1の電子キャッシュレジスタ10、20および30、サーバー装置50およびビュアー端末60の構成を示すブロック図である。(a)は電子キャッシュレジスタ20および30のブロック図を示す。両者は同様の構成であるので代表して電子キャッシュレジスタ20の構成を示している。(a)に示すように、ECR−CPU20aを中心に、ECR記憶部20m、ECRプリンタ部20p、ECR表示部20d、ECR入力部20i、装着部としてのメモリーカードスロット20sを備える。メモリーカードスロット20sには、SDカード22が着脱可能に装着されている。ECR記憶部20mは、商品データ格納部20G、売上データ格納部20Sおよび他のデータを格納する。その他に、例えばECR−CPU20aが実行する処理プログラムを格納する。前記処理プログラムは、更新された処理プログラムを格納したSDカードをメモリーカードスロット20sに装着して転送することによりアップデートできる。また、ECR記憶部20mは、作業用の記憶領域を提供する。
(b)は電子キャッシュレジスタ10の構成を示している。なお、図1に示す例では電子キャッシュレジスタ10が集計レポートを作成する。集計レポート10Rを明示するために(a)と別に(b)を示しているが、電子キャッシュレジスタ10、20および30の構成は同様である。
(c)は、SDカード12、22および32の構成を示している。それらは同様の構成であるので代表してSDカード12の構成を示している。SDカード12は、カード端子部12t、無線通信を行うカード通信部12c、データの転送を処理するカードCPU12aおよびメモリーとしてのカード記憶部12mを備える。
カード端子部12tは、電子キャッシュレジスタ10のメモリーカードスロット10sに装着されたときに電子キャッシュレジスタ10側の図示しない端子と接続される。
カードCPU12aは、コマンド処理部12iとして通信やメモリーへの読み書きに係るコマンドを処理する。(c)では、売上データ22Sがカード記憶部12mに格納された状態を示しているが、これは単なる一例に過ぎない。
(d)はサーバー装置50の構成を示している。サーバー装置50は、サーバーCPU50a、サーバー記憶部50m、サーバー通信部50cの他にサーバー入力部50iおよびサーバー表示部50dを備える。
(e)はビュアー端末60の構成を示している。ビュアー端末60の具体例はスマートフォンであるが、これに限らずタブレット型の端末やパーソナルコンピュータなどであってもよい。ビュアー端末60は、端末CPU60a、端末記憶部60m、端末通信部60cの他に端末入力部60iおよび端末表示部60dを備える。
図1で、電子キャッシュレジスタ20は、商品の売り上げの計算に必要な商品別のJANコード、商品名、単価を含む商品データ(図2(a)参照)を商品データ格納部20Gに予め格納している。そして、実際の売り上げに係る売上データを売上データ格納部20Sに格納している。売上データは、売り上げた商品のJANコード、商品名、数量および金額を含む(図2(a)参照)。
電子キャッシュレジスタ30も同様に商品データを商品データ格納部30Gに格納し、売上データを売上データ格納部30Sに格納している。電子キャッシュレジスタ10も同様に商品データを商品データ格納部10Gに格納し、売上データを売上データ格納部10Sに格納している。
例えば店舗が一日の営業を終えた後、各電子キャッシュレジスタのオペレータは、その日の売上を集計した売上データを作成し、各電子キャッシュレジスタに装着されたSDカードに売上データを転送する。あるいは、営業日の集計時間を予め各電子キャッシュレジスタに登録しておき、自動的に集計データがSDカードに格納されるようにしてもよい。
例えば、電子キャッシュレジスタ20の売上データ格納部20Sに格納された売上データは、SDカード22に転送され売上データ22Stとして格納される。同様に、電子キャッシュレジスタ30の売上データ格納部30Sに格納された売り上げデータは、SDカード32に売上データ32Sとして格納される。なお、集計に用いる電子キャッシュレジスタが決まっている場合、その電子キャッシュレジスタについては売上データをSDカードへ転送する処理を省略して処理負荷を軽減してもよい。図1の場合は電子キャッシュレジスタ10が集計に用いると決まっているものとする。
その後、経理担当者は電子キャッシュレジスタ10のECR入力部としての操作キーを操作し、他の電子キャッシュレジスタ20および30からの売上データの集計を指示する。どのSDカードからデータを受信すべきかについては、前記操作で指定するかあるいは予め設定されている。
指示に応答して、SDカード12は、集計対象のSDカード22および32とそれぞれピア・ツー・ピアで通信し、それぞれのSDカードに格納された売上データを受信する。
図2(c)は、SDカード22からの売上データを受信してカード記憶部12mに格納した状態を例示している。
受信すべきすべてのデータがSDカード12へ転送されると、電子キャッシュレジスタ10でそれらの売上データ22Stおよび32St並びに電子キャッシュレジスタ10の売上データ格納部10Sに格納された売上データが集計される。そして、集計レポート10Rが作成され、電子キャッシュレジスタ10のECR記憶部10mに格納される。
作成された集計レポート10Rは、ECRプリンタ部10pおよび/またはECR表示部10dに出力される。
この実施形態によれば、集計用のパーソナルコンピュータ等を用いることなく、また、事後的にSDカードを装着して、通信により複数の電子キャッシュレジスタの売上データを集計することができる。
≪フローチャート≫
図3〜図8は、この発明に係る電子キャッシュレジスタ、サーバー装置およびビュアー端末がそれぞれ図1に係る処理を実行する手順を示すフローチャートである。以下、フローチャートに沿って処理を説明する。
図3は、電子キャッシュレジスタがマルチタスク環境下で実行する種々のタスクのうち売上データを生成して出力し、外部に送信する処理を示すフローチャートである。図1で、電子キャッシュレジスタ20および30が、それぞれの売上データを電子キャッシュレジスタ10へ送信する処理に該当する。電子キャッシュレジスタ20を例に図3のフローチャートを説明する。なお、図3の処理は、分かり易くするために複数のタスクにより実現される一連の処理を一本のフローチャートにまとめて示している。処理の主体はECR−CPU20a(以下、短くCPU20aと呼ぶ)であるが、送信制御部20TXとしての処理の他に計算処理部20bとしての処理をまとめて示している。
まず、前記CPU20aは、計算処理部20bとして電子キャッシュレジスタ20のオペレータがECR入力部20iとしての操作キーに対して行う操作を受付ける。図3では省略しているが、商品の売り上げを計算する操作の場合は、その操作に応答して売り上げの計算を行う。その計算に際し、ECR記憶部20mの商品データ格納部20Gに格納されている商品データを参照する。計算処理部20bは、売り上げの計算結果をECR記憶部20mの売上データ格納部20Sに格納する。その他に計算処理部20bは、受付けた操作が売上データを出力しかつ外部へ送信する指示であるか否かを判断する(ステップS11)。
売上データを出力しかつ送信するように指示を受けた場合(ステップS11のYes)、計算処理部20bは、売上データ格納部20Sに格納された売上データを印字用のデータに変換し、また、送信用のデータに変換する(ステップS13)。さらに計算処理部20bは、ECRプリンタ部20pに変換された印字データを送って印字させる(ステップS15)。また、送信用のデータをメモリーカードスロット20sに装着されたSDカード22のカード記憶部に格納する(ステップS17)。なお、売上データの印字と送信とは対で処理する必然性はなく、それぞれ個別の指示として受付けて個別に処理してもよい。
SDカード22は、図2(c)に示すSDカード12と同様にカードCPUを有しており、CPU20aとカードCPUはコマンドをやりとりしながら、それぞれのハードウェア資源を用いた処理を実行する。
その後、CPU20aは送信制御部20TXとしてSDカード22にコマンドを発して、カード記憶部に格納された売上データ22SをSDカード12に送信させる(ステップS19)。以上が図3の処理である。
図示を省略しているが、そのコマンドを受けたカードCPUは、カード記憶部に格納された売上データ22SをSDカード12に送信する。図1で、売上データ22SをSDカード12へ送信する処理に該当する。
図4は、SDカード12のカードCPU12aが実行する売上データ受信の処理を示すフローチャートである。図1で、SDカード22からの売上データ22SをSDカード12が受信して、売上データ22Stとして格納する処理に該当する。図4に示すように、カードCPU12aは、外部(この場合はSDカード22)から売上データの受信要求を受けたか否かを監視し(ステップS21)、要求画を受けると(ステップS21のYes)、送信元から売上データを受信して(ステップS23)、カード記憶部12mに格納する(ステップS25)。なお、その他にもカードCPU12aは、カード端子部12tやカード通信部12cを介してコマンドを受領し、コマンド処理部12iとして受領したコマンドに応じた処理を行う。コマンドは、無線通信機能やカード記憶部12mに対するデータの読み書きに関連するものである。
図5は、集計用の電子キャッシュレジスタが売上データを集計して出力し、外部に送信する処理を示すフローチャートである。図1で、電子キャッシュレジスタ10が売上データ22St、32Stおよび10Sを集計して集計レポート10Rを生成し、SDカード12に集計レポート12Rを格納してサーバー装置50へ送信する処理に該当する。図5の処理は、分かり易くするために複数のタスクにより実現される一連の処理を一本のフローチャートにまとめて示している。処理の主体はECR−CPU10a(以下、短くCPU10aと呼ぶ)であるが、受信制御部10RXとしての処理の他にレポート作成部10r、計算処理部10bおよび送信制御部10TXとしての処理をまとめて示している。
図5に示すように、計算処理部10bとしてCPU10aは、電子キャッシュレジスタ10のオペレータがECR入力部10iとしての操作キーに対して行う操作を受付ける。なお、図5では省略しているが、商品の売り上げを計算する操作の場合は、その操作に応答して売り上げの計算を行う。その計算に際し、ECR記憶部10mの商品データ格納部10Gに格納されている商品データを参照する。計算処理部10bは、売り上げの計算結果をECR記憶部10mの売上データ格納部10Sに格納する。その他に計算処理部10bは、受付けた操作が売上データの集計を行う指示であるか否かを判断する(ステップS31)。
集計を行う指示を受付けたら(ステップS31のYes)、受信制御部10RXとしてCPU10aは、前記指示で指定され、あるいは、予め定められた各電子キャッシュレジスタからの売上データの受信が完了しているか否かを調べる(ステップS33)。なお、図4のステップS27でSDカード12は、外部の電子キャッシュレジスタからの売上データの受信が完了する都度、その旨を受信制御部10RXに知らせる。よって、受信制御部10RXとしてCPU10aは、前述のステップS33の判断を行うことが可能である。受信すべき売上データ、即ち集計すべき売上データが揃うのを待って(ステップS33のNoのループ)、レポート作成部10rとしてCPU10aは、メモリーカードスロット10sに装着されたSDカード12のカード記憶部12mから、集計すべき売上データを読み込む(ステップS35)。そして、自機の売上データ格納部10Sに格納された売上データを含めた集計を行って、集計レポート10Rを作成する(ステップS37)。そして、作成した集計レポートをECRプリンタ部10pに印字させる(ステップS39)。
さらに送信制御部10TXとしてCPU10aは、作成した集計レポート10RのデータをSDカード12のカード記憶部12mに格納する(ステップS41)。そして、SDカード12にコマンドを発効し、カード記憶部12mに格納された集計レポート12Rをサーバー装置50へ送信させる(ステップS43)。以上が、図5の処理である。
図6は、サーバー装置50が集計レポート12Rを受信する処理を示すフローチャートである。サーバー装置50のサーバー通信部50cがSDカード12からの受信要求を受けると(ステップS51のYes)、サーバーCPU50aは、その集計レポート12Rを受信して(ステップS53)、受信した集計レポートのデータをサーバー記憶部50mに格納する(図1の集計レポート50R)。以前に受信した集計レポートがサーバー記憶部50mに格納されている場合は、集計レポートを更新する。
サーバー装置50は、ビュアー端末60から集計レポート50Rの閲覧要求を受付けたときは、集計レポート50Rの閲覧用データを提供する。
図7は、サーバー装置50がビュアー端末60に集計レポートを閲覧させる処理を示すフローチャートである。図7に示すように、サーバーCPU50aは、ビュアー端末60から集計レポートの閲覧要求があったとき(ステップS61のYes)、その要求に応じて集計レポート50Rの閲覧データを提供する(ステップS63)。具体例としては、集計レポート50Rに係るHTMLデータを提供する。ただし、提供するデータはHTML形式に限定されるものでない。
図8は、ビュアー端末60がサーバー装置50のサーバー記憶部50mに格納された集計レポート50Rを閲覧する処理を示すフローチャートである。図8に示すように、ビュアー端末60の端末CPU60aは、端末入力部60iとしてのタッチパネルが集計レポートを閲覧する操作を受付けると(ステップS71のYes)、端末通信部60cを介してサーバー装置50に集計レポートの閲覧要求を送信する(ステップS73)。それに応答してサーバー装置50が集計レポートの閲覧データを提供すると、提供された閲覧データを受信して端末表示部60dに集計レポート60Rを表示させる(ステップS75)。閲覧が終了したら(ステップS77)、ルーチンは前記ステップS71へ戻り、次の閲覧指示を待つ。
(実施の形態2)
実施の形態1だけであってもよいが、図1ではさらに、集計レポート10RがSDカード12へ転送され(集計レポート12R)、サーバー装置50へアップロードされて管理される(集計レポート50R)。サーバー装置50は、例えば、店舗の会計処理を担当する会計事務所が管理するものであってもよく、複数の店舗を有する本部が各店舗の売り上げデータを集計するために管理するものであってもよい。
ユーザは、ビュアー端末60を用いてサーバー装置50にアクセスし、集計レポート50Rの内容を閲覧することができる(集計レポート60R)。
(実施の形態3)
図1の場合は電子キャッシュレジスタ10が集計に用いると決まっているものとして説明したが、電子キャッシュレジスタ20あるいは30もこの発明によるものであるから、集計に用いることができる。その場合、例えば店舗が一日の営業を終えた後、各電子キャッシュレジスタのオペレータは、その日の売上を集計した売上データを作成し、各電子キャッシュレジスタに装着されたSDカードに売上データを転送する。あるいは、営業日の集計時間を予め各電子キャッシュレジスタに登録しておき、自動的に集計データがSDカードに格納されるようにしておく。
その後、経理担当者は集計に用いる電子キャッシュレジスタ(例えば電子キャッシュレジスタ20)の操作キーを操作し、受信すべきSDカードからデータを受信する。どのSDカードから受信すべきかについては、前記操作で指定するかあるいは予め設定されている。例えば、電子キャッシュレジスタ10にはSDカード22および32から受信すべきことを登録しておく。電子キャッシュレジスタ20にはSDカード12および32から受信すべきことを登録しておく。電子キャッシュレジスタ30にはSDカード12および22から受信すべきことを登録しておく。
指示に応答して、集計に用いる電子キャッシュレジスタに装着されたSDカード(例えば、SDカード22)は、集計対象のSDカード12および32とそれぞれピア・ツー・ピアで通信し、それぞれのSDカードに格納された売上データを受信する。
受信すべきすべてのデータがSDカード22へ転送されると、電子キャッシュレジスタ20で集計レポートを作成する。
この態様によれば、どの電子キャッシュレジスタを用いても他の電子キャッシュレジスタの売上データを収集して集計レポートを作成することができる。
(実施の形態4)
実施の形態1〜3は、売上データの集計に係る処理であるが、この発明の電子キャッシュレジスタは、さらに無線通信を用いて商品データのメインテナンスを行えるようにしてもよい。
図9は、この発明の電子キャッシュレジスタが無線通信を用いて商品データを他の機器との間でやりとりする様子を模式的に示す説明図である。図1と同一の構成要素には同一の符号を付している。
図9では、電子キャッシュレジスタ10上で商品データの管理が行われるものとしている。店舗の商品管理担当者は、電子キャッシュレジスタ10の操作キーを操作して商品データ格納部10Gに格納された商品データを更新する。
その後、商品管理担当者は電子キャッシュレジスタ10の操作キーを操作し、更新した商品データ格納部10Gの商品データをSDカード12へ転送する(商品データ12G)。そして、SDカード12から他の電子キャッシュレジスタに装着されたSDカード22および32へ商品データ12Gを送信する。SDカード22で受信された商品データ22Gに基づいて、電子キャッシュレジスタ20の商品データ格納部20Gの商品データが更新される。同様に、SDカード32で受信された商品データ32Gに基づいて、電子キャッシュレジスタ30の商品データ格納部30Gの商品データが更新される。
電子キャッシュレジスタ20の商品データを更新するトリガは、例えば、受信制御部20RXがSDカード22のカード記憶部に新たに受信されたデータが格納されたか否かを監視し、新たな商品データが受信されたと判断したことをトリガとして商品データ格納部20Gの商品データを更新するようにできる。
以上に述べたように、
(i)この発明による電子キャッシュレジスタは、商品別の販売価格を含む商品データを格納する商品データ格納部と、オペレータからの操作に応答して前記商品データを参照し売り上げの計算を行う計算処理部と、計算した売り上げを売上データとして格納する売上データ格納部と、無線通信機能付記憶媒体を装着する装着部と、前記装着部に無線通信機能付記憶媒体が装着されているとき、予め定められた第1事象または第1操作に応答して前記売上データを、前記無線通信機能付記憶媒体を介して外部へ送信するように制御する送信制御部と、予め定められた第2事象または第2操作に応答して前記無線通信機能付記憶媒体を介して外部からの売上データを受信するように制御する受信制御部と、前記受信制御部が受信した売上データと前記売上データ格納部に格納された売上データとを集計して集計レポートを作成するレポート作成部とを備えることを特徴とする。
この発明において、計算処理部、送信制御部、受信制御部およびレポート作成部の機能は、電子キャッシュレジスタのCPUがメモリーに予め格納された処理プログラムに従って、ハードウェア資源であるメモリーや入出力回路を用いた処理を実行することにより実現される。
この発明に係る装着部は、無線通信機能付記憶媒体を装着する部分であり、前述の実施形態で装着部はメモリーカードスロットに相当する。
また、売上データは、売上実績に係るデータである。前記商品データ格納部および前記売上データ格納部は、ハードウェア資源としては例えば書換え可能な不揮発性メモリーの予め定められた記憶領域に対応するものである。なお、装着部に前記無線通信機能付記憶媒体が装着された状態では、装着された無線通信機能付記憶媒体の記憶領域を用いてもよいが、電子キャッシュレジスタの記憶領域を用いてもよい。
電子キャッシュレジスタの記憶領域を用いる場合、商品データ格納部および/または売上データ格納部のデータを送信する場合は送信すべきデータを一旦無線通信機能付記憶媒体の記憶領域に転送し、その記憶領域のデータを送信する。反対に外部からデータを受信する場合は、受信したデータを一旦無線通信機能付記憶媒体の記憶領域に転送し、その記憶領域のデータを電子キャッシュレジスタの記憶領域に確保された商品データ格納部および/または売上データ格納部に転送する。無線通信機能付記憶媒体は、その記憶媒体に格納されたデータを送受信する通信機能だからである。
第1事象および第2事象は、例えば予め設定されたそれぞれの日時の到来であってもよいがこれに限らず、外部あるいは内部からの送信あるいは受信の要求や売上データが予め定められた容量に達した等の事象であってもよい。
第1操作および第2操作は、例えば予め定められた操作キーを用いた入力あるいは複数の入力の組合せであってもよいがこれに限らない。
また、無線通信機能付記憶媒体は、汎用のメモリーカードで無線通信機能を有するものであり、その具体的な態様としては、例えば、Wi−Fi SDカード(登録商標)やFlucard(登録商標)として市販されているものが挙げられる。ただし、メモリーカードの規格はSDカード(登録商標)に限らず、また、無線通信の規格はメモリーカード間でデータの送受信が可能であれば特に限定されない。
さらに、この発明の好ましい態様について説明する。
(ii)前記送信制御部は、予め定められた第3操作に応答して前記商品データ格納部に格納された商品データを、前記無線通信機能付記憶媒体を介して外部へ送信し、
前記受信制御部は、予め定められた第4操作または第4事象に応答して外部からの商品データを、前記無線通信機能付記憶媒体を介して受信し、前記商品データ格納部に格納された商品データを更新してもよい。
このようにすれば、無線通信を用いて商品データを更新することができる。よって、複数の電子キャッシュレジスタの商品データを容易に整合させることができる。
なお、前記第4事象は、例えば外部からの商品データの受信要求である。
(iii)前記レポート作成部は、予め登録された1以上の送信元からの売上データを前記受信制御部が受信するのを待って前記集計レポートを作成してもよい。
このようにすれば、電子キャッシュレジスタのハードウェア資源に含まれる不揮発性メモリーに予め1以上の送信元を登録しておくことで、送信元からの売上データが揃った後に集計レポートを作成することができる。
(iv)前記第1事象または第2事象は、予め定められた日時の到来であってもよい。
このようにすれば、例えば、電子キャッシュレジスタのハードウェア資源に含まれるタイマーに店舗の営業日の閉店後の時刻を予め設定しておくことで、営業日の閉店後所定の時刻に集計レポートが作成される。
(v)前記送信制御部は、予め定められた第5操作に応答して前記レポート作成部が作成した集計レポートを、前記装着部に装着された無線通信機能付記憶媒体を介して外部へ送信してもよい。
このようにすれば、外部のコンピュータやタブレット端末等に集計レポートを送信することができる。
前記第5操作は、例えば、例えば予め定められた操作キーを用いた入力あるいは複数の入力の組合せであってもよい。前記操作は、集計レポートを送信すべき旨の指示に加えて送信先の指定等を含む複数の入力であってもよい。
また、第5操作に代えて第5事象、例えば、予め定められた端末からの送信要求であってもよい。
この発明の好ましい態様には、上述した複数の態様のうちの何れかを組み合わせたものも含まれる。
前述した実施の形態の他にも、この発明について種々の変形例があり得る。それらの変形例は、この発明の範囲に属さないと解されるべきものではない。この発明には、請求の範囲と均等の意味および前記範囲内でのすべての変形とが含まれるべきである。
10、20、30:電子キャッシュレジスタ、 10a、20a:ECR−CPU、 10b、20b:計算処理部、 10d、20d:ECR表示部、 10i、20i:ECR入力部、 10m、20m:ECR記憶部、 10p、20p:ECRプリンタ部、 10r:レポート作成部、 10s、20s:メモリーカードスロット、 10G、20G、30G:商品データ格納部、 12G、22G、32G:商品データ、 10R、12R、50R、60R:集計レポート、 10S、20S、30S:売上データ格納部、 10RX、20RX:受信制御部、 10TX、20TX:送信制御部、 12、22、32:SDカード、 12a:カードCPU、 12c:カード通信部、 12i:コマンド処理部、 12m:カード記憶部、 12t:カード端子部、 22S、22St、32S、32St:売上データ、 41、43、47:アクセスポイント、 45:ネットワーク、 50:サーバー装置、 50a:サーバーCPU、 50c:サーバー通信部、 50d:サーバー表示部、 50i:サーバー入力部、 50m:サーバー記憶部、 60:ビュアー端末、 60a:端末CPU、 60c:端末通信部、 60d:端末表示部、 60i:端末入力部、 60m:端末記憶部

Claims (4)

  1. 商品別の販売価格を含む商品データを格納する商品データ格納部と、
    オペレータからの操作に応答して前記商品データを参照し売り上げの計算を行う計算処理部と、
    計算した売り上げを売上データとして格納する売上データ格納部と、
    無線通信機能付記憶媒体を装着する装着部と、
    前記装着部に無線通信機能付記憶媒体が装着されているとき、予め設定された日時の到来、送信の要求、売上データが予め定められた容量に達したこと、予め定められた入力の操作の何れかに応答して前記売上データを、前記無線通信機能付記憶媒体を介して外部へ送信するように制御する送信制御部と、
    予め設定された日時の到来、受信の要求、売上データが予め定められた容量に達したこと、予め定められた入力の操作の何れかに応答して前記無線通信機能付記憶媒体を介して外部からの売上データを受信するように制御する受信制御部と、
    前記受信制御部が外部から受信した売上データを前記無線通信機能付記憶媒体に格納し、前記無線通信機能付記憶媒体に格納された売上データと前記売上データ格納部に格納された売上データとを集計して集計レポートを作成するレポート作成部とを備えることを特徴とする電子キャッシュレジスタ。
  2. 前記送信制御部は、予め定められた入力の操作に応答して前記商品データ格納部に格納された商品データを、前記無線通信機能付記憶媒体を介して外部へ送信し、
    前記受信制御部は、外部からの商品データの受信要求に応答して外部からの商品データを、前記無線通信機能付記憶媒体を介して受信し、前記商品データ格納部に格納された商品データを更新する請求項1に記載の電子キャッシュレジスタ。
  3. 前記レポート作成部は、予め登録された1以上の送信元からの売上データを前記受信制御部が受信するのを待って前記集計レポートを作成する請求項1または2に記載の電子キャッシュレジスタ。
  4. 前記送信制御部は、予め定められた入力の操作または予め定められた端末からの送信要求に応答して前記レポート作成部が作成した集計レポートを、前記装着部に装着された無線通信機能付記憶媒体を介して外部へ送信する請求項1〜の何れか一つに記載の電子キャッシュレジスタ。
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