JP6189106B2 - 筒状部材の端面隠蔽部材および端面隠蔽構造 - Google Patents
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Description
また、上記フェンス本体としては、例えば、縦格子材と横格子材を組み合わせて形成した格子体や化粧パネル等の上下端を筒状部材としての上下の胴縁で支持したものが用いられている。
そして、上記胴縁等の筒状部材は、一般に軽量で、耐久性および強度的にも優れていることから、胴縁や横格子を形成する格子材等の横桟部材あるいは縦桟部材が、少なくとも長手方向の両端で開口する筒部を有するアルミニウムの押出成形品で形成されている。
すなわち、上記エンドキャップやジョイント部材等の端面隠蔽部材の隠蔽部によって筒状部材の内部や端面が外部から視認できず見栄えよくするとともに、筒状部材の筒部内に水が浸入したり、虫が入ったりしにくい構造となっている。
そして、上記のように隠蔽面と胴縁の端面との間に隙間が生じると、この隙間を介して雨水や植木ヘのシャワー水等の水が胴縁内に入り込み易くなり、入り込んだ雨水やシャワー水等が胴縁内に溜まり排水されない水が筒部内で腐って汚臭を放つおそれがある。
また、特に、上記格子体や化粧パネルの下端を支持する下胴縁は、エンドキャップやジョイント部材の嵌入筒部が嵌入される筒部の上方に格子体や化粧パネルの下端がスライド嵌合するレール溝部が開口を上方に向けた状態で設けられており、開口を閉じる蓋部材が設けられていても、蓋部材と筒状部材との隙間や蓋部材と縦桟部材との隙間からレール溝部内に雨水やシャワー水等が入り込み、レール溝部内に溜まり易いという問題がある。
本発明において、水みち用凹部の深さは、筒部端面と水みち用凹部の底との間に、入り込んだ水がスムーズに通り抜ける隙間が形成されれば、特に限定されないが、端面隠蔽部材の材質によっては、隠蔽部の厚みを厚くしないと、隠蔽部の強度に問題がでるおそれがあるので、0.5〜0.7mmが好ましい。
水みち用凹部を、筒部の各コーナー部に対面する位置に設けることが好ましい。
また、上記嵌入部は、嵌入部本体と、隠蔽面に直交するとともに、筒状部材内に削られつつ入り込む前記嵌入部本体の壁面に突設されたリブとを備えている構成とすることが好ましい。
さらに、上記リブは、水みち用凹部を臨む位置に設けられていることが好ましい。
端面隠蔽部材の材質は、特に限定されないが、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂等の熱可塑性樹脂、これらの熱可塑性樹脂にガラス繊維やカーボン繊維等の補強繊維を混合した繊維強化樹脂や、アルミニウムやアルミニウム合金などの軽量金属が挙げられる。
また、上記のように嵌入部本体の壁面にリブを設けた構成とした場合、2色成形により、硬質の熱可塑性樹脂からなる嵌入部本体にエラストマー等の弾性を有する樹脂材料からなるリブを一体成形するようにしても構わない。
本発明において、上記筒状部材は、筒部のみからなる構成でも、支柱固定部材が係合したり、縦桟材等の端部が嵌り込む凹溝が筒部に沿って設けられている構成としてもよい。
なお、フェンス本体は、ラティス(格子状)形状をしていても、パネル状をしていても構わない。
さらに、上記リブが、その一端を水みち用凹部を臨む位置に設けられている構成となっており、リブの水みち用凹部側の部分で嵌入部本体と筒状部材の内壁との間に水の通り道となる隙間が確保され、筒状部材内に入り込んだ水をより確実に水みち用凹部内に導くことができる。すなわち、水抜き効果をさらに高めることができる。しかも、リブの削れかすが水みち用凹部内に入り込むため、嵌入部をよりスムーズに筒状部材内に嵌入させることができる。
本発明の端面隠蔽部材は、嵌入部が、嵌入部本体と、隠蔽面に直交するとともに、筒状部材内に削られつつ入り込む前記嵌入部本体の壁面に突設されたリブとを備えている構成となっていると、リブによってガイドされながら、嵌入部が筒状部材内に入り込み、しっかりと位置決めされるとともに、抜けにくくなる。
図1および図2は、本発明の端面隠蔽部材の第1の実施の形態であるエンドキャップをあらわしている。
すなわち、エンドキャップ1aは、隠蔽部となるキャップ本体2aと、筒状嵌入部3aと、2つのアングル状嵌入部4aを備えている。
筒状嵌入部3aは、嵌入部本体となる角筒部31と、10条のリブ32を備えている。
また、角筒部31は、両側壁にビス螺合孔33が穿設されている。
嵌入部本体41は、断面略L字をしていて、L字の長辺側がキャップ本体2aの長辺に平行になるように設けられている。
補強部43は、嵌入部本体41の断面L字の短辺部分を補強するように設けられている。
第1水みち用凹部22aは、角筒部31の各コーナーの両側に設けられた2つのリブ32が臨むように設けられ、略L字形をしている。第1水みち用凹部22aの深さは0.6mmで、第1水みち用凹部22aの大きさは、筒状嵌入部3aが後述する上胴縁71の筒部71aに嵌入状態となったとき、筒部71aの軸方向からみて筒部71aの下側水平壁711の上下および側壁の左右にはみ出す大きさをしている。あるいは、下胴縁72の筒部72aに嵌入状態となったとき、筒部72aの軸方向からみて筒部72aの上側水平壁721(あるいは下側水平壁722)の上下および側壁の左右にはみ出す大きさをしている。
第3水みち用凹部22cは、アングル状嵌入部4aのリブ32が臨むに設けられ、第1水みち用凹部22aおよびと第2水みち用凹部22bと同じ深さで、リブ32の高さ方向寸法がリブ32より大きい。
図4および図5に示すように、このジョイント部材1bは、ABS樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン樹脂等の熱可塑性樹脂、これらの熱可塑性樹脂にガラス繊維やカーボン繊維等の補強繊維を混合した繊維強化樹脂や、アルミニウムやアルミニウム合金などの軽量金属から形成されていて、後述するフェンス本体7aの上胴縁71および下胴縁72の長手方向の端面を隠蔽可能になっているとともに、隣接するフェンス本体7aの上胴縁71同士、下胴縁72同士を連結可能になっている。
また、ジョイント部材1bは、各隠蔽面25からそれぞれ1つの筒状嵌入部3bと2つの平板状嵌入部4bが面対称位置に突設されている。
角筒部34は、図5(a)およ図6に示すように、隠蔽部2bの短手方向に平行な上下面の幅が、隠蔽部2bの長手方向に平行な側壁面の高さより長い断面略長方形をしているとともに、両側壁にビス螺合孔36が穿設されている。
また、角筒部34は、長方形の対角中心軸が、図5(a)に示すように、隠蔽部2bの短辺の中心より一側(図4〜図6では右側)に偏り、かつ、長辺の中心より一側(図4〜図6では上側)に偏った状態で隠蔽面25から突設されている。
第1水みち用凹部26aは、角筒部34の各コーナーの両側に設けられた2つのリブ35が臨むように設けられ、略L字形をしている。第1水みち用凹部26aの深さは0.6mmで、第1水みち用凹部26aの大きさは、筒状嵌入部3bが後述する上胴縁71の筒部71aに嵌入状態となったとき、筒部71aの軸方向からみて筒部71aの下側水平壁711の上下および側壁の左右にはみ出す大きさをしている。あるいは、下胴縁72の筒部72aに嵌入状態となったとき、筒部72aの軸方向からみて筒部72aの上側水平壁721(あるいは下側水平壁722)の上下および側壁の左右にはみ出す大きさをしている。
図7および図8は、上記エンドキャップ1aおよびジョイント部材1bを用いた端面隠蔽構造を備えたフェンスの1例をあらわしている。
各支柱7bは、コンクリート基礎あるいはブロック等のベース8に下端が埋め込まれた状態で垂直に立設されている。
すなわち、エンドキャップ1aは、上胴縁71に対し、図9に示すように、隠蔽面21が上胴縁71の端面に当接するように、筒状嵌入部3aが上胴縁71の筒部71a内に嵌入され、2つのアングル状嵌入部4aが筒部71a下方に設けられた第1レール溝部71b内に嵌入されるとともに、図8に示すように、上胴縁71の一方の側面からビス6がビス螺合孔33にねじ込まれ、抜け止めされた状態で取り付けられる。
また、第1水みち用凹部22a、第2水みち用凹部22bおよび第3水みち用凹部22cがリブ32を臨む位置に設けられているので、リブ32の削れかすは、第1水みち用凹部22a、第2水みち用凹部22bおよび第3水みち用凹部22c内に入り込む。したがって、筒状嵌入部3aおよびアングル状嵌入部4aがリブ32によってガイドされながらスムーズに上胴縁71内に嵌入される。
したがって、上胴縁71の上側端面と隠蔽面21との間に隙間が生じ、この隙間から筒部71a内に水が入り込んだ場合でも、角筒部31の上面側のリブ32に沿って筒部71aの奥側に流れ込まず、リブ32が臨む第1水みち用凹部22aあるいは第2水みち用凹部22bに入り込み、隠蔽面21に沿って下方に流れる。
また、隠蔽面21に沿って下方に流れ落ちた水は、筒部71aの下側水平壁711に沿って設けられた第2水みち用凹部22bおよび下側の第1水みち用凹部22aが、下側水平壁711の上下にはみ出る大きさをしているので、下側水平壁711に沿って設けられた第2水みち用凹部22bおよび下側の第1水みち用凹部22a内を通り、第1レール溝部71b側に流れ、第1レール溝部71bの下方の開口712から排出される。
すなわち、筒部71aの下側水平壁711に排水孔を穿設しなくても、上胴縁71の上側端面と隠蔽面21との間に隙間から筒部71a内に流れ込んだ水が、筒部71a内に溜まることがなく排水される。
また、上胴縁71は、筒部71aの側壁に沿って固定金具(図示せず)の一部が入り込む第2レール溝部71cが設けられているが、第2レール溝部71cの開口713から第2レール溝部71c内に水が流れ込んでも、第2レール溝部71cに入った水は、下側水平壁711と側壁に沿った下側の第1水道用凹部22aを介して第1レール溝部71b側に流れ、第1レール溝部71bの下方の開口712から排水される。
また、第1水みち用凹部22a、第2水みち用凹部22bおよび第3水みち用凹部22cがリブ32を臨む位置に設けられているので、リブ32の削れかすは、第1水みち用凹部22a、第2水みち用凹部22bおよび第3水みち用凹部22c内に入り込む。したがって、筒状嵌入部3aおよびアングル状嵌入部4aが、リブ32によってガイドされながらスムーズに下胴縁72内に嵌入される。
すなわち、レール溝部72b内および筒部72a内に水が溜まることがない。
また、第1水みち用凹部26aおよび第2水みち用凹部26bがリブ35を臨む位置に設けられているので、リブ35の削れかすは、第1水みち用凹部26aおよび第2水みち用凹部26b内に入り込む。したがって、筒状嵌入部3bが、リブ35によってガイドされながらスムーズに上胴縁71内に嵌入される。
したがって、上胴縁71の上側端面と隠蔽面21との間に隙間が生じ、この隙間から筒部71a内に水が入り込んだ場合でも、角筒部31の上面側のリブ32に沿って筒部71aの奥側に流れ込まず、リブ32が臨む第1水みち用凹部26aあるいは第2水みち用凹部26bに入り込み、隠蔽面21に沿って下方に流れる。
また、隠蔽面21に沿って下方に流れ落ちた水は、筒部71aの下側水平壁711に沿って設けられた第2水みち用凹部26bおよび下側の第1水みち用凹部26aが、下側水平壁711の上下にはみ出る大きさをしているので、下側水平壁711に沿って設けられた第2水みち用凹部26bおよび下側の第1水みち用凹部26a内を通り、第1レール溝部71b側に流れ、第1レール溝部71bの下方の開口712から排出される。
すなわち、筒部71aの下側水平壁711に排水孔を穿設しなくても、上胴縁71の上側端面と隠蔽面21との間に隙間から筒部71a内に流れ込んだ水が、筒部71a内に溜まることがなく排水される。
また、上胴縁71は、筒部71aの側壁に沿って固定金具(図示せず)の一部が入り込む第2レール溝部71cが設けられているが、第2レール溝部71cの開口713から第2レール溝部71c内に水が流れ込んでも、第2レール溝部71cに入った水は、下側水平壁711と側壁に沿った下側の第1水道用凹部26aを介して第1レール溝部71b側に流れ、第1レール溝部71bの下方の開口712から排水される。
すなわち、筒部71aに排水孔を穿設しなくても、上胴縁71の上側端面と隠蔽面25との間に隙間から筒部71a内に流れ込んだ水が、筒部71a内に溜まることがなく排水される。
また、第1水みち用凹部26aおよび第2水みち用凹部26bがリブ35を臨む位置に設けられているので、リブ35の削れかすは、第1水みち用凹部26aおよび第2水みち用凹部26b内に入り込む。したがって、リブ35によってガイドされながら、筒状嵌入部3bがスムーズに下胴縁72内に嵌入される。
すなわち、レール溝部72b内および筒部72a内に水が溜まることがない。
図13に示すように、このジョイント部材1cは、隠蔽部27が平面視略直角三角形をしていて、直交する2つの隠蔽面25を備えている以外は、上記ジョイント部材1bと同様になっている。なお、図13中、上記ジョイント部材1bと同様の構造部位については同じ符号を付している。
また、上記の実施の形態では、各隠蔽面から1つの筒状嵌入部と2つのアングル状嵌入部のあるいは板状嵌入部が突設されていたが、筒状部材の形状に応じて1つの筒状嵌入部のみでも構わないし、2つ以上の筒状嵌入部を備えていても構わない。
さらに、上記の実施の形態では、エンドキャップおよびジョイント部材が上下反転させることによって、上胴縁および下胴縁のいずれにも用いることができるようになっていたが、必要に応じて上胴縁および下胴縁のそれぞれエンドキャップあるいはジョイントを用いるようにしても構わないし、支柱の壁面に直接嵌入部を設け、支柱の壁面が隠蔽面を兼ねるようにしても構わない。
1c ジョイント部材
1b ジョイント部材
2a キャップ本体(隠蔽部)
2b 隠蔽部
2c 隠蔽部
21 隠蔽面
22a 第1水みち用凹部
22b 第2水みち用凹部
22c 第3水みち用凹部
25 隠蔽面
26a 第1水みち用凹部
26b 第2水みち用凹部
3a 筒状嵌入部
3b 筒状嵌入部
31 角筒部(嵌入部本体)
32 リブ
33 ビス螺合孔
34 角筒部(嵌入部本体)
35 リブ
36 ビス螺合孔
4a アングル状嵌入部
4b 平板状嵌入部
41 嵌入部本体
42 リブ
43 補強部
6 ビス
7 フェンス
7a フェンス本体
7b 支柱
71 上胴縁
71a 筒部
71b 第1レール溝部
71c 第2レール溝部
711 下側水平壁
712 開口(第1レール溝部)
713 開口(第2レール溝部)
72 下胴縁
72a 筒部
72b レール溝部
72c 溝
721 上側水平壁
722 下側水平壁
723 開口(レール溝部)
73 横格子部材
74 縦桟材
8 ベース
Claims (7)
- 長手方向に連続する筒部を有する筒状部材の長手方向の端面を隠蔽する少なくとも1つの隠蔽面を有する隠蔽部と、
前記隠蔽面から突設され、前記筒状部材の端部に嵌入される嵌入部を備える筒状部材の端面隠蔽部材であって、
前記隠蔽部が、前記筒部端面に対面する位置の一部、かつ、少なくとも筒部の下端に対面する位置に、前記隠蔽面より凹設され、前記筒部の軸方向からみて筒部の壁の厚み方向の両側からはみ出す大きさをした水みち用凹部を備え、
前記嵌入部が、嵌入部本体と、隠蔽面に直交するとともに、筒状部材内に削られつつ入り込む前記嵌入部本体の壁面に突設されたリブとを備え、
前記リブが、水みち用凹部を臨む位置に設けられていることを特徴とする端面隠蔽部材。 - 複数の水みち用凹部が、筒部端面に対面する位置に沿って間欠的に設けられている請求項1に記載の端面隠蔽部材。
- 水みち用凹部が、上下に水平壁を有し、筒状部材の端面を構成するする角筒形状の筒部の各コーナー部に対面する位置に設けられている請求項2に記載の筒状部材の端面隠蔽部材。
- 隠蔽部が同一平面内にない2つ以上の隠蔽面を有し、各隠蔽面からそれぞれ嵌入部が突設されている請求項1〜3のいずれかに記載の筒状部材の端面隠蔽部材。
- 長手方向に連続する筒部を有する筒状部材が、前記筒部の長手軸が水平面に対し平行あるいは傾斜するように配置されるとともに、前記筒状部材の端面が、端面隠蔽部材の隠蔽部に設けられた隠蔽面によって隠蔽されている筒状部材の端面隠蔽構造であって、
前記隠蔽部の、前記筒部端面に対面する位置の一部、かつ、少なくとも筒部の下端に対面する位置に、前記隠蔽面より凹設され、前記筒部の周壁の厚み方向の両側からはみ出す幅をした水みち用凹部を備え、
前記筒状部材が、上側水平壁および下側水平壁を有する角筒形状の筒部と、この筒部の上方に設けられるとともに、上側水平壁を底面とし上部に開口を有する筒部上方に設けられたレール溝部とを備え、
前記水みち用凹部が、前記上側水平壁と下側水平壁の端面に対面する位置に設けられていることを特徴とする筒状部材の端面隠蔽構造。 - 請求項4に記載の端面隠蔽部材の1つの隠蔽面から突出する嵌入部が、1つの筒状部材端部に嵌入され、他のいずれかの隠蔽面から突出する嵌入部が、他の筒状部材端部に嵌入されて、少なくとも2つの筒状部材が端面隠蔽部材を介して連結状態にされている請求項5記載の端面隠蔽構造。
- 筒状部材が、フェンスの横桟部材である請求項5または請求項6に記載の端面隠蔽構造。
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