JP6188642B2 - 下注ぎ造塊方法 - Google Patents

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Description

本発明は、溶鋼を鋳型に下注ぎ注入して鋼塊を製造する下注ぎ造塊方法に関するものである。
一般に、鋳型内で溶鋼を凝固させて鋼塊(鋳塊)を製造する造塊法として、鋳型内への溶鋼の注入方式が異なる上注ぎ法と下注ぎ法とが知られている。これらの造塊法は、圧延鋼材では製造できないような形状の製品や大型の製品の製造などに適用されるが、特に下注ぎ法は、良好な鋳塊肌が得られるという利点を有しているため、品質が重視される高級鋼の製造などに適用される。
この下注ぎ法による下注ぎ造塊方法では、鋳型内に下注ぎされた溶鋼の再酸化や抜熱の防止などを目的として、溶鋼の浴面(表面)に対して「溶鋼被覆剤」の添加が行われている。この溶鋼被覆剤は、溶湯の表面を被覆することで、溶鋼の大気酸化の防止や溶湯の表面からの抜熱を抑制することができる。
ところで、このような「溶鋼被覆剤」は、カルシウムなどの酸化物を主成分とし、溶鋼の表面に浮遊した状態で溶湯の表面を被覆するため、通常であれば、溶鋼内に沈降して鋼塊の内部に巻き込まれることはない。しかし、浴面に浮遊する溶鋼被覆剤は、溶鋼の浴面が鋳型内で乱れるなどして溶鋼中に巻き込まれると、非金属介在物による欠陥となって製品の品質を著しく低下させたり、欠陥発生部位の切捨てにより製品の歩留まりを低下させたりする場合がある。したがって、鋳鍛鋼を鋳込む場合は、上述した非金属介在物による欠陥が完全に抑制されている状態が好ましい。そのため、従来の造塊方法では、上記非金属介在物の混入を防止するために、特許文献1や特許文献2に示すようなさまざまな手段が講じられている。
例えば、特許文献1には、重量%で、C:0.80〜2.00%、Si:2.00%以下、Mn:2.00%以下及びCr:4〜16%を必須成分として含み、更にAlを0.010〜0.100%含有させた鋼を溶製し、該溶鋼を酸化防止剤を使用して下注造塊法により鋳込む際に、鋳込み時の湯上がり速度を200mm/min以下にすることを特徴とする冷間ダイス鋼の製造方法が開示されている。この冷間ダイス鋼の製造方法は、Alを添加すると共に鋳込み時の湯上がり速度を所定値以下として、酸化防止剤の巻き込みを防止することで、欠陥の少ない冷間ダイス鋼を得ることを目的とする技術である。
また、特許文献2には、下注ぎ造塊時に、製造効率を下げることなく溶鋼表面の裸湯の発生を防止しつつも溶鋼被覆剤の使用量を低減する方法が開示されている。この造塊方法でも、溶鋼被覆剤の使用量が低減されるため、結果的に非金属介在物の発生が防止可能となる。
特許文献3には、下注ぎ造塊時に、介在物欠陥や表面ワレ等の欠陥発生を防止するためにスライドノズルを開閉制御する方法が開示されている。この造塊方法によれば、溶湯の表面流速が抑制され、造塊パウダーの膜切れや巻き込みを防止することで、欠陥の発生を効果的に防止することを目的としている。
特開昭61−276954号公報 特開平9−239494号公報 特開2014−14851号公報
ところで、鋳型内の溶鋼が大きく流動した場合、鋳造中の溶鋼の表面に浮遊する溶鋼被覆剤が溶湯の下降流に巻き込まれて溶湯内に入り込み凝固殻に捕捉されてしまうと、溶鋼中に混入した溶鋼被覆剤(非金属介在物)が原因となって介在物欠陥が発生してしまう可能性がある。また、一般に湯上り速度は鋳型サイズによって変化し、種々の鋼塊サイズに
対して指針を与えるものではない。
特許文献1は、このような介在物欠陥の発生を抑制することを目的する技術であるが、溶鋼の流動について、鋳込み時の湯上がり速度を単に200mm/min以下にすることしか記載していない。湯上がり速度を単に所定値以下とするだけでは、溶鋼の流動を常に抑制することは困難であり、さらに、溶鋼温度の低下や湯道の詰まり等操業上の問題の発生が懸念され、鋳込みに要する時間も含めて効率的な操業条件を得ることは困難であるという問題がある。
また、特許文献2も、特許文献1と同様の目的の技術であるが、湯道形状を「吐出湯道の先端内径D1と本体部内径D2との比(D1/D2)が1.1以上」とすることで、酸化防止材の巻き込み等も防止されて鋼塊の品質が向上するとしている。しかしながら、様々な鋳造条件(例えば、鋳造速度、鋳造量など)で鋳造を行う下注ぎ造塊において、前述の条件を満たすだけで、溶鋼の流動を常に抑制し且つ酸化防止材の巻き込み等を防ぐことは困難であると思われる。
特許文献3は、スライドノズルの開閉によって湯上り速度を制御するものであるが、特許文献1と同様に、湯上がり速度を単に所定値以下とするだけでは、溶鋼の流動を常に抑制することは困難であり、種々の鋼塊サイズにおいて適用し得るものではなく常に欠陥を防止することは困難である。加えて、湯上り速度を変更する時間も規定されておらず、鋳込みに要する時間も含めて効率的な操業条件を得ることは困難であるという問題がある。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、溶鋼への溶鋼被覆剤の巻き込みに起因する介在物欠陥の発生を防止して、鋼塊品質を向上させることができる下注ぎ造塊方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の下注ぎ造塊方法は以下の技術的手段を講じている。
即ち、本発明の下注ぎ造塊方法は、溶鋼を、直径が30〜120mmとされた湯道及び下注入口を経由した下注ぎ注入によって、直径が500〜2900mm、高さが1300〜6000mmであって、下側に比べて上側の方が大径とされた形状の鋳型に鋳込んで重量が2〜200tonの鋳塊を造塊するに際し、まず前記鋳型内の溶鋼に溶鋼被覆剤を添加し、前記造塊が完了する鋳込完了時間が6000s以内の場合に、前記溶鋼被覆剤の添加後、前記鋳型への溶鋼の吐出速度を、前記鋳型内における溶鋼の深さに応じて下記の式を満たすように制御し、前記溶鋼の吐出速度の速度変動を0.05(m/s)以下とすることを特徴とする。
本発明の下注ぎ造塊方法によれば、溶鋼への溶鋼被覆剤の巻き込みに起因する介在物欠陥の発生を防止して、鋼塊品質を向上させることができる。
本発明の実施形態による下注ぎ造塊方法を行う下注ぎ造塊装置の概略構成を示す図である。 本実施形態による下注ぎ造塊装置の鋳型の縦方向の断面形状と共に鋳型内部を概略的に示す図である。 本実施形態における溶鋼被覆剤の巻き込みの有無を表すグラフを示す図である。 本実施形態による下注ぎ造塊方法における鋳込速度の一つのパターンを表すグラフを示す図である。 溶鋼被覆剤の巻き込みの有無を表すグラフに溶鋼吐出速度の一つのパターンを重ねて示す図である。
以下、図を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態による下注ぎ造塊方法が適用される下注ぎ造塊装置1について説明する。なお、図1は、下注ぎ造塊方法を行う下注ぎ造塊装置1の概略構成を示す図であり、図2は、下注ぎ造塊装置1の鋳型2の縦方向の断面形状と共に鋳型2の内部を概略的に示す図である。
図1に示すように、下注ぎ造塊装置1は、取鍋3内の溶鋼が注入される注入管4と、この注入管4を介して取鍋3内の溶鋼が下方から装入される鋳型2と、鋳型2が上面に載置される定盤5とを備えている。
具体的には、注入管4は、定盤5の上面から上方に向かって立つように設けられた塔状の部材であり、内部には溶鋼が通る湯道6が上下方向に沿って形成されている。注入管4の湯道6は、注入管4内の貫通孔に耐火物を内張りすることで円形の断面を有する円筒形状となるように形成されており、この湯道6を通じて取鍋3内の溶鋼を導くことができる。
定盤5は、注入管4及び鋳型2の下側に配置された平板状の部材であり、注入管4及び鋳型2を下方から支持する。定盤5の内部には、溶鋼が通る湯道6が、注入管4の下側と、鋳型2の下側との2点間を結ぶように形成されていて、注入管4に注入された溶鋼を鋳型2内に送ることができる。鋳型2は、鋳鉄製の容器である。鋳型2の上側は上方に向かって開口しており、また鋳型2の下側には定盤5の湯道6から溶鋼を注入(吐出)可能な下注入口7(溶鋼吐出口)が形成されている。
上述した構成を有する下注ぎ造塊装置1にて下注ぎ造塊を行うにあたっては、まず、取鍋3をクレーンで注入管4の上方に移動し、取鍋3の底部に形成されたノズル9の中心と注入管4の上端部に形成された湯道6の開口部の中心とが合うように位置調整する。その後、取鍋3の底部のスライドバルブ10を開いて開状態とすることで、取鍋3内の溶鋼を、ノズル9を介して注入管4の湯道6に導き入れ、定盤5の湯道6を経由して鋳型2に送る。このようにして鋳型2に到達した溶鋼は、鋳型2の下注入口7から鋳型2内に吐出されて(流入して)溜まり(溶鋼の鋳型2内への流入を鋳込みという)、さらに鋳型2内で冷却されてインゴット等の鋳塊となる。この下注ぎ造塊方法においては、例えば船舶用部品などに用いられる大型鍛造品等の素材となる鋳塊を製造することができる。
ところで、上述した下注ぎ造塊方法において、鋳型2に鋳込まれた溶鋼の浴面(湯面)が大気に接触すると、溶鋼は大気との接触面から酸化して酸化アルミニウムなどの非金属介在物が生じ、鋳塊の清浄度が低下してしまう。そこで本実施形態では、溶鋼の酸化を防止すると共に抜熱を防止するために、溶鋼の鋳型2内への注入が始まった段階で、溶鋼の湯面を被覆する溶鋼被覆剤が添加される。この溶鋼被覆剤は、溶融スラグ成分となる酸化物(例えばSiO2-CaO-Al2O3)及び保温性確保や溶鋼被覆剤の溶融性を制御する炭素などを含むものであり、溶鋼浴面上を浮遊しつつ溶鋼の表面を被覆することが可能となっている。
溶鋼被覆剤は、溶鋼が凝固する際に浮遊したままであるため、通常であれば浮遊した溶鋼被覆剤が鋳塊内に入り込むことはない。しかし、下注ぎ造塊方法では、鋳型2の底部から鋳込みを行うという手法ゆえに、鋳込み時の溶鋼の吐出流によって鋳型2内で溶鋼が大きく動く(大きく流動する)ことがある。溶鋼が大きく流動すると、浮遊する溶鋼被覆剤が溶鋼の内部に入り込み(巻き込まれ)、そのまま溶鋼が凝固すると、溶鋼内部に入り込んだ溶鋼被覆剤(非金属介在物)が、凝固殻に捕捉されて鋼塊中に残存し、介在物欠陥となってしまう可能性がある。
つまり、図2に示すように、溶鋼被覆剤が溶鋼へ巻き込まれる現象は、鋳型2内の溶鋼に強い下降流の垂直成分が発生した場合に、発生した下降流の垂直成分に溶鋼被覆剤が巻き込まれることで生じる。例えば、下注入口7から鋳型2内に注入された溶鋼は鋳型2内を下方から上方に向かって移動し、やがて浴面付近に到達する。このとき、溶鋼の吐出圧が大きい場合には、図2に記号Aで指し示すように溶鋼被覆剤の浴面の中央付近が上方に向かって盛り上がるように沸き上がる。この沸き上がっている部分はその上方からの外観によって一般に「目玉」と呼ばれる。「目玉」の中央では、上方に向かって勢いをつけて吹き上がった溶鋼が、「目玉」の上端付近に達すると勢いを失って「目玉」の外側に向かって流れ落ち、ちょうど噴水のような溶鋼の流れが生じている。また、「目玉」の周囲では、外側に向かって流れ落ちる溶鋼に押されて溶鋼被覆剤が浴面の外周縁部に追いやられ、溶鋼被覆剤で覆われていない裸湯の領域が盛り上がるように形成される。
つまり、「目玉」の近傍では、外側に向かって流れ落ちる溶鋼により、鋳型2内を上方から下方に向かって下降する溶鋼の下降流が形成される。この下降流のすぐ近くには外周縁部に追いやられた溶鋼被覆剤が存在しているため、下降流の垂直成分に溶鋼被覆剤が巻き込まれる可能性がある。ただ、下降流の垂直成分の流速が小さい場合には、溶鋼被覆剤の浮上速度(浮上力)の方が勝っているため、溶鋼被覆剤の巻き込みが発生しても溶鋼被覆剤がすぐに浮上し、介在物欠陥になることはない。しかし、下降流の垂直成分が大きくなって溶鋼被覆剤の浮上速度を超えた場合に、溶鋼被覆剤は浮上できなくなって凝固殻に捕捉されてしまい介在物欠陥になってしまう。それゆえ、溶鋼被覆剤の巻き込みを低減するためには、溶鋼被覆剤が鋳塊内部にまで下降しないように、「目玉」で生じる下降流の垂直成分を弱くする必要がある。
このような下降流の垂直成分の強弱には、「鋳型内溶鋼深さ」と「溶鋼の吐出速度」とが大きく影響する。
そこで、鋳込み時の溶鋼の吐出流の速度(溶鋼吐出速度v)を低くすることができれば、溶鋼被覆剤の巻き込みは抑制できる可能性がある。しかし、鋳込み初期は溶鋼の湯面が低く、この湯面と溶鋼被覆剤の界面から鋳型2の底部に設けられた下注入口7(又は鋳型2のシュー上端)までの距離(鋳型内溶鋼深さh)が浅いため、溶鋼の吐出流の影響を強く受け、完全に溶鋼被覆剤の巻き込みを防止することは難しい。よって、吐出流を抑制するために、鋳型2に鋳込む速度を小さくする必要があるが、その場合、下注ぎを終えるまでの時間が長くなり、生産性の低下を招く。加えて、鋳込みを終えるまでの時間が長くなることで、鋳込み終了時の溶鋼温度が低下するため、沈降性非金属介在物の発生リスクが高まる。
そのため、溶鋼吐出速度vを低くするために、溶鋼を鋳型2に鋳込む速度(鋳込速度M)を低くして溶鋼被覆剤の巻き込みを防止しつつも、鋳込み時間をなるべく短くしなくてはならないという相反する結果が要求される。尚、鋳込速度Mは、単位時間あたりに鋳型2内に吐出される溶鋼の重量、言い換えれば、単位時間あたりに湯道6を流れる溶鋼の重量であり、取鍋3の底部に設けられたスライドバルブ10を調整することによって設定することができる。
さらに、溶鋼吐出速度vとは、鋳型2への溶鋼の吐出速度であって、下注入口7から鋳型2内に吐出される溶鋼の流速を表す変数である。具体的に、溶鋼吐出速度vは、溶鋼を鋳型2に鋳込む速度(鋳込速度M)と下注入口7の断面積dとを用いて、以下に示す式(1)によって得られる。
上記式(1)で得られる溶鋼吐出速度v(m/s)を用いることで、以下のような効果が得られる。つまり、鋳込み時の溶鋼流量は操業条件で変化し、また鋼塊サイズによっては下注ぎ時のノズル孔径も変化する。従来は鋳込速度M(kg/min又はton/min)に基づいて制御を行うことが多かったが、湯道及び下注ぎノズル孔(下注入口7)の大きさが異なれば、同じ鋳込速度Mでも溶鋼吐出速度vが変化してしまい、一般的な整理が困難である。そこで、式(1)に示すように、鋳込速度Mを下注ぎノズル孔(下注入口7)の断面積dで除し、鋳込み時の溶鋼吐出速度vとすることで、湯道及び下注ぎノズル孔(下注入口7)の径に依存しない一般化を可能とした。
上述のように、本実施形態の下注ぎ造塊方法は、式(1)に示す溶鋼吐出速度vを用いて、溶鋼中への溶鋼被覆剤の巻き込みを抑制することで介在物欠陥の発生を防止しつつ、鋳込み時間を可能な限り短くする方法である。
具体的に、本願の発明者らは、溶鋼被覆剤の巻き込みが、溶鋼被覆剤と溶鋼の界面における溶鋼の流速がある臨界値を超えたときに生じることに着目した。その上で、本願の発明者らは、実験、シミュレーション、観察及び検証を経て、この界面近傍の流速が、鋳込み時の溶鋼の溶鋼吐出速度vと相関があり、溶鋼吐出速度vが大きい(つまり、鋳込速度Mが大きい)と、溶鋼被覆剤と溶鋼の界面近傍における溶鋼の流速も大きくなることを知見するに至った。
そこで、本実施形態の下注ぎ造塊方法では、特に鋳込み初期における溶鋼吐出速度v(つまり、鋳込速度M)を変化させることで、溶鋼被覆剤の巻き込みを防止する。具体的には、鋳型2内における溶鋼の深さである鋳型内溶鋼深さhが浅く溶鋼被覆剤が巻き込まれやすい鋳込み初期のみ、溶鋼吐出速度vを低下させ、鋳型内溶鋼深さhが大きくなったときに溶鋼吐出速度vを増加させる。さらに、本実施形態の下注ぎ造塊方法では、溶鋼吐出速度vを変化させるタイミングを明確に提示することができる。このタイミングは、従来の手法では、鋳込み初期から鋳込み終了まで一律に鋳込み速度を減らす指針を提示するものであるため、全く知ることができないものである。
このような前提の下、本実施形態の下注ぎ造塊方法では、鋳型2内における溶鋼の深さである鋳型内溶鋼深さhを用いて、以下に式(2)として示す不等式を満たす溶鋼吐出速度vを得る。
図2に示すように、式(2)における鋳型内溶鋼深さhは、鋳型2底部の凹部(シュー)上端から溶鋼の湯面までの距離であり、ある鋳型内溶鋼深さhについて、式(2)の等号が成立するときの溶鋼吐出速度vが、溶鋼被覆剤の巻き込みを発生させない溶鋼吐出速度vの上限値である。実際の操業においては、この上限値以下の溶鋼吐出速度vを決定し、この決定した溶鋼吐出速度vを式(1)に適用して種々の鋼塊サイズに応じた鋳込速度Mを求める。下注ぎ造塊装置1のオペレータは、この求めた鋳込速度Mを実現するように、スライドバルブ10を調整する。あるいはノズル9の内径を変えることでも鋳込速度Mを調整可能である。
このように、鋳型2内での溶鋼の深さである鋳型内溶鋼深さhを用いることで、鋼塊サイズに依存しないパラメータによって溶鋼吐出速度vを決定し、鋳込まれる溶鋼の量を表す鋳込速度Mを制御できるようになる。
尚、鋼塊サイズが異なれば鋳型2の直径も変化するが、溶鋼被覆剤の巻き込みは、鋳込み時の吐出流が溶鋼表面にあたってその流れの方向が変化する箇所で生じるため、鋳型2の直径にはほとんど影響されないことが本願の発明らによって見出されている。そのため、本実施形態では、巻き込み挙動に関係するパラメータとして鋳型2の直径を考慮する必要がなく、溶鋼吐出速度vと鋳型内溶鋼深さhのみをパラメータとして採用する。
上述の式(2)は、以下の表1に示す実験の結果に基づいて導き出されたものである。
この表1に示す結果を得た実験は、次のようにしてなされた。
鋳型内溶鋼深さh(溶鋼深さh)として0.0m,0.2m,0.45m,0.56m,0.67m,0.78mを選択し、溶鋼吐出速度v(吐出速度v)として0.33m/s,0.47m/s,0.71m/s,1.04m/s,1.33m/sを選択して、これら鋳型内溶鋼深さhと溶鋼吐出速度vの組み合わせにおいて下注ぎ造塊を行い、溶鋼被覆剤の巻き込みが発生したか否かを判断した。鋳型内溶鋼深さhと溶鋼吐出速度vの各組み合わせにおいて、その組み合わせにおける鋳型内溶鋼深さhに達するまで溶鋼被覆剤の巻き込みが発生しない溶鋼吐出速度vで下注ぎ造塊を行い、鋳型内溶鋼深さhに達したときに初めて、当該組み合わせにおける溶鋼吐出速度vとなるように下注ぎ造塊を行った。
このときの実験方法及び実験条件は、次のとおりである。
上述の下注ぎ造塊には一次精錬、及び二次精錬された溶鋼を用いた。一次精錬は、例えば、容量100tonの電気炉(交流式アーク炉)を用いてスクラップを溶解し、溶解された溶鋼を取鍋へ傾注しつつ出鋼して行った。また、二次精錬は、例えば、LF(Ladle Furnace)法を用いて、成分調整、介在物除去を行った後、取鍋を蓋で覆い、取鍋内を70Pa程度の真空状態とした上でArガスプラグ(底吹き用プラグ)からArガスを吹込み、20分間真空脱水素処理を行った。
一次精錬及び二次精錬に続く下注ぎ造塊では、予め溶鋼被覆剤が入れられた袋(溶鋼被覆剤袋)を鋳型2底部の凹部(シュー)の上端近傍に吊るした。その上で、取鍋3から湯道6を通じて鋳型2内に鋳込みまれた溶鋼が鋳型2のシュー上端に達したときに、溶鋼と接触した溶鋼被覆剤袋が燃え、溶鋼被覆剤袋内の溶鋼被覆剤が溶鋼表面に散布された。
この下注ぎ造塊において、溶鋼被覆剤は、鋳込み中に鋳型2又は鋼塊間に侵入してスラグスキンとなり消費された。そこで、溶鋼表面に裸湯が見えた場合は、溶鋼被覆剤を適宜追装した。溶鋼被覆剤の種類としては、当業者常法どおりの溶鋼被覆剤を用いた。
このような下注ぎ造塊において、得られた鋼塊の重量は2〜200tonの範囲であり、鋳型2の直径は500〜2900mmの範囲であり、鋳型2の高さは1300〜6000mmの範囲であり、湯道6及び下注入口7の径は、φ30〜120mmの範囲であった。
上述の下注ぎ造塊によって所定位置まで鋳込みが終了した後、鋳塊が完全凝固するまで静置した。なお、後述のように、表1の実験は4000(s)以内に鋳込みを完了したも
のであり、沈降性非金属介在物欠陥が発生しない条件で実施した。そして、完全凝固後、脱型し、鍛造工程に移行した。この鍛造工程に送られた鋼塊に対して超音波探傷法などの探傷を行い、非金属介在物の発生を検査することで溶鋼被覆剤の巻き込みの有無を判断した。
溶鋼被覆剤の巻き込みが発生しなかった組み合わせに対しては、「巻き込みの発生が無かった」として記号「○(丸印)」を付し、溶鋼被覆剤の巻き込みが発生した組み合わせに対しては、「巻き込みの発生が有った」として記号「×(クロス)」を付した。その上で、記号「○(丸印)」を付した組み合わせを本発明の実施例とし、記号「×(クロス)」を付した組み合わせを本発明の比較例として上記表1にまとめた。尚、表1に示される鋳込速度M(ton/min)は、オペレータが溶鋼吐出速度vを実現するためにスライドバルブ10を調整した結果である。
図3は、表1に示す実験結果を、鋳型内溶鋼深さhと溶鋼吐出速度vによるグラフ上にプロットしたものであり、溶鋼の吐出流速と溶湯の深さについての溶鋼被覆剤の巻き込みの有無を表すグラフを示す図である。この図3に示すグラフにおいて、巻き込みの発生が無かった記号「○(丸印)」と、巻き込みの発生が有った記号「×(クロス)」を分かつ境界線Lを検討した。その結果、上述の式(2)を満たす鋳型内溶鋼深さhと溶鋼吐出速度vの組み合わせにおいて巻き込みの発生が無く、これら組み合わせのうち、式(2)の等号が成立する組み合わせによって得られる曲線を境界線Lとして採用した。
この式(2)に基づく境界線L上の溶鋼吐出速度vが、対応する鋳型内溶鋼深さhにおける溶鋼吐出速度vの最大値であり、この最大値以下の溶鋼吐出速度vであれば、溶鋼被覆剤の巻き込みは発生しない。しかし、実操業上、鋳込み初期の溶鋼吐出速度vには下限が存在する。溶鋼吐出速度vを小さくしすぎる、つまり鋳込み時の溶鋼量が少なすぎる場合、湯道6の中で溶鋼が凝固し湯道6が詰まってしまうため、下注ぎ造塊ができなくなる。そこで、本願発明者らは、湯道6の中で溶鋼が凝固しない鋳込速度Mの最小値を検討し、得られた鋳込速度Mの最小値を基に、溶鋼吐出速度vの最小値を0.21m/sとした。
また、上述の式(2)を満たす溶鋼吐出速度vの範囲において、溶鋼吐出速度v(つまり、鋳込速度M)は任意に制御することができるが、溶鋼吐出速度vの速度変動(加速度)が0.05(m/s)を越えると、溶鋼吐出速度vの変動に起因して溶鋼の浴面が乱れるなどの理由で溶鋼被覆剤の巻き込みが生じるため、溶鋼吐出速度vの変動(加速度)を0.05(m/s)以内に抑制しつつ溶鋼吐出速度vを変化させる必要がある。
さらに、溶鋼被覆材の巻き込み防止の観点においては、溶鋼吐出速度vの最小値を満たし、かつ変動を0.05(m/s)以内に抑制した条件においては、任意に速度を変更できるが、鋳込速度Mが小さすぎる場合、取鍋3内の溶鋼の温度低下がおき、取鍋3内で溶鋼が凝固し、耐火物への付着による生産性阻害、湯道内での凝固を引き起こす。加えて、鋳型内の溶鋼温度が低下すると、沈降性非金属介在物の発生リスクが高まることが知られており、これらの欠陥発生リスクの増大も懸念される。したがって、鋳込速度Mは、以下に式(3)として示す不等式を満たす必要がある。
limは、取鍋3内の溶鋼温度と取鍋3内の溶鋼の冷却速度で決定され、6000(s)以内であれば取鍋3の耐火物への地金付着や沈降性非金属介在物欠陥の発生リスクが
増大することはなかった。よって、式(4)として示す不等式が得られる。なお、tlimが4000(s)以内であれば、沈降性非金属介在物の発生は見られなくなった。
以上に説明したように、上述の式(2)及び式(4)に基づいて、鋳型内溶鋼深さhに応じた溶鋼吐出速度vを決定し、オペレータが、決定された溶鋼吐出速度vを実現する鋳込速度Mとなるように鋳型2のスライドバルブ10を調整すれば、溶鋼被覆剤の巻き込みの無い鋳塊を得ることができる。
ここで、図3を参照して、溶鋼被覆剤の巻き込みを防ぎつつ鋳込みに要する時間を最も短くするには、鋳込み開始から増加する鋳型内溶鋼深さhに対して、境界線L上において対応する溶鋼吐出速度v、つまり溶鋼吐出速度vの最大値を常に採用すれば良い。
しかしながら、下注ぎ造塊装置1のオペレータが、採用された溶鋼吐出速度vを常に忠実に実現するようにスライドバルブ10を調整することは困難である場合が多い。
その場合は、図4に示すようなパターンの鋳込速度Mとなるようにスライドバルブ10を調整するとよい。図4は、下注ぎ造塊方法における鋳込速度Mの一つのパターンを表すグラフを示す図である。まず、鋳込み開始直後は、湯道6や下注入口7の詰まりを防止するために鋳込速度Mを大きくし、溶鋼が鋳型2に到達した直後に、上述の式(2)を満足する溶鋼吐出速度vとなるように、スライドバルブ10を調整して鋳込速度Mを低下させる。その鋳込速度Mを第1鋳込速度として一定に保ってしばらく鋳込みを行う。鋳型内溶鋼深さhがある程度大きくなった後、溶鋼吐出速度vが上述の式(2)を満足する範囲内で、徐々にスライドバルブ10を調整して鋳込速度Mを大きくし、その大きくなった鋳込速度Mを第2鋳込速度として一定に保って以降の鋳込みを行う。
この第1鋳込速度及び第2鋳込速度といった2つの一定の鋳込速度Mを用いることによって、2つの一定の溶鋼吐出速度vによる鋳込みを実現することができる。
図5は、溶鋼吐出速度vによる鋳込みの一例を示すグラフであり、図3に示すグラフに2つの一定の溶鋼吐出速度vを用いた鋳込みの一つのパターンPを重ねて示す図である。図5のパターンPにおいて、鋳型内溶鋼深さhがおよそ0.0〜0.32mの間は、第1鋳込速度に対応した溶鋼吐出速度vであり、およそ0.32〜0.62mの間は鋳込速度Mの上昇に伴って溶鋼吐出速度vも上昇し、0.62m以降は、第2鋳込速度に対応した溶鋼吐出速度vで鋳込が行われている。そして、このパターンPにおける溶鋼吐出速度vは、常に上述の式(2)を満たす範囲内にある。
パターンPに示すように、連続的には変化しない一定の溶鋼吐出速度vを複数用いて下注ぎ造塊(鋳込み)を行うことによって、スライドバルブ10を調整するオペレータに大きな負担をかけることなく溶鋼被覆剤の巻き込みを防ぎ、かつ鋳込みを短時間で終えることができる。
また、図5には、鋳込み中終始一定の吐出速度を用いた鋳込みのパターンQを示している。パターンQにおいて、上述の式(2)を満たしているが、式(4)を満たさないため、取鍋3への地金付着や沈降性非金属介在物の発生リスクが高まる。
以上、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。特に、今回開示された実施形態において、明示的に開示されていない事項、例えば、運転条件や操業条件、各種パラメータ、構成物の寸法、重量、体積などは、当業者が通常実施する範囲を逸脱するものではなく、通常の当業者であれば、容易に想定することが可能な値を採用している。
1 下注ぎ造塊装置
2 鋳型
3 取鍋
4 注入管
5 定盤
6 湯道
7 下注入口(溶鋼吐出口)
9 ノズル
10 スライドバルブ

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  1. 溶鋼を、直径が30〜120mmとされた湯道及び下注入口を経由した下注ぎ注入によって、直径が500〜2900mm、高さが1300〜6000mmであって、下側に比べて上側の方が大径とされた形状の鋳型に鋳込んで重量が2〜200tonの鋳塊を造塊するに際し、
    まず前記鋳型内の溶鋼に溶鋼被覆剤を添加し、
    前記造塊が完了する鋳込完了時間が6000s以内の場合に、前記溶鋼被覆剤の添加後、前記鋳型への溶鋼の吐出速度を、前記鋳型内における溶鋼の深さに応じて下記の式を満たすように制御し、
    前記溶鋼の吐出速度の速度変動を0.05(m/s)以下とすることを特徴とする下注ぎ造塊方法。
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