JP6187859B2 - 読取レンズおよび分光測定装置 - Google Patents
読取レンズおよび分光測定装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6187859B2 JP6187859B2 JP2013124240A JP2013124240A JP6187859B2 JP 6187859 B2 JP6187859 B2 JP 6187859B2 JP 2013124240 A JP2013124240 A JP 2013124240A JP 2013124240 A JP2013124240 A JP 2013124240A JP 6187859 B2 JP6187859 B2 JP 6187859B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- lens
- reading
- lenses
- line
- lens group
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Spectrometry And Color Measurement (AREA)
- Lenses (AREA)
Description
この特許文献1に記載の分光測定装置は、画像担持媒体に光を照射する光照射部と、前記画像担持媒体からの拡散光の一部を透過するための一次元に配列された複数の開口部が設けられたホールアレイと、前記ホールアレイ上における像を結像するための結像光学系と、前記結像のための光線を回折する回折素子と、前記回折素子により分光された光を受光する一次元に配列された複数の画素を有する受光部と、を有している。前記受光部は、所定の数の画素ごとに複数の分光センサ部が形成されている。前記ホールアレイの一つの開口部を通過した光は、前記回折素子により分光され、前記受光部における対応する一つの分光センサ部における各々の画素に入射させることにより、前記拡散光における光の分光特性を得ることができるものであって、前記回折素子における構造は、前記結像光学系によって結像される像の像高に対応して、変化するように形成されている。
このような分光測定装置に用いられる、結像光学系の読取レンズは、回折素子により回折された像を一次元の受光部であるラインセンサに結像させるために、像側にテレセントリック性を有する必要があると共に、可視域全域に亘って、色収差を良好に補正する必要がある。
また、4群6枚構成のテレセントリックなレンズの例として、特許文献4(特開2010−186011号公報)に記載の広角光学系や特許文献5(特開2012−37640号公報)記載の広角光学系等がある。
しかしながら、特許文献2に記載のテレセントリック対物レンズは、レンズの構成枚数が9枚と多く、この対物レンズを使用すると、測定装置が大型化すると共に、コストも高くなってしまう、という問題点がある。
また、特許文献3に記載のレンズは、レンズの構成枚数は、6枚構成と比較的少ない構成枚数であるが、非球面を2〜3面使用しており、さらに、レンズ全長が焦点距離の2倍以上あるため、レンズ全長が大きく、同様に測定装置が大型化すると共に、コストも高くなってしまう、という問題点がある。
また、特許文献4に記載のレンズおよび特許文献5に記載の広角光学系は、レンズ構成が4群6枚と比較的少ない構成枚数であるが、光学系に非球面を2面または3面使用しているため、コストが高くなってしまうと共に、歪曲収差が非常に大きい、という問題点がある。
具体的な実施例について説明する前に、先ず、本発明の概念的(原理的)な実施の形態を説明する。
本発明の第1の実施の形態に係る読取レンズは、
物体側から像側に向かって、順次、両凸レンズの第1レンズと凹面を物体側に向けて配置された負メニスカスレンズの第2レンズが接合されて全体で正の屈折力を有する第1レンズ群と、両凹レンズの第3レンズと凸面を物体側に向けて配置された正メニスカスレンズの第4レンズが接合され全体で負の屈折力を有する第2レンズ群と、両凸レンズの第5レンズからなる第3レンズ群とで構成された3群5枚構成で、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間に開口絞りを有し、像側にテレセントリックとなるように配置された構成とした(請求項1に対応する)。
レンズの構成枚数を3群5枚構成とし、上述したレンズ構成とすることで、像側のテレセントリック性を±1°程度と非常に良好なテレセントリック性を有するものとすることができ、更にC線(656.27nm)からg線(435.83nm)と広い範囲で軸上の色収差を良好に補正し、かつ緒収差も良好に補正され良好な性能を得られるものとすることができる。
前記第5レンズのe線の焦点距離をf5、全系のe線の合成焦点距離をf、正レンズである前記第1レンズと前記第4レンズと前記第5レンズのd線の屈折率の平均をn凸、負レンズである前記第2レンズと前記第3レンズのd線の屈折率の平均をn凹、正レンズである前記第1レンズと前記第4レンズと前記第5レンズのアッベ数の平均をν凸、負レンズである前記第2レンズと前記第3レンズのアッベ数の平均をν凹としたとき、下記の条件式(1)、(2)、(3):
(1)0.430<f5/f<0.432
(2)−0.052<n凸−n凹<−0.047
(3)14.28<ν凸−ν凹<15.72
を満足することが望ましい(請求項2に対応する)。
条件式(1)は、前記第5レンズのパワーを定めるもので、上限を超えると前記第5レンズのパワーが弱くなりすぎ、テレセントリック性を確保することが困難になると共に、レンズが大きくなってコストアップの原因となる。条件式(1)の下限を下回ると、前記第5レンズのパワーが強くなり過ぎるため、諸収差を良好に補正することが困難となる。
また、条件式(3)は、軸上の色収差を良好に補正する条件である。条件式(3)の上限を超えると軸上の色収差が補正過剰になり主波長より短波長側で軸上の色収差が正の側に大きくなる。逆に、条件式(3)の下限を下回ると軸上の色収差が補正不足になり主波長より短波長側で負の側に軸上の色収差が大きくなってしまう。
各条件式(1)、(2)、(3)を満足することで、テレセントリック性と各収差をより良好に補正することが可能となり、良好な結像性能を有する読取レンズが得られる。
上記のように構成された読取レンズにおいて、5枚のレンズが全てガラスレンズであることが望ましい(請求項3に対応する)。
光学系に非球面を形成することなく、色収差をはじめ、諸収差を良好に補正することを実現し、併せてコストの低減を図ることができる。
上述した読取レンズにおいて、C線からg線に対する入射光束の主光線が、前記第3レンズ群の最終面を射出したときの光軸とのなす角をαとし、αの符号を光軸から測って反時計回りを正、時計回りを負として、次の条件式(4):
|α|<1° (4)
を満足することが望ましい(請求項5に対応する)。
レンズの構成枚数を3群5枚構成とし、像側のテレセントリック性を±1°以下とすることで、非常に良好なテレセントリック性を有することができる。更に収差図を見れば明らかなように、C線(656.27nm)からg線(435.83nm)と広い範囲で軸上の色収差を良好に補正し、かつ緒収差も良好に補正され良好な性能を得ることができる。
分光測定装置に用いられる結像光学系は、回折素子で回折された像を一次元の受光部であるラインセンサに結像させるために、像側にテレセントリック性を有する必要があり、且つ可視域全域に亘って、色収差を良好に補正されたレンズであることが必要である。このため、本発明に係る読取レンズは、分光測定装置に正に好適なものである。
なお、第1の実施の形態における実施例1〜実施例4における記号の意味は、下記の通りである。
f:全系のe線の合成焦点距離
FNo:Fナンバ
m:縮率
ω:半画角(度)
Y:物体高
ri(i=1〜9):物体側から数えてi番目のレンズ面の曲率半径
di(i=1〜8):物体側から数えてi番目の面間隔
nj(j=1〜5):物体側から数えてj番目のレンズの材料の屈折率
νj(j=1〜5):物体側から数えてj番目のレンズの材料のアッベ数
rc1:ダミーガラスの物体側の曲率半径
rc2:ダミーガラスの像側の曲率半径
dc1:ダミーガラスの肉厚
nc1:ダミーガラスの屈折率
νc1:ダミーガラスのアッベ数
nd:d線の屈折率
ne:e線の屈折率
f5:第5レンズのe線の焦点距離
n凸:正の屈折力を有するレンズのd線の屈折率の平均
n凹:負の屈折力を有するレンズのd線の屈折率の平均
ν凸:正の屈折力を有するレンズのアッベ数の平均
ν凹:負の屈折力を有するレンズのアッベ数の平均
図1は、本発明に係る第1の実施の形態としての読取レンズの光学系の配置構成を示す断面図である。
図1に示す読取レンズは、光軸に沿って、物体側から像側に向かって、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とを配置し、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に開口絞りADを配置している。
第1レンズ群G1は、第1レンズL1と第2レンズL2を有してなる。
第2レンズ群G2は、第3レンズL3と第4レンズL4を有してなる。
第3レンズ群G3は、単一の第5レンズL5を有してなる。
尚、第1レンズL1と第2レンズL2および第3レンズL3と第4レンズL4の各2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わされて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
図1には、各光学面の面番号r1〜r9、rc1、rc2、面間隔d1〜d9、dc、屈折率n1〜n5、nc、アッベ数ν1〜ν5、νcも示している。
なお、図1に示す断面図は、図2に示す本発明の第1の実施の形態に係る読取レンズの断面図と同様であるので、詳しい説明は、図2を参照しつつ行うこととする。
図2において、読取レンズ1は、光軸に沿って、物体側から像側に向かって、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とを配置している。そして、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に開口絞りADを配置している。
第1レンズ群G1は、第1レンズL1と第2レンズL2を有し、第2レンズ群G2は、第3レンズL3と第4レンズL4を有し、第3レンズ群G3は、単一の第5レンズL5を有している。
尚、第1レンズL1と第2レンズL2および第3レンズL3と第4レンズL4の各2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
第1レンズ群G1〜第3レンズ群G3は、それぞれ、各群毎に、または共通の支持枠(図示せず)によって、支持されているものとする。なお、図2における各参照符号は、参照符号の桁数の増大による説明の煩雑化を避けるため、各実施例毎に独立して用いており、そのため他の実施例に係る図面と共通の参照符号を付していてもそれらは他の実施例とは必ずしも共通の構成ではない。
この第1の実施の形態に係る読取レンズ1は、正・負・正の3群5枚の構成でなっている。
第1レンズ群G1は、物体側から像側に向かって、順次、像側に物体側の面より曲率が大きな凸面を向けた両凸レンズからなる第1レンズ(正レンズ)と、凹面を物体側に向けた負メニスカスレンズからなる第2レンズ(負レンズ)を配置し、
この第1レンズL1と第2レンズL2の2枚のレンズは、互いに密接して、貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成し、全体として正の屈折力を有している。
第2レンズ群G2は、物体側から像側に向かって、順次、像側に物体側の面より曲率が大きな凹面を向けた両凹レンズからなる第3レンズL3(負レンズ)と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第4レンズL4(正レンズ)とを配置ている。この第3レンズL3と第4レンズL4の2枚のレンズは、互いに密接して、貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成し、全体として負の屈折力を有している。
そして、第1レンズ群G1の第1レンズL1から第3レンズ群G3の第5レンズL5までの光学材料は、すべて光学レンズで構成され、且つ読取レンズ1の第1面r1から第9面r9までのいずれのレンズ面にも非球面が形成されていない、球面レンズのみで構成してなることも特徴となっている。
この実施例1における各光学要素の光学特性は、次表1の通りである。
条件式(1):f5/f=0.431
条件式(2):n凸−n凹=−0.04698
条件式(3):ν凸−ν凹=15.72
であり、それぞれ条件式(1)〜条件式(3)を満足している。
また、上述した実施例1における条件式(4)に対応する値、即ち、主光線の像面への入射角αは、
0.25yのとき、−0.319°
0.5yのとき、−0.596°
0.75yのとき、−0.779°
0.9yのとき、−0.809°
1.0yのとき、−0.779°
であり、条件式(4)を満足している。
よって、実施例1の読取レンズ1は、C線からg線に対する入射光束の主光線が第3レンズ群の最終面を射出したときの光軸とのなす角(主光線の像面に対する入射角度)αが−0.779という非常に良好なテレセントリック性を有することが明らかである。
これらの収差図から明らかなように、広い範囲での軸上の色収差を良好に補正し、且つ諸収差も補正され、良好な性能を有していることが分かる。
図4において、実施例2の形態に係る読取レンズ2は、光軸に沿って、物体側から像側に向かって、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とを配置し、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に開口絞りADを配置している。
第1レンズ群G1は、第1レンズL1と第2レンズL2を有し、第2レンズ群G2は、第3レンズL3と第4レンズL4を有し、第3レンズ群G3は、単一の第5レンズL5を有している。
尚、第1レンズL1と第2レンズL2および第3レンズL3と第4レンズL4の各2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間であって且つ第1レンズ群G1寄りに開口絞りADが固定配置されている。
この実施例2に係る読取レンズ1は、正・負・正の3群5枚の構成でなっている。
第1レンズ群G1は、物体側から像側に向かって、順次、像側に物体側の面より曲率が大きな凸面を向けた両凸レンズからなる第1レンズ(正レンズ)と、凹面を物体側に向けた負メニスカスレンズからなる第2レンズ(負レンズ)を配置し、
この第1レンズL1と第2レンズL2の2枚のレンズは、互いに密接して、貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成し、全体として正の屈折力を有している。
第2レンズ群G2は、物体側から像側に向かって、順次、像側に物体側の面より曲率が大きな凹面を向けた両凹レンズからなる第3レンズL3(負レンズ)と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第4レンズL4(正レンズ)とを配置している。この第3レンズL3と第4レンズL4の2枚のレンズは、互いに密接して、貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成し、全体として負の屈折力を有している。
そして、第1レンズ群G1の第1レンズL1から第3レンズ群G3の第5レンズL5までの光学材料は、すべて光学レンズで構成され、且つ読取レンズ2の第1面r1から第9面r9までのいずれのレンズ面にも非球面が形成されていないことも特徴となっている。
この実施例2における各光学要素の光学特性は、次表2の通りである。
条件式(1):f5/f=0.430
条件式(2):n凸−n凹=−0.04698
条件式(3):ν凸−ν凹=15.72
であり、それぞれ条件式(1)〜条件式(3)を満足している。
また、上述した実施例2における条件式(4)に対応する値、即ち、主光線の像面への入射角αは、
0.25yのとき、−0.363°
0.5yのとき、−0.665°
0.75yのとき、−0.821°
0.9yのとき、−0.788°
1.0yのとき、−0.685°
であり、条件式(4)を満足している。
また、図5に、実施例2における球面収差、非点収差、歪曲収差並びにコマ収差(横収差)の各収差図を示している。なお、これらの図において、非点収差における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれあらわしている。また、球面収差、非点収差、並びにコマ収差(横収差)の各収差図におけるC、e、Fおよびgは、それぞれ、C線(656.27nm)、e線(546.07nm)、F線(486.13nm)およびg線(436.83nm)をあらわしている。これらは、他の実施例の収差図についても同様である。
これらの収差図から明らかなように、広い範囲での軸上の色収差を良好に補正し、且つ諸収差も補正され、良好な性能を有していることが分かる。
図6において、読取レンズ3は、光軸に沿って、物体側から像側に向かって、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とを配置し、第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に開口絞りADを配置している。
第1レンズ群G1は、第1レンズL1と第2レンズL2を有し、第2レンズ群G2は、第3レンズL3と第4レンズL4を有し、第3レンズ群G3は、単一の第5レンズL5を有している。
尚、第1レンズL1と第2レンズL2および第3レンズL3と第4レンズL4の各2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
第1レンズ群G1〜第3レンズ群G3は、それぞれ、各群毎に、または共通の支持枠(図示せず)によって、支持されているものとする。
この実施例3に係る読取レンズ3は、正・負・正の3群5枚の構成でなっている。
第1レンズ群G1は、物体側から像側に向かって、順次、像側に物体側の面より曲率が大きな凸面を向けた両凸レンズからなる第1レンズ(正レンズ)と、凹面を物体側に向けた負メニスカスレンズからなる第2レンズ(負レンズ)を配置し、
この第1レンズL1と第2レンズL2の2枚のレンズは、互いに密接して、貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成し、全体として正の屈折力を有している。
第2レンズ群G2は、物体側から像側に向かって、順次、像側に物体側の面より曲率が大きな凹面を向けた両凹レンズからなる第3レンズL3(負レンズ)と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第4レンズL4(正レンズ)とを配置し、この第3レンズL3と第4レンズL4の2枚のレンズは、互いに密接して、貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成し、全体として負の屈折力を有している。
そして、第1レンズ群G1の第1レンズL1から第3レンズ群G3の第5レンズL5までの光学材料は、すべて光学レンズで構成され、且つ読取レンズ1の第1面r1から第9面r9までのいずれのレンズ面にも非球面が形成されていない、球面レンズのみで構成してなることも特徴となっている。
この実施例3における各光学要素の光学特性は、次表3の通りである。
条件式(1):f5/f=0.432
条件式(2):n凸−n凹=−0.0516
条件式(3):ν凸−ν凹=14.28
であり、それぞれ条件式(1)〜条件式(3)を満足している。
また、上述した実施例3における条件式(4)に対応する値、即ち、主光線の像面への入射角αは、
0.25yのとき、−0.352°
0.5yのとき、−0.647°
0.75yのとき、−0.807°
0.9yのとき、−0.786°
1.0yのとき、−0.696°
であり、条件式(4)を満足している。
また、図7に、実施例3における球面収差、非点収差、歪曲収差並びにコマ収差(横収差)の各収差図を示している。なお、これらの図において、非点収差における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれあらわしている。また、球面収差、非点収差、並びにコマ収差(横収差)の各収差図におけるC、e、Fおよびgは、それぞれ、C線(656.27nm)、e線(546.07nm)、F線(486.13nm)およびg線(436.83nm)をあらわしている。これらは、他の実施例の収差図についても同様である。
これらの収差図から明らかなように、広い範囲での軸上の色収差を良好に補正し、且つ諸収差も補正され、良好な性能を有していることが分かる。
図8において、読取レンズ4は、光軸に沿って、物体側から像側に向かって、順次、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3とを配置している。第1レンズ群G1と第2レンズ群G2との間に開口絞りADを配置している。
第1レンズ群G1は、第1レンズL1と第2レンズL2を有し、第2レンズ群G2は、第3レンズL3と第4レンズL4を有し、第3レンズ群G3は、単一の第5レンズL5を有している。
尚、第1レンズL1と第2レンズL2および第3レンズL3と第4レンズL4の各2枚のレンズは、互いに密接して貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成している。
第1レンズ群G1〜第3レンズ群G3は、それぞれ、各群毎に、または共通の支持枠(図示せず)によって、支持されているものとする。
この実施例4に係る読取レンズ4は、正・負・正の3群5枚の構成でなっている。
第1レンズ群G1は、物体側から像側に向かって、順次、像側に物体側の面より曲率が大きな凸面を向けた両凸レンズからなる第1レンズ(正レンズ)と、凹面を物体側に向けた負メニスカスレンズからなる第2レンズ(負レンズ)を配置し、
この第1レンズL1と第2レンズL2の2枚のレンズは、互いに密接して、貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成し、全体として正の屈折力を有している。
第2レンズ群G2は、物体側から像側に向かって、順次、像側に物体側の面より曲率が大きな凹面を向けた両凹レンズからなる第3レンズL3(負レンズ)と、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズからなる第4レンズL4(正レンズ)とを配置し、この第3レンズL3と第4レンズL4の2枚のレンズは、互いに密接して、貼り合わせられて一体に接合され、2枚接合からなる接合レンズを形成し、全体として負の屈折力を有している。
そして、第1レンズ群G1の第1レンズL1から第3レンズ群G3の第5レンズL5までの光学材料は、すべて光学レンズで構成され、且つ読取レンズ1の第1面r1から第9面r9までのいずれのレンズ面にも非球面が形成されていない、球面レンズのみで構成してなることも特徴となっている。
この実施例4における各光学要素の光学特性は、次表4の通りである。
条件式(1):f5/f=0.431
条件式(2):n凸−n凹=−0.0516
条件式(3):ν凸−ν凹=14.28
であり、それぞれ条件式(1)〜条件式(3)を満足している。
また、上述した実施例4における条件式(4)に対応する値、即ち、主光線の像面への入射角αは、
0.25yのとき、−0.351°
0.5yのとき、−0.645°
0.75yのとき、−0.806°
0.9yのとき、−0.788°
1.0yのとき、−0.703°
であり、条件式(4)を満足している。
また、図9に、実施例4における球面収差、非点収差、歪曲収差並びにコマ収差(横収差)の各収差図を示している。なお、これらの図において、非点収差における実線はサジタル、そして破線はメリディオナルをそれぞれあらわしている。また、球面収差、非点収差、並びにコマ収差(横収差)の各収差図におけるC、e、Fおよびgは、それぞれ、C線(656.27nm)、e線(546.07nm)、F線(486.13nm)およびg線(436.83nm)をあらわしている。これらは、他の実施例の収差図についても同様である。
これらの収差図から明らかなように、広い範囲での軸上の色収差を良好に補正し、且つ諸収差も補正され、良好な性能を有していることが分かる。
尚、条件式(1)〜(3)について、
実施例1〜4における条件式(1)〜(3)の値を、下記の表5にまとめて示す。
次に、上述した本発明の第1の実施の形態に係る実施例1〜実施例4のいずれかの読取レンズ1〜4を、分光測定装置の結像光学系として採用して構成した、本発明の第2の実施の形態に係る分光測定装置について、図10、図11を参照して説明する。
図10、図11において、分光測定装置は、画像担持媒体11に光を照射するライン照明光源12、レンズ13からなる光照射部と、画像担持媒体11に形成されている画像をホールアレイ15上に結像するセルフォック(登録商標)レンズ14、画像担持媒体11からの拡散光の一部を透過するための一次元に配列された複数の開口部が設けられたホールアレイ15と、ホールアレイ15上における像を結像するための結像光学系16と、結像のための光線を回折する回折素子17と、回折素子17により分光された光を受光する一次元に配列された複数の画素を有する受光部18と、を有し、受光部18は、所定の数の画素ごとに複数の分光センサ部が形成されており、ホールアレイ15の一つの開口部を通過した光は、回折素子17により分光され、受光部18における対応する一つの分光センサ部における各々の画素に入射させることにより、拡散光における分光特性を得ることができるものであって、回折素子17における構造は、結像光学系16によって結像される像の像高に対応して、変化するように形成されている。
上記構成よりなる分光測定装置において、回折素子17に角度を持って光が入射すると、異なる角度の光ごとに回折角が変化してしまう。
そうすると、その後段のラインセンサ(たとえば、CCD)への入射する回折像の幅や角度が像高により変わり、焦点位置が変わってしまうことを制御することができる。
また、光学レイアウトは、ピンホールとマイクロレンズが一対一対応で、それぞれの光軸が一直線に並んでいるので、ピンホールに真直ぐに入射し、そのまま、マイクロレンズに到達する必要があるので、本発明のように、第3レンズ群G3の最終面を射出したときのなす角αが、1°未満という非常に良好なテレセントリック性は、極めて重要な要素なのである。
G2 第2レンズ群
G3 第3レンズ群
L1〜L5 第1レンズ〜第5レンズ
DG ダミーガラス
ri(i=1〜9) 物体側から数えてi番目のレンズ面の曲率半径
di(i=1〜9) 物体側から数えてi番目の面間隔
nj(j=1〜5) 物体側から数えてj番目のレンズの材料の屈折率
νj(j=1〜5) 物体側から数えてj番目のレンズの材料のアッベ数
rc1 ダミーガラスの物体側の曲率半径
rc2 ダミーガラスの像側の曲率半径
dc1 ダミーガラスの肉厚
Claims (6)
- 物体側から像側に向かって、順次、両凸レンズの第1レンズと凹面を物体側に向けて配置された負メニスカスレンズの第2レンズが接合されて全体で正の屈折力を有する第1レンズ群と、両凹レンズの第3レンズと凸面を物体側に向けて配置された正メニスカスレンズの第4レンズが接合され全体で負の屈折力を有する第2レンズ群と、両凸レンズの第5レンズからなる第3レンズ群とで構成された3群5枚構成で、前記第1レンズ群と前記第2レンズ群の間に開口絞りを有し、像側にテレセントリックとなるように配置されたことを特徴とする読取レンズ。
- 請求項1に記載の読取レンズにおいて、下記の条件式(1)、(2)、(3)を満足することを特徴とする読取レンズ。
0.430<f5/f<0.432 (1)
−0.052<n凸−n凹<―0.047 (2)
14.28<ν凸−ν凹<15.72 (3)
但し、
f5:前記第5レンズのe線の焦点距離
f:全系のe線の合成焦点距離
n凸:正レンズである前記第1レンズと前記第4レンズと前記第5レンズのd線の屈折率の平均
n凹:負レンズである前記第2レンズと前記第3レンズのd線の屈折率の平均
ν凸:正レンズである前記第1レンズと前記第4レンズと前記第5レンズのアッベ数の平均
ν凹:負レンズである前記第2レンズと前記第3レンズのアッベ数の平均 - 請求項1または2に記載の読取レンズにおいて、5枚のレンズが全てガラスレンズであることを特徴とする読取レンズ。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の読取レンズにおいて、5枚のレンズが全て球面レンズのみで構成してなることを特徴とする読取レンズ。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の読取レンズにおいて、C線からg線に対する入射光束の主光線が、前記第3レンズ群の最終面を射出したときの光軸とのなす角をαとし、αの符号を光軸から測って反時計回りを正、時計回りを負として、次の条件式(4):
|α|<1° (4)
を満足することを特徴とする読取レンズ。 - 画像担持媒体に光を照射する光照射部と、前記画像担持媒体からの拡散光の一部を透過するための一次元に配列された複数の開口部が設けられたホールアレイと、前記ホールアレイ上における像を結像するための結像光学系と、前記結像のための光線を回折する回折素子と、前記回折素子により分光された光を受光する一次元に配列された複数の画素を有する受光部と、を有し、前記受光部は、所定の数の画素ごとに複数の分光センサ部が形成されており、前記ホールアレイの一つの開口部を通過した光は、前記回折素子により分光され、前記受光部における対応する一つの分光センサ部における各々の画素に入射させることにより、前記拡散光における光の分光特性を得る分光測定装置において、請求項1〜5のいずれか1項に記載の読取レンズを、前記結像光学系として用いることを特徴とする分光測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013124240A JP6187859B2 (ja) | 2013-06-12 | 2013-06-12 | 読取レンズおよび分光測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2013124240A JP6187859B2 (ja) | 2013-06-12 | 2013-06-12 | 読取レンズおよび分光測定装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2015001535A JP2015001535A (ja) | 2015-01-05 |
JP6187859B2 true JP6187859B2 (ja) | 2017-08-30 |
Family
ID=52296112
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2013124240A Expired - Fee Related JP6187859B2 (ja) | 2013-06-12 | 2013-06-12 | 読取レンズおよび分光測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6187859B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
TWI712832B (zh) | 2018-12-03 | 2020-12-11 | 大立光電股份有限公司 | 攝影光學透鏡組、取像裝置及電子裝置 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0664234B2 (ja) * | 1985-08-29 | 1994-08-22 | 株式会社ニコン | 低倍率投影対物レンズ |
-
2013
- 2013-06-12 JP JP2013124240A patent/JP6187859B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2015001535A (ja) | 2015-01-05 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CN102681144B (zh) | 摄像用光学镜片组 | |
JP5405360B2 (ja) | 撮像レンズおよび撮像装置 | |
EP2490061B1 (en) | Imaging lens, camera and personal digital assistant | |
JP5736924B2 (ja) | 撮像レンズおよび撮像装置 | |
US20120262804A1 (en) | Optical lens assembly for image taking | |
US8194333B2 (en) | Imaging lens and imaging device using the same | |
US10495856B2 (en) | Wide-angle lenses with low distortion | |
JP5993604B2 (ja) | 赤外線用光学系 | |
US20040125469A1 (en) | Four-group endoscope objective lens | |
TWI436124B (zh) | 成像用光學鏡頭組 | |
US7990615B2 (en) | Diffractive optical system and eyepiece optical system | |
JP5602577B2 (ja) | 光学系及び光学機器 | |
JP6410865B2 (ja) | 撮像レンズ | |
JP2011209677A (ja) | 撮像レンズおよび撮像装置 | |
JPWO2018021205A1 (ja) | 広角レンズ | |
JP2012037697A (ja) | 赤外線用結像レンズおよび撮像装置 | |
WO2013065294A1 (ja) | 対物光学系およびこれを用いた内視鏡装置 | |
WO2016084117A1 (ja) | 撮像レンズおよび撮像装置 | |
JP6094857B2 (ja) | 読取レンズおよび分光測定装置 | |
JP6354170B2 (ja) | 対物レンズ | |
WO2017216969A1 (ja) | 明るいリレー光学系及びそれを用いた硬性鏡用光学系、硬性鏡 | |
JP6230518B2 (ja) | 内視鏡対物光学系 | |
JP2012008352A (ja) | 光学素子および光学機器 | |
US11143848B2 (en) | Fixed focal length objective lens | |
JP6187859B2 (ja) | 読取レンズおよび分光測定装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20160607 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20170419 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20170428 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20170621 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170707 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170720 |
|
R151 | Written notification of patent or utility model registration |
Ref document number: 6187859 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |