以下、図面を参照して発明を実施するための形態について説明する。
[第1の実施形態]
図1は、車両用情報表示装置1の構成の一例を示すブロック図である。本実施形態に係る車両用情報表示装置1は、後述するように複数のディスプレイを備え、車両の運転者等による操作に応じて、各種情報(情報画面)を表示させる。また、車両用情報表示装置1は、複数のディスプレイに車載装置の操作画面を表示可能に構成され、運転者等による操作画面の操作により上記車載装置における所定の操作を行うことができる。
車両用情報表示装置1は、操作スイッチ10、制御部20、表示部30を含む。
操作スイッチ10は、表示部30に含まれる複数のディスプレイに表示される車載装置の操作画面における操作を行う操作手段である。該車載装置としては、カーナビゲーション装置、オーディオ装置、空調装置等が含まれてよい。また、具体的には、複数のディスプレイに表示される各操作画面における操作対象(操作メニュー)を選択するためのスイッチ(例えば、操作メニュー間を移動するための方向指示スイッチ)や選択したメニューを決定する決定スイッチ等を含んでよい。また、操作スイッチ10は、表示部30に含まれる複数のディスプレイ間で、自らの操作が有効なディスプレイ(以下、「操作有効ディスプレイ」と呼ぶ)を切り替えることが可能に構成される。操作スイッチ10は、制御部20とCAN(Controller Area Network)等の車載LANやじか線等により通信可能に接続され、操作スイッチ10が操作された場合に出力される操作信号は、制御部20に送信される。
制御部20は、表示部30に含まれる複数のディスプレイに表示させる車載装置の各種情報(情報画面)や操作画面等の表示制御を行う制御手段である。制御部20は、操作スイッチ10、複数のディスプレイを含む表示部30、及び図示しない車載装置(ナビゲーション装置、空調装置、オーディオ装置等)とCAN等の車載LANやじか線により通信可能に接続される。具体的には、マイクロコンピュータとして構成され、ROMに格納された各種プログラムをCPU上で実行することにより、後述する各種制御処理を実行してよい。例えば、制御部20は、操作スイッチ10から受信した操作信号に応じて、車載装置の操作画面上における各種操作を実行してよい。より具体的には、操作スイッチ10から受信した操作信号に応じて、各操作画面上における複数の操作メニューの選択切替(選択変更)を行ったり、操作メニューの決定を行ったりしてよい。また、操作スイッチ10から受信した操作信号に応じて、操作有効ディスプレイを決定し、操作有効ディスプレイが変更される場合、操作有効ディスプレイの切替(変更)を実行してよい。操作スイッチ10における操作に応じた操作有効ディスプレイの変更処理の詳細については、後述する。
表示部30は、複数のディスプレイを含む表示手段であり、車載装置の各種情報(情報画面)や車載装置の操作画面等の画像を表示可能に構成される。本例では、表示部30は、2つのディスプレイ31、32を含む。ディスプレイ31、32のそれぞれに表示される情報は、同じ車載装置に関するものであってもよいし、異なる車載装置に関するものであってもよい。また、同様に、ディスプレイ31、32のそれぞれに表示される操作画面は、同じ車載装置に関するものであってもよいし、異なる車載装置に関するものであってもよい。表示部30に含まれる複数のディスプレイは、制御部20と通信可能に構成され、表示部30に含まれる複数のディスプレイのうち、操作有効ディスプレイであるディスプレイは、制御部20に操作有効信号を送信してよい。これにより、制御部20は、現在の操作有効ディスプレイがどのディスプレイであるかを判断することができる。
なお、表示部30に含まれる複数のディスプレイに表示される車載装置の情報画面と操作画面とは、重畳的にディスプレイ上に表示されてもよい。例えば、カーナビゲーション装置の地図と自車の位置を示す情報画面と、カーナビゲーション装置の設定操作画面(地図の縮尺設定や地図の表示方位設定等)とは、ディスプレイ上において、重畳的に表示されてよい。
ここで、操作スイッチ10、ディスプレイ31、32の具体的な車載態様について簡単に説明をする。
図2は、車両に搭載されたディスプレイ31、32及び操作スイッチ10の配置例を示す図である。図2は、車室内前方のインストルメントパネルを車室内後方から見た状態を示しており、図2(a)は、ディスプレイ31、32及び操作スイッチ10の配置の一例を示し、図2(b)は、ディスプレイ31、32及び操作スイッチ10の配置の他の例を示す。
図2(a)を参照するに、ディスプレイ31、32は、インストルメントパネルの中央部において、上下方向に並べて配置され、ディスプレイ31、32の操作画面における操作を行う操作スイッチ10は、ステアリングホイールのスポーク上に配置される。なお、操作スイッチ10をステアリングホイールに配置することにより、運転中において、運転者は、ステアリングホイールから手を離すことなくディスプレイ31、32の操作画面を操作することが可能となり、安全性、操作性等を向上させることができる。
また、図2(b)を参照するに、ディスプレイ31は、インストルメントパネルの中央部に配置され、ディスプレイ32は、運転席の正面に位置するメータパネル内に設けられる。即ち、ディスプレイ31、32は、左右方向に並べて配置される。
なお、図2には例示しないが、表示部30に含まれるディスプレイとして、3つ以上のディスプレイを車載してもよい。
また、図2(a)、(b)を参照するに、操作スイッチ10は、操作画面における操作メニューの決定(確定)するための決定スイッチDC、及び、複数の操作メニュー間の移動をするための方向指示スイッチ(上スイッチUS、下スイッチDS、左スイッチLS、及び右スイッチRS)を含む。なお、操作スイッチ10としては、ジョイスティックやモーメンタルスイッチ等を採用することにより、操作メニューの決定、及び操作メニュー間の移動を実現してもよい。また、タッチパネルやタッチパッド等を採用することにより、操作メニューの決定、及び操作メニュー間の移動を実現してもよい。
次に、本実施形態に係る車両用情報表示装置1(制御部20)による操作有効ディスプレイの変更処理について説明を行う。
図3は、車両用情報表示装置1(制御部20)による操作有効ディスプレイの変更処理の一例を示すフローチャートである。本フローチャートによる処理は、運転者等により操作スイッチ10が操作され、当該操作に対応した操作信号が制御部20に入力される度に実行されてよい。
図3を参照するに、ステップS101では、操作スイッチ10からの操作信号を取得する。これにより、制御部20は、運転者等により操作スイッチ10に行われた操作を認知することができる。
続いて、ステップS102では、表示部30から操作有効信号を取得する。これにより、制御部20は、表示部30に含まれる複数のディスプレイのうち、どのディスプレイが操作有効ディスプレイであるかを認知することができる。なお、後述するとおり、制御部20により操作有効ディスプレイの決定が行われる。そのため、制御部20は、操作スイッチ10の操作に応じて、操作有効ディスプレイを決定する度に、どのディスプレイを操作有効ディスプレイに決定したのかに関するフラグ等を内部のRAM等に記憶させることにより、現在の操作有効ディスプレイを認知してもよい。
続いて、ステップS103では、取得した操作信号及び操作有効信号に基づき、表示部30に含まれる複数のディスプレイの中から操作有効ディスプレイを決定する。具体的な操作有効ディスプレイの決定手法については後述する。
続いて、ステップS104では、操作有効ディスプレイの変更があるか否かを判定する。
即ち、現在の操作有効ディスプレイと、操作スイッチ10の操作に応じて、ステップS103で新たに決定された操作有効ディスプレイとが異なるか否かを判定する。
操作有効ディスプレイの変更がない場合、即ち、現在の操作有効ディスプレイと、新たに決定された操作有効ディスプレイが同じ場合、そのまま、今回の処理を終了する。つまり、操作有効ディスプレイは変更されない。
操作有効ディスプレイの変更がある場合、即ち、現在の操作有効ディスプレイと、新たに決定された操作有効ディスプレイが異なる場合、ステップS105に進む。
ステップS105では、操作有効ディスプレイの切替信号を表示部30に出力し、操作有効ディスプレイの変更を行い、今回の処理を終了する。
このように、制御部20は、操作スイッチ10の操作に応じて、操作有効ディスプレイの決定を行い、操作有効ディスプレイに変更が生じた場合は、操作有効ディスプレイの切替(変更)を行う。
ここで、本実施形態に係る車両用情報表示装置1(制御部20)による操作有効ディスプレイの決定手法の詳細について、説明をする。なお、表示部30には、図1に示した2つのディスプレイ31、32が含まれ、図2に示した操作スイッチ10により操作有効ディスプレイの変更操作が行われるものとして説明する。また、ディスプレイ31が現在の操作有効ディスプレイである前提で説明する。
まず、操作スイッチ10の各スイッチ(決定スイッチDC、上スイッチUS、下スイッチDS、左スイッチLS、右スイッチRS)が所定時間(例えば、1秒)以下の押圧時間で押された(以下、「短押し操作」と呼ぶ)場合、新たな操作有効ディスプレイをディスプレイ31に決定する。即ち、操作有効ディスプレイは変更されず、操作有効ディスプレイの切替は行われない。また、制御部20は、当該短押し操作に対して、通常の操作画面の操作を実行させる。即ち、現在の操作有効ディスプレイ(ディスプレイ31)における操作画面の操作が行われる。
これに対して、操作スイッチ10の各スイッチが所定時間(例えば、1秒)より長い押圧時間で押された(以下「長押し操作」と呼ぶ)場合、新たな操作有効ディスプレイをディスプレイ32に決定する。即ち、制御部20は、操作有効ディスプレイを変更し、ディスプレイ31からディスプレイ32に操作有効ディスプレイを切り替える。
このように、制御部20は、操作スイッチ10に対して、通常の操作、即ち、第1の操作(短押し操作)がされた場合、操作信号に応じて、(現在の)操作有効ディスプレイにおける操作画面の操作を行う。また、操作スイッチ10に対して、第2の操作(長押し操作)がされた場合、操作有効ディスプレイを変更する。これにより、操作有効ディスプレイを切り替えるための専用の操作系を設けることなく、操作有効ディスプレイの変更(切替)を行うことができる。また、表示部30に含まれる複数のディスプレイ上の操作画面の操作を行う操作スイッチ10による操作有効ディスプレイの変更が可能なため、操作有効ディスプレイの変更に際して、手元を確認する等の手間がなく、操作性を向上させることができる。また、ハード制約等によりそもそも操作有効ディスプレイの切替スイッチの設定が困難な場合等には好適である。
なお、第1の操作、第2の操作は、短押し操作、長押し操作の組み合わせに限られない。例えば、所定時間内に操作スイッチ10の各スイッチを1回押す操作(以下、「1回押し操作」と呼ぶ)を第1の操作とし、所定時間内に各スイッチを2回押す操作(以下、「2回押し操作」と呼ぶ)を第2の操作としてもよい。また、操作スイッチ10の代わりにジョイスティックやモーメンタルスイッチ等を採用する場合、一定方向に傾けた状態が所定時間以下の場合を短押し操作と同等の操作とし、一定方向に傾けた状態が所定時間より長い場合を長押し操作と同等の操作としてよい。また、所定時間内に一定方向に傾ける操作を1回行った場合を1回押し操作と同等の操作とし、所定時間内に一定方向に傾ける操作を2回行った場合を2回押し操作と同等の操作としてもよい。また、操作スイッチ10の代わりに、タッチパッドやタッチパネルを採用する場合、所定時間内に1回タッチする操作(以下、「シングルタッチ」と呼ぶ)を第1の操作とし、所定時間内に2回タッチする操作(以下、「ダブルタッチ」と呼ぶ)を第2の操作としてもよい。
また、表示部30には、2つのディスプレイ31、32が含まれる例を用いて説明を行ったが、3つ以上のディスプレイが含まれてもよい。この場合、表示部30に含まれる複数のディスプレイ毎に、操作有効ディスプレイの変更先を予め設定しておくとよい。例えば、ディスプレイ31、32に加えて、他のディスプレイを含む3つのディスプレイが表示部30に含まれる場合、ディスプレイ31からはディスプレイ32に、ディスプレイ32からは他のディスプレイに、他のディスプレイからはディスプレイ31に操作有効ディスプレイが変更されると予め決定しておくとよい。これにより、例えば、操作有効ディスプレイがディスプレイ32である状態で、第2の操作が行われると、制御部20は、新たな操作有効ディスプレイを他のディスプレイに決定することができる。
[第2の実施形態]
次いで、第2の実施形態について説明をする。
本実施形態に係る車両用情報表示装置1は、操作方向の指示を伴った第2の操作(例えば、長押し操作)が行われた場合であって、該操作方向に隣接したディスプレイがある場合に、操作有効ディスプレイの変更を行う点において、第1の実施形態と異なる。以下、第1の実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付して、異なる部分を中心に説明をする。
本実施形態に係る車両用情報表示装置1の構成及び操作有効ディスプレイの変更処理のフローチャートは、第1の実施形態と同様、図1、及び図3で表されるため、説明を省略する。
次に、本実施形態に係る車両用情報表示装置1(制御部20)による操作有効ディスプレイの決定手法の詳細について、説明をする。なお、表示部30には、図1に示した2つのディスプレイ31、32が含まれるものとして説明をする。また、前提として、第1の実施形態と同様、制御部20は、操作スイッチ10に対して、第1の操作(短押し操作)がされた場合、操作信号に応じて、(現在の)操作有効ディスプレイにおける操作画面の操作を行うものとする。
図4は、本実施形態に係る車両用情報表示装置1(制御部20)による操作有効ディスプレイの決定手法(変更手法)の一例を説明する図である。図4(a)は、車両における表示部30に含まれるディスプレイ31、32の配置を説明する模式図である。図4(b)は、図4(a)に示すディスプレイ31、32の配置を前提とした操作有効ディスプレイの変更手法を説明する図である。
図4(a)を参照するに、本例では、上述した図2と同様、操作スイッチ10は、決定スイッチDC、及び方向指示スイッチ(上スイッチUS、下スイッチDS、左スイッチLS、右スイッチRS)を含むものがステアリングホイールに配置される。また、ディスプレイ31、32は、図2(b)と同様、左から右方向にディスプレイ31、ディスプレイ32の順で並べて配置される。
図4(a)のディスプレイ31、32の配置を前提に、制御部20は、操作スイッチ10における操作方向の指示(上スイッチUS、下スイッチDS、左スイッチLS、右スイッチRSの操作)に応じて、(変更後の)新たな操作有効ディスプレイを決定する。具体的には、図4(b)を参照するに、ディスプレイ31が操作有効ディスプレイである場合、右スイッチRSに長押し操作がされると、制御部20は、新たな操作有効ディスプレイをディスプレイ32に決定し、操作有効ディスプレイをディスプレイ32に変更する。また、ディスプレイ32が操作有効ディスプレイである場合、左スイッチLSが長押し操作されると、制御部20は、新たな操作有効ディスプレイをディスプレイ31に決定し、操作有効ディスプレイをディスプレイ31に変更する。即ち、制御部20は、操作スイッチ10に第2の操作(長押し操作)がされた場合であって、第2の操作により指示された操作方向に表示部30に含まれるディスプレイがある場合、操作有効ディスプレイを、当該操作方向に隣接するディスプレイに変更する。これにより、第1の実施形態と同様、操作有効ディスプレイを切り替えるための専用の操作系を設けることなく、操作有効ディスプレイの変更(切替)を行うことができ、操作性を向上させることができる。また、ディスプレイの配置と操作方向の指示を対応させて、操作有効ディスプレイの変更を行うため、操作者(運転者等)が直感的に操作を行うことが可能となり、操作性をより向上させることが可能である。
また、図4では、ディスプレイ31、32を左右方向に並べて配置した例について説明を行ったが、ディスプレイ31、32を上下方向に並べて配置した場合についても、同様の操作有効ディスプレイの変更処理が実行されてよい。
図5は、本実施形態に係る車両用情報表示装置1(制御部20)による操作有効ディスプレイの決定手法(変更手法)の他の例を説明する図である。図5(a)は、車両における表示部30に含まれるディスプレイ31、32の配置を説明する模式図である。図5(b)は、図5(a)に示すディスプレイ31、32の配置を前提とした操作有効ディスプレイの変更手法を説明する図である。
図5(a)を参照するに、本例では、上述した図2と同様、操作スイッチ10は、決定スイッチDC、及び方向指示スイッチ(上スイッチUS、下スイッチDS、左スイッチLS、右スイッチRS)を含むものがステアリングホイールに配置される。また、ディスプレイ31、32は、図2(a)と同様、上から下方向にディスプレイ31、ディスプレイ32の順で並べて配置される。
図5(a)のディスプレイ31、32の配置を前提に、制御部20は、操作スイッチ10における操作方向の指示(上スイッチUS、下スイッチDS、左スイッチLS、右スイッチRSの操作)に応じて、(変更後の)新たな操作有効ディスプレイを決定する。具体的には、図5(b)を参照するに、ディスプレイ31が操作有効ディスプレイである場合、下スイッチDSに長押し操作がされると、制御部20は、新たな操作有効ディスプレイをディスプレイ32に決定し、操作有効ディスプレイをディスプレイ32に変更する。また、ディスプレイ32が操作有効ディスプレイである場合、上スイッチUSが長押し操作されると、制御部20は、新たな操作有効ディスプレイをディスプレイ31に決定し、操作有効ディスプレイをディスプレイ31に変更する。即ち、制御部20は、操作スイッチ10に第2の操作(長押し操作)がされた場合であって、第2の操作により指示された操作方向に表示部30に含まれるディスプレイがある場合、操作有効ディスプレイを、当該操作方向に隣接するディスプレイに変更する。これにより、上述した図4の例と同様の効果が得られる。
また、表示部30に3つ以上のディスプレイが含まれる場合であって、複数の方向にディスプレイが並べられる場合についても、同様の操作有効ディスプレイの変更処理が実行されてよい。以下、表示部30に4つのディスプレイ31、32、33、34が含まれる例について説明を行う。
図6は、本実施形態に係る車両用情報表示装置1(制御部20)による操作有効ディスプレイの決定手法(変更手法)の更に他の例を説明する図である。図6(a)は、車両における表示部30に含まれるディスプレイ31〜34の配置を説明する模式図である。図6(b)は、図6(a)に示すディスプレイ31〜34の配置を前提とした操作有効ディスプレイの変更手法を説明する図である。
図6(a)を参照するに、本例では、上述した図2と同様、操作スイッチ10は、決定スイッチDC、及び方向指示スイッチ(上スイッチUS、下スイッチDS、左スイッチLS、右スイッチRS)を含むものがステアリングホイールに配置される。また、ディスプレイ31〜34は、上下方向、左右方向それぞれに2列で並べて配置される。具体的には、上下方向に上からディスプレイ31、ディスプレイ32の順で並べて配置され、これらの右に並列して上下方向に上からディスプレイ33、ディスプレイ34の順で並べて配置される。また、ディスプレイ31、ディスプレイ33は、左右方向に左からこの順で並べて配置され、これらの下に並列してディスプレイ32、34も、左右方向に左からこの順で並べて配置される。
図6(a)のディスプレイ31〜34の配置を前提に、制御部20は、操作スイッチ10における操作方向の指示(上スイッチUS、下スイッチDS、左スイッチLS、右スイッチRSの操作)に応じて、(変更後の)新たな操作有効ディスプレイを決定する。具体的には、図6(b)を参照するに、ディスプレイ31が操作有効ディスプレイである場合、下スイッチDSに長押し操作(第2の操作)がされると、制御部20は、新たな操作有効ディスプレイを下方向に隣接するディスプレイ32に決定し、操作有効ディスプレイをディスプレイ32に変更する。また、右スイッチRSに長押し操作されると、制御部20は、新たな操作有効ディスプレイを右方向に隣接するディスプレイ33に決定し、操作有効ディスプレイをディスプレイ33に変更する。また、ディスプレイ32が操作有効ディスプレイである場合、上スイッチUSが長押し操作されると、制御部20は、新たな操作有効ディスプレイを上方向に隣接するディスプレイ31に決定し、操作有効ディスプレイをディスプレイ31に変更する。また、右スイッチRSに長押し操作がされると、制御部20は、新たな操作有効ディスプレイを右方向に隣接するディスプレイ34に決定し、操作有効ディスプレイをディスプレイ34に変更する。また、ディスプレイ33が操作有効ディスプレイである場合、左スイッチLSに長押し操作がされると、制御部20は、新たな操作有効ディスプレイを左方向に隣接するディスプレイ31に変更し、操作有効ディスプレイをディスプレイ31に変更する。また、下スイッチDSに長押し操作がされると、制御部20は、操作有効ディスプレイを下方向に隣接するディスプレイ34に変更し、操作有効ディスプレイをディスプレイ34に変更する。また、操作有効ディスプレイがディスプレイ34である場合、左スイッチLSに長押し操作がされると、制御部20は、操作有効ディスプレイを左方向に隣接するディスプレイ32に決定し、操作有効ディスプレイをディスプレイ32に変更する。また、上スイッチUSに長押し操作がされると、制御部20は、操作有効ディスプレイを上方向に隣接するディスプレイ33に変更し、操作有効ディスプレイをディスプレイ33に変更する。即ち、制御部20は、操作スイッチ10に第2の操作(長押し操作)がされた場合であって、第2の操作により指示された操作方向に表示部30に含まれるディスプレイがある場合、操作有効ディスプレイを、当該操作方向に隣接するディスプレイに変更する。これにより、上述した図4、5の例と同様の効果が得られる。
なお、図4〜6の例において、第2の操作がされた場合であって、第2の操作により指示された操作方向に表示部30に含まれるディスプレイがない場合、制御部20は、任意に対応してよい。例えば、第2の操作に対応した操作信号に応じて、操作有効ディスプレイを変更してよいし、(現在の)操作有効ディスプレイにおいて、操作画面の操作を実行するようにしてもよいし、操作を無効としてもよい。
また、第1の実施形態と同様、第1の操作、第2の操作は、短押し操作、長押し操作の組み合わせに限られない。例えば、1回押し操作を第1の操作とし、2回押し操作を第2の操作としてもよい。また、操作スイッチ10の代わりにジョイスティックやモーメンタルスイッチ等を採用する場合、一定方向に傾けた状態が所定時間以下の場合を短押し操作と同等の操作とし、一定方向に傾けた状態が所定時間より長い場合を長押し操作と同等の操作としてよい。また、所定時間内に一定方向に傾ける操作を1回行った場合を1回押し操作と同等の操作とし、所定時間内に一定方向に傾ける操作を2回行った場合を2回押し操作と同等の操作としてもよい。また、操作スイッチ10の代わりに、タッチパッドやタッチパネルを採用する場合、シングルタッチを第1の操作とし、ダブルタッチを第2の操作としてもよい。また、タッチパッドやタッチパネルにおける操作方向の指示は、操作方向に弾くようにタッチパッドやタッチパネルをタッチ操作(所謂フリック操作)することにより行われてよい。
また、図4〜6に示した例では、表示部30に含まれるディスプレイ31〜34が規則正しく上下方向及び/又は左右方向に並べて配置されているが、実際の車両においては、他の制約により上述した例のように規則正しく配置されない場合もありうる。例えば、ディスプレイ31、32を左右方向に並べる場合であっても、インストルメントパネルへの搭載位置の制約により上下方向に多少のずれが生じてしまう場合がありうる。そのような場合であっても、上述した操作有効ディスプレイの変更処理が適用されることが好ましい。そこで、第2の操作により指示された操作方向から所定範囲内の方向に表示部30に含まれるディスプレイがある場合、操作有効ディスプレイを、当該操作方向から所定範囲内の方向に隣接するディスプレイに変更するようにするとよい。この際の所定範囲は、表示部30に含まれる複数のディスプレイの車載位置により適宜設定されてよい。
[第3の実施形態]
次いで、第3の実施形態について説明をする。
本実施形態に係る車両用情報表示装置1は、操作方向の指示を伴った第2の操作(例えば、長押し操作)が行われた場合であって、操作有効ディスプレイにおいて、該操作方向に操作メニューがない場合に、操作有効ディスプレイの変更を行う点において、第1の実施形態と異なる。以下、第1の実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付して、異なる部分を中心に説明をする。
本実施形態に係る車両用情報表示装置1の構成及び操作有効ディスプレイの変更処理のフローチャートは、第1の実施形態と同様、図1、及び図3で表されるため、説明を省略する。
次に、本実施形態に係る車両用情報表示装置1(制御部20)による操作有効ディスプレイの決定手法(変更手法)の詳細について、説明をする。なお、表示部30には、図1に示した2つのディスプレイ31、32が含まれるものとして説明をする。また、前提として、第1、2の実施形態と同様、制御部20は、操作スイッチ10に対して、第1の操作(短押し操作)がされた場合、操作信号に応じて、(現在の)操作有効ディスプレイにおける操作画面の操作を行うものとする。
図7は、本実施形態に係る車両用情報表示装置1(制御部20)による操作有効ディスプレイの決定手法(変更手法)の一例を説明する図である。図7(a)は、車両における表示部30に含まれるディスプレイ31、32の配置及び操作画面を説明する模式図である。図7(b)は、図7(a)に示すディスプレイ31、32の配置及び操作画面を前提とした操作有効ディスプレイの変更手法を説明する図である。
図7(a)を参照するに、本例では、上述した図2と同様、操作スイッチ10は、決定スイッチDC、及び方向指示スイッチ(上スイッチUS、下スイッチDS、左スイッチLS、右スイッチRS)を含むものがステアリングホイールに配置される。また、ディスプレイ31、32は、図2(b)と同様、左右方向に左からディスプレイ31、ディスプレイ32の順で並べて配置される。また、ディスプレイ31には、操作画面が表示されており、操作画面には、操作対象としての操作メニューAA、BB、CCがこの順で左から右方向に配列される。なお、操作メニューAA、BB、CCは、例えば、何れの車載装置の情報画面を表示させるかについての選択メニューやオーディオ装置におけるソース選択メニュー(ラジオ、CD、DVD等を選択するメニュー)等、任意の操作メニューであってよい。また、ディスプレイ32における操作画面上の操作メニューの表示態様等は任意のものでよい。
図7(a)のディスプレイ31、32の配置及び操作画面を前提に、制御部20は、操作スイッチ10における操作方向の指示(上スイッチUS、下スイッチDS、左スイッチLS、右スイッチRSの操作)に応じて、(変更後の)新たな操作有効ディスプレイを決定する。具体的には、図7(b)を参照するに、ディスプレイ31が操作有効ディスプレイである場合であって、操作メニューAAが選択された状態である場合、上スイッチUS、下スイッチDS、又は左スイッチLSに長押し操作(第2の操作)がされると、制御部20は、操作有効ディスプレイをディスプレイ32に変更する。また、ディスプレイ31が操作有効ディスプレイである場合であって、操作メニューBBが選択された状態である場合、上スイッチUS、又は下スイッチDSに長押し操作がされると、制御部20は、操作有効ディスプレイをディスプレイ32に変更する。また、ディスプレイ31が操作有効ディスプレイである場合であって、操作メニューCCが選択された状態である場合、上スイッチUS、下スイッチDS、又は右スイッチRSに長押し操作がされると、制御部20は、操作有効ディスプレイをディスプレイ32に変更する。即ち、制御部20は、第2の操作がされた場合であって、操作有効ディスプレイにおいて、第2の操作により指示された操作方向に操作メニューがない場合、第2の操作に対応する操作信号に基づいて、操作有効ディスプレイを変更する。これにより、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
また、本例と同様、ディスプレイ32が操作有効ディスプレイである場合において、ディスプレイ32における操作画面の操作メニューとの関係で、同様の操作有効ディスプレイの変更手法が適用されてよい。また、ディスプレイ31、32が上下方向に並べて配置されている場合において、本例と同様の操作有効ディスプレイの変更手法が適用されてよい。
また、表示部30に含まれるディスプレイが3つ以上の場合についても、同様の操作有効ディスプレイの変更手法が適用されてよい。この場合、変更後の操作有効ディスプレイの候補となるディスプレイが複数となるため、例えば、表示部30に含まれるディスプレイ毎に、変更後の操作有効ディスプレイとなるディスプレイを予め設定しておくとよい。また、制御部20は、第2の操作により指示された操作方向に応じて、操作有効ディスプレイを決定してもよい。具体的には、表示部30にディスプレイ31、32に加えて、他のディスプレイが含まれ、他のディスプレイ、ディスプレイ31、ディスプレイ32の順で左から右方向に並べて配置されている場合であって、ディスプレイ31が操作有効ディスプレイである場合を想定する。この場合、操作メニューAAが選択された状態で、左スイッチLSに長押し操作(第2の操作)がされると、制御部20は、新たな操作有効ディスプレイを左方向に隣接する上記他のディスプレイに決定し、操作有効ディスプレイを他のディスプレイに変更してよい。また、操作メニューCCが選択された状態で、右スイッチRSに長押し操作がされると、制御部20は、新たな操作有効ディスプレイを右方向に隣接するディスプレイ32に決定し、操作有効ディスプレイをディスプレイ32に変更してよい。これにより、指示された操作方向と現在の操作有効ディスプレイから見た変更後の操作有効ディスプレイの方向が略一致するため、操作者(運転者等)が直感的に操作を行うことが可能となり、操作性をより向上させることが可能である。なお、隣接するディスプレイがない方向に長押し操作がされた場合については、操作有効ディスプレイを、上述した予め設定された変更後の操作有効ディスプレイとなるディスプレイに変更してよい。
なお、第2の操作がされた場合であって、操作有効ディスプレイにおいて、第2の操作により指示された操作方向に操作メニューがある場合、制御部20は、当然のことながら、第2の操作に対応する操作信号に基づいて、操作メニューの選択を変更する。即ち、操作方向に隣接した操作メニューを選択した状態に変更する。
また、第1、2の実施形態と同様、第1の操作、第2の操作は、短押し操作、長押し操作の組み合わせに限られない。例えば、1回押し操作を第1の操作とし、2回押し操作を第2の操作としてもよい。また、操作スイッチ10の代わりにジョイスティックやモーメンタルスイッチ等を採用する場合、一定方向に傾けた状態が所定時間以下の場合を短押し操作と同等の操作とし、一定方向に傾けた状態が所定時間より長い場合を長押し操作と同等の操作としてよい。また、所定時間内に一定方向に傾ける操作を1回行った場合を1回押し操作と同等の操作とし、所定時間内に一定方向に傾ける操作を2回行った場合を2回押し操作と同等の操作としてもよい。また、操作スイッチ10の代わりに、タッチパッドやタッチパネルを採用する場合、シングルタッチを第1の操作とし、ダブルタッチを第2の操作としてもよい。また、タッチパッドやタッチパネルにおける操作方向の指示は、操作方向に弾くようにタッチパッドやタッチパネルをタッチ操作(所謂フリック操作)することにより行われてよい。
[第4の実施形態]
次いで、第4の実施形態について説明をする。
本実施形態に係る車両用情報表示装置1は、操作画面の操作メニューが複数のディスプレイに跨って、所定方向に配置される点において、第1の実施形態と異なる。また、操作メニューが配置された所定方向又はその反対方向への操作方向の指示がされた場合であって、操作有効ディスプレイにおいて、該操作方向に操作メニューがない場合に、操作有効ディスプレイを変更する点において、第1の実施形態と異なる。以下、第1の実施形態と同様の構成要素については同一の符号を付して、異なる部分を中心に説明をする。
本実施形態に係る車両用情報表示装置1の構成及び操作有効ディスプレイの変更処理のフローチャートは、第1の実施形態と同様、図1、及び図3で表されるため、説明を省略する。
次に、本実施形態に係る車両用情報表示装置1(制御部20)による操作有効ディスプレイの決定手法(変更手法)の詳細について、説明をする。
図8は、本実施形態に係る車両用情報表示装置1(制御部20)による操作有効ディスプレイの決定手法(変更手法)の一例を説明する図である。図8(a)は、車両における表示部30に含まれるディスプレイ31、32の配置及び操作画面を説明する模式図である。図8(b)、(c)は、図8(a)に示すディスプレイ31、32の配置及び操作画面を前提とした操作有効ディスプレイの変更手法を説明する図である。
図8(a)を参照するに、本例では、上述した図2と同様、操作スイッチ10は、決定スイッチDC、及び方向指示スイッチ(上スイッチUS、下スイッチDS、左スイッチLS、右スイッチRS)を含むものがステアリングホイールに配置される。また、ディスプレイ31、32は、図2(b)と同様、左から右方向にディスプレイ31、ディスプレイ32の順で並べて配置される。また、ディスプレイ31、32には、操作画面が表示されており、操作画面の操作対象としての操作メニューAA、BB、CC、DD、EE、FFがこの順で左から右方向にディスプレイ31、32を跨って配列される。ディスプレイ31、32に跨って配列された操作メニューのうち、操作メニューAA、BB、CCは、ディスプレイ31の操作画面に表示され、操作メニューDD、EE、FFは、ディスプレイ32の操作画面に表示される。なお、操作メニューAA〜FFは、例えば、何れの車載装置の情報画面を表示させるかについての選択メニューやオーディオ装置におけるソース選択メニュー(ラジオ、CD、DVD等を選択するメニュー)等、任意の操作メニューであってよい。
図8(a)のディスプレイ31、32の配置及び操作画面を前提に、制御部20は、操作スイッチ10における操作方向の指示(左スイッチLS、右スイッチRSの操作)に応じて、(変更後の)新たな操作有効ディスプレイを決定する。具体的には、図8(b)を参照するに、ディスプレイ31が操作有効ディスプレイの場合であって、操作メニューCCが選択された状態である場合、右スイッチRSが短押し操作されると、制御部20は、操作有効ディスプレイをディスプレイ32に変更し、操作メニューDDが選択された状態にする。また、ディスプレイ32が操作有効ディスプレイの場合であって、操作メニューDDが選択された状態である場合、左スイッチLSが短押し操作されると、制御部20は、操作有効ディスプレイをディスプレイ31に変更し、操作メニューCCが選択された状態にする。即ち、制御部20は、操作スイッチ10が操作メニューの配列方向と同じ右方向又はその反対方向(左方向)への操作方向の指示を伴って操作された場合であって、操作有効ディスプレイにおいて、操作方向に操作メニューがない場合、操作有効ディスプレイを変更する。また、当該操作有効ディスプレイの変更においては、操作メニューの配列上、操作方向に隣接する操作メニューが表示されるディスプレイを新たな操作有効ディスプレイに決定する。これにより、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。また、操作メニューの配列の連続性に対応させて、操作有効ディスプレイの変更が行われるため、操作者(運転者等)は、直感的に操作を行うことが可能となり、操作性をより向上させることが可能である。
また、操作メニューの配列における最初の操作メニューと最後の操作メニューは、右方向又は左方向の一方向のみに隣接する操作メニューを有する。そのため、操作メニューの配列において、操作メニューが隣接しない方向への操作方向の指示により双方の操作メニューの選択状態の切り替えを可能としてもよい。具体的には、図8(c)を参照するに、ディスプレイ31が操作有効ディスプレイの場合であって、操作メニューAAが選択された状態である場合、左スイッチLSが短押し操作されると、制御部20は、操作有効ディスプレイをディスプレイ32に変更し、操作メニューFFが選択された状態にする。また、ディスプレイ32が操作有効ディスプレイの場合であって、操作メニューFFが選択された状態である場合、右スイッチRSが短押し操作されると、制御部20は、操作有効ディスプレイをディスプレイ31に変更し、操作メニューAAが選択された状態にする。即ち、操作有効ディスプレイにおいて、操作スイッチ10の操作による操作方向に隣接した操作メニューがなく、かつ、現在選択されている操作メニューに対して、操作メニューの配列上、操作方向に隣接した操作メニューがない場合、操作有効ディスプレイを変更してよい。また、当該操作有効ディスプレイの変更においては、操作メニューの配列上、操作方向の反対方向に隣接する操作メニューを有さない操作メニューが表示されるディスプレイを新たな操作有効ディスプレイに決定する。これにより、図8(b)に示した例と同様の効果を得ることができる。
また、図8では、ディスプレイ31、32及び操作メニューを左右方向に並べて配置した例について説明を行ったが、ディスプレイ31、32及び操作メニューを上下方向に並べて配置した場合についても、同様の操作有効ディスプレイの変更処理が実行されてよい。
図9は、本実施形態に係る車両用情報表示装置1(制御部20)による操作有効ディスプレイの決定手法(変更手法)の一例を説明する図である。図9(a)は、車両における表示部30に含まれるディスプレイ31、32の配置及び操作画面を説明する模式図である。図9(b)、(c)は、図9(a)に示すディスプレイ31、32の配置及び操作画面を前提とした操作有効ディスプレイの変更手法を説明する図である。
図9(a)を参照するに、本例では、上述した図2と同様、操作スイッチ10は、決定スイッチDC、及び方向指示スイッチ(上スイッチUS、下スイッチDS、左スイッチLS、右スイッチRS)を含むものがステアリングホイールに配置される。また、ディスプレイ31、32は、図2(a)と同様、上から下方向にディスプレイ31、ディスプレイ32の順で並べて配置される。また、ディスプレイ31、32には、操作画面が表示されており、操作画面の操作対象としての操作メニューAA、BB、CC、DDがこの順で上から下方向にディスプレイ31、32に跨って配列される。ディスプレイ31、32に跨って配列された操作メニューのうち、操作メニューAA、BBは、ディスプレイ31の操作画面に表示され、操作メニューCC、DDは、ディスプレイ32の操作画面に表示される。なお、操作メニューAA〜DDは、例えば、何れの車載装置の情報画面を表示させるかについての選択メニューやオーディオ装置におけるソース選択メニュー(ラジオ、CD、DVD等を選択するメニュー)等、任意の操作メニューであってよい。
図9(a)のディスプレイ31、32の配置及び操作画面を前提に、制御部20は、操作スイッチ10における操作方向の指示(上スイッチUS、下スイッチDSの操作)に応じて、(変更後の)新たな操作有効ディスプレイを決定する。具体的には、図9(b)を参照するに、ディスプレイ31が操作有効ディスプレイの場合であって、操作メニューBBが選択された状態である場合、下スイッチDSが短押し操作されると、制御部20は、操作有効ディスプレイをディスプレイ32に変更し、操作メニューCCが選択された状態にする。また、ディスプレイ32が操作有効ディスプレイの場合であって、操作メニューCCが選択された状態である場合、上スイッチUSが短押し操作されると、制御部20は、操作有効ディスプレイをディスプレイ31に変更し、操作メニューBBが選択された状態にする。即ち、制御部20は、操作スイッチ10が操作メニューの配列方向と同じ下方向又はその反対方向(上方向)への操作方向の指示を伴って操作された場合であって、操作有効ディスプレイにおいて、操作方向に操作メニューがない場合、操作有効ディスプレイを変更する。また、当該操作有効ディスプレイの変更においては、操作メニューの配列上、操作方向に隣接する操作メニューが表示されるディスプレイを新たな操作有効ディスプレイに決定する。これにより、図8(b)の例と同様の効果を得ることができる。
また、図9(c)を参照するに、ディスプレイ31が操作有効ディスプレイの場合であって、操作メニューAAが選択された状態である場合、上スイッチUSが短押し操作されると、制御部20は、操作有効ディスプレイをディスプレイ32に変更し、操作メニューDDが選択された状態にする。また、ディスプレイ32が操作有効ディスプレイの場合であって、操作メニューDDが選択された状態である場合、下スイッチDSが短押し操作されると、制御部20は、操作有効ディスプレイをディスプレイ31に変更し、操作メニューAAが選択された状態にする。即ち、操作有効ディスプレイにおいて、操作スイッチ10の操作による操作方向に隣接した操作メニューがなく、かつ、現在選択されている操作メニューに対して、操作メニューの配列上、操作方向に隣接した操作メニューがない場合、操作有効ディスプレイを変更してよい。また、当該操作有効ディスプレイの変更においては、操作メニューの配列上、操作方向の反対方向に隣接する操作メニューを有さない操作メニューが表示されるディスプレイを新たな操作有効ディスプレイに決定する。これにより、図8(c)に示した例と同様の効果を得ることができる。
また、表示部30に3つ以上のディスプレイが含まれる場合であって、3つ以上のディスプレイに跨って操作メニューが配列される場合についても、同様の操作有効ディスプレイの変更処理が実行されてよい。以下、表示部30に3つのディスプレイ31、32、33が含まれる例について説明を行う。
図10は、本実施形態に係る車両用情報表示装置1(制御部20)による操作有効ディスプレイの決定手法(変更手法)の一例を説明する図である。図10(a)は、車両における表示部30に含まれるディスプレイ31、32、33の配置及び操作画面を説明する模式図である。図10(b)、(c)は、図10(a)に示すディスプレイ31、32の配置及び操作画面を前提とした操作有効ディスプレイの変更手法を説明する図である。
図10(a)を参照するに、本例では、上述した図2と同様、操作スイッチ10は、決定スイッチDC、及び方向指示スイッチ(上スイッチUS、下スイッチDS、左スイッチLS、右スイッチRS)を含むものがステアリングホイールに配置される。また、ディスプレイ31、32、33は、左から右方向にディスプレイ31、ディスプレイ32、ディスプレイ33の順で並べて配置される。また、ディスプレイ31、32、33には、操作画面が表示されており、操作画面の操作対象としての操作メニューAA、BB、CC、DD、EE、FF、GG、HH、IIがこの順で左から右方向にディスプレイ31〜33を跨って配列される。ディスプレイ31〜33に跨って配列された操作メニューのうち、操作メニューAA、BB、CCは、ディスプレイ31の操作画面に表示され、操作メニューDD、EE、FFは、ディスプレイ32の操作画面に表示され、操作メニューGG、HH、IIは、ディスプレイ33の操作画面に表示される。なお、操作メニューAA〜IIは、例えば、何れの車載装置の情報画面を表示させるかについての選択メニューやオーディオ装置におけるソース選択メニュー(ラジオ、CD、DVD等を選択するメニュー)等、任意の操作メニューであってよい。
図10(a)のディスプレイ31〜33の配置及び操作画面を前提に、制御部20は、操作スイッチ10における操作方向の指示(左スイッチLS、右スイッチRSの操作)に応じて、(変更後の)新たな操作有効ディスプレイを決定する。具体的には、図10(b)を参照するに、ディスプレイ31が操作有効ディスプレイの場合であって、操作メニューCCが選択された状態である場合、右スイッチRSが短押し操作されると、制御部20は、操作有効ディスプレイをディスプレイ32に変更し、操作メニューDDが選択された状態にする。また、ディスプレイ32が操作有効ディスプレイの場合であって、操作メニューDDが選択された状態である場合、左スイッチLSが短押し操作されると、制御部20は、操作有効ディスプレイをディスプレイ31に変更し、操作メニューCCが選択された状態にする。また、ディスプレイ32が操作有効ディスプレイの場合であって、操作メニューFFが選択された状態である場合、右スイッチRSが短押し操作されると、制御部20は、操作有効ディスプレイをディスプレイ33に変更し、操作メニューGGが選択された状態にする。また、ディスプレイ33が操作有効ディスプレイの場合であって、操作メニューGGが選択された状態である場合、左スイッチLSが短押し操作されると、制御部20は、操作有効ディスプレイをディスプレイ32に変更し、操作メニューFFが選択された状態にする。即ち、制御部20は、操作スイッチ10が操作メニューの配列方向と同じ右方向又はその反対方向(左方向)への操作方向の指示を伴って操作された場合であって、操作有効ディスプレイにおいて、操作方向に操作メニューがない場合、操作有効ディスプレイを変更する。また、当該操作有効ディスプレイの変更においては、操作メニューの配列上、操作方向に隣接する操作メニューが表示されるディスプレイを新たな操作有効ディスプレイに決定する。これにより、図8(b)と同様の効果を得ることができる。
また、図10(c)を参照するに、ディスプレイ31が操作有効ディスプレイの場合であって、操作メニューAAが選択された状態である場合、左スイッチLSが短押し操作されると、制御部20は、操作有効ディスプレイをディスプレイ33に変更し、操作メニューIIが選択された状態にする。また、ディスプレイ33が操作有効ディスプレイの場合であって、操作メニューIIが選択された状態である場合、右スイッチRSが短押し操作されると、制御部20は、操作有効ディスプレイをディスプレイ31に変更し、操作メニューAAが選択された状態にする。即ち、操作有効ディスプレイにおいて、操作スイッチ10の操作による操作方向に隣接した操作メニューがなく、かつ、現在選択されている操作メニューに対して、操作メニューの配列上、操作方向に隣接した操作メニューがない場合、操作有効ディスプレイを変更してよい。また、当該操作有効ディスプレイの変更においては、操作メニューの配列上、操作方向の反対方向に隣接する操作メニューを有さない操作メニューが表示されるディスプレイを新たな操作有効ディスプレイに決定する。これにより、図8(c)に示した例と同様の効果を得ることができる。
なお、上述した図8〜図10の例において、操作有効ディスプレイ上、操作方向に操作対象がある場合には、当然のことながら、制御部20は、操作信号に基づいて、操作対象の選択変更(選択の切替)を行う。また、表示部30に含まれる複数のディスプレイに跨って配列された操作メニューの配列方向又はその反対方向以外への操作方向の指示がされた場合、制御部20は、操作を無効としてもよいし、他の操作機能が付与され、当該操作機能に沿った制御を行ってもよい。
また、上述した図8〜図10の例では、表示部30に含まれる複数のディスプレイの配列方向と、複数のディスプレイに跨って配列される操作メニューの配列方向が同じであり、ディスプレイの配列順で、操作メニューが跨って表示される場合について説明した。しかし、双方の配列方向及び配列順は異なっていてもよい。即ち、所定方向に配列された複数の操作メニューが表示部30に含まれる複数のディスプレイに跨って表示されていればよい。
また、上述した図8〜図10の例では、操作スイッチ10の短押し操作による操作有効ディスプレイの変更について記載したが、短押し操作以外の操作が行われた場合についても上述した操作有効ディスプレイの変更処理が行われてよい。また、操作スイッチ10の代わりにジョイスティックやモーメンタルスイッチ等が採用され、これらによる操作が行われた場合についても、上述した操作有効ディスプレイの変更処理が行われてよい。また、操作スイッチ10の代わりに、タッチパッドやタッチパネルを採用する場合、シングルタッチやダブルタッチ等の操作により上述した操作有効ディスプレイの変更処理が行われてよい。また、タッチパッドやタッチパネルにおける操作方向の指示は、操作方向に弾くようにタッチパッドやタッチパネルをタッチ操作(所謂フリック操作)することにより行われてよい。
以上、本発明を実施するための形態について詳述したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、上述した実施形態では、複数のディスプレイ間での操作有効ディスプレイの変更手法について説明をしたが、同様の変更手法を1つのディスプレイ上に複数の表示領域が含まれる場合に適用してもよい。即ち、複数の表示領域間での操作スイッチ10による操作が有効な表示領域(操作有効表示領域)の変更(切替)において、上述した実施形態で説明した手法を適用することができる。例えば、1つのディスプレイの左半分の領域(左領域)にナビゲーション装置に関する表示がされ、右半分の領域(右領域)にオーディオ装置に関する表示がされている場合に、操作有効表示領域を変更(切替)する際、上述した実施形態で説明した手法が適用されてよい。また、操作有効表示領域の変更(切替)対象となる表示領域は、1つのディスプレイ内の表示領域に限られず、複数のディスプレイに跨って、操作有効表示領域の変更が行われてよく、この場合においても、上述した実施形態で説明した手法を適用することができる。また、表示部30に含まれる複数のディスプレイの中に、複数の表示領域を含むものと、1つの表示領域のみを含むものが混在する場合についても上述した実施形態で説明した手法が適用されてよい。即ち、1つの表示領域のみを含むディスプレイを1つの表示領域とみなして、複数のディスプレイに跨った操作有効表示領域の変更を行うことができる。
[付記]
以下に上述した実施形態や変形例から把握可能な技術的思想について追記する。
(付記1)
車載装置に関する情報を表示すると共に、該車載装置を操作する操作画面を表示可能な複数の表示領域と、該複数の表示領域に表示される前記操作画面上の操作を行う操作部とを備える車両用情報表示装置であって、
前記操作部における操作に対応する操作信号を受信すると共に、前記複数の表示領域の表示制御を行う制御部であって、前記操作信号に基づいて、前記複数の表示領域のうち、前記操作部による操作が有効な表示領域としての操作有効表示領域を決定する制御部を備え、
前記操作画面上に含まれる複数の操作対象は、
所定方向に配列され、かつ、前記複数の表示領域に跨って表示され、
前記操作部は、
操作方向を指示可能であり、
前記制御部は、
前記操作部が前記所定方向又は前記所定方向の反対方向への前記操作方向の指示を伴って操作された場合であって、前記操作有効表示領域において、前記操作方向に操作対象がある場合、前記操作信号に基づいて、前記操作有効表示領域における操作対象の変更を実行し、
前記操作部が前記所定方向又は前記所定方向の反対方向への前記操作方向の指示を伴って操作された場合であって、前記操作有効表示領域において、前記操作方向に操作対象がない場合、前記操作信号に基づいて、前記操作有効表示領域を変更することを特徴とする、
車両用情報表示装置。
(付記2)
前記制御部は、
前記操作部が前記所定方向又は前記所定方向の反対方向への前記操作方向の指示を伴って操作された場合であって、前記操作有効表示領域において、前記操作方向に操作対象がなく、かつ、前記配列上、前記操作方向に隣接した操作対象がある場合、前記操作有効表示領域を、前記配列上、前記操作方向に隣接した操作対象が表示される表示領域に変更することを特徴とする、
付記1に記載の車両用情報表示装置。
(付記3)
前記制御部は、
前記操作部が前記所定方向又は前記所定方向の反対方向への前記操作方向の指示を伴って操作された場合であって、前記操作有効表示領域において、前記操作方向に操作対象がなく、かつ、現在選択されている操作対象に対して、前記配列上、前記操作方向に隣接した操作対象がない場合、前記操作有効表示領域を、前記配列上、前記操作方向の反対方向に隣接した操作対象を有さない操作対象が表示される表示領域に変更することを特徴とする、
付記1又は2に記載の車両用情報表示装置。
(付記4)
前記複数の表示領域は、
前記所定方向に並べて車載配置され、
前記複数の操作対象の配列順と前記複数の表示領域の配列順とは、対応していることを特徴とする、
付記2又は3に記載の車両用情報表示装置。