JP6187064B2 - 周期表第13族金属窒化物半導体基板 - Google Patents

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Description

本発明は、周期表第13族金属窒化物半導体基板に関する。具体的には、m軸方向に成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなる中央領域と、m軸からc軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向に成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなる外側領域を有する周期表第13族金属窒化物半導体基板に関する。
従来から、窒化ガリウム(GaN)系化合物などの周期表第13族金属窒化物は、周期表第13族金属窒化物半導体基板の半導体材料として用いられており、周期表第13族金属窒化物半導体基板は発光デバイスなどの様々なデバイスに使用されている。近年は、周期表第13族金属窒化物半導体基板は、発光デバイス用途に加え、電力用半導体素子(パワーデバイス)にも用いられるようになっている。このため、高圧力、大電流に耐え得る周期表第13族金属窒化物半導体基板の開発が進められている。
窒化ガリウムや窒化アルミニウム等窒化物の単結晶は、アモノサーマル法などを利用し、結晶を成長させることで得ることができる。アモノサーマル法は、超臨界状態及び/又は亜臨界状態にあるアンモニアなどの窒素を含有する溶媒を用いて、原材料の溶解−析出反応を利用して所望の材料を製造する方法である。結晶成長へ適用するときは、アンモニアなどの溶媒への原料溶解度の温度依存性を利用して温度差により過飽和状態を発生させて結晶を析出させる方法である。
従来は、周期表第13族金属窒化物半導体基板は、極性面であるC面を主面としたものが多く用いられていた。しかし、この場合、GaNなどの第13族窒化物結晶の固有特性により、ピエゾ電界の影響が大きくなり、発光素子の効率が低下するという問題があった。また、C面を主面とした半導体基板では、貫通転位といった結晶欠陥が発生する場合があり、転位密度が高くなることがあった。
これらの問題を解決するために、C面以外の非極性面や半極性面を主面とした基板を用いて発光デバイスを作成することが検討されている。そのため、デバイスを作製し得る大型の非極性面や半極性面を主面とした基板を製造することが求められている。例えば、特許文献1〜3には、M面を成長主面とした種結晶を用いて、結晶成長を行うことが開示されている。
特許文献1では、得られた成長結晶の側面がA面とC面であり、成長結晶の主面は横方向成長により得られるM面のみから構成されている。特許文献2および3においても同様に、主面をM面として結晶成長を行うことのみが記載されている。なお、特許文献3では、結晶成長時に用いる鉱化剤として、アルカリ鉱化剤が好ましく用いられている。
国際公開2010/005914号パンフレット 特表2011−521878号公報 特表2009−541997号公報
M面を主面とする周期表第13族金属窒化物半導体基板(以下、第13族窒化物半導体基板ともいう)を効率的に得る場合、M面を成長主面とした第13族窒化物結晶を成長させる必要がある。しかしながら、M面を成長面としたm軸方向の結晶成長の速度は遅く、M面を主面とした半導体基板のサイズを大きくすることは困難であった。さらに、M面を主面とした半導体基板はサイズが小さい上に、結晶成長速度が遅いため、単位面積当たりの製造コストが非常に高くなるという問題があった。
また、M面を成長主面とした第13族窒化物結晶を成長させる従来の方法では、C面を成長面として厚膜成長を行って形成した一次ウエハから窒化物半導体バーを切り出して、M面が上面となるように配列した基板の上に窒化物半導体を再成長させることがなされていた。すなわち、基板の製造条件と同じ条件で基板上にM面を主面とした結晶を成長させることができないという問題があった。このため、効率よくM面を主面とした半導体基板を得ることができないという問題があった。
そこで本願発明者らは、このような従来技術の課題を解決するために、M面を主面とした第13族窒化物半導体基板であって、基板の主面サイズが大きく、高品質の結晶からなり、かつ製造コストが抑制された第13族窒化物半導体基板を提供することを目的として検討を進めた。
上記の課題を解決するために鋭意検討を行った結果、本願発明者らは、m軸方向に成長した第13族窒化物結晶からなる中央領域と、m軸からc軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向に成長した第13族窒化物結晶からなる外側領域を有する第13族窒化物半導体基板を形成することにより、半導体基板のM面面積を大きくすることができ、かつ高品質の結晶からなる高品質領域を広い割合で確保できることを見出した。
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[1]外側領域と、前記外側領域に隣接する中央領域を有し、主面がM面である周期表第13族金属窒化物半導体基板であって、前記中央領域はm軸方向に成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなり、前記外側領域はm軸からc軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向に成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなることを特徴とする周期表第13族金属窒化物半導体基板。
[2]前記外側領域は、外側第1領域と、外側第2領域とを有し、前記中央領域は前記外側第1領域と前記外側第2領域に挟まれた領域である[1]の記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板。
[3]前記外側領域は、半極性面を成長面として成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなる[1]または[2]に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板。
[4]前記半極性面は、[10−11]面および[10−1−1]面のうち少なくとも一方の面を含む[3]に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板。
[5]前記外側第1領域は[10−1−1]面を成長面として成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなり、前記外側第2領域は[10−11]面を成長面として成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなり、主面における前記外側第1領域の面積が前記外側第2領域の面積よりも大きい[2]に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板。
[6]前記周期表第13族金属窒化物半導体基板の主面全体の面積において、主面における前記外側領域の面積が占める割合は、40%以下である[1]〜[5]のいずれか1項に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板。
[7]前記外側領域の色度と、前記中央領域の色度が異なる[1]〜[6]のいずれか1項に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板。
[8]前記外側領域と前記中央領域は、周期表第13族金属窒化物結晶中にフッ素原子を含み、前記フッ素原子の濃度は、1×1016atoms/cm3以上である[1]〜[7]のいずれか1項に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板。
[9]前記外側領域のフッ素原子の濃度は、前記中央領域のフッ素原子の濃度の110%以上である[8]に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板。
[10]前記外側領域と前記中央領域は、周期表第13族金属窒化物結晶中に酸素原子を含み、前記外側領域として[10−1−1]面を成長面として成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなる外側第1領域を有し、該外側第1領域の酸素原子の濃度は、前記中央領域の酸素原子の濃度の130%以下である[1]〜[9]のいずれか1項に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板。
[11]前記外側領域として、さらに[10−11]面を成長面として成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなる外側第2領域を有し、該外側第2領域の酸素原子の濃度は、前記中央領域の酸素原子の濃度の150%以上である[10]に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板。
[12]前記外側領域と前記中央領域は、周期表第13族金属窒化物結晶中に水素原子を含み、前記外側領域として[10−1−1]面を成長面として成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなる外側第1領域を有し、該外側第1領域の水素原子の濃度は、前記中央領域の水素原子の濃度の130%以下である、[1]〜[11]のいずれか1項に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板。
[13]前記外側領域として、さらに[10−11]面を成長面として成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなる外側第2領域を有し、該外側第2領域の水素原子の濃度は、前記中央領域の水素原子の濃度の110%以上である、[12]に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板。
[14]前記周期表第13族金属窒化物半導体基板における周期表第13族金属窒化物結晶はアモノサーマル法により形成される[1]〜[13]のいずれか1項に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板。
[15][1]〜[14]のいずれか1項に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板とエピタキシャル成長膜を含むエピタキシャルウエハ。
本発明によれば、M面を主面とした半導体基板であって、基板の主面面積が大きい半導体基板を得ることができる。加えて、高品質の結晶からなる高品質領域を、基板主面中に広い割合で確保できる。
また、本発明によれば、半導体基板の単位面積当たりにかかる製造コストを抑制することができる。
さらに、本発明の第13族窒化物半導体基板を下地基板として、エピタキシャル成長膜を成長させた場合、得られるエピタキシャルウエハのサイズも大きくすることができる。このエピタキシャルウエハは、発光デバイスや電力用半導体素子(パワーデバイス)などに好適に用いられる。
図1は、第13族窒化物半導体の結晶構造のユニットセルを表した模式図である。 図2は、本発明の第13族窒化物半導体基板の概略図を示す。 図3は、結晶成長に用いる下地基板(種結晶)の一態様を示す模式図である。 図4は、M面を主面とする本発明で用いる第13族窒化物結晶塊の一例の概略図である。 図5は、本発明で用いる第13族窒化物結晶塊の断面概略図である。 図6は、本発明で用いる第13族窒化物結晶塊の断面概略図である。 図7は、本発明で用いることができる結晶製造装置の模式図である。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は「〜」前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
(第13族窒化物半導体基板)
本発明は、周期表第13族金属窒化物半導体基板(以下、第13族窒化物半導体基板ともいう)に関する。本発明の周期表第13族金属窒化物半導体基板は、外側領域と、外側領域に隣接する中央領域を有し、主面はM面である。中央領域はm軸方向に成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなる。また、外側領域は、m軸からc軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向に成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなる。
本発明に係る第13族窒化物半導体基板の材料となる第13族窒化物系化合物は、図1に示すように、六方晶系の結晶構造を有している。本明細書において「主面」とは、結晶における最も広い面であって、通常は結晶成長を行うべき面を指す。なお、「側面」とは主面に交差する面を意味し、主面と隣接していても隣接していなくてもよい。
本明細書において「C面」とは、六方晶構造(ウルツ鋼型結晶構造)における{0001}面と等価な面であり、極性面である。例えば、図1に示す(0001)面とその反対面である(000−1)面を指し、それぞれ+C面、−C面と称することがある。第13族窒化物結晶では、+C面は周期表13族面で−C面は窒素面であり、窒化ガリウムではそれぞれGa面又はN面に相当する。
また、本明細書において「M面」とは、{1−100}面、{01−10}面、[−1010]面、{−1100}面、{0−110}面、{10−10}面として包括的に表される非極性面であり、具体的には(1−100)面や、(01−10)面、(−1010)面、(−1100)面、(0−110)面、(10−10)面を意味する。さらに、本明細書において「A面」とは、{2−1−10}面、{−12−10}面、{−1−120}面、{−2110}面、{1−210}面、{11−20}面として包括的に表される非極性面である。具体的には(11−20)面や、(2−1−10)面、(−12−10)面、(−1−120)面、(−2110)面、(1−210)面を意味する。本明細書において「c軸」「m軸」「a軸」とは、それぞれC面、M面、A面に垂直な軸を意味する。
本明細書において「非極性面」とは、表面に第13族元素と窒素元素の両方が存在しており、かつその存在比が1:1である面を意味する。具体的には、M面やA面を挙げることができる。なお、本明細書において極性面や非極性面を称する場合には、±0.01°以内の精度で計測される各結晶軸から10°未満のオフ角を有する範囲内の面を含む。好ましくはオフ角が5°以内であり、より好ましくは3°以内である。c軸、m軸、a軸についても同様に、オフ角を有する範囲内の軸方向を含む。
本明細書において「半極性面」とは、例えば、周期表第13族窒化物が六方晶であってその主面が(hklm)で表される場合、[0001]面以外で、m=0ではない面をいう。すなわち(0001)面に対して傾いた面で、かつ非極性面ではない面をいう。表面に周期表13族元素と窒素元素の両方あるいはC面のように片方のみが存在する場合で、かつその存在比が1:1でない面を意味する。h、k、l、mはそれぞれ独立に−5〜5のいずれかの整数であることが好ましく、−2〜2のいずれかの整数であることがより好まし
く、低指数面であることが好ましい。
なお、本明細書においては、半極性(Semi−polar)面をS面と表記する場合がある。また、半極性面に垂直な軸を「s軸」と表記する場合がある。よって、m軸からc軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向はs軸方向と一致する。
第13族窒化物半導体基板としては、例えば、GaNやAlNに代表される周期表第13族金属窒化物の基板が挙げられる。周期表第13族金属窒化物としては、GaNの他に、AlN、InN、またはこれらの混晶などを挙げることができる。混晶としては、AlGaN、InGaN、AlInN、AlInGaNなどを挙げることができる。好ましいのはGaNおよびGaを含む混晶であり、より好ましいのはGaNである。
図2は、本発明の第13族窒化物半導体基板の概略図を示す。図2(a)および(b)に示すように本発明の第13族窒化物半導体基板は、外側領域Sと、中央領域Mを有する。中央領域Mは、外側領域Sに隣接した領域である。図2(a)に示すように、第13族窒化物半導体基板の形状は四角形状であってもよく、図2(b)で示すように円形であっても良い。
また、外側領域Sは、外側第1領域と、外側第2領域とを有することとしても良い。図2(c)、(d)および(e)に示すように、外側領域Sは、中央領域Mの外側に、外側第1領域S1と外側第2領域S2を有する。中央領域は前記外側第1領域と前記外側第2領域に挟まれた領域である。
中央領域の主面の形状は特に限定されることはないが、外側領域と直線を介して隣接していることが好ましいことから、四角形や円形の一部を直線で切り取ったような形状とすることができる。外側領域は、中央領域に隣接した領域に存在し、中央領域が円形の一部を直線で切り取ったような形状の場合、直線の一部に接するような領域に存在する。外側領域として、外側第1領域と外側第2領域とを有する場合には、中央領域の主面は対向する2つの辺を有する形状であることが好ましく、本発明の第13族窒化物半導体基板が四角形の場合には図2(c)および(d)に示すように中央領域は対向する2組の辺から形成されることが好ましく、本発明の第13族窒化物半導体基板が円形の場合には図2(e)に示すように中央領域は円形の上下を直線で切り取ったような形状であることが好ましい。
また、中央領域の形状が四角形である場合、対向する2辺は各々同程度の長さを有していてもよいし、異なる長さであってもよい。中央領域を構成する4辺は全て同じ長さを有していても良く、異なる長さを有していても良い。中央領域の主面の形状が長方形である場合、外側第1領域と外側第2領域は、図2(c)のように主面の対向する長辺側に設けられても良く、図2(d)のように対向する短辺側に設けられても良いが、対向する長辺側に設けられることが好ましい。
本発明の第13族窒化物半導体基板においては、外側領域Sを成長させた後、本発明の第13族窒化物半導体基板をさらに下地基板として使用することもできる。また、外側領域Sの一部を削り落としたり、研磨することもできる。例えば、外側領域のうち結晶品質に劣る部分を削り落とすことができる。これにより、本発明の第13族窒化物半導体基板の主面サイズは低減してしまうが、主面全体における外側領域のうち結晶品質に劣る部分の面積の割合を小さくすることが可能となる。
本発明に係る周期表第13族金属窒化物半導体基板の主面はM面である。すなわち、中央領域、外側領域の主面はM面である。このように主面をM面とすることにより、第13族窒化物半導体結晶は、良好な結晶性を示す。M面を主面とすることにより、基板の主面を貫通する転位密度を低減することができるため、貫通転位が少なく、結晶欠陥を低減した第13族窒化物半導体結晶を得ることができる。これにより、結晶欠陥が少なく、高品質な第13族窒化物半導体基板を得ることができる。
中央領域はm軸方向に成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなる。すなわち、中央領域はM面を成長面として成長した周期表第13族金属窒化物の成長結晶から構成される。本明細書においては、m軸方向に成長することを「M面の成長」と称し、m軸方向に成長する成長速度を「M面の成長速度」と称する場合がある。また、中央領域は、厳密にm軸方向のみに成長した結晶だけでなくm軸から10°未満のオフ角を有する方向に成長した結晶を含んでいてもよく、そのような結晶も含めて「m軸方向に成長した第13族窒化物結晶」と称する。該オフ角は、好ましくは5°以下であり、より好ましくは3°以下である。ただし、中央領域は成長面として平坦なM面を有することが好ましい。下地基板の主面がオフ角を有するM面である場合においても、後述する成長結晶塊に現れる結晶表面としては、平坦でオフ角の極めて小さいM面であることが好ましい。
外側領域は、m軸からc軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向に成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなる。すなわち、外側領域は、半極性面を成長面として成長した周期表第13族金属窒化物の成長結晶から構成される。外側領域は、m軸からc軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向に成長し、M面を含んで横方向に広がるように周期表第13族金属窒化物結晶を形成するため、外側領域のM面の面積を大きくすることができる。なお、本明細書においては、m軸からc軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向を含むs軸方向に成長することを「半極性面(S面)の成長」と称し、s軸方向に成長する成長速度を「半極性面(S面)の成長速度」と称する場合がある。
外側領域は、m軸から+c軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向に成長した周期表第13族金属窒化物結晶から形成されても、−c軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向に成長した周期表第13族金属窒化物結晶から形成されてもよいが、−c軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向に成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなることが好ましい。これは、−c軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向に成長された領域は、不純物の含有量が少なく、結晶品質が良好なためである。このように、−c軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向に成長させることにより、不純物の取り込みが低減した高品質の結晶を効率よく得ることができる。
また、本発明の第13族窒化物基板における外側領域は、側面として半極性面を露出していても良い。外側領域の周期表第13族金属窒化物結晶の成長面は半極性面であることから、M面を主面としてスライスして得られた基板においては、成長面であった半極性面が本発明の第13族窒化物基板の表面に露出している。
半極性面を成長面として成長した周期表第13族金属窒化物結晶は、成長後も結晶の一部に半極性面を有する。これらの半極性面は、各々、外側領域の露出領域の一部に含まれることとなる。ここで、露出領域とは、外側領域の表面領域であって、縁の一部を含む領域のことを指す。外側領域が半極性面を成長面として成長し、該半極性面を含むようにM面を主面とする本発明の第13族窒化物基板を得ることによって、外側領域のM面面積をより大きくすることができる。
なお、周期表第13族金属窒化物半導体基板の外周を削り落としたり、研磨することによって、外側領域に半極性面が含まれないようにすることもできる。
外側領域の成長面としての半極性面は、[10−11]面および[10−1−1]面のうち少なくとも一方の面を含むことが好ましい。半極性面がこれらの面を含むことにより、特に安定的に成長速度を上げることができるため、製造効率をより高めることができ、第13族窒化物半導体基板のサイズを大きくすることができる。なかでも、成長した周期表第13族金属窒化物結晶中の不純物濃度が低いことから、外側領域の成長面としての半極性面は[10−1−1]面であることがより好ましい。これにより、より高品質の結晶でM面が大型化された基板を得ることが可能となる。
外側領域の主面はM面であり、これらのM面は、中央領域のM面と連続してM面を主面とする1連の平面となる。これにより、M面を主面とした周期表第13族金属窒化物半導体基板の面積を大きくすることができる。
周期表第13族金属窒化物半導体基板の主面全体の面積において、主面における外側領域の面積が占める割合は、40%以下であることが好ましい。主面における外側領域の面積が占める割合は、40%以下であれば良く、20%以下であることがより好ましく、10%以下であることがさらに好ましい。また、2%以上であることが好ましく、3%以上であることがより好ましく、5%以上であることがさらに好ましい。
主面における外側領域の面積が占める割合を上記上限値以下とすることにより、m軸方向に成長した中央領域が占める割合を一定以上とすることができ、より結晶欠陥が少なく、より高品質な第13族窒化物半導体基板を得ることができる。また、主面における外側領域の面積が占める割合を上記下限値以上とすることにより、M面を主面とした半導体基板のサイズをより大きくすることができる。
なお、外側領域が外側第1領域と外側第2領域を有する場合、主面における外側領域の面積は、外側領域が外側第1領域の主面と外側第2領域の主面の面積の合計の面積を指す。
外側第1領域は[10−1−1]面を成長面として成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなり、外側第2領域は[10−11]面を成長面として成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなる場合、主面における外側第1領域の面積は外側第2領域の面積よりも大きいことが好ましい。より好ましくは外側第2領域が存在しないことである。これは、[10−1−1]面を成長面として成長した周期表第13族金属窒化物結晶は成長中に取り込まれる不純物が少ないために結晶性が良好となり、[10−11]面を成長面として成長した周期表第13族金属窒化物結晶は、成長中に不純物を取り込みやすい傾向があるため結晶性に劣ることによる。よって、外側第1領域の面積をより大きくすることにより、主面であるM面を優位に大型化できる上、結晶性に優れた基板を得ることが可能となる。
外側領域の色度と、中央領域の色度が異なっていても良い。具体的には、外側領域の色度は、中央領域の色度よりも高くても良い。すなわち、外側領域と比較して、茶系に着色していても良い。例えば、400〜600nmの波長における透過率は、外側領域よりも中央領域の方が高くなることが好ましい。これは、成長面としてM面を有する場合と半極性面を有する場合では、酸素、フッ素、水素などの不純物の取り込み量が異なることによるものと考えられる。
半極性面を成長面として成長した範囲が着色することにより、中央領域と外側領域を区別して認識することができる。これにより、用途によって、各領域を使い分けることも可能となる。
外側領域は、周期表第13族金属窒化物結晶中にフッ素原子を含んでも良い。この場合外側領域を構成する周期表第13族金属窒化物結晶中に含まれるフッ素原子の濃度は、1×1016atoms/cm3以上であることが好ましく、5×1016atoms/cm3以上であることがより好ましい。また、フッ素濃度は、1×1021atoms/cm3以下であることが好ましく、1×1020atoms/cm3以下であることがより好ましい。周期表第13族金属窒化物結晶中のフッ素濃度を上記範囲内とすることにより、基板の主面全体の面積に対して主面における外側領域の面積の合計の面積を容易に40%以下に制御することができる。
中央領域も外側領域と同様に、周期表第13族金属窒化物結晶中にフッ素原子を含んでも良い。この場合、中央領域を構成する周期表第13族金属窒化物結晶中に含まれるフッ素原子の濃度は、1×1016atoms/cm3以上であることが好ましく、3×1016atoms/cm3以上であることがより好ましい。また、フッ素濃度は、1×1021atoms/cm3以下であることが好ましく、1×1020atoms/cm3以下であることがより好ましい。
中央領域を構成する周期表第13族金属窒化物結晶中に含まれるフッ素原子の濃度は、外側領域を構成する周期表第13族金属窒化物結晶中に含まれるフッ素原子の濃度よりも低いことが好ましい。さらに、外側領域のフッ素原子の濃度は、中央領域のフッ素原子の濃度の110%以上であることが好ましく、180%以下であることが好ましい。なお、ここでは、フッ素原子の濃度は、1cm3中に含まれる原子の数で示される。
また、外側領域と中央領域は、周期表第13族金属窒化物結晶中に酸素原子を含んでいても良い。外側領域の酸素原子の濃度は、m軸から−c軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向に成長したか、+c軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向に成長したかで異なる傾向がある。m軸から−c軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向に成長した外側領域の酸素原子の濃度は、中央領域の酸素原子の濃度と同等かそれ以下になる傾向がある。また、+c軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向に成長した外側領域の酸素原子の濃度は、中央領域の酸素原子の濃度以上になる傾向がある。また、m軸から−c軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向に成長した外側領域と、m軸から+c軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向に成長した外側領域との酸素原子の濃度を比較すると、m軸から−c軸方向に傾斜した方向に成長した外側領域の方が低くなり、高純度、高品質の結晶を得ることができる。
外側領域として[10−1−1]面を成長面として成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなる外側第1領域を有する場合、該外側第1領域の酸素原子の濃度は、中央領域の酸素原子の濃度の130%以下であることが好ましく、100%以下であることがより好ましい。また、外側領域として、さらに[10−11]面を成長面として成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなる外側第2領域を有する場合には、該外側第2領域の酸素原子の濃度は、中央領域の酸素原子の濃度の150%以上であることが好ましく、190%以下であることが好ましい。
なお、酸素原子の濃度は、1cm3中に含まれる原子の数で示される。
また、外側領域と中央領域は、周期表第13族金属窒化物結晶中に水素原子を含んでいても良い。外側領域の水素原子の濃度は、m軸から−c軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向に成長したか、+c軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向に成長したかで異なる傾向がある。m軸から−c軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向に成長した外側領域の水素原子の濃度は、中央領域の水素原子の濃度と同等かそれ以下になる傾向がある。また、+c軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向に成長した外側領域の水素原子の濃度は、中央領域の水素原子の濃度以上になる傾向がある。また、m軸から−c軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向に成長した外側領域と、m軸から+c軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向に成長した外側領域との水素原子の濃度を比較すると、m軸から−c軸方向に傾斜した方向に成長した外側領域の方が低くなり、高純度、高品質の結晶を得ることができる。
外側領域として[10−1−1]面を成長面として成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなる外側第1領域を有する場合、該外側第1領域の水素原子の濃度は、中央領域の水素原子の濃度の130%以下であることが好ましく、100%以下であることがより好ましい。また、外側領域として、さらに[10−11]面を成長面として成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなる外側第2領域を有する場合、該外側第2領域の水素原子の濃度は、中央領域の水素原子の濃度の110%以上であることが好ましく、150%以下であることが好ましい。
なお、水素原子の濃度は、1cm3中に含まれる原子の数で示される。
外側領域の周期表第13族金属窒化物結晶において、PL波長のイエロールミネッセンスのピークトップは中央領域のそれと同等、またはそれよりも長波長であることが好ましい。また、外側領域のバンド端発光波長が、中央領域のそれと同等、またはそれよりも長波長であることが好ましい。
特に、外側領域として[10−1−1]面を成長面として成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなる外側第1領域、および[10−11]面を成長面として成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなる外側第2領域を有する場合には、外側第1領域のPL波長のイエロールミネッセンスのピークトップは中央領域のそれと同等であって、外側第2領域のPL波長のイエロールミネッセンスのピークトップは中央領域のそれよりも長波長であることが好ましい。また、バンド端発光波長についても同様であることが好ましい。このような傾向があると、PLマッピングで、第13族窒化物半導体基板に含まれる領域のうち、結晶品質の良好である外側第1領域および中央領域と、結晶品質に劣る外側第2領域の識別が容易になる。
本発明に係る第13族窒化物半導体基板のM面は、c軸方向にオフ角を有していてもよく、その場合には−c軸方向にオフ角を有していることが好ましい。オフ角とは、所定の低指数面からのずれを表す角度のことをいう。本発明では、オフ角を有する第13族窒化物半導体基板の成長主面は、M面に対して所定の角度に傾斜した面となる。
オフ角の絶対値は10°未満であることが好ましく、5°以下であることがよりに好ましく、4°以下であることがさらに好ましい。c軸方向のオフ角を上記範囲内となるように調整することによって、本発明の第13族窒化物半導体基板上にエピタキシャル成長膜などの結晶成長を行った場合、高品質の結晶を得ることができる。さらに、第13族窒化物半導体基板の主面のオフ角を調整することによって、エピタキシャル成長膜の表面を平坦に保つことができるため好ましい。
第13族窒化物半導体基板の厚みは、設計により適宜決定することができる。例えば、エピタキシャルウエハとして使用する場合では基板の厚みは100μm以上であることが好ましく、200μm以上であることがより好ましく、250μm以上であることがさらに好ましい。また、エピタキシャルウエハでは基板の厚みは700μm以下であることが好ましく、650μm以下であることがより好ましく、500μm以下であることがさらに好ましい。
第13族窒化物半導体基板の金属およびアルカリ金属の濃度は、1×1016atoms/cm3以下であることが好ましく、1×1015atoms/cm3以下であることがより好ましい。ここで、上記濃度は、金属およびアルカリ金属の濃度の合計の濃度のことを指す。第13族窒化物半導体基板の金属およびアルカリ金属の濃度を上記範囲とすることにより、第13族窒化物半導体基板に含まれる中央領域と外側領域との割合をより好ましい割合とすることができる。
第13族窒化物半導体基板の転位密度は、1×107cm-3以下であることが好ましく、1×106-3以下であることがより好ましく、1×103cm-3以下であることがさらに好ましい。転位密度は、上記範囲内であれば、0であっても良い。
本発明に係る第13族窒化物半導体基板は、下地基板上に、第13族窒化物半導体結晶を成長させて、第13族窒化物の成長結晶塊(本明細書において、第13族窒化物結晶塊と称する場合がある)を得て、その成長結晶塊をスライスすることによって得ることができる。
(下地基板(種結晶))
下地基板は種結晶として機能する。本発明では、第13族窒化物半導体基板を得るために、M面を主面とする種結晶を用いることが好ましい。ここでいう主面とは、結晶を構成する面のうち最大面積を有する面を意味する。
図3に示すように、下地基板40は、表側の主面41と裏側の主面を有する板状の第13族窒化物の種結晶である。この下地基板上に、第13族窒化物半導体結晶を成長させて、M面を表側の主面として有する成長結晶塊を得ることができる。なお、下地基板の面方位は上記の態様に限定されるものではないが、M面から±15°のオフ角を有していてもよく、オフ角は±10°以内であることが好ましい。
下地基板は、六方晶系の結晶構造を有する。第13族窒化物の種結晶としては、成長結晶として成長させる窒化物の単結晶が用いられる。前記第13族窒化物の種結晶の具体例としては、例えば窒化ガリウム(GaN)、窒化アルミニウム(AlN)、窒化インジウム(InN)またはこれらの混晶等の窒化物単結晶が挙げられる。
下地基板は、成長結晶との格子整合性などを考慮して決定することができる。例えば、種結晶としては、サファイア等の異種基板上にエピタキシャル成長させた後に剥離させて得た単結晶、Gaなどの金属からNaやLi、Biをフラックスとして結晶成長させて得た単結晶、液相エピタキシ法(LPE法)を用いて得たホモ/ヘテロエピタキシャル成長させた単結晶、溶液成長法に基づき作製された単結晶及びそれらを切断した結晶などを用いることができる。エピタキシャル成長の具体的な方法については特に制限されず、例えば、ハイドライド気相成長法(HVPE)法、有機金属化学気相堆積法(MOCVD法)、液相法、アモノサーマル法などを採用することができる。
本発明に用いられる下地基板は表側の主面と裏側の主面を有する板状の第13族窒化物の種結晶であれば特に制限はないが、表側の主面と裏側の主面が略平行であることが好ましい。表側の主面と裏側の主面がいずれもM面であることがより好ましい。
種結晶としては、形状は特に限定されないが、大面積の成長結晶を効率よく得ることができるので主面の外形が長方形や楕円形などのように長手方向と短手方向を有する形状であることが好ましく、長手方向に伸びる直線と短手方向に伸びる直線とが略垂直に交わることがより好ましい。種結晶の側面は平面でも曲面であってもよい。種結晶の形状としては例えば、直方体、三角板状、五角板状、六角板状、円板状、三角柱、五角柱、六角柱、円柱などが挙げられる。その中でも、本発明に用いられる下地基板は、板状の直方体の種結晶であることがより好ましい。
種結晶の側面は劈開して形成してもよい。例えば、種結晶の側面が劈開して形成したA面であると、未研磨のA面を有する種結晶を用いて結晶成長させた場合に比べて、成長面を半極性面とする成長を促すことができ、高品質の窒化物結晶を速い成長速度で製造することができる。また種結晶界面から発生する転位が未研磨の場合よりも減少するため、成長した結晶中の転位密度をさらに低減することができる。
本発明に用いられる下地基板の厚さ(M面を主面とする場合にはm軸方向の寸法)は、取り扱い性の観点から0.1mm以上が好ましく、0.2mm以上が更に好ましい。また、種結晶の厚さが厚すぎる場合、成長後の結晶に占める種結晶の割合が大きくなり製造コストの上昇およびコストの上昇に繋がるため、前記種結晶の厚さは、2mm以下が好ましく、1mm以下が更に好ましい。
本発明に用いられる下地基板は、下地基板の表側の主面の寸法に制限はないが、種結晶のサイズとして、下地基板の表側の主面の縦方向であるc軸方向の寸法が200mm以下であることが好ましく、150mm以下であることがより好ましく、5mm以上であることが好ましく、10mm以上であることがより好ましい。一方、下地基板の表側の主面の横方向であるa軸方向の寸法が300mm以下であることが好ましく、200mm以下であることがより好ましく、10mm以上であることが好ましく、15mm以上であることがより好ましい。
また、本発明に用いられる下地基板は、表側の主面の寸法と裏側の主面の寸法が略同一であることが好ましく、本発明に用いられる下地基板の裏側の主面の寸法の好ましい範囲は表側の主面の寸法の好ましい範囲と同様である。
下地基板は、結晶成長後のクラック発生の抑制や成長中の結晶破損防止の観点から、内在する内在する転位密度数が1x108/cm2以下であることが好ましく、1x107/cm2以下が更に好ましく、5x106/cm2以下が特に好ましい。
下地基板の主面の結晶格子面の曲率半径は、結晶成長後のクラック発生の抑制や成長中の結晶破損防止の観点から、0.5m以上であることが好ましく、1m以上が更に好ましく、2m以上が特に好ましい。
(成長結晶塊)
図4に示すように、下地基板40上に、第13族窒化物半導体結晶を成長させて、第13族窒化物の成長結晶塊100を得ることができる。下地基板40の表側の主面41上に形成された、第13族窒化物結晶塊の主面51はM面となる。
成長結晶塊は、下地基板上に形成された第13族窒化物半導体結晶(成長結晶)を有する。第13族窒化物半導体結晶は、種結晶と同種の第13族窒化物半導体結晶を成長させることで得られる。第13族窒化物半導体結晶は、六方晶系の結晶構造を有するものであれば特に限定されないが、例えば、種結晶及び成長結晶を構成する周期表13族窒化物として、窒化ガリウム、窒化アルミニウム、窒化インジウムやこれらの混晶などを用いたものが好ましく、この中でも窒化ガリウムが特に好ましい。
成長結晶を種結晶上に成長させる具体的な方法については特に限定はなくハイドライド気相成長法(HVPE)法、有機金属化学気相堆積法(MOCVD法)などの気相法、液相エピタキシ法(LPE法)などの液相法、アモノサーマル法などが挙げられるが、好ましくはアモノサーマル法を採用することができる。アモノサーマル法としては、特にフッ素元素と、塩素、臭素、ヨウ素から構成される他のハロゲン元素から選ばれる少なくとも一種とを含む鉱化剤を用いたアモノサーマル法が好ましい。
図5には、図4で示した第13族窒化物の成長結晶塊の断面図が示されている。さらに、図6には、様々な態様の成長結晶塊の例の断面図が示されている。これらの断面図からもわかるように、成長結晶塊では、下地基板の全ての表面が成長結晶で覆われており、成長結晶が成長結晶塊の結晶表面を構成する。
本発明に係る第13族窒化物半導体基板は、上述した成長結晶塊をスライス、研削や研磨などの加工を施すことで得ることができる。例えば、図6に示すように点線Aで示したスライス線でスライスして、第13族窒化物半導体基板を得ることができる。
本発明に係る成長結晶塊は、結晶表面が少なくとも[10−11]または[10−1−1]面を含むことが好ましい。本発明の成長結晶塊は、このような[10−11]または[10−1−1]面が形成されるように、半極性面(Semi−Polar面)が表面になるように制御して成長されてなる。半極性面は、複数の結晶面が集合した面であってもよい。
本発明に係る成長結晶塊は、図4〜図6に示すように主面51としてM(10−10)面を有し、側面として(10−1−1)面と(10−11)面を少なくとも出現させながら成長してなり、アズグロウンの状態で主面としてM面を有し、側面として(10−1−1)面と(10−11)面を少なくとも含むことが好ましい。さらに、 (0001)面及び(000−1)面の少なくとも一つを出現させながら成長してなり、アズグロウンの状態で(0001)面及び(000−1)面の少なくとも一つを有していてもよい。好ましくはアズグロウンの状態で(0001)面を有することである。これにより、[10−11]を成長面として成長して得られる外側第2領域を小さくすることが可能となる。
図4〜図6において、53、54はM面、61、63、64、は(10−1−1)面、71〜76は(10−11)面である。
成長結晶塊の結晶表面がM面と[10−11]または[10−1−1]面を少なくとも含むようにするためには、後述する鉱化剤として、少なくともフッ素元素と、塩素、臭素、ヨウ素から構成される他のハロゲン元素から選ばれる少なくとも一つとを含む鉱化剤を用いることが好ましい。鉱化剤としては、特にフッ素元素とヨウ素とを含むものが好ましい。このように鉱化剤としてフッ素元素とヨウ素を含むものを用いると、結晶表面が[10−11]または[10−1−1]面を少なくとも含み、大型の主面を有する結晶塊を得やすい。
鉱化剤として、フッ素元素(F)とヨウ素(I)とを含むもの用いる場合、フッ素濃度に対するヨウ素濃度、すなわちI/Fを0.5以上にすることが好ましく、0.7以上にすることがより好ましく、1以上にすることがさらに好ましい。また、I/Fを10以下にすることが好ましく、9以下にすることがより好ましく、8以下にすることがさらに好ましい。
また、成長結晶中の不純物の濃度を低減することで成長面を半極性面とする成長を促すことができる。この際、不純物濃度としては酸素濃度やアルカリ金属、Ni等の遷移金属等の濃度を基準とすることができる。例えば、成長結晶中の酸素濃度を1020atoms/cm3未満とすることで成長面を半極性面とする成長を促すことができる。その結果、成長結晶塊の表面に現れる半極性面は狭くなり、M面が広くなるため、本発明の第13族窒化物基板中の高品質領域を広くとることができるため好ましい。成長結晶における不純物原子として酸素原子を含有する場合の酸素原子濃度は、1×1020atoms/cm3以下であることが好ましく、5×1019atoms/cm3以下であることがより好ましく、1×1019atoms/cm3以下であることがさらに好ましい。
また、種結晶の形状、加工方法などを適宜選択することによっても、成長面をM面と半極性面を含む面とする成長を促すことができる。
(アモノサーマル法による結晶成長)
周期上第13族金属窒化物半導体基板における周期表第13族金属窒化物結晶はアモノサーマル法により形成される。アモノサーマル法は、超臨界状態及び/又は亜臨界状態にあるアンモニアなどの窒素を含有する溶媒を用いて、原材料の溶解−析出反応を利用して所望の材料を製造する方法である。
以下に本発明における結晶成長方法に用いることのできる、鉱化剤、溶媒、原料について説明する。
(鉱化剤)
本発明におけるアモノサーマル法による窒化物結晶の成長に際しては、鉱化剤を用いることが好ましい。アンモニアなどの窒素を含有する溶媒に対する結晶原料の溶解度が高くないために、溶解度を向上させるために鉱化剤を用いる。
鉱化剤として、フッ素元素と、塩素、臭素、ヨウ素から構成される他のハロゲン元素から選ばれる少なくとも一つを含む鉱化剤を用いることが好ましい。
鉱化剤に含まれるハロゲン元素の組み合わせは、塩素とフッ素、臭素とフッ素、ヨウ素とフッ素といった2元素の組み合わせであってもよいし、塩素と臭素とフッ素、塩素とヨウ素とフッ素、臭素とヨウ素とフッ素といった3元素の組み合わせであってもよいし、塩素と臭素とヨウ素とフッ素といった4元素の組み合わせであってもよい。好ましいのは、上述のようにa軸方向に発現する面を半極性面に制御する観点から、ヨウ素とフッ素を少なくとも含む組み合わせである。本発明で用いる鉱化剤に含まれるハロゲン元素の組み合わせと濃度比(モル濃度比)は、成長させようとしている窒化物結晶の種類や形状やサイ
ズ、種結晶の種類や形状やサイズ、使用する反応装置、採用する温度条件や圧力条件などにより、適宜決定することができる。
例えば、ヨウ素(I)とフッ素(F)を含む鉱化剤の場合、フッ素濃度に対するヨウ素濃度、すなわちI/Fを0.5以上にすることが好ましく、0.7以上にすることがより好ましく、1以上にすることがさらに好ましい。また、I/Fを10以下にすることが好ましく、8以下にすることがより好ましく、5以下にすることがさらに好ましい。
一般に鉱化剤のフッ素濃度を高くすると、窒化物結晶のm軸方向の成長速度が速くなる傾向にあり、相対的にc軸方向の成長と半極性面に垂直な方向の成長が遅くなる傾向にある。この意味することは鉱化剤濃度を変化させることで面方位による成長速度の違いを制御することができる。それにより、成長速度の速い面方位の出現面積が狭くなり、相対的に成長速度の遅い面方位の出現面積が広くなるようにコントロールすることができ、本発明の第13族窒化物基板中の高品質領域を広くとることができるため好ましい。
ハロゲン元素を含む鉱化剤の例としては、ハロゲン化アンモニウム、ハロゲン化水素、アンモニウムヘキサハロシリケート、及びヒドロカルビルアンモニウムフルオリドや、ハロゲン化テトラメチルアンモニウム、ハロゲン化テトラエチルアンモニウム、ハロゲン化ベンジルトリメチルアンモニウム、ハロゲン化ジプロピルアンモニウム、及びハロゲン化イソプロピルアンモニウムなどのアルキルアンモニウム塩、フッ化アルキルナトリウムのようなハロゲン化アルキル金属、ハロゲン化アルカリ土類金属、ハロゲン化金属等が例示される。このうち、好ましくはハロゲン化アルカリ、アルカリ土類金属のハロゲン化物、金属のハロゲン化物、ハロゲン化アンモニウム、ハロゲン化水素であり、さらに好ましくはハロゲン化アルカリ、ハロゲン化アンモニウム、周期表13族金属のハロゲン化物、ハロゲン化水素であり、特に好ましくはハロゲン化アンモニウム、ハロゲン化ガリウム、ハロゲン化水素である。
製造工程においては、ハロゲン元素を含む鉱化剤とともに、ハロゲン元素を含まない鉱化剤を用いることも可能であり、例えばNaNH2やKNH2やLiNH2などのアルカリ金属アミドと組み合わせて用いることもできる。ハロゲン化アンモニウムなどのハロゲン元素含有鉱化剤とアルカリ金属元素又はアルカリ土類金属元素を含む鉱化剤とを組み合わせて用いる場合は、ハロゲン元素含有鉱化剤の使用量を多くすることが好ましい。具体的には、ハロゲン元素含有鉱化剤100質量部に対して、アルカリ金属元素又はアルカリ土類金属元素を含む鉱化剤を50〜0.01質量部とすることが好ましく、20〜0.1質
量部とすることがより好ましく、5〜0.2質量部とすることがさらに好ましい。アルカリ金属元素又はアルカリ土類金属元素を含む鉱化剤を添加することによって、c軸方向の結晶成長速度に対するm軸の結晶成長速度の比(m軸/c軸)を一段と大きくすることも可能である。
また、鉱化剤濃度を変化させることのほかにも、ドーパントにより成長速度を変化させることが可能である。製造工程において、成長させる窒化物結晶に不純物が混入するのを防ぐために、必要に応じて鉱化剤は精製、乾燥してから使用することができる。鉱化剤の純度は、通常は95%以上、好ましくは99%以上、さらに好ましくは99.99%以上である。
鉱化剤に含まれる水や酸素の量はできるだけ少ないことが望ましく、これらの含有量は1000ppm以下であることが好ましく、10ppm以下であることがより好ましく、1.0ppm以下であることがさらに好ましい。これらの範囲で酸素濃度をコントロールすることで、酸素が高濃度になるほど半極性面に垂直な方向の成長速度が低下する、すなわち半極性面の面積が大きくなる傾向にある。一方、酸素濃度が低いほど半極性面に垂直な方向の成長速度が向上する、すなわち半極性面の面積が小さくなる傾向にある。
なお、結晶成長を行う際には、反応容器にハロゲン化アルミニウム、ハロゲン化リン、ハロゲン化シリコン、ハロゲン化ゲルマニウム、ハロゲン化亜鉛、ハロゲン化ヒ素、ハロゲン化スズ、ハロゲン化アンチモン、ハロゲン化ビスマスなどを存在させておいてもよい。
鉱化剤に含まれるハロゲン元素の溶媒に対するモル濃度は0.1mol%以上とすることが好ましく、0.3mol%以上とすることがより好ましく、0.5mol%以上とすることがさらに好ましい。また、鉱化剤に含まれるハロゲン元素の溶媒に対するモル濃度は30mol%以下とすることが好ましく、20mol%以下とすることがより好ましく、10mol%以下とすることがさらに好ましい。濃度が低すぎる場合、溶解度が低下し成長速度が低下する傾向がある。一方濃度が濃すぎる場合、溶解度が高くなりすぎて自発核発生が増加したり、過飽和度が大きくなりすぎるため制御が困難になるなどの傾向がある。
(溶媒)
アモノサーマル法に用いられる溶媒としては、窒素を含有する溶媒を用いることができる。窒素を含有する溶媒としては、成長させる窒化物単結晶の安定性を損なうことのない溶媒が挙げられる。溶媒としては、例えば、アンモニア、ヒドラジン、尿素、アミン類(例えば、メチルアミンのような第1級アミン、ジメチルアミンのような第二級アミン、トリメチルアミンのような第三級アミン、エチレンジアミンのようなジアミン)、メラミン等を挙げることができる。これらの溶媒は単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。
溶媒に含まれる水や酸素の量はできるだけ少ないことが望ましく、これらの含有量は1000ppm以下であることが好ましく、10ppm以下であることがより好ましく、0.1ppm以下であることがさらに好ましい。アンモニアを溶媒として用いる場合、その純度は通常99.9%以上であり、好ましくは99.99%以上であり、さらに好ましくは99.999%以上であり、特に好ましくは99.9999%以上である。
(原料)
製造工程においては、種結晶上に成長結晶として成長させようとしている窒化物結晶を構成する元素を含む原料を用いる。例えば、周期表13族金属の窒化物結晶を成長させようとする場合は、周期表13族金属を含む原料を用いる。好ましくは13族窒化物結晶の多結晶原料及び/又は13族金属であり、より好ましくは窒化ガリウム及び/又は金属ガリウムである。多結晶原料は、完全な窒化物である必要はなく、条件によっては13族元素がメタルの状態(ゼロ価)である金属成分を含有してもよく、例えば、結晶が窒化ガリウムである場合には、窒化ガリウムと金属ガリウムの混合物が挙げられる。
多結晶原料の製造方法は、特に制限されない。例えば、アンモニアガスを流通させた反応容器内で、金属又はその酸化物もしくは水酸化物をアンモニアと反応させることにより生成した窒化物多結晶を用いることができる。また、より反応性の高い金属化合物原料として、ハロゲン化物、アミド化合物、イミド化合物、ガラザンなどの共有結合性M−N結合を有する化合物などを用いることができる。さらに、Gaなどの金属を高温高圧で窒素と反応させて作製した窒化物多結晶を用いることもできる。
本発明において原料として用いる多結晶原料に含まれる水や酸素の量は、少ないことが好ましい。多結晶原料中の酸素含有量は、通常10000ppm以下、好ましくは1000ppm以下、特に好ましくは1ppm以下である。多結晶原料への酸素の混入のしやすさは、水分との反応性又は吸収能と関係がある。多結晶原料の結晶性が悪いほど表面にNH基などの活性基が多く存在し、それが水と反応して一部酸化物や水酸化物が生成する可能性がある。このため、多結晶原料としては、通常、できるだけ結晶性が高い物を使用することが好ましい。結晶性は粉末X線回折の半値幅で見積もることができ、(100)の回折線(ヘキサゴナル型窒化ガリウムでは2θ=約32.5°)の半値幅が、通常0.25°以下、好ましくは0.20°以下、さらに好ましくは0.17°以下である。
(製造装置)
本発明の窒化物結晶の製造方法に用いることのできる結晶製造装置の具体例を図7に示す。本発明で用いる結晶製造装置は反応容器を含む。図7は、本発明で用いることができる結晶製造装置の模式図である。図7に示される結晶製造装置において、結晶成長は、オートクレーブ1(耐圧性容器)中に反応容器として装填されるカプセル(内筒)20中で行われる。カプセル20は、原料を溶解するための原料充填領域9と結晶を成長させるための結晶成長領域6から構成されている。原料充填領域9には原料8とともに溶媒や鉱化剤を入れることができる。結晶成長領域6には種結晶7をワイヤー4で吊すなどして設置
することができる。原料充填領域9と結晶成長領域6の間には、2つの領域を区画バッフル板5が設置されている。バッフル板5の開孔率は2〜60%であるものが好ましく、3〜40%であるものがより好ましい。バッフル板の表面の材質は、反応容器であるカプセル20の材料と同一であることが好ましい。また、より耐食性を持たせ、成長させる結晶を高純度化するために、バッフル板の表面は、Ni、Ta、Ti、W、Mo、Ru、Nb、Pd、Pt、Au、Ir、pBNであることが好ましく、W、Mo、Ti、Pd、Pt、Au、Ir、pBNであることがより好ましく、Pt、Mo、Tiであることが特に好ましい。
図7に示される結晶製造装置では、オートクレーブ1の内壁とカプセル20の間の空隙には、第2溶媒を充填することができるようになっている。ここには、バルブ10を介して窒素ボンベ13から窒素ガスを充填したり、アンモニアボンベ12からマスフローメーター14で流量を確認したりしながら第2溶媒としてアンモニアを充填することができる。また、真空ポンプ11により必要な減圧を行うこともできる。なお、本発明の窒化物結晶の製造方法を実施する際に用いる結晶製造装置には、バルブ、マスフローメーター等は必ずしも設置されていなくても良い。
オートクレーブにより耐食性を持たせるためにライニングを使用することもできる。ライニングする材料として、Pt、Ir、Ag、Pd、Rh、Cu、Au及びCのうち少なくとも一種類以上の金属又は元素、もしくは、少なくとも一種類以上の金属を含む合金又は化合物であることが好ましく、より好ましくは、ライニングがしやすいという理由でPt、Ag、Cu及びCのうち少なくとも一種類以上の金属又は元素、もしくは、少なくとも一種類以上の金属を含む合金又は化合物である。例えば、Pt単体、Pt−Ir合金、Ag単体、Cu単体やグラファイトなどが挙げられる。
(製造工程)
本発明の窒化物結晶の製造方法の一例について説明する。本発明の窒化物結晶の製造方法を実施する際には、まず、反応容器内に、種結晶、窒素を含有する溶媒、原料、及び鉱化剤を入れて封止する。ここで、種結晶としては、C面を主面として成長させた窒化物結晶を所望の方向に切り出すことによって、主面が非極性面又は半極性面となる基板を得ることができる。これによって、M面などの非極性面、(10−11)、(20−21)などの半極性面を有する種結晶を得ることができる。
本発明の製造工程においては、材料を反応容器内に導入するのに先だって、ドーパント源隔離工程をさらに設けても良い。ドーパント源隔離工程とは、反応容器中に存在する酸素、酸化物又は水蒸気を除去する工程をいう。また、ドーパント源隔離工程には、反応容器や反応容器内に設置される各種の部材のうち酸素、酸化物又は水蒸気を含有する部材の表面をコーティングまたはライニングする工程が含まれる。部材の表面をコーティングまたはライニングすることによって、ドーパントが露出し、窒化物結晶に取り込まれることを防ぐことができる。
反応容器中に存在する酸素、酸化物又は水蒸気を除去するには、反応容器中に窒化物結晶原料を充填した後に、反応容器中を真空状態とすることや、反応容器中に不活性化ガスを満たす方法を採用することができる。また、反応容器や反応容器に包含される各種の部材を乾燥させることによっても酸素、酸化物又は水蒸気を除去することができる。
材料の導入時には、窒素ガスなどの不活性ガスを流通させても良い。通常は、反応容器内への種結晶の設置は、原料及び鉱化剤を充填する際に同時又は充填後に行う。種結晶は、反応容器内表面を構成する貴金属と同様の貴金属製の治具に固定することが好ましい。種結晶の設置後には、必要に応じて加熱脱気をしても良い。
図7に示す製造装置を用いる場合は、反応容器であるカプセル20内に種結晶7、窒素を含有する溶媒、原料、及び鉱化剤を入れて封止した後に、カプセル20をオートクレーブ(耐圧性容器)1内に装填し、好ましくは耐圧性容器と該反応容器の間の空隙に第2溶媒を充填して耐圧性容器を密閉する。
その後、全体を加熱して反応容器内を超臨界状態又は亜臨界状態とする。超臨界状態では一般的には、物質の粘度が低く、液体よりも容易に拡散されるが、液体と同様の溶媒和力を有する。亜臨界状態とは、臨界温度近傍で臨界密度とほぼ等しい密度を有する液体の状態を意味する。例えば、原料充填部では、超臨界状態として原料を溶解し、結晶成長部では亜臨界状態となるように温度を変化させて超臨界状態と亜臨界状態の原料の溶解度差を利用した結晶成長も可能である。
超臨界状態にする場合、反応混合物は、一般に溶媒の臨界点よりも高い温度に保持される。アンモニア溶媒を用いた場合、臨界点は臨界温度132℃、臨界圧力11.35MPaであるが、反応容器の容積に対する充填率が高ければ、臨界温度以下の温度でも圧力は臨界圧力を遥かに越える。本発明において「超臨界状態」とは、このような臨界圧力を越えた状態を含む。反応混合物は、一定の容積の反応容器内に封入されているので、温度上昇は流体の圧力を増大させる。一般に、T>Tc(1つの溶媒の臨界温度)及びP>Pc(1つの溶媒の臨界圧力)であれば、流体は超臨界状態にある。
超臨界条件では、窒化物結晶の十分な成長速度が得られる。反応時間は、特に鉱化剤の反応性及び熱力学的パラメータ、すなわち温度及び圧力の数値に依存する。窒化物結晶の合成中あるいは成長中、反応容器内の圧力は結晶性および生産性の観点から、30MPa以上にすることが好ましく、60MPa以上にすることがより好ましく、100MPa以上にすることがさらに好ましい。また、反応容器内の圧力は安全性の観点から、700MPa以下にすることが好ましく、500MPa以下にすることがより好ましく、350MPa以下にすることがさらに好ましく、300MPa以下にすることが特に好ましい。圧力は、温度及び反応容器の容積に対する溶媒体積の充填率によって適宜決定される。本来、反応容器内の圧力は、温度と充填率によって一義的に決まるものではあるが、実際には、原料、鉱化剤などの添加物、反応容器内の温度の不均一性、及び自由容積の存在によって多少異なる。
反応容器内の温度範囲は、結晶性および生産性の観点から、下限値が320℃以上であることが好ましく、370℃以上であることがより好ましく、450℃以上であることがさらに好ましい。上限値は、安全性の観点から、700℃以下であることが好ましく、650℃以下であることがより好ましく、630℃以下であることがさらに好ましい。本発明の窒化物結晶の製造方法では、反応容器内における原料充填領域の温度が、結晶成長領域の温度よりも高いことが好ましい。温度差(|ΔT|)は、結晶性および生産性の観点から、5℃以上であることが好ましく、10℃以上であることがより好ましく、100℃
以下であることが好ましく、90℃以下であることがより好ましく、80℃以下が特に好ましい。反応容器内の最適な温度や圧力は、結晶成長の際に用いる鉱化剤や添加剤の種類や使用量等によって、適宜決定することができる。
反応容器内の温度範囲、圧力範囲を達成するための反応容器への溶媒の注入割合、すなわち充填率は、反応容器の自由容積、すなわち、反応容器に結晶原料、及び種結晶を用いる場合には、種結晶とそれを設置する構造物の体積を反応容器の容積から差し引いて残存する容積、またバッフル板を設置する場合には、さらにそのバッフル板の体積を反応容器の容積から差し引いて残存する容積の溶媒の沸点における液体密度を基準として、通常20〜95%、好ましくは30〜80%、さらに好ましくは40〜70%とする。反応容器として図7のようなカプセル20を用いる場合には、溶媒の超臨界状態においてカプセル20内外で圧力がバランスするように、溶媒量を適宜調整することが好ましい。
反応容器内での窒化物結晶の成長は、熱電対を有する電気炉などを用いて反応容器を加熱昇温することにより、反応容器内をアンモニア等の溶媒の亜臨界状態又は超臨界状態に保持することにより行われる。加熱の方法、所定の反応温度への昇温速度に付いては特に限定されないが、通常、数時間から数日かけて行われる。必要に応じて、多段の昇温を行ったり、温度域において昇温スピードを変えたりすることもできる。また、部分的に冷却しながら加熱したりすることもできる。
なお、上述したの「反応温度」は、反応容器の外面に接するように設けられた熱電対、及び/又は外表面から一定の深さの穴に差し込まれた熱電対によって測定され、反応容器の内部温度へ換算して推定することができる。これら熱電対で測定された温度の平均値をもって平均温度とする。通常は、原料充填領域の温度と結晶成長領域の温度の平均値を平均温度とする。
本発明の窒化物結晶の製造方法においては、種結晶に前処理を加えておくことができる。前処理としては、例えば、種結晶にメルトバック処理を施したり、種結晶の成長結晶成長面を研磨したり、種結晶を洗浄するなどが挙げられる。
前処理において、結晶成長し得る種結晶の表面を研磨するには、例えば、ケミカルメカニカルポリッシング(CMP)等で行うことができる。種結晶の表面粗さは、例えば、原子間力顕微鏡によって計測した二乗平均平方根粗さ(Rms)が、1.0nm以下であることが好ましく、0.5nmが更に好ましく、0.3nmが特に好ましい。
所定の温度に達した後の反応時間については、窒化物結晶の種類、用いる原料、鉱化剤の種類、製造する結晶の大きさや量によっても異なるが、通常、数時間から数百日とすることができる。反応中、反応温度は一定にしても良いし、徐々に昇温又は降温させることもできる。所望の結晶を生成させるための反応時間を経た後、反応温度を降温させる。降温方法は特に限定されないが、ヒーターの加熱を停止してそのまま炉内に反応容器を設置したまま放冷してもかまわないし、反応容器を電気炉から取り外して空冷してもかまわない。必要であれば、冷媒を用いて急冷することも好適に用いられる。
反応容器外面の温度、あるいは推定される反応容器内部の温度が所定温度以下になった後、反応容器を開栓する。このときの所定温度は特に限定はなく、通常、−80℃〜200℃、好ましくは−33℃〜100℃である。ここで、反応容器に付属したバルブの配管接続口に配管接続し、水などを満たした容器に通じておき、バルブを開けても良い。さらに必要に応じて、真空状態にするなどして反応容器内のアンモニア溶媒を十分に除去した後、乾燥し、反応容器の蓋等を開けて生成した窒化物結晶及び未反応の原料や鉱化剤等の添加物を取り出すことができる。
なお、本発明の窒化物結晶の製造方法にしたがって窒化ガリウムを製造する場合、前記以外の材料、製造条件、製造装置、工程の詳細については特開2009−263229号公報を好ましく参照することができる。該公開公報の開示全体を本明細書に引用して援用する。
本発明の窒化物結晶の製造方法においては、種結晶上に窒化物結晶を成長させた後に、後処理を加えても良い。後処理の種類や目的は特に制限されない。例えば、ピットや転位などの結晶欠陥を容易に観察できるようにするために、育成後の冷却過程で結晶表面をメルトバックしても良い。
(エピタキシャルウエハ)
エピタキシャルウエハは、第13族窒化物半導体基板と、その基板上に設けられたエピタキシャル成長膜を含む半導体積層構造を有する。本発明に係る第13族窒化物半導体基板は、基板の面積が大きいため、下地基板として好ましく用いることができる。本発明に係る第13族窒化物半導体基板を下地基板とし、その上にエピタキシャル成長膜を成長させることにより、エピタキシャルウエハを得ることができる。エピタキシャル成長膜は、第13族窒化物半導体基板と同種の結晶であることが好ましい。例えば、第13族窒化物半導体基板がGaN基板である場合、エピタキシャル成長膜もGaN結晶あることが好ましい。
本発明に係る第13族窒化物半導体基板は、M面を主面とした基板の面積が大きいため、効率よく、エピタキシャル成長膜をM面成長させることができる。また、得られるエピタキシャルウエハのサイズも大きいものとすることができる。
(デバイス)
本発明の製造方法により得られたエピタキシャルウエハは、デバイス、即ち発光素子や電子デバイス、パワーデバイスなどの用途に好適に用いられる。本発明の窒化物結晶やウエハが用いられる発光素子としては、発光ダイオード、レーザーダイオード、それらと蛍光体を組み合わせた発光素子などを挙げることができる。また、本発明の窒化物結晶やウエハが用いられる電子デバイスとしては、高周波素子、高耐圧高出力素子などを挙げることができる。高周波素子の例としては、トランジスター(HEMT、HBT)があり、高耐圧高出力素子の例としては、サイリスター(SCR、GTO)、絶縁ゲートバイポーラ
トランジスタ(IGBT)、ショットキーバリアダイオード(SBD)がある。本発明のエピタキシャルウエハは、耐圧性に優れるという特徴を有することから、上記のいずれの用途にも適している。
以下に実施例と比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
(実施例1)
本実施例では、図7に示す反応装置を用いて窒化物結晶を成長させた。
内寸が直径30mm、長さ450mmのオートクレーブ1を耐圧性容器として用い、Pt−Ir製カプセル20を反応容器として結晶成長を行なった。原料8として多結晶GaN粒子130gを秤量し、カプセル下部領域(原料充填領域9)内に設置した。次に鉱化剤として十分に乾燥した純度99.999%のNH4Fを充填NH3量に対してF濃度が0.5mol%となるよう秤量しカプセル内に投入した。さらに下部の原料溶解領域9と上部の結晶成長領域6の間に白金製のバッフル板5(開口率32%)を設置した。種結晶7としてM面を主面とし、主面が四角形である板状の六方晶系GaN単結晶を用いた。M面を主面とする種結晶の表面はCMP仕上げをしているものを用いた。これら種結晶7を白金ワイヤーにより白金製種子結晶支持枠に吊るし、カプセル上部の結晶成長領域6に設置した。
次にカプセル20の上部にPt−Ir製のキャップを溶接により接続したのち、チューブをHIガスラインに接続し、真空ポンプ11に通ずるようバルブを操作し真空脱気した。その後バルブを窒素ボンベ13に通ずるように操作しカプセル内を窒素ガスにてパージを行った。真空脱気、窒素パージを行った後、真空ポンプに繋いだ状態で一晩放置した。このときの到達真空度は0.8Paであった。
次に、カプセル下部を液体窒素で冷却し、バルブを開け外気に触れることなくHI充填した。流量制御に基づき、HIを充填NH3量に対してI濃度が1.5mol%となるよう充填した後、再びバルブを閉じた。次いで、カプセルをHIラインから外しNH3ガスラインに接続し、ガスラインを真空脱気後、真空ポンプにて真空引きを行った。その後、NH3ラインのバルブを操作し、流量制御に基づき、NH3を先に充填したHIガスと等mol量充填し、バルブを閉じた。次いで、カプセルを液体窒素から取り出し、ドライアイスエタノール溶媒により冷却した。続いて再びバルブを開け外気に触れることなくNH3を充填した後、再びバルブを閉じた。その後、キャップ上部のチューブを溶接機により封じ切った。
続いて、カプセルをオートクレーブに挿入し、オートクレーブを密封した。オートクレーブに付属したバルブ10を介して導管を真空ポンプ11に通じるように操作し、バルブを開けて真空脱気した。カプセルと同様に窒素ガスパージを複数回行なった。その後、真空状態を維持しながらオートクレーブ1をドライアイスメタノール溶媒によって冷却し、一旦バルブ10を閉じた。次いで導管をNH3ボンベ12に通じるように操作した後、再びバルブ10を開け連続して外気に触れることなくNH3をオートクレーブ1に充填した後、再びバルブ10を閉じた。
続いてオートクレーブ1を上下に2分割されたヒーターで構成された電気炉内に収納した。オートクレーブ内部の平均温度が600℃、内部の温度差が20℃になるようにオートクレーブ外面温度で制御しながら昇温し、設定温度に達した後、その温度にて14.8日間保持した。オートクレーブ内の圧力は215MPaであった。また保持中のオートクレーブ外面制御温度のバラツキは±0.3℃以下であった。
その後、オートクレーブ1の外面の温度が400℃まで冷却し、オートクレーブに付属したバルブ10を開放し、オートクレーブ内のNH3を取り除いた。この時、オートクレーブとカプセルとの圧力差を利用しカプセルを割り、カプセル内に充填したNH3も取り除いた。
その後オートクレーブの蓋を開け、カプセル20を取り出した。カプセル内部を確認すると、種結晶上に窒化ガリウム結晶が成長していた。結晶は、M面と(10−11)面、(10−1−1)面、+C面がファセットを形成しており、M面は薄い黄色に着色しており、S面は茶色の着色が観察された。結晶外径からS面に対するM面の成長速度比は0.88であった。得られた結晶を、M面の表面から片側の成長厚みに対し22%のところでM面が主面となるようにスライスしたGaN基板中には、外側領域が12.7%含まれていた。(実施例1−A)。また、表面から45%の位置でスライスしたGaN基板中の外側領域は19.8%(実施例1−B)、68%でスライスしたGaN基板中の外側領域は20.9%(実施例1−C)、90%の位置でスライスしたGaN基板中の外側領域は21.5%(実施例1−D)であった。各々、中央領域を挟んで(10−1−1)面を成長面として成長した外側第1領域と(10−11)面を成長面として成長した外側第2領域を有しており、外側第1領域の面積の方が大きかった。
SIMS分析により外側第1領域、外側第2領域および中央領域の不純物濃度を分析した結果、外側第1領域、外側第2領域および中央領域の酸素濃度はそれぞれ2.88×1018atms/cm3(外側第1領域)、6.07×1018atms/cm3(外側第2領域)、3.63×1018atms/cm3(中央領域)だった。同様に、フッ素濃度は2.53×1017atms/cm3(外側第1領域)、1.83×1017atms/cm3(外側第2領域)、1.48×1017atms/cm3(中央領域)だった。
(実施例2)
実施例1と同様の手順で、カプセル内の到達真空度を3.0Paとして結晶育成を行った。育成した結晶はM面と(10−11)面、(10−1−1)面、+C面がファセットを形成しており、M面は薄い黄色に着色しており、S面は茶色の着色が観察された。結晶外径からS面に対するM面の成長速度比は0.91であった。得られた結晶を、M面の表面から片側の成長厚みに対し22%のところでM面が主面となるようにスライスしたGaN基板中には、外側領域が30%含まれていた(実施例2−A)。また、表面から45%の位置でスライスしたGaN基板中の外側領域は46.7%(実施例2−B)、68%でスライスしたGaN基板中の外側領域は52%(実施例2−C)、90%でスライスしたGaN基板中の外側領域は54.7%(実施例2−C)であった。各々、(10−1−1)面を成長面として成長した外側第1領域と(10−11)面を成長面として成長した外側第2領域を有しており、外側第1領域の面積の方が大きかった。
(実施例3)
実施例1と同様の手順で、鉱化剤濃度比I/Fを1.47、カプセル内の到達真空度を20Paとして結晶育成を行った。育成した結晶はM面が狭く、(10−1−1)面が広く形成されていた。また、(10−11)面、+C面がファセットを形成していた。M面は薄い黄色に着色しており、S面は茶色の着色が観察された。結晶外径からS面に対するM面の成長速度比は0.93であった。得られた結晶を、M面の表面から片側の成長厚みに対し23.8%のところでM面が主面となるようにスライスしたGaN基板中には、外側領域が32.3%含まれていた(実施例3−A)。また、表面から47.6%の位置でスライスしたGaN基板中の外側領域は33.3%(実施例3−B)、71.4%でスライスしたGaN基板中の外側領域は33%(実施例3−C)であった。各々、中央領域を挟んで(10−1−1)面を成長面として成長した外側第1領域と(10−11)面を成長面として成長した外側第2領域を有しており、外側第1領域の面積の方が大きかった。
(実施例4)
実施例1と同様の手順で、鉱化剤濃度比I/Fを3、カプセル内の到達真空度を5.27×10-2Paとして結晶育成を行った。結晶は、M面と(10−1−1)面、+C面がファセットを形成しており、(10−11)面は観察されなかった。M面は薄い黄色に着色しており、S面は茶色の着色が観察された。結晶外径からS面に対するM面の成長速度比は0.94であった。得られた結晶を、M面の表面から片側の成長厚みに対し30%のところでM面が主面となるようにスライスしたGaN基板中
には、外側領域が9.9%含まれていた(実施例4−A)。また、表面から60%の位置でスライスしたGaN基板中の外側領域は13.8%であった(実施例4−B)。
Figure 0006187064
以上のように、実施例1〜4では、外側領域を有することで、デバイス加工に十分な大きさ有する半導体基板を得ることができ、その半導体基板の中央部分に高品質で均一な結晶領域を有する半導体基板を得ることができる。これにより、本発明では、M面を主面とする半導体基板のサイズを大きくすることができることがわかった。
本発明によれば、M面を主面とする半導体基板であって、基板面積が大きい半導体基板を提供することができる。また、半導体基板の単位面積当たりにかかる製造コストを抑制することができる。このため、本発明はパワーデバイス等の様々なデバイスに有用であり、産業上の利用可能性が高い。
1 オートクレーブ(耐圧性容器)
4 ワイヤー
5 バッフル板
6 結晶成長領域
7 種結晶
8 原料
9 原料充填領域
10 バルブ
11 真空ポンプ
12 アンモニアボンベ
13 窒素ボンベ
14 マスフローメーター
20 カプセル(内筒)
40 下地基板(種結晶)
41 下地基板のM面
51 成長結晶塊のM面
61 成長結晶塊のS面:[10−1−1]面
71 成長結晶塊のS面:[10−11]面
81 成長結晶塊のC面:[0001]面
53〜54 第13族窒化物結晶塊の側面に含まれるM面
63〜64 第13族窒化物結晶塊の側面に含まれ、−c軸側にある結晶塊の主面に接しない(10−1−1)面
71〜72 第13族窒化物結晶塊の側面に含まれ、第13族窒化物結晶塊の主面に接する(10−11)面
73〜76 第13族窒化物結晶塊の側面に含まれ、+c軸側にある第13族窒化物結晶塊の主面に接しない(10−11)面
100 成長結晶塊
A スライス線
M 中央領域
S 外側領域
S1 外側第1領域
S2 外側第2領域

Claims (15)

  1. 外側領域と、前記外側領域に隣接する中央領域を有し、主面がM面である周期表第13族金属窒化物半導体基板であって、
    前記中央領域はm軸方向に成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなり、
    前記外側領域はm軸からc軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向に成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなることを特徴とする周期表第13族金属窒化物半導体基板。
  2. 前記主面がc軸方向にオフ角を有している、請求項1に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板。
  3. 面において前記外側領域の占める面積の割合が40%以下である請求項1または2に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板。
  4. 前記外側領域の色度と前記中央領域の色度が異なる請求項1〜のいずれか1項に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板。
  5. 前記外側領域1×1016atoms/cm3以上の濃度でフッ素を含む、請求項1〜のいずれか1項に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板。
  6. 前記外側領域におけるフッ素濃よりも前記中央領域におけるフッ素濃が低い、請求項に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板。
  7. 前記外側領域として、m軸から−c軸方向に10°〜80°の角度で傾斜した方向に成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなる領域を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板。
  8. 前記外側領域として、{10−1−1}面を成長面として成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなる領域を有する、請求項7に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板。
  9. 前記外側領域として、{10−11}面を成長面として成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなる領域を有する、請求項8に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板。
  10. 前記外側領域外側第1領域と外側第2領域とを有し、前記中央領域は前記外側第1領域と前記外側第2領域に挟まれた領域である請求項1〜9のいずれか1項に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板。
  11. 前記外側第1領域は10−1−1面を成長面として成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなり、前記外側第2領域は10−11面を成長面として成長した周期表第13族金属窒化物結晶からなり、主面において前記外側第1領域の面積が前記外側第2領域の面積よりも大きい請求項10に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板。
  12. GaN基板である、請求項1〜11のいずれか1項に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板とエピタキシャル成長膜を含むエピタキシャルウエハ。
  14. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板を下地基板とし、その上にエピタキシャル成長膜を成長させることを含む、エピタキシャルウエハの製造方法。
  15. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の周期表第13族金属窒化物半導体基板を下地基板とし、その上にエピタキシャル成長膜を成長させることによりエピタキシャルウエハを得る工程を含む、デバイスの製造方法。
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