以下に図面を参照して、本発明にかかる監視システム、外出判定方法および外出判定プログラムの実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかる外出判定方法の一実施例を示す説明図である。図1において、外出判定装置101は、被監視者Mの外出判定を行うコンピュータである。ここで、被監視者Mは、監視対象となる者であり、例えば、要介護状態にある高齢者や特定疾患が原因で要介護状態にある者である。
生体情報測定装置102は、被監視者Mの生体情報vdを測定するコンピュータである。生体情報測定装置102は、例えば、被監視者Mの手首、足首、胸などに装着される。生体情報vdは、被監視者Mの健康状態を判断するために用いられる情報である。生体情報vdは、例えば、被監視者Mの体温、心拍、血圧などである。
また、生体情報測定装置102は、測定した被監視者Mの生体情報vdを定期的に送信する機能を有する。具体的には、例えば、生体情報測定装置102は、通信範囲が数十メートル程度の無線通信により、被監視者Mの生体情報vdを定期的に送信する。生体情報vdの測定タイミングおよび送信タイミングは、それぞれ任意に設定可能であり、例えば、10分間隔、1時間間隔などに設定される。
中継装置103は、被監視者Mの住居に設置され、生体情報測定装置102から送信される被監視者Mの生体情報vdを中継するコンピュータである。住居とは、被監視者Mが住む場所や家である。具体的には、例えば、中継装置103は、家の軒先などに設置される。
ここで、被監視者Mが外出しているか否かの情報は、被監視者Mの状況を把握する上で有用な情報となる。例えば、家族などに何の連絡もなく被監視者Mが長時間外出している場合は、被監視者Mに何らかの異変が起きている可能性があると判断することができる。しかし、被監視者Mの外出判定の精度が悪いと、例えば、被監視者Mを監視する家族等の監視者Wに対して安否確認などを促すアラームが増えて、監視者Wの負荷が増大してしまう。
なお、被監視者Mの外出判定を行う手法として、例えば、被監視者Mの住居に設置されたTV(テレビジョン)やエアコンなどの電子機器の稼働状態に応じて、被監視者Mが外出しているか否かを判定することが考えられる。しかし、例えば、TVを付けっぱなしで被監視者Mが外出した場合には、被監視者Mが在宅していると誤判定してしまう。
また、生体情報測定装置102から定期的に送信される被監視者Mの生体情報vdを欠測した場合に、被監視者Mが外出していると判定することが考えられる。しかし、被監視者Mが在宅していても、生体情報測定装置102の電波が中継装置103に届かない所に被監視者Mが居たり、生体情報測定装置102の充電が切れている場合は、生体情報vdの欠測となり、被監視者Mが外出していると誤判定してしまう。
また、被監視者MにGPS(Global Positioning System)受信機を含む通信機を携帯させて被監視者Mの位置を把握することも考えられるが、GPS衛星からの電波の強度が強く、ペースメーカなどに悪影響を及ぼす可能性がある。
そこで、実施の形態1では、外出判定装置101は、被監視者Mの属性や健康状態を考慮して、生体情報測定装置102から定期的に送信される被監視者Mの生体情報vdの欠測時間tをもとに被監視者Mの外出判定を行う。これにより、被監視者Mの外出判定の精度を向上させて、監視者Wに対する過剰なアラームを抑制し、監視者Wの負荷を軽減させる。以下、外出判定装置101の外出判定処理例について説明する。
(1)外出判定装置101は、生体情報測定装置102から定期的に送信される被監視者Mの生体情報vdを取得する。具体的には、例えば、外出判定装置101は、中継装置103を介して、生体情報測定装置102から定期的に送信される被監視者Mの生体情報vdを受信する。
(2)外出判定装置101は、被監視者Mの属性または/および被監視者Mの欠測前の生体情報vdに基づいて、被監視者Mの外出判定に用いる生体情報vdの欠測監視時間Tまたは欠測監視回数Cを設定する。ここで、被監視者Mの属性とは、被監視者Mを特徴付ける情報であり、例えば、被監視者の年齢、家族構成などである。
生体情報vdの欠測とは、生体情報測定装置102から定期的に送信される被監視者Mの生体情報vdを取得することができないことである。例えば、被監視者Mが外出して、被監視者Mの住居に設置された中継装置103が生体情報測定装置102の通信範囲外となった場合に、生体情報vdが欠測となる。また、例えば、被監視者Mが風呂場、トイレなどの場所にいると、被監視者Mが在宅していても、生体情報測定装置102の電波が中継装置103に届かずに、生体情報vdが欠測となる場合がある。
また、生体情報測定装置102が電力不足により生体情報vdを送信できなかった場合に、生体情報vdが欠測となる。また、生体情報測定装置102が故障して生体情報vdを送信できなかった場合に、生体情報vdが欠測となる。また、被監視者Mが生体情報測定装置102を装着していないために生体情報vdが測定されなかった場合に、生体情報vdが欠測となる。
欠測前の生体情報vdとは、生体情報vdを欠測した時点以前に取得されたいずれかの生体情報vdであり、例えば、生体情報vdを欠測した時点直前に取得された生体情報vdである。欠測監視時間Tとは、被監視者Mの外出判定を行う際に、被監視者Mの生体情報vdの欠測時間tと比較する指標値である。
欠測時間tとは、定期的に送信される生体情報vdを連続して欠測している時間である。また、欠測監視回数Cとは、被監視者Mの外出判定を行う際に、被監視者Mの生体情報vdの欠測回数cと比較する指標値である。欠測回数cとは、定期的に送信される生体情報vdを連続して欠測している回数である。
なお、被監視者Mの属性または/および被監視者Mの欠測前の生体情報vdとは、被監視者Mの属性または被監視者Mの欠測前の生体情報vdの少なくともいずれかの情報である。すなわち、外出判定装置101は、例えば、被監視者Mの属性に基づいて、欠測監視時間Tまたは欠測監視回数Cを設定することにしてもよい。
また、外出判定装置101は、例えば、被監視者Mの欠測前の生体情報vdに基づいて、欠測監視時間Tまたは欠測監視回数Cを設定することにしてもよい。また、外出判定装置101は、例えば、被監視者Mの属性および被監視者Mの欠測前の生体情報vdに基づいて、欠測監視時間Tまたは欠測監視回数Cを設定することにしてもよい。
具体的には、例えば、外出判定装置101は、欠測前の生体情報vdに基づく被監視者Mの健康状態が正常である場合、被監視者の健康状態が異常である場合に比べて、欠測監視時間Tを長く、または、欠測監視回数Cを多く設定することにしてもよい。また、外出判定装置101は、例えば、被監視者Mが同居の場合、被監視者Mが独居の場合に比べて、欠測監視時間Tを長く、または、欠測監視回数Cを多く設定することにしてもよい。
また、外出判定装置101は、例えば、被監視者Mの年齢が若いほど、欠測監視時間Tを長く、または、欠測監視回数Cを多く設定することにしてもよい。すなわち、外出判定装置101は、被監視者Mの年齢、家族構成、健康状態等に応じて、被監視者Mの外出判定に用いる欠測監視時間Tまたは欠測監視回数Cを変更する。
図1の例では、1時間間隔で定期的に送信される被監視者Mの生体情報vdが時刻x6において欠測している。この場合、外出判定装置101は、例えば、時刻x6直前に取得された時点x5の生体情報vdに基づいて、被監視者Mの健康状態を判断する。そして、外出判定装置101は、被監視者Mの属性または/および被監視者Mの健康状態に基づいて、欠測監視時間Tまたは欠測監視回数Cを設定する。図1の例では、欠測監視時間Tが4時間に設定されている。
(3)外出判定装置101は、被監視者Mの生体情報vdの欠測時間tまたは欠測回数cが、設定した欠測監視時間Tまたは欠測監視回数Cを超えるか否かに応じて被監視者Mの外出判定を行う。具体的には、例えば、外出判定装置101は、被監視者Mの生体情報vdの欠測時間tまたは欠測回数cが、欠測監視時間Tまたは欠測監視回数Cを超える場合に、被監視者Mが外出していると判定する。
図1の例では、時点x11において、被監視者Mの生体情報vdの欠測時間tが欠測監視時間Tを超えるか否か判定された結果、欠測時間tが欠測監視時間Tを超えるため、被監視者Mが外出していると判定された場合を想定する。
(4)外出判定装置101は、判定した判定結果を出力する。具体的には、例えば、外出判定装置101は、被監視者Mが外出していると判定した場合に、被監視者Mについてのアラーム情報ALをクライアント端末104に送信することにしてもよい。クライアント端末104は、監視者Wが使用するコンピュータである。アラーム情報ALは、例えば、被監視者Mの安否確認を促す情報である。
このように、外出判定装置101によれば、被監視者Mの属性または/および欠測前の健康状態に応じて、被監視者Mの外出判定に用いる欠測監視時間Tまたは欠測監視回数Cを設定することができる。また、外出判定装置101によれば、被監視者Mの生体情報vdの欠測時間tまたは欠測回数cが、欠測監視時間Tまたは欠測監視回数Cを超えるか否かに応じて被監視者Mの外出判定を行うことができる。
これにより、生体情報vdの欠測時間tまたは欠測回数cが、欠測監視時間Tまたは欠測監視回数Cを超えるまでの間は、何らかの要因により欠測となっている生体情報vdの取得が再開されるのを待つことができ、外出判定の誤判定を防ぐことができる。また、監視者Wに対する過剰なアラームを抑制して、安否確認などの監視者Wの負荷を軽減させることができる。
(監視システム200のシステム構成例)
つぎに、実施の形態1にかかる監視システム200のシステム構成例について説明する。なお、以下の説明では、被監視者Mの外出判定に用いる指標値として、欠測監視時間Tおよび欠測監視回数Cのうちの「欠測監視時間T」を例に挙げて説明する。
図2は、監視システム200のシステム構成例を示す説明図である。図2において、監視システム200は、外出判定装置101と、生体情報測定装置102と、中継装置103と、クライアント端末104と、を含む。監視システム200において、外出判定装置101、中継装置103およびクライアント端末104は、有線または無線のネットワーク210を介して接続される。ネットワーク210は、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどである。
ここで、外出判定装置101は、各種DB(データベース)等220,230,240,250,260を有し、被監視者Mの外出判定を行う。外出判定装置101は、例えば、監視システム200の管理者が使用するサーバ、PC(Personal Computer)などである。なお、各種データベース等220,230,240,250,260の記憶内容については、図5〜図9を用いて後述する。
生体情報測定装置102は、被監視者Mの生体情報vdを測定して定期的に送信する。以下の説明では、被監視者Mの生体情報vdとして、被監視者Mの体温を測定する場合を例に挙げて説明する。具体的には、例えば、生体情報測定装置102は、被監視者Mの生体情報vdを1時間間隔(00時〜23時の各時間帯の00分)で測定して定期的に送信する。
中継装置103は、被監視者Mの住居に設置され、生体情報測定装置102から送信される被監視者Mの生体情報vdを中継する。具体的には、例えば、中継装置103は、生体情報測定装置102から送信される被監視者Mの生体情報vdを受信し、ネットワーク210を介して、受信した被監視者Mの生体情報vdを外出判定装置101に送信する。
クライアント端末104は、監視者Wが使用するコンピュータである。ここでは、監視者Wとして、訪問看護師、ホームヘルパー、ケアマネージャー(デイサービス)、家族を例に挙げて説明する。クライアント端末104は、例えば、スマートフォン、携帯電話機、タブレット型PC、PHS(Personal Handy−phone System)、PC、ノートPCなどである。
(外出判定装置101のハードウェア構成例)
図3は、外出判定装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3において、外出判定装置101は、CPU(Central Processing Unit)301と、メモリ302と、I/F(Interface)303と、磁気ディスクドライブ304と、磁気ディスク305と、を有する。また、各構成部は、バス300によってそれぞれ接続される。
ここで、CPU301は、外出判定装置101の全体の制御を司る。メモリ302は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU301のワークエリアとして使用される。メモリ302に記憶されるプログラムは、CPU301にロードされることで、コーディングされている処理をCPU301に実行させる。
I/F303は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して他のコンピュータ(例えば、図2に示した中継装置103、クライアント端末104)に接続される。そして、I/F303は、ネットワーク210と内部のインターフェースを司り、他のコンピュータからのデータの入出力を制御する。I/F303には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
磁気ディスクドライブ304は、CPU301の制御にしたがって磁気ディスク305に対するデータのリード/ライトを制御する。磁気ディスク305は、磁気ディスクドライブ304の制御で書き込まれたデータを記憶する。
なお、外出判定装置101は、上述した構成部のほか、例えば、SSD(Solid State Drive)、キーボード、マウス、ディスプレイなどを有することにしてもよい。また、図2に示した中継装置103、クライアント端末104についても、上述した外出判定装置101と同様のハードウェア構成例により実現することができる。また、中継装置103は、生体情報測定装置102と無線通信するためのアンテナ、無線通信回路を有する。
(生体情報測定装置102のハードウェア構成例)
図4は、生体情報測定装置102のハードウェア構成例を示すブロック図である。図4において、生体情報測定装置102は、プロセッサ401と、メモリ402と、センサ403と、アンテナ404と、無線通信回路405と、ハーベスタ406と、バッテリ407と、PMU(Power Management Unit)408と、を有する。また、生体情報測定装置102は、プロセッサ401、メモリ402、センサ403、無線通信回路405およびPMU408を接続するバス400を有する。
プロセッサ401は、生体情報測定装置102の全体の制御を司る。メモリ402は、例えば、ROM、RAMおよび不揮発メモリなどを有する。具体的には、例えば、ROMが各種プログラムを記憶し、RAMがプロセッサ401のワークエリアとして使用される。不揮発メモリは、書き込み可能な記憶装置であって、電力供給が途絶えたときにおいても書き込まれたデータを保持する。
センサ403は、設置箇所における温度、圧力などを検出する。例えば、プロセッサ401は、センサ403により検出されたデータに基づいて、生体情報測定装置102を装着した被監視者の体温、心拍、血圧などを測定する。アンテナ404は、中継装置103と無線通信する電波を送受信する。無線通信回路405は、アンテナ404を介して受信した無線電波を受信信号として出力し、送信信号を無線電波としてアンテナ404を介して送信する。
ハーベスタ406は、エナジーハーベスト素子を含み、設置箇所における外部環境、例えば、光、振動、温度、無線電波(受信電波)などのエネルギー変化に基づき発電を行う。バッテリ407は、ハーベスタ406により発電された電力を蓄える。PMU408は、バッテリ407によって蓄えられた電力を、生体情報測定装置102の各構成部に駆動電源として供給する制御を行う。
なお、生体情報測定装置102は、上述した構成部のほかに、例えば、二次電池を有することにしてもよい。また、図4中、点線矢印は、電力の流れを示している。
(被監視者情報DB220の記憶内容)
つぎに、図2に示した各種DB等220,230,240,250,260の記憶内容について説明する。まず、被監視者情報DB220の記憶内容について説明する。被監視者情報DB220は、例えば、図3に示したメモリ302、磁気ディスク305等の記憶装置により実現される。
図5は、被監視者情報DB220の記憶内容の一例を示す説明図である。図5において、被監視者情報DB220は、氏名、住所、年齢、家族構成、健康状態、在不在、監視者、アドレスおよび通知状況のフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、被監視者Mの被監視者情報を記憶する。
ここで、氏名は、被監視者Mの氏名である。住所は、被監視者Mの住所である。年齢は、被監視者Mの年齢である。家族構成は、被監視者Mの家族構成である。家族構成フィールドには「独居」または「同居」が設定される。健康状態は、被監視者Mの健康状態である。健康状態フィールドには「正常」または「異常」が設定される。在不在は、被監視者Mの在宅状況である。在不在フィールドには「在宅」または「外出」が設定される。
監視者は、被監視者Mを監視する監視者Wの名称である。アドレスは、監視者Wが使用するクライアント端末104のアドレス(例えば、メールアドレス、電話番号など)である。通知状況は、監視者Wに対するアラーム情報ALの通知状況を示す。通知状況フィールドには「−(NULL)」または「通知」が設定される。なお、通知状況は、初期状態では「−」である。
(生体情報DB230の記憶内容)
つぎに、生体情報DB230の記憶内容について説明する。生体情報DB230は、例えば、メモリ302、磁気ディスク305等の記憶装置により実現される。
図6は、生体情報DB230の記憶内容の一例を示す説明図である。図6において、生体情報DB230は、日付、時刻および体温のフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、被監視者Mの生体情報vdをレコードとして記憶する。
ここで、日付は、生体情報測定装置102により被監視者Mの生体情報vdが測定された日付である。時刻は、生体情報測定装置102により被監視者Mの生体情報vdが測定された時刻である。体温は、生体情報測定装置102により測定された被監視者Mの体温である。体温の単位は[℃]である。体温フィールドには「体温」または「欠測」が設定される。
例えば、4月1日の0時00分に測定された被監視者Mの体温は、「36.4[℃]」である。また、例えば、4月1日の13時00分の体温フィールドには「欠測」が設定されており、被監視者Mの生体情報vdが欠測したことを示している。なお、日付、時刻は、外出判定装置101により被監視者Mの生体情報vdが取得された日付、時刻であってもよい。
(健康状態判定テーブル240の記憶内容)
つぎに、健康状態判定テーブル240の記憶内容について説明する。健康状態判定テーブル240は、例えば、メモリ302、磁気ディスク305等の記憶装置に記憶される。
図7は、健康状態判定テーブル240の記憶内容の一例を示す説明図である。図7において、健康状態判定テーブル240は、氏名と健康状態と条件とを対応付けて表す情報である。ここで、氏名は、被監視者Mの氏名である。健康状態は、被監視者Mの健康状態である。条件は、被監視者Mの体温に関する条件である。
健康状態判定テーブル240によれば、被監視者Mの体温から、被監視者Mの健康状態を判定することができる。例えば、被監視者Mの体温が条件「37.0>体温≧35.0」を満たす場合、被監視者Mの健康状態が「正常」であると判定することができる。また、被監視者Mの体温が条件「体温<35.0」を満たす場合、被監視者Mの健康状態が「異常」であると判定することができる。また、被監視者Mの体温が条件「体温≧37.0」を満たす場合、被監視者Mの健康状態が「異常」であると判定することができる。
(欠測監視時間テーブル250の記憶内容)
つぎに、欠測監視時間テーブル250の記憶内容について説明する。欠測監視時間テーブル250は、例えば、メモリ302、磁気ディスク305等の記憶装置に記憶される。
図8は、欠測監視時間テーブル250の記憶内容の一例を示す説明図である。図8において、欠測監視時間テーブル250は、年齢、家族構成および健康状態の組み合わせに対応する欠測監視時間を表す欠測監視時間情報800−1〜800−16を記憶している。なお、図8中、「70歳以上」は70歳以上80歳未満を示し、「80歳以上」は80歳以上90歳未満を示す。
例えば、欠測監視時間情報800−1は、年齢「70歳以下」、家族構成「独居」および健康状態「異常」の組み合わせに対応する欠測監視時間「1h」を表す。また、例えば、欠測監視時間情報800−2は、年齢「70歳以下」、家族構成「独居」および健康状態「正常」の組み合わせに対応する欠測監視時間「2h」を表す。
(アラーム通知レベル情報テーブル260の記憶内容)
つぎに、実施の形態1にかかるアラーム通知レベル情報テーブル260の記憶内容について説明する。アラーム通知レベル情報テーブル260は、例えば、メモリ302、磁気ディスク305等の記憶装置に記憶される。
図9は、アラーム通知レベル情報テーブル260の記憶内容の一例を示す説明図(その1)である。図9において、アラーム通知レベル情報テーブル260は、レベル、通知時間、通知先のフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、アラーム通知レベル情報900−1,900−2をレコードとして記憶する。
ここで、レベルは、被監視者Mに対する対応の緊急度を示す。ここでは、レベルAが緊急度高を示し、レベルBが緊急度低を示す。通知時間は、アラーム情報ALの通知タイミングを示す時間である。ここでは、生体情報vdの欠測時間tが通知時間を超えると、監視者Wにアラーム情報ALを通知することを示す。
通知先は、アラーム情報ALの通知先である。ここでは、アラーム情報ALの通知先として、訪問看護師、ホームヘルパー、ケアマネージャー、家族が示されている。なお、図9中、「○」はアラーム情報ALの通知を行うことを示し、「×」はアラーム情報ALの通知を行わないことを示す。
(外出判定装置101の機能的構成例)
図10は、実施の形態1にかかる外出判定装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図10において、外出判定装置101は、取得部1001と、検出部1002と、設定部1003と、判定部1004と、出力部1005と、を含む構成である。各機能部は、具体的には、例えば、図3に示したメモリ302、磁気ディスク305などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、I/F303により、その機能を実現する。各機能部の処理結果は、例えば、メモリ302、磁気ディスク305などの記憶装置に記憶される。
取得部1001は、生体情報測定装置102から定期的に送信される被監視者Mの生体情報vdを取得する機能を有する。被監視者Mの生体情報vdには、例えば、生体情報測定装置102により測定された被監視者Mの体温、被監視者Mの体温が測定された日付、時刻を示す情報が含まれている。
具体的には、例えば、取得部1001は、中継装置103を介して、生体情報測定装置102から定期的に送信される被監視者Mの生体情報vdを受信することにより、被監視者Mの生体情報vdを取得する。また、例えば、取得部1001は、不図示のキーボードやマウスを用いたユーザの操作入力により、被監視者Mの生体情報vdを取得することにしてもよい。なお、取得された被監視者Mの生体情報vdは、例えば、図6に示した生体情報DB230に記憶される。
検出部1002は、生体情報測定装置102から定期的に送信される被監視者Mの生体情報vdの欠測を検出する機能を有する。具体的には、例えば、検出部1002は、生体情報測定装置102から1時間間隔で定期的に送信される被監視者Mの生体情報vdが取得されなかった場合に、被監視者Mの生体情報vdの欠測を検出する。
より具体的には、例えば、検出部1002は、生体情報DB230を参照して、被監視者Mの生体情報vdの欠測を検出することにしてもよい。図6に示した例では、検出部1002は、例えば、4月1日の13時00分に取得されるべき被監視者Mの生体情報vdの欠測を検出する。
なお、外出判定装置101は、被監視者Mの生体情報vdの欠測が検出された場合、図5に示した被監視者情報DB220の在不在フィールドに「外出」を設定することにしてもよい。これにより、監視システム200の管理者は、被監視者Mの生体情報vdが欠測したため、被監視者Mが外出している可能性があることを把握することができる。
設定部1003は、被監視者Mの属性または/および被監視者Mの欠測前の生体情報vdに基づいて、被監視者Mの外出判定に用いる生体情報vdの欠測監視時間Tを設定する機能を有する。ここで、欠測前の生体情報vdとは、生体情報vdを欠測した時点以前に取得されたいずれかの生体情報vdである。
欠測前の生体情報vdは、例えば、生体情報vdを欠測した時点直前に取得された生体情報vdであってもよい。また、欠測前の生体情報vdは、例えば、生体情報vdを欠測した第1時点以前であって、第1時点から所定時間(例えば、数時間)遡った第2時点以降に取得されたいずれかの生体情報vdであってもよい。
具体的には、例えば、設定部1003は、欠測前の生体情報vdに基づく被監視者Mの健康状態が正常である場合、被監視者Mの健康状態が異常である場合に比べて、欠測監視時間Tを長く設定することにしてもよい。また、例えば、設定部1003は、被監視者Mが同居の場合、被監視者Mが独居の場合に比べて、欠測監視時間Tを長く設定することにしてもよい。また、例えば、設定部1003は、被監視者Mの年齢が若いほど、欠測監視時間Tを長く設定することにしてもよい。より具体的には、例えば、設定部1003は、図8に示した欠測監視時間テーブル250を参照して、欠測監視時間Tを設定する。
ここで、「4月1日13時00分」に取得されるべき被監視者Mの生体情報vdの欠測が検出された場合を例に挙げて、欠測監視時間Tの設定例について説明する。この場合、設定部1003は、生体情報DB230から、生体情報vdを欠測した時点以前に取得された生体情報vd、例えば、「4月1日12時00分」に取得された生体情報vdを抽出する。
つぎに、設定部1003は、図7に示した健康状態判定テーブル240を参照して、抽出した生体情報vdに基づく被監視者Mの健康状態を判定する。ここで、「4月1日12時00分」に取得された生体情報vdが示す被監視者Mの体温は「36.4[℃]」である。この場合、設定部1003は、被監視者Mの健康状態が「正常」であると判定する。
また、設定部1003は、被監視者情報DB220を参照して、被監視者Mの年齢「85」および家族構成「独居」を特定する。つぎに、設定部1003は、欠測監視時間テーブル250を参照して、年齢「85」、家族構成「独居」および健康状態「正常」の組み合わせに対応する欠測監視時間「2h」を特定する。そして、設定部1003は、特定した欠測監視時間「2h」を欠測監視時間Tに設定する。
判定部1004は、被監視者Mの生体情報vdの欠測時間tが、設定部1003によって設定された欠測監視時間Tを超えるか否かを判定する機能を有する。また、判定部1004は、被監視者Mの生体情報vdの欠測時間tが欠測監視時間Tを超える場合に、被監視者Mが外出していると判定することにしてもよい。
具体的には、例えば、まず、判定部1004は、生体情報DB230を参照して、被監視者Mの生体情報vdの欠測時間tを算出する。例えば、「4月1日14時00分」の時点では、欠測時間tは「2h」となる。この場合、判定部1004は、被監視者Mの生体情報vdの欠測時間tが欠測監視時間T以下であると判定する。
出力部1005は、判定部1004によって判定された判定結果に基づいて、被監視者Mについてのアラーム情報ALを出力する機能を有する。具体的には、例えば、出力部1005は、被監視者Mの生体情報vdの欠測時間tが欠測監視時間Tを超えるか否かに応じて異なるアラーム情報ALを出力することにしてもよい。
より具体的には、例えば、出力部1005は、被監視者Mの生体情報vdの欠測時間tが欠測監視時間T以下の場合、欠測時間t連続して被監視者Mの生体情報vdを取得できていない旨のアラーム情報ALを出力することにしてもよい。また、例えば、出力部1005は、被監視者Mの生体情報vdの欠測時間tが欠測監視時間T以下の場合は、アラーム情報ALを出力しないことにしてもよい。
また、例えば、出力部1005は、被監視者Mの生体情報vdの欠測時間tが欠測監視時間Tを超えている場合、被監視者Mの状況を早急に確認するよう促すアラーム情報ALを出力することにしてもよい。出力形式としては、例えば、メモリ302、磁気ディスク305などの記憶装置への記憶、不図示のディスプレイへの表示、I/F303による外部のコンピュータ(例えば、クライアント端末104)への送信がある。
また、設定部1003は、欠測監視時間補正値Pに基づいて、設定した欠測監視時間Tを補正した補正後の欠測監視時間を設定することにしてもよい。ここで、欠測監視時間補正値Pは、任意に設定可能な補正値であり、例えば、予め設定されてメモリ302、磁気ディスク305などの記憶装置に記憶される。なお、以下の説明では、欠測監視時間Tを補正した補正後の欠測監視時間を「補正欠測監視時間TP」と表記する場合がある。
具体的には、例えば、設定部1003は、欠測監視時間Tに欠測監視時間補正値Pを乗算することにより、補正欠測監視時間TPを算出する。欠測監視時間補正値Pは、例えば、「1.5」〜「2」程度の値に設定される。なお、欠測監視回数Cを補正する場合も同様に、設定部1003は、例えば、欠測監視回数Cに欠測監視時間補正値Pを乗算することにより、補正後の欠測監視回数を算出することができる。
また、判定部1004は、欠測時間tが欠測監視時間Tを超える場合、欠測時間tが、設定部1003によって設定された補正欠測監視時間TPを超えるか否かを判定することにしてもよい。また、出力部1005は、被監視者Mの生体情報vdの欠測時間tが補正欠測監視時間TPを超えるか否かに応じて異なるアラーム情報ALを出力することにしてもよい。
具体的には、例えば、出力部1005は、欠測時間tが補正欠測監視時間TPを超える場合、欠測時間tが補正欠測監視時間TPを超えない場合に比べて緊急度の高いアラーム情報ALを出力することにしてもよい。より具体的には、例えば、まず、出力部1005は、図9に示したアラーム通知レベル情報テーブル260を参照して、アラーム情報ALのレベルを設定する。
図9の例では、欠測時間tが、欠測監視時間Tより大きく補正欠測監視時間TP以下の場合は、アラーム情報ALのレベルが「レベルB」に設定される。また、欠測時間tが補正欠測監視時間TPを超える場合は、アラーム情報ALのレベルが「レベルA」に設定される。
つぎに、出力部1005は、アラーム通知レベル情報テーブル260を参照して、設定したアラーム情報ALのレベルに対応する通知先を特定する。図9の例では、レベルBの場合は、アラーム情報ALの通知先として、「家族」が特定される。また、レベルAの場合は、アラーム情報ALの通知先として、「訪問看護師」、「ホームヘルパー」、「ケアマネージャー」および「家族」が特定される。
そして、出力部1005は、特定した通知先に、設定したレベルのアラーム情報ALを送信する。これにより、緊急度のレベルに応じて異なる通知先にアラーム情報ALを通知することができる。なお、通知先のアドレスは、例えば、図5に示した被監視者情報DB220のアドレスフィールドを参照することにより特定することができる。
なお、外出判定装置101は、アラーム情報ALが送信された場合、アラーム情報ALの通知先である監視者Wに対応する被監視者情報DB220内の通知状況フィールドに「通知」を設定する。これにより、被監視者Mについてのアラーム情報ALを誰に通知したのかを管理することができる。アラーム情報ALの具体例については、図11および図12を用いて後述する。
また、出力部1005は、被監視者Mの生体情報vdの欠測後に、中継装置103を介して被監視者Mの生体情報vdが取得された場合、被監視者Mが在宅していることを報知する報知情報RTを出力することにしてもよい。具体的には、例えば、まず、出力部1005は、被監視者情報DB220を参照して、通知状況フィールドに「通知」が設定されている監視者Wを特定する。そして、出力部1005は、特定した監視者Wのクライアント端末104に報知情報RTを送信する。
これにより、アラーム情報ALを通知した監視者Wに対して、被監視者Mが帰宅したことを報知することができる。なお、外出判定装置101は、報知情報RTが送信された場合、報知情報RTの送信先である監視者Wに対応する被監視者情報DB220内の通知状況フィールドに「−」を設定する。
(アラーム情報ALの具体例)
つぎに、アラーム情報ALの具体例について説明する。ここでは、監視者Wが使用するクライアント端末104に表示されるアラーム情報ALの具体例について説明する。
図11は、緊急度低のアラーム情報ALの具体例を示す説明図である。図11において、クライアント端末104のディスプレイ1100にアラーム情報AL1が表示されている。アラーム情報AL1は、被監視者Mの「家族」に通知されるレベルB(緊急度低)のアラーム情報ALである。
アラーム情報AL1によれば、被監視者Mの「家族」は、被監視者Mが○時間外出していることを把握することができ、必要に応じて被監視者Mの状況確認を行うことができる。
図12は、緊急度高のアラーム情報ALの具体例を示す説明図である。図12において、クライアント端末104のディスプレイ1100にアラーム情報AL2が表示されている。アラーム情報AL2は、被監視者Mの「訪問看護師」、「ホームヘルパー」、「ケアマネージャー」および「家族」に通知されるレベルA(緊急度高)のアラーム情報ALである。
アラーム情報AL2によれば、被監視者Mの「訪問看護師」、「ホームヘルパー」、「ケアマネージャー」および「家族」は、被監視者Mに異常が発生していることを把握することができ、被監視者Mの状況確認を行う必要があることを認識することができる。
(外出判定装置101の外出判定処理手順)
つぎに、実施の形態1にかかる外出判定装置101の外出判定処理手順について説明する。この外出判定処理は、例えば、所定の時間間隔(例えば、1時間間隔)で定期的に実行される。
図13は、実施の形態1にかかる外出判定装置101の外出判定処理手順の一例を示すフローチャートである。図13のフローチャートにおいて、まず、外出判定装置101は、生体情報DB230を参照して、生体情報測定装置102から定期的に送信される被監視者Mの生体情報vdの欠測を検出したか否かを判断する(ステップS1301)。
ここで、外出判定装置101は、被監視者Mの生体情報vdの欠測を検出した場合(ステップS1301:Yes)、被監視者情報DB220を参照して、在不在フィールドに「在宅」が設定されているか否かを判断する(ステップS1302)。ここで、「外出」が設定されている場合(ステップS1302:No)、外出判定装置101は、ステップS1309に移行する。
一方、「在宅」が設定されている場合(ステップS1302:Yes)、外出判定装置101は、被監視者情報DB220内の在不在フィールドに「外出」を設定する(ステップS1303)。つぎに、外出判定装置101は、生体情報DB230から欠測前の生体情報vdを抽出する(ステップS1304)。
そして、外出判定装置101は、健康状態判定テーブル240を参照して、抽出した欠測前の生体情報vdに基づく被監視者Mの健康状態を判定する(ステップS1305)。つぎに、外出判定装置101は、被監視者情報DB220を参照して、被監視者Mの年齢および家族構成を特定する(ステップS1306)。
そして、外出判定装置101は、欠測監視時間テーブル250を参照して、被監視者Mの年齢、家族構成および健康状態の組み合わせに対応する欠測監視時間Tを設定する(ステップS1307)。つぎに、外出判定装置101は、欠測監視時間補正値Pに基づいて、欠測監視時間Tを補正した補正欠測監視時間TPを設定する(ステップS1308)。
そして、外出判定装置101は、生体情報DB230を参照して、被監視者Mの生体情報vdの欠測時間tを算出する(ステップS1309)。つぎに、外出判定装置101は、算出した欠測時間tが欠測監視時間Tを超えるか否かを判定する(ステップS1310)。
ここで、欠測時間tが欠測監視時間Tを超える場合(ステップS1310:Yes)、外出判定装置101は、アラーム通知処理を実行して(ステップS1311)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。なお、アラーム通知処理の具体的な処理手順については、図14を用いて後述する。
また、ステップS1310において、欠測時間tが欠測監視時間T以下の場合(ステップS1310:No)、外出判定装置101は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS1301において、外出判定装置101は、被監視者Mの生体情報vdの欠測を検出しなかった場合(ステップS1301:No)、被監視者情報DB220を参照して、在不在フィールドに「外出」が設定されているか否かを判断する(ステップS1312)。
ここで、「外出」が設定されている場合(ステップS1312:Yes)、外出判定装置101は、被監視者情報DB220内の在不在フィールドに「在宅」を設定する(ステップS1313)。つぎに、外出判定装置101は、被監視者情報DB220を参照して、通知状況フィールドに「通知」が設定されている監視者Wを特定する(ステップS1314)。
そして、外出判定装置101は、特定した監視者Wのクライアント端末104に報知情報RTを送信して(ステップS1315)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。また、ステップS1312において、「在宅」が設定されている場合(ステップS1312:No)、外出判定装置101は、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、被監視者Mの属性および健康状態に応じて、被監視者Mの外出判定に用いる欠測監視時間Tを設定することができる。また、被監視者Mの生体情報vdの欠測後に、被監視者Mの生体情報vdが取得された場合は、被監視者Mが在宅していることを報知する報知情報RTを監視者Wに通知することができる。
つぎに、図13に示したステップS1311のアラーム通知処理の具体的な処理手順について説明する。
図14は、アラーム通知処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャート(その1)である。図14のフローチャートにおいて、まず、外出判定装置101は、欠測時間tが補正欠測監視時間TPを超えるか否かを判定する(ステップS1401)。
ここで、欠測時間tが補正欠測監視時間TP以下の場合(ステップS1401:No)、外出判定装置101は、アラーム通知レベル情報テーブル260を参照して、アラーム情報ALのレベルを「レベルB」に設定する(ステップS1402)。
つぎに、外出判定装置101は、アラーム通知レベル情報テーブル260を参照して、設定した「レベルB」に対応する通知先を特定する(ステップS1403)。そして、外出判定装置101は、特定した通知先に「レベルB」のアラーム情報ALを送信して(ステップS1404)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS1401において、欠測時間tが補正欠測監視時間TPを超える場合(ステップS1401:Yes)、外出判定装置101は、アラーム通知レベル情報テーブル260を参照して、アラーム情報ALのレベルを「レベルA」に設定する(ステップS1405)。
つぎに、外出判定装置101は、アラーム通知レベル情報テーブル260を参照して、設定した「レベルA」に対応する通知先を特定する(ステップS1406)。そして、外出判定装置101は、特定した通知先に「レベルA」のアラーム情報ALを送信して(ステップS1407)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、被監視者Mの生体情報vdの欠測時間tが欠測監視時間Tを超える場合に、レベルB(緊急度低)のアラーム情報ALを監視者Wに通知することができる。また、被監視者Mの生体情報vdの欠測時間tが補正欠測監視時間TPを超える場合は、レベルA(緊急度高)のアラーム情報ALを監視者Wに通知することができる。
以上説明したように、実施の形態1にかかる外出判定装置101によれば、被監視者Mの属性または/および被監視者Mの欠測前の生体情報vdに基づいて、被監視者Mの外出判定に用いる生体情報の欠測監視時間Tを設定することができる。また、外出判定装置101によれば、被監視者Mの生体情報vdの欠測時間tが、欠測監視時間Tを超えるか否かに応じて被監視者Mの外出判定を行うことができる。
これにより、被監視者Mの属性または/および健康状態に応じて、被監視者Mの外出判定に用いる欠測監視時間Tを変更することができ、被監視者Mの外出判定の精度を向上させることができる。
また、外出判定装置101によれば、被監視者Mの生体情報vdの欠測時間tが欠測監視時間Tを超えるか否かに応じてアラーム情報ALを出力することができる。これにより、監視者Mに対して異常通知することができる。
また、外出判定装置101によれば、欠測前の生体情報vdに基づく被監視者Mの健康状態が正常である場合、被監視者Mの健康状態が異常である場合に比べて、欠測監視時間Tを長く設定することができる。これにより、被監視者Mの健康状態が異常の場合に、監視者Wに対して異常通知するまでの時間を短縮することができる。
また、外出判定装置101によれば、被監視者Mが同居の場合、被監視者Mが独居の場合に比べて、欠測監視時間Tを長く設定することができる。これにより、被監視者Mが独居の場合に、監視者Wに対して異常通知するまでの時間を短縮することができる。
また、外出判定装置101によれば、被監視者Mの年齢が若いほど、欠測監視時間Tを長く設定することができる。これにより、被監視者Mが高齢であるほど、監視者Wに対して異常通知するまでの時間を短縮することができる。
また、外出判定装置101によれば、被監視者Mの生体情報vdの欠測後に、中継装置103を介して被監視者Mの生体情報vdが取得された場合、被監視者Mが在宅していることを報知する報知情報RTを出力することができる。これにより、異常通知した監視者Wに対して、被監視者Mが帰宅したことを報知することができる。
また、外出判定装置101によれば、欠測時間tが欠測監視時間Tを超える場合、欠測時間tが補正欠測監視時間TPを超えるか否かを判定し、欠測時間tが補正欠測監視時間TPを超えるか否かに応じて異なるアラーム情報ALを出力することができる。これにより、欠測時間tが補正欠測監視時間TPを超える場合に、監視者Wに対して緊急度の高い異常通知を行うことができる。
これらのことから、外出判定装置101によれば、被監視者Mの生体情報vdの欠測時間tが欠測監視時間Tを超えるまでの間は、何らかの要因により欠測となっている生体情報vdの取得が再開されるのを待つことができる。この結果、外出判定装置101によれば、外出判定の誤判定を防ぐことができ、監視者Wに対する過剰なアラームを抑制して、安否確認などの監視者Wの負荷を軽減させることができる。
具体的には、例えば、欠測時間tが欠測監視時間Tを超える前に、生体情報測定装置102の電力不足が解消されると、生体情報vdの取得が再開されて、外出判定の誤判定を防ぐことができる。また、例えば、欠測時間tが欠測監視時間Tを超える前に、在宅中の被監視者Mが、生体情報測定装置102の電波が中継装置103に届きにくい場所から移動すると、生体情報vdの取得が再開されて、外出判定の誤判定を防ぐことができる。
また、例えば、欠測時間tが欠測監視時間Tを超える前に、在宅中の被監視者Mが生体情報測定装置102の装着忘れに気付いて装着した場合には、生体情報vdの取得が再開されて、外出判定の誤判定を防ぐことができる。また、例えば、被監視者Mが外出しても、欠測時間tが欠測監視時間Tを超える前に被監視者Mが帰宅して生体情報vdの取得が再開された場合には、監視者Wに対してアラームが通知されず、安否確認などの監視者Wの負荷を軽減させることができる。
また、欠測前の被監視者Mの健康状態が異常であったり、被監視者Mが独居であったり、被監視者Mが高齢であるほど、欠測監視時間Tを短く設定することができ、被監視者Mの異変に気付くのが遅れるのを防ぐことができる。
(実施の形態2)
実施の形態2では、さらに、被監視者Mの住居に設置された電子機器Eの稼働状態の変化を考慮して、被監視者Mの外出判定を行う場合について説明する。なお、実施の形態1で説明した箇所と同一箇所については、同一符号を付して図示および説明を省略する。
(監視システム1500のシステム構成例)
つぎに、実施の形態2にかかる監視システム1500のシステム構成例について説明する。
図15は、監視システム1500のシステム構成例を示す説明図である。図15において、監視システム1500は、外出判定装置101と、生体情報測定装置102と、中継装置103と、クライアント端末104と、電力測定装置1501と、を含む。監視システム200において、外出判定装置101、中継装置103、クライアント端末104および電力測定装置1501は、ネットワーク210を介して接続される。
ここで、電力測定装置1501は、被監視者Mの住居に設置された電子機器Eの使用電力情報を測定するコンピュータである。また、電力測定装置1501は、ネットワーク210を介して、測定した使用電力情報を定期的に外出判定装置101に送信する。電子機器Eは、例えば、TV、エアコン、扇風機、こたつ、IH(induction heating)機器、アイロン、照明機器などである。
(電力測定装置1501のハードウェア構成例)
図16は、電力測定装置1501のハードウェア構成例を示すブロック図である。図16において、電力測定装置1501は、CPU1601と、メモリ1602と、磁気ディスクドライブ1603と、磁気ディスク1604と、I/F1605と、電流センサ1606と、コンセント1607と、を有する。また、電力測定装置1501は、CPU1601、メモリ1602、磁気ディスクドライブ1603、I/F1605および電流センサ1606を接続するバス1600を有する。
ここで、CPU1601は、電力測定装置1501の全体の制御を司る。メモリ1602は、例えば、ROM、RAMおよびフラッシュROMなどを有する。具体的には、例えば、フラッシュROMやROMが各種プログラムを記憶し、RAMがCPU1601のワークエリアとして使用される。
磁気ディスクドライブ1603は、CPU1601の制御にしたがって磁気ディスク1604に対するデータのリード/ライトを制御する。磁気ディスク1604は、磁気ディスクドライブ1603の制御で書き込まれたデータを記憶する。
I/F1605は、通信回線を通じてネットワーク210に接続され、ネットワーク210を介して他のコンピュータ(例えば、図15に示した外出判定装置101)に接続される。そして、I/F1605は、ネットワーク210と内部のインターフェースを司り、他のコンピュータからのデータの入出力を制御する。
電流センサ1606は、コンセント1607に接続された電子機器Eに供給される電流を検出する。例えば、CPU1601は、電流センサ1606により検出されたデータに基づいて、コンセント1607に接続された電子機器Eの使用電力を測定する。コンセント1607は、電子機器Eに接続される電源ケーブルのプラグを挿入するプラグ挿入口と、プラグのアース端子を受け入れるアース端子口とを有する。
(使用電力情報DB1510の記憶内容)
つぎに、外出判定装置101が用いる使用電力情報DB1510の記憶内容について説明する。使用電力情報DB1510は、例えば、メモリ302、磁気ディスク305等の記憶装置により実現される。
図17は、使用電力情報DB1510の記憶内容の一例を示す説明図である。図17において、使用電力情報DB1510は、日付、時刻および使用電力のフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、電子機器Eの使用電力情報をレコードとして記憶する。
ここで、日付は、電力測定装置1501により電子機器Eの使用電力情報が測定された日付である。時刻は、電力測定装置1501により電子機器Eの使用電力情報が測定された時刻である。使用電力は、電力測定装置1501により測定された電子機器Eの使用電力である。使用電力の単位は[W]である。
ここでは、監視者Wの住居に設置された電子機器Eとして、TV、扇風機、IH機器、アイロンが示されている。例えば、4月1日の0時00分に測定されたTVの使用電力は、「0[W]」である。また、例えば、4月1日の9時00分に測定されたTVの使用電力は、「50[W]」である。なお、日付、時刻は、外出判定装置101により電子機器Eの使用電力情報が取得された日付、時刻であってもよい。
(アラーム通知レベル情報テーブル260の記憶内容)
つぎに、実施の形態2にかかるアラーム通知レベル情報テーブル260の記憶内容について説明する。
図18は、アラーム通知レベル情報テーブル260の記憶内容の一例を示す説明図(その2)である。図18において、アラーム通知レベル情報テーブル260は、レベル、通知時間、稼働状態変化、通知先のフィールドを有し、各フィールドに情報を設定することで、アラーム通知レベル情報1800−1〜1800−4をレコードとして記憶する。
ここで、レベルは、被監視者Mに対する対応の緊急度を示す。ここでは、レベルAが緊急度高を示し、レベルBが緊急度低を示す。通知時間は、アラーム情報ALの通知タイミングを示す時間である。ここでは、生体情報vdの欠測時間tが通知時間を超えると、監視者Wにアラーム情報ALを通知することを示す。
稼働状態変化は、被監視者Mの住居に設置される電子機器Eの稼働状態の変化の有無を示す。通知先は、アラーム情報ALまたは報知情報RTの通知先である。ここでは、アラーム情報ALまたは報知情報RTの通知先として、訪問看護師、ホームヘルパー、ケアマネージャー、家族が示されている。なお、図18中、「○(A)」はアラーム情報ALの通知を行うことを示し、「○(R)」は報知情報RTの通知を行うことを示し、「×」はアラーム情報ALおよび報知情報RTの通知を行わないことを示す。
(外出判定装置101の機能的構成例)
図19は、実施の形態2にかかる外出判定装置101の機能的構成例を示すブロック図である。図19において、外出判定装置101は、取得部1001と、検出部1002と、設定部1003と、判定部1004と、出力部1005と、判断部1901と、を含む構成である。以下の説明では、実施の形態1にかかる外出判定装置101と異なる機能について説明する。
取得部1001は、電力測定装置1501から定期的に送信される電子機器Eの使用電力情報を取得する機能を有する。電子機器Eの使用電力情報には、例えば、電力測定装置1501により測定された電子機器Eの使用電力、電子機器Eの名称、電子機器Eの使用電力が測定された日付、時刻を示す情報が含まれている。
具体的には、例えば、取得部1001は、電力測定装置201から定期的に送信される電子機器Eの使用電力情報を受信することにより、電子機器Eの使用電力情報を取得する。また、例えば、取得部1001は、不図示のキーボードやマウスを用いたユーザの操作入力により、電子機器Eの使用電力情報を取得することにしてもよい。なお、取得された電子機器Eの使用電力情報は、例えば、図17に示した使用電力情報DB1510に記憶される。
判断部1901は、被監視者Mの生体情報vdを欠測した第1時点の電子機器Eの稼働状態が、第1時点以前の第2時点の電子機器Eの稼働状態から変化したか否かを判断する機能を有する。ここで、電子機器Eの稼働状態の変化は、被監視者Mが在宅していると判断するための指標となる。例えば、ある時点において、電子機器Eの電源がOFFからONになって稼働状態が変化した場合、被監視者Mが在宅していると判断することができる。
そこで、判定部1004は、例えば、欠測時間tが欠測監視時間Tを超え、かつ、判断部1901によって電子機器Eの稼働状態が変化していないと判断された場合に、被監視者Mが外出していると判定することにしてもよい。これにより、被監視者Mの外出判定の高精度化を図ることができる。
具体的には、例えば、まず、判断部1901は、図17に示した使用電力情報DB1510を参照して、第1時点の電子機器Eの稼働状態を判断する。より具体的には、例えば、第1時点の電子機器Eの使用電力が閾値α以上であれば、判断部1901は、電子機器Eが稼働していると判断する。一方、第1時点の電子機器Eの使用電力が閾値α未満であれば、判断部1901は、電子機器Eが稼働していないと判断する。閾値αは、任意に設定可能であり、例えば、1[W]程度の値に設定される。
なお、被監視者Mの住居に設置された複数の電子機器Eの使用電力情報が取得される場合がある。この場合、判断部1901は、複数の電子機器Eのうちのいずれかの電子機器Eの稼働状態を判断することにしてもよく、また、複数の電子機器Eに含まれる各々の電子機器Eの稼働状態を判断することにしてもよい。
ここで、第1時点を「4月1日17時00分」とする。また、電子機器Eを「TV」とし、閾値αを「α=1[W]」とする。この場合、判断部1901は、使用電力情報DB1510を参照して、4月1日の17時00分のTVの使用電力「50[W]」を特定する。そして、判断部1901は、使用電力「50[W]」が閾値α以上のため、TVが稼働していると判断する。
つぎに、判断部1901は、使用電力情報DB1510を参照して、第2時点の電子機器Eの稼働状態を判断する。第2時点は、第1時点「4月1日17時00分」以前のいずれかの時点である。例えば、第2時点は、欠測時間tの開始時点(図6参照)である「4月1日13時00分」から第1時点「4月1日17時00分」までのいずれかの時点であってもよい。また、被監視者Mの一日の生活リズムが曜日単位で似ていると仮定して、第2時点を、第1時点以前であって、第1時点と同一曜日の同一時間、例えば、「3月25日17時00分」とすることにしてもよい。
なお、複数の電子機器Eの使用電力情報が取得される場合は、判定部1004は、例えば、欠測時間tが欠測監視時間Tを超え、かつ、複数の電子機器Eのうちの所定数β以上の電子機器Mの稼働状態が変化していないと判断された場合に、被監視者Mが外出していると判定することにしてもよい。所定数βは、任意に設定可能である。
また、出力部1005は、図18に示したアラーム通知レベル情報テーブル260を参照して、被監視者Mについてのアラーム情報ALまたは報知情報RTをクライアント端末104に送信することにしてもよい。具体的には、例えば、出力部1005は、欠測時間tが補正欠測監視時間TPを超え、かつ、電子機器Eの稼働状態が変化していない場合に、レベルAのアラーム情報ALを通知先のクライアント端末104に送信する。また、例えば、出力部1005は、欠測時間tが欠測監視時間Tより大きく補正欠測監視時間TP以下であって、かつ、電子機器Eの稼働状態が変化していない場合に、レベルBのアラーム情報ALを通知先のクライアント端末104に送信する。
(外出判定装置101の外出判定処理手順)
つぎに、実施の形態2にかかる外出判定装置101の外出判定処理手順について説明する。ここでは、実施の形態2にかかる外出判定装置101の外出判定処理手順のうち、図13に示した実施の形態1にかかる外出判定装置101の外出判定処理手順と異なるステップS1311のアラーム通知処理の具体的な処理手順について説明する。
図20は、アラーム通知処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャート(その2)である。図20のフローチャートにおいて、まず、外出判定装置101は、欠測時間tが補正欠測監視時間TPを超えるか否かを判定する(ステップS2001)。
ここで、欠測時間tが補正欠測監視時間TP以下の場合(ステップS2001:No)、外出判定装置101は、被監視者Mの生体情報vdを欠測した第1時点の電子機器Eの稼働状態が、第1時点以前の第2時点の電子機器Eの稼働状態から変化したか否かを判断する(ステップS2002)。
ここで、電子機器Eの稼働状態が変化した場合(ステップS2002:Yes)、外出判定装置101は、被監視者情報DB220内の在不在フィールドに「在宅」を設定する(ステップS2003)。
つぎに、外出判定装置101は、アラーム通知レベル情報テーブル260(図18参照)を参照して、報知情報RTの通知先のクライアント端末104を特定する(ステップS2004)。そして、外出判定装置101は、特定した通知先のクライアント端末104に報知情報RTを送信して(ステップS2005)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS2002において、電子機器Eの稼働状態が変化していない場合(ステップS2002:No)、外出判定装置101は、アラーム通知レベル情報テーブル260(図18参照)を参照して、アラーム情報ALのレベルを「レベルB」に設定する(ステップS2006)。
つぎに、外出判定装置101は、アラーム通知レベル情報テーブル260(図18参照)を参照して、設定した「レベルB」に対応する通知先のクライアント端末104を特定する(ステップS2007)。そして、外出判定装置101は、特定した通知先のクライアント端末104に「レベルB」のアラーム情報ALを送信して(ステップS2008)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS2001において、欠測時間tが補正欠測監視時間TPを超える場合(ステップS2001:Yes)、外出判定装置101は、被監視者Mの生体情報vdを欠測した第1時点の電子機器Eの稼働状態が、第1時点以前の第2時点の電子機器Eの稼働状態から変化したか否かを判断する(ステップS2009)。
ここで、電子機器Eの稼働状態が変化した場合(ステップS2009:Yes)、外出判定装置101は、被監視者情報DB220内の在不在フィールドに「在宅」を設定する(ステップS2010)。
つぎに、外出判定装置101は、アラーム通知レベル情報テーブル260(図18参照)を参照して、報知情報RTの通知先のクライアント端末104を特定する(ステップS2011)。そして、外出判定装置101は、特定した通知先のクライアント端末104に報知情報RTを送信して(ステップS2012)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS2009において、電子機器Eの稼働状態が変化していない場合(ステップS2009:No)、外出判定装置101は、アラーム通知レベル情報テーブル260(図18参照)を参照して、アラーム情報ALのレベルを「レベルA」に設定する(ステップS2013)。
つぎに、外出判定装置101は、アラーム通知レベル情報テーブル260(図18参照)を参照して、設定した「レベルA」に対応する通知先のクライアント端末104を特定する(ステップS2014)。そして、外出判定装置101は、特定した通知先のクライアント端末104に「レベルA」のアラーム情報ALを送信して(ステップS2015)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、被監視者Mの生体情報vdの欠測時間tが欠測監視時間Tを超え、かつ、電子機器Eの稼働状態が変化していない場合に、レベルB(緊急度低)のアラーム情報ALを監視者Wに通知することができる。また、被監視者Mの生体情報vdの欠測時間tが補正欠測監視時間TPを超え、かつ、電子機器Eの稼働状態が変化していない場合は、レベルA(緊急度高)のアラーム情報ALを監視者Wに通知することができる。
以上説明したように、実施の形態2にかかる外出判定装置101によれば、被監視者Mの生体情報vdを欠測した第1時点の電子機器Eの稼働状態が、第1時点以前の第2時点の電子機器Eの稼働状態から変化したか否かを判断することができる。また、外出判定装置101によれば、欠測時間tが欠測監視時間Tを超え、かつ、電子機器Eの稼働状態が変化していない場合に、被監視者Mが外出していると判定することができる。
これにより、被監視者Mの属性や健康状態とともに、被監視者Mの住居に設置された電子機器Eの稼働状態の変化を考慮して、被監視者Mの外出判定を行うことができ、被監視者Mの外出判定の高精度化を図ることができる。例えば、欠測時間tが欠測監視時間Tを超える場合であっても、電子機器Eの稼働状態が変化していれば、被監視者Mが在宅していると判断して、監視者Wに対するアラームを抑制することができ、安否確認などの監視者Wの負荷を軽減させることができる。
なお、本実施の形態で説明した外出判定方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本外出判定プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本外出判定プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)被監視者の生体情報を測定して定期的に送信する生体情報測定装置と、
前記被監視者の住居に設置され、前記生体情報測定装置から送信される前記被監視者の生体情報を中継する中継装置と、
前記被監視者の属性または/および前記被監視者の欠測前の生体情報に基づいて、前記被監視者の外出判定に用いる生体情報の欠測監視時間または欠測監視回数を設定する設定部と、前記被監視者の生体情報の欠測時間または欠測回数が、前記設定部によって設定された前記欠測監視時間または前記欠測監視回数を超えるか否かに応じて前記被監視者の外出判定を行う判定部と、を有する外出判定装置と、
を含むことを特徴とする監視システム。
(付記2)前記設定部は、前記欠測前の生体情報に基づく前記被監視者の健康状態が正常である場合、前記被監視者の健康状態が異常である場合に比べて、前記欠測監視時間を長く、または、前記欠測監視回数を多く設定することを特徴とする付記1に記載の監視システム。
(付記3)前記設定部は、前記被監視者が同居の場合、前記被監視者が独居の場合に比べて、前記欠測監視時間を長く、または、前記欠測監視回数を多く設定することを特徴とする付記1または2に記載の監視システム。
(付記4)前記設定部は、前記被監視者の年齢が若いほど、前記欠測監視時間を長く、または、前記欠測監視回数を多く設定することを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載の監視システム。
(付記5)前記外出判定装置は、前記住居に設置された電子機器の使用電力情報を測定する電力測定装置により測定された前記電子機器の使用電力情報に基づいて、前記被監視者の生体情報を欠測した第1時点の前記電子機器の稼働状況が、前記第1時点以前の第2時点の前記電子機器の稼働状況から変化したか否かを判断する判断部を有し、
前記判定部は、前記欠測時間または前記欠測回数が前記欠測監視時間または前記欠測監視回数を超え、かつ、前記判断部によって前記電子機器の稼働状況が変化していないと判断された場合に、前記被監視者が外出していると判定することを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の監視システム。
(付記6)前記外出判定装置は、前記被監視者の生体情報の欠測時間または欠測回数が前記欠測監視時間または前記欠測監視回数を超えるか否かに応じて異なるアラーム情報を出力する出力部を有することを特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載の監視システム。
(付記7)前記出力部は、前記被監視者の生体情報の欠測後に、前記中継装置を介して前記被監視者の生体情報が取得された場合、前記被監視者が在宅していることを報知する報知情報を出力することを特徴とする付記6に記載の監視システム。
(付記8)前記生体情報は、前記被監視者の体温、心拍、血圧のうちの少なくともいずれかの情報であることを特徴とする付記1〜7のいずれか一つに記載の監視システム。
(付記9)前記生体情報測定装置は、前記生体情報測定装置が置かれた環境に応じて得られるエネルギーを用いて発電される電力により動作することを特徴とする付記1〜8のいずれか一つに記載の監視システム。
(付記10)前記設定部は、さらに、所定の補正値に基づいて、設定した前記欠測監視時間または前記欠測監視回数を補正した補正後の欠測監視時間または欠測監視回数を設定し、
前記判定部は、前記欠測時間または前記欠測回数が前記欠測監視時間または前記欠測監視回数を超える場合、前記欠測時間または前記欠測回数が、前記設定部によって設定された前記補正後の欠測監視時間または欠測監視回数を超えるか否かを判定し、
前記出力部は、前記欠測時間または前記欠測回数が前記補正後の欠測監視時間または欠測監視回数を超えるか否かに応じて異なるアラーム情報を出力することを特徴とする付記6または7に記載の監視システム。
(付記11)コンピュータが、
被監視者の属性または/および前記被監視者の欠測前の生体情報に基づいて、前記被監視者の外出判定に用いる生体情報の欠測監視時間または欠測監視回数を設定し、
定期的に送信される前記被監視者の生体情報の欠測時間または欠測回数が、設定した前記欠測監視時間または前記欠測監視回数を超えるか否かに応じて前記被監視者の外出判定を行う、
処理を実行することを特徴とする外出判定方法。
(付記12)コンピュータに、
被監視者の属性または/および前記被監視者の欠測前の生体情報に基づいて、前記被監視者の外出判定に用いる生体情報の欠測監視時間または欠測監視回数を設定し、
定期的に送信される前記被監視者の生体情報の欠測時間または欠測回数が、設定した前記欠測監視時間または前記欠測監視回数を超えるか否かに応じて前記被監視者の外出判定を行う、
処理を実行させることを特徴とする外出判定プログラム。
(付記13)コンピュータに、
被監視者の属性または/および前記被監視者の欠測前の生体情報に基づいて、前記被監視者の外出判定に用いる生体情報の欠測監視時間または欠測監視回数を設定し、
定期的に送信される前記被監視者の生体情報の欠測時間または欠測回数が、設定した前記欠測監視時間または前記欠測監視回数を超えるか否かに応じて前記被監視者の外出判定を行う、
処理を実行させる外出判定プログラムを記録したことを特徴とする前記コンピュータに読み取り可能な記録媒体。