JP6185745B2 - 印刷制御装置、印刷制御方法、およびプログラム - Google Patents

印刷制御装置、印刷制御方法、およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、印刷制御装置、印刷制御方法、およびプログラムに関する。
POD(Print On Demand)印刷の普及に伴い、印刷装置を効率よく稼動させ印刷物を生成することがより重要になってきている。特に少数部数の印刷では、一つの印刷ジョブによる印刷装置の占有時間を少なくすることで、限られた時間内で効率的に印刷を行う必要がある。従って、印刷装置が備える印刷リソース(描画処理能力など)を最大限有効活用することによる時間的に効率の良い印刷がますます重要になってきている。
従来、印刷リソースを最大限に活用し短時間で印刷を行うために様々な手法が用いられてきた。例えば、特許文献1は、印刷ジョブの各ページの描画処理に要する処理時間を指定可能な印刷モード毎に演算し、より描画処理時間が短くなる印刷モードを指定する技術を開示している。この技術により、印刷装置での描画処理に費やす時間を最少化する印刷モードを、各ページに対して設定することができる。その結果、印刷スループットを向上させ、該当印刷ジョブに対する印刷装置の占有時間を短くすることができる。
特開平11−129583号公報
特許文献1は、印刷装置での描画処理時間を最少化することで、印刷スループットを向上させ、印刷ジョブに対するプリンターの占有時間を短くする効果を発揮する。しかし、処理能力が高い高速プリンターでは、どの印刷モードでページの印刷を行っても待ち時間などが生じずに対応できる場合もある。このような印刷装置の場合、従来技術では最も処理時間が短い印刷モードしか選択されないため、印刷装置が本来備えている処理能力を十分に発揮しないまま処理時間を削減して印刷速度を維持し印刷が行われることになる。これと同じことが、描画処理時間が極めて短い文書を印刷する場合等にも当てはまる。
また、直前のページが単純なページであるため描画処理時間が短く、これに続くページが比較的描画処理時間を要するページである場合を考える。この場合、前ページでの描画処理時間に余裕があるため、後続するページの印刷モードを変更しなくても、印刷装置の能力を十分に発揮したエンジンのスループットを維持した印刷を行える可能性もある。しかし、従来技術ではページ単位でしか描画処理時間を評価しないため、他のページの描画処理時間に対する負荷の影響は考慮されず、該当ページの印刷モードが決定されることになる。この場合も印刷装置が備える処理能力を十分に発揮しないまま印刷が行われることになる。
また、従来技術では、スループットの維持とは関係なく印刷モードが変更される。そのため、スループットの維持との影響のないページであっても印刷モードが一定せず、ユーザーの意図が反映されない、様々な印刷品位のページが出力されてしまう問題も生じる。
上記課題の少なくとも一つを解決するため、本願発明は以下の構成を有する。すなわち、複数のページを含むデータに対して印刷処理を行う印刷手段を制御する印刷制御装置であって、前記複数のページについて、前記印刷手段による印刷処理に要する処理時間をページごとに予測する予測手段と、前記複数のページのうちの1つのページまでの各ページについて予測された前記処理時間を積算し、積算値が当該1つのページに対して設定された閾値を超える場合に、当該1つのページを特定ページとして特定する特定手段と、前記特定ページまでの印刷処理に要する処理時間を短縮するために、前記特定ページまでのページに関して一部のページのみに対して印刷処理の設定を変更して、当該特定ページまでの各ページの印刷処理を前記印刷手段に行わせる制御手段とを有する。
本発明により、印刷装置のリソースを最大限に活用して印刷ジョブに対する処理効率を向上させ、1の印刷ジョブによる印刷装置の占有時間を短くするように制御できる。
本実施例に係るシステム構成例を示すブロック図。 コンピュータのハードウェア構成例を示すブロック図。 プリンターのハードウェア構成例を示すブロック図。 コンピュータおよびプリンターのソフトウェア構成例を示すブロック図。 本実施例に係るプリンタードライバーの構成例を示すブロック図。 連続印刷の可否の判定を説明するための図。 印刷設定の変更、判定基準の補正、1ページ目の高速化を説明するための図。 プリンタードライバーの処理を示すフローチャート。 図8のS1030の処理を詳しく説明するためのフローチャート。 図8のS1030の処理のスキップを説明するためのフローチャート。
以下本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
<実施例1>
[システム構成図]
図1は本実施例に係るシステム構成の一例を示すブロック図である。印刷制御装置は、情報処理装置であるコンピュータ100、および印刷装置であるプリンター101で構成される。また、コンピュータ100とプリンター101は通信可能な接続媒体102を介して接続される。なお、本実施例ではプリンターを1台のみ示しているがこれに限定するものではなく、複数台のプリンターとコンピュータが接続されてもよい。また、プリンター101は、複合機などであってもよい。
[ハードウェア構成]
図2は、代表的なコンピュータ100のハードウェア構成の例を示すブロック図である。コンピュータ100は、CPU1により制御される。CPU1は、ROM3に記憶された基本入出力システム(BIOS)や外部メモリ11に記憶されたオペレーティングシステム(OS)や各種アプリケーションプログラムなどをRAM2にロードし、実行することが可能である。コンピュータ100は、ユーザーからの入力を受けるキーボード9や処理の結果を画像としてユーザーに表示するためのディスプレイ10などに接続するための各種インタフェース(キーボードI/F5、ディスプレイI/F6、外部メモリI/F7)を備える。更に、コンピュータ100は、他のコンピュータやプリンター101などの機器と通信を行うためのネットワーク・プリンターI/F8を備える。
図3は、プリンター101のハードウェア構成の例を示すブロック図である。プリンター101は、CPU12により制御される。CPU12は、ROM14に記憶された制御プログラムや外部メモリ22に格納された各種プログラムをRAM13にロードし、実行することが可能である。CPU12は、入出力部16を介して入力された印刷データ等を制御プログラムの動作に基づいて画像信号に変換し、印刷部20に出力することで印刷を行う。プリンター101は、印刷部20や外部メモリ22に接続するための各種インタフェース(印刷部I/F17、外部メモリI/F18)を備える。
また、CPU12は、入出力部16を介して入力された各種要求に対し、制御プログラムの動作に基づいて処理した結果を入出力部16から出力する。尚、プリンター101には操作部21が接続され、ユーザーから各種処理に対する直接の入力を受け付けることも可能である。
[ソフトウェア構成]
図4は、本実施例に係るコンピュータ100及びプリンター101のソフトウェア構成の例を示すブロック図である。図4を用いてコンピュータ100及びプリンター101のソフトウェア構成について説明を行う。
コンピュータ100は、印刷アプリケーション201、OS(グラフィックシステム)202、プリンタードライバー203、およびOS(スプーラ)204の各ソフトウェアを備える。印刷アプリケーション201は、ユーザーからの指示を受けて、プリンター101に描画データ及び印刷設定を含んだ文書の印刷指示を発行する。OS(グラフィックシステム)202は、印刷アプリケーション201が発行する印刷指示を受信し、発行された印刷指示の出力先となるプリンター101に対応するプリンタードライバー203に渡す。
プリンタードライバー203は、OS(グラフィックシステム)202を介して印刷アプリケーション201が発行した印刷指示を受信し、出力先となるプリンター101にて処理可能な印刷データに変換する。その後、プリンタードライバー203は、OS(スプーラ)204に変換した印刷データを渡す。OS(スプーラ)204は、接続媒体102を介して、プリンタードライバー203が生成した印刷データをプリンター101に送信する。
プリンター101は、印刷ジョブ受信部211、印刷ジョブ制御部212、および描画処理部213を備える。印刷ジョブ受信部211は、コンピュータ100から印刷データを受信する。印刷ジョブ制御部212は、受信した印刷データに対する印刷制御を行い、印刷データをビットマップイメージに変換する処理を行う。描画処理部213は、印刷プロセスを用いて用紙などの記録媒体上にビットマップイメージを印刷するための処理を行う。
[プリンタードライバーの構成]
図5は、本実施例のプリンタードライバー203の構成の例を示すブロック図である。本実施例のプリンタードライバー203は、印刷指示受信部301、印刷データ生成部302、印刷データ出力部303に加え、処理時間予測部304、印刷設定変更部305、およびプリンタステータス取得部306を備える。
印刷指示受信部301は、印刷アプリケーション201が発行した印刷指示をOS(グラフィックシステム)202を介して受信する。印刷アプリケーション201が発行する印刷指示には、描画を行うための描画データと印刷を実行する際に用いられる印刷設定とが含まれる。本実施例においては、印刷指示に含まれる印刷設定は、後述する処理時間予測部304の判定に従って変更されることができる。
印刷データ生成部302は、印刷指示受信部301が受け取った描画データを、印刷設定に従いプリンター101で扱うことができる印刷データ(例えばPDL(Page Description Language)コマンド)に変換する。印刷設定には、一般的な用紙のサイズや向き、部数、印刷解像度、カラーモード、片面・両面などの設定に加え、グラフィックスモード、ビットマップイメージの圧縮方式、ビットマップイメージの解像度に係る各種設定、印刷階調に関する設定が含まれる。また、印刷設定は、印刷ページ単位に指定可能である。
印刷データ出力部303は、印刷データ生成部302が生成した印刷データをプリンター101に送信するために、OS(スプーラ)204に送信する。
処理時間予測部304は、印刷指示受信部301が受信した1ページ分の描画データを印刷設定に基づいて印刷データを生成した場合のプリンター101内における処理時間を予測する。ここでの、プリンター101内における処理時間とは、プリンター101内でビットマップイメージを生成するために必要な時間を指す。以下、処理時間予測部304にて予測される1ページ当たりの処理時間を「処理予測時間」と称す。
例えば、処理時間予測部304は、次のような方法で各ページの処理時間の予測を行う。印刷指示受信部301で受信した描画データに含まれる個々のコマンドに従って生成する1ページ分の印刷データについて、処理予測時間を算出する。具体的には、印刷設定で指定されたパラメータ(グラフィックスモード、圧縮方式、解像度など)やイメージの数、データのサイズ、プリンター101の処理能力などに基づき、1ページ分の印刷データに関する処理予測時間(X)が算出される。
処理時間予測部304は、処理予測時間を、各印刷データによって決まる規定の値に対し、重み値を掛け合わせることで求める。ここでの重み値は、上記のパラメータやデータサイズ、プリンター101の描画処理の能力などに応じて定められる。例えば、ある印刷データ(PDLコマンド)の規定値がaであり、グラフィックスモード、圧縮方式、解像度、データサイズ、プリンター101の描画処理の能力のそれぞれに対応する重み値をb、c、d、e、fとする。この場合、処理予測時間(X)はa×b×c×d×e×fとなる。
処理時間予測部304は、1ページ分の全ての印刷データ(コマンド)について処理予測時間(X)を合算し、1ページ分の印刷データの処理予測時間の総和として描画処理予測時間(ΣX)を算出する。更に、処理時間予測部304は、描画の内容とは無関係にプリンター101にて1ページのデータを生成するために必要なページ生成予測時間(Y)を描画処理予測時間(ΣX)に加え、着目ページの処理予測時間(ΣX+Y)として算出する。ページ生成予測時間(Y)は、予め定義されているものとする。尚、プリンター101での処理時間は、先に説明した印刷設定の様々なパラメータ依存しており、印刷設定を変更すると処理予測時間も変わる。
印刷設定変更部305は、印刷指示受信部301が受信した印刷設定を変更し、印刷処理に係る処理時間を制御する。この設定変更に伴い、処理時間予測部304が予測する処理予測時間も変更されることとなる。詳細は後述するが、印刷設定変更部305は、印刷設定に含まれるグラフィックスモードやデータ圧縮に係る各種設定、印刷階調に関する設定などを変更し、各設定項目に対する適切な設定値を決定する。
プリンタステータス取得部306は、印刷対象のプリンター101の状態の情報を取得する。ここで取得される状態の情報については、図10を用いて後述する。
[連続印刷可否判定について]
図6は、プリンター101での連続印刷が可か不可かを判定を説明するための図である。ここでの連続印刷とは、プリンター101による印刷出力を中断することなく、連続して各ページの印刷処理を行うことを指す。連続印刷により、各ページに対する印刷処理の間において無駄な間隔を生じさせることなく、プリンター101のスループットを向上させ、リソースを有効に活用できるものとする。
図6(a)は、ある文書データをプリンター101で印刷を行う場合において、処理時間予測部304による文書データの処理の予測結果をページ毎に並べたものである。縦軸を処理予測時間とし、横軸をページとして示す。図6(a)中のAは、連続印刷を維持するために1ページに対して許容できるプリンター101側の最大の処理時間(閾値)である。例えば、毎分30枚の印刷速度を持つプリンター101であれば、A値は2秒(=60秒÷30枚)として設定することができる。同様に、毎分60枚のプリンター101であれば、A値は1秒(=60秒÷60枚)として設定することができる。Aの初期値は予め定義されているものとする。図6(a)の例では4ページ目と8ページ目の処理予測時間がA値を超える結果になっており、一方、他のページの処理予測時間はA値より少ないことを示している。
図6(b)は、図6(a)の処理予測時間をページ順に積算した積算処理予測時間と、連続印刷が可能かどうかを各ページにおいて判定するための連続印刷維持ライン(破線)とを示している。縦軸を積算処理予測時間とし、横軸をページとして示す。1ページ目には1ページ目の処理予測時間を、2ページ目には1ページ目と2ページ目の処理予測時間を合わせた値(積算値)を、3ページ目には1ページ目から3ページ目までの処理予測時間の積算値を示している。
例えば、1ページ目の処理予測時間をBとすると、nページ目においても連続印刷が継続されるためには、nページ目までの処理予測時間の積算値がA×(n−1)+B以下である必要がある。このようにして求めた、着目ページは連続印刷が可能か否かを判定する基準を、図6(b)では“連続印刷維持ライン”として示す。この例において、図6(a)の説明でA値を超えた4ページ目について参照すると、図6(b)では積算処理予測時間が、連続印刷維持ラインよりも下回っている。したがって、4ページ目では連続印刷可能であると判定される。一方、A値を超えた8ページ目について参照すると、積算処理予測時間が連続印刷維持ラインを超えるため、8ページ目については連続印刷が不可であると判定され、特定される。なお、連続印刷維持ラインの初期値は、上記算出式に限定するものではなく、例えば、ページごとに異なる重み付けを行うなど、他の式にて表現したものを用いても構わない。
この様にして、本実施例では、連続印刷を継続するための1ページ当たりに許容できる最大のプリンター101側の処理時間(A値)と着目ページまでの積算処理予測時間の結果を求めることで、着目ページは連続印刷が可能か否かを判定する。
[印刷設定の変更処理]
図7は、印刷設定の変更処理の適用条件、連続印刷の可否の判定基準の補正、および1ページ目に対する高速化処理について説明するための図である。図7において、縦軸を積算処理予測時間とし、横軸をページとする。
図7(a)は、積算処理予測時間の値が連続印刷維持ラインを超えた場合に、適用する印刷設定の変更処理について説明する図である。着目ページにおける積算処理予測時間が連続印刷維持ラインを超える場合、印刷設定変更部305により印刷設定の変更を行う。適用する印刷設定の変更の内容の例を以下に示す。なお、本明細書において、設定変更前の印刷設定を「第1の設定」と記載し、設定変更後の確定した印刷設定を「第2の設定」とも記載する。
(設定変更1)
設定変更1として、グラフィックスモードの設定項目に対する変更が挙げられる。グラフィックスモードは、ユーザーあるいは初期設定により、PDLモードもしくはイメージモードに予め設定されている。設定変更1では、予め設定されているモードがPDLモードであればイメージモードに変更し、イメージモードであればPDLモードに変更する。印刷設定のグラフィックスモードを、以下で説明するように描画処理の処理予測時間に応じて適切に選択することで連続印刷が可能となるように制御する。
PDLモードとは、プリンタードライバー203が、印刷アプリケーション201からの印刷指示に含まれる描画データを、プリンター101において解釈可能なPDLコマンド(例えばベクターコマンド)に変換してプリンター101に送信するモードである。一般に、PDLモードは、描画データをビットマップイメージに変換せずにPDLコマンドに直接変換してプリンター101へ送信するため、プリンター101における描画処理の開始を早めることができる。しかしPDLモードの特徴として、印刷対象の描画データの複雑度が増すとこれに応じてPDLコマンドの量が増加して描画処理に時間がかかるため、印刷速度を維持したままの印刷が行えなくことがある。
一方、イメージモードとは、印刷対象の描画データをビットマップイメージに変換し、ビットマップイメージとともに該ビットマップイメージを印刷するPDLコマンドをプリンター101へ送信するモードである。一般に、イメージモードは、描画データをプリンタードライバー203によってビットマップイメージに予め展開するため、プリンタードライバー203での描画処理時間は必要になる。この反面、イメージモードでは、プリンター101で処理を行うPDLコマンドの量を少なくすることができる。このため、イメージモードは、処理時間に大きな遅延を発生させることなくプリンター101において描画処理を行えるモードである。
(設定変更2)
設定変更2として、イメージの圧縮方式の設定項目に対する変更が挙げられる。例えば圧縮方式が、プリンタードライバー203がビットマップイメージを可逆圧縮してからプリンター101へ送信する設定であれば、ビットマップイメージを非可逆圧縮してからプリンター101へ送信する設定に変更にする。これにより、プリンター101においてデコード処理されるビットマップイメージのデータ量が少なくなるため、デコード処理を含んだ描画処理に必要な時間が、圧縮方式が可逆圧縮である設定よりも非可逆圧縮である設定の方が短くなる。
(設定変更3)
設定変更3として、解像度の設定項目に対する変更が挙げられる。例えばプリンタードライバー203が、高解像度(例えば1200dpi)のビットマップイメージをプリンター101へ送信する設定であれば、画像の解像度をより低くして、低解像度(例えば600dpi)のイメージを送信する設定に変更する。
以上、変更可能な設定項目の候補として3つの設定変更の例を挙げたが、これらに限定されるものではない。例えば、上記の設定変更では、予め設定に含まれる設定項目の値を変更するものであったが、設定項目自体を増減して処理時間を制御するようにしても構わない。また、複数の設定項目を組み合わせて一の印刷設定とし、それを変更するようにしても構わない。
印刷設定変更部305は、着目ページにおいて積算処理予測時間が連続印刷維持ラインを上回った場合、着目ページに対する印刷設定を変更する。その後、処理時間予測部304は、変更された印刷設定を用いた着目ページの処理時間の予測を再度行う。印刷設定の変更は予めいくつかの候補を用意しておき、着目ページまでの積算処理予測時間が連続印刷維持ラインを下回るまで、様々な印刷設定変更を適用し、着目ページの処理時間の予測を行う。上記の設定変更1〜3の例の場合は、3段階で段階的に設定変更を行い、着目ページに対する処理予測時間の削減を行う。なお、連続印刷維持ラインの値は、コンピュータ100が備える外部メモリ11等に保持されているものとする。
図7(a)の例では、4ページ目の積算処理予測時間が連続印刷維持ラインを上回っているため、印刷設定変更部305は、4ページ目に対する印刷設定の変更(設定変更1)を行う。そして、処理時間予測部304は、変更された印刷設定を用いて、4ページ目の処理時間の予測を行う。新たに得られた4ページ目の処理予測時間を用いて新たな積算処理予測時間を算出し、連続印刷維持ラインを下回っているか否かの判定を再度行う。新たな積算処理予測時間が連続印刷維持ラインを下回れば、4ページ目に対する印刷設定及び処理予測時間が確定される。図7(a)の8ページ目の場合、設定変更1および設定変更2による2段階の印刷設定の変更では連続印刷維持ラインを下回ることができない。更に設定変更3を行うことにより処理予測時間を短縮させることで、積算処理予測時間が連続印刷維持ラインを下回り、連続印刷を行う事が可能になったことを示す。
印刷設定の変更を実施する優先順位は、画質への影響を考慮して定義されるものとする。最初に実施する印刷設定の変更は、画質への影響がより小さくかつ処理予測時間に対する削減効果が大きいものを優先する。そして、徐々に画質に影響を及ぼす印刷設定の変更を行うようにする。これにより、画質とパフォーマンスのバランスの取れた印刷を実現することが可能になる。なお、優先順位の決定方法は、この基準に限定するものではなく、他の点を基準にしても構わない。また、複数の優先順位および印刷設定の変更の組み合わせを定義しておき、例えばモードやユーザーの指定などに応じてそれらの中から選択するようにしても構わない。
[連続印刷の可否判定基準の補正]
図7(b)は、連続印刷の可否判定基準の補正について説明するための図である。着目ページにおいて、予め用意した印刷設定の設定変更の全てを適用しても連続印刷が維持できるレベルまで積算処理予測時間が下がらない場合がある。そのような場合において、最少の遅延時間で再び連続印刷が行えるように制御を行う。つまり、着目ページついては、設定変更後の最少の処理予測時間を算出した印刷設定で印刷を行う。そして、着目ページ以降のページについては、連続印刷の可否判定の基準(連続印刷維持ライン)を見直して補正を行う。
図7(b)の例で説明する。積算処理予測時間が連続印刷維持ライン1を超える4ページ目については、処理時間予測部304により算出された最少の処理予測時間の印刷設定を採用した状態で、4ページ目までの積算処理予測時間を算出する。本実施例における最小の処理予測時間を算出した印刷設定を採用した状態とは、設定変更1〜3を適用した状態を意味する。4ページ目において、積算処理予測時間が連続印刷維持ライン1を上回っている際の時間をB’とすると、5ページ目以降の新たな連続印刷維持ライン2は、連続印刷維持ライン1をB’との差分だけ上方にスライドさせたラインとなる。
連続印刷の維持のために1ページ当たりの許容できる最大のプリンターの処理時間をA、1ページ目の処理予測時間をB、連続印刷が不可となる着目ページにおいて積算処理予測時間が変更前の連続印刷維持ラインを上回っていた時間をB’とする。この場合、新たな連続印刷維持ライン(連続印刷維持ライン2)は、A×(n−1)+B+B’(但しnは連続印刷が不可のページの番号以上の値)で表される。連続印刷が不可と判定されたページ以降のページでは新たな連続印刷維持ラインを基準として連続印刷が行えるか否かの判定を行う。
以上のように、連続印刷の判定の基準を補正することで、ジョブの印刷に時間がかかるページが含まれる場合であっても、そのページを適切な処理時間と画質により処理でき、かつそれ以降のページについても連続印刷を維持することができる。
[1ページ目に対する高速化処理]
図7(c)は、1ページ目に対する高速化処理を説明するための図である。これまで説明してきた例では、1ページ目についてはそれより前のページが存在しないため、連続印刷を行うための高速化処理について対象としていない。しかし、1ページだけの印刷ジョブもしくは複数ページであっても、1ページ目の描画処理に時間がかかる場合も想定される。これらのケースを考慮し、1ページ目の処理として許容できる基準時間(B−max)を基準値として別途設ける。処理時間予測部304にて予測した1ページ目に対する処理予測時間が基準時間(B−max)を超える場合、印刷設定変更部305は、1ページ目に対する処理時間が基準時間(B−max)以内になるように先に述べた印刷設定の変更処理を行う。この基準時間(B−max)の値は予め定義され、例えば、記憶部である外部メモリ11等に保持されているものとする。
図7(c)に示す例の場合、1ページ目の処理予測時間が基準時間(B−max)を超えているため、1ページ目に対して印刷設定の変更を行い、処理予測時間が基準時間(B−max)以内に収まるように制御している。この様に1ページ目についても、基準時間内に描画処理を終えられるように印刷データに対する設定変更を行う。これにより、1ページ目の処理に対しても高速化が適用可能となる。
尚、プリンター101の状況によっては印刷ジョブの受信直後に印刷動作を行えないことも想定される。例えば、印刷中のジョブや印刷待ちのジョブが無い状態で「用紙切れ」のステータスになっている状況などがある。この場合、プリンター101は印刷ジョブを受信し、印刷ジョブ制御部212にて印刷データを解釈してビットマップイメージの生成処理(変換処理)までは行える。しかし、プリンター101は、その後、ビットマップイメージを記録媒体上に印刷する描画処理部213による印刷動作は行う事が出来ない。しかしながら、この状況で印刷ジョブをプリンター101に送信することにより、「用紙切れ」が復旧されるまでの時間を有効に使って、印刷ジョブ制御部212にて少なくとも1ページ分のビットマップイメージの生成処理を行うことは可能である。
そこで本実施例では、プリンタステータス取得部306は、1ページ目の処理時にプリンタステータスの情報を取得する。取得したプリンタステータスが、印刷媒体(紙など)への印刷動作自体は不可ではあるがその前段階の処理であるビットマップイメージの生成までは行えるステータスである場合、1ページ目の処理時間の予測結果に関わらず印刷設定の変更の処理を行わない。そして、変更前の印刷設定にて印刷データの生成を行うようにする。上記に示したようなステータスを、ここでは便宜上、「印刷不可ステータス」と称す。
この結果、1ページ目の処理予測時間が基準時間(B−max)を超えていたとしても、印刷設定の変更は実施せずにそのまま印刷データ送ることで、必要以上の処理時間の削減を行わず、かつユーザーの希望する品位で印刷を行うことが出来る。本処理の詳細については図10を用いて説明する。
[処理フロー]
図8(a)は、本実施例のプリンタードライバー203の処理を示す処理フローである。本処理フローは、コンピュータ100のCPU1が本願発明に係るプリンタードライバー203のプログラムをRAM2に読み出して実行することにより実現される。
S1010においてプリンタードライバー203は、印刷指示受信部301にて印刷アプリケーション201から印刷ジョブに対する印刷指示を受信すると、初期化処理を実行する(S1010)。S1020においてプリンタードライバー203は、印刷指示受信部301にて印刷アプリケーション201から描画データや印刷設定を含む印刷指示の受信を行う。更にプリンタードライバー203は、受信した印刷設定に基づき、処理時間予測部304にて各ページの処理時間の予測を上述した方法にて行う。以下のフローは、印刷ジョブを構成する複数のページそれぞれを順に着目ページとして処理を行う。
次に、S1030にてプリンタードライバー203は、処理時間予測部304にて求めた処理予測時間に基づき基準時間以内か否かの判定を行う。図9はS1030の処理を詳しく説明するためのフローである。まず、1ページ目と他のページでは判定基準が異なるため、S1210にて、プリンタードライバー203は、着目ページが1ページ目か否かの判定を行う。着目ページが1ページ目であれば(S1210にてYES)、S1210にて、プリンタードライバー203は、処理時間予測部304にて予測した処理予測時間が1ページ目の処理として許容できる基準時間(B−max)以内か否かを判定する。基準時間以内であれば(S1220にてYES)、図8(a)のS1060へ進み、基準時間を超えているのであれば(S1220にてNO)、図8(a)のS1040へ進む。
着目ページが1ページ目以外である場合(S1210にてNO)、プリンタードライバー203は、処理時間予測部304にて予測した着目ページまでの積算処理予測時間の値に基づき、連続印刷か可能か否かを判定する。算出した着目ページまでの積算処理予測時間が図6や図7で説明した連続印刷維持ラインの示す値以下であれば(S1230にてYES)、連続印刷は可能と判定し、図8(a)のS1060へ進む。一方、連続印刷維持ラインよりも大きければ(S1230にてNO)、連続印刷は不可と判定し、図8(a)のS1040へ進む。
ここで、プリンターのステータスに応じて、S1030の判定処理をスキップさせるための処理フローを、図10を用いて説明する。プリンターのステータスに応じてS1030での判定処理をスキップさせる実装を行う場合、図10に示すフローチャートは、図8(a)のS1020とS1030の間にて実行される。S1310において、プリンタードライバー203は、着目ページが1ページ目か否かの判定を行う。着目ページが1ページ目以外であれば(S1310にてNO)、図8(a)のS1030へと進む。
一方、着目ページが1ページ目である場合(S1310にてYES)、S1320にて、プリンタードライバー203は、プリンタステータス取得部306にて印刷処理を行うプリンターのステータスの取得を行う。次に、S1330にて、プリンタードライバー203は、取得したプリンターのステータスが、上述したような印刷不可ステータスか否かの判定を行う。印刷不可ステータスである場合(S1330にてYES)、図8(a)のS1060へ進み、S1030での判定処理をスキップする。印刷不可ステータスでない場合(S1330にてNO)、図8(a)のS1030に進む。
図8(a)に戻り、S1030以降の処理について説明を進める。着目ページまでの積算処理予測時間が基準時間以内でない場合(S1030にてNO)、S1040へ進み、プリンタードライバー203は、着目ページに対する設定変更が可能か否かの判定を行う。設定変更が可能であると判定した場合(S1040にてYES)、S1050へ進み、設定変更が不可であると判定した場合(S1040にてNO)、S1060へ進む。
例えば、上記の設定変更1〜3を用いる場合、予め設定されている印刷設定の設定変更が可能な回数は3となる。この場合、プリンタードライバー203がこの3つ設定変更を全て実行し終えている場合は、S1040での判定はNoとなりS1060へ進む。この場合、プリンタードライバー203は、処理時間予測部304にて着目ページに対して予測した最少の処理予測時間とこれに対応する印刷設定とを、着目ページの印刷設定及び処理予測時間として確定する。
S1050において、プリンタードライバー203は、印刷設定変更部305にて着目ページに対する印刷設定の変更を行う。そして、プリンタードライバー203は、処理時間予測部304にて、印刷設定変更部305により変更された印刷設定に基づき新たな処理予測時間を求める。その後、S1030に進み、プリンタードライバー203は、基準時間以内で着目ページまでの印刷が行えるか否かの判定を再度行う。
S1030にて基準時間以内での印刷が行えると判定した場合、或いはS1040にて設定変更が不要と判定した場合、S1060にて、プリンタードライバー203は、着目ページの処理予測時間を確定し、前のページまでの積算処理予測時間に加算する。S1070にて、プリンタードライバー203は、連続印刷に対する判定基準(連続印刷維持ライン)の設定および更新が必要か否かの判定を行う。着目ページが1ページ目であれば、プリンタードライバー203は、判定基準を設定するために連続印刷に対する判定基準の設定および更新が必要と判定し(S1070にてYES)、S1080へ進む。また、全ての設定変更を行ったとしても基準時間以内に着目ページまでの印刷が行えない場合(S1040にてNoの場合)、プリンタードライバー203は、判定基準を更新する必要があると判定し、S1080へ進む。上記以外の場合(S1070にてNO)、S1090へ進む。
S1080において、プリンタードライバー203は、連続印刷が可能か否かを判定するための連続印刷維持ラインの設定および更新を行う。着目ページが1ページ目である場合には、プリンタードライバー203は、1ページ目の処理予測時間(図6(b)に示すB)を反映した判定基準を設定する。また、着目ページが1ページ目以外である際に、予め定義した印刷設定の設定変更を全て適用しても着目ページの連続印刷が維持できるレベルまで積算処理予測時間が下がらない場合、図7(b)のように、プリンタードライバー203は、判定基準の更新を行う。
S1090にて、プリンタードライバー203は、印刷データ生成部302により着目ページの印刷データの生成を行う。印刷データ生成部302は、印刷アプリケーション201が発行する描画データを、着目ページに適用される印刷設定に応じてプリンター101が印刷可能な印刷データに変換する。その後、プリンタードライバー203は、印刷データ出力部303にて、生成された印刷データをOS(スプーラ)204を介してプリンター101へ送信する。以上により、プリンタードライバー203は、1ページ分の処理を終え、S1100に進む。
S1100において、プリンタードライバー203は、印刷指示受信部301にて印刷アプリケーション201が発行する描画命令の判定を行う。印刷アプリケーション201が発行する描画命令が後続のページの描画を指示する命令の場合(S1100にてNo)、S1020へ戻り、プリンタードライバー203は、次のページに対する処理を開始する。印刷アプリケーション201が発行する描画命令が印刷ジョブの終了を指示する場合(S1100にてYes)、S1110へ進み、プリンタードライバー203は、終了処理を行う。その後、本処理フローを終了する。
本実施例では、連続印刷が行えなくなるページに限りユーザーの指定した印刷設定を変更することで、連続印刷を継続できるようにした。その結果、印刷する文書の内容に応じてプリンターの能力を十分に発揮して印刷ジョブを生成でき、1の印刷ジョブによるプリンターの占有時間を削減した印刷が行える。1の印刷ジョブによるプリンターの占有時間が短くなることで、プリンターを共有する環境では単位時間当たりに処理できる印刷ジョブ数を増加でき、プリンターをより有効に活用できる。
本実施例では、連続印刷が可能なページ(すなわち、連続印刷維持ラインにて示された時間内に処理できるページ)に対しては印刷設定の変更を行わない。そのため、ユーザーが印刷を指示した文書及び印刷設定が処理対象のプリンターにとって連続印刷が可能な印刷ジョブであれば、ユーザーが設定した印刷設定で印刷することが出来る。したがって、プリンターの能力を有効に活用すると同時に、ユーザーの印刷設定の意図をそのまま印刷に反映することも可能となる。
本実施例では、1回の印刷設定の変更では連続印刷を維持できないと判定される場合、予め用意されている複数の印刷設定の中からプリンターでの連続印刷が可能になる他の設定変更を更に適用する。このため、複雑な描画を含むページの印刷であっても連続印刷を継続できるように制御することができる。この場合、印刷設定の変更は画質への影響が少ない印刷設定から順に適用することで、印刷設定の変更に伴う画質への影響を最小限に抑えることができる。
更に、複雑な描画を含むため処理時間が所定の時間よりも長いと予測されるページである場合でも、そのページの印刷を最短の時間で処理できる印刷設定を用いることで、当該ページを含むジョブによるプリンターの占有時間を極力短くすることができる。
更に、1ページ目のページに対しても、印刷設定の変更の対象とすることで、1ページ目の処理からより高速に印刷できるようにする。その結果、印刷ジョブによるプリンターの占有時間をより短くすることができる。
<実施例2>
実施例1では、図7に示すように連続印刷維持ラインを超えるページに対して印刷設定を施す例について説明した。本実施例では、積算処理予測時間が連続印刷維持ラインを超えると予測されるページよりも前に存在するページに対して印刷設定を施すことで処理時間の短縮を行う例を示す。なお、システム構成等は実施例1と同様であるため、説明は省略する。
[処理フロー]
図8(b)を用いて本実施例に係る処理について説明する。図8(b)は、本実施例のプリンタードライバー203の処理を示す処理フローである。本処理フローは、コンピュータ100のCPU1が本願発明に係るプリンタードライバー203のプログラムをRAM2に読み出して実行することにより実現される。なお、実施例1にて説明した図8(a)の処理フローと重複する箇所については、同じ参照番号を付し、説明を省略する。
S1030にてプリンタードライバー203は、処理時間予測部304にて求めた着目ページまでの積算処理予測時間が基準時間(連続印刷維持ラインにて示される値)以内か否かの判定を行う。着目ページまでの積算処理予測時間が基準時間以内でない場合(S1030にてNO)、S1040へ進み、プリンタードライバー203は、着目ページに対する設定変更が可能か否かの判定を行う。S1040以降の処理は実施例1と同様である。
S1030にて基準時間以内で着目ページまでの印刷が行えると判定した場合(S1030にてYES)、S1410にて、プリンタードライバー203は、着目ページの次のページまでの積算処理予測時間を取得する。S1420にて、プリンタードライバー203は、S1420にて取得した情報に基づいて、次のページまでの積算処理予測時間が基準時間以内か否かの判定を行う。ここでの処理はS1030の処理と同様である。次ページまでの積算処理予測時間が基準時間以内である場合(S1420にてYES)、S1060へ進む。以降の処理は、実施例1と同様である。なお、S1030にて用いられる着目ページに対する基準時間と、S1420にて用いられる着目ページの次のページに対する基準時間とは、図6(b)に示すように異なる。
基準時間以内でない場合(S1420にてNO)、S1430にてプリンタードライバー203は着目ページに対して設定変更が可能か否かを判定する。設定変更が不可である場合(S1430にてNO)、S1060へ進む。着目ページに対して設定変更が可能である場合(S1430にてYES)、S1440にてプリンタードライバー203は、着目ページに対して設定変更を行い、処理時間予測部304にて変更後の印刷設定に基づいて着目ページの処理予測時間を算出する。そして、S1420に戻り、プリンタードライバー203は、再度着目ページの次のページまでの積算処理予測時間が基準時間以内であるか否かを判定する。S1060以降の処理は実施例1と同様である。
以上、本実施例では、積算処理予測時間が基準時間(連続印刷維持ライン)を超えるページがある場合に、そのページよりも前のページに対して設定変更を行うことで極力基準時間以内に処理が収まるように制御する。さらに、前のページに対する設定変更のみでは基準時間内に収まらない場合に、基準時間を超えるページの設定変更を行っている。しかし、本実施例では基準を超えるページの1つ前のページを設定変更の対象としているがこれに限定するものではなく、更に前のページもしくは複数のページを設定変更の対象としても構わない。
<その他の実施形態>
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (11)

  1. 複数のページを含むデータに対して印刷処理を行う印刷手段を制御する印刷制御装置であって、
    前記複数のページについて、前記印刷手段による印刷処理に要する処理時間をページごとに予測する予測手段と、
    前記複数のページのうちの1つのページまでの各ページについて予測された前記処理時間を積算し、算値が当該1つのページに対して設定された値を超える場合に、当該1つのページを特定ページとして特定する特定手段と、
    前記特定ページまでの印刷処理に要する処理時間を短縮するために、前記特定ージまでのページに関して一部のページのみに対して印刷処理の設定を変更して、当該特定ページまでの各ページの印刷処理を前記印刷手段にわせる御手段と
    を有することを特徴とする印刷制御装置。
  2. 前記制御手段は、元の設定に含まれる1または複数の設定項目の値を変更することで、印刷処理の設定の変更を行う変更手段をすることを特徴とする請求項1に記載の印刷制御装置。
  3. 前記1または複数の設定項目のそれぞれに対して、値を変更した際の画質への影響が小さくかつ短縮される処理時間が大きいほど優先順位が高く設定され、
    前記変更手段は、前記優先順位が高い設定項目から段階的に設定項目の値を変更することを特徴とする請求項2に記載の印刷制御装置。
  4. 前記予測手段は、前記変更手段が段階的に設定項目の値を変更するごとに処理時間の予測を繰り返し、
    前記変更手段は、前記特定ページに対する設定項目の値を、前記特定ページまでの処理間の積算値が前記閾値を下回った際の設定項目の値に変更することを特徴とする請求項3に記載の印刷制御装置。
  5. 印刷処理の設定における変更可能な設定項目の値を全て変更した結果、前記特定ージまでの処理間の積算値が前記閾値を下回らない場合、前記特定ージの後続のページに対して設定された値を変更する段を更に有することを特徴とする請求項3または4に記載の印刷制御装置。
  6. 前記閾値を変更する手段は、印刷処理の設定における変更可能な設定項目の値を全て変更した結果により予測される処理間を基準として、前記値を変更することを特徴とする請求項5に記載の印刷制御装置。
  7. 前記複数のページの各ページまでの処理間の積算値に対する閾値をページごとに設定する設定手段を更に有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の印刷制御装置。
  8. 前記設定手段は、1ページ目の印刷処理に要する処理間を基準として、各ページまでの処理間の積算値に対する閾値を設定することを特徴とする請求項7に記載の印刷制御装置。
  9. 前記設定手段は、ページ目の処理間が所定の基準値を超える場合、前記1ページ目に対して、変更した印刷処理の設定を用いた場合の処理間を基準として、各ページまでの処理間の値を設定することを特徴とする請求項7または8に記載の印刷制御装置。
  10. 複数のページを含むデータに対して印刷処理を行う印刷手段を制御する印刷制御装置における印刷制御方法であって、
    前記複数のページについて、前記印刷手段による印刷処理に要する処理時間をページごとに予測する予測工程と、
    前記複数のページのうちの1つのページまでの各ページについて予測された前記処理時間を積算し、算値が当該1つのページに対して設定された値を超える場合に、当該1つのページを特定ページとして特定する特定工程と、
    前記特定ページまでの印刷処理に要する処理時間を短縮するために、前記特定ージまでのページに関して一部のページのみに対して印刷処理の設定を変更して、当該特定ページまでの各ページの印刷処理を前記印刷手段にわせる御工程と
    を有することを特徴とする印刷制御方法。
  11. コンピュータを、
    複数のページについて、印刷手段による印刷処理に要する処理時間をページごとに予測する予測手段、
    前記複数のページのうちの1つのページまでの各ページについて予測された前記処理時間を積算し、算値が当該1つのページに対して設定された値を超える場合に、当該1つのページを特定ページとして特定する特定手段、
    前記特定ページまでの印刷処理に要する処理時間を短縮するために、前記特定ージまでのページに関して一部のページのみに対して印刷処理の設定を変更して、当該特定ページまでの各ページの印刷処理を前記印刷手段にわせる御手段
    として機能させるためのプログラム。
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