JP6185494B2 - X線管 - Google Patents

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本発明は、高真空状態とされたパッケージの内部で電子源から電子を放出させてX線ターゲットに衝突させ、X線ターゲットから放出されたX線をパッケージのX線透過窓から外部に放射するX線管に関するものである。
従来から販売されているX線管は、X線透過窓としてベリリウムを使用している。しかし、ベリリウムはX線透過特性に優れているものの、酸化した場合に毒性を生じることがあるため扱いが非常に難しく、メンテナンス面での負担が大きいという問題があった。そこで、本願発明者等は、下記特許文献1に開示されるようにX線透過窓としてチタン(Ti)を用いたX線管を開発した。
下記特許文献1に開示されるX線管は、ハニカム構造の開口部が形成された426合金からなる2枚の第1基板,第2基板と、第1基板と第2基板に挟まれて開口部を閉止するチタン箔製のX線透過窓とからなる基板と、前記基板に取り付けられて内部が高真空状態とされた箱型の容器部と、容器部の内部で前記第1基板の開口部に設けられたX線ターゲットと、容器部内に設けられてX線ターゲットに電子を供給する陰極を備えている。
特開2013―182869号公報
しかしながら、特許文献1に開示されるX線管のX線強度は、X線透過窓にベリリウムを使用したX線管のX線強度に満たないため、特許文献1の構成においてX線強度をより高めたX線管の開発が望まれている。
そこで、本願発明者等は、特許文献1のX線管のX線強度を高めて更なる品質向上を図るべく、鋭意研究を行う最中、X線管のX線強度を上げるためには、「定格ターゲット電圧を昇圧すること」及び「X線透過窓に使用するチタン箔を従来品よりも薄くすること」でX線強度が高まることを発見したが、同時にこれら2つの条件を満たすようにX線管を製造するにあたり、新たな課題も発見された。
すなわち、図9に示すように、チタンのX線吸収端が5kV付近にあり、5kVで極端にX線透過率が低下するため、現状の管電圧である5kVから約2倍となる9.8kVまで単純に上げたとしても、図示のように従来のチタン箔の厚さ(10μm)ではX線吸収端によって低下したX線透過率を賄うだけの強度が得られない。そこで、管電圧を上げつつチタン箔の箔厚を薄くすることで、図9に示すようにX線透過率が向上することが確認されている。
しかしながら、チタン箔の厚さを現状(10μm)よりも薄くすると、熱拡散接合を行って基板と接合する際に、純粋なチタンが消失し、硬く脆い拡散層のため、機械的強度不足となり真空リークによる歩留りが低下するとともに、製品としての信頼性が低下するという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであって、チタンからなるX線透過窓のX線透過強度を向上させつつ、機械的強度を確保して歩留りを高水準で安定させることのできるX線管を提供することを目的としている。
請求項1に記載されたX線管は、開口部が形成された金属材料からなるX線不透過性の第1基板及び第2基板と、前記開口部を閉止する箔厚10μm未満のチタンからなるX線透過窓とを有し、前記第1基板と前記第2基板の間に前記X線透過窓を挟んで加熱しながら圧着することにより、前記第1基板と前記第2基板と前記X線透過窓とが熱拡散接合されて形成される基板と、
前記基板に取り付けられて内部が高真空状態とされた箱型の容器部と、
前記容器部の内部において内側にある前記基板の前記開口部に設けられるX線ターゲットと、
前記容器部の内部に設けられ前記基板の開口部に対応して延在する線状の陰極及び前記陰極と前記X線ターゲットとの間に設けられ前記陰極の長手方向に対応する開口を有する複数の制御電極を有し、前記陰極から放出された電子を前記複数の制御電極によって引き出して前記X線ターゲットに電子を供給する電極部と、
を備えるX線管において、
前記基板は、少なくとも前記第1基板と前記X線透過窓との間又は前記第2基板と前記X線透過窓との間における前記開口部以外の接合面に接合補助材としてチタンを介在させ、この状態で熱拡散接合されて形成されることを特徴とする。
本発明によれば、X線透過窓の厚さを10μm以下に薄くしたとしても、接合補助材としてチタンを介在させることで第1基板と第2基板との間に純粋なチタン層が存在する状態で基板が熱拡散接合されるため、X線強度を向上させつつ、真空リークによる不良が生じることのない機械的強度の高いX線管を提供することができる。
本発明の実施形態の断面図である。 本発明の実施形態の平面図である。 本発明の実施形態における電極構造を示す分解斜視図である。 (a)は接合補助材を介在させた状態の基板の平面図であり、(b)は接合補助材を介在させた基板の分解斜視図である。 接合補助材の他の配置形態を示す図である。 X線透過窓のチタン箔を4μmとして接合補助材を介在させない状態で熱拡散接合を行ったときの断面分析結果を示すグラフである。 X線透過窓のチタン箔を4μmとして3μmの接合補助材を2枚介在させた状態で熱拡散接合を行ったときの断面分析結果を示すグラフである。 従来のX線管(チタン箔10μm、9.8kV)と本発明のX線管(チタン箔4μm又は6μm、共に9.8kV)との性能比を示すグラフである。 チタン箔の箔厚に対するX線透過率を示すグラフである。
以下、本発明を実施するための形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。また、この実施の形態によって本発明が限定されるものではなく、この形態に基づいて当業者等により考え得る実施可能な他の形態、実施例及び運用技術等は全て本発明の範疇に含まれるものとする。
[1.X線管の構成について]
<1−1. 管構造について>
まず、本発明のX線管1の構成について説明する。
図1に示すように、本例のX線管1は、箱型形状のパッケージ2を本体とする平型管である。パッケージ2は、シールガラス(鉛ガラス)を介在させてガラス製(例えば、ソーダライムガラス)の背面板3aと枠状の側面板3bとを箱型に組み立てた容器部3を大気焼成によってドライシール化し、さらに側面板3bの開放側周縁部にシールガラスを形成した状態で第1基板4aと第2基板4bとでチタン箔のX線透過窓5を挟んだ構成の基板4を取り付けて閉止される。また、パッケージ2の内部は、背面板3aに形成した不図示の排気孔から高真空状態に排気されている。
基板4は、X線不透過性の426合金でできた矩形板である。426合金とは42%Ni、6%Cr、残部Fe等の合金であり、容器部3を構成するソーダライムガラスと熱膨張係数が略等しい。なお、容器部3に使用するガラスの材質によって、基板4の金属材料も熱膨張率等を鑑みて適宜変更することができる。また、図2に示すように、第1基板4aと第2基板4bの中央には、長手方向に沿って細長い矩形状(又はスリット状)の開口部6が形成されている。
X線透過窓5は、第1基板4a及び第2基板4bと略同等の大きさのチタン箔であり、このチタン箔を第1基板4a,第2基板4bの間に挟んだ状態で、真空又は不活性ガス(例えば、Arガス)雰囲気中で熱拡散接合によって一体化されることで開口部6が閉止された基板4を構成している。
熱拡散接合とは、母材を密着させ、母材の融点以下の温度条件で塑性変形が可能な限り生じない程度に加圧して、接合面間に生じる原子の拡散を使用して接合する方法である。そして、熱拡散接合を用いた方法では、第1基板4aと第2基板4bの他の部分でもチタン箔が固着剤として作用し、第1基板4aと第2基板4bが強固に固着して基板4の強度を向上させる効果がある。また、基板4を金属材料としているので、金属箔からなるX線透過窓5との接合性が良好である。なお、X線透過窓5は、熱拡散接合によって第1基板4aと第2基板4bと接合し、且つ、X線を透過する金属材料であればチタンに限定されない。
また、X線透過窓5の内面には、前記開口部6の内側からX線透過窓5の内面に密着するように、タングステン(W)の膜が蒸着されることによりX線ターゲット7が形成されている。なお、X線ターゲット7としては、モリブデンなどのタングステン以外の金属を用いても良い。また、X線ターゲット7を形成せず、X線透過窓5のチタン箔をX線ターゲットとして利用することもできる。この場合、後述する陰極10から放出された電子がチタン箔に衝突した際にチタンから発生する特性X線を利用して外部に放出することができる。
また、X線透過窓5の材質はチタンに限定されず、従来装置のベリリウムを使用せず、所望のX線強度が得られる金属材料であればよい。
そして、本発明のX線管1は、X線透過窓5のX線透過率を向上させるためにX線透過窓5に用いるチタン箔を従来品よりも薄くしたときに第1基板4aとチタン箔との間及び第2基板4bとチタン箔との間の接合強度を高めるため、少なくとも第1基板4aとX線透過窓5との間又は第2基板4bとX線透過窓5の間における開口部6以外の接合面に所定厚さの接合補助材8を介在させた状態で熱拡散接合を行っている。
接合補助材8は、例えばX線透過窓5と同種金属であるチタンのような接合対象となる基板4同士を熱拡散接合による接合を補助するための金属製材料である。なお、接合補助材8は、各基板4a、4bを熱拡散接合させる際の接合補助を行って強固な接合状態を実現できる金属製材料であればよいため、その成分や種類は接合対象となる基板4の材質に応じて適宜選択すればよい。
本形態では、図4(a)又は図4(b)に示すように、X線透過窓5のX線透過率を向上させるために薄く圧延されたX線透過窓5となるチタン箔と第1基板4aとの間及びチタン箔と第2基板4bとの間にそれぞれ介在している。
また、接合補助材8の厚さとしては、例えば接合補助材8としてX線透過窓5と同種金属であるチタンを用いた場合、少なくとも第1基板4aと、X線透過窓5となるチタン箔と、第2基板4bとがそれぞれ熱拡散接合を経て純粋なチタン層が存在する状態で確実に接合する厚さであれば特に限定されない。そのため、例えば従来装置のX線透過窓の厚さ(10μm)を満たすように、X線透過窓5の厚さに応じて適宜接合補助材8の厚さを規定すればよい。
なお、図1では、第1基板4aとX線透過窓5との間の接合面、第2基板4bとX線透過窓5との間の接合面及び接合補助材8と各部材との接合面が図示されているが、製品として完成したときは熱拡散接合により各接合面は消失することになる。
また、図4(b)では、第1基板4aとX線透過窓5との間又は第2基板4bとX線透過窓5の間にそれぞれ接合補助材8を介在させているが、上記のように少なくとも第1基板4aとX線透過窓5との間又は第2基板4bとX線透過窓5の間に接合補助材8を介在させればよい。
さらに、接合補助材8は、例えば図4(b)に示すような箔形状のものをX線透過窓5となるチタン箔を中心として第1基板4aとの間及び第2基板4bとの間にそれぞれ介在させる構成の他、例えば第1基板4a又は第2基板4bにチタン箔を蒸着膜やスパッタ膜、若しくはめっき膜等により形成しても同等の効果を奏することができる。
また、接合補助材8は、第1基板4a及び第2基板4bとX線透過窓5とが適切に接合されればよいため、図4に示すように第1基板4a及び第2基板4bの開口部6を除くほぼ全領域に介在させなくてもよい。
接合補助材8の他の実施例としては、例えば図5に示すように第1基板4aと第2基板4bの外周縁端部及び開口部6の外周縁端部に沿って帯状に配置させる方法等が考えられる。つまり、本例のX線管1における接合補助材8の配置方法としては、図4や図5に示すように、X線透過窓5と第1基板4a及び第2基板4bとの接合が十分補助され、且つ気体の流路を阻害するように配設してあればよい。これにより、X線管1として機能するために必要な気密性と機械的強度を確保することができる。
<1−2.電極構成について>
次に、X線管1のパッケージ2内部における電極構成について説明する。
図1及び図3に示すように、パッケージ2の内部には、X線透過窓5と反対側の容器部3の内面に、ガラスへの帯電を防止するための背面電極9が設けられている。
背面電極9の下方には、電子源である線状の陰極10が張設されている。陰極10は、タングステン等からなるワイヤー上の芯線の表面に炭酸塩を施したもので、芯線を通電加熱することで、熱電子を放出するものである。
陰極10の下方には、陰極10から電子を引き出すためのメッシュ状の開口11aを有する第1制御電極11が設けられている。また、第1制御電極11の下方には、電子線の照射範囲を規制する第2制御電極12が設けられている。
第2制御電極12は、周囲の四方を板体に囲まれた箱型の電極部材であり、線状の陰極8と対応する部分に細長いスリットの開口12aを有し、且つ開口12aにメッシュ12bが形成されている。
第2制御電極12の開口12a及びメッシュ12bは、前述した第1基板4aの開口部6及びその近傍に設けられたX線ターゲットとしても機能するチタン箔のX線透過窓5に対応しており、陰極10から放出された電子が第2制御電極12から放射される範囲を規制し、第1基板4a側のX線透過窓5やその近傍に電子を当てることによって、効率的にX線を発生させてパッケージ2外に取り出せるように構成されている。また、第2制御電極12とX線透過窓5の距離も、X線ターゲットとしても機能するX線透過窓5に対し、電子が適切な状態で衝突するために適した値に設定されている。
そして、背面電極9、陰極10、第1制御電極11、第2制御電極12によって電極部13を構成している。
このような電極構成により、陰極10は、周囲が所定の電位が印加された電極で囲われるので、容器部3内面の帯電の影響を受けることなく、陰極10周囲の電位を安定させることができる。
また、第2制御電極12には、第1制御電極11によって引き出された電子がX線透過窓5以外の場所、例えばパッケージ2の内壁等に衝突し、X線ターゲットとしても機能するX線透過窓5(アノード)と陰極10との絶縁性を悪化させることがないように、陰極10側を遮蔽する機能も有している。
なお、背面電極9は、容器部3と線状の陰極10との距離が十分保たれていれば、容器部3への電子の帯電の影響が少なく不要である。また、制御電極は、第1制御電極11、第2制御電極12に加えて、線状の陰極10からX線透過窓5までの距離、管電圧、或いはX線透過窓5から取り出すX線の集束度合いに応じて追加しても良い。
さらに、第1制御電極11並びに第2制御電極12は、基板4と同様、容器部3の熱膨張係数をほぼ等しくするために、426合金を使用することが望ましい。
そして、上述した構成を備えたX線管1を用いて空気等にX線を照射してイオン化し、このイオンを帯電した被除電体(X線照射対象物)に放射することで、被除電体の除電処理を行うことができる。
[2.性能評価について]
次に、上述した構成を備えるX線管1の性能評価について説明する。
なお、下記工程は本発明を限定するものではなく、前・後記の趣旨に照らし合わせて適宜設計変更することは何れも本発明の技術的範囲に含まれるものとする。
まず、本実施例のX線管1において、X線透過窓5となるチタン箔の箔厚の違いと接合補助材8の有無による接合部分断面を分析した。また、接合補助材8として、X線透過窓5と同種金属であるチタンを採用した。
チタン箔が4μmで接合補助材8を介在させない状態で熱拡散接合により基板4を作製すると、図6に示すように基板間における熱拡散接合部分において純粋なチタン層が消失し硬く脆い拡散層のみとなっていることが確認された。基板4の断面にて、中央部にFe、Ni、Crが存在する拡散層(脆いチタン層)が存在すると、接合不良が発生しやすく、それが原因で真空リークが起こってX線管1の作製が困難となる。
しかしながら、チタン箔が4μmで、厚さ3μmの接合補助材8を第1基板4aとの間及び第2基板4bとの間にそれぞれ介在させて熱拡散接合し、基板4を作製すると、図7に示すように拡散層の間に純粋なチタン層が残っていることが確認できた。このように、拡散層の間に純粋なチタン層が確認できる状態であれば、接合補助材8が機能して十分な接合強度が得られる。このような状態であれば、接合強度は十分に保たれ、真空リークを起こすことなく良好なX線管1を作製することができる。
次に、本実施例のX線管1と従来のX線管とのX線強度及び除電速度を比較した。図8は、X線管1におけるチタン箔の箔厚に応じたX線強度と除電速度を従来装置(管電圧9.8kV、箔厚10μm)と比較したグラフである。なお、実験条件は、X線強度の比較では電流が150μA定格でX線管1とX線照射対象物との間の距離(測定距離)を30cmとし、除電速度の比較では電流が150μA定格で被除電体との間の距離(測定距離)を30cmとした。また、グラフ中の点線は、各データの回帰直線である。
図示の通り、従来のX線管(管電圧9.8kV、箔厚10μm)と本実施例のX線管1(管電圧9.8kV、箔厚6μm又は管電圧9.8kV、箔厚4μm)とを比較すると、X線強度はそれぞれ約1.35倍、約1.42倍となり、除電速度はそれぞれ約1.15倍、約1.27倍となった。これは、X線透過窓5の箔厚が薄くなるに連れて、X線強度、除電速度共に向上することが証明されたことになる。
なお、上述した比較例では、チタン箔の箔厚が4μmにしたものが最も薄い実施例となっているが、X線管1の容器内を真空にした状態で耐え得る厚さであればよい。従って、チタン箔の箔厚を1μmや2μmにすれば、4μmや6μmのX線透過窓5に比べて更なるX線強度の向上や除電速度の向上が見込めることは容易に推察できる。
以上説明したように、上述したX線管1は、従来装置のX線透過窓5よりも薄いチタン箔でX線透過窓5を作製する際に、少なくとも第1基板4aと第2基板4bの重なる部分に薄くしたチタン箔を補うように接合補助材8を介在させた状態で熱拡散接合させて基板4を作製している。
これにより、従来装置よりもX線透過窓5の厚さを薄くすることができ、且つ第1基板4aと第2基板4bとの間で確実に熱拡散接合することができるため、X線強度を向上させつつ、真空リークによる不良が生じることのないX線管1を提供することができる。
1…X線管
2…パッケージ
3…容器部
4…基板(4a…第1基板、4b…第2基板)
5…X線透過窓
6…開口部
7…X線ターゲット
8…接合補助材
13…電極部

Claims (1)

  1. 開口部が形成された金属材料からなるX線不透過性の第1基板及び第2基板と、前記開口部を閉止する箔厚10μm未満のチタンからなるX線透過窓とを有し、前記第1基板と前記第2基板の間に前記X線透過窓を挟んで加熱しながら圧着することにより、前記第1基板と前記第2基板と前記X線透過窓とが熱拡散接合されて形成される基板と、
    前記基板に取り付けられて内部が高真空状態とされた箱型の容器部と、
    前記容器部の内部において内側にある前記基板の前記開口部に設けられるX線ターゲットと、
    前記容器部の内部に設けられ前記基板の開口部に対応して延在する線状の陰極及び前記陰極と前記X線ターゲットとの間に設けられ前記陰極の長手方向に対応する開口を有する複数の制御電極を有し、前記陰極から放出された電子を前記複数の制御電極によって引き出して前記X線ターゲットに電子を供給する電極部と、
    を備えるX線管において、
    前記基板は、少なくとも前記第1基板と前記X線透過窓との間又は前記第2基板と前記X線透過窓との間における前記開口部以外の接合面に接合補助材としてチタンを介在させ、この状態で熱拡散接合されて形成されることを特徴とするX線管。
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