JP6185226B2 - 投光装置及び運転支援システム - Google Patents

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本発明は、投光装置及びそれを備えた運転支援システムに関する。
近年、自動車の夜間走行時の安全性を高めるため、赤外光を用いた暗視装置を使って暗闇の中の歩行者や障害物を見えやすくする安全技術がある。特許文献1及び特許文献2には赤外光と可視光を投光可能な投光装置(前照灯)が開示されている。
図29に示すように、特許文献1に記載の投光装置1は励起光を出射する励起光源110aと、照射された励起光を異なる波長の光に変換する波長変換部材22と、波長変換部材22から出射した光を反射して所望の領域に投光する投光部材23とを備える。
波長変換部材22は照射された励起光を可視光に変換する複数の可視光蛍光体粒子(不図示)と励起光を近赤外光に変換する近赤外光蛍光体粒子(不図示)とを含む。これにより、波長変換部材22に照射された励起光は可視光と近赤外光とに波長変換されて出射する。出射した可視光と近赤外光は投光部材23より所定方向に投光される。そして、対象物で反射した近赤外光を撮影してモニターし、暗所で障害物等を早期発見することができる。
また、図30に示すように、特許文献2に記載の投光装置1は可視光を発する第1発光ダイオード32cと、赤外光を発する第2発光ダイオード32dとが並設されている。また、第1発光ダイオード32cが投光部材23の光学的中心に配されている。これにより、可視光と赤外光とを一つの投光部材23により投光することができる。
特開2009−224053号公報 特開2004−241138号公報
しかしながら、特許文献1の投光装置1は可視光で発光する蛍光体と近赤外光で発光する蛍光体とが必ず両方とも励起されて発光するため、どちらか一方だけ選択的に発光させることができない。このため、可視光のみ投光したい場合にも近赤外光が発光されるため、励起光の利用効率が大きく低下して消費電力が高くなる問題もあった。また、特許文献2の投光装置1は投光部材23の光学的中心に第1発光ダイオード32cのみが配されているため、可視光が投光される領域と赤外光が投光される領域とが異なり、可視光と赤外光の投光パターンにズレが発生する問題があった。
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、一つの投光系で可視光と赤外光とを投光する投光装置において、可視光と赤外光のどちらか一方、あるいは両方を任意に選択して消費電力を低減するとともに可視光と赤外光の投光パターンを略一致させることができる投光装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明は、励起光を出射する励起光源と、近赤外光を出射する近赤外光源と、前記励起光と前記近赤外光が照射されるとともに前記励起光を異なる波長の光に変換して出射する波長変換部材と、前記波長変換部材から出射した光を投光する投光部材とを備える投光装置において、前記励起光と前記近赤外光の前記波長変換部材への照射領域が略一致することを特徴としている。
この構成によると、励起光が照射された波長変換部材の照射領域において異なる波長に変換された光が出射する。また、波長変換部材の照射領域に照射された近赤外光は波長変換部材の表面及び内部で散乱する。このとき、励起光と近赤外光の波長変換部材への照射領域は略一致しており、波長変換された光と散乱する近赤外光の発光点が略一致する。これにより、投光部材から投光される波長変換された光と近赤外光の投光パターンのズレの発生が抑制される。
また本発明は、上記構成の投光装置において、前記励起光又は前記近赤外光の一方を選択して出射することができることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の投光装置において、前記照射領域の中心は前記投光部材の焦点に配されることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の投光装置において、前記照射領域における前記波長変換部材表面の算術平均粗さが前記近赤外光の波長より大きいことを特徴としている。この構成によると、波長変換部材の表面で散乱する近赤外光が増加して近赤外光の利用効率が向上する。
また本発明は、上記構成の投光装置において、前記波長変換部材が支持板と前記支持板の上面に前記励起光を異なる波長の光に変換する粒子を堆積して形成される波長変換層とを備え、前記支持板の上面の算術平均粗さが前記近赤外光の波長より大きいことを特徴としている。この構成によると、波長変換部材の内部に透過した近赤外光のうち支持板の上面で散乱する近赤外光が増加する。これにより、近赤外光の利用効率が向上する。
また本発明は、上記構成の投光装置において、前記励起光源の出射部と前記近赤外光源の出射部とが略一致することを特徴としている。この構成によると、波長変換部材へ照射される励起光と近赤外光の光路が略一致するため、照射領域から出射する波長変換された光と照射領域で散乱する近赤外光の出射方向が略一致する。これにより、投光部材から投光される波長変換された光と近赤外光の投光パターンのズレの発生がより抑制される。
また本発明は、上記構成の投光装置において、前記波長変換部材は前記励起光を可視光に変換することを特徴としている。
また本発明は、上記構成の投光装置において、前記励起光は350nm〜470nmの波長領域に中心波長を持つことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の投光装置において、前記励起光は約450nmに中心波長を有する青色光であることを特徴としている。
また本発明は、上記構成の投光装置において、前記励起光源及び前記近赤外光源が半導体レーザ素子を含むことを特徴としている。
また本発明は、上記構成の投光装置から成る前照灯と、被写体で反射した前記近赤外光を受光して撮影する近赤外光カメラと、前記近赤外光カメラが撮影した映像を表示する表示部とを備えた移動体の運転支援システム。
また本発明は、上記構成の運転支援システムにおいて、前記移動体の進行に対する危険物を前記近赤外光カメラが撮影した映像から検知する危険物検知部を備えることを特徴としている。
本発明によると、励起光が照射された波長変換部材の照射領域において異なる波長に変換された光が出射する。また、波長変換部材の照射領域に照射された近赤外光は波長変換部材の表面及び内部で散乱する。このとき、励起光と近赤外光の波長変換部材への照射領域は略一致しており、波長変換された可視光と散乱した近赤外光の発光点が略一致する。これにより、投光部材から投光される波長変換された光と近赤外光の投光パターンのズレの発生が抑制される。
本発明の第1実施形態に係る発光装置の斜視図 本発明の第1実施形態に係る発光装置の側面断面図 本発明の第1実施形態に係るレーザ発生器の構造を示した斜視図 本発明の第1実施形態に係る半導体レーザ素子の構造を示した斜視図 本発明の第1実施形態に係る半導体レーザ素子から出射するレーザ光を説明するための図 本発明の第1実施形態に係るレーザ発生器に集光部材を取り付けた状態を示した斜視図 本発明の第1実施形態に係る集光部材の構造を説明するための斜視図 本発明の第1実施形態に係る集光部材の構造を示した上面図 本発明の第1実施形態に係る集光部材の構造を示した側面図 本発明の第1実施形態に係る集光部材に入射したレーザ光の進行を説明するための側面図 本発明の第1実施形態に係る集光部材に入射したレーザ光の進行を説明するための上面図 本発明の第1実施形態に係る半導体レーザ素子の配置方向の変形例を示した上面図 本発明の第1実施形態に係る集光部材の変形例を示した上面図 本発明の第1実施形態に係る集光部材の変形例を示した斜視図 図15の集光部材の光出射面を示した正面図 本発明の第1実施形態に係る集光部材の変形例を示した斜視図 本発明の第1実施形態に係る集光部材の光出射面におけるレーザ光の光強度分布を説明するための図 本発明の第1実施形態に係る波長変換部材にレーザ光を照射した状態を示した斜視図 本発明の第1実施形態に係る波長変換部材を模式的に示す断面図 本発明の第1実施形態に係る波長変換部材から出射する波長変換された光の光強度分布を示した図 本発明の第1実施形態に係る波長変換部材の変形例を模式的に示す断面図 本発明の第1実施形態に係る投光部材の側面断面図 本発明の第2実施形態に係る発光装置の側面断面図 本発明の第3実施形態に係る発光装置の側面断面図 本発明の第4実施形態に係る発光装置の側面断面図 本発明の第5実施形態に係る発光装置の側面断面図 本発明の第6実施形態に係る発光装置の側面断面図 本発明の第7実施形態に係る運転支援システムを説明する図 従来の投光装置を説明するための模式図 従来の投光装置を説明するための模式図
<第1実施形態>
以下、本発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。図1は第1実施形態に係る投光装置の斜視図であり、図2は投光装置の側面断面図である。投光装置1は例えば自動車などの前方を照明する前照灯として用いられるものであり、励起光源110a、近赤外光源110b、波長変換部材22、投光部材23、取付部材24、フィルタ部材25を備える。
レーザ発生器10は励起光源110a及び近赤外光源110bを有して集光部材21と結合している。レーザ発生器10は青紫色光のレーザ光と近赤外光のレーザ光を出射する。集光部材21はレーザ発生器10からの青紫色光と近赤外光を集光しながら導光して出射面21bから青紫色光からなる励起光と近赤外光とを出射する。
波長変換部材22は集光部材21から出射した励起光を可視光に変換して出射する。また、集光部材21から出射した近赤外光は波長変換部材22の表面及び内部で散乱する。なお、波長変換部材22は励起光のみを波長変換し、近赤外光は波長変換しない。投光部材23は内面を放物面により形成され、焦点に配した波長変換部材22から出射した可視光と波長変換部材22で散乱された近赤外光を反射して所定の方向(A方向)に略平行光を出射する。投光部材23は取付部材24に固定され、取付部材24に波長変換部材22が取り付けられる。フィルタ部材25は集光部材21から出射され、波長変換部材22において可視光に変換されなかった励起光を吸収または反射して遮光するとともに波長変換部材22により波長変換された蛍光をA方向に透過する。
図3〜図6はレーザ発生器10を説明する図であり、図3に示すように、レーザ発生器10はヒートスプレッダ12と、ヒートスプレッダ12に実装される複数の青紫色半導体レーザ素子111a及び近赤外光半導体レーザ素子111bと、これらを収納する金属製の収納部材13とを備える。なお、青紫色半導体レーザ素子111aが励起光源110aに相当し、近赤外光半導体レーザ素子111bが近赤外光源110bに相当する。
青紫色半導体レーザ素子111aと近赤外光半導体レーザ素子111bはブロードエリア型レーザであり、青紫色半導体レーザ素子111aは405nmの波長領域に発光ピークを持つレーザ光を出射する。また、近赤外光半導体レーザ素子111bは900nmの波長領域に発光ピークを持つレーザ光を出射する。
ヒートスプレッダ12は例えば窒化アルミニウム製の平板により形成されており、収納部材13の底面に半田付けされている。ヒートスプレッダ12の実装面上には、細長形状の電極パターン12a、12b、12cが形成されている。電極パターン12a上には例えば、10個の出力0.5Wの青紫色半導体レーザ素子111aと3個の出力0.3Wの近赤外光半導体レーザ素子111bが一直線状に配列している。複数の青紫色光半導体素子111a及び近赤外光半導体素子111bを用いることにより高出力のレーザ光を得ることができる。
収納部材13はレーザ光の出射側に開口部を有する箱型に形成されている。また、収納部材13には、青紫色半導体レーザ素子111aと近赤外光半導体レーザ素子111b(以下、両者を「半導体レーザ素子」という場合がある)に電力を供給するための電極ピン15a、15b、15cが挿入されている。電極ピン15a、15b、15cは金属線16を用いてヒートスプレッダ12の電極パターン12a、12b、12cにそれぞれ電気的に接続されている。
青紫色半導体レーザ素子111aの後述するパッド電極11iはAuワイヤ14aを介してヒートスプレッダ12の電極パターン12bに電気的に接続されている。また、近赤外光半導体レーザ素子111bのパッド電極11iはAuワイヤ14bを介してヒートスプレッダ12の電極パターン12cに電気的に接続されている。また、青紫色半導体レーザ素子111aと近赤外光半導体レーザ素子111bの裏面電極11jは図示しない半田層などを介して電極パターン12aに電気的に接続されている。
これにより、電極ピン15a、15b間に直流電流を印加すると、青紫色半導体レーザ素子111aから青紫色光のレーザが出射する。また、電極ピン15a、15c間に直流電流を印加すると、近赤外光半導体レーザ素子111bから近赤外光のレーザが出射する。したがって、励起光源110a及び近赤外光源110bから励起光又は近赤外光の一方を選択して出射することができる。
図4は青紫色半導体レーザ素子111aの構造を示した斜視図であり、図4に示すように、青紫色半導体レーザ素子111aは、n型GaNから成る厚さ約100μmの基板11aと、基板11a上に順に形成される層厚約0.5μmのn型GaNから成るバッファ層11b、層厚約2μmのn型Al0.05Ga0.95Nから成る下クラッド層11c、InGaNの多重量子井戸から成る活性層11d、および、層厚約0.5μm(最厚部)のp型Al0.05Ga0.95Nから成る上クラッド層11eとを含んでいる。
上クラッド層11eの所定の位置には、Z方向(青紫色半導体レーザ素子111aの長さ方向)に延びるリッジ11mが設けられている。リッジ11m上には、層厚約0.1μmのp型GaNから成るコンタクト層11fと、Pdから成る電極11gとが形成されている。また、上クラッド層11eの上面と、コンタクト層11fおよび電極11gの側面とを覆うようにSiO2から成る絶縁膜11hが形成されている。また、絶縁膜11h上の所定領域には、リッジ11mを覆うとともに、電極11gにオーミック接触するパッド電極11iが形成されている。また、基板11aの下面には、Hf/Alから成る裏面電極11jが形成されている。
また、パッド電極11iと裏面電極11jとの間に直流電流を印加すると、図5に示すように、X方向(青紫色半導体レーザ素子111aの幅方向)およびY方向(青紫色半導体レーザ素子111aの厚み方向)に楕円状に広がるレーザ光が発光部11kから出射される。このレーザ光の進行方向(Z方向)に対して垂直なXY面に投影される楕円光の光強度分布は、X方向およびY方向において共にガウス分布となる。X方向の光強度分布の半値全幅(θx)は約10°で、Y方向(θy)は約20°であり、レーザ光の広がり角は、Y方向がX方向より約2倍大きくなっている。このことにより、このレーザ光は、X方向を短軸方向、Y方向を長軸方向として広がりながら進行する。
また、収納部材13の開口部には図示しないガラス板が取り付けられており、収納部材13の内部には不活性ガスが封入されている。また、収納部材13には放熱フィンなど(図示せず)が設けられていてもよく、収納部材13は例えば空冷されてもよい。なお、図6に示すように、ガラス板の所定の位置には、集光部材21が透明な接着層(不図示)を介して固定されている。また、青紫色半導体レーザ素子111aと近赤外光半導体レーザ素子111bが並列して並べられる全幅は集光部材21の光入射面21aの幅よりも小さいことが望ましい。これにより、複数の青紫色半導体レーザ素子111aと近赤外光半導体レーザ素子111bから出射したレーザ光は、集光部材21に入射する。
なお、集光部材21を投光部材23、取付部材24、支持板26または波長変換部材22に固定してもよい。また、励起光源110a及び近赤外光源110bは複数の青紫色半導体レーザ素子111aと近赤外光半導体レーザ素子111bを用いた例について示したが、出力の高い1つの青紫色半導体レーザ素子111a又は1つの近赤外光半導体レーザ素子111bを用いてもよい。また、励起光源110a又は近赤外光源110bとして複数の発光部を備えた、いわゆる半導体レーザアレイを用いてもよい。
図7は集光部材21の斜視図を示している。集光部材21は青紫色半導体レーザ素子111aと近赤外光半導体レーザ素子111bに面した光入射面21aと波長変換部材22に面した光出射面21bとを有している。集光部材21の周面は上面21c、下面21d及び両側面21eにより形成されている。光入射面21aから入射したレーザ光は上面21c、下面21d及び両側面21eで反射して光出射面21bに向かって導光する。このとき、集光部材21の断面は光入射面21aから光出射面21bに向かってX、Y方向に狭く形成され、入射光を集光して出射する。
光入射面21aは例えば略長方形状の平坦面により形成されている。光出射面21bは例えば略正方形状(矩形状)の平坦面により形成されているとともに、光入射面21aよりも小さい面積を有する。具体的には、図8および図9に示すように、光入射面21aは約2.24mmの高さ(H21a)と、約11.0mmの幅(W21a)とを有する。また、光出射面21bは約1.03mmの高さ(H21b)と、約1.03mmの幅(W21b)とを有する。すなわち、集光部材21は幅方向および厚み方向に対して先細り形状に形成されている。また、光入射面21aおよび光出射面21b上には、図示しない反射防止(AR(Anti Reflection))膜が形成されていてもよい。
また、光出射面21bをすりガラス状の粗面あるいは所謂モスアイ状にしてもよい。この場合、集光部材21内部から光出射面21bを通して外部にレーザ光を取り出す際の取り出し効率を大きく向上させることができた。光出射面21bが平坦面である場合には、集光部材21内部においてレーザ光が光出射面21bに到達した際に、光出射面21bの内側で反射され、外部に取り出すことができないレーザ光成分が生じてしまう。それに対し、光出射面21bをすりガラス状の粗面あるいは所謂モスアイ状とすることによって、光出射面21bの内側での反射が抑制され、光を効率的に外部に取り出すことができる。
上面21cおよび下面21dは互いに同じ形状に形成されており、一対の側面21eは互いに同じ形状に形成されている。また、上面21c、下面21dおよび一対の側面21eは約50mmの長さ(L21)を有する。
また、上面21cおよび下面21dの光入射面21aに対する角度(θ21cおよびθ21d)は、側面21eの光入射面21aに対する角度(θ21e)よりも大きい。
ここで、集光部材21に入射したレーザ光の進行について簡単に説明する。図10および図11に示すように、青紫色半導体レーザ素子111aと近赤外光半導体レーザ素子111bから出射した青紫色光と近赤外光のレーザ光はそれぞれ長軸方向および短軸方向に広がりながら進行し、集光部材21の光入射面21aに入射する。そして、レーザ光は上面21c、下面21dおよび一対の側面21eで反射を繰り返すことにより、集光されながら光出射面21bまで導光され、青紫色光と近赤外光のレーザ光が光出射面21bから外部に出射する。これにより、励起光源110aの出射部と近赤外光源110bの出射部が略一致して波長変換部材22へ照射される励起光と近赤外光の照射領域が略一致する。
なお、青紫色半導体レーザ素子111aと近赤外光半導体レーザ素子111bから出射した青紫色光と近赤外光のレーザ光は長軸方向の広がり角が短軸方向の広がり角よりも大きいので、上面21cおよび下面21dにおいて反射条件を満たしにくくなる。このため、上面21cおよび下面21dの光入射面21aに対する角度(θ21cおよびθ21d)(図9参照)を、側面21eの光入射面21aに対する角度(θ21e)(図8参照)よりも大きくすることによって、上面21cおよび下面21dにおいて反射条件を満たさなくなるのを抑制している。
また、図12に示すように、レーザ光の出射方向(レーザ光の光軸方向)が集光部材21の光出射面21bの中心付近を向くように半導体レーザ素子11を配置してもよい。これにより、一対の側面21eにおいて反射条件をより満たしやすくなるので、特に有効である。なお、レーザ光の出射方向が光出射面21bの中心付近を向くように半導体レーザ素子11を配置する場合、図13に示すように、各レーザ光の出射方向と光入射面21aとが直交するように光入射面21aを形成してもよい。これにより、レーザ光の集光部材21への入射効率が低下するのを抑制することが可能である。
また、図14〜図16に示すように、集光部材21のエッジを面取りしてもよい。すなわち、集光部材21の導光方向に垂直な断面を、コーナー部が面取りされた矩形状にしてもよい。この場合、図15および図16に示すように、集光部材21のエッジ(断面におけるコーナー部)を、例えばC0.3mmにC面取りしてもよい。また、図16に示すように、集光部材21のエッジをR面取りし、光出射面21bを略円形状に形成してもよい。なお、集光部材21の導光方向とは、光入射面21aの中心から光出射面21bの中心に向かう方向である。
これにより、本実施形態の集光部材21の光出射面21bにおける青紫色光と近赤外光のレーザ光の光強度分布は図17に示すように、均一になる。すなわち、光出射面21bから出射する青紫色光と近赤外光のレーザ光の光強度分布はガウス分布状ではなくなる。このため、集光部材21はレンズによる集光と異なり、青紫色光と近赤外光のレーザ光は同一の光強度分布が得られる。したがって、波長変換部材22に青紫色光と近赤外光を同一のサイズ及び形状で均一に照射することができる。
集光部材21は透光性を有する部材により形成されている。集光部材21の材料としては、例えばホウケイ酸クラウン光学ガラス(BK7)または合成石英などのガラスや、樹脂などが挙げられる。
なお、集光部材21の光出射面21bと波長変換部材22の照射面22aとの間に隙間(空間)が形成されているが(図2参照)、集光部材21の光出射面21bと波長変換部材22の照射面22aとの間に樹脂やガラスなどが配置されていてもよく、投光部材23の反射面23aの内側が樹脂やガラスなどにより充填されていてもよい。
また、集光部材21は光入射面21aに入射したレーザ光を第2反射面(上面21c、下面21d、側面21e)で反射して光出射面21bまで導光する例について示したが本発明はこれに限らない。
図18は波長変換部材22にレーザ光を照射した状態を示した斜視図であり、図19は波長変換部材22を模式的に示す断面図である。波長変換部材22はアルミニウムからなる支持板26と支持板26の上面に励起光を異なる波長の光に変換する蛍光体粒子29を堆積して形成される波長変換層22eとを備える。
波長変換層22eはレーザ光が照射される照射面22aを有する。照射面22aの中央部には照射領域22bを有し、照射領域22bに集光部材21を通して集光された励起光と近赤外光が照射される。すなわち、励起光と近赤外光の照射領域が略一致する。照射領域22bに照射された励起光は波長変換層22eの蛍光体粒子29により異なる波長に変換されて照射領域22bから出射する。
このとき、照射領域22bは照射面22aの面積よりも十分に小さい。このため、波長変換部材22から出射する波長変換された光の光強度分布は図20に示すように、ランバーシアン分布になる。図20において、縦軸は出射する波長変換された光の光強度を最大光強度に対する比で示している。また、横軸は出射する励起光から異なる波長に変換された光の放射角度(単位:°)を示している。
また、照射領域22bに照射された近赤外光の一部は照射領域22bにおいて波長変換層22eの表面で散乱し、近赤外光の一部は波長変換層22eの蛍光体粒子29に当たって散乱する。散乱した近赤外光の一部は照射領域22bにおいて波長変換部材22の外部に出射する。また、近赤外光の一部は支持板26の上面まで透過して反射する。なお、蛍光体粒子29は可視の蛍光を発する材料が選ばれているために近赤外光は吸収しない。これにより、近赤外光の波長変換によるエネルギーの損失は十分に小さくなる。
また、波長変換層22eの算術平均粗さRaが近赤外光の波長より大きくなるように波長変換層22eの表面に微小な凹凸を形成することが好ましい。これにより、波長変換部材22の表面で近赤外光が微小な凹凸により全方位に散乱する。また、波長変換部材22の表面で散乱する近赤外光が増加して近赤外光の利用効率を向上することができる。具体的な波長変換層22eの算術平均粗さとしては約1μm以上が好ましい。
なお、波長変換部材22の表面の算術平均粗さが近赤外光の波長より大きい場合、波長変換部材22の表面で散乱する励起光も増加する。このため、青紫色半導体レーザ素子111aの代わりに青色レーザ(450nm)等の可視光を出射する可視光半導体レーザ素子を用いることが好ましい。これにより、波長変換部材22の表面で散乱した励起光の一部を投光部材23で投光する光の一部として利用することができる。したがって、励起光の利用効率を向上させることができる。なお、照射領域22bに対する励起光及び近赤外光の照射角度を好ましい角度に設定して励起光及び近赤外光の利用効率の向上を図ることもできる。
図21は波長変換部材22の変形例であり、図21に示すように、支持板26の上面の算術平均粗さを近赤外光の波長より大きくしてもよい。これにより、支持板26の上面で近赤外光又は励起光を散乱させて利用効率を向上させることができる。
また、波長変換部材22は図22に示すように、投光部材23の反射面23a(第1反射面)の焦点F23を含む領域に配置されており、照射領域22bの中心は、反射面23aの焦点F23と略一致している。これにより、波長変換された可視光と近赤外光の略平行光を投光部材23から出射することができる。また、波長変換された可視光と散乱する近赤外光の発光点が照射領域22bにおいて略一致するため、投光部材23から投光される波長変換された光と近赤外光の投光パターンのズレの発生が抑制される。
なお、照射面22a上の励起光の照射領域22bは一定の大きさを有しているので、投光部材23から出射する光は完全な平行光ではない。照射面22a上の励起光及び近赤外光の照射領域22bを小さく絞って発光面積を小さくすることにより、投光部材23から出射される光を平行光に近づけることができる。
波長変換層22eは、例えば支持板26上に蛍光体粒子29を含有する薄板を貼り付けることにより形成される。波長変換層22eは、例えば青紫色光(励起光)を赤色光、緑色光および青色光にそれぞれ変換して出射する3種類の蛍光体粒子29を用いて形成されている。青紫色光を赤色光に変換する蛍光体粒子29としては、例えばCaAlSiN3:Euが挙げられる。青紫色光を緑色光に変換する蛍光体粒子29としては、例えばβ−SiAlON:Euが挙げられる。青紫色光を青色光に変換する蛍光体粒子29としては、例えば(Ba,Sr)MgAl1017:Euが挙げられる。
波長変換部材22から出射する赤色光、緑色光および青色光の蛍光が混色されることによって、白色光が得られる。なお、赤色光は例えば約640nmの中心波長を有する光であり、緑色光は例えば約520nmの中心波長を有する光である。また、青色光は例えば約450nmの中心波長を有する光である。
なお、波長変換層22eの表面は物理的方法により研磨して粗面を形成することができる。また、化学的方法により粗面を形成してもよい。
なお、波長変換部材22に含まれる蛍光体粒子29は励起光を異なる色の蛍光に変換する複数の蛍光体粒子を含んでいればよく、青紫色半導体レーザ素子111aから出射するレーザ光の中心波長や、波長変換部材22を構成する蛍光体粒子の種類は、適宜変更可能である。
また、白色光を出射するように、励起光源110aおよび波長変換部材22を構成した例について示したが、白色光以外の光を出射するように、励起光源110aおよび波長変換部材22を構成してもよい。
図22は投光部材23の側面断面図である。投光部材23の反射面23aは波長変換部材22の照射面22aに対向するように配置されて波長変換部材22からの光を所定の方向(A方向)に反射する。また、反射面23aは、例えば放物面の一部を含むように形成されている。具体的には、反射面23aは放物面を、その頂点V23と焦点F23とを結ぶ軸に直交(交差)する面で分割し、かつ、頂点V23と焦点F23とを結ぶ軸に平行な面で分割したような形状に形成されている。
なお、投光部材23の反射面23aを放物面の一部により形成した例について示したが、反射面23aを楕円面の一部により形成してもよい。この場合、波長変換部材22を反射面23aの焦点に位置させることにより、投光装置1から出射する光を容易に集光することができる。また、反射面23aを多数の曲面(例えば放物面)又は平面からなるマルチリフレクタや、複数の曲面が連続して設けられた自由曲面リフレクタなどにより形成してもよい。
投光部材23は取付部材24に固定されている。取付部材24は例えばAlやCuや高熱伝導性セラミックスなどの良好な熱伝導性を有する金属により形成されており、波長変換部材22で発生した熱を放熱する機能を有する。また、取付部材24の上面24aには、支持板26を固定するための取付部24bが一体的に形成されている。また、取付部材24の下面には、放熱フィン(図示せず)が設けられていることが好ましい。また、投光部材23と取付部材24とを別体で設けた例について説明したが、投光部材23と取付部材24とを一体で形成してもよい。
なお、上記実施形態では、波長変換層22eを支持板26上に形成した例について示したが、波長変換層22eを取付部材24の取付部24b上に直接形成してもよい。また、支持板26および取付部24bを設けず、支持板26および取付部24bに相当する部分を波長変換層22eで形成してもよい。
フィルタ部材25は例えば波長が約418nm以下の光を吸収し、約418nmよりも長い波長の光を透過する材料を選択することができる。
本実施形態によると、励起光と近赤外光の波長変換部材22への照射領域22bが略一致する。これにより、励起光が照射された波長変換部材22の照射領域22bから波長変換された光が出射する。また、照射された近赤外光は照射領域22bにおいて波長変換部材の表面で散乱する。このとき、波長変換された光と散乱する近赤外光の発光点が略一致する。これにより、投光部材23から投光される波長変換された光と近赤外光の投光パターンのズレの発生が抑制される。
また、励起光又は近赤外光の一方を選択して出射することができるので、照射する必要がある状況に応じて励起光又は近赤外光を選択することにより投光装置1の消費電力を低減することができる。
また、照射領域22bの中心を内面が放物面から成る投光部材23の焦点に配することにより、波長変換された光と近赤外光の略平行光を投光部材23から出射することができる。
また、照射領域22bにおける波長変換部材22表面の算術平均粗さを近赤外光の波長より大きくすることにより、波長変換部材22の表面で散乱する近赤外光が増加して近赤外光の利用効率が向上する。また、支持板26の上面の算術平均粗さを近赤外光の波長より大きくすることにより、波長変換部材22の内部に透過した近赤外光が支持板22の上面で散乱して近赤外光の利用効率が向上する。
また、励起光源110aの出射部と近赤外光源110bの出射部が略一致することにより、波長変換部材22へ照射される励起光と近赤外光の照射領域が略一致するため、照射領域22bから出射する波長変換された光と照射領域22bで散乱する近赤外光の出射方向が略一致する。これにより、投光部材23から投光される波長変換された光と近赤外光の投光パターンのズレの発生がより抑制される。
また、波長変換部材22が励起光を可視光に変換することにより、投光部材23により可視光を投光することができる。また、励起光が350nm〜470nmの波長領域に中心波長を持つ光である場合、蛍光体との組み合わせにより白色光を生成するのに好適である。また、励起光が約450nmに中心波長を有する青色光である場合、波長変換部材22の表面で散乱した青色光の一部を投光部材23で投光する光の一部として利用することができる。
また、励起光源110aと近赤外光源110bの光源は半導体レーザ素子を含むことにより、LED等に比べて、小型・軽量化、低消費電力化を図ることができる。
<第2実施形態>
図23は第2実施形態に係る投光装置1の側面断面図である。なお、第1実施形態と同一部分は同一符号を付して説明を省略する。第1実施形態に対して第2実施形態は支持板26が波長変換部材22から出射する可視光及び波長変換部材22で散乱した近赤外光を透過する機能を有する。
また、投光部材23の反射面23aは放物面から成り、反射面23aの焦点F23に波長変換部材22の照射領域22bが配されている。これにより、波長変換された可視光と近赤外光の略平行光が投光部材23から出射される。
また、集光部材21の光出射面21bと波長変換部材22は対向して配置されており、波長変換部材22に照射される励起光及び近赤外光の照射領域22bを逆台形状に形成することができる。これにより、照射領域22bの中心は反射面23aの焦点F23からずれた位置に配置される。具体的には、照射領域22bは焦点F23に対して左右方向および下方向(地面方向)に拡がるように形成される。
したがって、投光装置1により投光される可視光及び近赤外光の投光パターンは上方向には拡がらず、左右方向(水平方向)および下方向に拡がる。すなわち、空方向(上方向)を無駄に照明するのを抑制しながら、道路周辺も照明することが可能となる。
<第3実施形態>
図24は第3実施形態に係る投光装置1の側面断面図である。なお、第1実施形態と同一部分は同一符号を付して説明を省略する。第1実施形態に対して第3実施形態は取付部材24に貫通孔24dが形成されている。また、貫通孔24dに集光部材21の光出射面21bが配され、貫通孔24dの上方に波長変換部材22が配されている。これにより、波長変換部材22は励起光及び近赤外光が照射される照射面と可視光及び近赤外光が出射する出射面とが対向する。
支持板26は励起光及び近赤外光を透過する。支持板26は集光部材21の光出射面21bに当接して配置される。これにより、励起光と近赤外光の波長変換部材22への照射領域を略一致させることにより、波長変換部材22により波長変換された光と近赤外光の発光点を略一致させることができる。なお、集光部材21と支持板26は透明材料を介して接着してもよい。
また、投光部材23にはパラボラミラーが用いられている。略一致する発光点に投光部材23の反射面23aの焦点F23を配置することにより、波長変換された光と近赤外光の略平行光が投光部材23から出射される。したがって、投光部材23から投光される波長変換された光と近赤外光の投光パターンのズレの発生は抑制される。なお、集光部材21にレンズを用いて波長変換部材22に励起光及び近赤外光を照射してもよい。
<第4実施形態>
図25は第4実施形態に係る投光装置1の側面断面図である。なお、第1実施形態と同一部分は同一符号を付して説明を省略する。第1実施形態に対して第4実施形態は励起光源110aに青色半導体レーザ素子111cを用いる。また、集光部材21に光ファイバー32を用いる。光ファイバー32は青色半導体レーザ素子111c及び近赤外光半導体レーザ素子111bから出射した光を波長変換部材22まで導光する。また、投光部材23には楕円ミラーが用いられる。
青色半導体レーザ素子111cは450nmの波長領域に発光ピークを持つレーザ光を出射する。例えば、出力1Wの青色半導体レーザ素子111cが4個用いられ、各青色半導体レーザ素子111cに光ファイバー32が設けられている。また、近赤外光半導体レーザ素子111bには出力0.5Wのレーザ素子が1個用いられる。光ファイバー32は中芯のコアをコアよりも屈折率の低いクラッドで覆った2層構造を備える。これにより、入射端部から入射したレーザ光は、光ファイバー32の内部を通り、他方の端部である出射端部から出射する。
また、光ファイバー32の両端には集光レンズ31とレンズ33が配されている。集光レンズ31は青色半導体レーザ素子111c又は近赤外光半導体素子111bから出射されたレーザ光を光ファイバー32の入射端部に入射させる。レンズ33は光ファイバー32の出射端部から出射したレーザ光を波長変換部材22上に照射する。
光ファイバー32の出射端部はフェルール等により束ねられている。これにより、複数の青色半導体レーザ素子111cから出射された光束を集光して波長変換部材22に照射でき、励起光のパワーを実質的に高めることができる。
波長変換部材22は、例えば粗面を有するアルミニウム(支持板26)上に青色レーザ光(励起光)で励起可能なYAG蛍光体(蛍光体粒子29)を固着することにより形成される。なお、波長変換部材22を例えば直径1mmの円形状とすることもできる。
投光部材23の反射面23aは楕円面の一部を含むように形成されている。具体的には、反射面23aは楕円面を、その第1焦点F23aと第2焦点F23bとを結ぶ軸に直交(交差)する面で分割したような形状に形成されている。反射面23aは約30mmの深さを有するとともに、投光方向から見て約15mmの半径を有する円形状に形成されている。
また、投光部材23の前方には直径が30mmの投光レンズ40が設けられている。図25では投光レンズ40は片面だけが凸状になっているが、両面が凸状であってもよいし、片面が凸状で他の面が凹状であってもよい。これにより、波長変換された可視光と近赤外光との間で投光パターンをより一致させて投光することができる。
波長変換部材22の照射領域22bは反射部材23の反射面23aの第1焦点F23aに略一致して配されている。また、投光レンズ40の焦点F130と反射部材23の反射面23aの第2焦点F23bとは略一致している。
また、投光部材23には窓部34a、34bが設けられている。窓部34aは励起光源110aからの励起光に対応し、窓部34bは近赤外光源110bからの近赤外光に対応して設けられる。なお、窓部34a、34bは開口してもよいし、レーザ光を透過可能な透明部材を含むものであってもよい。
また、波長変換部材22に照射する励起光として可視光である青色レーザ光を用い、波長変換部材22に照射された青色レーザ光は黄色光に波長変換されて出射する。また、波長変換部材22に照射された青色レーザ光の一部は波長変換部材22の照射面22aにおいて散乱して青色光が出射する。これにより、黄色光と青色光が混色して白色光が出射する。白色光は投光部材23により近赤外光とともに投光される。
なお、波長変換部材22の表面の算術平均粗さが近赤外光の波長より大きい場合、波長変換部材22の表面で散乱する青色レーザ光も増加する。このため、青色レーザ光の利用効率を向上させることができる。
<第5実施形態>
図26は第5実施形態に係る投光装置1の側面断面図である。なお、第1実施形態及び第4実施形態と同一部分は同一符号を付して説明を省略する。第4実施形態に対して第5実施形態は励起光源110aと近赤外光源110bの光ファイバー32が束ねられている。これにより、励起光源110aの出射部と近赤外光源110bの出射部が略一致する。これにより、波長変換部材22へ照射される励起光と近赤外光の照射領域22bが略一致するため、照射領域22bから出射する波長変換された光と照射領域22bで散乱する近赤外光の出射方向が略一致する。これにより、投光部材23に含まれる投光レンズ40から投光される波長変換された光と近赤外光の投光パターンのズレの発生がより抑制される。
<第6実施形態>
図27は第6実施形態に係る投光装置1の側面断面図である。なお、第1実施形態及び第5実施形態と同一部分は同一符号を付して説明を省略する。第5実施形態に対して第6実施形態は投光部材23にパラボラミラーが用いられ、投光レンズ40が用いられない。
波長変換部材22は投光部材23の反射面23aの焦点F23を含む領域に配置されており、照射領域22bの中心は、反射面23aの焦点F23と略一致している。これにより、波長変換された可視光と近赤外光の略平行光を投光部材23から出射することができる。このとき、投光部材23の光学系にレンズを用いないため投光される可視光と近赤外光との間に色収差が発生しない。このため、投光部材23から投光される波長変換された光と近赤外光の投光パターンのズレの発生がより抑制される。
<第7実施形態>
図28は第7実施形態に係る運転支援システム50を説明する図である。なお、第1実施形態〜第3実施形態と同一部分は同一符号を付して説明を省略する。第4実施形態に係る運転システム50は運転支援システム50は自動車53の運転の安全性を向上するシステムであり、第1実施形態〜第6実施形態のいずれかの投光装置1を用いることができる。
運転支援システム50は自動車53に備えられ、自動車53の前方に設置される投光装置1と、反射された近赤外光を受光して撮影する近赤外光カメラ51と、近赤外光カメラ51が撮影した映像を表示する表示部52と、近赤外光カメラ51が撮影した映像から自動車53の進行に対する危険物を検知する危険物検知部(不図示)を備える。
投光装置1は白色光(可視光)と近赤外光を選択して投光することができ、白色光は自動車53の正面が明るく照らすことができる。白色光と近赤外光は略同一の投光パターンにより照射される。このため、運転手は周囲の状況に応じて可視光又は近赤外光を選択して使用することにより、投光装置1の消費電力を低減することができる。なお、周囲の状況は自動車53に備えられたセンサーにより自動的に判断してもよい。例えば、夜間の高速道を運転する場合、自動車53の進行に対する危険物が出現する可能性が低いため白色光のみを選択することができる。また、夕方の市街地を運転する場合、近赤外光のみを選択して出射することができる。また、夜間の市街地を運転する場合、白色光と近赤外光とを出射することができる。
赤外光カメラ51は制御部(不図示)に電気的に接続され、投光装置1から出射し対象物で反射された近赤外光を受光するとともに、検知信号を制御部に出力する機能を有する。危険探知部(不図示)は赤外光カメラ51からの検知信号に基づいて、人、先行車、対向車および障害部などの位置を検出して表示部52に表示する。
危険探知部(不図示)は赤外光カメラ51からの検知信号に基づいて、外部状況に関するデータを得る。また、危険探知部はメモリ(不図示)を有し、メモリには予め人、先行車、対向車および障害物等の画像認識の為のデータが記憶されている。危険探知部は得られたデータと、予め記憶させておいたデータとを比較する。これにより、対象物が、人、先行車、対向車または障害物のいずれであるかを判断する。この場合、対象物の移動速度、大きさなども考慮して判断するように、危険探知部を構成してもよい。なお、対象物が人、先行車、対向車または障害物のいずれであるかの判断は、様々な方法が考えられる。
本実施形態によると、投光装置1から成る前照灯と、反射された近赤外光を受光して撮影する近赤外光カメラ51と、近赤外光カメラ51が撮影した映像を表示する表示部52とを備えた自動車53の運転支援システム50は自動車53の走行に対する危険物などを表示部52に表示する。これにより、例えば、夜間走行時であっても危険物などが見えにくくなるのを抑制することができる。したがって、運転の安全性が低下するのを抑制することができる。
また、運転支援システム50において、移動体の進行に対する危険物を近赤外光カメラ51が撮影した映像から検知する危険物検知部(不図示)を備えることにより、運転者が運転中に表示部52に表示される危険物を確認する負担を軽減することができる。これにより、安全性が低下するのをより抑制することができる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
例えば、上記実施形態では、励起光を照射した照射面から波長変換された光を出射する反射型の波長変換部材を用いたが、励起光が照射される照射面と対向する面から蛍光が出射する透過型の波長変換部材を用いてもよい。透過型の波長変換部材を用いる場合においても、励起光と近赤外光の波長変換部材への照射領域を略一致させることにより波長変換された光と散乱する近赤外光の発光点が略一致する。これにより、投光部材23から投光される波長変換された光と近赤外光の投光パターンのズレの発生が抑制される。
また、本実施形態では、投光装置1を移動体の一例として自動車の前照灯に用いた例について示したが、飛行機、船舶、ロボット、バイクまたは自転車や、その他の移動体の前照灯に用いてもよい。
1 投光装置
10 レーザ発生器
21 集光部材
21a 光入射面
21b 光出射面
21c 上面(第2反射面)
21d 下面(第2反射面)
21e 側面(第2反射面)
22 波長変換部材
22a 照射面
22b 照射領域
22e 波長変換層
23 投光部材
23a 反射面(第1反射面)
24 取付部材
24a 上面
24b 取付部
24c 取付面
25 フィルタ部材
26 支持板
31 集光レンズ
32 光ファイバー
33 拡大レンズ
50 運転支援システム
51 赤外光カメラ
52 表示部
53 自動車
110a 励起光源
110b 近赤外光源
111a 青紫色光半導体素子
111b 近赤外光半導体素子
F23 焦点
V23 頂点

Claims (12)

  1. 励起光を出射する励起光源と、近赤外光を出射する近赤外光源と、前記励起光と前記近赤外光が照射されるとともに前記励起光を異なる波長の光に変換して出射する波長変換部材と、前記波長変換部材から出射した光を投光する投光部材とを備える投光装置において、
    前記励起光と前記近赤外光の前記波長変換部材への照射領域を略一致させて波長変換された光と散乱する前記近赤外光の発光点が前記波長変換部材において略一致することを特徴とする投光装置。
  2. 前記励起光又は前記近赤外光の一方を選択して出射することができることを特徴とする請求項1に記載の投光装置。
  3. 前記照射領域の中心は前記投光部材の焦点に配されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の投光装置。
  4. 前記照射領域における前記波長変換部材表面の算術平均粗さが前記近赤外光の波長より大きいことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の投光装置。
  5. 前記波長変換部材が支持板と前記支持板の上面に前記励起光を異なる波長の光に変換する粒子を堆積して形成される波長変換層とを備え、前記支持板の上面の算術平均粗さが前記近赤外光の波長より大きいことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の投光装置。
  6. 前記励起光源の出射部と前記近赤外光源の出射部とが略一致することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載の投光装置。
  7. 前記波長変換部材は前記励起光を可視光に変換することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の投光装置。
  8. 前記励起光は350nm〜470nmの波長領域に中心波長を持つことを特徴とする請求項1〜請求項7に記載の投光装置。
  9. 前記励起光は約450nmに中心波長を有する青色光であることを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の投光装置。
  10. 前記励起光源及び前記近赤外光源が半導体レーザ素子を含むことを特徴とする請求項1〜請求項9のいずれかに記載の投光装置。
  11. 請求項1〜請求項10のいずれかに記載の投光装置から成る前照灯と、被写体で反射した前記近赤外光を受光して撮影する近赤外光カメラと、前記近赤外光カメラが撮影した映像を表示する表示部とを備えた移動体の運転支援システム。
  12. 前記移動体の進行に対する危険物を前記近赤外光カメラが撮影した映像から検知する危険物検知部を備えることを特徴とする請求項11に記載された運転支援システム。
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