JP6183046B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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本発明は、画像形成装置に関する。
公報記載の従来技術として、像担持体と、この像担持体を帯電するための帯電手段と、前記像担持体上に潜像を形成するための露光手段と、前記潜像を現像してトナー像を得るための現像手段と、前記トナー像を記録媒体に転写するための転写手段と、前記トナー像を前記記録媒体に転写した後に加熱加圧して定着させる定着手段とを有する画像形成装置において、画像情報に基づいて予測されるトナーの最大付着量の情報を基に、消費エネルギを最小限にできるように定着条件を制御する制御機能を有する画像形成装置が存在する(特許文献1参照)。
また、別の公報記載の従来技術として、通電発熱する加熱体を有する加熱部材と、記録材を前記加熱部材に密着させるローラ状の回転する断熱層を有する加圧部材と、前記加熱体への通電を制御する制御手段を有し、前記加熱部材と加圧部材により形成されるニップ部を記録材が搬送されることにより記録材を加熱する加熱装置において、前記制御手段は、前記加圧部材の回転周期に応じて前記加熱体に通電する電力を変更する加熱装置が存在する(特許文献2参照)。
さらに、別の公報記載の従来技術として、主電源装置と、補助電源装置と、前記主電源装置及び前記補助電源装置から供給される電力により発熱する発熱体を備えて被加熱部材を加熱する加熱部と、前記加熱部の温度を測定する温度検知手段と、前記補助電源装置の前記発熱体への給電を制御して前記加熱部の温度を所定の温度に保つとともに前記加熱部の温度を可変とする補助電源装置制御手段と、を備えた加熱装置において、前記温度検知手段による時間に対する勾配に応じて検知温度の閾値を変更し、前記閾値の変更を給紙開始からの時間を基準として設定する加熱装置が存在する(特許文献3参照)。
さらにまた、別の公報記載の従来技術として、画像形成動作をしていない待機状態が、一定時間以上続く場合、自動的に省エネ・モードに切り換え制御可能な画像形成装置において、前記省エネ・モードから復帰後の画像形成モードを操作者が通常の複写モードに設定しても、画像形成装置内部の条件が画像形成可能な状態に復帰するまでの画像形成モードを通常の複写モード以外のモードにて動作を行うように変更する画像形成装置が存在する(特許文献4参照)。
そして、別の公報記載の従来技術として、定着手段の記録紙の搬送方向と交差する方向に沿って配設された定着手段の中央部の温度を検出する第1の温度検出手段及び定着手段の端部の温度を検出する第2の温度検出手段と、前記定着手段の表面を加熱する定着ヒータと、前記各温度検出手段の検知温度に基づいて前記定着ヒータへの通電を制御する温度制御手段と、前記第2の温度検出手段が検出する検知温度に基づいて、紙間時間を求め、連続通紙時の紙間時間の制御を行う紙間時間制御手段とを備え、前記定着手段表面の端部の温度が定着手段表面の中央部の温度以下の温度となるように設定されており、かつ、前記紙間時間制御手段は、所定幅の記録紙より広幅の記録紙が通紙される場合の紙間時間を、前記所定幅の記録紙が通紙される場合の紙間時間より長く設定している定着装置を備えた画像形成装置が存在する(特許文献5参照)。
特開2004−286806号公報 特開2001−100588号公報 特開2008−52141号公報 特開2001−27867号公報 特開2008−58832号公報
本発明は、定着の際に定着部材の温度変化が生じても定着不良の発生が抑制できる画像形成装置を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、像保持体と、前記像保持体に静電潜像を形成する露光手段と、前記露光手段により形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像とする現像手段と、前記トナー像を記録媒体に順に転写する転写手段と、電力の供給によって加熱される定着部材を有し、当該定着部材の熱により前記トナー像を前記記録媒体に定着する定着手段と、前記記録媒体が前記定着手段を通過する過程において前記定着部材の温度を測定する温度測定手段と、受信した画像データに基づいて、前記記録媒体において前記トナー像が形成されない空白領域を抽出する抽出手段と、前記抽出手段によって抽出された前記空白領域が、前記温度測定手段により測定された前記定着部材における予め定められた温度未満となる領域に対応するか否かを判断する判断手段と、前記判断手段によって前記空白領域が前記予め定められた温度未満の領域に対応すると判断される場合に、定着の条件を変更せず、当該判断手段によって当該空白領域が当該予め定められた温度未満の領域に対応しないと判断される場合に、定着の条件を変更する変更手段とを備えることを特徴とする画像形成装置である。
請求項2に記載の発明は、前記定着手段が、前記定着部材に予め定められた電力が供給された第1の条件で複数の記録媒体に対して定着を開始する場合において、前記変更手段は、前記複数の記録媒体の一つの記録媒体において前記温度測定手段により測定された前記定着部材の最低温度が予め定められた温度未満となる場合に、当該複数の記録媒体における引き続く記録媒体に対して当該定着部材の最低温度が当該予め定められた温度以上となるように、当該定着部材に供給される電力を前記第1の条件に比べて増加した第2の条件に変更することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項3に記載の発明は、前記定着手段が、前記定着部材に予め定められた電力が供給された第1の条件で複数の記録媒体に対して定着を開始する場合において、前記変更手段は、前記複数の記録媒体の一つの記録媒体において前記温度測定手段により測定された前記定着部材の最低温度が予め定められた温度未満となる場合に、当該複数の記録媒体における引き続く記録媒体に対して当該定着部材の最低温度が当該予め定められた温度以上となるように、当該記録媒体が前記定着手段を通過する時間が前記第1の条件より長い第3の条件に変更することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項4に記載の発明は、前記定着手段が、前記定着部材に予め定められた電力が供給された第1の条件で複数の記録媒体に対して定着を開始する場合において、前記変更手段は、前記複数の記録媒体の一つの記録媒体において前記温度測定手段により測定された前記定着部材の最低温度が予め定められた温度未満となる場合に、当該複数の記録媒体における引き続く記録媒体に対して当該定着部材の最低温度が当該予め定められた温度以上となるように、当該記録媒体が前記定着手段に投入されるまでの時間が前記第1の条件より長い第4の条件に変更することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置である。
請求項5に記載の発明は、ユーザによる用紙収納部の抜き差し又は用紙設定の変更を検知する検知手段をさらに備え、前記定着手段が前記第の条件と異なる件にある場合において、前記変更手段は、前記検知手段がユーザによる用紙収納部の抜き差し又は用紙設定の変更を検知した場合に、当該第1の条件に変更することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置である。
請求項6に記載の発明は、前記定着手段が、前記第2の条件で複数の記録媒体に対して定着を開始する場合において、前記変更手段は、前記複数の記録媒体の一つの記録媒体において前記温度測定手段により測定された前記定着部材の最低温度に基づいて、前記第1の条件に変更しても当該複数の記録媒体における引き続く記録媒体に対して当該定着部材の最低温度が前記予め定められた温度以上となると判断する場合に、当該第1の条件に変更することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置である。
請求項1の発明によれば、本構成を備えない場合に比べ、定着の際に定着部材の温度変化が生じても定着不良の発生が抑制できる。
請求項2の発明によれば、本構成を備えない場合に比べ、電力の供給が少ない状態を画像形成装置のデフォルトにできる。
請求項3の発明によれば、本構成を備えない場合に比べ、画像形成装置への電力の供給が増加することを抑制できる。
請求項4の発明によれば、本構成を備えない場合に比べ、画像形成装置への電力の供給が増加することを抑制できる。
請求項5の発明によれば、本構成を備えない場合に比べ、電力の供給が少ない状態への復帰が容易にできる。
請求項6の発明によれば、本構成を備えない場合に比べ、電力の供給が少ない状態への復帰が容易にできる。
本実施の形態が適用される画像形成システムの構成の一例を示す図である。 定着部の構成の一例を示す図である。 定着ベルト温度の変化の一例を示す図である。(a)は、用紙の先端から後端までにおいて定着ベルト温度が単調に低下する場合、(b)は、用紙の先端の近傍(先端部)において、定着ベルト温度が急激に低下する場合である。 第1の実施の形態における定着部の制御の一例を説明する図である。(a)は、図3(a)に示した定着ベルト温度の変化に対応し、(b)は、図3(b)に示した定着ベルト温度の変化に対応する。 第1の実施の形態が適用される定着部を制御する方法の一例を説明するフローチャートである。 第1の実施の形態における定着部の制御の他の一例を説明する図である。(a)は、図3(a)に示した定着ベルト温度の変化に対応し、(b)は、図3(b)に示した定着ベルト温度の変化に対応する。 第1の実施の形態が適用される定着部を制御する他の方法の一例を説明するフローチャートである。 第1の実施の形態における定着部の制御のさらに他の一例を説明する図である。(a)は、図3(a)に示した定着ベルト温度の変化に対応し、(b)は、図3(b)に示した定着ベルト温度の変化に対応する。 第1の実施の形態における定着部の制御のさらに他の一例を示す図である。(a)は、図3(a)に示した定着ベルト温度の変化に対応し、(b)は、図3(b)に示した定着ベルト温度の変化に対応する。 第2の実施の形態での定着部の制御の一例を示す図である。(a)は、条件Iでの定着ベルト温度を示す図、(b)は、条件Iで定着する場合、(c)は、条件IIに変更して定着する場合である。 第2の実施の形態での定着部の制御の他の一例を示す図である。(a)は、条件Iでの定着ベルト温度を示す図、(b)は、条件Iで定着する場合、(c)は、条件IIに変更して定着する場合である。 第2の実施の形態が適用される定着部を制御する方法を説明するフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
(画像形成装置)
図1は、本実施の形態が適用される画像形成装置100の一例を示す図である。ここでは、タンデム型と呼ばれる中間転写方式の画像形成装置100を例に挙げ説明する。図1に示す画像形成装置100は、電子写真方式により各色成分のトナー像を形成する複数の画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kを備えている。次に、各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kが形成する各色成分トナー像を中間転写ベルト15に順次転写(一次転写)する転写手段の一例としての一次転写部10と、中間転写ベルト15上に転写された重畳トナー像を記録媒体の一例としての用紙Pに一括転写(二次転写)する転写手段の他の一例としての二次転写部20とを備えている。さらに、二次転写された画像を用紙P上に定着する定着手段の一例としての定着部60を備えている。また、各装置(各部)の動作を制御する変更手段、判断手段及び抽出手段の一例としての制御部40を備えている。
図1に示すように、各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kは、矢印A方向に回転する像保持体の一例としての感光体ドラム11と、感光体ドラム11を帯電する帯電器12と、感光体ドラム11上に静電潜像を書込む露光手段の一例としてのレーザ露光器13と、各色成分のトナーを収容し感光体ドラム11上の静電潜像をトナーにより可視像化する現像手段の一例としての現像器14とを備えている。また、感光体ドラム11上に形成された各色成分のトナー像を一次転写部10にて中間転写ベルト15に転写する一次転写ロール16と、感光体ドラム11上の残留トナーを除去するドラムクリーナ17とを備えている。これらの画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kは、中間転写ベルト15の上流側から、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の順に配置されている。
中間転写ベルト15は、各種ロールにより、図1に示す矢印B方向に循環駆動される。各種ロールとして、中間転写ベルト15を駆動する駆動ロール31と、中間転写ベルト15を支持する支持ロール32と、中間転写ベルト15に一定の張力を与え蛇行を防止するテンションロール33と、二次転写部20に設けるバックアップロール25と、中間転写ベルト15上の残留トナーを掻き取るクリーニング部に設けるクリーニングバックアップロール34とを備えている。
一次転写部10は、中間転写ベルト15を挟み感光体ドラム11に対向する一次転写ロール16を備えている。二次転写部20は、中間転写ベルト15のトナー像保持面側に配置される二次転写ロール22と、二次転写ロール22の対向電極として中間転写ベルト15の裏面側に配置されたバックアップロール25と、バックアップロール25に二次転写バイアスを印加する給電ロール26とを備えている。
そして、二次転写部20の下流側には、中間転写ベルト15上の残留トナーや紙粉を除去する中間転写ベルトクリーナ35が設けられている。イエローの画像形成ユニット1Yの上流側には、各画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kにおける画像形成タイミングをとるための基準信号を発生する基準センサ(ホームポジションセンサ)42が配置されている。また、黒の画像形成ユニット1Kの下流側には、画質調整を行うための画像濃度センサ43が配置されている。
さらに、画像形成装置100は、用紙搬送系として、用紙収容部(用紙トレイ)50と、用紙収容部50中の用紙Pを取り出して搬送するピックアップロール51と、用紙Pを搬送する搬送ロール52と、用紙Pを二次転写部20へと送る搬送部53と、二次転写ロール22により二次転写された用紙Pを定着部60へと搬送する搬送ベルト55と、用紙Pを定着部60に導く定着入口ガイド56とを備えている。
画像形成装置100の基本的な作像プロセスについて説明する。
図1に示す画像形成装置100では、画像読取装置(図示せず)等から出力される画像データに画像処理が施された後、画像データをY、M、C、Kの4色の色材階調データに変換され、レーザ露光器13に出力される。
レーザ露光器13は、入力される色材階調データに応じ、例えば、半導体レーザから出射される露光ビームBmを画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kにおいて矢印A方向に回転する各感光体ドラム11に照射する。各感光体ドラム11の表面は、帯電器12によって帯電された後、レーザ露光器13によって表面が走査露光される。これにより、各感光体ドラム11の表面に、静電潜像が形成される。各感光体ドラム11の表面に形成された静電潜像は、各々の画像形成ユニット1Y、1M、1C、1Kにおいて、現像器14によって、Y、M、C、Kの各色のトナー像として現像される。
次に、感光体ドラム11上に形成されたトナー像は、一次転写部10において中間転写ベルト15の表面に順次重ね合わせるように一次転写される。中間転写ベルト15は矢印B方向に移動してトナー像を二次転写部20に搬送する。トナー像が二次転写部20に搬送されるタイミングに合わせて、用紙搬送系におけるピックアップロール51、搬送ロール52により、用紙収容部50から用紙Pが二次転写部20に供給される。
二次転写部20では、中間転写ベルト15上に保持された未定着のトナー像(未定着トナー像)が、中間転写ベルト15と二次転写ロール22との間に挟み込まれた用紙P上に静電転写される。その後、搬送ベルト55により、トナー像が静電転写された用紙Pは定着部60まで搬送される。定着部60により、用紙P上の未定着トナー像が熱及び圧力で処理され用紙P上に画像として定着される。そして、画像が定着された用紙Pは、画像形成装置100から排出される。
(定着部60)
次に、本実施の形態における定着部60について説明する。
図2は、定着部60の構成の一例を示す図である。この定着部60は、電磁誘導加熱(IH:Induction Heating)方式を採用する。
図2に示すように、定着部60は、定着ベルト61、交流電流により生じる磁界によって定着部材の一例としての定着ベルト61を発熱させる磁場発生ユニット85、定着ベルト61に対向するように配置される加圧ロール62、定着ベルト61を介して加圧ロール62から押圧される圧力パッド64を有する。
定着ベルト61は、円筒状であって、例えば、内周側から順に、金属層、弾性層、離型層の3層構成を有している。
定着ベルト61は、圧力パッド64とベルトガイド部材63、定着ベルト61の両側側端部に配置されるエッジガイド部材(図示せず)によって回転駆動が可能なように支持されている。そして、ニップ部N(押圧部)において加圧ロール62に圧接され、加圧ロール62の矢印C方向の回転に従動して矢印D方向に周回駆動される。
ベルトガイド部材63は、定着ベルト61の内部に配置されるホルダ65に取り付けられる。ベルトガイド部材63の定着ベルト61内周面との接触箇所には、定着ベルト61の駆動方向に向けた複数のリブ(図示せず)が形成され、定着ベルト61内周面との接触面積を小さくしている。ベルトガイド部材63は、摩擦係数が低く、かつ熱伝導率が低いポリフルオロアルキルビニルエーテル(PFA)やポリフェニレンサルファイド(PPS)等の耐熱性樹脂で形成し、定着ベルト61内周面との摺動抵抗を低減し、熱の発散が少ないように構成されている。
圧力パッド64は、定着ベルト61を介して加圧ロール62から押圧してニップ部Nを形成する。圧力パッド64は、バネや弾性体によって加圧ロール62を、例えば35kgfの荷重で押圧するようにホルダ65により支持されている。圧力パッド64は、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の弾性体からなり、加圧ロール62側が平面状に形成されて、ニップ部Nにおいて均一なニップ圧が得られるようになっている。定着ベルト61は、圧力パッド64の加圧ロール62側の面から離れる際に急激な曲率の変化を生じ、定着後の用紙Pを定着ベルト61から剥離させている。
ニップ部Nの下流側近傍に配設する剥離補助部材70は、剥離バッフル71が定着ベルト61の回転方向と対向する方向(カウンタ方向)に向け、バッフルホルダ72により保持している。
また、圧力パッド64と定着ベルト61との間に低摩擦シート68を設け、定着ベルト61内周面と圧力パッド64との摺動抵抗を低減する。
ホルダ65は、定着部60の長手方向に亘って潤滑剤塗布部材67を備える。潤滑剤塗布部材67は、定着ベルト61内周面に接触し、定着ベルト61と低摩擦シート68との摺動部に潤滑剤を供給する。なお、潤滑剤としては、例えば、シリコーンオイル、フッ素オイル等の液体状オイル;固形物質と液体とを混合させたグリース等、さらにこれらを組み合わせたものが挙げられる。
加圧ロール62は、例えば、直径16mmの中実の鉄製のコア(円柱状芯金)621と、コア621の外周面を被覆する、例えば厚さ12mmのシリコーンスポンジ等のゴム層622と、例えば、厚さ30μmのPFA等の耐熱性樹脂被覆または耐熱性ゴム被覆による表面層623とを有する。
加圧ロール62は、定着ベルト61に対向するように配置され、矢印C方向に、例えば140mm/sのプロセススピードで回転し、定着ベルト61を矢印D方向に従動させる。そして、加圧ロール62と圧力パッド64とが定着ベルト61を挟持してニップ部Nを形成する。このニップ部Nに未定着トナー像を保持した用紙Pを通過させることで、熱及び圧力を加えて未定着トナー像を用紙Pに定着する。
さらに、ニップ部Nの下流側近傍には、定着ベルト61の表面温度を測定する温度測定手段の一例としての温度測定部80が設けられている。温度測定部80は、例えば、赤外線温度計81と送信部82とを備えている。赤外線温度計81は、非接触で定着ベルト61の表面温度を測定する。そして、送信部82は、赤外線温度計81が測定した定着ベルト61の表面温度を制御部40に送信する。なお、温度測定部80は、予め定められた時間間隔で、定着ベルト61の表面温度を測定し、制御部40に送信する。
温度測定部80は、ニップ部Nの下流側に配置されているので、後述する定着処理が終了した直後における定着ベルト61の表面温度が測定できる。これにより、定着部60における定着処理により低下した定着ベルト61の表面温度が測定できる。
なお、温度測定部80は、定着部60に含まれていてもよいが、含まれていなくてもよい。ここでは、温度測定部80は、定着部60に含まれていないとする。
磁場発生ユニット85は、定着ベルト61に対向する部分が、定着ベルト61の形状に沿ったアール状を有し、定着ベルト61の外周表面と0.5mm〜2mm程度の間隙で配置されている。磁場発生ユニット85は、磁界を発生させる励磁コイル851と、励磁コイル851を保持するコイル支持部材852と、励磁コイル851に電流を供給する励磁回路853とを備えている。
励磁コイル851は、例えば、相互に絶縁された直径φ0.5mmの銅線材を16本〜20本程度束ねたリッツ線を、長円形状や楕円形状、長方形状等の閉ループ状に巻いて形成したものを用いられる。励磁回路853によって励磁コイル851に予め定められた周波数の交流電流が印加されると、励磁コイル851の周囲に交流磁界Hが発生する。交流磁界Hが、定着ベルト61の金属層を横切る際に、電磁誘導作用によってその交流磁界Hの変化を妨げる磁界が発生するように渦電流Iが生じる。励磁コイル851に印加する交流電流の周波数は、例えば、10kHz〜50kHzに設定される。渦電流Iが定着ベルト61の金属層を流れることによって、金属層の抵抗値Rに比例した電力W(W=IR)によるジュール熱が発生し、定着ベルト61を加熱する。
コイル支持部材852は、耐熱性を有する非磁性材料で構成する。このような非磁性材料としては、例えば、耐熱ガラス、ポリカーボネート、ポリエーテルサルフォン、PPS等の耐熱性樹脂、またはこれらにガラス繊維を混合した耐熱性樹脂が挙げられる。
定着部60では、加圧ロール62の矢印C方向への回転に伴い、定着ベルト61が矢印D方向に従動回転し、励磁コイル851により発生した磁界に曝される。この際、定着ベルト61中の金属層には渦電流Iが発生し、定着ベルト61の外周面が定着可能な温度まで加熱される。このようにして加熱された定着ベルト61は、加圧ロール62とのニップ部Nまで移動する。搬送手段により未定着トナー像がその表面に設けられた用紙Pが搬送され、用紙Pが定着ベルト61と加圧ロール62とのニップ部Nを通過した際に、未定着トナー像は定着ベルト61により加熱され用紙P表面に画像として定着される。その後、画像が表面に定着された用紙Pは、定着部60から排出される。また、ニップ部Nにおいて定着処理を終えて、表面温度が低下した定着ベルト61は、次の定着処理に備えて再度加熱されるために、励磁コイル851方向へと回転する。
定着部60は電磁誘導加熱方式であるので、定着ベルト61は、金属層が自ら発熱することで加熱される。よって、電磁誘導加熱方式の定着部60では、定着ベルト61が加熱され、他の部材は加熱されない。また、定着ベルト61は熱容量が小さいため、加熱されやすく、短い時間で予め定められた温度に到達できる。
なお、定着部60を構成する方式には、電磁誘導加熱方式の他に、輻射ランプ加熱方式、抵抗加熱方式がある。輻射ランプ加熱方式では、定着部60における磁場発生ユニット85の代わりに、ハロゲンランプ等の輻射ランプ発熱体を、定着ベルト61の内部に設ける。定着ベルト61は、輻射ランプ発熱体の発する赤外線を吸収することで、加熱される。この場合、定着ベルト61に加え、輻射ランプ発熱体からの赤外線が照射される部分も加熱されてしまう。
抵抗加熱方式では、定着部60における磁場発生ユニット85の代わりに、圧力パッド64と低摩擦シート68との間に、抵抗発熱体を設ける。抵抗発熱体は、例えばセラミック基板に鉄−クロム−アルミ合金やカーボンなどの厚膜抵抗(抵抗)を印刷して焼成されている。抵抗発熱体に設けられた抵抗に電流を流すことにより、ジュール熱を発生させ、低摩擦シート68を介して定着ベルト61を加熱する。この場合も、定着ベルト61に加え、抵抗発熱体や抵抗発熱体に接する部分が加熱される。
すなわち、電磁誘導加熱方式は、他の方式に比べ、加熱される部分の熱容量が小さく、定着部60に投入される電力が少ない。
(定着部60の定着ベルト61の温度)
次に、用紙Pが定着部60に投入されて、定着処理が行なわれた場合において、温度測定部80により測定された定着ベルト61表面の温度T(定着ベルト温度T)の変化について説明する。ここでは、紙質の異なる用紙Paと用紙Pbとがあるとして説明する。用紙Pbは、用紙Paに比べて、熱容量が大きいとする。なお、用紙Paと用紙Pbとを区別しない場合は、用紙Pと表記する。
用紙Pの熱容量は、紙質、例えば、厚さ、密度などによって異なる。用紙Pの厚さが厚いほど、又密度が高いほど、熱容量が大きくなる。
そして、用紙Pの定着部60に最初に投入される部分を先端Ps、定着部60に最後に投入される部分を後端Peと表記する。
そして、温度測定部80は、用紙Pの定着において、予め定められた時間間隔で定着ベルト61の温度(定着ベルト温度T)を測定する。よって、それぞれの測定点は用紙Pの複数の箇所に対応する。
図3は、定着ベルト温度Tの変化の一例を示す図である。図3(a)は、用紙Pの先端Psから後端Peまでにおいて定着ベルト温度Tが単調に(徐々に)低下する場合、図3(b)は、用紙Pの先端Psの近傍(先端部)において、定着ベルト温度Tが急激に低下する場合である。いずれの場合も、3つの場合(場合α、場合β、場合γ)を示している。
定着が可能な定着ベルト温度Tを定着可能温度Tcとする。
図3においては、時間がアルファベット(a、b、c、…)に進むとする。なお、図3(a)と図3(b)とで、同じ記号を使用するので、図3(a)と図3(b)とで、説明に必要のない時刻が存在する。
また、図3において、用紙Pが移動する方向を矢印Eで示している。
図3(a)の用紙Pの先端Psから後端Peまでにおいて定着ベルト温度Tが単調に低下する場合を説明する。
まず、図3(a)における場合αを説明する。場合αでは、熱容量が小さい用紙Paが投入されるとする。用紙Paが投入される時刻aにおいて、定着ベルト温度Tは温度Tsαになっているとする。温度Tsαは、定着可能温度Tcより高い。
時刻aにおいて、用紙Paが定着部60に投入されると、定着ベルト温度Tは、用紙Paの定着処理が進むにつれて単調に低下する。定着ベルト温度Tが低下するのは、定着ベルト61の熱容量が小さく、用紙Paに熱を奪われるためである。なお、定着ベルト温度Tは定着可能温度Tcを超えているので、用紙Paに画像が定着されていく。
時刻fにおいて、用紙Paが定着部60から排出される。このとき、定着ベルト温度Tは、温度Teαにまで低下する。用紙Paの熱容量が小さいので奪われる熱量が少なく、温度Teαは、定着可能温度Tc以上であるとする。よって、時刻aから時刻fまでの間において、定着ベルト温度Tは、定着可能温度Tc以上であって、定着が正常に行われる。
なお、時刻aの温度Tsαが最高温度Tmaxαであって、時刻fの温度Teαが最低温度Tminαである。
次に、図3(a)における場合βを説明する。ここでは、用紙Paより熱容量が大きい用紙Pbが投入されとする。しかし、定着ベルト61を加熱する条件は、場合αと同じであるとする。
すると、用紙Pbが投入される時刻aにおいて、定着ベルト温度Tは場合αと同じ温度Tsβ(=Tsα)である。そして、定着ベルト温度Tは、用紙Pbの定着処理が進むにつれて単調に低下する。
時刻eにおいて、定着ベルト温度Tは、定着可能温度Tcに低下する。そして、時刻e以降においても、定着ベルト温度Tは低下していく。
そして、用紙Pbが定着部60から排出される時刻fにおいて、定着ベルト温度Tは定着可能温度Tcより低い温度Teβになっている。
場合βでは、時刻eから時刻fにおいて、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc未満であるので、用紙Pbにおいて定着不良が生じる。
この場合βにおいても、時刻aの温度Tsβが最高温度Tmaxβであって、時刻fの温度Teβが最低温度Tminβである。
場合αと場合βとで、定着ベルト温度Tの低下の速度(スピード)が異なるのは、用紙Paと用紙Pbと熱容量の違いによる。熱容量が大きい用紙Pbの方が、用紙Paより定着ベルト61から熱を奪いやすい。よって、用紙Pbでは、定着が進むにつれて、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tcを下回ってしまうことがありうる。
これを防ぐには、図3(a)の場合γで示すように、定着ベルト61を加熱する条件を変えて、時刻aにおける定着ベルト温度Tを温度Tsα(Tsβ)より高い温度Tsγに上げるようにし、用紙Pbが投入された場合でも、時刻fでの定着ベルト温度T(温度Teγ)が定着可能温度Tc以上となるようにすればよい。
しかし、用紙Pbが投入される場合に備えて、定着ベルト61を加熱する条件を場合γとすると、定着部60に投入する電力が高くなってしまう。
次に、図3(b)の用紙Pの先端Psの近傍(先端部)において、定着ベルト温度Tが急激に変化する場合を説明する。図3(a)と同様な部分には、同じ符号を付して説明を省略する。
まず、図3(b)における場合αを説明する。場合αでは、熱容量が小さい用紙Paが投入されるとする。用紙Paが投入される時刻aにおいて、定着ベルト温度Tは定着可能温度Tcより高い温度Tsαになっているとする。
時刻aにおいて、用紙Paが定着部60に投入されると、定着ベルト温度Tは、用紙Pの定着処理が進むにつれて急激に低下する。
そして、時刻cにおいて、定着ベルト温度Tは最低温度Tminαになる。ここでは、最低温度Tminαは、定着可能温度Tc以上であるとする。その後、定着ベルト温度Tは上昇する。
時刻fにおいて、用紙Paが定着部60から排出される。このとき、定着ベルト温度Tは、温度Tsαより低い温度Teαにまで上昇している。よって、時刻aから時刻fまでの間において、定着ベルト温度Tは、定着可能温度Tc以上であって、定着が正常に行われる。
この場合αにおいて、時刻aで最高温度Tmaxαであり、時刻cで最低温度Tminαである。
次に、図3(b)における場合βを説明する。ここでは、用紙Paより熱容量が大きい用紙Pbが投入されとする。しかし、定着ベルト61を加熱する条件は、場合αと同じであるとする。
すると、用紙Pbが投入される時刻aにおいて、定着ベルト温度Tは場合αと同じ温度Tsβ(=Tsα)である。そして、定着ベルト温度Tは、用紙Pbの定着処理が進むにつれて急激に低下する。そして、時刻bにおいて、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tcに低下する。そして、時刻b以降においても、定着ベルト温度Tは低下していく。
そして、時刻cにおいて、定着ベルト温度Tは定着可能温度Tcより低い最低温度Tminβになる。
時刻cの後、定着ベルト温度Tは上昇し、時刻dにおいて、定着可能温度Tcになる。そして、時刻d以降においても、定着ベルト温度Tは上昇していく。
時刻fにおいて、用紙Pが定着部60から排出される。このとき、定着ベルト温度Tは、温度Tsβより低い温度Teβにまで上昇している。
場合βでは、時刻bから時刻dまでの期間において、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc未満であるので、用紙Pbにおいて定着不良が生じる。
この場合βにおいても、時刻aで最高温度Tmaxβであり、時刻cで最低温度Tminβである。
場合αと場合βとで、定着ベルト温度Tの低下の速度(スピード)が異なるのは、図3(a)の場合と同様に、用紙Paと用紙Pbと熱容量の違いによる。
これを防ぐには、図3(b)の場合γで示すように、定着ベルト61を加熱する条件を変えて、時刻aにおける定着ベルト温度Tを温度Tsα(Tsβ)より高い温度Tsγに上げるようにし、用紙Pbが投入された場合でも、最低温度Tminγが定着可能温度Tc以上となるようにすればよい。
しかし、用紙Pbが投入される場合に備えて、定着ベルト61を加熱する条件を場合γとすると、定着部60に投入する電力が高くなってしまう。
なお、図3(a)と図3(b)とで、定着ベルト温度Tの変化が異なるのは、定着部60の構成、定着部60の定着ベルト61を加熱する制御方法、用紙Pの資質などに依存する。図3(a)の場合には、定着ベルト61の加熱が時間に対して一定に行なわれている場合などが対応する。定着ベルト61が用紙Pと接することで、熱が奪われ、定着ベルト61の温度が徐々に低下する。
一方、図3(b)の場合には、用紙Pの投入に伴って熱が定着ベルト61から用紙Pに急速に奪われることを見越して、用紙Pの投入のタイミングに合わせて定着ベルト61を加熱する電力を増加させるように制御されている場合などが対応する。用紙Pが投入されると、熱が奪われて、一旦定着ベルト温度Tが下がるが、加熱する電力が増加しているので、定着ベルト温度Tが上昇する。
よって、定着ベルト温度Tの変化は、上記した図3(a)及び図3(b)以外の形で定着ベルト温度Tが変化する場合もある。ここでは、定着ベルト温度Tの変化に着目するので、図3(a)及び図3(b)以外の形で定着ベルト温度Tが変化してもよい。
そこで、第1の実施の形態では、一枚目である用紙P1の定着の際は、定着ベルト61を加熱する条件を図3の場合αに相当する条件I(第1の条件)で定着する。その定着の過程において、定着部60の定着ベルト61表面の定着ベルト温度Tを測定し、最低温度Tminが定着可能温度Tc未満である場合、二枚目の用紙P2の定着の際に、定着の条件を変更するとする。
(定着ベルト61への電力の供給の制御)
まず、一枚目である用紙P1の定着の過程において、定着部60の定着ベルト61表面の定着ベルト温度Tの最低温度Tminが定着可能温度Tc未満である場合、定着ベルト61への電力の供給を条件Iより大きい条件II(第2の条件)(図3(a)、(b)における場合γに相当)に変更する場合を説明する。
なお、条件Iを省エネルギモードとし、条件IIを通常モードとすれば、画像形成装置100は、デフォルト(初期設定)を省エネルギモードとし、最低温度Tminが定着可能温度Tc未満になった場合に、通常モードに移行させるように動作させることができる。これにより、画像形成装置100に供給される電力が抑制される。
図4は、第1の実施の形態における定着部60の制御の一例を説明する図である。図4(a)は、図3(a)に示した定着ベルト温度Tの変化に対応し、図4(b)は、図3(b)に示した定着ベルト温度Tの変化に対応する。図4においても、時間がアルファベット(a、b、c、…)に進むとする。
定着部60は、時刻aにおいて、条件Iで制御されているとする。そして、用紙Paより熱容量が大きい用紙Pbが連続して定着部60に投入されるとする。ここでは、一枚目を用紙Pb1、二枚目を用紙Pb2とする。
なお、用紙Pb1の先端Psが温度Ts1、後端Peが温度Te1、最高温度Tmax1、最低温度Tmin1とし、用紙Pb2の先端Psが温度Ts2、後端Peが温度Te2、最高温度Tmax2、最低温度Tmin2とする。
まず、図4(a)を説明する。
時刻aにおける定着ベルト温度Tは、定着可能温度Tc以上の温度Ts1(図3(a)の温度Tsα)である。
この条件Iでは、図3(a)の場合αで示したように、用紙Paであれば、定着ベルト温度Tは時刻aから時刻fにおいて、定着可能温度Tc以上となるので、定着が正常に行われ、定着不良を生じない。
時刻aにおいて、用紙Pb1が投入される。すると、図3(a)の場合βで示したように、時刻eにおいて、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tcになり、時刻e以降において、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc未満になる。
そして、用紙Pb1が定着部60から排出される時刻fでは、定着ベルト温度Tが、温度Te1にまで低下する。
条件Iでは、時刻eから時刻fまでの期間において、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc未満となるので、用紙Pb1において定着不良が生じる。
そこで、制御部40は、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc未満になったことから、条件Iを条件IIに変更する。すなわち、用紙Pb2が定着部60に投入される時刻gの定着ベルト温度Tを、温度Ts1より高い温度Ts2(図3(a)の温度Tsγ)とする。
すると、用紙Pb2が定着部60から排出される時刻iでは、定着ベルト温度Tは定着可能温度Tc以上である温度Te2となる。よって、図3(a)の場合γに示したように、用紙Pb2において、時刻gから時刻iにおいて、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc以上であるので、定着が正常に行われ、定着不良を生じない。
次に、図4(b)を説明する。
時刻aにおける定着ベルト温度Tは、定着可能温度Tc以上の温度Ts1(図3(b)の温度Tsα)である。
この条件Iでは、図3(b)の場合αで示したように、用紙Paであれば、定着ベルト温度Tは時刻aから時刻fにおいて、定着可能温度Tc以上であって、定着が正常に行なわれる。
時刻aにおいて、用紙Pb1が投入される。すると、図3(b)の場合βで示したように、時刻bにおいて、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tcになり、時刻b以降においても、定着ベルト温度Tは低下していく。時刻cにおいて、定着ベルト温度Tは定着可能温度Tcより低い最低温度Tmin1になる。時刻cの後、定着ベルト温度Tは上昇し、時刻dにおいて、定着可能温度Tcになる。そして、用紙Pb1が定着部60から排出される時刻fでは、定着ベルト温度Tは、温度Ts1より低いが、温度Te1にまで上昇する。
条件Iでは、時刻bから時刻dまでの期間において、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc未満となるので、用紙Pb1に対して定着不良が生じる。
そこで、制御部40は、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc未満になったことから、条件IIに変更する。すなわち、用紙P2が定着部60に投入される時刻gの定着ベルト温度Tを、温度Ts1より高い温度Ts2(図3(b)の温度Tsγ)とする。
すると、時刻hにおいて、定着ベルト温度Tの最低温度Tmin2は、定着可能温度Tc以上になる。よって、図3(b)の場合γに示したように、用紙Pb2において、時刻gから時刻iにおいて、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc以上であるので、定着が正常に行われ、定着不良を生じない。
以上説明したように、第1の実施の形態では、条件Iにおける定着において定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc未満になる場合において、条件Iに比べ定着ベルト61への電力の供給が大きい条件IIに変更することで、定着不良の発生を抑制する。
図5は、第1の実施の形態が適用される定着部60を制御する方法の一例を説明するフローチャートである。
ここでも、定着部60の定着ベルト61を加熱する条件は、条件I(省エネルギモード)と、条件Iに比べて定着ベルト61に供給される電力が大きい条件II(通常モード)とを有しているとする。そして、条件Iをデフォルトとする。
なお、以下では、制御部40が、定着処理、温度測定部80による定着ベルト温度Tの測定及び定着ベルト61へ供給する電力を制御するとする。
デフォルトである条件Iにおいて一連の定着処理を開始するとする。一連の定着処理とは、複数の用紙Pを連続して定着することをいう。
条件Iで定着処理が実行され(ステップ11。図5では、S11と表記する。以下同様とする。)、ステップ11と並行して、定着ベルト温度Tの測定が実行される(ステップ12)。
そして、定着ベルト温度Tの測定結果から、定着ベルト温度Tの最低温度Tminが定着可能温度Tc以上であるか否かが判断される(ステップ13)。ステップ13において、肯定(Yes)の判断がされる場合、すなわち、定着ベルト温度Tの最低温度Tminが定着可能温度Tc以上である場合には、条件Iでの定着が継続される(ステップ14)。
一方、ステップ13において、否定(No)の判断がされる場合、すなわち、定着ベルト温度Tの最低温度Tminが定着可能温度Tc未満となる場合には、条件IIに変更される(ステップ15)。そして、条件IIでの定着が実行される(ステップ16)。
そして、条件Iへの変更(復帰)が可能か否かが判断される(ステップ17)。上述したように、条件Iは、条件IIに比べて、定着部60の定着ベルト61に供給される電力が小さい。したがって、条件Iに変更する場合には、定着ベルト61に供給される電力が小さい条件Iにおいても、定着ベルト温度Tの最低温度Tminが定着可能温度Tc以上であることが求められる。
そこで、例えば、ユーザにより、用紙収容部(用紙トレイ)50が抜き差しされたり、ユーザにより画像形成装置100のユーザインターフェイス(UI)において用紙設定が変更されたりした場合に、条件Iへの変更(復帰)が可能と判断する。逆に、用紙収容部(用紙トレイ)50の抜き差しがなく、且つユーザによるユーザインターフェイスにおいて用紙設定の変更がない場合には、条件IIに適した用紙Pが使用され続けていると考えられるので、条件Iへの変更(復帰)が否と判断される。用紙収容部(用紙トレイ)50及び/又はユーザインターフェイスが検知手段の一例である。
ステップ17において、否定(No)の判断がされる場合、すなわち、条件Iへの変更(復帰)が否と判断される場合には、ステップ16に戻って、条件IIで定着処理を実行する。
一方、ステップ17において、肯定(Yes)の判断がされる場合、すなわち、条件Iへの変更(復帰)が可能と判断される場合には、条件Iへ変更(復帰)する(ステップ18)。そして、ステップ14に移行して、条件Iで定着処理を実行する。
このようにして、定着不良の発生を抑制するともに、条件IIから条件Iに変更(復帰)させることで、定着部60に供給される電力が小さい条件I(省エネルギモード)に戻すことができる。
図5に示したフローチャートでは、一連の定着処理において最初の用紙Pの定着と並行して、定着ベルト温度Tを測定する。そして、それ以後においては、定着ベルト温度Tを測定していない。
しかし、条件IIにおいて、定着処理毎に定着ベルト温度Tを測定し、定着ベルト温度Tの最低温度Tminが定着可能温度Tcより十分高ければ、条件Iに変更(復帰)してもよい。なお、条件IIの最低温度Tminが、定着可能温度Tcから温度差Tg以上高い場合に、条件IIから条件Iに変更(復帰)してもよいとする。
図6は、第1の実施の形態における定着部60の制御の他の一例を説明する図である。図6(a)は、図3(a)に示した定着ベルト温度Tの変化に対応し、図6(b)は、図3(b)に示した定着ベルト温度Tの変化に対応する。図6における時刻は、図4と同じである。
定着部60は、条件IIで制御されているとする。そして、熱容量が小さい用紙Paが連続して定着部60に投入されるとする。ここでは、一枚目を用紙Pa1、二枚目をPa2とする。
なお、定着処理において、用紙Pa1の先端Psが温度Ts1、後端Peが温度Te1、最高温度Tmax1、最低温度Tmin1とし、用紙Pa2の先端Psが温度Ts2、後端Peが温度Te2、最高温度Tmax2、最低温度Tmin2とする。
まず、図6(a)を説明する。
時刻aにおける定着ベルト温度Tは、定着可能温度Tc以上の温度Ts1(図3(a)の温度Tsγ)である。
条件IIであるので、図3(a)の場合γで示したように、用紙Pbであれば、定着ベルト温度Tは時刻aから時刻fにおいて、定着可能温度Tc以上であって、定着が正常に行われ、定着不良を生じない。
時刻aにおいて、用紙Pa1が投入される。すると、用紙Pa1が定着部60から排出される時刻fで、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tcより温度差Tg以上高い温度Te1になっている。
条件IIでは、時刻aから時刻fまでの期間において、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc以上となるので、用紙Pa1において、定着が正常に行われ、定着不良を生じない。
条件IIでは、用紙Paに対して、定着ベルト温度Tが高すぎる。そこで、制御部40は、条件IIから条件Iに変更(復帰)する。しかし、用紙Pa2が定着部60から排出される時刻iにおいて、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc以上であるので、定着が正常に行われ、定着不良を生じない。
このようにすることで、定着部60への電力の供給を抑制できる。
次に、図6(b)を説明する。
時刻aにおける定着ベルト温度Tは、定着可能温度Tc以上の温度Ts1(図3(b)の温度Tsγ)である。
条件IIであるので、図3(b)の場合γで示したように、用紙Pbであれば、定着ベルト温度Tは時刻aから時刻fにおいて、定着可能温度Tc以上であって、定着が正常に行われ、定着不良を生じない。
時刻aにおいて、用紙Pa1が投入される。すると、時刻cにおける定着ベルト温度Tの最低温度Tmin1は、定着可能温度Tcより温度差Tg以上高くなっている。
条件IIでは、時刻aから時刻fまでの期間において、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc以上となるので、用紙Pa1において、定着が正常に行われ、定着不良を生じない。
条件IIでは、用紙Paに対して、定着ベルト温度Tが高すぎる。そこで、制御部40は、条件IIから条件Iに変更(復帰)する。しかし、用紙Pa2における時刻hでの最低温度Tmin2は定着可能温度Tc以上であるので、定着が正常に行われ、定着不良を生じない。
このようにすることで、定着部60への電力の供給を抑制できる。
図7は、第1の実施の形態が適用される定着部60を制御する他の方法の一例を説明するフローチャートである。
ここでも、定着部60の定着ベルト61を加熱する条件は、条件I(省エネルギモード)と、条件Iに比べて定着ベルト61に供給される電力が大きい条件II(通常モード)とを有しているとする。そして、条件Iをデフォルトとする。
なお、図6で説明したように、条件IIにおいて最低温度Tminが定着可能温度Tcより温度差Tg以上高ければ、条件Iに変更(復帰)するとしている。
なお、図5と同様なステップは、同じ符号を付す。
デフォルトである条件Iにおいて一連の定着処理を開始するとする。
条件Iで定着処理が実行され(ステップ11)、ステップ11と並行して、定着ベルト温度Tの測定が実行される(ステップ12)。
そして、定着ベルト温度Tの測定結果から、定着ベルト温度Tの最低温度Tminが定着可能温度Tc以上であるか否かが判断される(ステップ13)。ステップ13において、肯定(Yes)の判断がされる場合、すなわち、定着ベルト温度Tの最低温度Tminが定着可能温度Tc以上である場合には、ステップ11及びステップ12に戻って、条件Iでの定着及び定着ベルト温度Tの測定が並行して実行される。
一方、ステップ13において、否定(No)の判断がされる場合、すなわち、定着ベルト温度Tの最低温度Tminが定着可能温度Tc未満である場合には、条件IIに変更される(ステップ15)。そして、条件IIでの定着が実行される(ステップ16)。
ここでは、ステップ16と並行して、定着ベルト温度Tの測定が実行される(ステップ21)。そして、定着ベルト温度Tの測定結果から、定着ベルト温度Tの最低温度Tminが定着可能温度Tcより温度差Tg以上高いか否かが判断される(ステップ22)。ステップ22において、肯定(Yes)の判断がされる場合、すなわち、定着ベルト温度Tの最低温度Tminが定着可能温度Tcより温度差Tg以上高い場合には、条件IIから条件Iに変更する(ステップ23)。そして、ステップ11及びステップ12に戻って、条件Iでの定着及び定着ベルト温度Tの測定が実行される。
一方、ステップ22において、否定(No)の判断がされる場合、すなわち、定着ベルト温度Tの最低温度Tminと定着可能温度Tcとの差が温度差Tg未満である場合には、ステップ16及びステップ21に戻って、条件IIでの定着及び定着ベルト温度Tの測定が並行して実行される。
このようにすることで、定着不良の発生を抑制するとともに、定着ベルト61への電力の供給が大きい条件IIから少ない条件Iに変更できるので、定着部60への電力の供給を抑制できる。
(定着速度(定着時間)の制御)
図4では、条件Iによる用紙Pの定着における定着ベルト温度Tの最低温度Tmin1が定着可能温度Tcより低い場合に、引き続く用紙Pに対して、定着ベルト61への電力の供給を大きい条件IIに変更して、最低温度Tmin2が定着可能温度Tc以上になるようにした。
定着ベルト温度Tの最低温度Tminが定着可能温度Tcより低い場合に、最低温度Tminを定着可能温度Tc以上とする方法としては、用紙Pに対する定着の速度を遅く、すなわち、定着時間を長くしてもよい。すなわち、定着ベルト温度Tが低下するのは、用紙Pに熱を奪われるためである。そこで、定着の速度を遅く(定着時間を長く)することで、用紙Pに熱が奪われる速度を遅くする。これにより、定着ベルト温度Tの低下を少なくして、最低温度Tmin2を定着可能温度Tc以上とすることができる。
なお、定着の速度を遅くするので、画像形成装置100による画像形成の速度(効率)が低下する。しかし、定着部60への電力の供給を低く抑えることができる。
図8は、第1の実施の形態における定着部60の制御のさらに他の一例を説明する図である。図8(a)は、図3(a)に示した定着ベルト温度Tの変化に対応し、図8(b)は、図3(b)に示した定着ベルト温度Tの変化に対応する。図8における時刻は、図4と同じであるが、時刻h´、i´を加えている。
定着部60は、時刻aにおいて、条件Iで制御されているとする。そして、用紙Paより熱容量が大きい用紙Pbが連続して定着部60に投入されるとする。ここでは、一枚目を用紙Pb1、二枚目を用紙Pb2とする。
なお、図8において、用紙Pb2が用紙Pb1に比べて、時間軸上で長く記載されているが、用紙Pの長さではなく、定着部60における定着時間が長いことを示している。
まず、図8(a)を説明する。
時刻aにおいて、用紙Pb1が投入されると、図4(a)で説明したと同様に、時刻eにおいて、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tcになり、時刻e以降において、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc未満になる。よって、時刻eから時刻fにおいて、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc未満となるので、用紙Pb1において定着不良が生じる。
そこで、制御部40は、用紙Pb2に対して、定着時間が条件Iより定着速度が遅い(定着時間が長い)条件III(第3の条件)に変更する。すると、用紙P2が定着部60から排出される時刻i´は、図4(a)の時刻iより長くなる。そして、時刻i´における温度Te2は、定着可能温度Tc以上となる。よって、用紙Pb2において、時刻gから時刻i´において、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc以上となるので、定着が正常に行われ、定着不良を生じない。
次に、図8(b)を説明する。
時刻aにおいて、用紙Pb1が投入されると、図4(b)で説明したと同様に、時刻cにおいて、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc以下の最低温度Tmin1になる。その後、定着ベルト温度Tが上昇するが、時刻bから時刻dにおいて、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc未満となるので、用紙Pb1において定着不良が生じる。
そこで、制御部40は、用紙Pb2に対して、定着時間が条件Iより定着速度が遅い(定着時間が長い)条件IIIに変更する。すると、時刻h´において定着ベルト温度Tが最低温度Tmin2になっても、最低温度Tmin2は、定着可能温度Tc以上となっている。よって、用紙Pb2において、時刻gから時刻i´において、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc以上となるので、定着が正常に行われ、定着不良を生じない。
以上説明したように、用紙P1に対する条件Iでの定着において、定着部60の定着ベルト61の温度(定着ベルト温度T)が定着可能温度Tc未満になる場合に、用紙P2に対して、条件Iに比べ定着速度が遅い(定着時間が長い)条件IIIに変更することで、定着不良の発生を抑制している。
なお、定着速度が遅い(定着時間が長い)条件IIIにするには、加圧ロール62の回転速度を変更すればよい。
(用紙間隔の制御)
定着ベルト温度Tの最低温度Tminが定着可能温度Tcより低くなる場合として、用紙P1が定着部60に投入される時点(図4(a)などの時刻a)において、定着ベルト温度Tが十分に回復していない(高くなっていない)場合がある。
このような場合には、用紙Pが定着部60から排出された後、次の用紙P2が投入するまでの期間(用紙間隔)を長く設定すればよい。
図9は、第1の実施の形態における定着部60を制御のさらに他の一例を示す図である。図9(a)は、図3(a)に示した定着ベルト温度Tの変化に対応し、図9(b)は、図3(b)に示した定着ベルト温度Tの変化に対応する。図8における時刻は、図4と同じであるが、時刻g´、h´、i´を加えている。
定着部60は、時刻aにおいて、条件Iで制御されているとする。そして、用紙Paより熱容量が大きい用紙Pbが連続して定着部60に投入されるとする。ここでは、一枚目を用紙Pb1、二枚目を用紙Pb2とする。
まず、図9(a)を説明する。
時刻aにおいて、用紙Pb1が投入されると、図4(a)で説明したと同様に、時刻eにおいて、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tcになり、時刻e以降において、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc未満になる。よって、時刻eから時刻fにおいて、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc未満となるので、用紙Pb1において定着不良が生じる。
そこで、制御部40は、用紙Pb2に対して、定着部60に投入される時刻が図4の時刻gより遅い時刻g´とする条件IV(第4の条件)に変更する。すると、用紙Pb2が定着部60に投入される時刻g´の定着ベルト温度Tが温度Ts1より高い温度Ts2になる。そして、用紙Pb2が定着部60から排出される時刻i´における定着ベルト温度Tの温度Te2は、定着可能温度Tc以上となる。よって、用紙P2においては、時刻g´から時刻i´において、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc以上となるので、定着が正常に行われ、定着不良を生じない。
次に、図9(b)を説明する。
時刻aにおいて、用紙Pb1が投入されると、図4(b)で説明したと同様に、時刻cにおいて、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc以下の最低温度Tmin1になる。その後、定着ベルト温度Tが上昇するが、時刻bから時刻dにおいて、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc未満となるので、用紙Pb1において定着不良が生じる。
そこで、制御部40は、用紙Pb2に対して、定着部60に投入される時刻が図4の時刻gより遅い時刻g´とする条件IVに変更する。すると、用紙Pb2が定着部60に投入される時刻g´の定着ベルト温度Tが温度Ts1より高い温度Ts2になる。そして、図4(a)の時刻hより遅い時刻h´において、定着ベルト温度Tが最低温度Tmin2となる。しかし、最低温度Tmin2は、定着可能温度Tc以上となっている。よって、用紙Pb2において、時刻g´から時刻i´において、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc以上となるので、定着が正常に行われ、定着不良を生じない。
以上説明したように、用紙P1に対する条件Iでの定着において、定着部60の定着ベルト61の温度(定着ベルト温度T)が定着可能温度Tc未満になる場合に、用紙P2に対して、条件Iに比べ用紙間隔が長い条件IVに変更することで、定着不良の発生を抑制している。
なお、図5、図7に示したフローチャートにおいて、条件IIを条件III又は条件IVに読み替えれば、図8、図9に示した定着部60を制御する場合のフローチャートとなる。
[第2の実施の形態]
第1の実施の形態では、条件Iによる用紙Pの定着における定着ベルト温度Tの最低温度Tminが定着可能温度Tcより低い場合に、引き続く用紙Pに対する定着の条件を変更した。
しかし、定着ベルト温度Tの最低温度Tminが定着可能温度Tc未満となっても、定着可能温度Tc未満である部分が、用紙Pの余白などの画像が形成されない領域(以下では空白領域と表記する。)であれば、定着不良を生じない。
図10は、第2の実施の形態での定着部60の制御の一例を示す図である。図10は、図3(a)に示した定着ベルト温度Tの変化に対応し、図10(a)は、条件Iでの定着ベルト温度Tを示す図、図10(b)は、条件Iで定着する場合、図10(c)は、条件IIに変更して定着する場合である。図10における時刻は、図4の時刻aから時刻fまでである。
用紙Paより熱容量が大きい用紙Pbが定着部60に投入されるとする。ここでは、用紙Pb0、用紙Pb1、用紙Pb2で説明する。
まず、図10(a)を説明する。定着部60は、条件Iで制御されているとする。
そして、用紙Pb0が定着部60の投入される時刻aにおける定着ベルト温度Tは、定着可能温度Tc以上の温度Ts0であるとする。
時刻aにおいて、用紙Pb0が投入されると、図4(a)で説明したと同様に、時刻eにおいて、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tcになり、時刻e以降において、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc未満になる。よって、時刻eから時刻fにおいて、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc未満となるので、用紙Pb0において定着不良が生じる。
そこで、制御部40は、画像データを参照し、用紙Pb1に対して、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc未満となる時刻eから時刻fに対応する部分が、空白領域に対応(該当)するか否かを判断する。制御部40は、画像データを受信しレーザ露光器13に送信するので、画像データから空白領域を抽出できる。
図10(b)は、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc未満となる時刻eから時刻fに対応する部分が、用紙Pb1の空白領域に対応すると判断する場合である。この場合は、用紙Pb1を条件Iで定着を実行する。すなわち、時刻eから時刻fに対応する部分は空白領域に対応するので、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc未満であってもかまわない。
よって、用紙Pb1の画像が形成される領域Im1(空白領域以外の領域)は、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc以上となるので、定着が正常に行われ、定着不良を生じない。
図10(c)は、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc未満となる時刻eから時刻fに対応する部分が、用紙Pb2の空白領域に対応しないと判断する場合である。すなわち、用紙Pb2においては、時刻eから時刻fに対応する部分に画像が形成される領域Im2が存在する。
この場合は、制御部40は、用紙P2に対して、条件IIに変更して定着を実行する。条件IIでは、時刻fにおける最低温度Tmin2は、定着可能温度Tc以上となるので、定着が正常に行われ、定着不良を生じない。
図11は、第2の実施の形態での定着部60の制御の他の一例を示す図である。図11は、図3(b)に示した定着ベルト温度Tの変化に対応し、図11(a)は、条件Iでの定着ベルト温度Tを示す図、図11(b)は、条件Iで定着する場合、図11(c)は、条件IIに変更して定着する場合である。
用紙Paより熱容量が大きい用紙Pbが定着部60に投入されるとする。ここでは、用紙Pb0、用紙Pb1、用紙Pb2で説明する。
まず、図11(a)を説明する。定着部60は、条件Iで制御されているとする。
そして、用紙Pb0が定着部60の投入される時刻aにおける定着ベルト温度Tは、定着可能温度Tc以上の温度Ts0であるとする。
時刻aにおいて、用紙Pb0が投入されると、図4(b)で説明したと同様に、時刻cにおいて、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc以下の最低温度Tmin0になる。その後、定着ベルト温度Tが上昇するが、時刻bから時刻dにおいて、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc未満となるので、用紙Pb0において定着不良が生じる。
そこで、制御部40は、画像データを参照し、用紙Pb1に対して、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc未満となる時刻から時刻に対応する部分が、空白領域に対応するか否かを判断する。
図11(b)は、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc未満となる時刻bから時刻dに対応する部分が、用紙Pb1の空白領域に対応すると判断する場合である。この場合は、用紙Pb1を条件Iで定着を実行する。すなわち、用紙Pb1の時刻bから時刻dに対応する部分は空白領域に対応するので、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc未満であってもかまわない。
よって、用紙Pb1の画像が形成される領域Im1(空白領域以外の領域)は、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc以上となるので、定着が正常に行われ、定着不良を生じない。
図11(c)は、定着ベルト温度Tが定着可能温度Tc未満となる時刻bから時刻dに対応する部分が、用紙Pb2の空白領域に対応しないと判断する場合である。すなわち、用紙P2においては、時刻bから時刻dに対応する部分に画像が形成される領域Im2が存在する。この場合は、制御部40は、用紙Pb2に対して、条件IIに変更して定着を実行する。条件IIでは、時刻cにおける最低温度Tmin2は、定着可能温度Tc以上となるので、定着が正常に行われ、定着不良を生じない。
図12は、第2の実施の形態が適用される定着部60を制御する方法を説明するフローチャートである。
ここでも、定着部60の定着ベルト61を加熱する条件は、条件I(省エネルギモード)と、条件Iに比べて定着ベルト61に供給される電力が大きい条件II(通常モード)とを有しているとする。そして、条件Iをデフォルトとする。
なお、図7と同様なステップは、同じ符号を付す。
デフォルトである条件Iにおいて一連の定着処理を開始するとする。
条件Iで定着処理が実行され(ステップ11)、ステップ11と並行して、定着ベルト温度Tの測定が実行される(ステップ12)。
そして、定着ベルト温度Tの測定結果から、定着ベルト温度Tの最低温度Tminが定着可能温度Tc以上であるか否かが判断される(ステップ13)。ステップ13において、肯定(Yes)の判断がされる場合、すなわち、定着ベルト温度Tの最低温度Tminが定着可能温度Tc以上である場合には、ステップ11及びステップ12に戻って、条件Iでの定着及び定着ベルト温度Tの測定が並行して実行される。
一方、ステップ13において、否定(No)の判断がされる場合、すなわち、定着ベルト温度Tの最低温度Tminが定着可能温度Tc未満である場合には、画像データが参照され空白領域が抽出される(ステップ31)。
そして、定着ベルト温度Tの最低温度Tminが定着可能温度Tc未満となる領域が空白領域に対応するか否かが判断される(ステップ32)。
ステップ32において肯定(Yes)と判断される場合、すなわち、定着ベルト温度Tの最低温度Tminが定着可能温度Tc未満となる領域が空白領域に対応する場合は、ステップ11及びステップ12に戻って、条件Iによって定着及び定着ベルト温度Tの測定が実行される。
ステップ32において否定(No)と判断される場合、すなわち、定着ベルト温度Tの最低温度Tminが定着可能温度Tc未満となる領域が空白領域に対応しない場合は、条件IIに変更される(ステップ15)。
そして、条件IIにより定着処理が実行され(ステップ16)、それと並行して定着ベルト温度Tが測定される(ステップ21)。
その後、定着ベルト温度Tの最低温度Tminが定着可能温度Tcより温度差Tg以上高いか否かが判断される(ステップ22)。ステップ22において、肯定(Yes)の判断がされる場合、すなわち、定着ベルト温度Tの最低温度Tminが定着可能温度Tcより温度差Tg以上高い場合には、条件IIから条件Iに変更される(ステップ22)。そして、ステップ11及びステップ12に戻って、条件Iでの定着及び定着ベルト温度Tの測定が実行される。
一方、ステップ22において、否定(No)の判断がされる場合、すなわち、定着ベルト温度Tの最低温度Tminと定着可能温度Tcとの差が温度差Tg未満である場合には、ステップ16及びステップ21に戻って、条件IIでの定着及び定着ベルト温度Tの測定が実行される。
このようにすることで、定着不良の発生を抑制できるとともに、定着部60に供給される電力を抑制できる。
第1の実施の形態及び第2の実施の形態では、条件Iと条件IIとの2つの条件において説明した。しかし、条件が3以上であって、最低温度Tminと定着可能温度Tcとの差に基づいて、3以上の条件を変えるようにしてもよい。
また、用紙Pを定着することで、定着ベルト温度Tを測定している。このため、定着ベルト温度Tを測定する用紙Pが定着不良を発生することがありうる。この場合、定着ベルト温度Tが測定されればよく、トナー像が用紙Pに定着されることを要しない。
よって、定着不良が生じることが予測される場合には、定着ベルト温度Tを測定する定着処理は、白紙などダミーの用紙Pで行ってもよい。これにより、定着不良が発生することが抑制される。
10…一次転写部、11…感光体ドラム、13…レーザ露光器、14…現像器、20…二次転写部、40…制御部、50…用紙収容部、60…定着部、61…定着ベルト、62…加圧ロール、80…温度測定部、85…磁場発生ユニット、100…画像形成装置、851…励磁コイル、853…励磁回路、T…定着ベルト温度、Tc…定着可能温度、Tmin…最低温度

Claims (6)

  1. 像保持体と、
    前記像保持体に静電潜像を形成する露光手段と、
    前記露光手段により形成された静電潜像をトナーにより現像してトナー像とする現像手段と、
    前記トナー像を記録媒体に順に転写する転写手段と、
    電力の供給によって加熱される定着部材を有し、当該定着部材の熱により前記トナー像を前記記録媒体に定着する定着手段と、
    前記記録媒体が前記定着手段を通過する過程において前記定着部材の温度を測定する温度測定手段と、
    受信した画像データに基づいて、前記記録媒体において前記トナー像が形成されない空白領域を抽出する抽出手段と、
    前記抽出手段によって抽出された前記空白領域が、前記温度測定手段により測定された前記定着部材における予め定められた温度未満となる領域に対応するか否かを判断する判断手段と、
    前記判断手段によって前記空白領域が前記予め定められた温度未満の領域に対応すると判断される場合に、定着の条件を変更せず、当該判断手段によって当該空白領域が当該予め定められた温度未満の領域に対応しないと判断される場合に、定着の条件を変更する変更手段と
    を備えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記定着手段が、前記定着部材に予め定められた電力が供給された第1の条件で複数の記録媒体に対して定着を開始する場合において、
    前記変更手段は、前記複数の記録媒体の一つの記録媒体において前記温度測定手段により測定された前記定着部材の最低温度が予め定められた温度未満となる場合に、当該複数の記録媒体における引き続く記録媒体に対して当該定着部材の最低温度が当該予め定められた温度以上となるように、当該定着部材に供給される電力を前記第1の条件に比べて増加した第2の条件に変更することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記定着手段が、前記定着部材に予め定められた電力が供給された第1の条件で複数の記録媒体に対して定着を開始する場合において、
    前記変更手段は、前記複数の記録媒体の一つの記録媒体において前記温度測定手段により測定された前記定着部材の最低温度が予め定められた温度未満となる場合に、当該複数の記録媒体における引き続く記録媒体に対して当該定着部材の最低温度が当該予め定められた温度以上となるように、当該記録媒体が前記定着手段を通過する時間が前記第1の条件より長い第3の条件に変更することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記定着手段が、前記定着部材に予め定められた電力が供給された第1の条件で複数の記録媒体に対して定着を開始する場合において、
    前記変更手段は、前記複数の記録媒体の一つの記録媒体において前記温度測定手段により測定された前記定着部材の最低温度が予め定められた温度未満となる場合に、当該複数の記録媒体における引き続く記録媒体に対して当該定着部材の最低温度が当該予め定められた温度以上となるように、当該記録媒体が前記定着手段に投入されるまでの時間が前記第1の条件より長い第4の条件に変更することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  5. ユーザによる用紙収納部の抜き差し又は用紙設定の変更を検知する検知手段をさらに備え、
    前記定着手段が前記第の条件と異なる件にある場合において、前記変更手段は、前記検知手段がユーザによる用紙収納部の抜き差し又は用紙設定の変更を検知した場合に、当該第1の条件に変更することを特徴とする請求項2乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記定着手段が、前記第2の条件で複数の記録媒体に対して定着を開始する場合において、
    前記変更手段は、前記複数の記録媒体の一つの記録媒体において前記温度測定手段により測定された前記定着部材の最低温度に基づいて、前記第1の条件に変更しても当該複数の記録媒体における引き続く記録媒体に対して当該定着部材の最低温度が前記予め定められた温度以上となると判断する場合に、当該第1の条件に変更することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
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