JP6182852B2 - プライマー組成物の製造方法及びプライマー組成物 - Google Patents

プライマー組成物の製造方法及びプライマー組成物 Download PDF

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Description

本発明は、プライマー組成物に関する。
シーリング材は、建築物等において各種部材間の接合部や隙間を充填し、水密性・気密性等を確保する目的で幅広く使用されている。代表的な建築用のシーリング材として、シリコーン系シーリング材、変成シリコーン系シーリング材、ポリウレタン系シーリング材、ポリサルファイド系シーリング材等の1液型または2液型のものが挙げられる。
建築用のシーリング材は、アクリル電着塗装面、フッ素塗装面等の難接着性の塗装面に対して接着性を示すことが要求される。また、被着体とシーリング材との間の接着性を向上させるためにプライマー組成物が用いられる(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、厚さが薄い被着体に対しても追従可能であり、被着体に対して優れた接着性を有するプライマー組成物が記載されている。特許文献1に記載のプライマー組成物は、トリメチロールプロパン(TMP)末端にジイソシアネートが付加した付加物に、メルカプトシランをチオウレタン反応させた合成物(A)を所定量と、塩素化重合体(B)と、ジイソシアネート化合物(C)と、硬化触媒(D)と、溶剤(E)とを含有するものである。
また、シーリング材を施工した後に、該シーリング材の劣化等により該施工部を改修等する必要が生じる場合がある。このとき、すでに打設されたシーリング材(先打ちシーリング材)を目地から切り取り除去した後にプライマーを塗布し、新規のシーリング材(後打ちシーリング材)を施工するが、先打ちシーリング材を完全に除去できないことがあり、先打ちシーリング材に後打ちシーリング材を打ち継ぎしなければならない場合がある。
特開2011−201994号公報
しかしながら、新規のシーリング材(後打ちシーリング材)を打ち継ぎして施工する場合、先打ちシーリング材が残っているとプライマーと新規のシーリング材との界面で硬化遅延を起こして、目地の動きにより新規のシーリング材が剥離してしまうことがあった。
そこで、プライマーと新規のシーリング材との接着界面で硬化遅延が起きずに接着発現の速いプライマー組成物が切望されている。
本発明は、前記問題に鑑み、接着界面での硬化遅延を抑制し、接着発現を促進して接着性に優れるプライマー組成物を提供することを目的とする。
本発明は、次に示す(1)〜(6)である。
(1) 溶剤(A)と、
塩素化重合体(B)と、
ジイソシアネート化合物(C)と、
ポリイソシアネート化合物(D)と、
メルカプト基を有するシランカップリング剤(E)と、
触媒(F)と、
を含み、
前記溶剤(A)と前記塩素化重合体(B)と前記ジイソシアネート化合物(C)と前記メルカプト基を有するシランカップリング剤(E)と前記触媒(F)とを混合した後、前記ポリイソシアネート化合物(D)を混合して得られることを特徴とするプライマー組成物。
(2) 溶剤(A)と、
塩素化重合体(B)と、
ジイソシアネート化合物(C)と、
ポリイソシアネート化合物(D)と、
メルカプト基を有するシランカップリング剤(E)と、
触媒(F)と、
を含み、
前記ジイソシアネート化合物(C)が芳香族系ジイソシアネート化合物であることを特徴とするプライマー組成物。
(3) 前記触媒(F)が錫系触媒である上記(1)または(2)に記載のプライマー組成物。
(4) 2成分形変成シリコーン系シーリング材用に用いられる上記(1)から(3)の何れか1つに記載のプライマー組成物。
(5) シーリング材とシーリング材との打ち継ぎ用に用いられる上記(1)から(4)の何れか1つに記載のプライマー組成物。
(6) 前記シーリング材が、加水分解性ケイ素含有基を有する有機重合体を含む上記(4)または(5)に記載のプライマー組成物。
本発明は、次に示す(1)〜(7)である。
(1) 溶剤(A)と塩素化重合体(B)とジイソシアネート化合物(C)とメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)と前記ジイソシアネート化合物(C)100質量部に対して1.0質量部以上5.0質量部以下の触媒(F)とを混合して反応させる第1工程と、前記第1工程後にポリイソシアネート化合物(D)を混合する第2工程とを含むことを特徴とするプライマー組成物の製造方法。
(2) 溶剤(A)と、
塩素化重合体(B)と、
ジイソシアネート化合物(C)と、
ポリイソシアネート化合物(D)と、
メルカプト基を有するシランカップリング剤(E)と、
前記ジイソシアネート化合物(C)100質量部に対して1.0質量部以上5.0質量部以下の触媒(F)と、
を含み、
前記ジイソシアネート化合物(C)が芳香族系ジイソシアネート化合物であることを特徴とするプライマー組成物。
(3) 前記触媒(F)が錫系触媒である上記(2)に記載のプライマー組成物。
(4) 2成分形変成シリコーン系シーリング材に用いられる上記(2)または(3)に記載のプライマー組成物。
(5) シーリング材とシーリング材との打ち継ぎ用に用いられる上記(2)から(4)の何れか1つに記載のプライマー組成物。
(6) 前記シーリング材が、加水分解性ケイ素含有基を有する有機重合体を含む上記(4)または(5)に記載のプライマー組成物。
(7) 溶剤(A)と塩素化重合体(B)とジイソシアネート化合物(C)とメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)と前記ジイソシアネート化合物(C)100質量部に対して1.0質量部以上5.0質量部以下の触媒(F)とが混合されて反応し、前記ジイソシアネート化合物(C)中の未反応のイソシアネート基が前記反応前に対して低減された反応物と、
ポリイソシアネート化合物(D)とを含むことを特徴とするプライマー組成物。
図1は、剥離試験(ピール試験)の様子を示す斜視図である。
以下、この発明について詳細に説明する。なお、下記の発明を実施するための形態(以下、実施形態という。)により本発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のもの、いわゆる均等の範囲のものが含まれる。さらに、下記実施形態で開示した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
本実施形態に係るプライマー組成物(以下、「本実施形態の組成物」という。)は、溶剤(A)と、塩素化重合体(B)と、ジイソシアネート化合物(C)と、ポリイソシアネート化合物(D)と、メルカプト基を有するシランカップリング剤(E)と、触媒(F)とを含み、溶剤(A)と塩素化重合体(B)とジイソシアネート化合物(C)とメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)と触媒(F)とを混合した後、ポリイソシアネート化合物(D)を混合して得られるプライマー組成物である。
<溶剤(A)>
本実施形態の組成物に含まれる溶剤(A)は、塩素化重合体(B)と、ジイソシアネート化合物(C)と、ポリイソシアネート化合物(D)と、メルカプト基を有するシランカップリング剤(E)および触媒(F)に対して不活性であれば従来公知の各種の溶剤を用いることができる。溶剤(A)としては、特に制限はなく、有機溶剤、水溶性溶媒等、広く公知のものを使用することができる。溶剤(A)としては、具体的には、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、シクロヘキサン等の炭化水素系;テトラクロロメタン、メチレンクロリド等のハロゲン化炭化水素系;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系;ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル系;セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート等のエーテルエステル系;メタノール、エタノール、プロパノール、i−プロパノール、n−ブタノール等のアルコール系;ミネラルスピリッツ等のガソリンから灯油留分に至る石油系;その他に、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等が挙げられる。これらの溶剤は、1種単独でも2種以上を併用して使用してもよい。
中でも、接着速度と作業性とがより良好になるという理由から、メチルエチルケトン、酢酸エチルが好ましい。なお、上記溶剤は、十分に乾燥または脱水してから用いるのが好ましい。
上記溶剤(A)の含有量は、本実施形態の組成物の全質量(合計質量)に対して60質量%以上95質量%以下であることが好ましい。溶剤(A)の含有量がこの範囲であれば、良好な塗布性を得ることができる。
本実施形態の組成物中における溶剤(A)の含有量は、組成物の用途、目的等に応じて、適宜、その含有量を変化させることができる。
<塩素化重合体(B)>
本実施形態の組成物に含まれる塩素化重合体(B)は、塩素化された重合体であれば特に限定されないが、好ましくは、例えば、イソプレン系合成ゴムの塩素化物、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン・プロピレン共重合体、塩素化ポリブタジエン、塩素化ポリスチレン、塩素化ポリブタジエン・スチレン共重合体、クロロスルフォン化ポリエチレン、クロロスルフォン化ポリエチレン・酢酸ビニル共重合体等から好適に選択される。また、塩素化重合体(B)は、上記例示した塩素化重合体を2種以上併用してもよい。
塩素化重合体(B)の塩素化率は、5%以上70%以下が好ましく、10%以上70%以下がより好ましく、40%以上70%以下が特に好ましい。塩素化率が40%以上70%以下であると、接着性と作業性との両面において優れた性質を示す。なお、塩素化率は蛍光X線分析により測定した値である。
塩素化重合体(B)の数平均分子量(Mn)は特に限定されないが、1万〜100万程度であるのが好ましく、特に2万〜50万程度であれば適度な強度と安定性を有し、接着の安定性の観点から好ましい。更に、分子量分布(質量平均分子量Mw/数平均分子量Mn)は、同一分子量における粘度が低くなるという点で範囲が狭いほど好ましい。
塩素化重合体(B)の含有量は、組成物の全質量(合計質量)に対して1質量%以上50質量%以下であり、好ましくは3質量%以上40質量%以下である。
塩素化重合体(B)の含有量が上記範囲内である場合、接着性が向上して、本実施形態の組成物の接着性の安定性が向上する。塩素化重合体(B)の含有量が1質量%未満であると、接着性の安定性が低下する。一方、塩素化重合体(B)の含有量が50質量%超であっても接着性が低下するので好ましくない。
<ジイソシアネート化合物(C)>
本実施形態の組成物に含まれるジイソシアネート化合物(C)は、分子内にイソシアネート基(NCO基)を2個有するものであれば特に限定されない。ジイソシアネート化合物(C)としては、具体的には、例えば、パラフェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート(TDI)、ナフタレンジイソシアネート(NDI)、4、4’ージフェニルメタンジイソシアネート(4,4’−MDI)、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(2,4’−MDI)、トリジンジイソシアネート(TODI)等の芳香族イソシアネート;テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、リジンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート(NBDI)、オクタデシルジイソシアネート等の脂肪族イソシアネート;トランスシクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H12MDI)等の脂環式イソシアネート;キシレンジイソシアネート(XDI)、テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等のアリール脂肪族イソシアネート;上記各イソシアネートの変性イソシアネート等が挙げられる。これらは、それぞれ1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
これらの中でも、好ましくは芳香族イソシアネート、脂肪族イソシアネートを用いることができ、さらに好ましくは芳香族イソシアネートを好適に用いることができる。芳香族イソシアネートとして、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、トリレンジイソシアネート(TDI)が好適に用いられる。脂肪族イソシアネートとして、キシレンジイソシアネート(XDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)が好適に用いられる。これらは、それぞれ1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
従来は、ジイソシアネート化合物(C)が脂肪族イソシアネートであった場合には、ジイソシアネート化合物(C)と、後述するメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)と、後述するポリイソシアネート化合物(D)とを同時に混合するとプライマー組成物と新規のシーリング材との接着界面で硬化遅延が起きて、接着発現が遅くシーリング材が硬化しなかった。これに対して、本実施形態の組成物は、ジイソシアネート化合物(C)と、後述するメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)とを先に混合して、後述するポリイソシアネート化合物(D)よりも先に反応させることによって、ジイソシアネート化合物(C)中の未反応のイソシアネート基を低減させることができるため、プライマー組成物とシーリング材との接着界面での硬化遅延を抑制し、接着発現を促進することができる。
また、ジイソシアネート化合物(C)が芳香族ジイソシアネートを含む場合、または芳香族ジイソシアネートである場合には、後述するポリイソシアネート化合物(D)よりも反応性が高いために、ジイソシアネート化合物(C)とポリイソシアネート化合物(D)とメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)とを同時に混合しても、ジイソシアネート化合物(C)と後述するメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)とを優先して反応させることができる。よって、ジイソシアネート化合物(C)中の未反応のイソシアネート基を低減させることができるため、プライマー組成物とシーリング材との接着界面での硬化遅延を抑制し、接着発現を促進することができる。
ジイソシアネート化合物(C)の含有量は、溶剤(A)100質量部に対して0.5質量部以上50質量部以下であるのが好ましい。
ジイソシアネート化合物(C)の含有量が上記範囲内であると、本実施形態の組成物は接着界面での硬化遅延を抑制することができ硬化性に優れる。
ジイソシアネート化合物(C)が2種以上のジイソシアネート化合物を含む場合、ジイソシアネート化合物(C)中の芳香族系ジイソシアネート化合物の含有量は、ジイソシアネート化合物(C)全量中に1質量%以上100質量%以下が好ましい。芳香族系ジイソシアネート化合物の含有量が上記範囲内であると、本実施形態の組成物は接着界面での硬化遅延を抑制することができ硬化性に優れる。
<ポリイソシアネート化合物(D)>
本実施形態の組成物に含まれるポリイソシアネート化合物(D)は、分子内にイソシアネート基を2個以上有するものであれば特に限定されない。分子内にイソシアネート基を2個有するポリイソシアネート化合物(D)としては、上記のジイソシアネート化合物(C)と同様のものを用いることができる。上記のジイソシアネート化合物(C)以外のポリイソシアネート化合物(D)としては、例えば、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート等のような芳香族ポリイソシアネート;ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMHDI)、リジンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート(NBDI)等のような脂肪族ポリイソシアネート;ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン(HXDI)等のような脂環式ポリイソシアネート;上記のジイソシアネート化合物(C)及び上記のポリイソシアネート化合物(D)のカルボジイミド変性ポリイソシアネート;上記のジイソシアネート化合物(C)及び上記のポリイソシアネート化合物(D)のイソシアヌレート変性ポリイソシアネート等が挙げられる。このようなポリイソシアネート化合物は、それぞれ1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、イソシアネート基を3個以上有するポリイソシアネート化合物(D)としては、具体的には、例えば、トリス(フェニルイソシアネート)チオホスフェート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物等が挙げられる。これらは、それぞれ1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
この他のポリイソシアネート化合物(D)としては、上記のポリイソシアネート化合物に、トリメチロールプロパン(TMP)等の化合物を反応させて得られるポリイソシアネート−付加体およびポリイソシアネート化合物のアダクト、ビウレット体、イソシアヌレート体等も挙げられる。以下、このようなポリイソシアネート化合物(D)を「イソシアネート付加体」という。
このようなイソシアネート付加体としては、具体的には、例えば、HDIをTMPと反応させて得られるHDI−TMP付加体、XDIをTMPと反応させて得られるXDI−TMP付加体、TDIをTMPと反応させて得られるTDI−TMP付加体、TMXDIをTMPと反応させて得られるTMXDI−TMP付加体、HXDIをTMPと反応させて得られるHXDI−TMP付加体、IPDIをTMPと反応させて得られるIPDI−TMP付加体、HDIのビウレット体、HDIのイソシアヌレート体、IPDIのイソシアヌレート体、TDIのイソシアヌレート体等が挙げられる。これらの中でも、TDIをTMPと反応させて得られるTDI−TMP付加体を好適に挙げることができる。
本実施形態の組成物に含まれるポリイソシアネート化合物(D)は、上記のイソシアネート付加体であるのが好ましい。ポリイソシアネート化合物(D)がポリイソシアネート付加体である場合、上述したジイソシアネート化合物(C)よりも反応性が低いため、ジイソシアネート化合物(C)と、後述するメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)との反応を、ポリイソシアネート化合物(D)との反応よりも優先して先に反応させることができる。これにより、ジイソシアネート化合物(C)中の未反応のイソシアネート基を低減できるため、プライマー組成物とシーリング材との接着界面での硬化遅延を抑制し、接着発現を促進させることができる。
上記のイソシアネート付加体の市販品としては、例えば、芳香族ポリイソシアネートであるTDI−TMP付加体(スミジュールL−75、NCO基含有率13.0質量%、住化バイエルウレタン株式会社製)などを好適に用いることができる。
ポリイソシアネート化合物(D)の含有量は、ジイソシアネート化合物(C)100質量部に対して100質量部以上1000質量部以下であり、好ましくは300質量部以上700質量部以下である。
ポリイソシアネート化合物(D)の含有量がこの範囲であると、接着発現が速く十分な接着性が得られる。
<メルカプト基を有するシランカップリング剤(E)>
本実施形態の組成物に含まれるシランカップリング剤(E)は、分子内にメルカプト基を有するシランカップリング剤であれば特に限定されない。シランカップリング剤(E)としては、接着発現を促進させるという観点から分子内にメルカプト基を有するものが好ましい。
メルカプト基を有するシランカップリング剤(E)としては、具体的には、例えば、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプト基含有シラン化合物等が挙げられる。これらの中でも、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランが好適に用いられる。これらのシランカップリング剤は、それぞれ1種単独で用いてもよく、2種以上を混合または反応して用いてもよい。
本実施形態の組成物は、メルカプト基を有するシランカップリング剤(E)以外のその他のシランカップリング剤を含むことができる。その他のシランカップリング剤としては、具体的には、例えば、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン等のエポキシ基含有シラン化合物;
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノ基含有シラン化合物;γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、3−ウレイドプロピルトリエトキシシラン等のウレイド基含有シラン化合物;
ビス(トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド等の(ポリ)スルフィド基含有シラン化合物;ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン等のビニル基含有シラン化合物;γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン等のメタクリロキシ基含有シラン化合物;
β−カルボキシエチルトリエトキシシラン、β−カルボキシエチルフェニルビス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−β−(カルボキシメチル)アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のカルボキシシラン化合物;γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン、γ−イソシアネートエチルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートエチルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートエチルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアネートエチルメチルジメトキシシラン等のイソシアネート基含有シラン化合物;N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(メチルジメトキシシリル)−1−プロパンアミン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(メチルジエトキシシリル)−1−プロパンアミン等のケチミン基含有シラン化合物;γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等のハロゲン含有シラン化合物;メチルシリルエステル等のシリルエステル;オルソケイ酸エステル等のシラン化合物等が挙げられる。これらのシランカップリング剤は、それぞれ1種単独で用いてもよく、2種以上を混合または反応して用いてもよい。
上記のシランカップリング剤の中でもγ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプト基含有シラン化合物が、特に接着発現が速く、打ち継ぎ面での接着性を向上させる効果に優れることから好適に挙げられる。
本実施形態の組成物に含まれるシランカップリング剤(E)は、接着発現が速く優れた接着性を有するという点で、メルカプト基含有シラン化合物が好適に用いられる。
また、上記のシランカップリング剤の珪素に結合している官能基がメトキシ基の場合、エトキシ基よりも反応性が早くなるため、シランカップリング剤の珪素に結合している官能基はエトキシ基よりもメトキシ基であるのが好ましい。
また、上記のシランカップリング剤の珪素に結合している官能基は、ジメトキシ基またはトリメトキシ基であるのがより好ましい。官能基がメトキシ基の場合、変成シリコーン系シーラントとの接着性を向上させることができる。
上記のシランカップリング剤は、市販品を用いてもよく、製造してもよい。製造条件は特に限定されず、公知の方法、条件で行うことができる。
ジイソシアネート化合物(C)とメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)との量は、イソシアネート基とチオール基(SH基)との当量比(NCO基/SH基)が0.5以上2.5以下が好ましく、0.5以上2.0以下がより好ましい。
メルカプト基を有するシランカップリング剤(E)の含有量が上記範囲内であれば、硬化物の物性に悪影響を及ぼすことなく、プライマー組成物と新規のシーリング材との接着界面に対する接着性を向上させることができる。
<触媒(F)>
本実施形態の組成物は、触媒(F)を含有することにより接着発現が速くなりシーリング材の打ち継ぎ面に対しても十分な接着性が得られる。本実施形態の組成物では、触媒(F)を塩素化重合体(B)の硬化剤として用いることができる。本実施形態の組成物に含有される触媒(F)としては、硬化性樹脂と反応可能なものであれば特に制限されない。
本実施形態の組成物に含まれる触媒(F)としては、接着促進効果が優れている点で、金属系触媒、錫系触媒、アミン系触媒などが挙げられる。
金属系触媒、錫系触媒、アミン系触媒としては、有機金属化合物、第3級アミン類、第3級アミン類とカルボン酸等の塩類などが挙げられる。具体的には、有機金属化合物としては、例えば、オクタン酸錫、オクチル酸錫、ブタン酸錫、ナフテン酸錫、カプリル酸錫、オレイン酸錫等の2価の有機錫化合物;ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジステアレート、ジブチル錫ジオレエート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジバーサテート、ジフェニル錫ジアセテート、ジブチル錫ジメトキシド、ジブチル錫オキサイド、ジブチル錫ビス(トリエトキシシリケート)、ジブチル錫オキサイドとフタル酸エステルとの反応物等の4価の有機錫化合物;ジブチル錫ビス(アセチルアセトナート)、錫系キレート化合物、ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトナート)、チタンテトラキス(アセチルアセトナート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトナート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、アセチルアセトンコバルト、アセチルアセトン鉄、アセチルアセトン銅、アセチルアセトンマグネシウム、アセチルアセトンビスマス、アセチルアセトンニッケル、アセチルアセトン亜鉛、アセチルアセトンマンガン等の各種金属のキレート化合物;テトラ−n−ブチルチタネート、テトラプロピルチタネート等のチタン酸エステル類;その他、オクチル酸鉛やオクチル酸ジルコニウム等のマンガン、鉄、コバルト、銅、亜鉛、ジルコニウム、鉛、ビスマス等の錫以外の各種金属と、オクチル酸、ステアリン酸、ナフテン酸等の各種有機酸との金属有機酸塩などが挙げられる。アミン類としては、例えば、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、ドデシルアミン、オレイルアミン、シクロヘキシルアミン、ベンジルアミンのような第1級アミン;ジブチルアミンのような第2級アミン;ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、グアニジン、ジフェニルグアニジン、キシリレンジアミンのようなポリアミン;トリエチレンジアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]−7−ウンデセンのような環状アミン;モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンのようなアミノアルコール化合物;2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールのようなアミノフェノール化合物等のアミン化合物およびそのカルボン酸塩;ベンジルトリエチルアンモニウムアセタートのような第4級アンモニウム塩;過剰のポリアミンと多塩基酸とから得られる低分子量アミド樹脂;過剰のポリアミンとエポキシ化合物との反応生成物等が挙げられる。また、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリエチレンジアミン、ヘキサメチレンテトラミン、1,8−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデセン−7(DBU)、1,4−ジアザビシクロ[2,2,2]オクタン(DABCO)、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン等の第3級アミン類、或いはこれらのアミン類とカルボン酸等の塩類などが挙げられる。これらの触媒は、それぞれ1種単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
中でも、微量で大きな触媒能を有するという観点から、錫系触媒、アミン系触媒が好ましく、特に錫系触媒が好ましい。錫系触媒とアミン系触媒とは何れか一方または両方を用いてもよい。錫系触媒としては、2価または4価のどちらか一方を用いてもよいし、両方を併用して用いることもできる。アミン系触媒としては、第3級アミン類を用いるのが好ましい。
本実施形態の組成物に含まれる錫系触媒として、接着発現を促進できるという観点から、ジブチル錫オキサイドやジオクチル錫オキサイド等のジアルキル錫オキサイドと、ジオクチルフタレート、ジイソデシルフタレート、メチルマレエート等のエステル化合物との反応物(例えば、DINP変性錫系触媒である、商品名「MSCAT−01」、「MSCAT−02」:日本化学産業株式会社製、商品名「No.918」:三共有機合成株式会社製)が好適に挙げられる。
上記触媒(F)の含有量は、ジイソシアネート化合物(C)100質量部に対して1.0以上5.0質量部以下であり、好ましくは1.5質量部以上3.0質量部以下である。
触媒(F)の含有量が上記範囲内であると、本実施形態の組成物は接着発現が速くなりシーリング材の打ち継ぎ面に対しても十分な接着性が得られる。
本実施形態においては、触媒(F)を用いることにより、シーリング材との接着反応速度を速めるとともに、接着反応の進行を促進して接着に到る作業時間の短縮を図ることができる。また、触媒(F)として、錫系触媒を用いることで、接着発現を促進することができ、シーリング材の打ち継ぎ面に対する初期接着性を向上させることができる。
本実施形態に係る組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、上述した各成分以外に、必要に応じて、各種の添加剤を含有することができる。添加剤としては、例えば、充填剤、可塑剤、顔料、染料、老化防止剤、酸化防止剤、帯電防止剤、難燃剤、接着付与剤、安定剤、分散剤等が挙げられる。これらの中の2種類以上を含有してもよい。添加剤等は一般的な方法で混練して組成物とし、加硫又は架橋するのに使用することができる。これらの添加剤の配合量は本実施形態の目的に反しない限り、従来の一般的な配合量とすることができる。
充填剤としては、各種形状の有機または無機の充填剤が挙げられる。具体的には、例えば、ろう石クレー、カオリンクレー、焼成クレー;ケイ砂、ヒュームドシリカ、焼成シリカ、沈降シリカ、粉砕シリカ、溶融シリカ;珪藻土;炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム(軽質炭酸カルシウム)、コロイダル炭酸カルシウム、酸化鉄、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化バリウム、酸化マグネシウム;炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛;カーボンブラックなどの有機または無機充填剤;これらの脂肪酸、樹脂酸、脂肪酸エステル等により表面処理された処理物、脂肪酸エステルウレタン化合物等により表面処理された処理物などが挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
可塑剤としては、例えば、ポリプロピレングリコール、フタル酸ジイソノニル(DINP)、フタル酸ジオクチル(DOP)、フタル酸ジブチル(DBP);アジピン酸ジオクチル、コハク酸イソデシル;ジエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールエステル;オレイン酸ブチル、アセチルリシノール酸メチル;リン酸トリクレジル、リン酸トリオクチル;アジピン酸プロピレングリコールポリエステル、アジピン酸ブチレングリコールポリエステル;アルキルスルホン酸フェニルエステル(例えば、Bayer社製のメザモール)等が挙げられる。これらは、単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
顔料は、無機顔料および有機顔料の何れでも両方でもよい。例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛、群青、ベンガラ、リトポン、鉛、カドミウム、鉄、コバルト、アルミニウム、塩酸塩、硫酸塩の無機顔料、アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料などの有機顔料等を用いることができる。
染料は、特に限定されず、従来公知のものを用いることができる。例えば、黒色染料、黄色染料、赤色染料、青色染料、褐色染料等が挙げられる。
老化防止剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系化合物、ヒンダードアミン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物等が挙げられる。
酸化防止剤としては、例えば、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)等が挙げられる。
帯電防止剤としては、例えば、第四級アンモニウム塩;ポリグリコール、エチレンオキサイド誘導体等の親水性化合物が挙げられる。
難燃剤としては、例えば、クロロアルキルホスフェート、ジメチル・メチルホスホネート、臭素・リン化合物、アンモニウムポリホスフェート、ネオペンチルブロマイド−ポリエーテル、臭素化ポリエーテル等が挙げられる。
接着付与剤としては、例えば、テルペン樹脂、フェノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂、ロジン樹脂、キシレン樹脂、エポキシ樹脂、各種シランカップリング剤等が挙げられる。
安定剤としては、例えば、脂肪酸シリルエステル、脂肪酸アミドトリメチルシリル化合物等が挙げられる。
分散剤は、固体を微細な粒子にして液中に分散させる物質をいい、例えば、ヘキサメタリン酸ナトリウム、縮合ナフタレンスルホン酸ナトリウム、界面活性剤等が挙げられる。
上記の各種の添加剤は適宜、組み合わせて用いることができる。
本実施形態に係る組成物を製造する方法は、例えば、上述した溶剤(A)と塩素化重合体(B)とジイソシアネート化合物(C)とメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)と触媒(F)とを窒素などの不活性ガス雰囲気下で、混合機等の攪拌装置を用いて十分に混合した後、ポリイソシアネート化合物(D)を混合する方法が挙げられる。また、ジイソシアネート化合物(C)が、芳香族系ジイソシアネート化合物を含む場合、または芳香族ジイソシアネートである場合には、上述した溶剤(A)と塩素化重合体(B)とジイソシアネート化合物(C)とポリイソシアネート化合物(D)とメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)と触媒(F)とを窒素などの不活性ガス雰囲気下で、混合機等の攪拌装置を用いて十分に混合する方法が挙げられる。
上述したように、本実施形態の組成物は、溶剤(A)と、塩素化重合体(B)と、ジイソシアネート化合物(C)と、ポリイソシアネート化合物(D)と、メルカプト基を有するシランカップリング剤(E)と、触媒(F)と、を含み、溶剤(A)と塩素化重合体(B)とジイソシアネート化合物(C)とメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)と触媒(F)とを混合した後、ポリイソシアネート化合物(D)を混合して得られるプライマー組成物である。これにより、ジイソシアネート化合物(C)とメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)とを先に反応させることができるためジイソシアネート化合物(C)中の未反応のイソシアネート基を低減させることができる。よって、プライマーと新規のシーリング材との接着界面で硬化遅延を抑制し、接着発現が促進できるため接着性を向上させることができる。
また、ジイソシアネート化合物(C)が、芳香族系ジイソシアネート化合物を含む場合、または芳香族ジイソシアネートである場合には、溶剤(A)と塩素化重合体(B)とジイソシアネート化合物(C)とポリイソシアネート化合物(D)とメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)と触媒(F)とを混合して、ジイソシアネート化合物(C)とメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)とを優先して先に反応させることができるため、プライマーと新規のシーリング材との接着界面で硬化遅延を抑制し、接着発現が促進できるため接着性を向上させることができる。
本実施形態の組成物は、以上のような優れた特性を有することから、建築用、土木用、コンクリート用、木材用、金属用、ガラス用、プラスチック用等のプライマー、シーリング材、接着剤等の用途に好適に用いられる。
また、本実施形態の組成物は、難接着性塗装部材用のプライマーとしても好適に使用できる。本実施形態の組成物を好適に使用できる難接着性塗装部材の材料としては、例えば、アクリル電着塗装部材、フッ素焼付け塗装部材、陽極酸化塗装部材などが挙げられる。また、本実施形態の組成物は、難接着性塗装部材以外の部材にも使用することができる。
また、プライマーとして用いる場合には、被着体として、シリコーン系シーリング材、加水分解性ケイ素基を有する有機重合体(変成シリコーン系)シーリング材、ポリウレタン系シーリング材、ポリサルファイド系シーリング材等が挙げられ、特にシリコーン系シーリング材、加水分解性ケイ素基を有する有機重合体シーリング材、ポリウレタン系シーリング材が好適に用いられる。これらの中でも、加水分解性ケイ素含有基を有する有機重合体シーリング材が好適に用いられる。なお、加水分解性ケイ素基を有する有機重合体シーリング材は変成シリコーン系シーリング材、及び2成分形変成シリコーン系シーリング材を含むものである。従って、本実施形態の組成物によれば、シーリング材(後打ちシーリング材)を打ち継ぎして施工する場合でも優れた接着性を有することができる。
本実施形態の組成物をプライマー組成物として用いた場合の被着体としての加水分解性ケイ素含有基を有する有機重合体は、ケイ素原子に結合した1個〜3個のヒドロキシ基と加水分解性基との何れか一方または両方を有し、湿気や架橋剤の存在下、必要に応じて触媒等を使用することにより縮合反応を起こしてシロキサン結合を形成することにより架橋しうるケイ素含有基である。被着体が加水分解性ケイ素含有基を有する有機重合体を含有することにより、本実施形態のプライマー組成物と新規の加水分解性ケイ素基を有する有機重合体シーリング材との接着界面で硬化遅延を抑制でき、接着発現が速く優れた接着性を有することができる。加水分解性ケイ素含有基としては、例えば、アルコキシシリル基、アルケニルオキシシリル基、アシロキシシリル基、アミノシリル基、アミノオキシシリル基、オキシムシリル基、アミドシリル基等が挙げられる。具体的には、下記式で例示される、アルコキシシリル基、アルケニルオキシシリル基、アシロキシシリル基、アミノシリル基、アミノオキシシリル基、オキシムシリル基、アミドシリル基等が好適に用いられる。
Figure 0006182852
特に、中でも取扱いが容易である観点から、加水分解性ケイ素含有基は、アルコキシシリル基であることが好ましい。
また、アルコキシシリル基のケイ素原子に結合するアルコキシ基は、特に限定されないが、原料の入手が容易であるなどの観点から、メトキシ基、エトキシ基またはプロポキシ基が好適に挙げられる。
アルコキシシリル基のケイ素原子に結合するアルコキシ基以外の基は、特に限定されず、例えば、水素原子またはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基等の炭素原子数が20以下である、アルキル基、アルケニル基もしくはアリールアルキル基などが好適に挙げられる。
加水分解性ケイ素含有基を有する有機重合体が有する加水分解性ケイ素含有基の数は、1分子あたり少なくとも1個である。また、加水分解性ケイ素基の結合位置は、主鎖の末端であるのが好ましく、主鎖の末端のみであるのがより好ましい。また、主鎖の両末端にそれぞれ加水分解性シリル基を有するのが接着性、耐候性の点から好ましい。
本実施形態の組成物を被着体に接着させる方法は特に限定されない。例えば、本実施形態の組成物を被着体に塗布、浸漬して、接着させることができる。本実施形態の組成物の硬化は5℃以上40℃以下、30%RH以上70%RH以下の条件下で行うことが好ましい。
以上、本発明のプライマー組成物について詳細に説明したが、本発明は上記の例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、各種の変更および改良を行ってもよい。
以下、本実施形態に係る組成物を実施例により具体的に説明する。ただし、本実施形態に係る組成物はこれらに限定されるものではない。
<プライマー組成物の調製(実施例1〜8)>
表1に示す各成分のうち、溶剤(A)と塩素化重合体(B)とジイソシアネート化合物(C)とメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)と触媒(F)とを、同表に示す配合量(質量部)で配合しこれらを均一に混合(約5時間)した後、ポリイソシアネート化合物(D)を、同表に示す配合量(質量部)で配合し、さらに均一に混合(約1時間)して表1に示される実施例1〜8の各プライマー組成物を調製した。各々の実施例における各成分の配合量を表1に示す。
<プライマー組成物の調製(実施例9〜12、比較例1〜4)>
表1に示す各成分を、同表に示す配合量(質量部)で配合しこれらを均一に混合(約1時間)して表1に示される実施例9〜12、比較例1〜4の各プライマー組成物を調製した。各々の実施例、比較例における各成分の配合量を表1に示す。
<接着性(ピール試験)>
図1は、剥離試験の様子を示す斜視図である。メラミン樹脂コートの超耐候性アクリル電着塗装板(アルミニウム板)11に変成シリコーン系のシーリング材12(商品名:スーパーII、横浜ゴム株式会社製)を塗布し、20℃で15時間養生して硬化させた後、カッターにてシーリング材12の表面を削り取った。その後、上記で得られた各プライマー組成物13を削り取ったシーリング材12の表面に塗布し、20℃で2分間放置した後、変成シリコーン系のシーリング材14(商品名:スーパーII、横浜ゴム株式会社製)を塗布し、以下に示す硬化・養生条件で硬化させて試験体とした。
(硬化・養生条件)
・接着性:20℃で15時間養生、及び20℃で30時間養生
得られた各試験体について、以下に示す方法で、各プライマー組成物の90°剥離試験(ピール試験)を行い、接着界面を目視にて観察して評価した。図1に示すように、シーリング材14を被着体13から矢印A方向に被着体13に対して90度となるように剥離させて接着性を下記評価基準に基づいて評価した。その結果を表1に示す。
(評価基準)
○:プライマーとシーリング材との接着界面が硬化している
×:プライマーとシーリング材との接着界面が未硬化である
Figure 0006182852
上記表1に示される各成分は、以下のとおりである。
・溶剤(A):酢酸エチル、関東化学株式会社製
・塩素化重合体(B):商品名「ペルグートS170」、住化バイエルウレタン株式会社製
・ジイソシアネート化合物(C1):芳香族イソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、商品名「スミジュール44S」、住友バイエルジャパン株式会社製
・ジイソシアネート化合物(C2):芳香族イソシアネート、トリレンジイソシアネート(TDI)、商品名「TDI80」、三井化学株式会社製
・ジイソシアネート化合物(C3):脂肪族イソシアネート、キシレンジイソシアネート(XDI)、商品名「タケネート500」、三井化学ポリウレタン株式会社製
・ジイソシアネート化合物(C4):脂肪族イソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、商品名「デュラネート50M」、旭化成ケミカルズ株式会社製
・ポリイソシアネート化合物(D):TDI−TMP付加体、商品名「スミジュールL−75」、NCO基含有率13.0質量%、固形分65%、住化バイエルウレタン株式会社製
・メルカプト基を有するシランカップリング剤(E):γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、商品名「KBM−803」、信越化学工業株式会社製
・触媒(F):DINP変性錫系触媒、商品名「MSCAT−02」、日本化学産業株式会社製
表1に示す結果から、実施例1〜12では、15時間及び30時間養生後では、何れもプライマーとシーリング材との接着界面が硬化しており、何れも接着発現が速く接着性に優れることが確認された。
これに対して、比較例1〜4では、30時間養生後では何れもプライマーとシーリング材との接着界面が硬化していたが、15時間養生後では何れもプライマーとシーリング材との接着界面が未硬化であり、何れも接着発現が遅く接着性に劣ることが確認された。
従って、溶剤(A)と塩素化重合体(B)とジイソシアネート化合物(C)とメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)と触媒(F)とを所定時間混合してジイソシアネート化合物(C)とメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)とを反応させた後、ポリイソシアネート化合物(D)を配合して混合した組成物は、プライマーと新規のシーリング材との接着界面で硬化遅延が起きずに、接着発現が速く接着性を向上させることができることが確認された(実施例1〜8参照)。
また、ジイソシアネート化合物(C)が芳香族イソシアネートである場合、溶剤(A)と塩素化重合体(B)とジイソシアネート化合物(C)とポリイソシアネート化合物(D)とメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)と触媒(F)とを混合して、ジイソシアネート化合物(C)とメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)とを優先して反応させることで、プライマーと新規のシーリング材との接着界面で硬化遅延が起きずに、接着発現が速く接着性を向上させることができることが確認された(実施例9〜12参照)。
よって、溶剤(A)と塩素化重合体(B)とジイソシアネート化合物(C)とポリイソシアネート化合物(D)とメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)と触媒(F)とを含み、ジイソシアネート化合物(C)とメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)とを優先して反応させたプライマー組成物は、従来のプライマー組成物と比べてプライマー組成物と新規のシーリング材との接着界面での硬化遅延を抑制し、接着発現を促進させることができ、接着性に優れることから、シーリング材を打ち継ぐ際に用いるプライマー組成物として好適に用いることができることが判明した。
11 被着体
12 シーリング材
13 プライマー組成物
14 シーリング材

Claims (7)

  1. 溶剤(A)と塩素化重合体(B)とジイソシアネート化合物(C)とメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)と前記ジイソシアネート化合物(C)100質量部に対して1.0質量部以上5.0質量部以下の触媒(F)とを混合して反応させる第1工程と、前記第1工程後にポリイソシアネート化合物(D)を混合する第2工程とを含むことを特徴とするプライマー組成物の製造方法。
  2. 溶剤(A)と、
    塩素化重合体(B)と、
    ジイソシアネート化合物(C)と、
    ポリイソシアネート化合物(D)と、
    メルカプト基を有するシランカップリング剤(E)と、
    前記ジイソシアネート化合物(C)100質量部に対して1.0質量部以上5.0質量部以下の触媒(F)と、
    を含み、
    前記ジイソシアネート化合物(C)が芳香族系ジイソシアネート化合物であることを特徴とするプライマー組成物。
  3. 前記触媒(F)が錫系触媒である請求項2に記載のプライマー組成物。
  4. 2成分形変成シリコーン系シーリング材に用いられる請求項2または3に記載のプライマー組成物。
  5. シーリング材とシーリング材との打ち継ぎ用に用いられる請求項2から4の何れか1項に記載のプライマー組成物。
  6. 前記シーリング材が、加水分解性ケイ素含有基を有する有機重合体を含む請求項4または5に記載のプライマー組成物。
  7. 溶剤(A)と塩素化重合体(B)とジイソシアネート化合物(C)とメルカプト基を有するシランカップリング剤(E)と前記ジイソシアネート化合物(C)100質量部に対して1.0質量部以上5.0質量部以下の触媒(F)とが混合されて反応し、前記ジイソシアネート化合物(C)中の未反応のイソシアネート基が前記反応前に対して低減された反応物と、
    ポリイソシアネート化合物(D)とを含むことを特徴とするプライマー組成物。
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