JP6179367B2 - 車両用排気浄化装置 - Google Patents
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Description
この再生制御の実行時には、ディーゼルエンジンは、排気ガスの温度を上昇させることにより、粒子状物質が燃焼する目標温度までフィルタの温度を上昇させる必要がある。しかし、ディーゼルエンジンを搭載した車両が、渋滞による低速走行などのエンジン負荷の低い走行状態になると、目標温度を維持することができず、再生制御が中断され、フィルタ内に粒子状物質が燃え残る可能性がある。
また、特許文献2では、ナビゲーションシステムからの情報に基づいて、排気ガスの温度を上昇させる触媒を活性化させるまでの間に渋滞走行になると予測された場合は、再生制御を禁止することが提案されている。
そこで、本発明は、再生制御が必要になったときに渋滞発生地点が現在地の近くにある場合でも、粒子状物質が燃焼されず残ってしまうことを減らすことができる車両用排気浄化装置を提供することを目的としている。
上記の第2の態様によれば、走行時間により再生制御が完了するかを判定しているため、容易に精度良く再生制御が完了するかを判定することができる。
この車両用排気浄化装置10は、ディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)11と、酸化触媒12と、差圧センサ13と、燃料噴射装置14と、エンジンECU(Electronic Control Unit)15と、を備えて構成され、捕集した粒子状物質の量が規定値を超えると、この粒子状物質を燃焼させる再生制御を行うようになっている。
エンジンECU15は、CPU(Central Processing Unit)やメモリなどを備え、予めメモリ内に格納されている各種制御プログラムに従って必要な燃料噴射を燃料噴射装置14にさせるなどしてエンジンの稼動制御を実行する。
ここで、渋滞状況は、道路種別ごとに設定された基準の走行速度と実際の走行速度を比較して決められ、例えば、一般道路で実際の走行速度が10km/h未満であれば「渋滞」、一般道路で実際の走行速度が10km/h以上20km/h未満であれば「混雑」などと設定される。
制御部40は、交通情報受信回路38から交通情報を受信すると、液晶表示ユニット36に表示中の道路地図に含まれる道路の交通情報を抽出し、例えば、交通規制の種別を表すアイコンを実施地点や実施区間の道路地図に重ねて表示したり、道路の混雑状況を道路の色(渋滞は「赤色」、混雑は「橙色」など)で表して道路地図に重ねて表示したりする。
ユーザの入力部35の操作により目的地が入力されると、制御部40は、記憶媒体39に格納されている地図情報と交通規制の情報の通行止めの情報などを参照して自車両1の現在地から目的地までの走行経路を検索し、道路地図に走行経路を重ねて液晶表示ユニット36に表示する。このとき、走行経路が複数検索された場合には、制御部40は、液晶表示ユニット36に複数の走行経路を表示して、入力部35の操作によってユーザに1つの走行経路を選択させる。
エンジンECU15とナビゲーション装置30の制御部40とは、CAN(Controller Area Network)通信を行って相互に情報取得要求や取得情報などの授受を行うようになっている。
ここで、再生許可堆積量は、再生制御を行うと一定時間内にほぼ100%再燃焼する堆積量で、実験等により求められ、エンジンECU15のメモリ内に格納されている。
また、エンジンECU15は、ナビゲーション装置30の制御部40に現在地から目的地までの走行経路と走行経路上の交通情報と目的地までの所要時間の取得を要求する。すなわち、エンジンECU15は、経路情報取得部15bを構成する。
目的地までの所要時間が再生時間以上であり、かつ、走行経路上に渋滞や速度規制が有る場合、エンジンECU15は、DPF11の再生が困難な非再生区間を自車両1が通過するのに必要な時間として非再生区間通過時間を後述するように算出する。
次いで、エンジンECU15は、抽出した渋滞している道路区間について、交通情報の渋滞の情報から、それぞれの渋滞区間を通過するのに要する所要時間を求め、全てを加算して渋滞通過時間とする。
次いで、エンジンECU15は、渋滞通過時間と速度規制通過時間とを加算して非再生区間通過時間を算出し、目的地までの所要時間から非再生区間通過時間を減算した時間を再生可能時間とし、この再生可能時間と再生時間を比較し、再生時間のほうが長い場合、再生制御は行わない。すなわち、エンジンECU15は非再生区間通過時間算出部15cを構成する。
なお、渋滞区間や速度規制区間ではなくても、非再生区間と非再生区間の間などで、走行時間が短い区間は、DPF11内の温度が粒子状物質を燃焼させるのに必要な目標温度に到達しなかったり、目標温度に到達したとしても粒子状物質の燃焼量が少なくなってしまったりするため、非再生区間として走行時間を非再生区間通過時間に入れるようにしてもよい。
なお、目的地が設定されていなかった場合、エンジンECU15は、再生制御を行わない。
エンジンECU15は、再生制御を開始すると、予め設定された時間間隔でナビゲーション装置30の制御部40から自車両1の位置情報を取得しながら、非再生区間とした道路区間では再生制御を停止し、非再生区間ではない道路区間では再生制御を実行するように制御する。すなわち、エンジンECU15は、再生制御部15aを構成する。
まず、エンジンECU15は、DPF11の粒子状物質の堆積量を算出し(ステップS11)、堆積量が予め設定された再生許可堆積量以上であるか否かを判定する(ステップS12)。
ステップS12において、粒子状物質の堆積量が再生許可堆積量以上であると判定した場合、エンジンECU15は、堆積した粒子状物質を燃焼するのに要する時間を再生時間として算出する(ステップS13)。
制御部40は、エンジンECU15からの情報取得要求を受信すると、要求された情報を取得して、エンジンECU15に送信する。
目的地が設定されていないと判定した場合、エンジンECU15は、再生制御を実行しないで終了する。
ステップS14において、目的地が設定されていると判定した場合、エンジンECU15は、目的地までの所要時間が再生時間以上であるか否かを判定する(ステップS16)。
目的地までの所要時間が再生時間以上であると判定した場合、エンジンECU15は、目的地までの経路に渋滞や速度規制の区間が有るか否かを判定する(ステップS17)。
目的地までの経路に渋滞や速度規制の区間が無いと判定した場合、エンジンECU15は、ステップS19に進んで、再生制御を開始する。
目的地までの所要時間と非再生区間通過時間との差が再生時間より短いと判定すると、エンジンECU15は、再生制御を実行しないで終了する。
したがって、目的地までの経路上の渋滞区間や速度規制区間などのDPF11の再生が困難な非再生区間を除いた区間で再生制御が完了すると判定したとき、再生制御を実行しているため、再生制御が必要になったときに渋滞発生地点や速度規制地点が現在地の近くにある場合でも再生制御を実施し、粒子状物質が燃焼されず残ってしまうことを減らすことができる。
10 車両用排気浄化装置
11 ディーゼルパティキュレートフィルター(DPF)
12 酸化触媒
13 差圧センサ
14 燃料噴射装置
15 エンジンECU
15a 再生制御部
15b 経路情報取得部
15c 非再生区間通過時間算出部
15d 再生時間算出部
15e 堆積量検出部
21 ディーゼルエンジン
22 排気管
30 ナビゲーション装置
40 制御部
Claims (3)
- 内燃機関の排気経路に設置され、排気ガスに含まれる粒子状物質を捕集するフィルタと、
前記フィルタに堆積した前記粒子状物質の堆積量を検出する堆積量検出部と、
前記堆積量検出部によって検出された前記粒子状物質の堆積量が予め設定された量を超えた場合に、前記フィルタの温度を上昇させて前記粒子状物質を燃焼させる再生制御を行う再生制御部と、を備えた車両用排気浄化装置であって、
自車両の現在地からユーザの入力した目的地までの経路に関する経路情報を取得する経路情報取得部を備え、
前記再生制御部は、前記経路情報に基づいて、前記目的地までの経路から前記再生制御が困難な非再生区間を除いた区間で前記再生制御が完了すると判断した場合、前記再生制御を開始し、前記非再生区間とした区間では前記再生制御を停止し、前記非再生区間ではない区間では前記再生制御を行うことを特徴とする車両用排気浄化装置。
- 前記再生制御が完了するまでに要する再生時間を算出する再生時間算出部と、
前記自車両が前記非再生区間を通過するのに要する時間を非再生区間通過時間として算出する非再生区間通過時間算出部と、を備え、
前記経路情報取得部は、前記自車両の現在地から前記目的地までの所要時間を含む前記経路情報を取得し、
前記再生制御部は、前記目的地までの所要時間から前記非再生区間通過時間を減算した時間が前記再生時間より長い場合に、前記非再生区間を除いた区間で再生制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の車両用排気浄化装置。 - 前記非再生区間通過時間算出部は、渋滞または速度規制が発生している区間を前記非再生区間として前記非再生区間通過時間を算出することを特徴とする請求項2に記載の車両用排気浄化装置。
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