JP6179019B2 - カーボンナノコイル生成用触媒の製造方法 - Google Patents

カーボンナノコイル生成用触媒の製造方法 Download PDF

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本発明は、カーボンナノコイル生成用触媒の製造方法に関するものである。
カーボンナノコイル(以下ではCNCという)は、Fe−Sn−In系の触媒を用いることで、効率よく生成されることが知られている。また、CNCを生成する真の触媒は、FeSnCまたはFeInC0.5の数nm〜数μmの微粒子であることが知られている(例えば、特許文献1参照)。
CNCの生成方法として、Fe−Sn−In系の酸化物の触媒を無機物の粒子や基板などの担体に保持させ、熱化学気相成長(以下では熱CVDという)法を行うものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特許第4958138号公報 特許第3585033号公報
上記特許文献2に示すCNCの生成方法では、酸化物の触媒が、熱CVD法により還元および炭化され、さらに、微粒化されることで、真の触媒に変化する。上記生成方法では、熱CVD法により触媒の組成や形状などの状態が変化するので、用いた触媒が真の触媒に変化する確率は限定的である。このため、上記生成方法では、図6に示すように、CNCではない不要な炭化物が生成されてしまい、これにより、原料ガスである炭化水素ガスの歩留まりが低下する。
また、上記生成方法のように、酸化物の触媒を用いると、生成したCNCと担体との付着力が高くなる。このため、生成したCNCを基板から容易に分離させることができない。また、生成したCNCと担体との付着力が高いと、上記分離に際して、上記不要な炭化物がCNCに混入しやすく、CNCの品質低下につながる。
さらに、上記生成方法で用いる酸化物の触媒は、その触媒金属(硝酸鉄、塩化スズ、または塩化インジウムなど)と溶媒(エタノールなど)とが反応して酸性溶液(硝酸、塩酸など)となる。このため、上記生成方法では、酸性溶液の処理を十分行う必要が生じ、酸性溶液が担体に残留してしまうと生成するCNCの品質低下につながる。
また、上記生成方法では、CNCと担体との付着力が高いので、分離し切れなかったCNCが残留物となる。加えて、上述の通り、生成した不要な炭化物も残留物となる。このため、上記生成方法では、このような残留物の除去に手間がかかるという問題があった。
そこで、本発明は、不要な炭化物の生成を抑制し、担体からの分離が容易で、担体からの残留物の除去も容易な高品質のカーボンナノコイルの生成において原料ガスの歩留まりを向上させ得るカーボンナノコイル生成用触媒の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の請求項1に係るカーボンナノコイル生成用触媒は、遷移金属およびCと、Inおよび/またはSnとを含有するカーボンナノコイル生成用触媒の製造方法であって、
遷移金属およびCと、Inおよび/またはSnとの混合材料をメカニカルアロイング法より合金化する合金化工程が具備されるものである。
また、本発明の請求項2に係るカーボンナノコイル生成用触媒は、請求項1に記載のカーボンナノコイル生成用触媒において、遷移金属は電解鉄であり、Cはカーボンブラックであるものである。
さらに、本発明の請求項3に係るカーボンナノコイル生成用触媒は、請求項1または2に記載の合金化工程の後に、粒径を均一にする整粒化工程が具備されるものである。
また、本発明の請求項4に係るカーボンナノコイル生成用触媒は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載のカーボンナノコイル生成用触媒において、合金化された材料を溶媒に分散することにより、担体に保持させる触媒溶液を得る分散工程が具備されるものである。
上記カーボンナノコイルによると、担体との付着力が小さいので、担体からの分離を容易にすることができるとともに、カーボンナノコイルが分離された担体からの残留物の除去も容易にすることができ、品質を向上させることができる。
また、上記カーボンナノコイル生成用触媒の製造方法によると、上記効果を奏するカーボンナノコイルを生成し得るカーボンナノコイル生成用触媒を製造することができるとともに、上記生成において原料ガスの歩留まりを向上させることができる。
本発明の実施例に係るカーボンナノコイル生成用触媒の製造方法を概略的に示すフローチャートである。 同製造方法に使用する遊星ボールミルを説明するための概略構成図であり、(a)は回転台および気密容器を示す概略斜視図、(b)は気密容器の内部を示す拡大横断面図である。 同製造方法により製造されたカーボンナノコイル生成用触媒を用いてカーボンナノコイルを生成する工程を示す側面図であり、(a)は基板にカーボンナノコイル生成用触媒が塗布された図、(b)はカーボンナノコイル生成用触媒から有機溶媒が揮発した図、(c)は熱化学気相成長法により基板にカーボンナノコイルが生成した図、(d)はカーボンナノコイルを基板から分離した図である。 本発明の実施の形態に係るカーボンナノコイルおよび基板を1000倍に拡大した電子顕微鏡写真である。 本発明の実施の形態に係るカーボンナノコイルおよび担体粒子の電子顕微鏡写真であり、(a)は37倍に拡大した図、(b)は(a)の破線部分を2000倍に拡大した図である。 従来のカーボンナノコイルおよび基板を1000倍に拡大した電子顕微鏡写真である。
以下、本発明の実施の形態に係るCNC(カーボンナノコイル)生成用触媒の製造方法について説明する。
まず、CNC生成用触媒について説明する。
このCNC生成用触媒は、熱CVD(熱化学気相成長)法などによりCNCを生成するための触媒である。すなわち、CNC生成用触媒は、担体(基板や担体粒子など)に保持されて熱CVD法が行われると、CNCを担体に生成させるものである。
上記CNC生成用触媒は、粒径が10nm〜10μmの合金微粒子である。上記CNC生成用触媒は、有機溶媒(溶媒の一例)に分散して、CNC生成用触媒溶液として用いられる。この合金微粒子は、Fe(遷移金属の一例である鉄)、Sn(錫)、In(インジウム)およびC(炭素)の微粒子からなる。この合金微粒子における混合比は、モル数で、Feが3、Snが0〜2.0、Inが0〜2.0、Cが0.5〜2.0である。ここで、SnとInとの比は、モル数で、0:1〜1:0である。また、合金微粒子における実際的な混合比は、Feが3、Snが0.8〜1.2、Inが0.8〜1.2、Cが0.8〜1.5である。ここで、SnとInとの比は、モル数で、1:0〜0.2:0.8である。なお、上記合金微粒子は、CNCを生成するのに余分なものを含まない触媒(真の触媒)であるから、熱CVD法などにおいて殆ど変化しないという特徴を有する。
以下、上記CNC生成用触媒およびCNC生成用触媒溶液の製造方法について説明する。
この製造方法は、CNC生成用触媒のための材料を合金化(準結晶化や非晶質化も含む)する合金化工程と、合金化された上記材料の粒径を均一にする整粒化工程と、合金化されて粒径が均一にされた上記材料を有機溶媒に分散する分散工程とが具備される。なお、上記合金化工程に、整粒化工程を含めてもよい。この場合、合金化工程において、CNC生成用触媒のための材料を、その粒径が均一になるように合金化する。
ところで、上記CNC生成用触媒は、上記合金微粒子を有機溶媒に分散して用いる場合に限られず、上記合金微粒子のままとしてもよい。この場合、上記製造方法から分散工程が不要となる。また、上記製造方法は、整粒化工程を必須の構成とせず、少なくとも合金化工程が具備されればよい。
以上をまとめると、CNC生成用触媒またはCNC生成用触媒溶液の製造方法には、次の(1)〜(6)のパターンがある。勿論、本発明は以下のパターンに限定されるものではない。
(1)合金化工程
(2)合金化工程、整粒化工程
(3)合金化工程(整粒化工程を含む)
(4)合金化工程、分散工程
(5)合金化工程、整粒化工程、分散工程
(6)合金化工程(整粒化工程を含む)、分散工程
なお、上記(5)の整粒化工程および分散工程は、合金化された上記材料に有機溶媒を噴射する湿式のジェットミル法や、合金化された上記材料を有機溶媒に投入した後の湿式の遊星ボールミル法やポットミル法により、同時に行うことも可能である。
上記合金化工程は、メカニカルアロイング法により行われる。ここで、メカニカルアロイング法とは、異種粉末の機械的なこね合わせにより、当該異種粉末を固相のまま超微粒化および合金化(準結晶化や非晶質化も含む)させる方法である。一般に、メカニカルアロイング法には、転動ミル、振動ミル、遊星ボールミル、または回転式ボールミルなどの装置が使用される。これらの装置のうち、振動ミルおよび遊星ボールミルは、より大きなエネルギーを異種粉末に与えられるので、装置を作動させる時間がより短縮される。このため、上記合金化工程には、振動ミルまたは遊星ボールミルを使用することが好ましい。
上記合金化工程では、振動ミルまたは遊星ボールミルなどの装置における気密容器に、CNC生成用触媒のための材料が投入される。このCNC生成用触媒のための材料とは、Fe、Sn、InおよびCを混合したものである。ここで、メカニカルアロイング法での反応のしやすさから、Feには電解鉄を用い、Cにはカーボンブラックを用いることが好ましい。また、SnおよびInには、それぞれ金属粉末を用いることが可能である。そして、上記装置がボールミルであれば、上記気密容器に粉砕混合用のボールも投入される。その後、上記装置を作動させて上記材料の機械的なこね合わせを行い、所定時間経過後に停止する。
上記整粒化工程では、例えばジェットミル法により行われる。ここで、ジェットミル法とは、原料粒子が投入された容器に流体(乾式であれば気体、湿式であれば液体)を高速で吹き込むことにより、当該原料粒子を加速して互いに衝突させ、分級機により原料粒子を所定の粒径に分類する方法である。なお、合金化工程でのメカニカルアロイング法において、上記材料を合金化するだけでなく、その粒径を均一にすることまでも可能である。すなわち、合金化工程に整粒化工程を含ませることも可能である。
上記分散工程では、合金化された上記材料を有機溶媒に投入した後、超音波などにより当該材料を有機溶媒に分散させる。なお、上記湿式のジェットミル法に使用する流体として上記有機溶媒を用いることで、整粒化工程および分散工程を同時に行うことが可能である。また、合金化された上記材料を有機溶媒に投入してなる溶液を、遊星ボールミルに再度投入するか、またはポットミルを使用して湿式で粉砕および攪拌することでも、整粒化工程および分散工程を同時に行うことが可能である。
以下、上記CNC生成用触媒溶液を用いて熱CVD法によりCNCを生成する方法について説明する。
まず、上記CNC生成用触媒溶液を担体に保持させる。この担体は、例えば、基板または担体粒子などであり、アルミナ、シリカ、シリコン、炭化ケイ素、窒化ケイ素、石英またはジルコニアなどの無機物からなる。担体が基板の場合は、CNC生成用触媒をスピンコート法などにより均一に基板に塗布する。また、担体が担体粒子の場合は、多数の担体粒子を攪拌しながら、それら多数の担体粒子にCNC生成用触媒を滴下することにより均一に付着させる。なお、担体に均一に保持されたCNC生成用触媒溶液は、これを構成する有機溶媒が十分に揮発して、合金微粒子が均一に担体に付着する。
次に、合金微粒子が均一に付着した担体に、熱CVD法によりCNCを生成させる。この熱CVD法において、合金微粒子が炭化水素ガスを受けて、CNCを担体に生成させる。ここで、合金微粒子は、上述の通り真の触媒であるから、熱CVD法において殆ど変化しない。このため、上記CNC生成用触媒を用いた熱CVD法では、CNC以外の余分な炭化物が殆ど生成しない。
ところで、所望の量のCNCが生成した基板の電子顕微鏡写真を図4に示す。この実施の形態の図4と、従来のCNC生成用触媒(酸化物の触媒)でCNCが生成した基板の電子顕微鏡写真である図6とを比較すると、本実施の形態に係る基板には、CNC以外の余分な炭化物が殆ど生成していないことが分かる。
また、所望の量のCNCが生成した担体粒子の電子顕微鏡写真を図5(a)および(b)に示す。図5(b)に示すように、生成したCNCの寸法および密度が均一であることが分かる。
所望の量のCNCが生成すると、熱CVD法を中止し、その後にCNCを担体から分離させる。上述の通り、CNC以外の余分な炭化物が殆ど生成しないので(図5参照)、CNC以外の余分な炭化物によるCNCと担体との絡みつきが殆どなく、CNCと担体との付着力が小さい。このため、上記分離は容易となる。この分離には、CNCをエアで吹き飛ばしてサイクロンで回収する方法、CNCを液体(水、有機溶媒またはこれらの混合液)に投入して上記分離のためのエネルギー(攪拌、超音波、ジェットまたは気泡などによる)を与える方法などが採用される。なお、CNC以外の余分な炭化物が殆ど生成しないので、上記分離に際して、上記不要な炭化物がCNCに混入するおそれが少ない。
CNCが分離した後の担体を再利用するには、担体から残留物を除去する必要がある。この残留物は、具体的に説明すると、熱CVD法により生成した余分な炭化物や、担体から分離し切れなかったCNCである。しかし、上述の通り、熱CVD法では余分な炭化物が殆ど生成せず、CNCと担体との付着力が小さいので、上記除去は容易となる。この除去には、担体を空気中で高温に曝して炭化物を焼き飛ばした後、担体を液体(水、有機溶媒またはこれらの混合液)で洗浄(攪拌または超音波による)する方法などが採用される。
このように、上記実施の形態に係るCNCによると、CNCと担体との付着力が小さいので、担体からCNCの分離を容易にすることができる。
また、CNC生成用触媒溶液の有機溶媒が十分に揮発するとともに、CNCと担体との分離に際して、不要な炭化物がCNCに混入するおそれが少ないので、品質を高めることができる。
さらに、熱CVD法では余分な炭化物が殆ど生成せず、CNCと担体との付着力が小さいので、担体からの残留物の除去を容易にすることができる。
また、CNC生成用触媒の合金微粒子が均一に担体に保持されているので、CNCの密度を均一にすることができる。
また、整粒化工程により合金微粒子の粒径が均一にされるとともに、当該合金微粒子が均一に担体に付着するので、生成するCNCの寸法および密度を均一にして、品質を高めることができる。
一方で、上記実施の形態に係るCNC生成用触媒およびCNC生成用触媒溶液の製造方法によると、上記効果を奏するCNCを生成し得るCNC生成用触媒およびCNC生成用触媒溶液を製造することができる。
また、CNC生成用触媒を用いる熱CVD法において、CNC以外の余分な炭化物が殆ど生成しないので、CNCの生成に用いる炭化水素ガスの歩留まりを向上させることができる。
また、整粒化工程により合金微粒子を所望の粒径にすることで、所望の寸法のCNCを生成することができる。
以下、上記実施の形態に係るCNC生成用触媒溶液の製造方法をより具体的に示した実施例について、図面に基づき説明する。
本実施例に係るCNC生成用触媒溶液の製造方法には、CNC生成用触媒のための材料として、図1に示すように、遷移金属として電解鉄1を用い、SnおよびInとしてそれぞれの金属粉末3,4を用い、Cとしてカーボンブラック2を用いた。なぜなら、電解鉄1およびカーボンブラック2はメカニカルアロイング法10で反応しやすく、SnおよびInの金属粉末3,4は入手容易だからである。
上記製造方法は、概略的に説明すると、図1に示すように、CNC生成用触媒溶液のための材料に対して、メカニカルアロイング法10により合金化工程を行い、その後、湿式のジェットミル法20により整粒化工程および分散工程を行うものである。
上記合金化工程には、図2(a)に示すように、遊星ボールミル11を使用した。上記遊星ボールミル11は、回転台12と、この回転台12に配置された気密容器13とを備える。回転台12および気密容器13は、それぞれの中心を軸に回転するように構成される。ここで、回転台12の軸12Aと気密容器13の軸13Aとは、平行であるが、同一ではない。すなわち、気密容器13にとって、気密容器13の軸13Aが自転軸となり、回転台12の軸12Aが公転軸となる。ところで、遊星ボールミルの気密容器やこれに投入される粉砕混合用のボールには、セラミクス製や金属製のものが使用される。本実施例では、気密容器13およびボール14に、合金微粒子の回収率を向上し得るとともに異物混入を低減し得るセラミクス製(ジルコニア)のものを使用した。また、上記気密容器13には容量が45ccのものを選定し、ボール14にはφ10mmのものを選定した。
まず、材料1〜4の酸化を防止するために、不活性ガスで満たされたグローブボックス内で、気密容器13に、材料1〜4を10g、ボール14を44g投入した。そして、上記気密容器13を密閉した後に、回転台12を回転させるとともに気密容器13も回転させた。このように遊星ボールミル11を作動させて100〜400時間経過すると、粒径が数10nm〜数μmの合金微粒子を8〜9g得た。なお、本実施例のようにセラミクス製(ジルコニア)の気密容器13およびボール14を使用すると、合金微粒子の回収率が80〜90%となる。一方、金属製の気密容器およびボールを使用すると、合金微粒子が気密容器およびボールに付着するので、回収率が50%程度となる。
次に、有機溶媒を用いたジェットミル法20により、合金微粒子の粒径を均一にするとともに、当該合金微粒子を有機溶媒に分散させて、CNC生成用触媒溶液30を得た。
以下、こうして得られたCNC生成用触媒溶液30を用いて熱CVD法によりCNCを生成する方法について、図3に基づき説明する。
まず、図3(a)に示すように、CNC生成用触媒溶液30をスピンコート法により均一に基板Kに塗布した。すると、図3(b)に示すように、CNC生成用触媒溶液30の有機溶媒が揮発して、合金微粒子5が均一に基板Kに付着した。
次に、図3(c)に示すように、この基板Kに、熱CVD法によりCNC6を生成させた。
所望の量のCNC6が生成すると、熱CVD法を停止し、図3(d)に示すように、CNC6を基板Kから分離させた。CNC6が分離した後の基板Kに対して、炭化物の焼き飛ばしおよび合金微粒子5の洗浄を行い、基板Kから残留物を除去して、基板Kを再利用できるようにした。
このように、上記実施例に係るCNC生成用触媒溶液30の製造方法によると、整粒化工程および分散工程を湿式のジェットミル法20により同時に行うので、工数を低減して、少ない時間でCNC生成用触媒溶液30を製造することができた。
また、メカニカルアロイング法10において反応しやすい材料である電解鉄1およびカーボンブラック2を用いたので、メカニカルアロイング法10による合金化工程の時間が短縮されて、より少ない時間でCNC生成用触媒溶液30を製造することができた。
ところで、上記実施の形態および実施例では、CNC生成用触媒溶液を用いてCNCを生成する方法として熱CVD法ついて説明したが、プラズマを使用する方法など他の方法であってもよい。
1 電解鉄
2 カーボンブラック
3 Sn金属粉末
4 In金属粉末
5 合金微粒子
10 メカニカルアロイング法
11 遊星ボールミル
12 回転台
13 気密容器
14 ボール
30 CNC生成用触媒溶液

Claims (4)

  1. 遷移金属およびCと、Inおよび/またはSnとを含有するカーボンナノコイル生成用触媒の製造方法であって、
    遷移金属およびCと、Inおよび/またはSnとの混合材料をメカニカルアロイング法より合金化する合金化工程が具備されることを特徴とするカーボンナノコイル生成用触媒の製造方法。
  2. 遷移金属は電解鉄であり、Cはカーボンブラックであることを特徴とする請求項1に記載のカーボンナノコイル生成用触媒の製造方法。
  3. 合金化工程の後に、粒径を均一にする整粒化工程が具備されることを特徴とする請求項1または2に記載のカーボンナノコイル生成用触媒の製造方法。
  4. 合金化された材料を溶媒に分散することにより、担体に保持させる触媒溶液を得る分散工程が具備されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のカーボンナノコイル生成用触媒の製造方法。
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