JP6178597B2 - 電力システム - Google Patents

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Description

本発明は、負荷に電力を供給するとともに、太陽光発電装置で発生した電力を蓄電可能に構成された、電力システムに関する。
この種のシステムとして、例えば、特開平7−123510号公報に開示されたものが知られている。かかるシステムは、太陽電池モジュールの出力が、切替器によって、主電池の充電のための出力と、補助電池との充電のための出力と、の間で切り替えられるようになっている。
特開平7−123510号公報
上述した従来のシステムにおいては、前記主電池の充電中に、DC/DCコンバータ等の各手段が動作する。これらの手段は、通常、前記補助電池を電源としている。このため、従来のシステムにおいては、前記補助電池の充電残量が低下しがちとなり、ひいては過放電による当該補助電池の寿命の低下が生じることがあり得る。本発明は、上記に例示した事情等に鑑みてなされたものである。
本発明の電力システムは、負荷に電力を供給するとともに、太陽光発電装置で発生した電力を蓄電可能に構成されている。この電力システムは、電力変換器と、補機電池と、負荷電源電池と、電力変換制御部と、を備えている。
前記電力変換器は、前記太陽光発電装置で発生した電力を電力変換するとともに、電力変換後の電力を出力するように設けられている。前記補機電池は、蓄電池であって、前記電力変換器からの出力によって充電されるように、当該電力変換器に接続されている。この補機電池は、前記電力変換器の動作に必要な電源を供給するように設けられている。前記負荷電源電池は、蓄電池であって、前記電力変換器からの出力によって充電されるように、当該電力変換器に接続されている。この負荷電源電池は、前記負荷に電力を供給するように設けられている。
前記電力変換制御部は、前記電力変換器の動作を制御するように設けられている。本発明の特徴は、前記電力変換制御部が、前記負荷電源電池の充電中に前記補機電池を充電可能に、前記電力変換器の動作を制御するようになっていることにある。
かかる構成を有する、本発明の電力システムにおいては、前記負荷電源電池の充電中にも、前記補機電池が充電可能となる。これにより、前記補機電池の充電残量を良好に保持することが可能になる。したがって、本発明によれば、前記補助電池の寿命の低下の発生を可及的に抑制することが可能になる。
本発明の適用対象の一例である電動車両の概略図。 図1に示されている本実施形態に係る車両電力システムの機能ブロック図。 図2に示されているソーラーECUの動作の一具体例を示すフローチャート。 図2に示されているソーラーECUの動作の一具体例を示すフローチャート。
以下、本発明を具体化した一実施形態を、図面を参照しつつ説明する。なお、変形例は、当該実施形態の説明中に挿入されると首尾一貫した一実施形態の説明の理解が妨げられるので、末尾にまとめて記載されている。
<構成>
図1を参照すると、電動車両10は、駆動輪11をモータージェネレータ12によって回転駆動することで走行可能に構成されている。本発明の「負荷」としてのモータージェネレータ12は、三相交流の回転電機であって、図示しない動力伝達機構を介して駆動輪11に連結されている。このモータージェネレータ12は、電動車両10の加速時に駆動輪11を駆動する電動機として動作するようになっている。また、このモータージェネレータ12は、電動車両10の減速時に駆動輪11の回転を抑制する回生ブレーキ機能を奏する発電機としても動作するようになっている。また、電動車両10には、給電により動作する補機13が搭載されている。
さらに、電動車両10には、車両電力システム20が搭載されている。図2を参照すると、本発明の一実施形態である車両電力システム20は、本発明の「太陽光発電装置」としてのソーラーパネル21、並びに、蓄電池としてのメイン電池22、補機電池23、及びサブ電池24を備えている。ソーラーパネル21は、電動車両10(図1参照)におけるルーフ部分に搭載されている。このソーラーパネル21は、太陽光を受光することで、補機13を駆動したり各蓄電池を充電したりするための電力を発生させるように設けられている。
本発明の「負荷電源電池」としてのメイン電池22は、モータージェネレータ12に電力を供給するとともに、上述の減速時にモータージェネレータ12にて発生する回生電力を蓄電するように設けられている。本実施形態においては、メイン電池22は、多数のニッケル水素電池等の蓄電池セルを直列及び並列に接続することで、高電圧(本実施形態においては約300V)を出力するように構成されている。
補機電池23は、鉛蓄電池(本実施形態においては約12V)であって、補機13及び後述する各制御部の動作に必要な電源電力を供給するように設けられている。サブ電池24は、メイン電池22及び補機電池23における充電残量に不足が生じた際の、これらの電池の充電用の電力を供給するように設けられている。本実施形態においては、サブ電池24は、多数のニッケル水素電池等の蓄電池セルを直列及び並列に接続することで、メイン電池22よりも低い所定の高電圧(本実施形態においては約30V)を出力するように構成されている。
本実施形態の車両電力システム20は、モータージェネレータ12に電力を供給するとともに、ソーラーパネル21で発生した電力を各蓄電池に蓄電可能に構成されている。具体的には、車両電力システム20は、上述の各蓄電池の他に、パワーコントロールユニット25(インバータ25a及び駆動制御部25bを含む)と、メイン電池出力コンバータ26(DC/DCコンバータ26a及び駆動制御部26bを含む)と、メイン電池ECU29と、ソーラーECU30と、を備えている。
メイン電池22は、パワーコントロールユニット25を介して、モータージェネレータ12に接続されている。パワーコントロールユニット25は、上述のように、インバータ25aと、このインバータ25aの動作を制御する駆動制御部25bと、を備えている。なお、本実施形態においては、駆動制御部25bは、動作に必要な電源を補機電池23によって供給されるようになっている。このパワーコントロールユニット25は、車両電力システム20(すなわち図1に示されている電動車両10)の運転状態に応じて、モータージェネレータ12とメイン電池22との間での電力授受を制御するようになっている。
メイン電池22は、メイン電池出力コンバータ26を介して、補機13及び補機電池23に接続されている。すなわち、メイン電池22は、メイン電池出力コンバータ26の電力入力側端子に接続されている。また、補機13及び補機電池23は、メイン電池出力コンバータ26の電力出力側端子に対して並列接続されている。メイン電池出力コンバータ26は、上述のように、DC/DCコンバータ26aと、このDC/DCコンバータ26aの動作を制御する駆動制御部26bと、を備えている。なお、本実施形態においては、駆動制御部26bは、動作に必要な電源を補機電池23によって供給されるようになっている。このメイン電池出力コンバータ26は、メイン電池22から出力された高電圧の電力を降圧して、低電圧(約12V)の電力を補機13及び補機電池23に向けて出力するように設けられている。
メイン電池ECU29は、メイン電池22の充電残量をモニターしつつパワーコントロールユニット25の駆動を制御することで、メイン電池22における電力授受を制御するように設けられている。また、本実施形態においては、メイン電池ECU29は、動作に必要な電源を補機電池23によって供給されるようになっている。
ソーラーECU30は、ソーラーパネル21で発生した発電電力(ソーラーパネル21の出力端子間に発生する電力)を電力変換することで、この電力変換後の電力に基づいてサブ電池24を充電可能に構成されている。また、ソーラーECU30は、メイン電池出力コンバータ26の出力停止中に、補機13及び補機電池23に対して給電可能に構成されている。以下、本実施形態におけるソーラーECU30について、より詳細に説明する。
ソーラーECU30は、マイクロコンピュータ31と、電力変換器32と、を備えている。本発明の「電力変換制御部」としてのマイクロコンピュータ31は、車両電力システム20の運転状態に応じて電力変換器32の動作を制御することで、ソーラーパネル21と上述の各蓄電池との間の電力の授受を制御するように構成されている。
電力変換器32は、ソーラーパネル21で発生した発電電力を電力変換するとともに、電力変換後の電力を出力するように設けられている。具体的には、電力変換器32は、ソーラーパネル21で発生した発電電力を電力変換して電力変換後の電力をサブ電池24に一旦蓄電するとともに、サブ電池24から出力された電力を電力変換して電力変換後の電力でメイン電池22を充電するようになっている。本実施形態においては、電力変換器32は、ソーラー発電コンバータ33(DC/DCコンバータ33a及び駆動制御部33bを含む)と、補機側コンバータ34(DC/DCコンバータ34a及び駆動制御部34bを含む)と、メイン電池側コンバータ35(DC/DCコンバータ35a及び駆動制御部35bを含む)と、を備えている。
本発明の「第一電力変換部」としてのソーラー発電コンバータ33は、ソーラーパネル21で発生した発電電力を電力変換するように、電力ラインを介してソーラーパネル21に接続されている。すなわち、ソーラーパネル21は、ソーラー発電コンバータ33の電力入力側端子に接続されている。ソーラー発電コンバータ33は、上述のように、DC/DCコンバータ33aと、このDC/DCコンバータ33aの動作を制御する駆動制御部33bと、を備えている。なお、本実施形態においては、駆動制御部33bは、動作に必要な電源を補機電池23によって供給されるようになっている。このソーラー発電コンバータ33は、ソーラーパネル21の動作点を、最大電力点追随制御(MPPT:Maximum Power Point Tracking)を用いて設定するようになっている。また、このソーラー発電コンバータ33は、最大電力点追随制御によるソーラーパネル21の発電電力を所定電圧(約30V)の電力に変換して、かかる変換後の電力を出力するようになっている。
本発明の「第二電力変換部」としての補機側コンバータ34は、電力変換器32の内部の電力ラインを介して、ソーラー発電コンバータ33の電力出力側端子に接続されている。すなわち、補機側コンバータ34の電力入力側端子には、ソーラー発電コンバータ33が接続されている。一方、補機側コンバータ34の電力出力側端子には、補機13及び補機電池23が並列接続されている。
補機側コンバータ34は、上述のように、DC/DCコンバータ34aと、このDC/DCコンバータ34aの動作を制御する駆動制御部34bと、を備えている。なお、本実施形態においては、駆動制御部34bは、動作に必要な電源を補機電池23によって供給されるようになっている。この補機側コンバータ34は、ソーラー発電コンバータ33の出力を電力変換(具体的には降圧)して、補機13及び補機電池23に向けて、電力変換後の所定の低電圧の電力を出力するように設けられている。ここで、上述の「所定の低電圧」は、本実施形態においては、補機13あるいは補機電池23に供給するための低電圧(約12V)である。すなわち、補機電池23は、補機側コンバータ34からの出力によって充電されるように、補機側コンバータ34に接続されている。
ソーラー発電コンバータ33の電力出力側端子と補機側コンバータ34の電力入力側端子との間の、電力変換器32の内部の電力ラインには、サブ電池24が接続されている。すなわち、サブ電池24は、ソーラー発電コンバータ33からの出力によって充電されるように、ソーラー発電コンバータ33に接続されている。また、かかる電力ラインには、メイン電池側コンバータ35の電力入力側端子が接続されている。すなわち、サブ電池24には、補機側コンバータ34とメイン電池側コンバータ35とが並列接続されている。
本発明の「第三電力変換部」としてのメイン電池側コンバータ35における、電力出力側端子は、メイン電池22に接続されている。すなわち、メイン電池22は、メイン電池側コンバータ35からの出力によって充電されるように、メイン電池側コンバータ35に接続されている。メイン電池側コンバータ35は、上述のように、DC/DCコンバータ35aと、このDC/DCコンバータ35aの動作を制御する駆動制御部35bと、を備えている。なお、本実施形態においては、駆動制御部35bは、動作に必要な電源を補機電池23によって供給されるようになっている。このメイン電池側コンバータ35は、サブ電池24の出力を電力変換(具体的には昇圧)して、電力変換後の所定の高電圧の電力をメイン電池22に向けて出力するように、サブ電池24及びメイン電池22に接続されている。ここで、上述の「所定の高電圧」は、メイン電池22の充電用の高電圧(約300V)である。
ソーラー発電コンバータ33の電力出力側端子と補機側コンバータ34の電力入力側端子との間の電力ラインと、サブ電池24の出力端子と、を接続する電力ラインには、サブ電池接続スイッチ36が介装されている。このサブ電池接続スイッチ36は、マイクロコンピュータ31の制御下で開閉することで、サブ電池24と電力変換器32との間の通電と遮断とを切り替え可能に設けられている。
ソーラーパネル21と電力変換器32(ソーラー発電コンバータ33の電力入力側端子)との間には、ソーラー電流センサ41a及びソーラー電圧センサ41bが設けられている。ソーラー電流センサ41aは、ソーラーパネル21で発生した発電電力における電流に対応する出力を生じるようになっている。ソーラー電圧センサ41bは、上述の発電電力における電圧に対応する出力を生じるようになっている。
補機電池23には、補機電池電流センサ43aと、補機電池電圧センサ43bと、補機電池温度センサ43cと、が設けられている。補機電池電流センサ43aは、補機電池23の端子電流に対応する出力を生じるようになっている。補機電池電圧センサ43bは、補機電池23の端子間電圧に対応する出力を生じるようになっている。補機電池温度センサ43cは、補機電池23の温度に対応する出力を生じるようになっている。
同様に、サブ電池24には、サブ電池電流センサ44aと、サブ電池電圧センサ44bと、サブ電池温度センサ44cと、が設けられている。サブ電池電流センサ44aは、サブ電池24の端子電流に対応する出力を生じるようになっている。サブ電池電圧センサ44bは、サブ電池24の端子間電圧に対応する出力を生じるようになっている。サブ電池温度センサ44cは、サブ電池24の温度に対応する出力を生じるようになっている。
マイクロコンピュータ31は、上述の各センサからの出力に基づいて、ソーラー発電コンバータ33、補機側コンバータ34、メイン電池側コンバータ35、及びサブ電池接続スイッチ36の動作を制御するように設けられている。具体的には、マイクロコンピュータ31は、メイン電池22の充電中に補機電池23を充電可能に、電力変換器32の動作を制御するようになっている。すなわち、マイクロコンピュータ31は、サブ電池24の充電残量が所定以上である場合に、補機電池23を充電すべく、電力変換器32の動作を制御するようになっている。
<動作>
次に、本実施形態の構成における動作の概要、及び本実施形態の構成による作用・効果について説明する。
マイクロコンピュータ31は、メイン電池ECU29から、メイン電池22における充電容量を取得する。また、マイクロコンピュータ31は、上述の各センサからの出力に基づいて、補機電池23及びサブ電池24における充電残量を取得(推定)する。さらに、マイクロコンピュータ31は、ソーラー電流センサ41a及びソーラー電圧センサ41bの出力に基づいて、ソーラーパネル21の動作点を、最大電力点追随制御を用いて設定する。そして、マイクロコンピュータ31は、メイン電池ECU29と協働することで、ソーラーパネル21における発電状況と、メイン電池22、補機電池23及びサブ電池24における充電残量と、モータージェネレータ12及び補機13における運転状態と、に応じて、電力分配を適宜行う。
かかる電力分配としては、以下のものがある。(1)ソーラーパネル21から補機13、補機電池23、及びサブ電池24のうちの少なくともいずれか1つへの電力供給(ソーラー発電コンバータ33が「ON」/場合に応じ補機側コンバータ34も「ON」)。(2)メイン電池22から補機13及び/又は補機電池23への電力供給(メイン電池出力コンバータ26が「ON」)。(3)サブ電池24から補機13又は補機電池23への電力供給(補機側コンバータ34が「ON」)。(5)サブ電池24からメイン電池22への電力供給(メイン電池側コンバータ35が「ON」)。(6)補機電池23から補機13への電力供給。(7)パワーコントロールユニット25を介してのモータージェネレータ12とメイン電池22との間の電力授受。
ところで、上述の電力分配に際しては、電力変換器32内の各種のコンバータや、メイン電池ECU29が駆動される。ここで、これらのコンバータ等における各駆動制御部は、補機電池23からの電力供給によって動作する。このため、例えば、メイン電池22の充電動作中に、上述の各種のコンバータが駆動されることで、補機電池23にて電力消費が生じる。
この点、本実施形態においては、サブ電池24からメイン電池22への電力供給によるメイン電池22の充電動作中にも、補機電池23が、サブ電池24及び/又はソーラーパネル21(ソーラー発電コンバータ33)からの電力供給によって充電可能となる。これにより、補機電池23の充電残量が良好に保たれる。したがって、本実施形態の構成によれば、補機電池23の寿命の低下の発生を可及的に抑制することが可能になる。
次に、本実施形態の構成における上述の動作の一例について、図3及び図4のフローチャートを用いて説明する。なお、図示されたフローチャートにおいては、「ステップ」は「S」と略記されている。
最初に、サブ電池接続スイッチ36がオンされる(ステップ301)。次に、ソーラーパネル21の発電電力が所定以上であるか否かが判定される(ステップ302)。ソーラーパネル21の発電電力が所定未満である場合(ステップ302=NO)、サブ電池接続スイッチ36がオフされる(ステップ303)。また、電力変換器32における各コンバータが全停止される(ステップ304)。すなわち、この場合、すべての充電動作が停止される。
ソーラーパネル21の発電電力が所定以上である場合(ステップ302=YES)、メイン電池22の充電が許可されているか否かが判定される(ステップ305)。なお、メイン電池22の充電許可/不許可の決定は、サブ電池24の充電残量に基づいて行われる(後述の図4のフローチャート参照)。
メイン電池22の充電が許可されている場合(ステップ305=YES)、メイン電池側コンバータ35が駆動されることで、メイン電池22への充電が行われる(ステップ306)。一方、メイン電池22の充電が許可されていない場合(ステップ305=NO)、メイン電池側コンバータ35の駆動が停止される(ステップ307)。この場合、メイン電池22への充電は行われない。
上述のようにして、メイン電池側コンバータ35の駆動(ステップ306)あるいは停止(ステップ307)が決定された後、補機電池23の充電が必要であるか否か(充電残量が所定未満であるか否か)が判定される(ステップ308)。補機電池23の充電が必要である場合(ステップ308=YES)、補機側コンバータ34が駆動されることで、補機電池23への充電が行われる(ステップ309)。一方、補機電池23の充電が必要ではない場合(ステップ308=NO)、補機側コンバータ34の駆動が停止されることで、補機電池23への充電が停止される(ステップ310)。
以下、メイン電池22の充電許可/不許可の決定について、図4を参照しつつ説明する。まず、サブ電池24の充電残量が第一の所定量を超えているか否か(具体的にはSOCが所定値A%を超えているか:A%は例えば70%)が判定される(ステップ401)。サブ電池24の充電残量が第一の所定量を超えている場合(ステップ401=YES)、メイン電池22の充電が許可される(ステップ402)。
一方、サブ電池24の充電残量が第一の所定量以下である場合(ステップ401=NO)、かかる充電残量が第二の所定量(上述の第一の所定量より小さい)未満であるか否か(具体的にはSOCが所定値B%未満であるか:B%は例えば40%)が判定される(ステップ403)。サブ電池24の充電残量が第二の所定量未満である場合(ステップ403=YES)、メイン電池22の充電が不許可とされる(ステップ404)。
なお、サブ電池24の充電残量が第一の所定量以下であって且つ第二の所定量以上である場合(ステップ401=NO、ステップ403=NO)、メイン電池22の充電の許可/不許可の決定は変更されない。すなわち、サブ電池24の充電残量が第一の所定量を超えたところから当該第一の所定量以下に減少しても、第二の所定量を下回るまでは、メイン電池22の充電の許可が維持される。一方、サブ電池24の充電残量が第二の所定量未満から当該第二の所定量以上に増加しても、第一の所定量を超えるまでは、メイン電池22の充電の不許可が維持される。これにより、安定した充電制御が実現されるとともに、メイン電池22の寿命低下が可及的に抑制される。
<変形例>
以下、代表的な変形例について、幾つか例示する。以下の変形例の説明において、上述の実施形態にて説明されているものと同様の構成及び機能を有する部分に対しては、上述の実施形態と同様の符号が用いられ得るものとする。そして、かかる部分の説明については、技術的に矛盾しない範囲内において、上述の実施形態における説明が適宜援用され得るものとする。もっとも、言うまでもなく、変形例とて、以下に列挙されたものに限定されるものではない。また、上述の実施形態の一部、及び、複数の変形例の全部又は一部が、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜、複合的に適用され得る。
本発明は、上述した具体的な装置構成に限定されない。例えば、本発明は、電気自動車及びハイブリッド自動車のいずれに対しても好適に適用可能である。もっとも、本発明は、車載システムに限定されない。また、各電池やコンバータの出力電圧も、上述の具体例から適宜変更され得る。また、メイン電池ECU29、並びに駆動制御部25b,26b,33b,34b,及び35bのうちの一部は、補機電池23以外を電源としていてもよい。さらに、補機13への電源供給は、補機電池23のみから行われてもよい。
図2に示されている回路構成においては、メイン電池側コンバータ35は、電力変換器32の内部の電力ラインを介して、ソーラー発電コンバータ33の電力出力側端子に接続されている。すなわち、ソーラー発電コンバータ33の電力出力側端子には、補機側コンバータ34とメイン電池側コンバータ35とが並列接続されている。したがって、ソーラー発電コンバータ33の出力がメイン電池側コンバータ35に入力されることで、ソーラーパネル21からメイン電池22への直接充電が行われてもよい。
ソーラーパネル21(ソーラー発電コンバータ33)からサブ電池24への電力供給によるサブ電池24の充電動作中にも、補機電池23が、ソーラーパネル21からの電力(発電電力のうちのサブ電池24への充電分を差し引いた余剰分)によって充電されてもよい。
その他、特段に言及されていない変形例についても、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、本発明の技術的範囲に含まれることは当然である。また、本発明の課題を解決するための手段を構成する各要素における、作用・機能的に表現されている要素は、上述の実施形態や変形例にて開示されている具体的構成及びその均等物の他、当該作用・機能を実現可能ないかなる構成をも含む。
10…電動車両、12…モータージェネレータ、13…補機、20…車両電力システム、21…ソーラーパネル、22…メイン電池、23…補機電池、24…サブ電池、30…ソーラーECU、31…マイクロコンピュータ、32…電力変換器、33…ソーラー発電コンバータ、34…補機側コンバータ、35…メイン電池側コンバータ。

Claims (3)

  1. 負荷(12)に電力を供給するとともに、太陽光発電装置(21)で発生した電力を蓄電可能に構成された、電力システム(20)であって、
    前記太陽光発電装置で発生した電力を電力変換するとともに電力変換後の電力を出力するように設けられた、電力変換器(32)と、
    前記電力変換器からの出力によって充電されるように当該電力変換器に接続された蓄電池であって、前記電力変換器の動作に必要な電源を供給するように設けられた、補機電池(23)と、
    前記電力変換器からの出力によって充電されるように当該電力変換器に接続された蓄電池であって、前記負荷に電力を供給するように設けられた、負荷電源電池(22)と、
    前記負荷電源電池の充電中に前記補機電池を充電可能に、前記電力変換器の動作を制御するように設けられた、電力変換制御部(31)と、
    前記電力変換器からの出力によって充電されるように当該電力変換器に接続された蓄電池であって、前記負荷電源電池及び前記補機電池充電用の電力を供給するように設けられた、サブ電池(24)と、
    を備え、
    前記電力変換器は、前記太陽光発電装置で発生した電力を電力変換して電力変換後の電力を前記サブ電池に一旦蓄電するとともに、前記サブ電池から出力された電力を電力変換して電力変換後の電力によって前記負荷電源電池及び前記補機電池を充電するように設けられたことを特徴とする、電力システム。
  2. 前記電力変換制御部は、前記サブ電池の充電残量が所定以上である場合に、前記補機電池を充電するように前記電力変換器の動作を制御することを特徴とする、請求項に記載の電力システム。
  3. 前記電力変換器は、
    前記太陽光発電装置で発生した電力を電力変換するように、前記太陽光発電装置に接続された、第一電力変換部(33)と、
    前記第一電力変換部の出力を電力変換して電力変換後の電力を前記補機電池に向けて出力するように、前記第一電力変換部及び前記補機電池に接続された、第二電力変換部(34)と、
    前記サブ電池の出力を電力変換して電力変換後の電力を前記負荷電源電池に向けて出力するように、前記サブ電池及び前記負荷電源電池に接続された、第三電力変換部(35)と、
    を備えたことを特徴とする、請求項又はに記載の電力システム。
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