JP6177851B2 - サービス提供システム - Google Patents

Description

本発明は、通信ネットワークを介してサービスを提供するサービス提供システムに関するものである。

従来、利用者が通信端末装置を操作して入力したデータをサーバに送信して所望の情報を要求し、その要求に対応する情報をサーバから通信ネットワークを介して通信端末装置に送信して提供するサービス提供システムが知られている。

例えば、特許文献１には、高齢者などの利用者がユーザ端末から音声で入力し、その入力された音声のデータを音声認識して得られたキーワードを在宅サービス情報提供サーバへ送信する情報提供システムが開示されている。この情報提供システムでは、在宅サービス情報提供サーバが、ユーザ端末から受信したキーワードに対応付けられて会員別データベースに情報リンクデータとして記憶されている情報提供ＵＲＬを検索し、このＵＲＬに従いアクセスされたＷｅｂサーバの情報提供画面を利用者の端末へ送信する。

上記特許文献１に開示されているような従来のサービス提供システムでは、サービスの提供を受けるために通信端末装置を操作してデータを入力する必要があり、利用者の操作入力負担が大きいという課題がある。また、提供対象のサービスについては、単なる情報の提供ではなく、利用者の感情、期待又は嗜好に応じて利用者に安心感を与えるような従来にないサービスを提供したい場合がある。

上記課題を解決するために、本発明の一態様に係るサービス提供システムは、通信ネットワークを介して利用者にサービスを提供するサービス提供システムであって、サービスを利用する複数の利用者それぞれを特徴付ける個人属性情報と前記サービスに利用される複数の電化製品の通信接続情報とを記憶する記憶手段と、前記複数の電化製品の少なくとも一つの近くに利用者が位置するか否かを判断する判断手段と、前記複数の電化製品の少なくとも一つの近くに利用者が位置すると判断したとき、その判断された対象利用者が位置する場所の環境並びにその場所での前記対象利用者の表情、行動、音声及び体調の少なくとも一つを示す利用者状態情報を、前記少なくとも一つの電化製品から通信ネットワークを介して取得する取得手段と、前記対象利用者について取得した利用者状態情報と、前記記憶手段に記憶されている前記対象利用者に対応する個人属性情報とに基づいて、前記少なくとも一つの電化製品の近くに位置する前記対象利用者に安心感及び満足感の少なくとも一つを与えるように前記少なくとも一つの電化製品の動作を制御する制御情報を生成する生成手段と、前記記憶手段に記憶されている前記通信接続情報に基づいて、通信ネットワークを介して前記少なくとも一つの電化製品に前記制御情報を送信する送信手段と、を備える。
前記サービス提供システムにおいて、前記記憶手段は、前記複数の電化製品それぞれの優先順位を記憶し、前記生成手段は、前記対象利用者の近くに複数の電化製品が位置するとき、前記記憶手段に記憶されている前記優先順位に従って該複数の電化製品それぞれについて前記制御情報を生成してもよい。
また、前記サービス提供システムにおいて、前記複数の電化製品は、利用者の操作及び音声入力の少なくとも一方を受け付ける装置であり、前記複数の電化製品の優先順位は、前記複数の電化製品それぞれについて利用者の操作及び音声入力の少なくとも一方の受け付け頻度に基づいて更新されてもよい。
また、前記サービス提供システムにおいて、前記個人属性情報は、前記複数の利用者のうち互いに親しい利用者同士を関連付ける利用者関連付け情報を含み、前記生成手段は、前記対象利用者について取得した利用者状態情報と、前記対象利用者の個人属性情報と、前記対象利用者と親しい利用者の個人属性情報とに基づいて、前記制御情報を生成してもよい。
また、前記サービス提供システムにおいて、前記利用者関連付け情報は、前記対象利用者と親しい利用者の識別情報と、その親しい利用者との間の関係の種類を示す情報とを含んでもよい。
また、前記サービス提供システムにおいて、前記利用者関連付け情報は、前記利用者が入力した入力情報に基づいて新規登録又は更新されてもよい。
また、前記サービス提供システムにおいて、前記利用者関連付け情報は、前記利用者の行動履歴情報、前記利用者のＳＮＳ（Social Networking Service）の投稿情報、前記利用者の通信ネットワーク上のチャットでの発言情報及び前記利用者の通信ネットワーク上の掲示板での書き込み情報の少なくとも一つの情報に基づいて互いに親しい利用者同士を推定し、その推定した利用者同士について親密度を測定し、その親密度が所定の基準よりも高くなったときに新規登録又は更新されてもよい。
また、前記サービス提供システムにおいて、前記個人属性情報は、前記利用者が予め登録した個人基礎情報を含むとともに、前記利用者のＳＮＳ（Social Networking Service）の投稿情報、前記利用者の通信ネットワーク上のチャットでの発言情報、前記利用者の通信ネットワーク上の掲示板での書き込み情報及び前記利用者の行動履歴情報の少なくとも一つの情報を含んでもよい。
また、前記サービス提供システムにおいて、前記利用者の行動履歴情報は、前記利用者が位置していた場所に居合わせていた人の情報及びその場所に位置している物の情報の少なくとも一方の情報とを含んでもよい。
また、前記サービス提供システムにおいて、前記利用者状態情報は、前記対象利用者の顔の表情の画像情報、前記対象利用者の音声情報、前記対象利用者が入力したテキスト入力情報、前記対象利用者が位置している現在位置情報及び前記対象利用者の体調情報の少なくとも一つを含んでもよい。
また、前記サービス提供システムにおいて、前記体調情報は、前記対象利用者が身に付けている通信機能付き体調測定装置から通信ネットワークを介して受信してもよい。
また、前記サービス提供システムにおいて、前記体調情報は、前記対象利用者の体温、心拍数、呼吸数、発汗量及び吐息の少なくとも一つに関する情報を含んでもよい。
また、前記サービス提供システムにおいて、前記対象利用者の現在位置情報は、前記対象利用者が位置している場所に居合わせている人の情報及びその場所に位置している物の情報の少なくとも一方の情報とを含んでもよい。
また、前記サービス提供システムにおいて、前記電化製品は、通信ネットワークを介した通信機能を有する、体調測定装置、家電機器、照明装置、自動車、カメラ、ロボット、デジタルサイネージ及び通信端末装置の少なくとも一つであってもよい。
また、前記サービス提供システムにおいて、前記電化製品の制御対象の動作は、前記対象利用者に語りかける音声のメッセージ出力、前記対象利用者に向けた静止画、動画又は音声を伴う映像の出力、前記対象利用者の現在位置における温度、湿度、照明、香り及び空気清浄の少なくとも一つの調整、前記対象利用者に自動提供される食事の味付けの調整、並びに、前記対象利用者の近くにいるロボットの動作の少なくとも一つであってもよい。

本発明によれば、利用者の操作入力の負担を軽減しつつ、通信ネットワークを介して利用者に安心感や満足感を与えるようなサービスを提供することができる。

本発明の実施形態に係るサービス提供システムを含む通信システムの全体構成の一例を示す概略構成図。 本発明の実施形態に係る電化製品として使用可能な通信端末装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図。 本実施形態に係るサービス提供システムのサーバにおける処理の一例を示すフローチャート。 本実施形態に係るサービス提供システムのサーバにおける処理の他の例を示すフローチャート。 本実施形態に係るサービス提供システムのサーバにおける処理の更に他の例を示すフローチャート。

以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
図１は、本発明の実施形態に係るサービス提供システムを含む通信システムの全体構成の一例を示す概略構成図である。本実施形態のサービス提供システム１０は、電化製品２０の近くにいる利用者の表情、行動、音声及び体調の少なくとも一つの情報を通信ネットワークを介して取得し、その利用者に安心感及び満足感の少なくとも一つを与えるように語りかけたり環境を変化させたりするように電化製品２０の動作を制御する。この制御により、様々なロケーション・シーンにおいて、利用者の操作入力の負担を軽減しつつ、通信ネットワークを介して、仮想現実上の人物（アバター、バディ）が利用者に気遣って語りかけたり利用者が位置する環境を変化させたりすることにより、利用者に安心感や満足感を与えて心を豊かにするサービスを提供することができる。

本実施形態のサービス提供システム１０は、通信ネットワークを介して利用者側の電化製品２０と通信可能なサーバ１１と、前記サービス提供に用いられる各種情報やデータが格納されたデータベース１２とを備える。サーバ１１及びデータベース１２はそれぞれ、例えば個別の独立したコンピュータ装置で構成したり、共用される単一のコンピュータ装置で構成したりすることができる。また、サーバ１１及びデータベース１２はそれぞれ、通信ネットワークで互いに接続された複数のコンピュータ装置の群で構成してもよい。

サーバ１１は、例えば、ＬＡＮネットワークのバックボーンネットワーク３０及び無線ＬＡＮの中継装置であるアクセスポイント３１を介して利用者側の各種電化製品２０と通信したり、有線ＬＡＮケーブル３２及びバックボーンネットワーク３０を介して利用者側の各種電化製品２０と通信したりすることができる。また、利用者側の各種電化製品２０が有する通信機能に応じて、サーバ１１は、移動通信ネットワークのコアネットワーク４０及び基地局４１を介して利用者側の各種電化製品２０と通信することができる。また、サーバ１１は、インターネット５０上の各種サーバ５１に所定のタイミングで（例えば定期的に）アクセスし、ＳＮＳでの投稿、チャットでの発言、掲示板での書き込みなど各種サーバ５１で公開されている情報を検索するように構成してもよい。

利用者側の電化製品２０は、ＬＡＮ通信ネットワークや移動通信ネットワークを介して、サーバ１１や他の電化製品２０等と通信する通信機能を有している。電化製品２０は、例えば、ノートパソコンなどのパーソナルコンピュータ（ＰＣ）や、利用者が携帯して使用可能なスマートフォン、携帯電話機、タブレット端末、ゲーム機、書籍閲覧端末などの通信端末装置２１である。また、電化製品２０は、利用者が身に付けて使用可能な通信機能付き体調測定装置（ヘルスケア装置）や時計型の情報通信端末などのウェアラブルデバイス２２であってもよい。また、電化製品２０は、利用者が滞在したり通過したりする自宅や職場などに設置される照明器具２３、家電機器２４及びロボット２５であってもよい。家電機器２４は、例えばエアコン、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、テレビ、ラジオ、録画機器、プリンタ、人工香り出力装置、自動調理装置、空気清浄機、加湿器などである。また、電化製品２０は、静止画や動画のカメラ２６であってもよい。また、電化製品２０は、利用者が運転したり同乗したりする自動車２７や、バス、電車、飛行機、船などの公共の乗物であってもよい。自動車２７では、例えば、サーバ１１と通信する通信機能をナビゲーション装置に組み込んでもよい。また、電化製品２０は、利用者が滞在する場所や利用者が通過する通勤路や通学路に設けられ、広告などの情報を表示するデジタルサイネージ２８であってもよい。

なお、利用者が使用する通信端末装置２１以外の電化製品２０は、通信端末装置２１との間で適当な方式の近距離無線通信を行い、その通信端末装置２１を介してサーバ１１と通信するようにしてもよいし、ウェアラブルデバイス２２にサーバ１１と通信する機能を具備し、ウェアラブルデバイス２２とその他の電化製品２０とが適当な方式の近距離無線通信を行い、当該他の電化製品２０がウェアラブルデバイス２２を介してサーバ１１と通信するようにしてもよい。

通信端末装置２１は、通信ネットワークを介してサーバ１１と通信する通信機能をできるように、セルラー通信機能、無線ＬＡＮ通信機能及び有線ＬＡＮ通信機能の少なくとも一つの機能を有する。例えば、通信端末装置２１は、例えば、アクセスポイント３１の無線通信可能エリア内に位置するときにＩＥＥＥ８０２．１１の規格に準拠したＷｉ−Ｆｉなどの無線ＬＡＮの無線通信方式によりアクセスポイント３１と無線通信し、そのアクセスポイント３１を介してサーバ１１と通信することができる。また、例えば、通信端末装置２１は、マクロセルやスモールセルなどのセルラー通信の通信エリア内に在圏するとき、第３世代（３Ｇ）、ＬＴＥ（Long Term Evolution）、ＬＴＥ−Ａｄｖａｎｃｅｄ、第４世代（４Ｇ）、第５世代（５Ｇ）などの規格に準拠したセルラー通信のマクロセル基地局やスモールセル基地局などの基地局４１を介して通信ネットワークに接続することができる。

なお、図１では、１台の通信端末装置２１について図示しているが、複数の利用者がそれぞれ使用する複数の通信端末装置２１がサーバ１１と通信するようにしてもよい。

上記構成のサービス提供システム１０において、サーバ１１及びデータベース１２はそれぞれ、所定のプログラムが実行されることにより、次のような各手段としての機能を実現可能である。

例えば、サーバ１１は、所定のプログラムが実行されることにより、次の（Ａ１０１）〜（Ａ１０４）の各手段として機能する。
（Ａ１０１）複数の電化製品の少なくとも一つの近くに利用者が位置するか否かを判断する判断手段。
（Ａ１０２）複数の電化製品の少なくとも一つの近くに利用者が位置すると判断したとき、その判断された対象利用者が位置する場所の環境並びにその場所での前記対象利用者の表情、行動、音声及び体調の少なくとも一つを示す利用者状態情報を、前記少なくとも一つの電化製品から通信ネットワークを介して取得する取得手段。
（Ａ１０３）対象利用者について取得した利用者状態情報と、記憶手段としてのデータベース１２に記憶されている対象利用者に対応する個人属性情報とに基づいて、前記少なくとも一つの電化製品の近くに位置する対象利用者に安心感及び満足感の少なくとも一つを与えるように前記少なくとも一つの電化製品の動作を制御する制御情報を生成する生成手段。
（Ａ１０４）データベース１２に記憶されている通信接続情報に基づいて、通信ネットワークを介して前記少なくとも一つの電化製品に制御情報を送信する送信手段。

ここで、複数の電化製品の少なくとも一つの近くに利用者が位置するか否かは、例えば、利用者の現在位置の情報を取得し、その取得した利用者の現在位置の情報とデータベース１２に予め登録されている電化製品２０の位置情報（例えば、後述の表４に示される複数の電化製品２０の位置情報）とを比較して判断してもよい。例えば、利用者の現在位置とデータベース１２に登録されている複数の電化製品２０の位置との間の距離を算出し、その算出した距離が予め設定した基準距離以下（又は基準距離未満）となっている単数又は複数の電化製品があった場合に、その該当する単数又は複数の電化製品の近くに利用者が位置していると判断する。ここで、上記基準距離は、本実施形態のサービスで制御される電化製品２０の動作、出力又はそれらの変化を利用者が感受又は認識できる距離に設定される。例えば、後述のメッセージを出力するように電化製品２０を制御する場合、そのメッセージの音声を利用者が聞くことができる距離又は当該メッセージの表示を利用者が見ることができる距離を、上記基準距離として設定する。

上記利用者の現在位置の情報の取得方法は特定の方法に限定されない。例えば、利用者が携帯している通信端末装置２１がサーバ１１にアクセスして自己の現在位置の情報をサーバ１１に送信することにより、サーバ１１が利用者の現在位置の情報を取得してもよい。また、利用者が携帯している通信端末装置２１にサーバ１１がアクセスして現在位置の情報を要求し、通信端末装置２１がその要求に対する応答に自己の現在位置の情報を含めることにより、サーバ１１が利用者の現在位置の情報を取得してもよい。また、利用者が携帯して使用する通信端末装置２１の位置情報を管理している位置情報データベースにサーバ１１がアクセスして通信端末装置２１の現在位置の情報を取得することによりサーバ１１が利用者の現在位置の情報を取得してもよい。利用者の現在位置の情報を取得するタイミングは、その利用者が予め設定した所定の場所に移動したタイミングであってもよいし、定期的であってもよい。

また、利用者が複数の電化製品２０の少なくとも一つの近くに位置するか否かは、利用者が携帯している通信端末装置２１と電化製品２０とが互いに近距離通信可能になったときに、その利用者が電化製品２０の近くに位置している旨を示す位置情報を通信端末装置２１又は電化製品２０がサーバ１１に送信し、その位置情報に基づいて判断してもよい。

前記利用者状態情報は、利用者の顔の表情の画像情報、利用者の音声情報、利用者のテキスト入力情報、利用者が位置している現在位置情報及び利用者の体調情報の少なくとも一つを含んでもよい。また、体調情報は、利用者が身に付けて使用可能な通信機能付き健康情報測定装置であるウェアラブルデバイス２２から通信ネットワークを介して受信してもよい。また、前記体調情報は、利用者の体温、心拍数、呼吸数、発汗量及び吐息の少なくとも一つに関する情報を含んでもよい。また、前記利用者の現在位置情報は、利用者が位置している場所に居合わせている人の情報及びその場所に位置している物の情報の少なくとも一方の情報とを含んでもよい。

また、データベース１２は、所定のプログラムが実行されることにより、本実施形態のサービスを利用する複数の利用者それぞれに対応付けて該利用者を特徴付ける個人属性情報と、本実施形態のサービスで制御対象として用いられる複数の電化製品の通信接続情報とを記憶する記憶手段として機能する。

ここで、データベース１２は、複数の電化製品の優先順位を記憶してもよい。この場合、サーバ１１は、利用者の近くに複数の電化製品が位置するとき、その複数の電化製品それぞれについて制御情報を生成し、データベース１２に記憶されている優先順位に従って複数の電化製品の動作が順番に制御されるように制御情報を順次送信してもよい。また、前記複数の電化製品は、利用者の操作及び音声入力の少なくとも一方を受け付ける装置であり、前記複数の電化製品の優先順位は、前記複数の電化製品それぞれの利用者の操作及び音声入力の少なくとも一方の受け付け頻度に基づいて新規登録又は更新されてもよい。

また、前記個人属性情報は、複数の利用者のうち互いに親しい利用者同士を関連付ける利用者関連付け情報を含んでもよい。この場合、サーバ１１の生成手段では、利用者について取得した利用者状態情報と、利用者の個人属性情報と、利用者に親しい利用者の個人属性情報とに基づいて、前記電化製品２０に対する制御情報を生成する。

前記利用者関連付け情報は、利用者と親しい利用者の識別情報と、その親しい利用者との間の関係の種類（例えば、家族関係、親戚関係、友人関係、恋人関係、師弟関係、職場の同僚関係又は近所の住人の関係）を示す情報とを含んでもよい。また、前記利用者関連付け情報は、利用者が入力した入力情報に基づいて新規登録又は更新されてもよい。また、前記利用者関連付け情報は、利用者の行動履歴情報、利用者のＳＮＳ（Social Networking Service）の投稿情報、利用者の通信ネットワーク上のチャットでの発言情報及び利用者の通信ネットワーク上の掲示板での書き込み情報の少なくとも一つの情報に基づいて互いに親しい利用者同士を推定し、その推定した利用者同士について親密度を測定し、その親密度が所定の基準よりも高くなったときに新規登録又は更新されてもよい。

また、前記個人属性情報は、利用者が予め登録した個人基礎情報を含むとともに、利用者のＳＮＳ（Social Networking Service）の投稿情報、利用者の通信ネットワーク上のチャットでの発言情報、利用者の通信ネットワーク上の掲示板での書き込み情報及び利用者の行動履歴情報の少なくとも一つの情報を含んでもよい。
また、前記利用者の行動履歴情報は、利用者が位置していた場所に居合わせていた人の情報及びその場所に位置している物の情報の少なくとも一方の情報とを含んでもよい。

表１は、データベース１２に格納される利用者の個人属性情報の一部を構成する個人基礎情報の一例を示す一覧表である。この個人基礎情報は、利用者の個人属性情報の基本的な情報であり、例えば利用者がサービス利用開始時に通信端末装置２１等を操作入力することにより、データベース１２に新規登録したり、その後の任意のタイミングに更新したりすることができる。表１の例では、複数の利用者について、利用者識別情報（利用者ＩＤ）に対応付けて利用者の住所、氏名、年齢、職業、血液型、電話番号、出身地、出身校等の個人基礎情報が、その個人基礎情報の取得方法及び登録日（又は更新日）とともに、データベース１２に格納されている。

表２は、データベース１２に格納される利用者の個人属性情報の一部を構成する個性情報の一例を示す一覧表である。この個性情報は、利用者の個性を示す情報であり、例えば利用者がサービス利用開始時に通信端末装置２１等を操作入力することにより、データベース１２に新規登録したり、その後の任意のタイミングに更新したりすることができる。表２の例では、複数の利用者について、利用者識別情報（利用者ＩＤ）に対応付けて利用者の趣味、嗜好（食べ物、娯楽、色、香り、花、映画）、性格等の個性情報が、その個性情報の取得方法及び登録日（又は更新日）とともに、データベース１２に格納されている。

表３は、データベース１２に格納される利用者の個人属性情報の一部を構成する利用者関連付け情報の一例を示す一覧表である。この利用者関連付け情報は、互いに親しい利用者同士を関連付ける情報であり、例えば利用者がサービス利用開始時に通信端末装置２１等を操作入力することにより、データベース１２に新規登録したり、その後の任意のタイミングに更新したりすることができる。また、利用者関連付け情報は、利用者の行動履歴情報、利用者のＳＮＳ（Social Networking Service）の投稿情報、利用者の通信ネットワーク上のチャットでの発言情報及び前記利用者の通信ネットワーク上の掲示板での書き込み情報の少なくとも一つの情報に基づいて取得し、データベース１２に新規登録したり、その後の任意のタイミングに更新したりすることもできる。

表３の例では、利用者Ｕ１の利用者識別情報（利用者ＩＤ：０００１）に対応付けて、その利用者Ｕ１と親しい親密者として、父、母及び兄それぞれの利用者識別情報（利用者ＩＤ）、利用者Ｕ１との関係、その関係の種別、親密度、趣味、嗜好（食べ物、娯楽、色、香り、花、映画）、性格の情報が、その情報の確度並びにその情報の取得方法及び登録日（又は更新日）とともに、データベース１２に格納されている。ここで、親密度は、相手との親しさの程度を示す指標であり、「Ａ」が最高レベルであり、「Ｄ」が最低レベルである。また、情報の確度は、その情報の確からしさの程度を示す指標であり、「確定」、「仮決定」、「確信」、「推定」、「噂」の順番に確度が低くなっている。

例えば、表３において、利用者Ｕ１の家族である父、母及び兄の利用者関連付け情報は、利用者Ｕ１が通信端末装置２１等を操作入力することによって取得され、その父、母及び兄と利用者Ｕ１との親密度は最高レベル「Ａ」である。また、表３中の父及び母については、利用者Ｕ１によって利用者ＩＤ「０１００」及び「０１０１」それぞれについて自身の父及び母である旨を示す入力があり、且つ、その父及び母それぞれによって利用者ＩＤの「０００１」について自身の子供である旨を示す入力があるため、その情報の確度は最高の「確定」レベルである。一方、表３中の父及び母については、利用者Ｕ１によって利用者ＩＤ「０１０２」について自身の兄である旨を示す入力があるが、その兄によって利用者ＩＤの「０００１」について自身の弟である旨を示す入力がないため、その情報の確度は第２番目の「仮決定」レベルである。

また、表３において、利用者Ｕ１に対する学校の恩師及び友人の利用者関連付け情報は、利用者Ｕ１、恩師及び友人のＳＮＳ上の投稿情報、チャットでの発言、掲示板での書き込み及び行動履歴情報の少なくとも一つに基づいて取得される。恩師と利用者Ｕ１との親密度は、例えばＳＮＳの投稿情報等に基づいて算出される両者の所在場所及びその日時が一致する頻度や両者が同じ場所にいる時間の長さ等のパラメータの値と所定の基準とを比較し、その比較結果に基づいて判断される。ここで、上記パラメータの値が所定の第１基準を満たしているため、恩師と利用者Ｕ１との親密度は２番目のレベル「Ｂ」であり、その情報の確度は２番目の「確信」レベルである。一方、学校の友人と利用者Ｕ１との親密度は、上記パラメータの値が所定の第１基準を満たしていないため、友人と利用者Ｕ１との親密度は３番目のレベル「Ｃ」であり、その情報の確度は３番目の「推定」レベルである。

また、表３において、利用者Ｕ１に対する職場の上司及び同僚の利用者関連付け情報は、利用者Ｕ１、上司及び同僚のＳＮＳ上の投稿情報、チャットでの発言、掲示板での書き込み及び行動履歴情報の少なくとも一つに基づいて取得される。職場の上司と利用者Ｕ１との親密度は、例えばＳＮＳの投稿情報等に基づいて算出される両者の所在場所及びその日時が一致する頻度や両者が同じ場所にいる時間の長さ等のパラメータの値と所定の基準とを比較し、その比較結果に基づいて判断される。ここで、上記パラメータの値が所定の第１基準を満たしているため、上司と利用者Ｕ１との親密度は２番目のレベル「Ｂ」であり、その情報の確度は２番目の「確信」レベルである。一方、職場の同僚と利用者Ｕ１との親密度は、上記パラメータの値が所定の第１基準を満たしていないため、同僚と利用者Ｕ１との親密度は３番目のレベル「Ｃ」であり、その情報の確度は３番目の「推定」レベルである。

また、表３において、利用者Ｕ１に対する自宅の近隣住人の利用者関連付け情報は、利用者Ｕ１及び近隣住人のＳＮＳ上の投稿情報、チャットでの発言、掲示板での書き込み及び行動履歴情報の少なくとも一つに基づいて取得される。近隣住人と利用者Ｕ１との親密度は、例えばＳＮＳの投稿情報等に基づいて算出される両者の所在場所及びその日時が一致する頻度や両者が同じ場所にいる時間の長さ等のパラメータの値と所定の基準とを比較し、その比較結果に基づいて判断される。ここで、上記パラメータの値が最低値（例えば、所在場所及びその日時が一致する頻度が１回）であるため、その近隣住人と利用者Ｕ１との親密度は４番目のレベル「Ｄ」であり、その情報の確度は５番目の「噂」レベルである。

表３中の親密度の情報は、利用者Ｕ１の近くに位置する電化製品２０の動作を制御する制御情報を生成するときに用いてもよい。

表４は、データベース１２に格納される複数の電化製品２０それぞれに関する電化製品情報の一例を示す一覧表である。この電化製品情報は、本実施形態のサービスで用いられる複数の電化製品２０それぞれに関する情報であり、サーバ１１との通信時に用いられる通信接続情報（例えば、ＵＲＬ、グローバルＩＰアドレス、電話番号）を含む。また、電化製品情報は、例えば、本サービスの管理者や利用者等がサービス利用開始時に通信端末装置２１等を操作入力することにより、データベース１２に新規登録したり、その後の任意のタイミングに更新したりすることができる。

表４の例では、複数の電化製品２０それぞれの機器識別情報（機器ＩＤ）に対応付けて、その電化製品の名称、所有者情報（所有者ＩＤ）、位置情報、通信接続情報、及び、制御可能な項目の情報が、その情報の取得方法及び登録日（又は更新日）とともに、データベース１２に格納されている。

また、表４に示すように、電化製品情報は、本実施形態のサービスにおいて利用者に安心感及び満足感の少なくとも一つを与えるように電化製品の動作を制御するときの各電化製品の優先順位の情報を含んでもよい。表４の例では、Ａ、Ｂ、Ｃ、Ｄの順番に優先順位が下がっている。この優先順位は、本実施形態のサービスの運用を開始した後にディープラーニング等の学習機能により更新してもよい。例えば、複数の電化製品２０が、利用者の操作及び音声入力の少なくとも一方を受け付ける装置である場合、前記優先順位は、複数の電化製品２０それぞれについて利用者の操作及び音声入力の少なくとも一方の受け付け頻度に基づいて、ディープラーニング等の学習機能により更新する。

図２は、本発明の実施形態に係る電化製品２０として使用可能な通信端末装置２１のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。本実施形態の通信端末装置２１は、主制御部２１０と無線通信部２１１とベースバンド処理部２１２と音入出力部２１３と表示部２１４と操作手段としての操作部２１５とを備える。また、通信端末装置２１は、装置本体に対して着脱可能な加入者情報記憶媒体であるＩＣモジュールとしてのＵＳＩＭ２３０が装着されている。

主制御部２１０は、ＭＰＵ（Micro Processing Unit）やＲＡＭ、ＲＯＭ等からなる記憶装置を備え、所定の基本ＯＳやミドルウェア等のプログラムが実行されることにより、ベースバンド処理部２１２等の各部を制御したり、ソフトウェア構成上のネイティブプラットフォーム環境やアプリケーション実行環境を構築したり、各種処理を実行したりする。

主制御部２１０の記憶装置は、例えば、半導体メモリ、磁気ディスク装置、及び光ディスク装置のうちの少なくともいずれか一つを有する。この記憶装置は、各部での処理に用いられるドライバプログラム、オペレーティングシステムプログラム、アプリケーションプログラム、データ等を記憶する。例えば、記憶装置は、ドライバプログラムとして、ＩＥＥＥ８０２．１１規格の無線通信方式や移動体通信（セルラー通信）の無線通信方式を実行する通信ドライバプログラム、操作部２１５を制御する入力デバイスドライバプログラム、表示部２１４を制御する出力デバイスドライバプログラム等を記憶する。また、記憶装置は、オペレーティングシステムプログラムとして、例えば、Ａｎｄｒｏｉｄ（登録商標）ＯＳ、ｉＯＳ（登録商標）等の基本ＯＳや、ＩＥＥＥ８０２．１１規格の無線通信方式や移動体通信（セルラー通信）の無線通信方式での認証等を行う接続制御プログラム等を記憶する。また、記憶装置は、アプリケーションプログラムとして、サーバ１１と通信する通信プログラム、ウェブ認証を行う認証プログラム、時間を計時する計時プログラム、ウェブページを取得及び表示するウェブブラウザプログラム、電子メールを送信及び受信する電子メールプログラム、無線ＬＡＮのアクセスポイント２０との間の通信品質を測定する通信品質測定プログラム等を記憶する。また、記憶装置は、各種のテキストデータ、映像データ、画像データ等を記憶したり、所定の処理に係る一時的なデータを一時的に記憶したりしてもよい。

無線通信部２１１は、無線ＬＡＮのアクセスポイント２０を介して通信する無線ＬＡＮ通信手段及びセルラー通信の基地局６０を介して通信する移動体通信手段として機能し、例えばシンセサイザ、周波数変換器，高周波増幅器、アンテナなどにより構成されている。無線通信部２１１は、アクセスポイント２０との間でＩＥＥＥ８０２．１１等の所定の通信方式により無線通信するための高周波信号処理を実行したり、基地局６０との間で３ＧやＬＴＥなどの所定の通信方式により無線通信するための高周波信号処理を実行したりする。

ベースバンド処理部２１２は、他の携帯電話機等の通信端末装置や各種サーバとの間で音声通信やデータ送受信の通信を行うためのデジタル処理を実行する。このベースバンド処理部２１２と上記無線通信部２１１との間はＤ／Ａ変換器やＡ／Ｄ変換器を介して接続されている。

音入出力部２１３は、マイク、スピーカ、音信号処理部等で構成されている。マイクから出力されるアナログの音声信号は、音信号処理部でデジタル信号に変換され、主制御部２１０やベースバンド処理部２１２等に送られる。スピーカは、音信号処理部でデジタル信号から変換されたアナログ信号が入力され、通話中の音声を出力したり、メールの着信音、電話の呼び出し音、音楽などを出力したりする。なお、スピーカは、通話中の音声を聞くための受話器用スピーカ（レシーバ）と、着信音や音楽などを出力する外部出力用スピーカとを別々に設けて構成してもいいし、これらの受話器用スピーカ及び外部出力用スピーカを兼用するように一つのスピーカで構成してもよい。

表示部２１４は、ＬＣＤ（液晶ディスプレイ）や有機ＥＬ（Electro−Luminescence）ディスプレイ等で構成され、主制御部２１０からの指令に基づいて各種画像を表示する。

操作部２１５は、表示部２１４に組み込まれたタッチパネルや、各種の操作キーやボタン、電源ＯＮ／ＯＦＦ手段としての電源スイッチなどで構成されている。この操作部２１５は、利用者が、通信端末装置２１の本体電源をＯＮ／ＯＦＦしたり、通話開始、終話、メニュー選択、画面切り換え等を指示したり、情報を入力したりするときに用いられる。

また、通信端末装置２１は、位置情報取得手段としてのＧＰＳ（Global Positioning System）部２１７、撮像手段としてのカメラ部２１８、センサー部２１９、電源供給手段としての電源供給部２２０、図示しない時計部等も備えている。

ＧＰＳ部２１７は、ＧＰＳ受信モジュールやＧＰＳアンテナ等で構成され、地球の周りに配置されている複数のＧＰＳ衛星から電波を受信し、その受信結果に基づいて通信端末装置２１が位置する現在位置の緯度、経度及び高度のデータを算出する。

ＧＰＳ部２１７から出力される通信端末装置２１の現在位置の位置情報は、所定のタイミングで、自発的に又はサーバ１１からの取得要求に応じて、サーバ１１に送信してもよい。例えば、通信端末装置２１は、予め設定した周期で定期的に、又は、予め設定した所定のアップロード時刻に、通信ネットワークを介して通信端末装置２１の現在位置の位置情報をサーバ１１に送信してもよい。サーバ１１は、通信端末装置２１から受信した現在位置の位置情報に基づいて、その通信端末装置２１の利用者の行動履歴情報を追加登録したり、その利用者が複数の電化製品２０の少なくとも一つの近くに位置するか否かを判断したりすることができる。

カメラ部２１８は、レンズや撮像デバイス等で構成され、人物や風景等を撮影する時に用いられる。撮像デバイスとしては、ＣＣＤ（Charge Coupled Device）カメラやＣＭＯＳカメラを用いることができる。

センサー部２１９は、加速度センサー及び／又は地磁気センサー等で構成されている。加速度センサーは、１軸の加速度センサーであっていいし、２軸や３軸等の複数軸の加速度センサーであってもよい。また、地磁気センサーも、１軸の地磁気センサーであっていいし、２軸や３軸等の複数軸の地磁気センサーであってもよい。このセンサー部２１９の出力に基づいて、通信端末装置２１の位置、向き、姿勢及び動きを示すデータを算出することができる。また、センサー部２１９の出力に基づいて、所定高度における基準位置から利用者の通信端末装置２１が移動したときの加速度データや地磁気データの時間変化の情報である履歴情報から、通信端末装置２１が位置している現在位置の高度、角度等を示すデータを算出することができる。

電源供給部２２０は、充電可能なバッテリー、バッテリーから各部に所定電圧の電力を供給する電力供給回路、バッテリーを充電する充電回路などを備えている。時計部はクロック回路等で構成され、正確な日時を計数し、各種情報の更新処理等のための時刻情報を生成する。

なお、上記センサー部２１９に体調測定情報（例えば、体温、心拍数、呼吸数、発汗量及び吐息の少なくとも一つに関する情報）を備えることにより、通信端末装置２１がウェアラブルデバイス２２として機能することとしてもよい。

次に、上記構成のサービス提供システム１０におけるサーバ１１の処理例について説明する。
図３は、本実施形態のサービス提供システム１０におけるサーバ１１の処理の一例を示すフローチャートである。本例は、利用者の近くに位置する電化製品を介して、利用者を気遣ってくれる仮想現実上の人物（アバター、バディ）が利用者本人に語りかけたり利用者が位置する環境を変化させたりする介助アクションのサービスを提供するサーバ１１の処理例である。

図３において、サーバ１１は、本実施形態のサービスの利用者として予め登録された複数の利用者のいずれかの利用者が、本実施形態のサービスにおける遠隔制御可能な装置として予め登録された複数の電化製品２０の少なくとも一つの近くに位置するか否かを判断する（Ｓ１０１）。この判断は、例えば、利用者が携帯する通信端末装置２１から受信する現在位置の情報に基づいて行ってもよいし、利用者が携帯する通信端末装置２１と近距離通信を行うことで利用者が近くに位置していることを検知した電化製品２０（通信端末装置２１を除く）から受信する利用者の位置に関する情報に基づいて行ってもよい。

また、サーバ１１は通常、通信ネットワークを介して各電化製品２０との間で通信を行い、各電化製品２０が動作状態である否かを確認する。例えば、サーバ１１は、複数の電化製品２０それぞれの電源ＯＮ／ＯＦＦ状態を所定の周期で定期的に又は所定の確認タイミングの時刻に通信ネットワークを介して確認し、データベース１２内の電化製品情報の１項目として各電化製品の最新の電源ＯＮ／ＯＦＦ情報を含めるようにしてもよい。この場合、サーバ１１は、データベース１２内の各電化製品の最新の電源ＯＮ／ＯＦＦ情報を確認し、電源がＯＮになっている電化製品についてのみ利用者が近くに位置しているかを判断してもよい。

次に、サーバ１１は、複数の電化製品２０の少なくとも一つの電化製品の近くに利用者が位置すると判断すると（Ｓ１０１でＹＥＳ）、その判断された対象利用者の表情や体調等の利用者状態情報を、通信ネットワークを介して受信する（Ｓ１０２）。この利用者状態情報は、対象利用者の操作入力を伴うことなく受信することができ、例えば、対象利用者が携帯する通信端末装置２１等の対象利用者の近くに位置する電化製品（以下「対象電化製品」という。）によって撮影された対象利用者の顔の画像であってもよいし、対象利用者が身に付いている体調測定装置（ヘルスケア装置）等のウェアラブルデバイス２２で測定した体調測定情報（例えば、体温、心拍数、呼吸数、発汗量及び吐息の少なくとも一つに関する情報）であってもよい。

次に、サーバ１１は、対象利用者の利用者状態情報と、データベース１２に格納されている対象利用者に対応する個人属性情報とに基づいて、対象電化製品の近くに位置する対象利用者に安心感及び満足感の少なくとも一つを与えるように対象電化製品の動作を制御するメッセージ出力情報などの制御情報を生成する（Ｓ１０３）。具体的には、対象利用者の利用者状態情報（例えば体温や顔の表情）から対象利用者が気落ちしていると判断し、データベース１２で対象利用者の個人属性情報を検索して対象利用者がオレンジジュース（飲み物）やお笑い番組（娯楽）が好きであることがわかった場合、次のような対象利用者に安心感や満足感を与えるように語りかけるメッセージ情報を出力する制御情報を生成する。例えば、対象電化製品が家電機器２４のエアコンである場合、「体を温めましょうか？」と語りかけるメッセージ情報を出力し、温度設定を若干高くする制御情報を生成する。また、対象電化製品が家電機器２４の冷蔵庫である場合、「オレンジジュースはいかがですか？気分が変わりますよ。」と語りかけるメッセージ情報を出力する制御情報を生成する。また、対象電化製品が照明器具２３である場合、「照明を暗くしますから、少し休んでください。」と語りかけるメッセージ情報を出力し、照明の明るさを若干暗くする制御情報を生成する。また、対象電化製品が家電機器２４のテレビや録画装置である場合、「お笑いでもみますか？気が紛れますよ。」と語りかけるメッセージ情報を出力し、テレビ放送の番組表や録画リストを表示したりする制御情報を生成する。

次に、サーバ１１は、対象電化製品の通信接続情報に基づいて、制御情報を対象電化製品に通信ネットワーク介して送信する（Ｓ１０４）。対象電化製品は、サーバ１１から受信した制御情報に基づいて、対象利用者に安心感及び満足感の少なくとも一つを与えるように動作（例えばメッセージ出力）を制御する。

以上、本例によれば、利用者の近くに位置する電化製品及び通信ネットワークを介して、利用者を気遣ってくれる仮想現実上の人物（アバター、バディ）が利用者本人に語りかけたり利用者が位置する環境を変化させたりすることにより、利用者の体調等の状態に応じて利用者に安心感や満足感を与えるサービスを提供することができる。しかも、そのサービスの提供を受けるための利用者の操作入力を従来よりも少なくすることができため、利用者の操作入力の負担を軽減することができる。

図４は、本実施形態のサービス提供システム１０におけるサーバ１１の処理の他の例を示すフローチャートである。本例は、利用者の近くに位置する電化製品を介して、利用者を気遣ってくれる仮想現実上の人物（アバター、バディ）が利用者と親しい人になり代わって利用者に語りかけたり利用者が位置する環境を変化させたりする介助アクションのサービスを提供するサーバ１１の処理例である。なお、図４のＳ１０１及びＳ１０２の処理は、前述の図３のＳ１０１及びＳ１０２と同様な処理であり、それらの説明は省略する。

図４において、サーバ１１は、対象利用者の表情や体調等の利用者状態情報を受信して取得した後、対象利用者についてデータベース１２を検索し、対象利用者の利用者属性情報に含まれる利用者関連付け情報に基づいて、対象利用者と親しい人を決定する（Ｓ１０３）。例えば、前述の表３に例示した複数の親しい人のリストから親密度が高く且つ情報の確度が高い人（例えば家族）を選択する。

次に、サーバ１１は、対象利用者の利用者状態情報と、データベース１２に格納されている対象利用者と親しい人（例えば家族）の個人属性情報とに基づいて、対象電化製品の近くに位置する対象利用者に安心感及び満足感の少なくとも一つを与えるように対象電化製品の動作を制御するメッセージ出力情報などの制御情報を生成する（Ｓ１０４）。具体的には、対象利用者の利用者状態情報（例えば体温や顔の表情）から対象利用者が気落ちしていると判断し、データベース１２で対象利用者と親しい人の個人属性情報を検索して対象利用者がオレンジジュース（飲み物）やお笑い番組（娯楽）が好きであることがわかった場合、次のような対象利用者に安心感や満足感を与えるように語りかけるメッセージ情報を出力する制御情報を生成する。例えば、対象電化製品が家電機器２４の冷蔵庫である場合、「お父さんから聞きましたが、オレンジジュースが好きだそうですね。オレンジジュースでも飲みますか？気分が変わりますよ。」と語りかけるメッセージ情報を出力する制御情報を生成する。また、対象電化製品が家電機器２４のテレビや録画装置である場合、「お母さんから聞きましたが、お笑いが好きだそうですね？お笑いでもみますか。気が紛れますよ。」と語りかけるメッセージ情報を出力する制御情報を生成する。

次に、サーバ１１は、対象電化製品の通信接続情報に基づいて、制御情報を対象電化製品に通信ネットワーク介して送信する（Ｓ１０５）。対象電化製品は、サーバ１１から受信した制御情報に基づいて、対象利用者に安心感及び満足感の少なくとも一つを与えるように動作（例えばメッセージ出力）を制御する。

以上、本例によれば、利用者の近くに位置する電化製品及び通信ネットワークを介して、利用者を気遣ってくれる仮想現実上の人物（アバター、バディ）が利用者と親しい人になり代わって利用者に語りかけたり利用者が位置する環境を変化させたりすることにより、利用者の体調等の状態に応じて利用者に安心感や満足感を与えるサービスを提供することができる。しかも、そのサービスの提供を受けるための利用者の操作入力を従来よりも少なくすることができため、利用者の操作入力の負担を軽減することができる。

特に、本例によれば、親しい人になり代わって利用者を気遣った語りかけを受けることができるため、より効果的に利用者に安心感や満足感を与えることができる。

図５は、本実施形態のサービス提供システム１０におけるサーバ１１の処理の更に他の例を示すフローチャートである。本例は、利用者の近くに複数の電化製品が位置する場合に、予め設定した優先順位に従って選択した電化製品を介して、利用者を気遣ってくれる仮想現実上の人物（アバター、バディ）が利用者に語りかけたり利用者が位置する環境を変化させたりするサービスを提供するサーバ１１の処理例である。なお、図５のＳ１０１、Ｓ１０２、Ｓ１０５及びＳ１０６の処理はそれぞれ、前述の図３のＳ１０１、Ｓ１０２、Ｓ１０４及びＳ１０５と同様な処理であり、それらの説明は省略する。

図５において、サーバ１１は、対象利用者の表情や体調等の利用者状態情報を受信して取得した後、表４の位置情報を参照して、対象利用者の近くに位置する電化製品が複数か否かを判断する（Ｓ１０３）。ここで、対象利用者の近くに位置する電化製品が複数の場合（Ｓ１０３でＹＥＳ）、サーバ１１は、その複数の電化製品についてデータベース１２を検索し、例えば前述の表４に例示したように予め設定されている各電化製品の優先順位に基づいて、制御対象の電化製品を決定する（Ｓ１０４）。一方、対象利用者の近くに位置する電化製品が単数の場合（Ｓ１０３でＮＯ）は、その単数の電化製品が制御対象となる。

以上、本例によれば、利用者の近くに位置する電化製品及び通信ネットワークを介して、利用者を気遣ってくれる仮想現実上の人物（アバター、バディ）が利用者本人に語りかけたり利用者が位置する環境を変化させたりすることにより、利用者の体調等の状態に応じて利用者に安心感や満足感を与えるサービスを提供することができる。しかも、そのサービスの提供を受けるための利用者の操作入力を従来よりも少なくすることができため、利用者の操作入力の負担を軽減することができる。
特に、本例によれば、対象利用者の近くに位置する電化製品が複数の場合に、電化製品を介した利用者に対する語りかけの効果などの観点で予め設定した各電化製品の優先順位に基づいて、制御対象の電化製品を決定しているので、利用者の体調等の状態に応じて利用者が最も望む介助を提供することにより、安心感や満足感をより確実に与えることができる。

なお、上記図３乃至図５の例では、サーバ１１が取得する利用者状態情報が対象利用者の表情や体調の場合について説明したが、利用者状態情報は、対象利用者が位置する場所の環境（温度、湿度、香り、空気清浄度等）、又は、その場所での対象利用者の行動や音声を示す情報であってもよい。
また、上記図３乃至図５の例では、利用者の近くに位置する制御対象の電化製品が家電機器や照明装置の場合について説明したが、制御対象の電化製品は、図１に例示したような通信機能を有する、体調測定装置（ヘルスケア装置）２２、自動車２７、静止画又は動画のカメラ２６、ロボット２５、デジタルサイネージ２８又は通信端末装置２１であってもよい。
また、上記図３乃至図５の例では、制御対象の電化製品の動作を制御する制御情報が、メッセージ出力情報である場合について説明したが、制御情報は、対象利用者に向けた静止画、動画又は音声を伴う映像の出力、対象利用者の現在位置における温度、湿度、照明、香り及び空気清浄の少なくとも一つの調整、対象利用者に自動提供される食事の味付けの調整、又は、対象利用者の近くにいるロボットの動作であってもよい。

１０ サービス提供システム
１１ サーバ
１２ データベース
２０ 電化製品
２１ 通信端末装置
２２ ウェアラブルデバイス
２３ 照明器具
２４ 家電機器
２５ ロボット
２６ カメラ
２７ 自動車
２８ デジタルサイネージ
３０ ＬＡＮネットワークのバックボーンネットワーク
３１ アクセスポイント
３２ 有線ＬＡＮケーブル
４０ 移動通信ネットワークのコアネットワーク
４１ 基地局
５０ インターネット
５１ サーバ

特開２００４−０３８２５２号公報

Claims (13)

1. 通信ネットワークを介して利用者にサービスを提供するサービス提供システムであって、
   サービスを利用する複数の利用者それぞれを特徴付ける情報であって互いに親しい利用者同士を関連付ける利用者関連付け情報を含む個人属性情報と、前記サービスに利用される複数の電化製品の通信接続情報とを記憶する記憶手段と、
   前記複数の電化製品の少なくとも一つの近くに利用者が位置するか否かを判断する判断手段と、
   前記複数の電化製品の少なくとも一つの近くに利用者が位置すると判断したとき、その判断された対象利用者が位置する場所の環境並びにその場所での前記対象利用者の表情、行動、音声及び体調の少なくとも一つを示す利用者状態情報を、前記少なくとも一つの電化製品から通信ネットワークを介して取得する取得手段と、
   前記対象利用者について取得した利用者状態情報と、前記記憶手段に記憶されている前記対象利用者に対応する個人属性情報とに基づいて、前記対象利用者と親しい人を決定し、前記決定した親しい人の個人属性情報に登録されている前記対象利用者の嗜好の情報を検索し、その検索した情報に基づいて、前記少なくとも一つの電化製品の近くに位置する前記対象利用者に向けて出力するメッセージを決定し、その決定したメッセージを前記少なくとも一つの電化製品から出力するための制御情報を生成する生成手段と、
   前記記憶手段に記憶されている前記通信接続情報に基づいて、通信ネットワークを介して前記少なくとも一つの電化製品に前記制御情報を送信する送信手段と、を備えることを特徴とするサービス提供システム。
2. 請求項１のサービス提供システムにおいて、
   前記記憶手段は、前記複数の電化製品それぞれの優先順位を記憶し、
   前記生成手段は、前記対象利用者の近くに複数の電化製品が位置するとき、前記記憶手段に記憶されている前記優先順位に従って該複数の電化製品それぞれについて前記制御情報を生成することを特徴とするサービス提供システム。
3. 請求項２のサービス提供システムにおいて、
   前記複数の電化製品は、利用者の操作及び音声入力の少なくとも一方を受け付ける装置であり、
   前記複数の電化製品の優先順位は、前記複数の電化製品それぞれの利用者の操作及び音声入力の少なくとも一方の受け付け頻度に基づいて更新されることを特徴とするサービス提供システム。
4. 請求項１乃至３のいずれかのサービス提供システムにおいて、
   前記利用者関連付け情報は、前記対象利用者と親しい利用者の識別情報と、その親しい利用者との間の関係の種類を示す情報とを含むことを特徴とするサービス提供システム。
5. 請求項１乃至４のいずれかのサービス提供システムにおいて、
   前記利用者関連付け情報は、前記利用者が入力した入力情報に基づいて新規登録又は更新されることを特徴とするサービス提供システム。
6. 請求項１乃至４のいずれかのサービス提供システムにおいて、
   前記利用者関連付け情報は、前記利用者の行動履歴情報、前記利用者のＳＮＳ（Social Networking Service）の投稿情報、前記利用者の通信ネットワーク上のチャットでの発言情報及び前記利用者の通信ネットワーク上の掲示板での書き込み情報の少なくとも一つの情報に基づいて互いに親しい利用者同士を推定し、その推定した利用者同士について親密度を測定し、その親密度が所定の基準よりも高くなったときに新規登録又は更新されることを特徴とするサービス提供システム。
7. 請求項１乃至６のいずれかのサービス提供システムにおいて、
   前記個人属性情報は、前記利用者が予め登録した個人基礎情報を含むとともに、前記利用者のＳＮＳ（Social Networking Service）の投稿情報、前記利用者の通信ネットワーク上のチャットでの発言情報、前記利用者の通信ネットワーク上の掲示板での書き込み情報及び前記利用者の行動履歴情報の少なくとも一つの情報を含むことを特徴とするサービス提供システム。
8. 請求項７のサービス提供システムにおいて、
   前記利用者の行動履歴情報は、前記利用者が位置していた場所に居合わせていた人の情報及びその場所に位置している物の情報の少なくとも一方の情報とを含むことを特徴とするサービス提供システム。
9. 請求項１乃至８のいずれかのサービス提供システムにおいて、
   前記利用者状態情報は、前記対象利用者の顔の表情の画像情報、前記対象利用者の音声情報、前記対象利用者が入力したテキスト入力情報、前記対象利用者が位置している現在位置情報及び前記対象利用者の体調情報の少なくとも一つを含むことを特徴とするサービス提供システム。
10. 請求項９のサービス提供システムにおいて、
    前記体調情報は、前記対象利用者が身に付けて使用可能な通信機能付き体調測定装置から通信ネットワークを介して受信することを特徴とするサービス提供システム。
11. 請求項９又は１０のサービス提供システムにおいて、
    前記体調情報は、前記対象利用者の体温、心拍数、呼吸数、発汗量及び吐息の少なくとも一つに関する情報を含むことを特徴とするサービス提供システム。
12. 請求項９乃至１１のいずれかのサービス提供システムにおいて、
    前記対象利用者の現在位置情報は、前記対象利用者が位置している場所に居合わせている人の情報及びその場所に位置している物の情報の少なくとも一方の情報とを含むことを特徴とするサービス提供システム。
13. 請求項１乃至１２のいずれかのサービス提供システムにおいて、
    前記電化製品は、通信ネットワークを介した通信機能を有する、体調測定装置、家電機器、照明装置、自動車、カメラ、ロボット、デジタルサイネージ及び通信端末装置の少なくとも一つであることを特徴とするサービス提供システム。

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