JP6177214B2 - 自動変速機の制御装置 - Google Patents

自動変速機の制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6177214B2
JP6177214B2 JP2014219733A JP2014219733A JP6177214B2 JP 6177214 B2 JP6177214 B2 JP 6177214B2 JP 2014219733 A JP2014219733 A JP 2014219733A JP 2014219733 A JP2014219733 A JP 2014219733A JP 6177214 B2 JP6177214 B2 JP 6177214B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
upshift
shift
transmission
speed
variator
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014219733A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016084914A (ja
Inventor
真美子 井上
真美子 井上
公祐 和久
公祐 和久
ヒョク パク
ヒョク パク
ギョンナム キム
ギョンナム キム
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JATCO Ltd
Original Assignee
JATCO Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JATCO Ltd filed Critical JATCO Ltd
Priority to JP2014219733A priority Critical patent/JP6177214B2/ja
Publication of JP2016084914A publication Critical patent/JP2016084914A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6177214B2 publication Critical patent/JP6177214B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Description

本発明は、変速比を無段階に変化させるバリエータと、バリエータに対して直列に設けられた副変速機構と、を備えた自動変速機の制御装置に関する。
従来、バリエータと副変速機構とを同時に変速させる協調制御を行う副変速機付き無段変速機の制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
ここで、「協調制御」とは、副変速機構の変速段を変更する際、バリエータと副変速機構の変速タイミングを同期させるとともに、副変速機構の変速比変化方向と逆の方向にバリエータの変速比を変化させる変速をいう。この協調制御による変速を行えば、変速機全体の変速比(以下、「スルー変速比」という。)を、副変速機構の変速モードや変速段間差にかかわらず、バリエータによる変速自由度の範囲内で可能なスルー変速比にすることができる。
特開平5−79554号公報
従来装置にあっては、副変速機構のアップ変速要求時、副変速機構のアップ変速とバリエータのダウン変速による協調変速を行う際、副変速機構でイナーシャフェーズが開始されると、これに同期してバリエータのダウン変速を開始する。しかしながら、アクセル踏み込み加速走行シーン等においては、架け替え変速開始からイナーシャフェーズ開始までの間に、変速機出力回転数の上昇に伴って変速機入力回転数が上昇する。このため、イナーシャフェーズ開始時刻になったときに変速機入力回転数が過回転になってしまう懸念がある、という問題があった。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、副変速機構とバリエータの協調制御によりアップ変速するとき、変速機入力回転数が過回転になるのを防止することができる自動変速機の制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、自動変速機として、変速比を無段階に変化させるバリエータと、バリエータに対して直列に設けられ、摩擦締結要素の架け替えにより変速する有段階の変速段を有する副変速機構と、を備える。
この自動変速機の制御装置において、バリエータの変速比が所定変速比よりもハイ側になってアップ変速要求があると、副変速機構の架け替えアップ変速を開始し、副変速機構でのアップ変速に同期させてバリエータのダウン変速を実施する協調制御を行うことによりスルー変速比としてアップ変速を達成するアップ変速協調制御手段を設ける。
アップ変速協調制御手段は、副変速機構が架け替えアップ変速を開始してから副変速機構において実変速比の進行が開始する前までに、変速機入力回転数が過回転になることが予測判定されると、バリエータをアップ変速した後に、ダウン変速を行う
よって、副変速機構が架け替えアップ変速を開始してから副変速機構において実変速比の進行が開始する前までに、変速機入力回転数が過回転になることが予測判定されると、バリエータアップ変速した後に、ダウン変速が行われる
すなわち、アップ変速要求に基づき、副変速機構で架け替えアップ変速が開始されると、準備フェーズ→トルクフェーズ→イナーシャフェーズと遷移する。一方、バリエータは、副変速機構の実変速比が一定である準備フェーズやトルクフェーズの間、変速比を変えないで待機している。この変速待機状態であるバリエータを活用し、加速走行シーン等で変速機入力回転数が過回転になることが予測判定されると、バリエータを協調制御でのダウン変速とは逆にアップ変速する。このように、過回転が予測判定されてから実変速比の進行が開始するイナーシャフェーズが開始されるまでの間、バリエータによるアップ変速を介入させることで、変速機入力回転数が低下する。
この結果、副変速機構とバリエータの協調制御によりアップ変速するとき、変速機入力回転数が過回転になるのを防止することができる。
実施例1の制御装置が適用された副変速機付き無段変速機(自動変速機の一例)が搭載された車両の概略構成を示す全体図である。 実施例1の変速機コントローラの内部構成を示すブロック図である。 実施例1の変速機コントローラの記憶装置に格納されている変速マップの一例を示す変速マップ図である。 アップ変速協調制御開始条件の一つであるATライク変速モードにおける目標入力回転数特性の一例を示す変速マップ図である。 実施例1の変速機コントローラで実行されるアップ変速協調制御処理の全体流れを示すフローチャートである。 実施例1の装置を搭載した車両による緩加速走行シーンでアップ変速協調制御が行われるときのプライマリ回転数(=変速機入力回転数)・スルー変速比・副変速機構変速比・バリエータ変速比・摩擦締結要素油圧の各特性を示すタイムチャートである。 比較例の装置を搭載した車両による急加速走行シーンでアップ変速協調制御が行われるときのプライマリ回転数(=変速機入力回転数)・スルー変速比・副変速機構変速比・バリエータ変速比・摩擦締結要素油圧の各特性を示すタイムチャートである。 実施例1の装置を搭載した車両による急加速走行シーンでアップ変速協調制御が行われるときのプライマリ回転数(=変速機入力回転数)・スルー変速比・副変速機構変速比・バリエータ変速比・摩擦締結要素油圧の各特性を示すタイムチャートである。
以下、本発明の自動変速機の制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
実施例1における副変速機付き無段変速機(自動変速機の一例)の制御装置の構成を、「全体システム構成」、「変速マップによる変速制御構成」、「1→2アップ変速要求時の協調制御構成」、「アップ変速協調制御処理構成」に分けて説明する。
[全体システム構成]
図1は、実施例1の制御装置が適用された副変速機付き無段変速機が搭載された車両の概略構成を示し、図2は、変速機コントローラの内部構成を示す。以下、図1及び図2に基づき、全体システム構成を説明する。
なお、以下の説明において、ある変速機構の「変速比」は、当該変速機構の入力回転数を当該変速機構の出力回転数で割って得られる値である。また、「最Low変速比」は当該変速機構の最大変速比を意味し、「最High変速比」は当該変速機構の最小変速比を意味する。
前記副変速機付き無段変速機が搭載された車両は、駆動源としてエンジン1を備える。エンジン1からの出力回転は、ロックアップクラッチ付きトルクコンバータ2、第1ギヤ列3、無段変速機4(以下、単に「変速機4」という。)、第2ギヤ列5、終減速装置6を介して駆動輪7へと伝達される。第2ギヤ列5には、駐車時に変速機4の出力軸を機械的に回転不能にロックするパーキング機構8が設けられている。また、車両には、エンジン1の動力の一部を利用して駆動されるオイルポンプ10と、オイルポンプ10からの油圧を調圧して変速機4の各部位に供給する油圧制御回路11と、油圧制御回路11を制御する変速機コントローラ12とが設けられている。以下、各構成について説明する。
前記変速機4は、無段変速機構(以下、「バリエータ20」という。)と、バリエータ20に対して直列に設けられる副変速機構30とを備える。「直列に設けられる」とは同動力伝達経路においてバリエータ20と副変速機構30が直列に設けられるという意味である。副変速機構30は、この例のようにバリエータ20の出力軸に直接接続されていてもよいし、その他の変速ないし動力伝達機構(例えば、ギヤ列)を介して接続されていてもよい。
前記バリエータ20は、プライマリプーリ21と、セカンダリプーリ22と、両プーリ21、22の間に掛け回されるVベルト23とを備えるベルト式無段変速機構である。プーリ21、22は、それぞれ固定円錐板と、この固定円錐板に対してシーブ面を対向させた状態で配置され固定円錐板との間にV溝を形成する可動円錐板と、この可動円錐板の背面に設けられて可動円錐板を軸方向に変位させる油圧シリンダ23a、23bとを備える。油圧シリンダ23a、23bに供給される油圧を調整すると、V溝の幅が変化してVベルト23と各プーリ21、22との接触半径が変化し、バリエータ20の変速比が無段階に変化する。
前記副変速機構30は、前進2段・後進1段の変速機構である。副変速機構30は、2つの遊星歯車のキャリアを連結したラビニョウ型遊星歯車機構31と、ラビニョウ型遊星歯車機構31を構成する複数の回転要素に接続され、それらの連係状態を変更する複数の摩擦締結要素(Lowブレーキ32、Highクラッチ33、Revブレーキ34)とを備える。各摩擦締結要素32〜34への供給油圧を調整し、各摩擦締結要素32〜34の締結・開放状態を変更する架け替え変速を行うと副変速機構30の変速段が変更される。例えば、Lowブレーキ32を締結し、Highクラッチ33とRevブレーキ34を開放すれば副変速機構30の変速段は1速となる。Highクラッチ33を締結し、Lowブレーキ32とRevブレーキ34を開放すれば副変速機構30の変速段は1速よりも変速比が小さな2速となる。また、Revブレーキ34を締結し、Lowブレーキ32とHighクラッチ33を開放すれば副変速機構30の変速段は後進となる。以下、副変速機構30の1速を「低速モード」といい、副変速機構30の2速を「高速モード」という。
前記変速機コントローラ12は、図2に示すように、CPU121と、RAM・ROMからなる記憶装置122と、入力インターフェース123と、出力インターフェース124と、これらを相互に接続するバス125とから構成される。
前記入力インターフェース123には、アクセル開度APOを検出するアクセル開度センサ41の出力信号、変速機4のプライマリ回転数Npriを検出するプライマリ回転数センサ42の出力信号、車速VSPを検出する車速センサ43の出力信号、が入力される。さらに、変速機4のATF油温を検出する油温センサ44の出力信号、セレクトレバーの位置を検出するインヒビタスイッチ45の出力信号、エンジン1の出力トルクの信号である入力トルク信号Te、等が入力される。
前記記憶装置122には、変速機4の変速制御プログラム、この変速制御プログラムで用いる変速マップ(図3)が格納されている。CPU121は、記憶装置122に格納されている変速制御プログラムを読み出して実行し、入力インターフェース123を介して入力される各種信号に対して各種演算処理を施して変速制御信号を生成し、生成した変速制御信号を、出力インターフェース124を介して油圧制御回路11に出力する。CPU121が演算処理で使用する各種値、その演算結果は記憶装置122に適宜格納される。
前記油圧制御回路11は、複数の流路、複数の油圧制御弁で構成される。油圧制御回路11は、変速機コントローラ12からの変速制御信号に基づき、複数の油圧制御弁を制御して油圧の供給経路を切り換えるとともにオイルポンプ10で発生した油圧から必要な油圧を調製し、これを変速機4の各部位に供給する。これによりバリエータ20の変速比や副変速機構30の変速段が変更され、変速機4の変速が行われる。
[変速マップによる変速制御構成]
図3は、変速機コントローラ12の記憶装置122に格納される変速マップの一例を示す。以下、図3に基づき、変速マップによる変速制御構成を説明する。
前記変速機4の動作点は、図3に示す変速マップ上で車速VSPとプライマリ回転数Npriに基づき決定される。変速機4の動作点と変速マップ左下隅の零点を結ぶ線の傾きが変速機4の変速比(バリエータ20の変速比に副変速機構30の変速比を掛けて得られるトータル変速比、以下、「スルー変速比」という。)を表している。この変速マップには、従来のベルト式無段変速機の変速マップと同様に、アクセル開度APO毎に変速線が設定されており、変速機4の変速はアクセル開度APOに応じて選択される変速線に従って行われる。なお、図3には簡単のため、全負荷線(アクセル開度APO=8/8のときの変速線)、パーシャル線(アクセル開度APO=4/8のときの変速線)、コースト線(アクセル開度APO=0のときの変速線)のみが示されている。
前記変速機4が低速モードのとき、変速機4はバリエータ20の変速比を最大にして得られる低速モード最Low線と、バリエータ20の変速比を最小にして得られる低速モード最High線と、の間で変速することができる。このとき、変速機4の動作点はA領域とB領域内を移動する。一方、変速機4が高速モードのとき、変速機4はバリエータ20の変速比を最大にして得られる高速モード最Low線と、バリエータ20の変速比を最小にして得られる高速モード最High線と、の間で変速することができる。このとき、変速機4の動作点はB領域とC領域内を移動する。
前記副変速機構30の各変速段の変速比は、低速モード最High線に対応する変速比(低速モード最High変速比)が高速モード最Low線に対応する変速比(高速モード最Low変速比)よりも小さくなるように設定される。これにより、低速モードでとり得る変速機4のスルー変速比の範囲である低速モードレシオ範囲と、高速モードでとり得る変速機4のスルー変速比の範囲である高速モードレシオ範囲と、が部分的に重複する。変速機4の動作点が高速モード最Low線と低速モード最High線で挟まれるB領域(重複領域)にあるときは、変速機4は低速モード、高速モードのいずれのモードも選択可能になっている。
前記変速機コントローラ12は、この変速マップを参照して、車速VSP及びアクセル開度APO(車両の運転状態)に対応するスルー変速比を到達スルー変速比として設定する。この到達スルー変速比は、当該運転状態でスルー変速比が最終的に到達すべき目標値である。そして、変速機コントローラ12は、スルー変速比を所望の応答特性で到達スルー変速比に追従させるための過渡的な目標値である目標スルー変速比を設定し、スルー変速比が目標スルー変速比に一致するようにバリエータ20及び副変速機構30を制御する。
前記変速マップ上には、副変速機構30のアップ変速を行うモード切替アップ変速線(副変速機構30の1→2アップ変速線)が、低速モード最High線よりLow側変速比となる位置に設定されている。また、変速マップ上には、副変速機構30のダウン変速を行うモード切替ダウン変速線(副変速機構30の2→1ダウン変速線)が、高速モード最Low線よりHigh側変速比となる位置に設定されている。
そして、変速機4の動作点がモード切替アップ変速線、又は、モード切替ダウン変速線を横切った場合、すなわち、変速機4の目標スルー変速比がモード切替変速比を跨いで変化した場合やモード切替変速比と一致した場合には、変速機コントローラ12はモード切替変速制御を行う。このモード切替変速制御では、変速機コントローラ12は、副変速機構30の変速を行うとともに、バリエータ20の変速比を副変速機構30の変速比が変化する方向と逆の方向に変化させるというように2つの変速を協調させる協調制御を行う。
協調制御では、変速機4の目標スルー変速比がモード切替アップ変速線を横切ると、変速機コントローラ12は、副変速機構30の1→2アップ変速要求を出し、副変速機構30の変速段を1速から2速に変更するとともに、バリエータ20の変速比をLow変速比に変化させる。逆に、変速機4の目標スルー変速比がモード切替ダウン変速線を横切ると、変速機コントローラ12は、副変速機構30の2→1ダウン変速要求を出し、副変速機構30の変速段を2速から1速に変更するとともに、バリエータ20の変速比をHigh変速比側に変化させる。
[1→2アップ変速要求時の協調制御構成]
低速モード(1速)から高速モード(2速)に切り替える1→2アップ変速要求があった時の協調制御としては、通常協調制御とアップ変速協調制御を有する。以下、通常協調制御とアップ変速協調制御について説明する。
前記通常協調制御は、1→2アップ変速要求があり、かつ、ATライクアップ変速モード(疑似有段アップ変速モード)が作動しないアクセル開度APOが所定開度より低い運転領域のときに選択される。通常協調制御では、1→2アップ変速要求があると、バリエータ20と副変速機構30の変速速度と変速比幅を合わせ、副変速機構30のアップ変速とバリエータ20のダウン変速を実施する協調制御を行うことにより、スルー変速比を維持する。つまり、副変速機構30の摩擦締結要素の架け替えにより1→2アップ変速を行っても、変速機全体としてのスルー変速比を変えないことで、1→2アップ変速の前後における回転変動やトルク変動を抑えた無段変速感を演出する。
前記アップ変速協調制御は、1→2アップ変速要求があり、かつ、ATライクアップ変速モード(疑似有段アップ変速モード)が作動中であるアクセル開度APOが所定開度より高い運転領域のときに選択される。アップ変速協調制御では、1→2アップ変速要求があると、副変速機構30の摩擦締結要素の架け替え(Highクラッチ33の締結とLowブレーキ32の開放)によるアップ変速制御を開始する。そして、副変速機構30によるアップ変速比幅よりもバリエータ20によるダウン変速比幅を小さくし、副変速機構30でのアップ変速に同期させてバリエータ20のダウン変速を実施する協調制御を行うことにより、スルー変速比としてアップ変速を達成する。つまり、副変速機構30の摩擦締結要素の架け替えにより1→2アップ変速を行うとき、1→2アップ変速の前後であってもATライクアップ変速モードでの目標入力回転数の特性変化に沿うようにスルー変速比をアップ変速側に変化させることで、有段変速感を演出する。
前記ATライクアップ変速モードは、有段変速を疑似したアップ変速モードであり、アクセル開度APOが所定開度より高い運転領域のときに選択される。ATライクアップ変速モードでは、図4の太実線に示すように、アップ変速判定回転数とアップ変速到達先回転数に挟まれた入力回転数範囲内で、有段変速を疑似して目標入力回転数を往復変動させた目標入力回転数特性を、アクセル開度毎に設定する。すなわち、ATライクアップ変速モードとは、高アクセル開度域で車速が上昇する加速走行中に、図4に示すような目標入力回転数特性を用いてアップ変速するモードをいう。
ここで、目標入力回転数特性は、図4に示すように、アップ変速動作を疑似1速から疑似6速まで繰り返すときの目標入力回転数の変化を鋸歯状の特性としてあらわしている。例えば、疑似1速でプライマリ回転数(=変速機入力回転数)が、高回転数側のアップ変速判定回転数に達すると、プライマリ回転数を低下させて疑似1速→疑似2速にアップ変速し、低回転数側のアップ変速到達先回転数に達すると次の疑似2速に移行する。これ以後は、疑似2速から疑似6速まで同様のアップ変速動作を繰り返す。このATライクアップ変速モードでのアップ変速動作のうち、疑似4速→疑似5速にアップ変速するときは、副変速機構30の1→2アップ変速要求が出され、副変速機構30による1→2アップ変速とATライクアップ変速モードによる疑似4速→疑似5速のアップ変速が重なる。それ以外は、バリエータ20のみによるアップ変速でアップ変速動作が行われる。
[アップ変速協調制御処理構成]
図5は、実施例1の変速機コントローラ12で実行されるアップ変速協調制御処理の流れを示す(アップ変速協調制御手段)。以下、アップ変速協調制御処理構成をあらわす図5の各ステップについて説明する。
ステップS1では、1→2アップ変速要求に基づき、1→2アップ変速が開始されたか否かを判定する。YES(1→2アップ変速開始)の場合はステップS3へ進み、NO(1→2アップ変速以外の変速開始)の場合はステップS2へ進む。
ステップS2では、ステップS1での1→2アップ変速以外の変速開始であるとの判定に続き、バリエータ20のみで変速を行い、エンドへ進む。
ステップS3では、ステップS1での1→2アップ変速開始であるとの判定に続き、ATライクアップ変速モードが作動中であるか否かを判定する。YES(ATライクアップ変速モードの作動中)の場合はステップS5へ進み、NO(ATライクアップ変速モードが非作動)の場合はステップS4へ進む。
ステップS4では、ステップS3でのATライクアップ変速モードが非作動であるとの判定に続き、副変速機構30のアップ変速とバリエータ20のダウン変速によりスルー変速比を維持する通常協調制御を行い、エンドへ進む。
ステップS5では、ステップS3でのATライクアップ変速モードの作動中であるとの判定に続き、副変速機構30のアップ変速とバリエータ20のダウン変速によりスルー変速比としてアップ変速を達成するアップ変速協調制御を開始し、ステップS6へ進む。
このアップ変速協調制御が開始されると、副変速機構30側では、架け替えアップ変速での準備フェーズが開始され、バリエータ20側では、バリエータ変速比が固定される。
ステップS6では、ステップS5でのアップ変速協調制御の開始、或いは、ステップS7でのオーバーレブ検知不成立であるとの判定に続き、副変速機構30での架け替え変速において、準備フェーズ又はトルクフェーズであるか否かを判定する。YES(準備フェーズ又はトルクフェーズ)の場合はステップS7へ進み、NO(イナーシャフェーズ)の場合はステップS11へ進む。
ここで、副変速機構30での架け替え変速をタイマー管理により行っている場合には、準備フェーズ時間とトルクフェーズ時間とイナーシャフェーズ時間が予め設定されている。したがって、副変速機構30で架け替え変速の開始時からタイマーカウントを開始し、タイマーカウント値が、(準備フェーズ時間+トルクフェーズ時間)に相当する値になるまでは、準備フェーズ又はトルクフェーズと判定するようにしても良い。
ステップS7では、ステップS6での準備フェーズ又はトルクフェーズであるとの判定に続き、オーバーレブ検知条件が成立しているか否かを判定する。YES(オーバーレブ検知条件成立)の場合はステップS7へ進み、NO(オーバーレブ検知条件不成立)の場合はステップS6へ戻る。
ここで、副変速機構30において実変速比の進行が開始する協調変速開始時刻になったときのプライマリ回転数Npri(変速機入力回転数)が、アップ変速判定回転数より高くなってしまうと予測推定される条件をオーバーレブ検知条件として設定する。そして、設定したオーバーレブ検知条件が成立すると過回転になると予測判定する。
具体的なオーバーレブ検知条件としては、
(a) 協調変速開始時刻でのプライマリ回転数予測値がアップ変速判定回転数より高いという入力回転数条件
(b) 協調変速開始前のプライマリ回転数上昇勾配が上昇勾配閾値以上という上昇勾配条件
(c) 協調変速開始前の車両加速度が加速度閾値以上という車両加速度条件
を与える。そして、(a),(b),(c)の何れか一つの条件が成立すると、オーバーレブ検知条件成立とし、オーバーレブ(過回転)になると予測判定する。
ステップS8では、ステップS7でのオーバーレブ検知条件成立であるとの判定、或いは、ステップS9での準備フェーズ又はトルクフェーズであるとの判定に続き、バリエータ20に対しHigh変速指示を出力することでアップ変速し、ステップS9へ進む。
ここで、バリエータ20をアップ変速するときは、過回転予測判定時に推定される過回転乖離幅が大きいほどアップ変速量を大きく決める。具体的には、アップ変速判定回転数に対するプライマリ回転数予測値の乖離回転数幅が大きいほどアップ変速量を大きくする。また、上昇勾配閾値に対するプライマリ回転数上昇勾配の乖離勾配幅が大きいほどアップ変速量を大きくする。さらに、加速度閾値に対する車両加速度の乖離加速度幅が大きいほどアップ変速量を大きくする。
ステップS9では、ステップS8でのバリエータHigh変速指示に続き、副変速機構30での架け替え変速において、イナーシャフェーズであるか否かを判定する。YES(イナーシャフェーズ)の場合はステップS10へ進み、NO(準備フェーズ又はトルクフェーズ)の場合はステップS8へ戻る。
ステップS10では、ステップS9でのイナーシャフェーズであるとの判定に続き、バリエータ20をダウン変速する際のバリエータ変速比を補正(ダウン変速量補正)し、ステップS11へ進む。
ここで、バリエータ20のダウン変速量は、副変速機構30のアップ変速量との差により疑似4速→疑似5速のアップ変速を確保する量を基本量とする。しかし、ステップS8でバリエータ20をアップ変速した関係上、アップ変速量だけダウン変速量を増加する補正がなされる。
ステップS11では、ステップS10でのバリエータ変速比補正、或いは、ステップS6でのイナーシャフェーズであるとの判定、或いは、ステップS12でのアップ変速協調制御による変速未完了であるとの判定に続き、バリエータ20に対しLow変速指示を出力することでダウン変速し、ステップS12へ進む。
ここで、バリエータ20をダウン変速するときのダウン変速量は、補正されていないときは基本量とし、補正されたときは補正量とする。ダウン変速の変速速度は、設定されたイナーシャフェーズ時間で目標変速比に到達するように決めるもので、ダウン変速量が補正量とされたときは、ダウン変速量が基本量のときの変速速度よりも高くする。
ステップS12では、ステップS11でのバリエータLow変速指示に続き、アップ変速協調制御による変速(協調変速)が完了したか否かを判定する。YES(変速完了)の場合はエンドへ進み、NO(変速未完了)の場合はステップS11へ戻る。
次に、作用を説明する。
実施例1の副変速機付き無段変速機の制御装置における作用を、「アップ変速協調制御処理作用」、「緩加速走行シーンでのアップ変速協調制御作用」、「急加速走行シーンでのアップ変速協調制御作用」、「他の特徴作用」に分けて説明する。
[アップ変速協調制御処理作用]
以下、アップ変速協調制御処理作用を、図5に示すフローチャートに基づき説明する。
まず、1→2アップ変速以外での変速要求に基づき、変速が開始されると、図5に示すフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→エンドへと進む流れが繰り返される。ステップS2では、バリエータ20のみで変速要求に応じてアップ変速やダウン変速が行われる。
次に、低アクセル開度走行シーン等であって、1→2アップ変速開始であるが、ATライクアップ変速モードが非作動である場合には、図5に示すフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS3→ステップS4→エンドへと進む流れが繰り返される。ステップS4では、バリエータ20の変速速度を副変速機構30の変速速度の合わせるとともに、アップ変速量とダウン変速量を同じにし、副変速機構30のアップ変速とバリエータ20のダウン変速によりスルー変速比を維持する通常協調制御が行われる。
次に、高アクセル開度走行シーン等であって、1→2アップ変速開始であり、かつ、ATライクアップ変速モードが作動中である場合には、図5に示すフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS3→ステップS5へと進む。ステップS5では、アップ変速量よりダウン変速量を小さくし、副変速機構30のアップ変速とバリエータ20のダウン変速により、スルー変速比としてアップ変速を達成するアップ変速協調制御が開始される。そして、ステップS5でのアップ変速協調制御の開始後、ステップS6→ステップS7へと進み、ステップS7にてオーバーレブ検知条件が不成立と判定されている間は、ステップS6→ステップS7へと進む流れが繰り返される。このとき、オーバーレブ検知条件が不成立と判定されたままで準備フェーズ及びトルクフェーズを経過すると、ステップS6からステップS11→ステップS12へと進む。そして、ステップS12でアップ変速協調制御による変速が未完了と判定されている間は、ステップS11→ステップS12へと進む流れが繰り返され、ステップS11では、バリエータ20に対しLow変速指示を出力することでダウン変速される。ステップS12でアップ変速協調制御による変速が完了と判定されるとエンドへ進み、アップ変速協調制御を終了する。
一方、準備フェーズ及びトルクフェーズの途中にてオーバーレブ検知条件が成立と判定されると、図5に示すフローチャートにおいて、ステップS7からステップS8→ステップS9へと進む。ステップS9にてイナーシャフェーズが開始されていないと判定されている間は、ステップS8→ステップS9へと進む流れが繰り返され、ステップS8では、バリエータ20に対しHigh変速指示を出力することでアップ変速される。その後、ステップS9にてイナーシャフェーズの開始と判定されると、図5に示すフローチャートにおいて、ステップS9からステップS10→ステップS11→ステップS12へと進む。ステップS10では、バリエータ20をダウン変速する際のバリエータ変速比が補正(ダウン変速量補正)される。そして、ステップS12でアップ変速協調制御による変速が未完了と判定されている間はステップS11→ステップS12へと進む流れが繰り返され、ステップS11では、ダウン変速量補正に基づきバリエータ20に対しLow変速指示を出力することでダウン変速される。ステップS12でアップ変速協調制御による変速が完了と判定されるとエンドへ進み、アップ変速協調制御を終了する。
[緩加速走行シーンでのアップ変速協調制御作用]
以下、緩加速走行シーンでのアップ変速協調制御作用を、図6に示すタイムチャートに基づき説明する。図6において、時刻t1は低速モードアップ変速開始時刻、時刻t2は低速モードアップ変速終了時刻、時刻t3は架け替え変速開始時刻、時刻t4はトルクフェーズ開始時刻、時刻t5は協調変速開始時刻、時刻t6は協調変速終了時刻である。また、時刻t3〜t4は準備フェーズ区間、時刻t4〜t5はトルクフェーズ区間、時刻t5〜t6はイナーシャフェーズ区間である。
高アクセル開度域での緩加速走行シーンであって、ATライクアップ変速モードが作動中のときは、車速VSPの上昇にしたがって、目標プライマリ回転数が図4の運転点D→運転点E→運転点F→運転点G→運転点Hへと進む。
運転点Dは、低速モードでの疑似3速→疑似4速のアップ変速開始点であり、運転点Eは、低速モードでの疑似3速→疑似4速のアップ変速終了点であり、図6に示すタイムチャートの時刻t1と時刻t2がそれぞれ対応する。この疑似3速→疑似4速のアップ変速は、図6に示すタイムチャートの時刻t1から時刻t2までの間のスルー変速比特性とバリエータ変速比特性から明らかなように、バリエータ20のみによる無段変速にて達成される。なお、図5に示すフローチャートでは、ステップS1→ステップS2の流れとなる。
運転点Fは、モード切替アップ変速線を横切ったことにより1→2アップ変速要求が出され、1→2アップ変速要求に基づき副変速機構30による架け替え変速が開始される点であり、図6に示すタイムチャートの時刻t3が対応する。時刻t2から時刻t3までの間は、図6に示すタイムチャートのスルー変速比特性とバリエータ変速比特性から明らかなように、疑似4速の変速比を保ったままである。
運転点Gは、副変速機構30による架け替え変速でトルクフェーズが終了し、イナーシャフェーズが開始される点であり、図6に示すタイムチャートの時刻t5が対応する。時刻t3から時刻t4までの間は、準備フェーズ区間であり、図6に示すタイムチャートの摩擦締結要素油圧特性から明らかなように、ハイクラッチ圧の油充填を開始し、ローブレーキ圧の油抜きを開始する。時刻t4から時刻t5までの間は、トルクフェーズ区間であり、図6に示すタイムチャートの摩擦締結要素油圧特性から明らかなように、ハイクラッチ圧を上昇し、ローブレーキ圧を低下させて油圧レベルの入れ替えを行う。時刻t3から時刻t5までの準備フェーズ区間及びトルクフェーズ区間での変速比は、スルー変速比特性と副変速機構変速比特性とバリエータ変速比特性から明らかなように、疑似4速の変速比を保ったままである。なお、図5に示すフローチャートでは、ステップS1→ステップS3→ステップS5→ステップS6→ステップS7へと進み、イナーシャフェーズが開始されるまで、ステップS6→ステップS7へと進む流れの繰り返しとなる。
運転点Hは、副変速機構30による架け替え変速でイナーシャフェーズが終了し、アップ変速協調制御による変速が完了する点であり、図6に示すタイムチャートの時刻t6が対応する。時刻t5から時刻t6までの間は、イナーシャフェーズ区間であり、図6に示すタイムチャートの摩擦締結要素油圧特性から明らかなように、ハイクラッチ圧を緩やかに上昇し、ローブレーキ圧を維持する。このため、時刻t5から時刻t6までのイナーシャフェーズ区間における副変速機構変速比は、図6の副変速機構変速比特性に示すように、低速モード(1速)から高速モード(2速)までの変速比量によりアップ変速される。一方、イナーシャフェーズ区間におけるバリエータ変速比は、図6のバリエータ変速比特性に示すように、副変速機構30でのアップ変速比量よりも小さいダウン変速比量によりダウン変速される。このため、副変速機構変速比とバリエータ変速比の積によるスルー変速比は、図6のスルー変速比特性に示すように、プライマリ回転数Npriを点Gから点Hまで低下させるアップ変速となる。なお、図5に示すフローチャートでは、ステップS6からステップS11→ステップS12へと進み、変速完了までステップS11→ステップS12へと進む流れの繰り返しとなる。
このように、副変速機構30による1→2アップ変速とATライクアップ変速モードによる疑似4速→疑似5速のアップ変速が重なるとき、イナーシャフェーズ区間においてスルー変速比としてアップ変速を達成するアップ変速協調制御を行うようにした。
すなわち、緩加速走行シーンのときには、準備フェーズ区間及びトルクフェーズ区間において、プライマリ回転数Npriが過回転になることがない。このときは、イナーシャフェーズ区間において、副変速機構30のアップ変速とバリエータ20のダウン変速を行い、スルー変速比としてアップ変速になるアップ変速協調制御を行う。これによって、図6のプライマリ回転数特性に示すように、架け替え変速開始時刻t3から協調変速開始時刻t5までの間にプライマリ回転数Npriがアップ変速判定回転数まで上昇する。続いて、協調変速開始時刻t5から協調変速終了時刻t6までの間に、プライマリ回転数Npriがアップ変速到達先回転数まで低下する。つまり、ATライクアップ変速モードでの目標入力回転数特性に沿ったプライマリ回転数特性が得られる。
したがって、プライマリ回転数Npriが過回転にならない緩加速走行シーンのとき、イナーシャフェーズ区間においてアップ変速協調制御を行うことで、ATライクアップ変速モードでの疑似4速→疑似5速のアップ変速を確保することができる。
[急加速走行シーンでのアップ変速協調制御作用]
以下、急加速走行シーンでのアップ変速協調制御作用を、図7及び図8に示すタイムチャートに基づき、比較例と対比しながら説明する。
まず、プライマリ回転数Npriが過回転になる急加速走行シーンのとき、図6に示すタイムチャートで説明したように、イナーシャフェーズ区間においてアップ変速協調制御を行うものを比較例(図7)とする。なお、図7に示す比較例での時刻t1〜t6や各区間は、図6と同様である。
この比較例の場合、副変速機構の1→2アップ変速要求時、副変速機構のアップ変速とバリエータのダウン変速による協調変速を行う際、架け替え変速開始時刻t3からスルー変速比が変化し始める協調変速開始時刻t5までがバリエータ待機時間になる。このため、アクセル踏み込み加速走行シーンにおいては、架け替え変速開始時刻t3から協調変速開始時刻t5までの間に、駆動輪により回される変速機出力回転数の上昇に伴ってプライマリ回転数Npri(=変速機入力回転数)が上昇する。この結果、協調変速開始時刻t5になったとき、プライマリ回転数Npriがアップ変速判定回転数を上回って過回転になってしまう(図7の円枠Iの特性)。加えて、協調変速開始時刻t5から協調変速終了時刻t6までは、プライマリ回転数Npriが低下するが、過回転分の低下量不足となり、プライマリ回転数Npriがアップ変速到達先回転数まで届かない(図7の円枠Jの特性)。
この結果、ATライクアップ変速モードでの疑似4速→疑似5速のアップ変速を確保することができない。
これに対し、実施例1では、副変速機構30が架け替えアップ変速を開始してから副変速機構30において実変速比の進行が開始する前までに、プライマリ回転数Npriが過回転になることが予測判定されると、バリエータ20をアップ変速する構成とした。なお、図8に示す実施例1での時刻t1〜t6や各区間は、図6と同様である。
すなわち、1→2アップ変速要求に基づき、副変速機構30で架け替えアップ変速が開始されると、図8に示すように、準備フェーズ(t3〜t4)→トルクフェーズ(t4〜t5)→イナーシャフェーズ(t5〜t6)と遷移する。一方、バリエータ20は、図8の点線によるバリエータ変速比特性に示すように、副変速機構30の実変速比が一定である準備フェーズ(t3〜t4)やトルクフェーズ(t4〜t5)の間、変速比を変えないで待機している。この変速待機状態であるバリエータ20を活用し、急加速走行シーンでプライマリ回転数Npriが過回転になることが時刻t4’にて予測判定されると、バリエータ20を協調制御でのダウン変速とは逆にアップ変速する(図8の円枠Kの特性)。なお、図5に示すフローチャートでは、ステップS7からステップS8→ステップS9へと進み、イナーシャフェーズが開始されるまでステップS8→ステップS9へと進む流れの繰り返しとなる。
このように、過回転(オーバーレブ)が予測判定される時刻t4’から実変速比の進行が開始するイナーシャフェーズ開始時刻t5までの間、バリエータ20によるアップ変速を介入させることで、イナーシャフェーズ開始時刻t5でのプライマリ回転数Npriが低下する(図8の円枠Lの特性)。この結果、副変速機構30とバリエータ20の協調制御によりアップ変速するとき、変速機入力回転数であるプライマリ回転数Npriの過回転が防止される。
[他の特徴作用]
実施例1では、1→2アップ変速要求があると、図4に示す目標入力回転数特性を用いてアップ変速するATライクアップ変速モードの作動を条件としてアップ変速協調制御を行う構成とした(図5のS1→S3→S5)。
すなわち、アップ変速協調制御は、副変速機構30での1→2アップ変速に同期させてバリエータ20のダウン変速を実施する協調制御を行うことによりスルー変速比としてアップ変速を達成する制御である。
したがって、副変速機構30による1→2アップ変速とATライクアップ変速モードによる疑似アップ変速が重なるとき、ATライクアップ変速モードが目指す有段変速感が確保される。
実施例1では、副変速機構30において実変速比の進行が開始する協調変速開始時刻t5になったときのプライマリ回転数Ppriが、アップ変速判定回転数より高くなってしまうと予測推定される条件をオーバーレブ検知条件として設定する。そして、オーバーレブ検知条件が成立すると過回転になると予測判定する構成とした(図5のS7→S8)。
すなわち、ATライクアップ変速モードが目指す有段変速感は、アップ変速判定回転数とアップ変速到達先回転数の範囲で設定される目標入力回転数特性に沿ってプライマリ回転数Ppriを変化させることで達成される。
したがって、アップ変速判定回転数を基準として、オーバーレブ検知条件を設定することで、急加速走行シーン等であってもATライクアップ変速モードが目指す有段変速感が確保される。
実施例1では、オーバーレブ検知条件として、入力回転数条件(a)と上昇勾配条件(b)と車両加速度条件(c)を与え、何れか一つの条件が成立すると、過回転になると予測判定する構成とした(図5のS7)。
すなわち、基本的には、協調変速開始時刻t5でのプライマリ回転数予測値がアップ変速判定回転数より高いという入力回転数条件(a)の成立により、過回転になると予測判定する。しかし、入力回転数条件(a)を判定するとき、プライマリ回転数Ppriの時間変化を監視する必要があり、オーバーレブ検知条件の成立判定が遅れることがある。これに対し、急加速走行シーンでは、協調変速開始前のプライマリ回転数上昇勾配が上昇勾配閾値以上という上昇勾配条件(b)、又は、協調変速開始前の車両加速度が加速度閾値以上という車両加速度条件(c)により早期タイミングでオーバーレブ検知条件の成立判定ができる。
したがって、入力回転数条件(a)と上昇勾配条件(b)と車両加速度条件(c)のうち、何れか一つの条件が成立すると過回転になると予測判定することで、判定精度の確保と判定タイミングの早期性を両立させた過回転予測判定が行われる。
実施例1では、変速機入力回転数が過回転になるとの予測判定に基づきバリエータ20をアップ変速するとき、過回転予測判定時に推定される過回転乖離幅が大きいほどアップ変速量を大きく決める構成とした(図5のS8)。
すなわち、アップ変速量を固定量で与えると、プライマリ回転数Ppriの上昇抑制が過剰となったり不足したりすることがある。この場合、協調変速開始時刻t5になったときのプライマリ回転数Ppriが、アップ変速判定回転数からずれてしまう。
これに対し、過回転乖離幅が大きいほどアップ変速量を大きく決めることで、図8の円枠Lの特性に示すように、協調変速開始時刻t5になったときのプライマリ回転数Ppriとアップ変速判定回転数の一致性が高められる。
実施例1では、バリエータ20をアップ変速した後、副変速機構30において実変速比の進行が開始するイナーシャフェーズに移行したことでバリエータ20をダウン変速するとき、基本ダウン変速量にアップ変速量の変速比幅を加算し、ダウン変速量を増加補正する構成とした(図5のS10)。
すなわち、バリエータ20でのアップ変速の介入にかかわらず、イナーシャフェーズでのバリエータ20のダウン変速量を、基本ダウン変速量とすると、協調変速終了時刻t6になったときのプライマリ回転数Ppriが、アップ変速到達先回転数に届かない。
これに対し、基本ダウン変速量にアップ変速量の変速比幅を加算するダウン変速量の補正を行うことで、図8の円枠Mの特性に示すように、協調変速終了時刻t6になったときのプライマリ回転数Ppriとアップ変速到達先回転数の一致性が高められる。
次に、効果を説明する。
実施例1の副変速機付き無段変速機の制御装置にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
(1) 自動変速機(変速機4)として、変速比を無段階に変化させるバリエータ20と、バリエータ20に対して直列に設けられ、摩擦締結要素(Lowブレーキ32、Highクラッチ33、Revブレーキ34)の架け替えにより変速する有段階の変速段を有する副変速機構30と、を備えた自動変速機(副変速機付き無段変速機)の制御装置において、
バリエータ20の変速比が所定変速比よりもハイ側になって副変速機構30のアップ変速要求(1→2アップ変速要求)があると、副変速機構30の架け替えアップ変速を開始し、副変速機構30でのアップ変速に同期させてバリエータ20のダウン変速を実施する協調制御を行うことによりスルー変速比としてアップ変速を達成するアップ変速協調制御手段(図5)を設け、
アップ変速協調制御手段(図5)は、副変速機構30が架け替えアップ変速を開始してから副変速機構30において実変速比の進行が開始する前までに、変速機入力回転数(プライマリ回転数Npri)が過回転になることが予測判定されると、バリエータ20をアップ変速する。
このため、副変速機構30とバリエータ20の協調制御によりアップ変速(1→2アップ変速)するとき、変速機入力回転数(プライマリ回転数Npri)が過回転になるのを防止することができる。
(2) 自動変速機(変速機4)は、アクセル開度APOが所定開度より高い運転領域のとき、高入力回転数側のアップ変速判定回転数と低入力回転数側のアップ変速到達先回転数に挟まれた入力回転数範囲内で、有段変速を疑似して目標入力回転数を往復変動させた目標入力回転数特性(図4)を設定し、目標入力回転数特性(図4)を用いてアップ変速する疑似有段アップ変速モード(ATライクアップ変速モード)を有し、
アップ変速協調制御手段(図5)は、アップ変速要求(1→2アップ変速要求)があると、疑似有段アップ変速モード(ATライクアップ変速モード)の作動を条件としてアップ変速協調制御を行う(S1→S3→S5)。
このため、(1)の効果に加え、副変速機構30によるアップ変速(1→2アップ変速)と疑似有段アップ変速モード(ATライクアップ変速モード)による疑似アップ変速が重なるとき、疑似有段アップ変速モード(ATライクアップ変速モード)が目指す有段変速感を確保することができる。
(3) アップ変速協調制御手段(図5)は、副変速機構30において実変速比の進行が開始する協調変速開始時刻t5になったときの変速機入力回転数(プライマリ回転数Npri)が、アップ変速判定回転数より高くなってしまうと予測推定される条件をオーバーレブ検知条件として設定し、オーバーレブ検知条件が成立すると過回転になると予測判定する(S7→S8)。
このため、(2)の効果に加え、アップ変速判定回転数を基準として、オーバーレブ検知条件を設定することで、急加速走行シーン等であっても疑似有段アップ変速モード(ATライクアップ変速モード)が目指す有段変速感を確保することができる。
(4) アップ変速協調制御手段(図5)は、オーバーレブ検知条件として、協調変速開始時刻t5での変速機入力回転数予測値(プライマリ回転数予測値)がアップ変速判定回転数より高いという入力回転数条件(a)と、協調変速開始前の変速機入力回転数上昇勾配(プライマリ回転数上昇勾配)が上昇勾配閾値以上という上昇勾配条件(b)と、協調変速開始前の車両加速度が加速度閾値以上という車両加速度条件(c)と、を与え、何れか一つの条件が成立すると、過回転になると予測判定する(S7)。
このため、(3)の効果に加え、判定精度の確保と判定タイミングの早期性を両立させた過回転予測判定を行うことができる。
(5) アップ変速協調制御手段(図5)は、変速機入力回転数(プライマリ回転数Ppri)が過回転になるとの予測判定に基づきバリエータ20をアップ変速するとき、過回転予測判定時に推定される過回転乖離幅が大きいほどアップ変速量を大きく決める(S8)。
このため、(2)〜(4)の効果に加え、協調変速開始時刻t5になったときの変速機入力回転数(プライマリ回転数Ppri)とアップ変速判定回転数の一致性を高めることができる。
(6) アップ変速協調制御手段(図5)は、バリエータ20をアップ変速した後、副変速機構30において実変速比の進行が開始するイナーシャフェーズに移行したことでバリエータ20をダウン変速するとき、基本ダウン変速量にアップ変速量の変速比幅を加算し、ダウン変速量を増加補正する(S10)。
このため、(2)〜(5)の効果に加え、協調変速終了時刻t6になったときの変速機入力回転数(プライマリ回転数Ppri)とアップ変速到達先回転数の一致性を高めることができる。
以上、本発明の自動変速機の制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、アップ変速協調制御手段として、1→2アップ変速要求があると、ATライクアップ変速モードの作動を条件としてアップ変速協調制御を行う例を示した。しかし、アップ変速協調制御手段としては、例えば、ATライクアップ変速モードを有さない自動変速機の場合、ATライクアップ変速モードの作動を条件とすることなく、アップ変速協調制御を行う例であっても良い。
実施例1では、オーバーレブ検知条件として、入力回転数条件(a)と上昇勾配条件(b)と車両加速度条件(c)を与え、何れか一つの条件が成立すると、過回転になると予測判定する例を示した。しかし、オーバーレブ検知条件としては、入力回転数条件(a)と上昇勾配条件(b)と車両加速度条件(c)のうち、何れか一つの条件を与える例であっても良いし、また、何れか二つの条件を与える例であっても良いし、さらに、三条件以外の条件を付加する例であっても良い。すなわち、変速機入力回転数が、アップ変速判定回転数より高くなってしまうと予測推定される少なくとも一つの条件を、オーバーレブ検知条件として設定したものであれば良い。
実施例1では、アップ変速協調制御手段として、過回転予測判定に基づきバリエータ20をアップ変速するとき、過回転予測判定時に推定される過回転乖離幅が大きいほどアップ変速量を大きく決める例を示した。しかし、アップ変速協調制御手段として、過回転予測判定に基づきバリエータをアップ変速するとき、アップ変速量として固定量を与える例としても良い。
実施例1では、本発明の自動変速機の制御装置を、ベルト式無段変速機に、前進2速段と後退段による副変速機構を有する副変速機付き無段変速機に適用する例を示した。しかし、本発明の制御装置は、無段変速機としてトロイダル式無段変速機を用いても良いし、また、副変速機構として前進3速段以上の変速段を有する有段変速機であっても良い。要するに、変速比を無段階に変化させるバリエータと、バリエータに対して直列に設けられた副変速機構と、を備えた自動変速機であれば適用できる。
1 エンジン
2 ロックアップクラッチ付きトルクコンバータ
3 第1ギヤ列
4 無段変速機
5 第2ギヤ列
6 終減速装置
7 駆動輪
11 油圧制御回路
12 変速機コントローラ(アップ変速協調制御手段)
20 バリエータ
21 プライマリプーリ
22 セカンダリプーリ
23 Vベルト
30 副変速機構
31 ラビニョウ型遊星歯車機構
32 Lowブレーキ(摩擦締結要素)
33 Highクラッチ(摩擦締結要素)
34 Revブレーキ(摩擦締結要素)

Claims (6)

  1. 自動変速機として、変速比を無段階に変化させるバリエータと、該バリエータに対して直列に設けられ、摩擦締結要素の架け替えにより変速する有段階の変速段を有する副変速機構と、を備えた自動変速機の制御装置において、
    前記バリエータの変速比が所定変速比よりもハイ側になってアップ変速要求があると、前記副変速機構の架け替えアップ変速を開始し、前記副変速機構でのアップ変速に同期させて前記バリエータのダウン変速を実施する協調制御を行うことによりスルー変速比としてアップ変速を達成するアップ変速協調制御手段を設け、
    前記アップ変速協調制御手段は、前記副変速機構が架け替えアップ変速を開始してから前記副変速機構において実変速比の進行が開始する前までに、変速機入力回転数が過回転になることが予測判定されると、前記バリエータをアップ変速した後に、ダウン変速を行う
    ことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  2. 請求項1に記載された自動変速機の制御装置において、
    前記自動変速機は、高入力回転数側のアップ変速判定回転数と低入力回転数側のアップ変速到達先回転数に挟まれた入力回転数範囲内で、有段変速を疑似して目標入力回転数を往復変動させた目標入力回転数特性を設定し、該目標入力回転数特性を用いてアップ変速する疑似有段アップ変速モードを有し、
    前記アップ変速協調制御手段は、アップ変速要求があると、前記疑似有段アップ変速モードの作動を条件としてアップ変速協調制御を行う
    ことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  3. 請求項2記載された自動変速機の制御装置において、
    前記アップ変速協調制御手段は、前記副変速機構において実変速比の進行が開始する協調変速開始時刻になったときの変速機入力回転数が、前記アップ変速判定回転数より高くなってしまうと予測推定される条件をオーバーレブ検知条件として設定し、前記オーバーレブ検知条件が成立すると過回転になると予測判定する
    ことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  4. 請求項3記載された自動変速機の制御装置において、
    前記アップ変速協調制御手段は、前記オーバーレブ検知条件として、協調変速開始時刻での変速機入力回転数予測値が前記アップ変速判定回転数より高いという入力回転数条件と、協調変速開始前の変速機入力回転数上昇勾配が上昇勾配閾値以上という上昇勾配条件と、協調変速開始前の車両加速度が加速度閾値以上という車両加速度条件と、を与え、何れか一つの条件が成立すると、過回転になると予測判定する
    ことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  5. 請求項2から請求項4までの何れか一項に記載された自動変速機の制御装置において、
    前記アップ変速協調制御手段は、変速機入力回転数が過回転になるとの予測判定に基づき前記バリエータをアップ変速するとき、過回転予測判定時に推定される過回転乖離幅が大きいほどアップ変速量を大きく決める
    ことを特徴とする自動変速機の制御装置。
  6. 請求項2から請求項5までの何れか一項に記載された自動変速機の制御装置において、
    前記アップ変速協調制御手段は、前記バリエータをアップ変速した後、前記副変速機構において実変速比の進行が開始するイナーシャフェーズに移行したことで前記バリエータをダウン変速するとき、基本ダウン変速量にアップ変速量の変速比幅を加算し、ダウン変速量を増加補正する
    ことを特徴とする自動変速機の制御装置。
JP2014219733A 2014-10-28 2014-10-28 自動変速機の制御装置 Active JP6177214B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014219733A JP6177214B2 (ja) 2014-10-28 2014-10-28 自動変速機の制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014219733A JP6177214B2 (ja) 2014-10-28 2014-10-28 自動変速機の制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016084914A JP2016084914A (ja) 2016-05-19
JP6177214B2 true JP6177214B2 (ja) 2017-08-09

Family

ID=55972786

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014219733A Active JP6177214B2 (ja) 2014-10-28 2014-10-28 自動変速機の制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6177214B2 (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3719225B2 (ja) * 2002-03-26 2005-11-24 日産自動車株式会社 車両用変速装置の制御方法
JP5055414B2 (ja) * 2010-09-08 2012-10-24 ジヤトコ株式会社 無段変速機
JP2014137105A (ja) * 2013-01-16 2014-07-28 Toyota Motor Corp 車両用無段変速機の変速制御装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016084914A (ja) 2016-05-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4774108B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP5055414B2 (ja) 無段変速機
JP5736508B2 (ja) 無段変速機及びその制御方法
US10550937B2 (en) Gear shift control device for vehicle transmission and gear shift control method for vehicle transmission
JP6034505B2 (ja) 副変速機付き無段変速機の制御装置
KR101992069B1 (ko) 변속기 및 변속기의 제어 방법
JP6154475B2 (ja) 副変速機付き無段変速機の制御装置
JP6177215B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP6177214B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP6653961B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP6644413B2 (ja) 無段変速機の制御装置
JP6576275B2 (ja) 自動変速機の制御装置
JP6500085B2 (ja) 無段変速機の制御装置、及びその制御方法
JPWO2019159978A1 (ja) 自動変速機の制御装置及び自動変速機の制御方法
JP6876135B2 (ja) 無段変速機の制御装置及び無段変速機の制御方法
JP5977271B2 (ja) 無段変速機及びその制御方法
WO2014061563A1 (ja) 無段変速機及びその制御方法
JP2005042768A (ja) 無段変速機の変速制御装置
JP2018040378A (ja) 自動変速機の制御装置
JP2018105443A (ja) 副変速機付無段変速機の制御装置および制御方法
JP2019090463A (ja) 変速機の制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160329

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20160329

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170307

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170425

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170711

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170711

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6177214

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150