JP6177063B2 - ブロー成形用樹脂組成物、ブロー成形体並びにその製造方法 - Google Patents

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本発明は、加工性に富み、ブロー成形に好適に使用される木粉を含有する樹脂組成物並びにその成形体に係る。
従来、木粉の有効利用や地球環境保護の観点から、塩化ビニル樹脂やポリプロピレン系樹脂に木粉を含有させた、木材に近い外観や触感を有する木質様の樹脂成形体の開発がなされてきた。
木粉は通常水分を含み親水性であり、一方、母材の樹脂は疎水性であるため、両者の親和性は乏しく溶融成形には様々な工夫がなされてきた。また、成形法も、肉厚が比較的大きく成形断面がほぼ均一な押出成形法、或いは射出成形法が採用され、用途もベランダやバルコニーの床材、フェンス材、手すり材等の建材用途が主であった(特許文献1、2)。
然るに、昨今、肉厚が比較的薄く、木質様の中空樹脂成形体が求められるようになってきた(特許文献3)。しかしながら、中空樹脂成形体は通常表面に凹凸を有して厚みが不均一なものが多いため、従来の木粉含有樹脂組成物を使用してブロー成形した場合、成形時に凹凸部分に引張応力が集中し、その結果、凹凸部で破断したり、破断しないまでも耐衝撃強度が低下して使用時に割れる等の現象が起こり易く、強度的に満足のいく、木粉を含有する中空のブロー樹脂成形体は得られていなかった。
特開平01−13733号公報 特開2011−236410号公報 特開平08−207125号公報
本発明は、ブロー成形体の製造に好適に使用でき、その成形体が十分な耐衝撃強度や剛性を有する、木粉を含有するブロー成形用樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、ブロー成形に好適な木粉含有樹脂組成物について鋭意検討した結果、熱可塑性樹脂および添加樹脂の選択、更には、特定分散剤と木粉との組み合わせと所定の調製法の採用により、それが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明によれば、ポリエチレン系樹脂(A)、木粉(B)、分散剤(C)およびエチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(D)を含んでなるブロー成形用樹脂組成物であって、
ポリエチレン系樹脂(A)100質量部あたり、木粉(B)を5〜55質量部、分散剤(C)を0.5〜5質量部、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(D)を5〜35質量部含み、
木粉(B)の平均粒径が、30〜500μmであり、
分散剤(C)が、炭素数が16〜40であるα―オレフィンの重合体からなる、融点が40〜100℃の側鎖結晶性ポリオレフィンであり、且つ、当該分散剤(C)が、予め木粉(B)の表面に付着されている
ことを特徴とする前記樹脂組成物が提供される。
上記ブロー成形用樹脂組成物において、
1.ポリエチレン系樹脂(A)が、高密度ポリエチレンであり、当該高密度ポリエチレン100質量部あたり、木粉(B)を5〜35質量部、分散剤(C)を0.5〜5質量部、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(D)を5〜35質量部含むこと
2.ポリエチレン系樹脂(A)が、低密度ポリエチレンであり、当該低密度ポリエチレン100質量部あたり、木粉(B)を5〜55質量部、分散剤(C)を0.5〜5質量部、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(D)を5〜35質量部含むこと
が好適である。
本発明によれば、また、上記ブロー成形用樹脂組成物を押出成形してプリフォームを作製し、次いで当該プリフォームをブロー成形することを特徴とするブロー成形体の製造方法が提供される。
本発明によって提供されるブロー成形用樹脂組成物は、凹凸部を有するような複雑な形状で木質様の中空成形体をブロー成形で成形でき、加工性に富む。得られたブロー成形体は、耐衝撃強度や剛性が高く、中空部に保冷剤等の液状物を入れる容器等の成形体としての十分な強度を有する。
本発明のブロー成形用樹脂組成物は、ポリエチレン系樹脂(A)、木粉(B)、分散剤(C)およびエチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(D)を含んでなり、特に、分散剤(C)が、炭素数が16〜40であるα―オレフィンの重合体からなり、その融点が40〜100℃の範囲にある側鎖結晶性ポリオレフィンであり、且つ、予め木粉表面に付着されていると言う特徴を有する。以下各成分について説明する。
〔(A)ポリエチレン系樹脂〕
本発明の樹脂組成物に熱可塑性を付与する樹脂成分であり、成形体の母材となる。凹凸部を有する成形体をブロー成形で製造でき、しかも、優れた耐衝撃強度や剛性を発現するための母材として、ポリエチレン系樹脂が必要である。
ポリエチレン系樹脂は、エチレンの単独重合体のみならず、その物性を改良するためのプロピレンやブテンー1などの他の重合性単量体との共重合体も含まれ、一般に市販されているものをそのまま使用できる。
ポリエチレン系樹脂としては、高密度ポリエチレン(HDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)等が単独或いは2種以上の組合せで使用される。
ブロー成形の成形加工性を確保するためには、ブロー成形用樹脂組成物のMFRが、0.1〜0.3g/10分の範囲内にあればよい。この為、原料のポリエチレン系樹脂としては、MFR(メルトフローレート)が0.1〜1.0g/10分(JIS K7210)のものが好適である。成形体に必要な剛性を付与するためには、密度が0.910〜0.970g/cm3の範囲のものが好適である。
より詳しくは、HDPEの場合は、密度が0.941〜0.970g/cm3程度で、MFRが0.1〜1.0g/10分のものが、剛性や引張強度等の機械的物性が必要なブロー成形体の製造に好適に使用される。LDPEの場合は、密度が0.910〜0.925g/cm3程度で、MFRが0.3〜1.0g/10分のものが、耐衝撃強度がより必要なブロー成形体の製造に好適に使用される。
〔(B)木粉〕
木粉としては、平均粒径が30〜500μmのものが使用され、例えば針葉樹、広葉樹、ラワン材等の任意の木材の粉末が使用され、製材の際副生する鋸屑、鉋屑等もボールミル粉砕等で粉末化して使用できる。木粉には、通常5〜30質量%の水分が含まれるので、好ましくは10質量%以下、特に好ましくは5質量%以下にすることが、成形時の気泡の発生、機械的強度の低下、外観不良の抑制の観点から好適である。
木粉は、ポリエチレン系樹脂100質量部あたり、木粉を5〜55質量部配合する。5質量部未満では、木質感のある成形体は得られず、55質量部を超えると、後述する(C)分散剤や(D)エチレン−酢酸ビニル共重合体を所定量配合しても、成形加工性が低下する。
ポリエチレン系樹脂として高密度ポリエチレンを使用する場合は、当該高密度エチレン100質量部あたり、木粉を5〜35質量部配合することが、成形加工性の観点から好ましい。ポリエチレン系樹脂として低密度ポリエチレンを使用する場合は、当該低密度エチレン100質量部あたり、木粉を5〜55質量部配合することが、同じく成形加工性の観点から好ましい
〔(C)分散剤〕
本発明において、分散剤として、炭素数が16〜40であるα―オレフィンの重合体からなり、その融点が40〜100℃の範囲にある側鎖結晶性ポリオレフィン(以下、側鎖結晶性ポリオレフィンともいう)を使用することに特徴があり、これを使用することにより、木粉とポリエチレン系樹脂との相溶性が高まって木粉の分散性が向上し、その結果、木粉を高濃度で、しかも均一に分散、配合した樹脂組成物を効率的に得ることができる。当該樹脂組成物を使用して、加工性良くブロー成形体を製造でき、更に、得られた成形体は、部位によって物性の偏りがなく優れた物性を発現する。
一般に熱可塑性樹脂に対して分散剤や滑剤として使用される、ステアリン酸アミド等の脂肪族アミド、ステアリン酸カルシウムなどの金属石鹸、パラフィンワックス、高級アルコール脂肪酸エステルでは、際立った上記効果は発現しない。
上記側鎖結晶性ポリオレフィンとは、炭素数16〜40の高級α―オレフィンを80モル%以上含む単量体を重合して得られる重合体である。長鎖のα―オレフィンの重合体であるため、長鎖が重合体中で結晶性の側鎖となる。融点が低く高硬度であり、熱安定性が高く、微粉砕物への加工が容易である。
炭素数16〜40の高級α―オレフィンとしては、1−ヘキサデセン、1−ヘプタデセン、1−オクタデセン、1−ノナデセン、1−エイコセン等が挙げられ、これらの単量体の一種又は二種以上をメタロセン系触媒を用いて重合して、側鎖結晶性ポリオレフィンが得られる。当該側鎖結晶性ポリオレフィンは、出光興産社よりエルクリスタシリーズとして、「エルクリスタ4100」(密度0.920g/cm3、融点42℃、溶融粘度130mPa・S/100℃)、「エルクリスタ7100」(密度0.930g/cm3、融点76℃、溶融粘度140mPa・S/100℃)等が、或いは豊国製油社より「HSクリスタ」として市販されているので、これらを使用するのが簡便である。
更に本発明においては、当該側鎖結晶性ポリオレフィンを、予め、前記木粉の表面に付着させておくことが必須である。ポリエチレン系樹脂とEVAの混合物に、単に、側鎖結晶性ポリオレフィンと木粉を各々独立に添加して混合しても、木粉を高濃度で均一に配合できず、得られたブロー成形体の加工性や耐衝撃強度などの物性が向上しない。
側鎖結晶性ポリオレフィンを、予め、木粉の表面に付着させる方法は特に限定されない。代表的には、乾式ボールミルなどの粉砕機に両者を供給して粉砕混合しながら付着させる方法が採用される。更に、付着後押出機で溶融混練してペレット化してもよい。
当該側鎖結晶性ポリオレフィンは、ポリエチレン系樹脂100質量部あたり、0.5〜5質量部配合される。0.5質量部未満では木粉の分散性が向上せず前記配合効果が発現しない。5質量部を超えると、配合効果が飽和してしまいコスト的に不利になるため好ましくない。
〔(D)エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂[EVA]〕
EVAは、エチレン含有が高く、酢酸ビニルの含有率が3〜40%の範囲の樹脂であり、それ自体柔軟性、強靭性があり、本発明のブロー成形体の破断点伸び率に代表される引張特性や耐衝撃性を向上させる。酢酸ビニルの含有率とMFRとを変えた多くの種類のEVAが、市販されている。MFRは1〜3g/10分のものが好適である。
EVAの配合量は、ポリエチレン系樹脂100質量部あたり、5〜35質量部である。5質量部未満では上記配合効果に加えて良好な成形加工性が発現しない。35質量部を超えると、むしろ破断点伸び率が低下して好ましくない。
本発明のブロー成形用樹脂組成物は、上記(A)〜(D)成分に加えて、本発明の特徴を損なわない範囲で、無機または有機の充填剤、難燃剤、安定剤、紫外線吸収剤、可塑剤、滑剤などの各種添加剤、更には、染料や顔料などの着色剤を任意に配合することができる。
上記必須並びに任意の成分を混合して樹脂組成物とする方法は、特に限定されず公知の方法で実施することができる。通常は、ヘンシェルミキサー等の混合機を用いて混合する。
当該樹脂組成物は、各成分をドライブレンドして混合状態で存在させ、ブロー成形の原料として使用できるが、当該樹脂組成物を押出機で溶融混練してペレット状の組成物とすることは、各成分の均一な分散性、ブロー成形時の木粉の飛散防止や炭化防止の点で好ましい態様である。
〔ブロー成形〕
上記ブロー成形用樹脂組成物を使用してブロー成形体を製造する方法は、特に制限はなく、広く公知の方法を採用できる。
具体的には、押出機、吹き込みノズル等を有する吹き込み機、カッターや型部や冷却手段を有する成形機等を備えたブロー成形装置を使用して、プリフォーム(パリソン)を押出成形した後、ブロー成形して成形体を得る。押出成形やブロー成形時の温度は、用いるポリエチレン系樹脂の溶融温度やMFR等を勘案して適宜決定されるが、通常、160〜220℃で押出成形され、金型温度を30〜40℃に設定し、ブロー成形される。
上記ブロー成形用樹脂組成物から得られる成形体は、木質様の中空の成形体であり、実用上十分な耐衝撃強度、剛性、弾性率を有し、工事用バリケード、看板製品、椅子の芯材(背板、座板等)、バケツ、その他工業製品など多方面の用途に利用できる。特に、成形加工性の観点から好適なブロー成形体は、薄肉部(最小)の肉厚が0.5〜5mmであり、破断点伸び率が20%以上であることを特徴とするブロー成形体である。肉厚とは、ブロー成形体の樹脂部断面の厚みを言い、凹凸を有するなど肉厚が均一でない形状のブロー成形体においては、その薄肉部(最小)の厚みが0.5〜5mmであり、薄肉部(最小)以外の他の部位の厚みは、通常0.8〜20mmである。
本発明を以下の実施例で更に説明する。以下の実施例は、説明のためのものであり、いかなる意味においても本発明はこれに限定されるものではない。また、実施例の中で説明されている特徴の組み合わせすべてが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
以下の実施例及び比較例で用いた各種成分と略号は、以下の通りである。
(A)ポリエチレン系樹脂:
A−1:旭化成社製「サンテックHD B470」 高密度ポリエチレン
MFR=0.30g/10分(JIS K7210)、密度=0.949g/cm
A−2:旭化成社製「サンテックLD M1703」 低密度ポリエチレン
MFR=0.30g/10分(JIS K7210)、密度=0.918g/cm
(B)木粉
B−1:平均粒径=150μm、含水率=5質量%以下
(C)分散剤
C−1:出光興産社製「エルクリスタ7100」側鎖結晶性ポリオレフィン
(粉体)
密度0.930g/cm3、融点76℃、溶融粘度140mPa・S/100℃
C−2:日本精蝋社製「LUVAX−1266」パラフィンワックス(粉体)
融点63℃
(D)エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(EVA)
D−1:旭化成社製「サンテックEVA EF0510」
MFR=1.00g/10分(JIS K7210)、密度=0.924g/cm
酢酸ビニル濃度=4.8%(JIS K7192)
実施例1
〔ブロー成形用樹脂組成物の調製〕
表1で示す処方に従って、乾式ボールミル機中に木粉と分散剤を投入して攪拌し、予め木粉の表面に分散剤を付着させた。その後、加熱混合(コンパウンド)し、木粉ペレットと呼ばれる顆粒状の成形用材料を作成した。
次いで、タンブラー機を用いて、上記分散剤を付着させた木粉ペレット、同じく表1に示す処方の、高密度ポリエチレン樹脂およびEVAを混合攪拌し、ブロー成形用樹脂組成物を調製した。
〔ブロー成形〕
大阪産業社製ブロー成形装置(シリンダー径70mm相当品)を使用してブロー成形を行った。先ず、ホッパーに上記ブロー成形用樹脂組成物を投入し、押出機の温度を170〜180℃に設定して押出成形してプリフォームを作製した。当該プリフォームを金型温度が約30℃に設定された成形機中に固定して、エアー圧力0.5〜0.6Mpaの空気を吹き込み、次いで40秒〜50秒冷却してブロー成形体を作製した。
得られた成形体の一部から切り出して試験片を作製し、以下の方法で各種物性を測定した。成形加工性については、別途下記試験を行った。結果を表1に示す。
(1)引張試験
(株)エー・アンド・ディ社製TENSILON万能試験機RTF-1350を用いて下記条件下で試験を行い、破断点伸び率、弾性率を測定した。
気温23℃、湿度50%、
クロスヘッドスピード50mm/min、
チャック間距離115mm、標点間距離50mm
(2)曲げ試験
(株)エー・アンド・ディ社製TENSILON万能試験機RTF-1350を用いて下記条件下で試験を行い、曲げ弾性率を測定した。
気温23℃、湿度50%
3点曲げ
クロスヘッドスピード20mm/min
スパン60mm
(3):シャルピー衝撃試験
王子計測機器(株)社製衝撃試験機を用いて下記条件下で試験を行い、衝撃強度を測定した。
ハンマー2.0J
ノッチ有り(2mm)
(4)成形加工性
深さ10mm、直径15mmの凸部を有する金型に、薄肉部(最小)肉厚が1mmの製品をブロー成形した時の評価結果を示す。
○:良好に成形できた
△:成形できるが、伸び不足の不良品が発生する場合がある
×:良品が作製できない(伸び不足の成形不良となる)
実施例2〜3、比較例1〜3
表1に示す処方に従い、実施例1に準じて高密度ポリエチレン樹脂を母材とするブロー成形体を作製した。得られた成形体の物性も同様にして測定し、その結果を表1に示す。
比較例1は、EVAを配合しなかった場合の例であり、比較例2は、EVAを多量に配合した例であり、比較例3は、分散剤としてパラフィンワックス(C−2)を使用した場合の例である。
比較例4
実施例1と同じ処方で、ただし、分散剤(C−1)を木粉表面に予め付着させる操作を行うことなく他の成分と混合してブロー成形用樹脂組成物を調製し、ブロー成形を行った。
Figure 0006177063
EVAを含まないブロー成形体(比較例1)では、破断点伸び率が非常に悪く、成形加工性にも劣っていた。EVAを本発明の範囲を超えて多量に配合した場合(比較例2)は、破断点伸び率が低下し成形加工性も大変悪かった。分散剤として本発明外の分散剤(C−2)を付着した木粉を使用した場合(比較例3)は、破断点伸び率や成形加工性のバラツキが大きく、成形性加工性およびシャルピー衝撃強度が低下した。分散剤(C−1)を木粉表面に付着させずに、他の成分と同時に混合してブロー成形用樹脂組成物(比較例4)とした場合には、破断点伸び率のバラツキが大きく、成形加工性にもバラツキが少しみられ、更に、シャルピー衝撃強度に低下がみられた。
実施例4〜6、比較例5
表1に示す処方に従い、実施例1に準じて低密度ポリエチレン樹脂を母材とするブロー成形体を作製した。得られた成形体の物性も同様にして測定し、その結果を表2に示す。比較例5は、EVAを多量に配合した例であり、破断点伸び率、シャルピー衝撃強度、成形加工性が低下した。
Figure 0006177063

Claims (4)

  1. ポリエチレン系樹脂(A)、木粉(B)、分散剤(C)およびエチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(D)を含んでなるブロー成形用樹脂組成物であって、
    ポリエチレン系樹脂(A)100質量部あたり、木粉(B)を5〜55質量部、分散剤(C)を0.5〜5質量部、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(D)を5〜35質量部含み、
    木粉(B)の平均粒径が、30〜500μmであり、
    分散剤(C)が、炭素数が16〜40であるα―オレフィンの重合体からなる、融点が40〜100℃の側鎖結晶性ポリオレフィンであり、且つ、当該分散剤(C)が、予め木粉(B)の表面に付着されている
    ことを特徴とする前記樹脂組成物。
  2. ポリエチレン系樹脂(A)が、高密度ポリエチレンであり、当該高密度ポリエチレン100質量部あたり、木粉(B)を5〜35質量部、分散剤(C)を0.5〜5質量部、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂(D)を5〜35質量部含むことを特徴とする請求項1に記載のブロー成形用樹脂組成物。
  3. ポリエチレン系樹脂(A)が、低密度ポリエチレンであり、当該低密度ポリエチレン100質量部あたり、木粉(B)を5〜55質量部、分散剤(C)を0.5〜5質量部、エチレン・酢酸ビニル共重合樹脂(D)を5〜35質量部含むことを特徴とする請求項1に記載のブロー成形用樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3に記載のブロー成形用樹脂組成物を押出成形してプリフォームを作製し、次いで当該プリフォームをブロー成形することを特徴とするブロー成形体の製造方法。
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