JP6175305B2 - ミラー駆動装置 - Google Patents

ミラー駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6175305B2
JP6175305B2 JP2013160522A JP2013160522A JP6175305B2 JP 6175305 B2 JP6175305 B2 JP 6175305B2 JP 2013160522 A JP2013160522 A JP 2013160522A JP 2013160522 A JP2013160522 A JP 2013160522A JP 6175305 B2 JP6175305 B2 JP 6175305B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mirror
drive coil
metal material
disposed
main surface
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2013160522A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015227900A (ja
Inventor
訓秀 足立
訓秀 足立
正国 木元
正国 木元
貞治 滝本
貞治 滝本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Intel Corp
Original Assignee
Intel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Intel Corp filed Critical Intel Corp
Priority to JP2013160522A priority Critical patent/JP6175305B2/ja
Priority to US14/760,637 priority patent/US10103613B2/en
Priority to EP13871072.8A priority patent/EP2944998B1/en
Priority to PCT/JP2013/083359 priority patent/WO2014109170A1/ja
Priority to CN201380074565.8A priority patent/CN105934698B/zh
Publication of JP2015227900A publication Critical patent/JP2015227900A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6175305B2 publication Critical patent/JP6175305B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Light Control Or Optical Switches (AREA)
  • Micromachines (AREA)
  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)

Description

本発明は、ミラー駆動装置に関する。
近年、微少な大きさの機械的要素及び電子回路要素を融合したMEMS(MicroElectro Mechanical System)技術(マイクロマシン技術ともいう)を用いたミラー駆動装置の研究が盛んに行われている。ミラー駆動装置の一例として、特許文献1は、固定フレームと、可動部と、ミラーと、駆動コイルと、一対の永久磁石とを備える、電磁式のミラー駆動装置を開示している。
可動部は、同一直線上に延びる一対のトーションバーを介して、固定フレームに対し揺動可能に取り付けられている。ミラーは、可動部の表面上に配置されている。駆動コイルは、可動部において、ミラーと可動部の表面との間に配置されている。一対の永久磁石は、一対のトーションバーが延びる方向とは交差する方向において、駆動コイルが間に位置するように配置されている。
駆動コイルに電流が流れると、一対の永久磁石の間に生じている磁場との相互作用により駆動コイルにローレンツ力が発生し、可動部が固定フレームに対して揺動する。可動部が揺動すると、可動部の表面に配置されているミラーの向きが変わり、ミラーからの反射光の光路が変更される。このようなミラー駆動装置は、例えば、光通信用光スイッチや光スキャナなどに応用されている。
特開2012−88487号公報
上記の駆動コイルは、可動部においてミラーの直下に配置されている。この場合、駆動コイルを構成する金属材料が絶縁層に拡散して、駆動コイルとミラーとの間でショートが発生してしまう場合があった。金属材料がCuである場合には特に絶縁層に拡散しやすく、ショートの発生の虞が高まっていた。
本発明は、ショートによる導通不良を解消することが可能なミラー駆動装置を提供することを目的とする。
本発明に係るミラー駆動装置は、支持部と、連結部材を介して、支持部に対して揺動可能に支持された可動部と、可動部の表面上に配置されたミラーと、可動部の周囲に磁場を形成する磁石と、を備え、可動部は、主面と、主面側に位置する溝部とを含む基材と、ミラーの下方で且つ主面に対して直交する方向から見てミラーの内側に少なくとも一部が配置され、溝部内に配置された第1の金属材料によって構成された駆動コイルと、溝部の開口を覆うように主面上まで延びると共に、第1の金属材料の拡散を抑制する第2の金属材料で構成された被覆層と、主面上及び被覆層上に配置された第1の絶縁層と、を有することを特徴とする。
このミラー駆動装置では、第1の金属材料の拡散を抑制する第2の金属材料で構成された被覆層が、溝部の開口を覆うように主面上まで延びている。そのため、駆動コイルを構成する第1の金属材料が第1の絶縁層に拡散し難くなっており、駆動コイルとミラーとの間でショートの発生が防止される。したがって、ショートによる導通不良が解消できる。また、駆動コイルのうち隣り合う配線間でのショートの発生も防止されるため、高密度に巻回された駆動コイルが実現される。そのため、より大きな電流を駆動コイルに流すことができる。その結果、より大きなローレンツ力を駆動コイルに作用させ得るので、ミラーの可動範囲が大きなミラー駆動装置を得ることができる。
一実施形態においては、第1の金属材料はCu又はAuであってもよい。電気抵抗率が低い一方で比較的拡散しやすい材料であるCuやAuを第1の金属材料として用いた場合であっても、被覆層により、これらの材料の拡散を抑制できる。そのため、駆動コイルの電気抵抗率を下げつつショートの発生を防止できる。
一実施形態においては、第2の金属材料はAl又はAlを含む合金であってもよい。この場合、第1の金属材料の拡散を極めて良好に抑制できる。
一実施形態においては、基材は、主面と溝部の内壁面とに沿って配置された第2の絶縁層を有してもよい。
一実施形態においては、基材はシリコンで構成されており、第2の絶縁層はシリコンが熱酸化された酸化シリコンで構成されていてもよい。
一実施形態においては、シード層が、第2の絶縁層と第1の金属材料との間に配置されていてもよい。この場合、電気めっき法を用いて、第1の金属材料をシード層上に成長させることができる。
一実施形態においては、シード層はTiNにより構成されていてもよい。
本発明によれば、ショートによる導通不良を解消することが可能なミラー駆動装置を提供できる。
一実施形態に係るミラー駆動装置を示す平面図である。 図1に示すミラー駆動装置の駆動コイルの構成を示す平面図である。 図1におけるIII−III線に沿った断面構成を示す図である。 永久磁石を示す斜視図である。 磁場を模式的に示す図である。 可動部の断面構成の一部を示す図である。 (a)は図2におけるa−a線に沿った断面構成を示す図であり、(b)は図2におけるb−b線に沿った断面構成を示す図である。 他の実施形態に係るミラー駆動装置を示す平面図である。
本発明の実施形態について図面を参照して説明するが、以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1は、一実施形態に係るミラー駆動装置を示す平面図である。図2は、図1に示すミラー駆動装置の駆動コイルの構成を示す平面図である。図3は、図1におけるIII−III線に沿った断面構成を示す図である。各図に示されるように、ミラー駆動装置1は、永久磁石3と、固定フレーム(支持部)5と、可動部7と、ミラー9と、を備えている。
永久磁石3は、矩形状を呈する平板状を成している。永久磁石3は、可動部7の下方に配置されている。永久磁石3は、一対の主面3a,3bを有する。永久磁石3は、可動部7の周囲(後述する駆動コイル12の周囲)に磁場(磁界)を形成する。図4は、永久磁石を示す斜視図である。図3及び図4に示されるように、永久磁石3は、第1磁性部30と、第2磁性部31と、第3磁性部32と、を有している。図4に示されるように、第1磁性部30及び第2磁性部31は、それぞれ、永久磁石3において、永久磁石3の底面の対角線方向における一端側及び他端側に配置されている。第3磁性部32は、第1磁性部30と第2磁性部31との間に配置されている。第1磁性部30と第3磁性部32との境界面33、及び第3磁性部32と第2磁性部31との境界面34は、Z軸に平行で、かつX軸及びY軸の両方と交差する平面である。
第1磁性部30は、第1極性の磁極30aと、第1極性とは異なる第2極性の磁極30bと、を有する。第2磁性部31は、第1極性の磁極31aと、第2極性の磁極31bと、を有する。第3磁性部32は、第1極性の磁極32aと、第2極性の磁極32bと、を有する。磁極32aは、第3磁性部32における、第1磁性部30と対向する側に配置されている。磁極32bは、第3磁性部32における、第2磁性部31と対向する側に配置されている。本実施形態では、第1極性はS極の極性であり、第2極性はN極の極性である。逆に、第1極性がN極の極性であり、第2極性がS極の極性であってもよい。
第1磁性部30、第3磁性部32及び第2磁性部31は、ハルバッハ配列を構成している。具体的には、第1磁性部30において、第1極性の磁極30aと第1磁性部30の第2極性の磁極30bとは、Z軸方向において対向している。第1磁性部30に隣接する第3磁性部32において、第1極性の磁極32aと第3磁性部32の第2極性の磁極32bとは、X,Y方向に平行な方向において対向している。第3磁性部32に隣接し、且つ第3磁性部32に関して第1磁性部30の反対側に位置する第2磁性部31において、第1極性の磁極31aと第2極性の磁極31bとは、Z軸方向において対向している。このように、第1磁性部30、第3磁性部32、及び第2磁性部31のうち隣り合う2つにおいて、それぞれが有する2つの磁極が対向する方向は、互いに垂直な方向である。
永久磁石3により形成される磁場の方向は、所定の角度を成している。詳細には、図5に示されるように、磁場Fは、後述する可動部7の表面7aの面方向に沿って形成され、磁場Fの方向は、固定フレーム5と可動部7とを連結する直線状のトーションバー(連結部材)10a,10bにおける可動部7との接続箇所Cを少なくとも含む(接続箇所Cを繋ぐ)直線Lに対して約45°の角度を成している。永久磁石3の厚さは、例えば2mm〜3mm程度に設定することができる。
固定フレーム5は、矩形状を呈する枠体である。固定フレーム5は、永久磁石3の主面3a上に配置されている。固定フレーム5の厚さは、例えば250μm〜300μm程度に設定することができる。
可動部7は、固定フレーム5の開口内に位置している。可動部7は、円形形状を呈する平板状を成している。ここで言う円形形状には、真円及び楕円を含む。本実施形態では、可動部7は、真円形状を呈している。可動部7は、トーションバー10a,10bを介して、固定フレーム5に対して揺動可能に支持されている。トーションバー10a,10bは、直線状を呈しており、固定フレーム5と可動部7とを連結している。トーションバー10a,10bは、可動部7を両側から挟む位置に配置されている。本実施形態では、トーションバー10a,10bが直線状を呈しているため、トーションバー10a,10bの延在方向(もしくは揺動軸(揺動軸の延びる方向))と、トーションバー10a,10bと可動部7との接続箇所Cのそれぞれを含む上記直線Lとは、同一方向とされている。なお、トーションバーは、直線状である構成に限らず、例えば、直線部分と、この直線部分の両端を交互に連結する複数の折り返し部分と、を有する蛇行形状であってもよい。このような構成において、トーションバーと固定フレーム5との接続箇所と、トーションバーと可動部7との接続箇所とのそれぞれは、同一直線上に位置していてもよいし、同一直線上に位置していなくてもよい。同一直線上に位置していない場合、磁場Fの方向と所定の角度を成すのはトーションバー(連結部材)の延在方向もしくは揺動軸の延びる方向のいずれかである。
ミラー9は、可動部7の表面7a上に配置されている。本実施形態では、図1に示されるように、ミラー9は円形形状を呈している。ミラー9は、金属薄膜により構成された光反射膜である。ミラー9に用いられる金属材料としては、例えばアルミ(Al)、金(Au)、銀(Ag)が挙げられる。
可動部7には、駆動コイル12が配置されている。駆動コイル12は、ミラー9の下方に配置されており、可動部7にスパイラル状に埋め込まれている。駆動コイル12は、可動部7の表面7a(後述する基材14の主面14a)に対して直交する方向から見て、ミラー9の内側、すなわちミラー9に覆われる(隠れる)位置に配置されている。図2に示されるように、駆動コイル12は、可動部7の表面7aに直交する方向から見て、多角形形状、詳細には八角形形状を呈している。
続いて、駆動コイル12の詳細な構成について以下に説明する。図6は、可動部における駆動コイルの断面構成を示す図である。図6に示されるように、可動部7は、基材14と、駆動コイル12と、被覆層16と、絶縁層(第1の絶縁層)18と、を有する。基材14は、駆動コイル12に対応する形状を呈する溝部20を有する。すなわち、溝部20は、主面14a(表面7a)に対して直交する方向から見て、八角形形状に形成されている。溝部20は、例えば、基材14の表面に所定のパターンのマスクを形成し、続いて、当該マスクを介して基材14をエッチングすることにより形成できる。基材14は、例えば、シリコン(Si)で構成される。基材14の厚みは、例えば20μm〜60μm程度に設定することができる。
基材14の主面14a及び溝部20の内壁面には、絶縁層(第2の絶縁層)22が配置されている。絶縁層22は、基材14を熱酸化して得られる熱酸化膜である。絶縁層22は、例えば酸化シリコン(SiO)で構成される。溝部20内で且つ絶縁層22の内壁面には、シード層24が配置されている。すなわち、シード層24は、絶縁層22と駆動コイル12との間に位置している。シード層24は、駆動コイル12を構成する金属材料に対して付着性を有する緻密な金属材料を、基材14(絶縁層22)上にスパッタリングすることにより得られる。シード層24を構成する金属材料としては、例えばTiNが挙げられる。
溝部20内で且つシード層24上には、駆動コイル12を構成する金属材料(第1の金属材料)が配置されている。駆動コイル12は、ダマシン法により、シード層24上に当該金属材料を埋め込むことにより得られる。溝部20内に当該金属材料を埋め込むための手法としては、めっき、スパッタリング又はCVDが挙げられる。
溝部20内に当該金属材料を配置した後に、化学機械研磨(CMP:Chemical MechanicalPolishing)によって主面14a側を平坦化してもよい。この平坦化工程においては、駆動コイル12とシード層24との間に生ずる電位差等により、駆動コイル12のうちシード層24と接する境界部26が局所的に減肉することがある。当該金属材料としては、例えばCu又はAuが挙げられる。駆動コイル12の厚さは、例えば5μm〜10μm程度に設定することができる。
被覆層16は、溝部20の開口を覆うように主面14a上まで延びている。すなわち、被覆層16は、主面14aに対して直交する方向から見て、駆動コイル12のうち主面14a側の表面全体を覆うと共に、基材14のうち溝部20の周囲を覆っている。被覆層16は、例えばスパッタリング法又はCVD法により基材14上面全体に金属材料を堆積し、続いて、パターニングすることにより得られる。
被覆層16を構成する金属材料(第2の金属材料)は、駆動コイル12を構成する金属材料の拡散を抑制する機能を有する。被覆層16を構成する金属材料としては、例えばAl又はAlを含む合金が挙げられる。Alを含む合金としては、Al−Si合金、Al−Cu合金、Al−Si−Cu合金が挙げられる。Al−Si合金の組成比は、例えばAlが99%、Siが1%とすることができる。Al−Cu合金の組成比は、例えばAlが99%、Cuが1%とすることができる。Al−Si−Cu合金の組成比は、例えばAlが98%、Siが1%、Cuが1%とすることができる。被覆層16の厚さは、例えば1μm程度に設定することができる。
絶縁層18は、基材14上及び被覆層16上を覆うように配置されている。絶縁層18を構成する材料としては、例えばSiO、SiN又はTEOSが挙げられる。絶縁層18上には、ミラー9が配置されている。
図2に示されるように、駆動コイル12の一端部には、引出し導体40の一端が電気的に接続されている。駆動コイル12の他端部には、引出し導体42の一端が電気的に接続されている。引出し導体40,42は、トーションバー10aに沿って延在し、固定フレーム5まで引き出されている。引出し導体40,42の他端は、固定フレーム5に配置された電極44,46に電気的に接続されている。電極44,46は、図示しない電源に接続されている。
図7(a)は、図2におけるa−a線に沿った断面構成を示す図であり、図7(b)は、図2におけるb−b線に沿った断面構成を示す図である。
図7(a)に示されるように、トーションバー10aと可動部7との接続箇所C付近では、駆動コイル12(配線)は、Cu又はAuと材料とするダマシン配線によって形成されている。また、図示しないが、トーションバー10aと固定フレーム5との接続箇所では、引出し導体40,42と電極44,46とを接続する配線がダマシン配線によって形成されている。図7(b)に示されるように、トーションバー10aの中央部付近では、引出し導体40は、例えばAl又はAlを含む合金等の材料、すなわち駆動コイル12を形成するCuよりも塑性変形し難い材料により形成されている。駆動コイル12の他端部と引出し導体40の一端とは、図示しない接続部により電気的に接続されている。図7(a)及び(b)に示されるように、駆動コイル12と引出し導体40とは、高さ位置が異なっている。そのため、駆動コイル12と引出し導体40とは、可動部7の表面7aに対して直交する方向に延在する上記接続部により接続されている。図7(b)では、引出し導体40を示しているが、引出し導体42も同様の構成を有している。
以上説明したように、本実施形態に係るミラー駆動装置1では、被覆層16が、駆動コイル12を構成する金属材料の拡散を抑制する金属材料で構成されていると共に、溝部20の開口を覆うように主面14a上まで延びている。そのため、駆動コイル12を構成する金属材料が絶縁層18に拡散し難くなっており、駆動コイル12とミラー9との間でショートの発生が防止される。したがって、ショートによる導通不良が解消できる。また、駆動コイル12のうち隣り合う配線間でのショートの発生も防止されるため、高密度に巻回された駆動コイル12が実現される。そのため、より大きな電流を駆動コイル12に流すことができる。その結果、より大きなローレンツ力を駆動コイル12に作用させ得るので、ミラー9の可動範囲が大きなミラー駆動装置1を得ることができる。
ところで、平坦化工程において、駆動コイル12のうちシード層と接する境界部が局所的に減肉した場合、被覆層16がない従来のミラー駆動装置では、駆動コイルと、駆動コイルを覆う絶縁層上に形成されるミラーとの間の距離が小さくなり、特にショートが発生しやすくなっていた。しかしながら、本実施形態では、被覆層16が、駆動コイル12の表面のみならず溝部20の開口を覆うように主面14a上まで延びている。そのため、境界部26が局所的に減肉した場合であっても、ショートによる導通不良を防ぐことができる。
本実施形態では、駆動コイル12を構成する金属材料がCu又はAuである。電気抵抗率が低い一方で比較的拡散しやすい材料であるCuやAuを用いて駆動コイル12を構成した場合であっても、被覆層16により、これらの材料の拡散を抑制できる。そのため、駆動コイル12の電気抵抗率を下げつつショートの発生を防止できる。
本実施形態では、駆動コイル12を構成する金属材料に対して付着性を有するシード層24が、絶縁層22と駆動コイル12との間に配置されている。そのため、電気めっき法を用いて、駆動コイル12を構成する金属材料をシード層24上に成長させることができる。
本実施形態では、ミラー9の下方で且つ基材14の主面14aに対して直交する方向から見てミラー9の内側に駆動コイル12を配置している。ミラーの周囲に駆動コイルが配置された従来の構成では、小型化を図ろうとすると、どうしてもミラーの面積が小さくなる。これに対して、ミラー駆動装置1では、上記の構成とすることにより、ミラー9の面積を確保しつつ、小型化を図ることができる。
本実施形態では、トーションバー10aに配置された引出し導体40,42は、Al又はAlを含む合金により構成されている。直線状のトーションバー10aには、その中央部に応力が集中する。そこで、ミラー駆動装置1では、駆動コイル12を形成する材料(Cu又はAu)よりも塑性変形し難いAl又はAlを含む合金を引出し導体40,42に採用しているため、応力が加わるトーションバー10aの中央部における引出し導体40,42の強度を確保することができる。したがって、ミラー駆動装置1では、トーションバー10aの機械的な強度を確保でき、応力集中による引出し導体40,42の破損等を抑制できる。
上記トーションバー10aに配置される引出し導体40,42と、トーションバー10aと固定フレーム5、及び、トーションバー10aと可動部7との接続箇所Cにおける配線との構成について、別の観点では、本実施形態は、支持部と、同一直線上に延びるトーションバーと、トーションバーを介して支持部に対して揺動可能に支持される可動部と、可動部に配置されたミラーと、可動部に形成された駆動電気要素(例えば、駆動コイルや圧電体の電極)と、トーションバー上に当該トーションバーの延在方向に沿って配置され、駆動電気要素と接続された配線と、を備え、トーションバーと支持部との接続箇所付近、及び、トーションバーと可動部との接続箇所付近の配線は、溝部内に配置された第1金属材料であるCuによってダマシン配線として構成されており、トーションバーの中央部付近の配線は、第1金属材料よりも塑性変形し難い第2金属材料によって構成されているミラー駆動装置と捉えることができる。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、可動部7を円形形状としているが、可動部7の形状はこれに限定されない。図8は、他の実施形態に係るミラー駆動装置を示す平面図である。図8(a)に示されるように、可動部7Aは、八角形形状を呈していてもよいし、図8(b)に示されるように、可動部7Bは、矩形形状を呈していてもよい。更に、可動部は六角形形状を呈していてもよい。すなわち、可動部は、いかなる形状を呈していてもよい。
上記実施形態では、ミラー9を円形形状としていが、ミラー9の形状はこれに限定されない。図8(a)に示されるように、ミラー9Aは、可動部7Aの形状に応じて八角形形状を呈していてもよいし、図8(b)に示されるように、ミラー9Bは、可動部7Bの形状に応じて矩形形状を呈していてもよい。また、ミラーは、可動部の形状とは異なる形状を呈していてもよい。すなわち、ミラーは、いかなる形状を呈していてもよい。
上記実施形態では、駆動コイル12が可動部7の表面7aに対して直交する方向から見て八角形形状を呈する構成を一例に説明したが、駆動コイル12の形状はこれに限定されない。図8(b)に示されるように、駆動コイル12Aは、矩形形状を呈していてもよい。また、駆動コイルの巻き数は、ミラー駆動装置1の設計に応じて適宜設定されればよい。
上記実施形態では、引出し導体40,42が絶縁層18に被覆されている構成を一例に説明したが、引出し導体40,42は、絶縁層18の表面に引き出されていてもよい。
上記実施形態では、駆動コイル12の引出し導体40,42を、一方のトーションバー10aを介して電極44,46まで引き出しているが、例えば、引出し導体40をトーションバー10a、引出し導体42をトーションバー10bに配置してもよい。つまり、引出し導体40,42を、トーションバー10a,10bのそれぞれを介して一本ずつ電極44,46まで引き出す構成であってもよい。このような構成の場合には、いずれかのトーションバー10a,10bが破損した場合、引出し導体40,42のいずれかが断線して信号が出力されなくなるため、その信号の出力に応じてトーションバー10a,10bの破損を検知でき、動作を中断させることができる。また、引出し導体40,42をそれぞれに配置することにより、応力の低減を一層図ることができると共に、引出し導体40,42間のショートも防止できる。
上記実施形態では、直線状のトーションバー10a,10bを一例に説明したが、トーションバーの構成はこれに限定されず、上述のように蛇行形状等であってもよい。
上記実施形態では、駆動コイル12の全体がミラー9の内側に配置されている構成を一例に説明したが、駆動コイル12は、その一部がミラー9の内側に配置されていればよい。
上記実施形態では、固定フレーム5と可動部7とをトーションバー10a,10bを介して連結してトーションバー10a,10b(連結部材)の延在方向もしくは揺動軸の延びる方向の周りに可動部7を揺動させ、ミラー9を1次元的に駆動させる1次元駆動型の装置を一例に説明したが、ミラー駆動装置は、ミラー9を2次元的に駆動させる2次元駆動型の装置であってもよい。この場合、ミラー駆動装置は、支持部と、支持部に揺動可能に支持される第1可動部と、第1可動部に揺動可能に支持される第2可動部と、第2可動部に配置されたミラーと、第1可動部に配置された第1コイルと、第2可動部に配置された第2コイルと、備えていればよい。上記実施形態の可動部7は、第2可動部に相当し、駆動コイル12は、第2コイルに相当する。第1可動部と第2可動部とは、互いに直交する直線(軸)周りにそれぞれ揺動可能に設けられている。これにより、ミラー駆動装置は、ミラー9を2次元的に駆動させる2次元駆動型の装置として構成される。また、磁場Fの向きは、2つの揺動軸に対し、所定の角度を有していることが好ましい。これにより、各軸ごとの磁石を配置する必要がなくなる。
1…ミラー駆動装置、3…永久磁石、5…固定フレーム(支持部)、7…可動部、7a…表面、9…ミラー、10a,10b…トーションバー(連結部材)、12…駆動コイル、14…基材、14a…主面、16…被覆層、18…絶縁層(第1の絶縁層)、20…溝、22…絶縁層(第2の絶縁層)、24…シード層。

Claims (7)

  1. 支持部と、
    連結部材を介して、前記支持部に対して揺動可能に支持された可動部と、
    前記可動部の表面上に配置されたミラーと、
    前記可動部の周囲に磁場を形成する磁石と、を備え、
    前記可動部は、
    主面と、前記主面側に位置する溝部とを含む基材と、
    前記ミラーの下方で且つ前記主面に対して直交する方向から見て前記ミラーの内側に少なくとも一部が配置され、前記溝部内に配置された第1の金属材料によって構成された駆動コイルと、
    前記溝部の開口を覆うように前記主面上まで延びると共に、前記第1の金属材料の拡散を抑制する第2の金属材料で構成された被覆層と、
    前記主面上及び前記被覆層上に配置された第1の絶縁層と、を有することを特徴とするミラー駆動装置。
  2. 前記第1の金属材料はCu又はAuであることを特徴とする請求項1に記載のミラー駆動装置。
  3. 前記第2の金属材料はAl又はAlを含む合金であることを特徴とする請求項1又は2に記載のミラー駆動装置。
  4. 前記基材は、前記主面と前記溝部の内壁面とに沿って配置された第2の絶縁層を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のミラー駆動装置。
  5. 前記基材はシリコンで構成されており、
    前記第2の絶縁層はシリコンが熱酸化された酸化シリコンで構成されていることを特徴とする請求項4に記載のミラー駆動装置。
  6. シード層が、前記第2の絶縁層と前記第1の金属材料との間に配置されていることを特徴とする請求項4又は5に記載のミラー駆動装置。
  7. 前記シード層はTiNにより構成されていることを特徴とする請求項6に記載のミラー駆動装置。
JP2013160522A 2013-01-11 2013-08-01 ミラー駆動装置 Expired - Fee Related JP6175305B2 (ja)

Priority Applications (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013160522A JP6175305B2 (ja) 2013-08-01 2013-08-01 ミラー駆動装置
US14/760,637 US10103613B2 (en) 2013-01-11 2013-12-12 Mirror driving device
EP13871072.8A EP2944998B1 (en) 2013-01-11 2013-12-12 Mirror driving device
PCT/JP2013/083359 WO2014109170A1 (ja) 2013-01-11 2013-12-12 ミラー駆動装置
CN201380074565.8A CN105934698B (zh) 2013-01-11 2013-12-12 镜驱动装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013160522A JP6175305B2 (ja) 2013-08-01 2013-08-01 ミラー駆動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015227900A JP2015227900A (ja) 2015-12-17
JP6175305B2 true JP6175305B2 (ja) 2017-08-02

Family

ID=54885417

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013160522A Expired - Fee Related JP6175305B2 (ja) 2013-01-11 2013-08-01 ミラー駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6175305B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6691784B2 (ja) * 2016-01-21 2020-05-13 浜松ホトニクス株式会社 アクチュエータ装置
JP6761204B2 (ja) * 2016-06-27 2020-09-23 株式会社リコー 光偏向装置、光走査装置、画像投影装置、故障検知方法、光書込装置、画像形成装置、物体認識装置、移動体、非移動体及び光干渉断層計
JP6924090B2 (ja) * 2017-07-21 2021-08-25 浜松ホトニクス株式会社 アクチュエータ装置
JP7015653B2 (ja) 2017-08-10 2022-02-03 浜松ホトニクス株式会社 光モジュール、及び、光モジュールの製造方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3870637B2 (ja) * 1999-11-26 2007-01-24 松下電工株式会社 シリコンウェハの接合方法
US6388789B1 (en) * 2000-09-19 2002-05-14 The Charles Stark Draper Laboratory, Inc. Multi-axis magnetically actuated device
US6508561B1 (en) * 2001-10-17 2003-01-21 Analog Devices, Inc. Optical mirror coatings for high-temperature diffusion barriers and mirror shaping
KR100908120B1 (ko) * 2006-11-01 2009-07-16 삼성전기주식회사 전자기 마이크로 액츄에이터
KR100868759B1 (ko) * 2007-01-25 2008-11-17 삼성전기주식회사 멤스 디바이스 및 이의 제조방법
JP2010169948A (ja) * 2009-01-23 2010-08-05 Sumitomo Precision Prod Co Ltd 光走査装置用揺動ミラー、揺動状態検出装置、及び、光走査装置
JP5327139B2 (ja) * 2010-05-31 2013-10-30 富士通セミコンダクター株式会社 半導体装置及びその製造方法
US8973250B2 (en) * 2011-06-20 2015-03-10 International Business Machines Corporation Methods of manufacturing a micro-electro-mechanical system (MEMS) structure

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015227900A (ja) 2015-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6250323B2 (ja) ミラー駆動装置
US10103613B2 (en) Mirror driving device
US10394017B2 (en) Actuator device and mirror drive device
US10549981B2 (en) Mirror drive device and method for producing same
JP6696777B2 (ja) アクチュエータ装置
JP6691784B2 (ja) アクチュエータ装置
JP6175305B2 (ja) ミラー駆動装置
JP6463447B2 (ja) ミラー駆動装置
JP6084333B1 (ja) 電子部品
JP6923575B2 (ja) ミラー駆動装置及びその製造方法
JP2015227899A (ja) ミラー駆動装置
JP6040032B2 (ja) 電子部品
JP2020118991A (ja) アクチュエータ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160801

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20160801

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20170509

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20170608

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20170710

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6175305

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees