JP6175250B2 - 携帯型血液量測定装置 - Google Patents
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Description
特に、測定装置が例えば脳内の血液量を測定する場合、測定に誤差が生じたり、測定精度が低下することが顕著になってしまうため、測定の誤差を抑え、測定精度が向上することが望まれている。
[構成]
図1と図2と図3と図4Aと図4Bと図5と図6とを参照して、第1の実施形態について説明する。
[測定システム10]
脳の活動、例えば脳内の血液量の変化を計測する技術として、例えば、光トポグラフィ(登録商標)が挙げられる。図1に示す本実施形態の血液量測定システム(以下、測定システム10)は、このような技術に用いられる。また一般的に、脳内の血液量と唾液の分泌量とは相関関係にあり、脳内の血液量は唾液の分泌量に応じて変化する。この関係に注目して、脳内の血液量を測定することは、唾液の分泌量を測定することにも繋がる。よって、測定システム10は、唾液分泌量測定システムとしても機能する。この場合、測定システム10は、近赤外分光法(Near Infrared Spectroscopy、以下、NIRSと称する)によって脳内の血液量を測定し、これに基づいて唾液の分泌量を測定する。
NIRSにおいて、近赤外光(波長:700nm〜1000nm)が用いられ、一般的に近赤外光は、筋肉や骨などの生体組織を透過し、血液中のヘモグロビンに吸収される性質を有している。測定システム10は、この検出結果を基に脳に流れる血液中のヘモグロビンの酸素状態を測定し、このヘモグロビンの酸素状態から血液量を測定し、これを基に唾液の分泌量を測定する。
このような測定システム10は、例えば、医療分野や食品開発分野などに用いられる。
図2に示すように頭部11に装着される測定装置20は、NIRSを用いて例えば頭部11に向けて透過性が高い近赤外光を照射し、脳によって拡散反射された光を受光し、この光を検出する。そして測定装置20は、検出した検出結果を基に脳に流れる血液中の例えばヘモグロビンの酸素状態を測定し、このヘモグロビンの酸素状態から血液量を測定し、これを基に唾液の分泌量を測定する。測定装置20は、近赤外光によって、無侵襲にリアルタイムで測定する。測定装置20は、測定結果を制御装置30に送信する。
図1に示す制御装置30は、測定のための測定装置20の初期設定や、測定の開始や停止、測定結果の取得や一時保存、測定本体装置40との通信を制御する。制御装置30は、携帯型且つ小型なものである。
図1に示す測定本体装置40は、例えばノートパソコンなどの携帯型且つ小型なものである。測定本体装置40は、制御装置30から例えば無線通信によって測定結果を受信し、測定結果を蓄積及び管理する。なお測定本体装置40は、例えば無線通信等によって、複数の測定装置20と直接接続していてもよい。これにより、1台の測定本体装置40で、同時測定を一括で表示及び管理できる。
図1と図2と図3と図4Aと図4Bと図5とに示すように、測定装置20は、血液量を測定する測定部100と、測定部100を支持する平板状の支持部200と、支持部200が配設される両端部を有し、測定部100がこめかみ部13に装着されるように頭部11に装着されるバンド本体部410を有するバンドユニット400とを有している。
図2に示すように、測定部100は、頭部11の左右のこめかみ部13に配設される。図1と図2と図3と図4Aと図4Bとに示すように、測定部100は、頭部11の左右のこめかみ部13に向けて近赤外光を出射する光源部110と、光源部110から出射された後、脳によって拡散反射された近赤外光を検出する検出部120とを有している。
図4Bに示すように、光源部110は、例えば円筒形状を有し、支持部200によって支持される光源収納部111と、光源収納部111に収納される光源接触部113と、光源収納部111に収納され、光源接触部113に積層する光源本体部115とを有している。また図4Bに示すように、光源部110は、光源収納部111に収納され、光源本体部115に積層する光源付勢部材117と、光源収納部111に取り付けられ、光源接触部113と光源本体部115と光源付勢部材117とを保護するためにカバーする光源カバー部119とをさらに有している。
図4Bに示すように、検出部120の構造は、検出本体部125を除き、光源部110の構造と略同一である。
図4Bに示すように、検出部120は、例えば円筒形状を有し、支持部200によって支持される検出収納部121と、検出収納部121に収納される検出接触部123と、検出収納部121に収納され、検出接触部123に積層する検出本体部125とを有している。また図4Bに示すように、検出部120は、検出収納部121に収納され、検出本体部125に積層する検出付勢部材127と、検出収納部121に取り付けられ、検出接触部123と検出本体部125と検出付勢部材127とを保護するためにカバーする検出カバー部129とをさらに有している。
図1と図4Aとに示すように、支持部200は、例えばネジなどによってバンド本体部410の両端部(左右の当て付き部413)にそれぞれ着脱自在に取り付けられる。図4Bと図5とに示すように、支持部200は、例えば、略「く」の字形状に折れ曲がっている1枚の金属製の薄板部材によって形成されている。支持部200は、「く」字が折れ曲がるようなバネ性を有する弾性体である。そして支持部200は、測定部100がこめかみ部13に密着するように測定部100をこめかみ部13に向けて付勢する付勢力を有している。
同様に、検出支持部220と支持本体部230との連結部がくびれ部として形成されるように、切り欠き部242が形成されている。切り欠き部242は、凹部として形成されており、両側から凹設されている。
図5に示すように、これら切り欠き部241,242は、支持部200の長手軸の軸回り方向において、支持部200の付勢力によって支持部200が矢印Aとして示すように捩じれることを促進させるために配設されている。
図4Bと図5とに示すように、光源支持部210は、例えばリング形状を有している。光源支持部210は、光源支持部210の厚み方向において光源支持部210を貫通している貫通口部211aを有している平面部211と、平面部211に対して例えば90度立設し、光源収納部111を側面から支持する1対の立設支持部213とを有している。貫通口部211aは、光源開口部111aと略同一の大きさを有している。1対の立設支持部213同士は、支持部200の長手軸方向に対して直交する方向において、貫通口部211aを中心に対称に配設されている。立設支持部213は、平面部211と一体であり、平面部211の一部が折れ曲がることによって形成される。立設支持部213は、平面部211が光源収納部111の前面に当接し、光源開口部111aが貫通口部211aと同軸上に配設され且つ貫通口部211aと連通するように、光源収納部111を支持する。立設支持部213は、光源収納部111の外周面に形成され、光源部110の長手軸方向に沿って形成されている光源溝部111bにスライドする。そして立設支持部213は、光源溝部111bにおいて例えばネジなどによって固定されることで、光源収納部111を支持する。
図4Bと図5とに示すように、検出支持部220は、光源支持部210と略同一の構成である。
このため検出支持部220は、貫通口部211aと平面部211と立設支持部213とにそれぞれが対応する貫通口部221aと平面部221と立設支持部223とを有している。
図5に示すように、支持本体部230は、例えばネジなどによって当て付き部413に着脱自在に取り付けられる平板状の当て付き支持部231と、例えばネジなどによってバンド本体部410の両端部に着脱自在に取り付けられる端部支持部233とを有している。
また図4Bに示すように、支持部200は、支持部200が支持部200の付勢力によってこめかみ部13に向かって押し付けられた際に、こめかみ部13に密着する密着部である接触パッド250をさらに有している。
図1と図2と図3と図4Aに示すように、装着体であるバンドユニット400は、U字形状のバンド本体部410と、U字形状の調整バンド部420と、U字形状の固定バンド部430とを有している。
図2に示すように、バンド本体部410は、測定装置20が頭部11に装着された際、例えば、一方のこめかみ部13周辺から前頭部11aを介して他方のこめかみ部13周辺まで頭部11を囲うように帯形状を有している。バンド本体部410は、例えば金属などの硬い部材によって形成されている。バンド本体部410は、バンド本体部410全体が様々なサイズの頭部11にフィットするように、そしてU字が閉じてバンド本体部410の両端部が側頭部に密着するように、バンド本体部410の両端部を側頭部に向けて付勢する付勢力を有する弾性体である。
図2に示すように、調整バンド部420は、測定装置20が頭部11に装着された際、例えば、一方のこめかみ部13周辺から頭頂部11bを介して他方のこめかみ部13周辺まで頭部11を囲うように帯形状を有している。このように調整バンド部420は、バンド本体部410よりも後方に位置する。調整バンド部420は、例えば樹脂などの軟性部材によって形成されている。調整バンド部420は、測定装置20が様々なサイズの頭部11にフィットするように、調整バンド部420の長手方向において伸縮自在となっている。この場合、図1と図3とに示すように、調整バンド部420は、例えば、一方の帯状部材421aと、帯状部材421aが積層し、帯状部材421aに対して帯状部材421aの長手方向においてスライド可能な他方の帯状部材421bとによって形成される。このような調整バンド部420は、頭部11の上下方向において、光源部110と検出部120とを位置決め固定し、測定装置20を位置決め固定する。
図2に示すように、固定バンド部430は、測定装置20が頭部11に装着された際、例えば、一方のこめかみ部13周辺から後頭部11cを介して他方のこめかみ部13周辺まで頭部11を囲うように帯形状を有している。このように固定バンド部430は、調整バンド部420よりも後方に位置する。固定バンド部430は、例えば布などの軟性部材によって形成されている。
図1と図2と図3と図4Aとに示すように、中継ユニット500は、バンド本体部410の両端部にそれぞれ配設されている。バンド本体部410の一方の当て付き部413に配設されている中継ユニット500と、バンド本体部410の他方の当て付き部413に配設されている中継ユニット500とは、互いに同じ構成である。
図4Aに示すように、中継ユニット500は、中継制御部501と、中継制御部501を収納し、バンド本体部410の当て付き部413の外面に配設される中継収納部503と、中継収納部503に配設され、中継制御部501をカバーする中継カバー部505とを有している。
図1と図2と図3と図4Aとに示すように、電源ユニット600は、頭部11の前後方向においてバンド本体部410よりも後方に位置し、一方の中継ユニット500に対して回動自在となるように、一方の中継ユニット500に着脱自在に取り付けられている。
図1と図2と図3と図4Aとに示すように、信号制御ユニット700は、頭部11の前後方向においてバンド本体部410よりも後方に位置し、他方の中継ユニット500に対して回動自在となるように、他方の中継ユニット500に着脱自在に取り付けられている。
図2に示すように、測定装置20が頭部11に装着される際、支持部200を含む測定部100は、バンド本体部410によってこめかみ部13に装着される。
これにより、測定部100は、こめかみ部13に向かって押し付けられ、こめかみ部13に密着する。
これにより、測定部100は、こめかみ部13に向かって押し付けられ、こめかみ部13に密着する。そして測定装置20は、頭部11に容易にフィット且つ装着され、頭部11に対してずれることなく安定して装着される。
図5に示すように、特に、光源支持部210は所望な角度θ1にて傾き、光源支持部210は支持部200の付勢力によって角度θ1を所望に調整可能となっている。また検出支持部220は所望な角度θ2にて傾き、検出支持部220は支持部200の付勢力によって角度θ2を所望に調整可能となっている。また、端部支持部233は所望な角度θ3にて傾き、当て付き支持部231は支持部200の付勢力によって角度θ3を所望に調整可能となっている。
これにより、測定部100は、こめかみ部13に向かって押し付けられ、こめかみ部13に密着する。そして測定部100は、頭部11に対してずれることなく安定して密着する。
このように本実施形態では、測定装置20を、バンド本体部410によって、頭部11に容易にフィット且つ装着でき、頭部11に対してずれることなく安定して装着できる。特に本実施形態では、頭部11の大きさや形状に影響されることなく、測定装置20を前記したように装着できる。そして本実施形態では、測定部100も前記同様に装着できる。
[1]
頭部に装着された状態で血液量を測定する携帯型血液量測定装置であって、
前記血液量を測定する測定部と、
前記測定部を支持する平板状の支持部と、
前記支持部が配設される両端部を有し、前記測定部がこめかみ部に装着されるように前記頭部に装着されるバンド本体部を有するバンドユニットと、
を具備することを特徴とする携帯型血液量測定装置。
前記によって、測定部100を含む測定装置20は、頭部11に容易にフィット且つ装着でき、頭部11に対してずれることなく安定して装着できる。また測定部100を含む測定装置20は、頭部11の大きさや形状に影響されることなく、頭部11に装着できる。
[2]
前記支持部は、弾性体であることを特徴とする[1]に記載の携帯型血液量測定装置。
前記によって、測定部100を、頭部11の大きさや形状に影響されることなく、頭部11に装着でき、装着固定時に微調整可能となる。
[3]
前記支持部は、前記測定部が前記こめかみ部に密着するように前記測定部を前記こめかみ部に向けて付勢する付勢力を有することを特徴とする[2]に記載の携帯型血液量測定装置。
前記によって、測定部100を、頭部11の大きさや形状に影響されることなく、フィット調整されて頭部11に装着できる。
[4]
前記バンドユニットは、
前記バンド本体部が前記頭部に装着された際に、左右の前記こめかみ部と頭頂部とを囲み、長手方向に伸縮自在な調整ハンド部と、
左右の前記こめかみ部と前記後頭部とを囲み、前記バンドユニットを前記頭部に固定する固定ハンド部と、
をさらに具備することを特徴とする[1]に記載の携帯型血液量測定装置。
前記によって、測定部100を含む測定装置20を、頭部11の大きさや形状に影響されることなく、位置調整して位置決め固定でき、ずれを防止できる。また前記によって、頭部11の大きさや形状に影響されることなく、測定装置20を頭部11に対して容易に着脱でき、携帯できる。
[5]
前記測定部は、測定した前記血液量を基に、前記血液量と相関関係をなす唾液の分泌量をさらに計測することを特徴とする[1]に記載の携帯型血液量測定装置。
前記によって、簡易に唾液の分泌量を測定できる。
[6]
前記バンド本体部は、U字形状を有しており、
前記バンド本体部は、U字が閉じて前記両端部が側頭部に密着するように、前記両端部を前記側頭部に向けて付勢する付勢力を有する弾性体であることを特徴とする[1]に記載の血液量測定装置。
前記によって、測定部100を、頭部11の大きさや形状に影響されることなく、フィット調整されて頭部11に装着できる。
[7]
前記支持部は、前記こめかみ部に密着する密着部を有することを特徴とする[2]または[3]に記載の血液量測定装置。
前記によって、頭部11への測定部100の密着性を高めることができ、頭部11への必要以上の押しつけ力を軽減できる。
[8]
前記測定部は、
前記頭部に向けて近赤外光を出射する光源部と、
前記光源部から出射された後、前記頭部によって拡散反射された前記近赤外光を検出する検出部と、
を有することを特徴とする[3]に記載の血液量測定装置。
[9]
前記支持部は、
前記光源部を支持する光源支持部と、
前記検出部を支持する検出支持部と、
前記光源支持部と前記検出支持部とに挟持され、前記バンド本体部の両端部に着脱自在に取り付けられる支持本体部と、
を有し、
前記光源支持部は、前記支持本体部の平面方向に対して所望な角度θ1にて傾くように、前記支持本体部に対して傾斜し、
前記光源支持部は、前記支持部の付勢力によって、前記角度θ1を所望に調整可能となっており、
前記検出支持部は、前記支持本体部の平面方向に対して所望な角度θ2にて傾くように、前記支持本体部に対して傾斜してし、
前記検出支持部は、前記支持部の付勢力によって、角度θ2を所望に調整可能となっていることを特徴とする[3]に記載の血液量測定装置。
前記によって、測定部100を、頭部11の大きさや形状に影響されることなく、フィット調整されて頭部11に装着できる。
Claims (5)
- 頭部に装着された状態で血液量を測定する携帯型血液量測定装置であって、
前記血液量を測定する測定部と、
前記測定部を支持する平板状の支持部と、
前記支持部が配設される両端部を有し、前記測定部がこめかみ部に装着されるように前記頭部に装着されるバンド本体部を有するバンドユニットと、
を具備し、
前記測定部は、
前記頭部に向けて近赤外光を出射する光源部と、
前記光源部から出射された後、前記頭部によって拡散反射された前記近赤外光を検出する検出部と、
を有し、
前記支持部は、
前記光源部を支持する光源支持部と、
前記検出部を支持する検出支持部と、
前記光源支持部と前記検出支持部とに挟持され、前記バンド本体部の両端部に着脱自在に取り付けられる支持本体部と、
を有し、
前記光源支持部は、前記支持本体部の平面方向に対して所望な角度θ1にて傾くように、前記支持本体部に対して傾斜し、
前記光源支持部は、前記支持部の付勢力によって、前記角度θ1を所望に調整可能となっており、
前記検出支持部は、前記支持本体部の平面方向に対して所望な角度θ2にて傾くように、前記支持本体部に対して傾斜し、
前記検出支持部は、前記支持部の前記付勢力によって、前記角度θ2を所望に調整可能となっていることを特徴とする携帯型血液量測定装置。 - 前記支持部は、弾性体であることを特徴とする請求項1に記載の携帯型血液量測定装置。
- 前記支持部は、前記付勢力によって、前記測定部が前記こめかみ部に密着するように前記測定部を前記こめかみ部に向けて付勢することを特徴とする請求項2に記載の携帯型血液量測定装置。
- 前記バンドユニットは、
前記バンド本体部が前記頭部に装着された際に、左右の前記こめかみ部と頭頂部とを囲み、長手方向に伸縮自在な調整バンド部と、
左右の前記こめかみ部と後頭部とを囲み、前記バンドユニットを前記頭部に固定する固定バンド部と、
をさらに具備することを特徴とする請求項1に記載の携帯型血液量測定装置。 - 前記測定部は、測定した前記血液量を基に、前記血液量と相関関係をなす唾液の分泌量をさらに計測することを特徴とする請求項1に記載の携帯型血液量測定装置。
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