JP2015177862A - 調整部材及び脳機能測定装置 - Google Patents

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木村 修
Osamu Kimura
修 木村
奥脇 勝久
Katsuhisa Okuwaki
勝久 奥脇
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Abstract

【課題】様々なタイプの頭部に対する測定部の密着度を容易且つ簡単に確保できる調整部材及び脳機能測定装置を提供すること。【解決手段】調整部材200は、頭部に装着される脳機能測定装置において、頭部に対する脳機能測定装置の測定部の密着度を調整する。調整部材200は、調整部材200を脳機能測定装置に着脱自在に取り付ける取付部201と、頭部に対する測定部の密着度が調整されるように、頭部に対する測定部の角度を調整する調整本体部210とを具備する。【選択図】図7A

Description

本発明は、調整部材及び脳機能測定装置に関する。
例えば特許文献1は、頭部に装着される測定装置を開示している。この測定装置が頭部に装着され、測定装置の測定部が頭部に密着した状態で、測定装置は近赤外分光法を用いて脳の活動を測定している。測定部は、光源部と検出部とを有するものである。
特開2010−167039号公報
測定装置や測定部は、頭部の大きさや形状の平均値を基に設計されている。このため、大人及び子供、老若男女のように頭部の大きさや形状が異なる場合や、頭部の大きさや形状が特質である場合、測定部が頭部に容易且つ簡単に密着しない虞が生じる。このため、頭部に対する測定部の密着度は、容易且つ簡単に確保されない虞が生じる。
このため本発明は、上記事情に鑑み、様々なタイプの頭部に対する測定部の密着度を容易且つ簡単に確保できる調整部材及び脳機能測定装置を提供することを目的とする。
本発明の調整部材の一態様は、頭部に装着される脳機能測定装置において、前記頭部に対する前記脳機能測定装置の測定部の密着度を調整する調整部材であって、前記調整部材を前記脳機能測定装置に着脱自在に取り付ける取付部と、前記頭部に対する前記測定部の前記密着度が調整されるように、前記頭部に対する前記測定部の角度を調整する調整本体部と、を具備する。
本発明によれば、様々なタイプの頭部に対する測定部の密着度を容易且つ簡単に確保できる調整部材及び脳機能測定装置を提供することができる。
図1は、脳機能測定装置と制御装置と測定本体装置とを有する脳機能測定システムの概略図である。 図2は、図1に示す脳機能測定装置が頭部に装着された状態を示す斜視図である。 図3は、光源部と検出部とを有する測定部の分解斜視図である。 図4は、リンク機構を示す斜視図である。 図5は、脳機能測定装置におけるケーブルの配線を示す概略図である。 図6は、束部材とケーブル保持部材とを示す斜視図である。 図7Aは、調整部材の斜視図である。 図7Bは、調整部材が脳機能測定装置に取り付けられる状態を示す斜視図である。 図7Cは、調整部材が密着度を調整する状態を示す図である。 図8Aは、板ばね部が、頭部の曲率及び凸凹と、リンク機構と、の間に形成されるずれ角θ1を板ばね部のねじれによって0にするように補正する状態を示す図である。 図8Bは、板ばね部が、頭部の周囲方向に略直交する傾斜方向における凸凹と、例えば額における頭部の傾斜といった頭部の曲率とによって生じ、光源部と頭部との間に形成されるずれ角θ2と、上述した凸凹と曲率とによって生じ、検出部と頭部との間に形成されるずれ角θ2とを0にするように補正する状態を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について詳細に説明する。
[構成]
図1と図2と図3と図4と図5と図6と図7Aと図7Bと図7Cと図8Aと図8Bとを参照して、一実施形態について説明する。なお図1において調整部材200の図示を省略し、図4においてベルト60の図示を省略するように、一部の図面では、図示の明瞭化のために、部材の一部の図示を省略している。
[脳機能測定システム(以下、測定システム100と称する]
図1に示すような測定システム100は、例えば近赤外分光法(以下、NIRS:Near infrared spectroscopy)を用いて図2に示す頭部5に向けて例えば透過性が高い近赤外光を照射し、脳によって拡散反射された光を受光及び検出する。また測定システム100は、検出した検出結果を基に脳に流れる血液中の例えばヘモグロビンの酸素状態を測定し、測定したヘモグロビンの酸素状態を基に脳の活動状態(脳機能)を測定し、この測定結果を管理する。近赤外光は、一般的に筋肉や骨などの生体組織を透過し、血液中のヘモグロビンに吸収される性質を有しているため、本実施形態では利用されている。近赤外光の波長は、例えば、700nm〜1000nmとなっている。
このような測定システム100は、図1に示すように、前記したように脳機能を測定する携帯型且つ小型な脳機能測定装置(以下、測定装置1と称する)と、測定装置1を制御する携帯型且つ小型な制御装置3と、制御装置3と例えば無線にて接続し、測定装置1が測定した測定結果をリアルタイムで表示し、この測定結果を保存及び管理し、携帯型且つ小型な測定本体装置110とを有している。
図2に示すように頭部5に装着される測定装置1は、NIRSを用いて例えば頭部5に向けて近赤外光を照射し、脳によって拡散反射された光を受光及び検出する。そして測定装置1は、検出した検出結果を基に脳に流れる血液中の例えばヘモグロビンの酸素状態を測定し、測定したヘモグロビンの酸素状態を基に脳機能を測定する。測定装置1は、近赤外光によって、無侵襲にリアルタイムで測定する。図1に示すように、測定装置1は、例えば光ファイバなどの有線ケーブル2にて制御装置3と接続しており、測定結果を制御装置3に送信する。
図1に示すような制御装置3は、測定装置1から送信された測定結果を測定本体装置110に送信するなど、測定本体装置110と無線通信を実施する。このように、測定装置1は、制御装置3を通じて無線によって測定本体装置110と接続していることとなる。なお制御装置3は、例えば、測定装置1の初期設定と、計測の開始と停止と、測定結果の取得と一時保存と、測定装置1への電力供給と、測定本体装置110との無線通信とを制御する。
図1に示すような測定本体装置110は、測定結果を表示及び管理する例えばパソコンなどを有している。測定本体装置110は、制御装置3から例えば無線通信によって測定結果を受信し、測定結果を蓄積及び管理する。なお測定本体装置110は、例えば所定の情報を制御装置3に送信してもよい。また測定本体装置110は、例えば無線通信等によって、複数の測定装置1と直接接続していてもよい。これにより、1台の測定本体装置110で、同時測定を一括で表示及び管理できる。
[測定装置1]
図2に示すように、測定装置1は、子供や大人といった様々な被験者の頭部5(被装着体)に直接装着される帯である。測定装置1は、頭部5に装着される際、頭部5の周囲を囲む。本実施形態における脳とは例えば前頭葉を示し、頭部5は額を含んでいる。測定装置1は、装着された状態で、脳機能を測定するヘッドセットタイプとなっている。また本実施形態の測定装置1は、装着時に補助者が不要となっており、被検者自らが装着できるように頭部5に装着される装着体となっている。
図1と図2と図3とに示すように、測定装置1は、光源部10と検出部20とを有し脳機能を測定する測定部7と、測定部7に連接しており、測定部7を頭部5に密着させるために、測定部7を頭部5に押し付ける押し付け部である板ばね部40とを有している。板ばね部40は、測定部7に含まれていてもよい。
また図1と図2と図4とに示すように、測定装置1は、板ばね部40が着脱自在に取り付けられ、板ばね部40を介して測定部7を支持する支持部30をさらに有している。
また図1と図2と図4とに示すように、測定装置1は、頭部5の周囲方向に沿って光源部10と検出部20とが互い違いに配設されるように支持部30同士を数珠繋ぎに連結し、支持部30を通じて光源部10と検出部20とを頭部5に密着させるために、連結した支持部30を頭部5の周囲方向に回動させる回動性を有するリンク機構50をさらに有している。
また図1と図2とに示すように、測定装置1は、支持部30と連結し、測定装置1を頭部5に装着させるベルト60を有している。
[測定部7(光源部10と検出部20)]
図1と図2と図3とに示すように、測定部7は、頭部5に向けて光を出射する光源部10と、光源部10から出射された後、脳によって拡散反射された光を検出する検出部20とを有している。
図1と図2と図3とに示すように、光源部10と検出部20とは、板ばね部40によって一体化し、ベルト60の幅方向において互いに対向している。ベルト60の幅方向とは、帯である測定装置1の幅方向でもある。このように光源部10と検出部20とは、対の関係を有しており、1つのユニットを構成し、板ばね部40において、支持部30によって1つのユニット毎に支持されている。このような1組の光源部10と検出部20とは、ベルト60の長手方向(頭部5の周囲)に沿って光源部10同士または検出部20同士が隣り合わないように互い違い且つ等間隔に配設されている。ベルト60の長手方向とは、帯である測定装置1の長手方向でもある。つまり板ばね部40を介して支持部30に支持されている光源部10と検出部20とは、ベルト60の幅方向に沿って2列配置されている。
図1と図2とに示すように、ベルト60の長手方向と幅方向とにおいて、光源部10の隣には、検出部20が配設されていることとなる。このため光源部10から出射された近赤外光は、隣り合う3つの検出部20によって検出される。なおベルト60の長手方向において、両端側に配設される光源部10から出射された近赤外光は、隣り合う2つの検出部20によって検出される。なお光源部10と検出部20との数は、限定されず、どちらも少なくとも1つ配設されていればよい。
[光源部10]
図3に示すように、光源部10は、例えば円筒形状を有し、板ばね部40と連接し、板ばね部40を介して支持部30によって支持される光源収納部11と、光源収納部11に収納される光源接触部13と、光源収納部11に収納され、光源接触部13に積層する光源本体部14とを有している。また光源部10は、光源収納部11に収納され、光源本体部14に積層する光源付勢部材15と、光源収納部11に取り付けられ、光源接触部13と光源本体部14と光源付勢部材15とを保護するためにカバーする光源カバー部16とをさらに有している。
光源収納部11は、光源部10の軸方向において、光源収納部11の前面11a側から順に、光源接触部13と光源本体部14と光源付勢部材15とを収納する。光源収納部11は、光源収納部11の前面11aの中央に配設され、光源付勢部材15の付勢力によって光源接触部13が頭部5に接触するように突出する開口部11bを有している。また光源収納部11は、板ばね部40と連接する外周面11cをさらに有している。光源収納部11は、板ばね部40によって頭部5に向かって押し付けられる。
光源接触部13は、頭部5に接触し、光源本体部14から出射された光を頭部5に導光する。
光源本体部14は、例えば上述した700nm〜1000nmの波長を有する近赤外光を出射するレーザダイオードを有しており、基板である。光源本体部14は、光源接触部13に向けて近赤外光を出射する。
光源付勢部材15は、光源部10の軸方向に付勢する付勢力を有する。光源付勢部材15は、光源本体部14を光源接触部13に向けて付勢する。また光源付勢部材15は、光源接触部13が開口部11bから突出して頭部5に接触するように、光源本体部14を介して光源接触部13を付勢する。光源付勢部材15は、例えば、樹脂性のバネであってもよいし、ステンレス製等の金属材でも良く、付勢力を有していればどのような材質や形状でもよい。
光源カバー部16は、例えば、蓋である。
図3に示すように、光源部10は、光源収納部11の前面11aに配設され、板ばね部40が光源部10(光源収納部11)を頭部5に押し付けた際に、頭部5に貼り付いて密着するリング状の光源側パッド部材12をさらに有している。頭部5に密着する光源側パッド部材12の密着部分は、頭部5に対向する部分のみとなっている。光源側パッド部材12は、前面11aの周縁に沿って配設されている。なお光源側パッド部材12は、前面11aの開口部11b以外の平面部11dに配置されることが好適である。光源側パッド部材12の中空部と開口部11bとは、同一直線上に配設されている。なお光源側パッド部材12の形状は、光源本体部14から出射される近赤外光を遮光せず、頭部5に貼り付くことができれば、リング状に限定されることはない。
光源側パッド部材12は、弾力性と外光を遮光する遮光性と対薬性とを有しており、例えばゲルやシリコンゴムといった素材によって形成されている。また光源側パッド部材12は、アルコールなどで洗浄可能である。
光源側パッド部材12が光源収納部11を介する板ばね部40の押し付けによって頭部5に押し付けられて頭部5に貼り付き、光源付勢部材15の付勢力によって光源接触部13と光源本体部14とが所望の圧力で移動し、光源接触部13がこの付勢力と光源収納部11を介する板ばね部40の押し付けとによって頭部5に接触すると、頭部5への接触力が実現される。
光源本体部14が近赤外光を光源接触部13に向かって出射した際、近赤外光は、光源接触部13によって導光され、頭部5に向けて出射される。またこのとき光源部10(光源側パッド部材12や光源接触部13)が光源付勢部材15の付勢力や板ばね部40の押し付けによって頭部5に貼り付き、光源側パッド部材12は遮光性を有し、光源接触部13が近赤外光を導光し、近赤外光が開口部11bを通じて出射されるため、頭部5には光源本体部14から出射された近赤外光のみが照射され、この近赤外光以外の光が頭部5に照射されることが防止されている。
[検出部20]
検出部20の構造は、検出接触部23と検出本体部24とを除き、光源部10の構造と略同一である。
図3に示すように、検出部20は、例えば円筒形状を有し、板ばね部40と連接し、板ばね部40を介して支持部30によって支持される検出収納部21と、検出収納部21に収納される検出接触部23と、検出収納部21に収納され、検出接触部23に積層する検出本体部24とを有している。また検出部20は、検出収納部21に収納され、検出本体部24に積層する検出付勢部材25と、検出収納部21に取り付けられ、検出接触部23と検出本体部24と検出付勢部材25とを保護するためにカバーする検出カバー部26とをさらに有している。
検出収納部21は、検出部20の軸方向において、検出収納部21の前面21a側から順に、検出接触部23と検出本体部24と検出付勢部材25とを収納する。検出収納部21は、検出収納部21の前面21aの中央に配設され、検出付勢部材25の付勢力によって検出接触部23が頭部5に接触するように突出する開口部21bを有している。また検出収納部21は、板ばね部40と連接する外周面21cをさらに有している。検出収納部21は、板ばね部40によって頭部5に向かって押し付けられる。
検出接触部23は、頭部5に接触し、光源本体部14から光源接触部13を通じて頭部5に向けて出射され、頭部5から反射された近赤外光を、検出接触部23を通じて検出本体部24に導光する。
検出本体部24は、検出接触部23によって導光された近赤外光を受光及び検出する基板である。検出本体部24は、近赤外光を基に脳機能を測定する。このように測定部7は、測定した近赤外光を基に、脳機能を計測する。
検出付勢部材25は、検出部20の軸方向に付勢する付勢力を有する。検出付勢部材25は、検出本体部24を検出接触部23に向けて付勢する。また検出付勢部材25は、検出接触部23が開口部21bから突出して頭部5に接触するように、検出本体部24を介して検出接触部23を付勢する。検出付勢部材25は、例えば、樹脂性のバネであってもよいし、ステンレス製等の金属材でも良く、付勢力を有していればどのような材質や形状でもよい。
検出カバー部26は、例えば、蓋である。
図3に示すように、検出部20は、検出収納部21の前面21aに配設され、板ばね部40が検出部20(検出収納部21)を頭部5に押し付けた際に、頭部5に貼り付いて密着するリング状の検出側パッド部材22をさらに有している。頭部5に密着する検出側パッド部材22の密着部分は、頭部5に対向する部分のみとなっている。検出側パッド部材22は、前面21aの周縁に沿って配設されている。なお検出側パッド部材22は、前面21aの開口部21b以外の平面部21dに配置されることが好適である。検出側パッド部材22の中空部と開口部21bとは、同一直線上に配設されている。なお検出側パッド部材22の形状は、頭部5を反射した近赤外光を遮光せず(詳細については後述する)、頭部5に貼り付くことができれば、リング状に限定されることはない。
また検出側パッド部材22は、光源側パッド部材12と同様に弾力性と遮光性と対薬性とを有しており、例えばゲルやシリコンゴムといった素材によって形成されている。また検出側パッド部材22は、アルコールなどで洗浄可能である。
検出側パッド部材22が検出収納部21を介する板ばね部40の押し付けによって頭部5に押し付けられて頭部5に貼り付き、検出付勢部材25の付勢力によって検出接触部23と検出本体部24とが所望の圧力で移動し、検出接触部23がこの付勢力と検出収納部21を介する板ばね部40の押し付けとによって頭部5に接触すると、頭部5への接触力が実現される。
検出部20(検出側パッド部材22や検出接触部23)が検出付勢部材25や板ばね部40の押し付けによって頭部5に接触し、検出側パッド部材22は遮光性を有し、検出接触部23が検出側パッド部材22と開口部21bとを通じて近赤外光を導光するため、検出本体部24は、光源本体部14から出射され、頭部5から反射した近赤外光のみを受光する。またこの様な構成は、検出本体部24が外光を受光することを防止している。
なお、後述する図5に示すように、光源本体部14にはケーブル80aが接続し、検出本体部24にはケーブル81aが接続している。
[板ばね部40]
図3に示すように、板ばね部40は、光源部10と検出部20とが互いに一体となるように光源部10の外周面11cと検出部20の外周面21cとに連接しており、光源部10と検出部20とを、詳細には光源側パッド部材12や光源接触部13や検出側パッド部材22や検出接触部23を、頭部5に密着させるために、光源部10と検出部20とを、詳細には光源収納部11や検出収納部21を頭部5に押し付ける押し付け部として機能する。
図8Aと図8Bとに示すように、板ばね部40は、頭部5の周囲方向に略直交する傾斜方向における凸凹と、例えば額における頭部5の傾斜といった頭部5の曲率とに対して、光源部10(光源側パッド部材12や光源接触部13)と、検出部20(検出側パッド部材22や検出接触部23)と、を頭部5に密着させるために、図8Aと図8Bに示すように光源部10(光源収納部11)と検出部20(検出収納部21)とを頭部5に押し付ける押し付け力(自在性)を有している。板ばね部40は、押し付け力によって、光源部10(光源側パッド部材12や光源接触部13)及び検出部20(検出側パッド部材22や検出接触部23)を、頭部5に向けて直接押し付けているのではなく、光源側パッド部材12や光源接触部13及び検出側パッド部材22や検出接触部23が頭部5に密着するように押し付け力によって頭部5に対する光源部10(光源収納部11)及び検出部20(検出収納部21)の角度を調整していることとなる。例えば、図8Bに示すように板ばね部40は、板ばね部40自身が押し付け力によって「く」の字のように折れ曲がることによって、頭部5に対する光源部10及び検出部20の角度を調整していることとなる。
なお板ばね部40の自在性は、大人や子供の頭部5に応じて光源部10と検出部20とを、頭部5に密着させるように所望に調整できることが好適である。
[支持部30及びリンク機構50]
図4に示すような1つの支持部30は、板ばね部40を介して1組の光源部10と検出部20とを図3に示すような1つのユニットとして支持する。このため支持部30は、1組の光源部10と検出部20と同数である。このように支持部30と、支持部30によって支持される1組の光源部10と検出部20と板ばね部40とは、1つのユニットを構成している。支持部30は、例えば樹脂や金属などの硬質材料で形成されている。
図4に示すように支持部30は、ベルト60の長手方向に沿って並設されている。支持部30同士は、数珠繋ぎである。詳細には、隣り合っている(ベルト60の長手方向に沿って隣りあって配設されている)支持部30同士は、回動軸31によって頭部5の周囲方向に回動可能に連結されている。このように支持部30が互いに回動軸31によって回動可能に連結されることで、湾曲(回動)可能なリンク機構(支持フレーム構造)50は形成される。
言い換えるとリンク機構50は、図1と図2と図8Aとに示すように、頭部5の周囲方向に沿って光源部10と検出部20とが互い違いに配設されるように支持部30同士を数珠繋ぎに連結している。また言い換えると、リンク機構50は、支持部30を有し、図8Aに示すように回動軸31によって頭部5の周囲方向に回動可能である。このためリンク機構50は、支持部30を通じて光源部10と検出部20とを頭部5に密着させるために、上述した回動軸31によって連結した支持部30を頭部5の周囲方向に回動させる回動性を有していることとなる。
このようにリンク機構50は、1組の光源部10と検出部20とがベルト60の長手方向(頭部5の周囲(リンク機構50の長手方向))に沿って光源部10同士や検出部20同士が隣り合わないように互い違い且つ等間隔に配設されるように、支持部30を有している。言い換えると、リンク機構50は、帯状に配設されている。
なお図1に示すように、両端に配設されている支持部30は、測定装置1を頭部5に装着させるベルト60と連結している。そして、ベルト60の長手方向に沿って支持部30同士が隣り合って配設され、支持部30はリンク機構50に配設されることとなる。
[制御ユニットと電源ユニットと中継ユニット]
測定装置1は、支持部30とリンク機構50とに配設される制御ユニットと電源ユニットと中継ユニットとをさらに有している。制御ユニットは光源部10及び検出部20を制御し、電源ユニットは光源部10及び検出部20に電力を供給し、中継ユニットは例えば光源部10同士の電気的な接続を中継し、及び列状に配設されている検出部20同士の電気的な接続を中継する。
図1と図2と図4と図5とに示すように、ベルト60の長手方向において、両端に配設されている支持部30において、一端に配設されている支持部30には制御ユニットの制御基板収納部71aが配設され、他端に配設されている支持部30には電源ユニットの電源収納部71bが配設されている。制御基板収納部71aと支持部30、及び電源収納部71bと支持部30とは、支持部30同士と同様に数珠繋ぎである。つまり制御基板収納部71aと支持部30、及び電源収納部71bと支持部30とは、回動軸31によって頭部5の周囲方向に回動可能に連結されている。
図5に示すように制御基板収納部71aには、光源本体部14を通じて光源部10を制御する制御ユニットの光源制御基板部73aと、検出本体部24を通じて検出部20を制御する制御ユニットの検出制御基板部73bとが収納されている。光源制御基板部73aは、検出制御基板部73bに積層している。また図1に示すように制御基板収納部71aには、光源制御基板部73aと検出制御基板部73bとを保護する制御ユニットの保護部75aが配設されている。保護部75aは、蓋として機能し、例えば平板状の基板である。制御ユニットは、全ての測定部7に対して共有されている。
図5に示すように電源収納部71bには、光源本体部14を通じて光源部10に電力を供給し、検出本体部24を通じて検出部20に電力を供給する電源ユニットの電源74が収納されている。また図1に示すように電源収納部71bには、電源74を保護する電源ユニットの保護部75bが配設されている。保護部75bは、蓋として機能し、例えば平板状の基板である。電源ユニットは、全ての測定部7に対して共有されている。
また図4と図7Bとに示すように各支持部30には、中継ユニットの中継基板収納部72が配設されている。この中継基板収納部72は、列状に配設されている光源部10同士の電気的な接続を中継し、及び列状に配設されている検出部20同士の電気的な接続を中継する中継基板部77を収納している。図1と図7Bとに示すように、中継基板収納部72には、中継基板部77を保護するため、中継ユニットの保護部75cが配設されている。保護部75cは、蓋として機能し、例えば平板状の基板である。1つの中継ユニット(中継基板収納部72と中継基板部77と保護部75c)とは、1つの測定部7及び支持部30毎に配設される。
図4と図7Bとに示すように中継基板収納部72は、ベルト60の長手方向において制御基板収納部71aと電源収納部71bとの間に配設されている。つまり中継基板収納部72に対応する検出部20と、検出部20と対の関係で支持部30に支持されている光源部10とも制御基板収納部71aと電源収納部71bとの間に配設されていることとなる。
図5に示すように光源制御基板部73aには、ケーブル80が接続されている。このケーブル80は、ベルト60の長手方向に沿って支持部30を挿通し、リンク機構50に配設されている。
図示の簡略化のために記載を省略するが、ケーブル80は、中継基板部77と接続している。この中継基板部77には、光源本体部14と接続しているケーブル80aが接続している。光源制御基板部73aは、ケーブル80と中継基板部77とケーブル80aとを介して光源本体部14と接続し、光源部10を制御する。
また図5に示すように検出制御基板部73bには、ケーブル81が接続されている。このケーブル81は、ケーブル80と同様に、ベルト60の長手方向に沿って支持部30を挿通し、リンク機構50に配設されている。このケーブル81は、中継基板部77と接続している。この中継基板部77には、検出部20の検出本体部24と接続しているケーブル81aも接続している。検出制御基板部73bは、ケーブル81と中継基板部77とケーブル81aとを介して検出本体部24と接続し、検出部20を制御する。
また図5に示すように電源74には、ケーブル82が接続されている。このケーブル82は、ケーブル80,81aと同様に、ベルト60の長手方向に沿って支持部30を挿通し、リンク機構50に配設されている。このケーブル82は、中継基板部77と接続している。電源74は、ケーブル82と中継基板部77とケーブル80a,81aとを介して光源本体部14と検出本体部24とに接続し、光源部10と検出部20とに電力を供給する。
ケーブル80,81,82は、頭部5の周囲よりも長い長さを有していることが好適である。ケーブル80,81,82は、リンク機構50の曲げ半径とほぼ同じ位置に配設されている。リンク機構50は、ベルト60の長手方向に沿って、支持部30を挿通しているケーブル80,81,82を有することとなる。
また図6に示すようにケーブル80,81,82は、ヒシチューブまたはスパイラルチューブ等の束部材84によって束ねられている。この束部材84とケーブル80a,81aとは、ケーブルクランプ等のケーブル保持部材83によってまとめて保持されている。
[ベルト60]
図1と図2とに示すように、ベルト60は、2つ配設されている。一方のベルト60は、両端の一端に配設されている支持部30に着脱自在に取り付けられている。一方のベルト60は、制御基板収納部71aの内側に配設される。また他方のベルト60は、両端の他端に配設されている支持部30に着脱自在に取り付けられている。他方のベルト60は、電源収納部71bの内側に配設されている。ベルト60は、頭部5を締め付ける方向に伸縮自在である。またベルト60は、交換可能である。
[調整部材200]
また図7Aと図7Bと図7Cとに示すように、測定装置1は、頭部5に装着される測定装置1において、頭部5に対する測定装置1の測定部7の密着度を調整する調整部材200をさらに有している。図7Bに示すように、調整部材200は、測定部7や支持部30や制御ユニットや電源ユニットや中継ユニットとは別部材である。
図7Bと図7Cとに示すように、調整部材200は、例えば中継ユニットの中継基板収納部72や保護部75cに着脱自在に取り付けられる。以下に、調整部材200が中継基板収納部72に取り付けられることを一例に説明する。中継基板収納部72は、例えば、箱型を有している。
なお、調整部材200は、1つの測定部7が1つの板ばね部40や1つの支持部30を介して測定装置1に配設されている状態や1つの測定部7が測定装置1から取り外されている状態で、測定装置1の例えば中継基板収納部72に着脱自在となっている。また調整部材200は、測定装置1が頭部5に装着される前に例えば中継基板収納部72に取り付けられてもよいし、測定装置1が頭部5に装着された後に後付けで例えば中継基板収納部72に取り付けられてもよい。このように調整部材200は、測定装置1のオプション品として機能する。
本実施形態では、図3に示すように、測定部7は、光源部10と検出部20とを有しており1つのユニットとして機能している。このため本実施形態では、図7Bと図7Cとに示すように、1つの調整部材200は、1つの測定部7における光源部10と検出部20とのいずれか一方の密着度を調整することとなる。なお図示を省略するが、2つの調整部材200が同じ中継基板収納部72に上下反転して取り付けられると、一方の調整部材200は1つのユニットにおける光源部10と検出部20とのいずれか一方の密着度を調整し、他方の調整部材200は1つのユニットにおける光源部10と検出部20との他方の密着度を調整することとなる。なお、以下において、密着度の調整は、光源部10と検出部20とのどちらに対して実施してもよいため、測定部7として説明する。このような調整部材200は、図7Bと図7Cとに示すように、1つの測定部毎に配設されている。詳細には、1つの調整部材は、1つの光源部10毎または1つの検出部20毎に配設されることとなる。
また前記した「測定部7の密着度を調整する」を具体的に説明すると、図7Aと図7Bと図7Cとに示すように、調整部材200は、測定装置1が頭部5に装着された際、光源部10の光源側パッド部材12や光源接触部13と頭部5との間に隙間が発生せず、光源側パッド部材12や光源接触部13が頭部5に密着するように、頭部5に対する光源側パッド部材12や光源接触部13の密着度を調整することをいう。前記において、光源部10を一例にして説明したが、検出部20側(検出側パッド部材22や検出接触部23)についても同様である。これらを、本実施形態では、頭部5に対する測定部7の密着度の調整と称する。また本実施形態では、測定部7が頭部5に密着するとは、例えば、光源側パッド部材12や光源接触部13や検出側パッド部材22や検出接触部23が頭部5に密着することをいう。
調整部材200は、前記した密着度の調整のために、例えば頭部5に対する測定部7の角度、具体的には例えば光源収納部11や検出収納部21の角度を所望に調整する。これらをまとめて、本実施形態では、頭部5に対する測定部7の角度の調整と称する。
図7Aと図7Bと図7Cとに示すように、調整部材200は、調整部材200を測定装置1の例えば中継ユニットに着脱自在に取り付ける取付部201と、頭部5に対する測定部7の密着度が調整されるように、頭部5に対する測定部7の角度を調整する調整本体部210とを有している。
このような調整部材200は、弾性体として機能している。調整部材200は、例えば樹脂性のバネであってもよいし、ステンレス製等の金属材でも良く、弾性力や付勢力を有していればどのような材質や形状でもよい。また調整部材200は、調整部材200全体が弾性力や付勢力を有していてもよいし、取付部201や調整本体部210のみが弾性力や付勢力を有していてもよい。
[取付部201]
図7Aと図7Bと図7Cとに示すような取付部201は、1つの測定部7が1つの板ばね部40や1つの支持部30を介して測定装置1に配設されている状態や1つの測定部7が測定装置1から取り外されている状態で、調整部材200を測定装置1の例えば中継基板収納部72に着脱自在に取り付ける。
図7Aに示すように、取付部201をベルト60の幅方向と長手方向とに直交する直交方向から見た際に、取付部201が例えばコ時形状を有するように、ベルト60の長手方向に沿って配設される取付部201の両端部は下方に向かって折り曲げられている。このような形状を有する取付部201は、図7Bに示すように、互いに対向しあう中継基板収納部72の2つの側面の一部及び中継基板収納部72の上面を覆い、側面と上面とに密着し、中継基板収納部72に取り付けられる。
このため図7Aと図7Bと図7Cとに示すように、取付部201は、上面に密着する基準面部201aと、互いに対向しあい、一方の側面に密着する第1の対向面部201b及び他方の側面に密着する第2の対向面部201cとを有している。基準面部201aはベルト60の長手方向に沿って配設され、第1の対向面部201bと第2の対向面部201cとはベルト60の幅方向に沿って配設されている。
基準面部201aと第1の対向面部201bと第2の対向面部201cとは、例えば平板となっている。第1の対向面部201bは、基準面部201aの一端部と連接し、基準面部201aの一端部に対して立設されている。第2の対向面部201cは、基準面部201aの他端部と連接し、基準面部201aの他端部に対して立設されている。第1の対向面部201bと第2の対向面部201cとが互いに向かって中継基板収納部72を挟み込むような付勢力(弾性力)を、取付部201は有している。これにより、調整部材200が中継基板収納部72の幅方向言い換えるとベルト60の長手方向にずれることが防止される。
[調整本体部210]
図7Aに示すように、取付部201の調整本体部210は1対配設されており、1対の調整本体部210同士はベルト60の長手方向にずれて配設されている。調整本体部210同士は、互いに略同一の形状及び構成を有している。2つの調整本体部210によって、頭部5に対する1つの光源部10の角度または頭部5に対する1つの検出部20の角度が調整される。この角度は、例えば、頭部5の周囲方向に略直交する傾斜方向やベルト60の幅方向における角度を言う。
なお前記したように、測定部7は、光源部10と検出部20とを有しており1つのユニットとして機能している。このため本実施形態では、図7Bと図7Cとに示すように、調整本体部210は、1つの測定部7における光源部10と検出部20とのいずれか一方において、頭部5に対する一方の角度を調整することとなる。
図7A示すように、調整本体部210は、基準面部201aと連接し、基準面部201aから第1の対向面部201b及び第2の対向面部201cが延びている方向、言い換えると、ベルト60の幅方向において基準面部201aよりも下方に向かって延びている下方斜行直線部210aを有している。下方斜行直線部210aは、直交方向において基準面部201aから離れるように斜めに直線状に延びている。また調整本体部210は、下方斜行直線部210aの端部から直交方向において基準面から離れるように直線状に延びている直交直線部210bをさらに有している。また調整本体部210は、直交直線部210bの端部からベルト60の幅方向において直交直線部210bに対して直交するように上方に向かって折れ曲がっている幅直線部210cをさらに有している。また調整本体部210は、幅直線部210cの端部から基準面部201aに近づくように、幅直線部210cの端部から直交方向に折れ曲がっている上方斜行直線部210dをさらに有している。上方斜行直線部210dは、直交直線部210bに対向しており、幅直線部210cから基準面部201aに向かうに従って直交直線部210bから離れるように、上方に向かって直線状に延びている。前記において、折れ曲がっている調整本体部210の折れ曲がり角度は、所望に設定されていてもよく、また所望に調整可能となっていてもよい。
そして折れ曲がっている調整本体部210は、頭部5に対する測定部7の角度が調整されるように、測定部7を付勢する付勢力(自在性)を有している。付勢力は、少なくとも上方斜行直線部210dに付与されていればよく、調整本体部210全体や調整部材200全体に渡って付与されていてもよい。また付勢力は、一定であっても、折れ曲がり角度によって所望に調整されてもよい。
具体的には、図7Aと図7Cとに示すように、調整本体部210は、上方斜行直線部210dに配設され、調整部材200が取付部201によって測定装置1の中継基板収納部72に取り付けられた際に測定部7が載置されるように当接する当接面部211をさらに有している。当接面部211は、上方斜行直線部210dの表面として機能し、測定部7の光源収納部11の外周面11cや検出収納部21の外周面21cに当接する。当接面部211を含む上方斜行直線部210dは、前記した付勢力によって直交直線部210bに対して所望に折れ曲がり角度を調整可能となっている。これにより、直交直線部210bに対する上方斜行直線部210dの角度は、測定部7が頭部5に密着するように、所望に可変可能となっている。
詳細には、図7Cに示すように、当接面部211を含む上方斜行直線部210dは、頭部5に対する測定部7の角度が調整され、測定部7が頭部5に密着するように、頭部5に対する測定部7の光源収納部11や検出収納部21を付勢する前記した付勢力を有することとなる。なお調整本体部210は、測定部7の例えば光源部10において、付勢力によって光源部10の光源側パッド部材12や光源接触部13を頭部5に向けて直接付勢しているのではなく、光源側パッド部材12や光源接触部13が頭部5に密着するように、付勢力によって頭部5に対する光源部10の光源収納部11の角度を調整していることとなる。この点は、検出部20についても同様である。図7Aと図7Cとに示すように、例えば、調整本体部210の上方斜行直線部210dは、上方斜行直線部210d自身が付勢力によって起上するように折れ曲がることによって、頭部5に対する光源部10及び検出部20の角度を調整していることとなる。
起上は、当接面部211が光源部10に当接している場合、光源部10が検出部20から離れ、光源部10が直交方向に対して傾くように、直交直線部210bと上方斜行直線部210dとの連接部分を中心に実施される。この場合、例えば、光源カバー部16が配設されている光源部10の基端部が検出カバー部26が配設されている検出部20の基端部から大きく離れ、光源側パッド部材12が配設されている光源部10の先端部が検出側パッド部材22が配設されている検出部20の先端部から小さく離れることを示す。
また起上は、当接面部211が検出部20に当接している場合、検出部20が光源部10から離れ、光源部10が直交方向に対して傾くように、直交直線部210bと上方斜行直線部210dとの連接部分を中心に実施される。この場合、例えば、検出カバー部26が配設されている検出部20の基端部が光源カバー部16が配設されている光源部10の基端部から大きく離れ、検出側パッド部材22が配設されている検出部20の先端部が光源側パッド部材12が配設されている光源部10の先端部から小さく離れることを示す。
このように、調整本体部210は、調整本体部210が光源部10と検出部20とのいずれか一方に当接している状態で、一方が他方から離れ、一方が直交方向に対して傾くように、一方を付勢することとなる。
また例えば密着度の向上のために、付勢力によって傾く上方斜行直線部210dの傾斜角度は、板ばね部40によって傾いている光源部10や検出部20の傾斜角度よりも大きいであることが好適である。
このような上方斜行直線部210dや当接面部211を含む調整本体部210は、リフターとして機能する。
また図7Aと図7Cとに示すように、当接面部211は、例えば平板状を有している。図7Aに示すようなベルト60の長手方向における当接面部211の端部211aは、下方に向かって微小に折れ曲がっている。一方の当接面部211の端部211aは、他方の当接面部211の端部211aと向かい合うように配設されている。このような端部211aは、当接面部211と測定部7との接触面積を増やし、測定部7がベルト60の長手方向において当接面部211に対してずれることを防止し、測定部7が端部211aを含む当接面部211に安定的に支持されるために、配設されている。当接面部211同士及び互いに向かい合う端部211a同士は、例えば光源部10を2点で支持することとなる。なお端部211aを含む当接面部211は、光源収納部11の外周面や検出収納部21の外周面に沿った形状を有していてもよい。
[作用]
図2に示すように、測定装置1が頭部5に装着される際、光源部10と検出部20とは、制御基板収納部71aと電源収納部71bとの間に配設されているために、制御基板収納部71aと電源収納部71bとを指標に頭部5に容易に取り付けられる。制御基板収納部71aと電源収納部71bとは、頭部5の側面側に配設される。またこのとき支持部30は、頭部5に当接しない。
図7Bに示すように、調整部材200は、取付部201によって、例えば、測定装置1が頭部5に装着される前に中継ユニットに取り付けられる。このとき、第1の対向面部201bと第2の対向面部201cとが中継基板収納部72を挟み込むことによって、調整部材200が中継基板収納部72の幅方向言い換えるとベルト60の長手方向にずれることが防止される。
この状態で、図7Cに示すように、測定部7は、当接面部211に当接する。調整本体部210は、頭部5に対する測定部7(例えば光源部10)の角度が調整されるように、測定部7(光源収納部11)を付勢する。これにより調整本体部210は、頭部5の周囲方向に略直交する傾斜方向における凸凹と、例えば額における頭部5の傾斜といった頭部5の曲率とによって生じ、測定部7と頭部5との間に形成される角度(隙間)を0にするように補正する。よって、例えば光源側パッド部材12や光源接触部13と頭部5との間に隙間が発生せず、光源側パッド部材12や光源接触部13が頭部5に密着するように、頭部5に対する光源側パッド部材12や光源接触部13の密着度が調整される。よって、様々なタイプの頭部5に対する測定部7の密着度は、容易且つ簡単に確保されることとなる。この点は、検出部20側についても同様である。
なお測定部7は、端部211aを含む当接面部211に当接する。このため測定部7は、端部211aを含む当接面部211によってベルト60の長手方向において当接面部211に対してずれることが防止され、端部211aを含む当接面部211によって安定的に支持される。なお調整部材200が取付部201によって前記したようにずれが防止されているため、測定部7もずれが防止されることとなる。
また支持部30同士と、支持部30と制御基板収納部71aと、支持部30と電源収納部71bとは、数珠繋ぎであり、回動軸31によって回動可能に連結されている。つまりリンク機構50は、回動軸31によって湾曲可能であり、光源部10と検出部20とを頭部5に密着させるために頭部5の周囲方向に回動する回動性を有している。このため、このリンク機構50は、頭部5の周方向の大きさの違いに対して、リンク機構50の回動性によって、頭部5の周囲に沿うようにして測定装置1を密着(装着)させる。
また図8Aに示すように、板ばね部40は、個人差の大きい頭部5の曲率(凸凹)と、リンク機構50と、の間に形成されるずれ角θ1を板ばね部40のねじれによって0にするように補正する。ずれ角θ1は、頭部5の周囲方向やベルト60の長手方向における角度をいう。
また上述したように板ばね部40は、光源部10(光源側パッド部材12や光源接触部13)と検出部20(検出側パッド部材22や検出接触部23)とを頭部5に密着させるために押し付ける押し付け力(自在性)を有している。このため図8Bに示すように、板ばね部40は、頭部5の周囲方向に略直交する傾斜方向における凸凹と、例えば額における頭部5の傾斜といった頭部5の曲率とによって生じ、光源部10(光源側パッド部材12や光源接触部13)と頭部5との間に形成されるずれ角θ2と、上述した凸凹と曲率とによって生じ、検出部20(検出側パッド部材22や検出接触部23)と頭部5との間に形成されるずれ角θ2とを0にするようにさらに補正する。
このように、光源部10と検出部20とは、図8Aと図8Bとに示すように、調整部材200とリンク機構50と板ばね部40とによって頭部5の周囲に沿うようにして頭部5に隙間なく容易に密着し、頭部5に対してずれることなく安定して密着する。
よって、様々なタイプの頭部5に対する測定部7の密着度は、より容易且つより簡単に確保されることとなる。
またこのとき光源部10と検出部20とは、光源側パッド部材12と検出側パッド部材22とによって頭部5への密着度が高められている。また上述したように光源側パッド部材12と検出側パッド部材22とは、弾力性を有しているために板ばね部40による頭部5への必要以上の押し付け力を軽減する。これにより測定装置1は、頭部5への必要以上の押し付け力を軽減する。
この状態で近赤外光は、光源本体部14から出射され、光源接触部13によって導光され、頭部5に向けて出射される。このとき、光源側パッド部材12や光源接触部13が光源付勢部材15や板ばね部40や調整部材200によって頭部5に接触し、光源側パッド部材12は遮光性を有し、光源接触部13が近赤外光を導光し、近赤外光が開口部11bを通じて出射される。このため、頭部5には光源本体部14から出射された近赤外光のみが照射され、この近赤外光以外の光が頭部5に照射されることが防止される。
その後、近赤外光は、脳によって拡散反射され、検出接触部23によって導光され、検出本体部24によって受光及び検出される。なお検出側パッド部材22や検出接触部23が検出付勢部材25や板ばね部40や調整部材200によって頭部5に接触し、検出側パッド部材22は遮光性を有している。このために、検出本体部24は、頭部5から反射した近赤外光以外の光を受光することが防止される。
検出本体部24は、近赤外光を検出し、この検出結果を基に脳機能を測定する。測定装置1は、測定結果を、有線ケーブル2を介して制御装置3に送信する。制御装置3は、例えば無線によって測定結果を測定本体装置110に送信する。そして測定結果は、測定本体装置110によって管理される。
[効果]
このように本実施形態では、調整部材200によって、様々なタイプの頭部5に対する測定部7の密着度を容易且つ簡単に確保できる。また本実施形態では、調整部材200は取付部201によって測定装置1に着脱自在に取り付けられる。これにより本実施形態では、頭部5の大きさや形状が特質である場合といった測定部7の密着度の調整が必要な場合にのみ、調整部材200が用いられればよいため、測定装置1のコストを抑えることができ、測定装置1の利用範囲を広げることができる。また本実施形態では、測定する頭部5の形状に合わせて、ねじなどを用いずに取付部201によって調整部材200を測定装置1に対して簡単に着脱できる。また本実施形態では、測定装置1が頭部5に装着されていようと脱着されていようと、また測定部7が測定装置1に装着されていようと脱着されていようと、取付部201によって、調整部材200を測定装置1に対して自在に着脱できる。また本実施形態では、取付部201によって、調整部材200が装着される専用の測定装置1だけでなく、既存の測定装置1に対して、調整部材200を自在に着脱できる。また本実施形態では、調整部材200が弾性体として機能し、調整本体部210は頭部5に対する測定部7の角度を調整する。これにより本実施形態では、簡単な構成で、測定部7の密着度を調整できる。また前記によって、本実施形態では、傾斜角度が大きい子供の頭部5に特に有効となっている。人間の頭部5の形状は、必ずしもボールのように球形状ではないため、比較的平らな部分や急傾斜の部分を考慮して必要な測定部7に調整部材200を設けることができる。
また本実施形態では、1つの調整部材200は、1つの測定部7における光源部10と検出部20とのいずれか一方の密着度を調整することとなる。このため、本実施形態では、光源部10の密着度と検出部20の密着度とを個別に微細に調整でき、様々なタイプの頭部5に対応できる。
また本実施形態では、調整本体部210は、付勢力(自在性)によって、頭部5に対する測定部7の角度を調整する。これにより本実施形態では、簡単な構成で、測定部7の密着度を調整できる。また本実施形態では、調整本体部210は、例えば測定部7の光源部10において、付勢力によって光源部10の光源側パッド部材12や光源接触部13を頭部5に向けて直接付勢しているのではなく、光源側パッド部材12や光源接触部13が頭部5に密着するように付勢力によって頭部5に対する光源部10の光源収納部11の角度を調整していることとなる。このため本実施形態では、調整本体部210の付勢力が頭部5に直接作用することを防止でき、被験者が圧迫感を感じることを防止でき、被験者は快適に測定装置1を装着できる。
また本実施形態では、付勢力を有し、測定部7の例えば光源収納部11や検出収納部21が当接する当接面部211によって、測定部7を確実且つ簡単な構成で付勢することができる。また本実施形態では、端部211aを含む当接面部211によって、測定部7がベルト60の長手方向において当接面部211に対してずれることを防止でき、測定部7を安定的に支持できる。また本実施形態では、調整部材200が取付部201によってずれが防止されているため、測定部7のずれを防止できる。
また本実施形態では、調整部材200は、測定部7毎に配設されている。詳細には、1つの測定部7は1つの支持部30に支持され、1つの支持部30には1つの中継基板収納部72が配設されている。また1つの測定部7を支持する1つの支持部30に配設される1つの中継収納ユニットに、1つの調整部材200が取付部201によって取り付けられる。このため、本実施形態では、1つの調整部材200によって、1つの測定部7(光源部10または検出部20)の密着度を頭部5の凸凹に合わせて細かく調整でき、調整の自由度を向上できる。また本実施形態では、1つの測定部7と1つの支持部30と1つの調整部材200とを1つのユニットとして組み立てることができる。
また本実施形態では、1つの測定部7が1つ支持部30に支持されて測定装置1に配設され、光源部10と検出部20とを同時に頭部5に密着させるために、1つの板ばね部40は配設されている。これに対して、1つの調整部材200は、1つの測定部7において、光源部10または検出部20を頭部5に密着させるためのみに配設されている。
また1つの測定部7が1つ支持部30に支持されて測定装置1に配設されるためには、1つの板ばね部40が支持部30に取り付けられる必要がある。これに対して1つの調整部材200は、1つの測定部7が測定装置1に配設されている状態や1つの測定部7が測定装置1から取り外されている状態で、測定装置1の例えば中継基板収納部72に着脱自在となっている。
このため、本実施形態では、様々なタイプの頭部5に対する測定部7の密着度を容易且つ簡単に確保でき、1つの測定部7(光源部10または検出部20)の密着度を頭部5の凸凹に合わせて細かく調整でき、調整の自由度を向上できる。そしてこのような調整部材200は、板ばね部40における密着を補助する補助部材としても機能することとなる。
また本実施形態では、支持部30同士と、支持部30と制御基板収納部71aと、支持部30と電源収納部71bとを数珠繋ぎにする(回動軸31によって回動可能にする)ことによって、湾曲可能なリンク機構50を形成する。これにより本実施形態では、リンク機構50によって頭部5の周囲に沿うようにして測定部7を頭部5に密着できると共に、測定装置1を容易に頭部5に密着させることができる。
また本実施形態では、板ばね部40は、自在性を有している。これにより本実施形態では、板ばね部40によって光源部10(光源側パッド部材12や光源接触部13)と検出部20(検出側パッド部材22や検出接触部23)とを頭部5に向けて押し付け、光源部10と検出部20とを頭部5に対してずれることなく安定させて密着させることができる。
これらにより本実施形態では、測定装置1を頭部5に容易に装着でき、脳機能を容易に測定することができる。
また本実施形態では、大人の頭部5と子供の頭部5とのように、頭部5の大きさや形状が異なっていても、リンク機構50と板ばね部40とによって光源部10(光源側パッド部材12や光源接触部13)と検出部20(検出側パッド部材22や検出接触部23)とを安定させて頭部5に密着させることができる。これにより本実施形態では、大人であっても子供であっても測定装置1によって脳機能を安定して計測することができる。
また本実施形態では、光源側パッド部材12と検出側パッド部材22とによって光源部10と検出部20との頭部5への密着度を高めることができる。
また本実施形態では、1組の光源部10と検出部20とを、ベルト60の長手方向に沿って光源部10同士または検出部20同士が隣り合わないように互い違い且つ等間隔に配設しているために、様々な方向から近赤外光を頭部5に向けて照射でき、より確実に近赤外光を検出することができるために、より高精度に脳機能を測定することができる。
また本実施形態は、光源部10と検出部20とを予め等間隔に配設させているために脳全体を均等に測定することができる。なお等間隔に限定する必要はなく、所望な間隔で配設されていてもよい。
また本実施形態では、光源部10と検出部20とを制御基板収納部71aと電源収納部71bとの間に配設し、光源部10と検出部20とを対としているために、制御基板収納部71aと電源収納部71bを指標に測定装置1を頭部5に容易に取り付けることができる。
また本実施形態では、光源部10と検出部20とを額側に装着させ、制御基板収納部71aと電源収納部71bとを頭部5の側面側に配設する。これにより本実施形態では、装着させる際の測定装置1のバランスを向上させることができ、大人や子供といった被験者への疲れを低減させることができる。
また本実施形態では、支持部30同士と、支持部30と制御基板収納部71aと、支持部30と電源収納部71bとを数珠繋ぎとし、リンク機構50を回動可能にし、測定装置1(リンク機構50)を携帯型且つ帯状にしている。このため本実施形態では、例えば帽子にように頭部5全体を覆う脳機能測定装置に比べて、測定装置1を軽量にすることができ、被験者への疲れを低減させることができる。
また本実施形態では、リンク機構50を帯状にしているために、頭部5に容易に密着且つ装着でき、脳機能を容易に測定することができる。
また本実施形態では測定装置1と測定本体装置110とは、制御装置3を介して無線によって接続されている。このため本実施形態では、制御装置3と測定本体装置110とが光ファイバなどの有線ケーブルで接続されている場合に比べて、測定装置1と測定本体装置110の間の距離がケーブルの長さによって制限されておらず、この距離に影響されることなく脳機能を測定できる。
また本実施形態では、据え置きタイプではなく、携帯型であるために、持ち運びが容易で、さらに脳機能を測定するためのスペースを小さくすることができる。
また本実施形態では、ベルト60を交換可能であるために、ベルト60が劣化しても光源部10と検出部20と支持部30とを再利用することができ、測定装置1を安価にすることができる。また本実施形態では、ベルト60を交換可能であるために、常に清潔なベルト60を利用することで、頭部5に対する清潔さを保持することができる。
なお本実施形態では、ベルト60を両端に配設されている支持部30に連結させているが、これに限定する必要はない。例えば本実施形態では、ベルト60を制御基板収納部71aと電源収納部71bとに連結させてもよい。
なお測定部7は、1つ以上配設されていればよい。また測定部7が頭部5に密着できれば、測定部7の配置位置はベルト60の長手方向において特に限定されず、測定部7同士の間隔も特に限定されない。これにより、本実施形態では、測定の自由度を向上できる。
また取付部201は、保護部75cの正面から保護部75cに当接する図示しない当接面部をさらに有していてもよい。この当接面部は、ベルト60の長手方向において第1の対向面部201b及び第2の対向面部201cの間に配設され、取付部201の付勢力(弾性力)によって保護部75cに密着する。これにより取付部201が中継基板収納部72の厚み方向、言い換えるとベルト60の幅方向と長手方向とにずれることが防止される。
本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。
1…脳機能測定装置、2…有線ケーブル、3…制御装置、5…頭部、7…測定部、10…光源部、20…検出部、30…支持部、40…板ばね部、50…リンク機構、60…ベルト、100…脳機能測定システム、110…測定本体装置、200…調整部材、201…取付部、210…調整本体部、210d…上方斜行直線部、211…当接面部。

Claims (7)

  1. 頭部に装着される脳機能測定装置において、前記頭部に対する前記脳機能測定装置の測定部の密着度を調整する調整部材であって、
    前記調整部材を前記脳機能測定装置に着脱自在に取り付ける取付部と、
    前記頭部に対する前記測定部の前記密着度が調整されるように、前記頭部に対する前記測定部の角度を調整する調整本体部と、
    を具備することを特徴とする調整部材。
  2. 前記測定部は、前記頭部に向けて光を出射する光源部と、前記光源部から出射された後前記頭部によって反射された前記光を検出する検出部とを有し、
    前記調整本体部は、前記光源部と前記検出部とのいずれか一方において、前記頭部に対する前記一方の角度を調整することを特徴とする請求項1に記載の調整部材。
  3. 前記調整本体部は、前記角度が調整されるように前記一方を付勢する付勢力を有することを特徴とする請求項2に記載の調整部材。
  4. 前記調整本体部は、前記付勢力を有し、前記調整部材が前記取付部によって前記脳機能測定装置に取り付けられた際に前記一方が載置されるように当接する当接面部を有することを特徴とする請求項3に記載の調整部材。
  5. 前記測定部毎に配設されることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載の調整部材。
  6. 前記取付部は、前記測定部が前記脳機能測定装置に配設されている状態や前記測定部が前記脳機能測定装置から取り外されている状態で、前記脳機能測定装置に着脱自在に取り付けることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の調整部材。
  7. 頭部に装着される脳機能測定装置において、前記頭部に対する前記脳機能測定装置の測定部の密着度を調整する調整部材であって、
    前記調整部材を前記脳機能測定装置に着脱自在に取り付ける取付部と、
    前記頭部に対する前記測定部の前記密着度が調整されるように、前記頭部に対する前記測定部の角度を調整する調整本体部と、
    を具備することを特徴とする調整部材が着脱自在な脳機能測定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2018029778A (ja) * 2016-08-24 2018-03-01 株式会社島津製作所 脳機能計測装置

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