JP6172072B2 - 可塑化射出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂材料を可塑化し射出する可塑化射出装置に関する。
従来、射出成形機において樹脂材料を可塑化して射出する可塑化射出装置として、インラインスクリュ式ではなく、可塑化ユニットで可塑化した材料を順次射出ユニットに供給するプリプラ式の射出装置が知られている(例えば特許文献1参照)。また、例えば特許文献2には、高温流体の輸送を目的とした耐熱屈曲ホースが開示されている。
特開平2−52717号公報 特開平11−344165号公報
特許文献1に記載のプリプラ式射出装置は、可塑化ユニット及び射出ユニットが一つのブロックに一体に設けられており、可塑化材料が供給される連通路は、ブロック内に加工されている。このようなブロックは体格が比較的大きくなり、加工も複雑となる。
これに対し、レイアウト上の制約等から、可塑化ユニットと射出ユニットとを分離して設けるニーズがある。例えば、型締方向が天地方向である金型に天方向から射出する縦型の射出装置では、可塑化ユニットを射出ユニットと一体に設けようとすると、装置の全高が高くならざるを得ない。そのため、可塑化ユニットを射出ユニットから分離し、基台上の低い位置に設置することが望まれる。
しかし、例えば射出サイクル毎に射出ユニットを往復動作させる場合、基台に固定された可塑化ユニットから可動の射出ユニットへ可塑化材料を輸送する仕組みが問題となる。特許文献2に記載の耐熱屈曲ホースの評価温度は、せいぜい150℃〜200℃である。すなわち、例えばPPSやPA(ポリアミド)等、融点が300℃を超えるエンジニアリングプラスチックを溶融状態で輸送できる耐熱屈曲ホースは、現時点で実用化されていない。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ホースを用いることなく、可塑化ユニットから昇降射出ユニットに溶融樹脂を好適に輸送する可塑化射出装置を提供することにある。
本発明の可塑化射出装置は、昇降射出ユニット、可塑化ユニット、及び、中継スライダを備える。
昇降射出ユニットは、射出部及び供給部を有し、昇降装置の駆動によってZ方向に昇降動作する、いわゆる「縦型」の射出ユニットである。
射出部は、鉛直方向の基準軸であるZ軸に沿って設けられ、射出プランジャが射出通路を下降することで下端のノズルから金型に溶融樹脂を射出可能である。
供給部は、射出部に水平方向から接続するように設けられ、射出通路に連通し溶融樹脂が供給される横通路、及び、横通路の射出通路と反対側の端部に下方から連通する縦通路が内部に形成されている。供給部は、加熱されたとき、Z軸を基点としてZ軸に直交するX方向に熱膨張する。「加熱されたとき」とは、例えば成形工場での稼動開始時等に、常温から設定温度(例えば300℃)まで昇温する状況を想定する。
可塑化ユニットは、昇降射出ユニットの供給部をX方向に延長した側で基台に固定され、投入された樹脂材料を加熱溶融し可塑化するポット、及び、ポットで可塑化された樹脂材料を昇降射出ユニットの供給部に向け送出する送出通路が形成された送出部を有する。
中継スライダは、昇降射出ユニットの供給部の縦通路の直下、且つ、可塑化ユニットの送出通路を延長した位置において、基台に対してX方向に摺動可能に設けられ、送出通路から送られた溶融樹脂を縦通路に供給する連通路が形成されている。
好ましくは、中継スライダは、基台に固定されたガイド部材のレールに案内され、ガイド部材上を摺動する。これにより、中継スライダの動作が安定する。また、ガイド部材が中継スライダの直下に設けられることで、昇降射出ユニットが下降するときの荷重を受けることができる。
また、中継スライダと昇降射出ユニットとの境界部において、第1ジョイント部が設けられている。第1ジョイント部は、Z方向に延びる第1嵌合穴、及び、当該第1嵌合穴に摺動可能に嵌合する第1筒部からなり、昇降射出ユニットの昇降動作に伴って第1筒部が第1嵌合穴に対して摺動しつつ連通路と縦通路とを接続する。
成形工場での稼動開始時等に、ヒータへの通電等によって昇降射出ユニットが常温から設定温度まで加熱されると、供給部がZ軸を基点としてX方向に熱膨張する。すると、第1ジョイント部を介して供給部に接続された中継スライダに、X方向へ動かそうとする力が作用する。このとき、中継スライダが供給部の熱膨張に追従して基台に対して摺動することで、連通路と縦通路との同軸度を確保し、熱膨張の応力によって第1ジョイント部が傾くことを防止することができる。
こうして中継スライダの連通路と供給部の縦通路との同軸度を確保した状態で、昇降射出ユニットの昇降動作に伴い、第1ジョイント部の第1筒部が第1嵌合穴に対して摺動しつつ連通路と縦通路とを接続する。よって、ホースを用いることなく、可塑化ユニットから中継スライダを経由して昇降射出ユニットに溶融樹脂を好適に輸送することができる。
好ましくは、さらに、可塑化ユニットと中継スライダとの境界部において、第2ジョイント部が設けられている。第2ジョイント部は、X方向に延びる第2嵌合穴、及び、当該第2嵌合穴に摺動可能に嵌合する第2筒部からなり、可塑化ユニットのマイナスX方向の膨張に伴って第2筒部が第2嵌合穴に対して摺動しつつ送出通路と連通路とを接続する。
可塑化ユニットにおいて送出通路が形成された送出部は、加熱されたとき、例えばポットの軸を基点として昇降射出ユニットの膨張方向とは反対方向、すなわちマイナスX方向に熱膨張するように構成される。可塑化ユニットが加熱され、送出部がマイナスX方向に熱膨張したとき、第2ジョイント部の第2筒部が第2嵌合穴に対して摺動しつつ送出通路と連通路とを接続することで、可塑化ユニットの熱膨張を好適に吸収することができる。
本発明の第1実施形態による可塑化射出装置の射出ユニット上昇時の全体模式断面図である。 図1の可塑化射出装置の射出ユニット下降時の全体模式断面図である。 図1、図2の可塑化射出装置のIII−III線模式断面図である。 図1、図2の可塑化射出装置の中継スライダの拡大断面図である。 図4のV方向矢視図である。 本発明の第2実施形態による中継スライダの図5に対応する図である。 本発明の第3実施形態による中継スライダの図5に対応する図である。 本発明の第4実施形態による可塑化射出装置の中継スライダの拡大断面図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態の可塑化射出装置について、図1〜図5を参照して説明する。この可塑化射出装置は、熱可塑性樹脂を成形する射出成形機全体のうち、型締め装置、金型交換装置、成形品取り出し装置等を除く、「樹脂材料を可塑化して射出する機能」のみを担当する装置である。
また、本実施形態では、使用する樹脂として、例えばPPSやPA(ポリアミド)等、融点が300℃を超えるエンジニアリングプラスチックを想定する。したがって、溶融樹脂を輸送可能な耐熱屈曲ホースが存在しないことを前提とする。
図1〜図3の模式図において、可塑化射出装置10を構成する部分は、主に昇降射出ユニット2、可塑化ユニット5及び中継スライダ301であり、基台12、プラテン15、昇降装置17、金型9等は、可塑化射出装置10に含まない。
ここで、図1、図2の上下方向は鉛直方向に相当し、図1、図2の左右方向は水平方向に相当する。以下、鉛直方向をZ方向、Z方向と直交する図1、図2の左右方向をX方向、図1、図2の紙面奥行き方向(図3の上下方向)をY方向と定義する。
まず、可塑化射出装置10以外の構成について簡単に説明する。
基台12は射出成形機の基盤である。基台12と可塑化射出装置10との間は断熱されており、基台12自体は常温のまま熱膨張しないものと仮定する。基台12の内部には、油圧ポンプや制御盤等が格納されてもよい。
プラテン15は、基台12に下端を固定された複数(例えば4本)のタイロッド16に案内され、Z方向に昇降可能である。本実施形態では、プラテン15は、断熱板14を間に挟んで昇降射出ユニット2に固定されている。また、昇降射出ユニット2には昇降装置17の連結ロッド18が固定されており、昇降装置17の駆動によって、プラテン15は昇降射出ユニット2と一体に昇降する。
プラテン15と基台12との間には、金型9が取り付けられる。本明細書では金型9に関する詳細を省略し、極めて単純な仮想的な例で説明する。この例の金型9は、プラテン15側に取り付けられる上型91と、基台12側に取り付けられる下型92とからなる。上型91には、昇降射出ユニット2の射出部21の先端が当接する。
図2に示す型閉じ状態では、昇降装置17の下方への押圧力によって、プラテン15が上型91を下型92に押し付ける。この状態で、射出部21のノズル23から溶融樹脂が射出され、型分割面に形成されたキャビティ(図示しない)に充填される。
その後、図1に示す型開き状態では、昇降装置17の上昇によってプラテン15と共に上型91を上昇させ、冷却固化した成形品を型分割面から取り出す。
金型9に関して、現実には、金型寸法調整機構、金型温調機構、成形品突き出し機構、自動取り出し機構等を用いる場合があるが、本発明の範囲外であるため省略する。
また、特開2011−183612号公報に開示された「複数の金型を順次移送して行う樹脂成形方法」を適用してもよい。この場合、上型91はプラテン15に固定されず、射出後の上型91及び下型92がセットで別の場所に移送され、キャビティの樹脂が冷却固化した後、成形品が取り出される。その間に、プラテン15の下には別のセットの上型91及び下型92が設置され、次のサイクルで溶融樹脂が射出される。
次に、可塑化射出装置10の詳細な構成を順に説明する。
昇降射出ユニット2は、鋼材等で形成され、射出部21及び供給部20を有する。
射出部21は、Z方向の基準軸であるZ軸に沿って円筒状に設けられる。射出部21の内部では、Z軸上で、一定径の射出通路22の先端側がテーパ状に縮径し、小径のノズル23が形成されている。射出プランジャ82は、射出通路22の上端から挿入され、射出駆動部81の駆動によって、射出通路22を前進(下降)及び後退(上昇)する。射出駆動部81は、例えば電動サーボモータ又は油圧シリンダで構成される。
射出プランジャ82が射出通路22を下降することでノズル23から金型9に溶融樹脂が射出される。すなわち、射出部21は、いわゆる「縦型」の射出ユニットである。
供給部20は、X方向を長手方向とする略直方体のブロック状であり、射出部21にX方向から接続するように設けられている。また、供給部20の射出部21と反対側、すなわち溶融樹脂の導入側では、下側に突出する突出部25が形成されている。
供給部20の内部には、射出通路22に連通し溶融樹脂が供給される横通路24、及び、横通路24の射出通路22と反対側の端部に下方から連通する縦通路26が形成されている。縦通路26は、X方向における突出部25の位置に形成されている。
なお、現実の製作工程では、横通路24は、長手方向に貫通孔を加工した後、両端部をプラグで封止するようにして製作してもよい。
供給部20には、長手方向に沿って複数の棒状カートリッジヒータ71が設置されており、射出部21には、筒状のバンドヒータ72が設置されている。また、適当な箇所に、熱電対等の温度センサ(図示しない)が設置されている。温度センサの検出温度をフィードバックしつつ、温調器により各ヒータ71、72への通電を制御することで、昇降射出ユニット2は、樹脂の融点を基準として設定される設定温度に加熱される。
ここで、X方向におけるZ軸の位置をCn(ノズルセンタ)、縦通路26の中心軸の位置をCj(ジョイントセンタ)とし、ノズルセンタCnからジョイントセンタCjまでの距離を第1距離X1とする。常温での第1距離X1を200mm、鋼材の熱膨張係数αを1.1×10-6(1/℃)、常温を20℃、設定温度を300℃とすると、昇降射出ユニット2を常温から設定温度まで加熱したときの熱膨張量ΔX1は、下式で計算される。
ΔX1=α×ΔT(温度差)×X1
=1.1×10-6×(300−20)×200≒0.6(mm)
本実施形態では、ノズルセンタCnは、プラテン15及びタイロッド16を介して基台12に対して位置決めされているため、熱膨張時の基点となる。
したがって、例えば成形工場で、夜間はヒータ電源を切り、朝の稼動開始時等に、常温から設定温度まで昇温する状況を想定すると、昇降射出ユニット2が加熱されるたびに、ジョイントセンタCjは、基台12に対して約0.6mm、X方向にずれる。一方、ヒータ電源を切って常温まで降温すると、昇降射出ユニット2は約0.6mm、マイナスX方向にずれる。以下では主に膨張時の挙動について説明するが、膨張時の挙動に関する説明には、その逆の収縮時の挙動に関する説明を暗黙に含むものとする。
また、昇降射出ユニット2は、上述のとおり、昇降装置17の駆動によってプラテン15と一体に昇降動作する。図2に示す横通路24の高さを下降時高さHdとし、図1に示す横通路24の高さを上昇時高さHuとすると、下降時高さHdと上昇時高さHuとの差がストロークΔZに相当する。ストロークΔZは、例えば30〜40mmに設定される。
次に、可塑化ユニット5は、昇降射出ユニット2の供給部20をX方向に延長した側で基台12に固定されている。可塑化ユニット5と基台12との間には、図示しない断熱板が設けられることが好ましい。
可塑化ユニット5は、鋼材等で形成され、ポット51及び送出部50を有する。本実施形態では、単純な例として、1組のポット51及び送出部50がX方向に配置される例を説明する。なお、複数のポットを有する例について、「その他の実施形態」で説明する。
ポット51は、Z方向に円筒状に形成され、ホッパー52に貯留された樹脂ペレットが所定量ずつ材料投入口53を通って投入される。可塑化プランジャ84は、ポット51の上端から挿入され、可塑化プランジャ駆動部83の駆動によって、前進(下降)及び後退(上昇)する。
ポット51内に投入された樹脂ペレットは、バンドヒータ72によって加熱されるとともに、可塑化プランジャ84によって押圧されることで、順次、軟化状態、半溶融状態を経て完全溶融状態となる。
送出部50は、X方向を長手方向とする略直方体のブロック状であり、長手方向に沿って複数の棒状カートリッジヒータ71が設置されている。送出部50は、ポット51で可塑化された樹脂材料を昇降射出ユニット2の供給部20に向け送出する送出通路54が形成されている。
昇降射出ユニット2と同様に、可塑化ユニット5は、適当な箇所に設置した温度センサの検出温度をフィードバックしつつ、温調器により各ヒータ71、72への通電を制御することで、設定温度に加熱される。
ここで、X方向におけるポット51の中心軸の位置をCp(ポットセンタ)、送出部50の中継スライダ301側の端面505の位置をSpとし、ポットセンタCpから端面Spまでの距離を第2距離X2とする。また、可塑化ユニット5を常温から設定温度まで加熱したときの熱膨張量をΔX2とする。
ポットセンタCpが基台12に対して位置決めされていると仮定すると、可塑化ユニット5を常温から設定温度まで昇温したとき、可塑化ユニット5は、ポットセンタCpを基点として、中継スライダ301側であるマイナスX方向に膨張量ΔX2だけ熱膨張する。
次に、中継スライダ301は、昇降射出ユニット2の昇降ストローク、昇降射出ユニット2及び可塑化ユニット5の熱膨張による変位を吸収しつつ、可塑化ユニット5の送出通路54から昇降射出ユニット2の縦通路26に溶融樹脂を輸送するための部材である。
中継スライダ301は、鋼材等によりブロック状に形成され、昇降射出ユニット2の供給部20の縦通路26の直下、且つ、可塑化ユニット5の送出通路54を延長した位置において、基台12に対してX方向に摺動可能に設けられている。中継スライダ301の内部には、送出通路54から送られた溶融樹脂を縦通路26に供給する連通路34が形成されている。また、中継スライダ301の本体部31には、複数のカートリッジヒータ71が設置されている。
図4、図5の拡大図に示すように、第1実施形態の中継スライダ301は、基台12に固定されたガイド部材401の上に設置されている。ガイド部材401は、台部41のY方向両端部に、先端側が内側に折れ曲がった断面L字状のレール42が設けられている。中継スライダ301は、本体部31の下端に形成された鍔部321がレール42に案内されつつ、図4に矢印SLで示すように、本体部31の下端面である摺動面315が、ガイド部材401の台部41の上端面である被摺動面415上を摺動する。
可塑化射出装置10は、中継スライダ301と昇降射出ユニット2との境界部において、Z方向に延びる第1嵌合穴26、及び、第1嵌合穴26に摺動可能に嵌合する第1筒部37からなる第1ジョイント部61が設けられている。特に第1実施形態では、中継スライダ301側に、連通路34に接続する第1筒部37が設けられており、昇降射出ユニット2の縦通路26が第1嵌合穴26を構成している。
第1筒部37は、中継スライダ301側の端部に形成されたフランジ部が中継スライダ301の本体部31のインローに嵌合され、ボルトで締結されている。他の実施形態を含め、以下、「筒部」の取り付けは同様の構造とする。
図4は、昇降射出ユニット2の上昇時(図1参照)の位置を実線で示し、下降時(図2参照)の位置を破線で示す。昇降射出ユニット2の下降時には、第1筒部37が第1嵌合穴26の内壁を摺動して奥側に進む。
第1筒部37及び第1嵌合穴26の長さは、昇降射出ユニット2の上昇時に最小嵌合長を確保し、かつ、昇降射出ユニット2の下降時に第1筒部37の上端面375が横通路24に干渉しないように設定されている。
また、昇降射出ユニット2の昇温時に供給部20がX方向にΔX1熱膨張すると、第1ジョイント部61を介して供給部20に接続された中継スライダ301に、X方向へ動かそうとする力が作用する。このとき、中継スライダ301が供給部20の熱膨張に追従してガイド部材401に対して摺動することで、連通路34と縦通路26との同軸度を確保し、熱膨張の応力によって第1ジョイント部61が傾くことを防止することができる。
さらに、昇降射出ユニット2が下降するとき、第1筒部37に下向きの荷重Fzがかかる。この荷重Fzは、中継スライダ301の摺動面315からガイド部材401の被摺動面415に下向きに作用する。一方、ガイド部材401の台部41からは、この荷重Fzに対する反作用としての抗力Fz’が発生する。このように、ガイド部材401は、昇降射出ユニット2の下降時の荷重を受ける「バックアップ」としても機能する。
また可塑化射出装置10は、可塑化ユニット5と中継スライダ301との境界部において、X方向に延びる第2嵌合穴38、及び、第2嵌合穴38に摺動可能に嵌合する第2筒部59からなる第2ジョイント部62が設けられている。特に第2実施形態では、可塑化ユニット5側に、送出通路54に接続する第2筒部57が設けられており、中継スライダ301側に、連通路34に接続する第2嵌合穴38が形成されている。
昇降射出ユニット2の昇温時に中継スライダ301がX方向にΔX1摺動すると、相対的に、第2筒部59が第2嵌合穴38の内壁を摺動して奥側に進む。また、可塑化ユニット5の昇温時に送出部50がマイナスX方向にΔX2熱膨張すると、第2筒部59が第2嵌合穴38の内壁を摺動して奥側に進む。
第2筒部59及び第2嵌合穴38の長さは、昇降射出ユニット2及び可塑化ユニット5の熱膨張時に第2筒部59の前端面595が第2嵌合穴38の底面385に干渉しないように設定されている。
(効果)
以上の構成による本実施形態の可塑化射出装置10は、以下の効果を奏する。
(1)本実施形態は、昇降射出ユニット2と可塑化ユニット5との間に中継スライダ301を備え、かつ、中継スライダ301と昇降射出ユニット2との境界部において、第1ジョイント部61が設けられている。昇降射出ユニット2が常温から設定温度に加熱されX方向に熱膨張したとき、中継スライダ301が追従してX方向に摺動することで、中継スライダ301の連通路34と供給部20の縦通路26との同軸度を確保し、第1ジョイント部61の傾きを防止することができる。
また、その状態で、昇降射出ユニット2の昇降動作に伴い、第1ジョイント部61の第1筒部37が第1嵌合穴26に対して摺動しつつ連通路34と縦通路26とを接続する。よって、ホースを用いることなく、可塑化ユニット5から中継スライダ301を経由して昇降射出ユニット2に溶融樹脂を好適に輸送することができる。
(2)また、本実施形態は、可塑化ユニット5と中継スライダ301との境界部において、第2ジョイント部62が設けられており、可塑化ユニット5が常温から設定温度に加熱されマイナスX方向に熱膨張したとき、第2ジョイント部62の第2筒部59が第2嵌合穴38に対して摺動しつつ送出通路54と連通路34とを接続する。したがって、可塑化ユニット5の熱膨張を好適に吸収することができる。
(3)本実施形態の中継スライダ301は、基台12に固定されたガイド部材401のレール42に案内されてガイド部材401上を摺動するため、動作が安定する。また、ガイド部材401が中継スライダ301の直下に設けられることで、昇降射出ユニット2が下降するときの荷重を受けることができる。
(第2、第3実施形態)
次に、第1実施形態に対し中継スライダ及びガイド部材の形態が異なる本発明の第2、第3実施形態について、第1実施形態の図5に対応する図6、図7を参照して説明する。第1実施形態と実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
図6に示す第2実施形態の中継スライダ302は、摺動面315のY方向の中心部に、X方向(図6の紙面奥行き方向)に沿って延びる溝33が形成されている。また、ガイド部材402は、溝33に対応する位置にガイドキー43が設けられている。これにより、溝33がガイドキー43に案内されることで、中継スライダ302の直進性が向上する。
図7に示す第3実施形態の中継スライダ303は、Y方向の両端部に、先端側が内側に折れ曲がった断面L字状のスライド部322が設けられている。一方、ガイド部材403は、台部455の上端に鍔状のレール46が形成されている。つまり、第3実施形態は、第1実施形態に対しスライド部と鍔部との係合関係が逆になっており、摺動面315が被摺動面455上を摺動可能である。このような形態でも、中継スライダ303のスライド機能を実現することができる。
(第4実施形態)
続いて、第1実施形態に対し第1ジョイント部及び第2ジョイント部の形態が異なる本発明の第4実施形態について、第1実施形態の図4に対応する図8を参照して説明する。第1実施形態と実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
第4実施形態の第1ジョイント部63は、第1実施形態とは逆に、昇降射出ユニット2側に、縦通路26に接続する第1筒部27が設けられており、中継スライダ304側に、連通路34に接続する第1嵌合穴36が形成されている。
第1筒部27及び第1嵌合穴36の長さは、昇降射出ユニット2の上昇時に最小嵌合長を確保し、かつ、昇降射出ユニット2の下降時に第1筒部27の下端面275が第1嵌合穴36の底面365に干渉しないように設定されている。
また、第4実施形態の第2ジョイント部64は、第1実施形態とは逆に、中継スライダ304側に連通路34に接続する第2筒部39が設けられており、可塑化ユニット5側に、送出通路54に接続する第2嵌合穴58が形成されている。
第2筒部39及び第2嵌合穴58の長さは、昇降射出ユニット2及び可塑化ユニット5の熱膨張時に第2筒部39の前端面395が第2嵌合穴58の底面585に干渉しないように設定されている。
(その他の実施形態)
(ア)上記実施形態では、可塑化ユニットの単純な例として、一つのポットから一本の送出通路を経由して可塑化材料が送出される形態を示している。その他の実施形態では、可塑化ユニットは複数のポットを有し、各ポットで可塑化された溶融樹脂が支通路を経由して合流した後、合流した送出通路から第2ジョイント部を経由して中継スライダの連通路に送出されるようにしてもよい。例えば、可塑化ユニットは略扇形に形成され、中継スライダ寄りに位置する合流点と、その合流点を中心として放射状等距離に配置された複数のポットとが、それぞれ支通路により接続される構成とすることができる。
このようにポットを複数設けることで、単位時間に供給可能な樹脂量を増加させ、サイクルタイムの短縮や、成形可能な成形品のサイズアップを図ることができる。
(イ)可塑化ユニットは、例えば、基台への締付用ボルト穴を長穴として常温で仮締めしておき、設定温度に加熱した後、本締めするようにしてもよい。その場合、可塑化ユニットと中継スライダとの境界部に、熱膨張を吸収するための第2ジョイント部を設けず、可塑化ユニットと中継スライダとを固定するように接続してもよい。
また、可塑化ユニットは、基台に直接固定される形態に限らず、他の部材を介して基台に固定されてもよい。その場合、介在させる部材にスライダ機構を設けることで、第2ジョイント部を廃止してもよい。
(ウ)上記実施形態では、中継スライダ(301等)は、基台に固定されたガイド部材(401等)上を摺動可能に設けられている。他の実施形態では、基台とは別のガイド部材を設けず、中継スライダが基台上を直接摺動する構成としてもよい。
(エ)上記実施形態の図では、昇降射出ユニット、可塑化ユニット及び中継スライダの樹脂通路はX方向又はZ方向にドリル加工され、交点では直角に交差するように示されている。他の実施形態では、放電加工等を用いて通路同士を曲線的に滑らかにつないだり、樹脂の滞留箇所を減らしたりする等の工夫をしてもよい。
(オ)その他、本発明の特徴的構成以外の構成は、上記実施形態で例示したものに限らない。例えば、ヒータの種類や配置、昇降装置、射出プランジャ及び可塑化プランジャの駆動機構等は、当該技術分野の周知技術に基づいて適宜変更してよい。
以上、本発明は、このような実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施することができる。
10・・・可塑化射出装置、
12・・・基台、 17・・・昇降装置、
2 ・・・昇降射出ユニット、
20・・・供給部、 24・・・横通路、 26・・・縦通路、
21・・・射出部、 22・・・射出通路、 23・・・ノズル、
301、302、303、304・・・中継スライダ、
34・・・連通路、
5 ・・・可塑化ユニット、 51・・・ポット、 54・・・送出通路、
61、63・・・第1ジョイント部、 62、64・・・第2ジョイント部、
82・・・射出プランジャ。

Claims (3)

  1. 鉛直方向の基準軸であるZ軸に沿って設けられ、射出プランジャ(82)が射出通路(22)を下降することで下端のノズル(23)から金型(9)に溶融樹脂を射出可能な射出部(21)、並びに、前記射出部に水平方向から接続するように設けられ、前記射出通路に連通し溶融樹脂が供給される横通路(24)、及び、前記横通路の前記射出通路と反対側の端部に下方から連通する縦通路(26)が内部に形成されており、加熱されたとき、前記Z軸を基点として前記Z軸に直交するX方向に熱膨張する供給部(20)を有し、昇降装置(17)の駆動によってZ方向に昇降動作する昇降射出ユニット(2)と、
    前記昇降射出ユニットの前記供給部をX方向に延長した側で基台(12)に固定され、投入された樹脂材料を加熱溶融し可塑化するポット(51)、及び、前記ポットで可塑化された樹脂材料を前記昇降射出ユニットの前記供給部に向け送出する送出通路(54)が形成された送出部(50)を有する可塑化ユニット(5)と、
    前記昇降射出ユニットの前記供給部の前記縦通路の直下、且つ、前記可塑化ユニットの前記送出通路を延長した位置において、前記基台に対してX方向に摺動可能に設けられ、前記送出通路から送られた溶融樹脂を前記縦通路に供給する連通路(34)が形成された中継スライダ(301、302、303、304)と、
    を備え、
    前記中継スライダと前記昇降射出ユニットとの境界部において、
    Z方向に延びる第1嵌合穴(26、36)、及び、当該第1嵌合穴に摺動可能に嵌合する第1筒部(37、27)からなり、前記昇降射出ユニットの昇降動作に伴って前記第1筒部が前記第1嵌合穴に対して摺動しつつ前記連通路と前記縦通路とを接続する第1ジョイント部(61、63)が設けられていることを特徴とする可塑化射出装置(10)。
  2. 前記可塑化ユニットと前記中継スライダとの境界部において、
    X方向に延びる第2嵌合穴(38、58)、及び、当該第2嵌合穴に摺動可能に嵌合する第2筒部(59、39)からなり、前記可塑化ユニットのマイナスX方向の膨張に伴って前記第2筒部が前記第2嵌合穴に対して摺動しつつ前記送出通路と前記連通路とを接続する第2ジョイント部(62、64)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の可塑化射出装置。
  3. 前記中継スライダは、前記基台に固定されたガイド部材(401、402、403)のレール(42、46)に案内され、前記ガイド部材上を摺動することを特徴とする請求項1または2に記載の可塑化射出装置。
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