JP6171867B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

この発明は、燃料電池にアノードガス及びカソードガスを供給する燃料電池システムに関する。
従来の燃料電池システムとして、燃料電池内に滞留する不純物をアノードガスと共に燃料電池から排出するものがある(特許文献1参照)。
特開2005−243476号公報
現在開発中の燃料電池システムでは、燃料電池に供給されるアノードガスとして水素が使用され、カソードガスとしては空気が使用される。そして燃料電池の発電時には、燃料電池内に蓄積された不純物をアノードガスと共に大気中に排出するので、排出されるアノードガスは、規定の水素濃度を超えないようにカソードガスで希釈される。
また、この燃料電池システムには、カソードガス供給通路から分岐してカソードガス排出通路に合流するバイパス通路が設けられている。そして、水素の希釈に必要なカソードガスの供給流量が、発電に必要なカソードガスの供給流量を上回る場合には、バイパス通路に設けられたバイパス弁によってカソードガスの一部が、燃料電池に供給されずに直接カソードガス排出通路に排出される。
さらに、カソードガス供給通路からバイパス通路が分岐する分岐点よりも上流と下流の両方に、それぞれ流量センサが設けられており、これらの検出値を用いてカソードガスの漏れ診断が行われる。
バイパス通路の配管については、燃料電池をバイパスさせるために通路を長くする必要があり、アルミニウム製のパイプ等を使用すると取り付けが不便となるため、搭載性の観点からは、ゴムホースなどの伸縮変形可能なフレキシブル管を使用することが望ましい。
しかしながら、ゴムホースを使用しようとすると、システムの使用環境によってはゴムホースが劣化してカソードガスが漏れる可能性がある。万一、ゴムホースからカソードガスが漏れると、漏れた分のカソードガスはアノードガスの希釈に利用されないため、大気に排出されるアノードガスが規定の濃度よりも高くなってしまうことが懸念される。
本発明は、このような問題点に着目してなされたものであり、フレキシブル管の使用によって搭載性の向上を図りつつ、ガス漏れ診断を利用してフレキシブル管を使ったシステムの安全性を確保する燃料電池システムを提供することを目的とする。
本発明は以下のような解決手段によって前記課題を解決する。
本発明による燃料電池システムのひとつの態様は、燃料電池にカソードガスを供給するためのカソードガス供給通路と、上記燃料電池からカソードガスを排出するカソードガス排出通路と、を含む。そして上記カソードガス供給通路から分岐してカソードガス排出通路と合流するバイパス通路と、上記バイパス通路に設けられ、上記燃料電池をバイパスするカソードガスの流量を制御するバイパス弁と、含む。またこの態様は、上記カソードガス供給通路と上記バイパス通路との分岐点よりも上流のカソードガス供給通路に設けられ、カソードガスの流量を検出する上流側検出器と、上記分岐点よりも下流のカソードガス供給通路に設けられ、カソードガスの流量を検出する下流側検出器と、を含む。そして上記バイパス通路の一部をフレキシブル管で形成するとともに、上記フレキシブル管の下流に上記バイパス弁を配置することを特徴とする。
この態様によれば、バイパス通路のうちバイパス弁よりも上流側の通路をフレキシブル管で形成する。
フレキシブル管を使用することによって、バイパス通路の引き回しが長くなってもアルミニウム製のパイプ等に比べて取り付けが容易になると共に、振動を吸収しやすくなる。
さらにバイパス弁よりも上流にフレキシブル管を配置することによって、万一、フレキシブル管の劣化が原因でバイパス弁の上流でカソードガスが漏れたとしても、上流側検出器と下流側検出器の検出値の変化を利用してガス漏れを検出できる。例えば、バイパス弁を全閉にした状態で上流側検出器と下流側検出器との検出値を比較することで、フレキシブル管でのガス漏れについても診断することができる。
一方、バイパス弁よりも下流にフレキシブル管を配置しようとすると、バイパス弁を全閉にした状態では、バイパス弁の下流でフレキシブル管からガス漏れが生じたとしても、上流側検出器と下流側検出器の検出値は変化しないため、ガス漏れを検出することはできない。
このようにカソードガス通路において、バイパス弁の下流側ではなく上流側にフレキシブル管を配置することで、上流側検出器及び下流側検出器を利用してフレキシブル管のガス漏れも検出できる。
したがって、フレキシブル管の使用によって燃料電池システムの搭載性の向上を図りつつ、ガス漏れ診断を利用してフレキシブル管を使ったシステムの安全性を確保することができる。
図1は、本発明の実施形態における燃料電池システムの構成を示す図である。 図2は、カソードガスの漏れ診断方法を示すフローチャートである。
以下、図面等を参照して本発明の実施形態について説明する。
燃料電池は、電解質膜をアノード電極(燃料極)とカソード電極(酸化剤極)とによって挟み、アノード電極に水素を含有するアノードガス(燃料ガス)、カソード電極に酸素を含有するカソードガス(酸化剤ガス)を供給することによって発電する。アノード電極及びカソード電極の両電極において進行する電極反応は以下の通りである。
アノード電極 : 2H2 →4H+ +4e- …(1)
カソード電極 : 4H+ +4e- +O2 →2H2O …(2)
この電極反応(1)及び(2)によって燃料電池は、1ボルト程度の起電力を生じる。
燃料電池を自動車用動力源として使用する場合には、電動モータから要求される電力が大きいため、数百枚の燃料電池が積層された燃料電池スタックが使用される。そして燃料電池スタックにアノードガス及びカソードガスを供給する燃料電池システムを構成して、車両駆動用の電力を取り出す。
図1は、本発明の実施形態による燃料電池システム100の概略図である。
燃料電池システム100は、燃料電池スタック1と、カソードガス給排装置2と、アノードガス給排装置3と、コントローラ4と、を備える。
燃料電池スタック1は、数百枚の燃料電池を積層したものである。燃料電池スタック1は、アノードガス及びカソードガスの供給を受けて電力を発電する。燃料電池スタック1は、例えば車両を駆動する駆動モータに接続され、その駆動モータに電力を供給する。燃料電池スタック1は、駆動モータに据え付けて固定される。
アノードガス給排装置3は、燃料電池スタック1にアノードガスを供給するとともに、燃料電池スタック1から排出されるアノードオフガスを、カソードガス排出通路22に排出する。アノードオフガスは、電極反応で生成される水蒸気と、燃料電池スタック1内のカソードガス流路から電解質膜を介してリークしてきた窒素等の不活性ガスと、電極反応に使用されなかった余剰のアノードガスと、の混合ガスである。
アノードガス給排装置3は、高圧タンク31と、アノードガス供給通路32と、アノード調圧弁33と、アノードガス排出通路34と、パージ弁35と、を備える。
高圧タンク31は、燃料電池スタック1に供給するアノードガスを高圧状態に保って貯蔵する。
アノードガス供給通路32は、高圧タンク31から押し出されるアノードガスを燃料電池スタック1に供給するための通路である。アノードガス供給通路32の一端が、高圧タンク31に接続され、他端が、燃料電池スタック1のアノードガス入口孔に接続される。
アノード調圧弁33は、アノードガス供給通路32に設けられる。アノード調圧弁33は、コントローラ4によって開閉制御されて、燃料電池スタック1に供給されるアノードガスの圧力を所望の圧力に調節する。
アノードガス排出通路34は、燃料電池スタック1から排出されるアノードオフガスが流れる通路である。アノードガス排出通路34の一端が、燃料電池スタック1のアノードガス出口孔に接続され、他端が、カソードガス排出通路22に接続される。
アノードガス排出通路34を介してカソードガス排出通路22に排出されたアノードオフガスは、カソードガス排出通路22内でカソードオフガスと混合されて燃料電池システム100の外部に排出される。
パージ弁35は、アノードガス排出通路34に設けられる。パージ弁35は、コントローラ4によって開閉制御されて、アノードガス排出通路34からカソードガス排出通路22に排出するアノードオフガスの流量を制御する。これにより、カソードガス排出通路22から大気に排出されるガス中の水素濃度が所定濃度以下となるように調節される。
カソードガス給排装置2は、燃料電池スタック1にカソードガスを供給するとともに、燃料電池スタック1から排出されるカソードオフガスを外気(大気)に排出する。カソードオフガスは、電極反応によって生じた水蒸気と、電極反応に使用されなかった余剰のカソードガスと、の混合ガスである。
カソードガス給排装置2は、カソードガス供給通路21と、カソードガス排出通路22と、フィルタ23と、カソードコンプレッサ24と、インタークーラ25と、WRD(Water Recovery Device)26と、カソード調圧弁27と、を備える。そしてカソードガス給排装置2は、バイパス通路28とバイパス弁29とを備える。
さらにカソードガス給排装置2は、上流側流量センサ41、及び、下流側流量センサ42を備える。なお、カソードコンプレッサ24と、インタークーラ25と、WRD26と、カソード調圧弁27と、バイパス弁29とは、燃料電池スタック1を発電させるために用いられる補機である。
カソードガス供給通路21は、燃料電池スタック1に供給されるカソードガスが流れる通路である。カソードガス供給通路21の一端が、フィルタ23に接続され、他端が燃料電池スタック1のカソードガス入口孔に接続される。カソードガス供給通路21は、ゴムや樹脂よりも剛性の高い材料で形成され、例えば鉄製やアルミニウム製のパイプが用いられる。
カソードガス排出通路22は、燃料電池スタック1から排出されるカソードオフガスが流れる通路である。カソードガス排出通路22の一端が、燃料電池スタック1のカソードガス出口孔に接続され、他端が開口端となっている。カソードガス排出通路22は、ゴムや樹脂よりも剛性の高い材料で形成され、例えば鉄製やアルミニウム製のパイプが用いられる。
フィルタ23は、カソードガス供給通路21に取り込むカソードガス中の異物を取り除く。
カソードコンプレッサ24は、カソードガス供給通路21に設けられる。カソードコンプレッサ24は、カソードガスとして用いられる空気を、フィルタ23を介してカソードガス供給通路21に取り込み、その空気を燃料電池スタック1へ供給する。カソードコンプレッサ24は、コントローラ4の指令に従ってカソードガスの供給量を調整する。
インタークーラ25は、カソードコンプレッサ24よりも下流のカソードガス供給通路21に設けられる。インタークーラ25は、カソードコンプレッサ24から吐出されたカソードガスを冷却する。インタークーラ25によってカソードガスの温度状態が一定に維持される。インタークーラ25は、車体に据え付けて固定される。
WRD26は、カソードガス供給通路21及びカソードガス排出通路22のそれぞれに接続される。WRD26は、カソードガス排出通路22を流れるカソードオフガス中の水分を回収し、その回収した水分でカソードガス供給通路21を流れるカソードガスを加湿する水分回収装置である。
カソード調圧弁27は、WRD26よりも下流のカソードガス排出通路22に設けられる。カソード調圧弁27は、コントローラ4によって開閉制御されて、燃料電池スタック1に供給されるカソードガスの圧力を所望の圧力に調節する。
バイパス通路28は、カソードコンプレッサ24から供給されるカソードガスのうちアノードオフガスの希釈に用いられるカソードガスが、カソードガス排出通路22に直接流れる通路である。
バイパス通路28の一端は、カソードコンプレッサ24とインタークーラ25との間のカソードガス供給通路21に接続される。そしてバイパス通路28の他端は、カソード調圧弁27よりも下流であって、アノードガス排出通路34が接続される部分よりも上流のカソードガス排出通路22に接続される。すなわち、バイパス通路28は、カソードガス供給通路21から分岐してカソードガス排出通路22に合流する。
バイパス弁29は、バイパス通路28に設けられる。本実施形態ではバイパス弁29は、バイパス通路28がカソードガス排出通路22に接続される接続部分(合流点)の近傍に設けられている。バイパス弁29は、その開度を段階的に調整可能な電磁弁であり、コントローラ4によって制御される。バイパス弁29によって、燃料電池スタック1をバイパスしてカソードガス排出通路22に供給されるカソードガスの流量が所望の流量に制御される。
上流側流量センサ41は、カソードコンプレッサ24よりも上流、すなわちバイパス通路28が接続される部分(分岐点)よりも上流のカソードガス供給通路21に設けられる。
上流側流量センサ41は、カソードコンプレッサ24によって吸入されて、燃料電池スタック1及びカソードガス排出通路22のそれぞれに吐出されるカソードガスの流量(以下「システム総吸気流量」という。)を検出する。上流側流量センサ41は、検出された値をコントローラ4に出力する。
下流側流量センサ42は、インタークーラ25とWRD26との間、すなわちバイパス通路28が接続される部分よりも下流のカソードガス供給通路21に設けられる。
下流側流量センサ42は、燃料電池スタック1に供給されるカソードガスの流量(以下「スタック供給流量」という。)を検出する。下流側流量センサ42は、検出された値をコントローラ4に出力する。
コントローラ4は、中央演算装置(CPU)、読み出し専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)及び入出力インタフェース(I/Oインタフェース)を備えたマイクロコンピュータで構成される。
コントローラ4には、上流側流量センサ41や下流側流量センサ42の他にも、カソードガスやアノードガスの供給圧力を検出する圧力センサや、アクセルペダルの踏み込み量を検出するアクセルストロークセンサなどの各種センサからの信号が入力される。
コントローラ4は、これらの各種センサの入力信号や各種電気部品の作動状態などに基づいて、カソードコンプレッサ24、カソード調圧弁27、バイパス弁29、アノード調圧弁33や、パージ弁35などを制御する。
コントローラ4は、駆動モータから要求される要求電力に基づいて、燃料電池スタック1に供給されるカソードガスの供給流量の目標値(以下「発電要求流量」という。)を演算する。例えば、アクセルペダルの踏み込み量が大きくなるほど、要求電力は大きくなり、これに伴いカソードガスの発電要求流量が大きくなる。
また、コントローラ4は、カソードガス排出通路22から外気に排出されるガス中の水素濃度が所定濃度を超えないように、アノードガスの希釈に必要なカソードガス供給流量の目標値(以下「希釈要求流量」という。)を演算する。
例えば、コントローラ4は、燃料電池スタック1の発電電力の目標値又は、燃料電池スタック1から取り出される電流を検出する電流センサの検出値に基づいて、燃料電池スタック1内のアノードガス流路に蓄積される不純物ガスの蓄積量を推定する。コントローラ4は、その不純物の蓄積量に応じてパージ弁35から排出されるアノードガスの排出量を算出し、そのアノードガスの排出量に基づいてカソードガスの希釈要求流量を算出する。
また、コントローラ4は、水素希釈に必要なカソードガスの希釈要求流量が、燃料電池スタック1の発電に最低限必要な発電要求流量よりも大きい場合には、下流側流量センサ42の検出値が発電要求流量となるようにバイパス弁29の開度を調整する。これにより、カソードコンプレッサ24から吐出されるカソードガスの一部が、燃料電池スタック1に供給されずに、バイパス通路28を介して直接カソードガス排出通路22に供給される。
また、コントローラ4は、カソードガス排出通路22から外気に排出されるガスの水素濃度が安全基準を超えることがないように、カソードガス供給通路21からカソードガスが漏れているか否かを診断する。
図2は、コントローラ7によるカソードガスの漏れ診断方法の一例を示すフローチャートである。
まず、ステップS911においてコントローラ4は、カソードガス排出通路22から外気に排出されるアノードガスの濃度が所定濃度を超えない状況で、バイパス弁29の開度を閉じる。本実施形態では、バイパス弁29の開度が全閉となるように設定される。
例えば、コントローラ4は、カソードガスの希釈要求流量が、カソードガスの発電要求流量よりも小さい場合には、バイパス弁29の開度を全閉に設定する。あるいは、コントローラ4は、燃料電池スタック1内の不純物の蓄積量が所定の排出閾値よりも少ないか否かを判断し、蓄積量が排出閾値よりも少ない場合には、パージ弁35を全閉に設定した後にバイパス弁29の開度を全閉に設定する。
バイパス弁29が全閉状態になると、ステップS912及びS913においてコントローラ4は、上流側流量センサ41から出力されるシステム総吸気流量Q1と、下流側流量センサ42から出力されるスタック供給流量Q2とを取得する。
そしてステップS914においてコントローラ4は、システム総吸気流量Q1からスタック供給流量Q2を減算し、その減算した値である流量差分が、所定の診断閾値Thよりも小さいか否かを判断する。診断閾値Thは、カソードコンプレッサ24及びバイパス弁29の設定値や、インタークーラ25の圧力損失値などに基づいて定められる。あるいは、実験データ等によって診断閾値を定めてもよい。
ステップS915においてコントローラ4は、流量差分が診断閾値Thよりも小さい場合には、カソードガスが漏れていないと判定する。
一方、ステップS916においてコントローラ4は、流量差分が診断閾値Th以上である場合には、カソードガスが漏れていないと判定する。そしてステップS915又はS916の処理が完了すると、アノードガスのガス漏れ診断が終了する。
このようにガス漏れ診断によって、カソードガス供給通路21からカソードガスが漏れたことを検出することができる。そのため、万一、カソードガスの供給圧力を大気圧よりも上昇させたことに伴い、カソードガス供給通路21がWRD26などの接続箇所から外れた場合でも、ガス漏れの発生を検出でき、燃料電池システム100の緊急停止が可能になる。
このような燃料電池システム100では、バイパス通路28が、燃料電池スタック1をバイパスしてカソードガス排出通路22に直接接続されるので、バイパス通路28の通路長を長くする必要がある。仮にバイパス通路28をアルミニウム製のパイプで全部配管しようとすると、燃料電池システム100の設置誤差(公差)等に伴いバイパス通路28の取り付けが不便となる。このため、燃料電池システム100の搭載性の観点からは、バイパス通路28に、ゴムホースなどの変形可能なフレキシブル管を使用することが望ましい。
しかしながら、ゴムホースを使用しようとすると、ゴムホースが劣化しやすい環境で燃料電池システム100が使用される場合や、車両の振動が多い環境で燃料電池システム100が使用されることも考えられる。
そのため、ゴムホースを使用する燃料電池システムでは、使用環境によってはゴムホースが劣化してカソードガスが漏れることや、振動によってアルミニウム性のパイプとゴムホースとの接続部分からカソードガスが漏れる可能性がある。ゴムホースからカソードガスが漏れると、その分のカソードガスはアノードガスの希釈に利用されないため、外気に排出されるアノードガスが所定濃度よりも高くなってしまうことが懸念される。
そこで、カソードガスの漏れを検出可能な箇所にゴムホースなどのフレキシブル管を配置することにより、燃料電池システム100の車体への搭載性の向上を図りつつ、燃料電池システム100の安全性を確保する。
本実施形態では、図1に示すように、バイパス通路28のうちバイパス弁29よりも上流の部分にゴムホース281が設けられる。バイパス通路28は、ゴムホース281と、上流部282と、下流部283と、で構成される。ゴムホース281は、伸縮可能で変形可能な通路である。
上流部282の一端が、カソードコンプレッサ24とインタークーラ25との間のカソードガス供給通路21に接続され、他端が、ゴムホース281の一端と接続される。
下流部283の一端が、ゴムホース281の他端と接続され、他端が、カソード調圧弁27よりも下流のカソードガス排出通路22に合流する。下流部283には、バイパス弁29が設けられている。
具体的には、バイパス弁29よりも上流側のバイパス通路28の引き回しが長くなるように、バイパス弁29がバイパス通路28の下流側に設けられる。そしてバイパス弁29よりも上流、すなわちバイパス通路28の上流部282と下流部283との間のバイパス通路28が、ゴムホース281によって形成される。
このように、バイパス通路28の一部にゴムホース281を使用することによって、アルミニウム性のパイプ等に比べてバイパス通路28の取り付けが容易になる。さらに車両の振動を吸収しやすくなるので、車両の振動によって上流部282又は下流部283からゴムホース281が外れ難くなり、ゴムホース281の接続部で生じるガス漏れを防ぐことができる。
さらにバイパス弁29よりも上流にゴムホース281を配置することによって、万一、ゴムホース281の劣化によってカソードガスが漏れ出したとしても、上流側流量センサ41及び下流側流量センサ42を利用してガス漏れを検出できる。
例えば、コントローラ4は、バイパス弁29を全閉にした状態で上流側流量センサ41の検出値であるシステム総吸気流量と、下流側流量センサ42の検出値であるスタック供給流量との流量差分に基づいて、ガス漏れの発生を診断する。そしてコントローラ4は、流量差分が所定の診断閾値よりも大きい場合、すなわち、下流側流量センサ42の検出値が、想定されるカソードガスの流量よりも少ない場合には、ゴムホース281又はカソードガス供給通路21でカソードガスが漏れていると判定する。
一方、バイパス弁29よりも下流にゴムホースを配置すると、バイパス弁29を全閉にした状態ではバイパス弁29の下流でゴムホースからカソードガスが漏れ出しても、下流側流量センサ42の検出値は変化しないため、ガス漏れを検出することはできない。
このように、カソードガスを通すバイパス通路28において、ゴムホース281をバイパス弁29の下流側ではなく上流側に配置することで、上流側流量センサ41及び下流側流量センサ42の検出値を用いてゴムホース281でのガス漏れについても検出できる。
したがって、ゴムホース281の使用によって燃料電池システム100の搭載性の向上を図りつつ、カソードガスの漏れ診断を利用してゴムホース281を使ったシステムの安全性を確保することができる。
なお、本実施形態ではバイパス弁29の開度を全閉に設定したときに、上流側流量センサ41から取得した検出値と下流側流量センサ42から取得した検出値との差分に基づいてガス漏れを診断したが、これに限られるものではない。
例えば、バイパス弁29の開度ごとに、ガス漏れ診断に用いられる診断閾値を互いに対応付けてコントローラ4に予め記憶しておく。そしてコントローラ4は、ガス漏れ診断の開始時にバイパス弁29の開度に対応する診断閾値を取得し、上流側流量センサ41と下流側流量センサ42との検出値の差分が、その診断閾値よりも大きい場合に、ガス漏れと判定する。
あるいは、コントローラ4は、上流側流量センサ41の検出信号が一定であり、かつ、バイパス弁29の開度の設定値が一定である状況で、下流側流量センサ42の検出値の変動幅が、所定閾値を超えた場合にガス漏れと判定してもよい。
このように、上流側流量センサ41により検出される流量と、下流側流量センサ42により検出される流量と、バイパス弁29の開度と、に基づいてカソードガスの漏れを診断することにより、ゴムホース281のガス漏れを検出できる。
また、本実施形態では、燃料電池スタック1は、駆動モータに固定されるのに対して、補機であるインタークーラ25は車体に直接固定される。そのため、インタークーラ25は、燃料電池スタック1に接続されたカソードガス供給通路21及びバイパス通路28に対して独立して揺動することになる。その結果、インタークーラ25の両端と、その両端に接続される各カソードガス供給通路21との接続部分は、車両の振動によって他の部分よりも大きな応力が発生するため、損傷し易くなる。
そこで図1に示したように、カソードガス供給通路21のうち、インタークーラ25の両端のそれぞれに接続される部分を、それぞれゴムホース211及びゴムホース212によって形成する。
すなわち、ゴムホース211は、カソードコンプレッサ24よりも上流のカソードガス供給通路21に設けられる。具体的には、ゴムホース211の一端が、インタークーラ25の入口孔に接続され、他端が、カソードガス供給通路21からバイパス通路28が分岐する分岐点よりも下流のカソードガス供給通路21の一端に接続される。
また、ゴムホース212は、インタークーラ25よりも下流のカソードガス供給通路21に設けられる。具体的には、ゴムホース212の一端が、インタークーラ25の出口孔に接続され、他端が、WRD26の入口孔に接続されるカソードガス供給通路21と接続される。
このように、カソードガス供給通路21のうち、上流側流量センサ41とインタークーラ25との間の通路にゴムホース211を形成し、インタークーラ25と下流側流量センサ42との間のカソードガス供給通路21にゴムホース212を形成する。すなわち、カソードガス供給通路21のうちインタークーラ25に接続される通路をゴムホース211及び212で形成する。これにより、車体に固定されたインタークーラ25と、カソードガス供給通路21との接続部分の損傷を抑制することができる。
なお、本実施形態では、インタークーラ25の両端のそれぞれをゴムホース211及び212で形成する例について説明したが、ゴムホース211及び212のいずれか一方のみをゴムホースで形成するようにしてもよい。
また、本実施形態ではインタークーラ25との接続部分をゴムホース211及び212で形成する例について説明したが、インタークーラ25に限らず、カソードガス供給通路21に設けられる補機のうち車体に固定される補機との接続部分をゴムホースにすればよい。
例えば、カソードコンプレッサ24が車体に固定される場合には、カソードコンプレッサ24の両端をゴムホースで形成することにより、本実施形態と同様の効果が得られる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
また、本実施形態では伸縮変形可能なフレキシブル管の一例として、ゴムホース281を使用する例について説明したが、ゴムホースだけでなく、公差や搖動を吸収可能な部材で形成される管路もフレキシブル管に該当する。例えば、伸縮性又は可とう性を有する樹脂などの材料で形成される管路や、可とう性を有する金属製の管路などもフレキシブル管に含まれる。
また、本実施形態ではカソードガス供給通路21の一部をゴムホース211及び212で形成する例について説明したが、ゴムホース211及び212以外の部材で形成されたフレキシブル管が用いられても良い。
また、本実施形態では上流側流量センサ41をカソードコンプレッサ24よりも上流に設けたが、上流側流量センサ41を、カソードコンプレッサ24よりも下流であってバイパス通路28よりも上流のカソードガス供給通路21に設けてもよい。この場合にも、ゴムホース211、212及び281から、カソードガスが漏れたことを検出することができる。
なお、上記実施形態は、適宜組み合わせ可能である。
100 燃料電池システム
1 燃料電池スタック
21 アノードガス供給通路
211、212 ゴムホース
22 カソードガス排出通路
25 インタークーラ
28 バイパス通路
29 バイパス弁
281 ゴムホース
4 コントローラ(診断部)
41 上流側流量センサ(上流側検出器)
42 下流側流量センサ(下流側検出器)

Claims (4)

  1. 燃料電池にカソードガスを供給するためのカソードガス供給通路と、
    前記燃料電池からカソードガスを排出するカソードガス排出通路と、
    前記カソードガス供給通路から分岐して前記カソードガス排出通路と合流するバイパス通路と、
    前記バイパス通路に設けられ、前記燃料電池をバイパスするカソードガスの流量を制御するバイパス弁と、
    前記カソードガス供給通路と前記バイパス通路との分岐点よりも上流のカソードガス供給通路に設けられ、カソードガスの流量を検出する上流側検出器と、
    前記分岐点よりも下流のカソードガス供給通路に設けられ、カソードガスの流量を検出する下流側検出器と、を含み、
    前記バイパス通路の一部を変形可能なフレキシブル管で形成するとともに、前記フレキシブル管の下流に前記バイパス弁を配置する、
    燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記上流側検出器により検出される流量と、前記下流側検出器により検出される流量と、前記バイパス弁の開度と、に基づいて、前記バイパス弁よりも上流のバイパス通路と前記カソードガス供給通路とを流れるカソードガスの漏れを診断する診断部をさらに含む、
    燃料電池システム。
  3. 請求項2に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記診断部は、前記バイパス弁を全閉に設定したときに、前記上流検出器により検出される流量と前記下流側検出器により検出される流量との差分が、所定の閾値を超える場合には、前記フレキシブル管又は前記カソードガス供給通路でカソードガスが漏れていると判定する、
    燃料電池システム。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の燃料電池システムにおいて、
    車体に固定され、前記燃料電池に供給されるカソードガスの状態を調整する補機を含み、
    前記補機と前記下流側検出器との間のカソードガス供給通路、又は、前記上流側検出器と前記補機との間のカソードガス供給通路をフレキシブル管で形成する、
    燃料電池システム。
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