JP6171338B2 - 深絞り容器用底材 - Google Patents
深絞り容器用底材 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6171338B2 JP6171338B2 JP2012285365A JP2012285365A JP6171338B2 JP 6171338 B2 JP6171338 B2 JP 6171338B2 JP 2012285365 A JP2012285365 A JP 2012285365A JP 2012285365 A JP2012285365 A JP 2012285365A JP 6171338 B2 JP6171338 B2 JP 6171338B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- deep
- bottom material
- printing
- layer
- resin film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Images
Landscapes
- Wrappers (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
底材の深絞り成形、充填、蓋材とのシールは、深絞り充填シール機によって、インラインで行われるが、これまで底材には印刷の無いものが多く、底材に関しては印刷見当を配慮する必要がなく、テンションコントロール機構のない深絞り充填シール機が使用されており、底材を一定のピッチ長さだけ流れ方向に間歇的に送るだけでよかったので、深絞り容器用の底材には、無延伸ポリプロピレン、無延伸ナイロン等から成る真空圧空成形性の良い積層フィルムが使用されてきた。
しかるに、前述の成形性の良好な無延伸ポリプロピレンフィルムを印刷基材とする積層材では、印刷ピッチ寸法安定性が悪く、底材として必要な印刷ピッチ寸法精度が得られない。そこで、印刷ピッチ寸法安定性の良い16μm以上のポリエチレンテレフタレートフィルムを印刷基材として採用すると、見当問題は解決するが、こんどは成形性が悪くなり、浅絞りしかできず、容器中央部で、たとえば15mmを越える深さの深絞り成形品を得るのは難しいと言う問題があった。
この提案では、深絞り容器底材に用いる積層体の最外層に、融点が210〜224℃の範囲にあり、かつ印刷ピッチ寸法精度が±0.1%の範囲にある変性ポリエステル系樹脂フィルム層を積層してなり、印刷ピッチ寸法精度が±0.1%の範囲の印刷ピッチ寸法安定性と真空圧空成形による深絞り成形性を同時に満足することを特徴とする深絞り容器底材によって上記の問題が解決するとされているが、通常の延伸PETフィルムよりも低融点の特殊な変性ポリエステル系樹脂フィルムを用いることにより材料単価が高くなり、絞り適性がやや劣るものとなっていた。
さらに保型性を改良した特許文献3の提案においては上記の欠点がより顕著なものとなっている。
サンプルとしてはポリエステル系樹脂フィルム1(東洋紡:ET510:14μm)およびポリエステル系樹脂フィルム2(東洋紡:DE012:18μm)、比較対照としては、変性ポリエステル系樹脂フィルム(東レフィルム加工:F865:16μm)を用いた。処理温度は80℃〜140℃、処理時間は10分とした。結果は表1に示した。
一般的な延伸PETフィルム12μm(東洋紡:E5100)の加熱収縮率は150℃30分で流れ方向に1.4%、幅方向に0.2%であるから、深絞り適性に関しては(優)ポリエステル系樹脂フィルム2>>変性ポリエステル系樹脂フィルム≧ポリエステル系樹脂フィルム1>>一般的な延伸PETフィルム(劣)のような関係が期待できる。このような考えに基づいて検討を進めた結果、本発明の深絞り容器用底材に到達した。
前記ポリエステル系樹脂フィルム層の融点が240〜265℃の範囲であり、120℃、10分間の条件で加熱したときの収縮率がフィルムの流れ方向で1%以上、幅方向で0.5%以上であり、前記積層体の印刷ピッチ寸法精度が±0.1%の範囲にあることを特徴とする深絞り容器用底材である。
ージアップ、店頭における訴求効果も良くなり、更に、内容表示量を増やす事で消費者により的確な情報提供が可能となる等の効果を発揮するものである。
さらに本発明の深絞り容器底材は従来の深絞り充填シール機を用いて上記の効果を有する深絞り容器を高価な材料をなるべく使用しないで安価に製造することを可能にしたものである。
本発明の深絞り容器用底材を用いた深絞り容器の一例の外観は図1(A)に示されるように中央部に内容物を充填する成形部(5)を有し、周辺の斜線部(3)において、蓋材(1)と底材(2)がヒートシールされ、上部にハンガー陳列用のパンチホール(6)を
有している。図1(B)は、図1(A)におけるA−A’線での断面であり、点線(7)は底材の深絞り成形が充分でない状態を示している。
図2で示されるように、本発明による深絞り容器底材の積層構成は外面から、ポリエステル系樹脂フィルム層(8)/印刷層(9)/接着剤層(10)/酸素バリアー層(11)/強度層(12)/シーラント層(13)となっている。なお、酸素バリアー層と強度層の順を入れ換えてもよい。
このポリエステル系樹脂フィルム(8)は、融点が240〜265℃の範囲にあり、120℃、10分間の条件で加熱したときの収縮率がフィルムの流れ方向で1%以上、幅方向で0.5%以上で、かつ、印刷ピッチ寸法精度が±0.1%の範囲にあるポリエステル系樹脂フィルムである。
このフィルムの裏面には、図3に示すような多面付けのレイアウトで多色グラビア印刷が行われ、該フィルム両端にはレジスターマーク(14)が同時に印刷され、多色刷りの見当合わせと、ピッチ寸法管理に使用される。
成形、ヒートシールは一般にワンショット6面付でなされるため、底材は流れ方向に製品2個分だけ送られるので、このピッチ寸法Pを作業管理基準としている。これまでの経験あるいは実績からいってP寸法精度は前述の目標精度である±0.1%の範囲に納まることが必要である。
先ず、底材(2)は底材供給ロール(15)より巻き取り状で供給され、加熱部(16)で加熱され、直ちに成形金型(17)で真空圧空成形が行われる。次に充填部(18)にて、内容物を充填後、真空・シール部(20)で、蓋材供給ロール(19)から供給される蓋材フィルム(1)と合体し、脱気とシールが殆ど同時に行われ、最後にカッター(21)により製品サイズにカットされる。以上の工程で、底材(2)は機械的に流れ方向に定められた印刷ピッチ寸法に合わせて、一定の長さだけ間欠的に送られる。
刷とシール位置の見当は狂いが生じてくる。また蓋材印刷との見当も合わせにくくなる。
尚、蓋材と底材の印刷見当は特に目に付きやすく、大きく狂ってくると見苦しい製品となる。従って、蓋材側には、テンションコントロール機構を備えている。
蓋材の印刷ピッチ寸法は底材よりやや少なく設定されていて、光電管22で底材が正位置にきたことをキャッチしたら、底材は静止し、直ちに蓋材に約100Kgのテンションをかけて蓋材ピッチを伸ばして底材ピッチに合わせてからシールする自動見当合わせ方式がとられている。
ポリエステル系樹脂フィルム14μmの裏面に図3で示すような6面付けのレイアウトでポリウレタンインキによる多色グラビア印刷を行い基材1を作成した。図3におけるP寸法は600mmとした。
この印刷面に2液性ポリウレタン接着剤を用いて基材2として多層フィルム80μm(住友ベークライト:CEL−D4548)を積層して深絞り容器用底材を製造した。
最外層のポリエステル系樹脂フィルムには、東洋紡のポリエステル系樹脂フィルムET510を使用した(表2)。
印刷ピッチ寸法精度の指標として600mmピッチに対する印刷流れ方向変化(mm)および、深絞り成形性の指標として成形金型中心での絞り深さ(mm)を測定した。結果は表3に記載した。
ポリエステル系樹脂フィルム18μmの裏面に図3で示すような6面付けのレイアウトでポリウレタンインキによる多色グラビア印刷を行い基材1を作成した。図3におけるP寸法は600mmとした。
この印刷面に2液性ポリウレタン接着剤を用いて基材2として多層フィルム80μm(住友ベークライト:CEL−D4548)を積層して深絞り容器用底材を製造した。
最外層のポリエステル系樹脂フィルムには、東洋紡のポリエステル系樹脂フィルムDE012を使用した(表2)。
印刷ピッチ寸法精度の指標として600mmピッチに対する印刷流れ方向変化(mm)および、深絞り成形性の指標として成形金型中心での絞り深さ(mm)を測定した。結果は表3に記載した。
変性ポリエステル系樹脂フィルム16μmの裏面に図3で示すような6面付けのレイアウトでポリウレタンインキによる多色グラビア印刷を行い基材1を作成した。図3におけるP寸法は600mmとした。
この印刷面に2液性ポリウレタン接着剤を用いて基材2として多層フィルム80μm(住友ベークライト:CEL−D4548)を積層して深絞り容器用底材を製造した。
最外層のポリエステル系樹脂フィルムには、東レフィルム加工の変性ポリエステル樹脂フィルムF865(融点210〜224℃)を使用した(表2)。
印刷ピッチ寸法精度の指標として600mmピッチに対する印刷流れ方向変化(mm)および、深絞り成形性の指標として成形金型中心での絞り深さ(mm)を測定した。結果は表3に記載した。
一般ポリエステル樹脂フィルム12μmの裏面に図3で示すような6面付けのレイアウ
トでポリウレタンインキによる多色グラビア印刷を行い基材1を作成した。図3におけるP寸法は600mmとした。
この印刷面に2液性ポリウレタン接着剤を用いて基材2として多層フィルム80μm(住友ベークライト:CEL−D4548)を積層して深絞り容器用底材を製造した。
最外層の一般ポリエステル樹脂フィルムには、東洋紡の延伸ポリエステル樹脂フィルムE5100を使用した(表2)。
印刷ピッチ寸法精度の指標として600mmピッチに対する印刷流れ方向変化(mm)および、深絞り成形性の指標として成形金型中心での絞り深さ(mm)を測定した。結果は表3に記載した。
印刷流れ方向変化の許容幅は±0.6mm(±0.1%)、成形金型中心での絞り深さの目標値は13mm以上である。
比較例1の底材は深絞り成形性と印刷ピッチ寸法精度は満たしているが、成形性を向上させるために材料に変性ポリエステル樹脂を使用することによって製造コストの上昇を招いてしまう側面があり低融点であることの物性的な耐性範囲の不安と相俟って改良が期待されていたものである。
以上の比較テストで明らかなように、本発明は深絞り容器底材の印刷ピッチ寸法安定性と深絞り成形性を同時に満足させる安価な底材の供給を可能としたものである。
2…底材
3…ヒートシール部
4…底材成形部の印刷
5…成形部
6…パンチホール
7…不十分な成形
8…最表面のポリエステル系樹脂フィルム層
9… 印刷層
10…接着剤層
11…酸素バリアー層
12…強度層
13…シーラント層
14…レジスターマーク
15…底材供給ロール
16…加熱部
17…成形部
18…充填部
19…蓋材供給ロール
20…脱気・シール部
21…カッター
22…光電管
P…印刷ピッチ管理用寸法
Claims (1)
- 最外層から順にポリエステル系樹脂フィルム層、印刷層、酸素バリア層、耐ピンホール性と強度を付与する強度層、シーラント層を積層した積層体からなる深絞り容器用底材であって、
前記ポリエステル系樹脂フィルム層の融点が240〜265℃の範囲であり、120℃、10分間の条件で加熱したときの収縮率がフィルムの流れ方向で1%以上、幅方向で0.5%以上であり、前記積層体の印刷ピッチ寸法精度が±0.1%の範囲にあることを特徴とする深絞り容器用底材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012285365A JP6171338B2 (ja) | 2012-12-27 | 2012-12-27 | 深絞り容器用底材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012285365A JP6171338B2 (ja) | 2012-12-27 | 2012-12-27 | 深絞り容器用底材 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2014124911A JP2014124911A (ja) | 2014-07-07 |
JP6171338B2 true JP6171338B2 (ja) | 2017-08-02 |
Family
ID=51404816
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012285365A Active JP6171338B2 (ja) | 2012-12-27 | 2012-12-27 | 深絞り容器用底材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6171338B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6682218B2 (ja) * | 2015-09-07 | 2020-04-15 | 株式会社クレハ | 深絞り成形用多層フィルム及びその製造方法 |
JP6917213B6 (ja) * | 2017-06-27 | 2021-09-08 | ダイセルバリューコーティング株式会社 | 食品包装用成形体及びその底材 |
Family Cites Families (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3753864B2 (ja) * | 1998-05-27 | 2006-03-08 | 三菱樹脂株式会社 | 深絞り成形用印刷積層フィルム |
JP3191155B2 (ja) * | 1999-01-08 | 2001-07-23 | 大日本印刷株式会社 | 深絞り容器底材 |
JP4495912B2 (ja) * | 2003-01-14 | 2010-07-07 | 三菱樹脂株式会社 | 多層フィルムおよび容器 |
JPWO2004065121A1 (ja) * | 2003-01-23 | 2006-05-18 | 大倉工業株式会社 | 深絞り容器底材用積層フィルム |
WO2006040973A1 (ja) * | 2004-10-15 | 2006-04-20 | Kureha Corporation | 内部に空隙を有する肉塊の包装体およびその製造方法 |
JP4889075B2 (ja) * | 2005-02-17 | 2012-02-29 | 株式会社クレハ | 深絞り包装用多層フィルムおよびそれからなる深絞り包装用容器 |
JP5519895B2 (ja) * | 2005-05-27 | 2014-06-11 | 昭和電工パッケージング株式会社 | 電池ケース用包材及び電池用ケース |
-
2012
- 2012-12-27 JP JP2012285365A patent/JP6171338B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014124911A (ja) | 2014-07-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
EP3168043B1 (en) | Heat-shrinkable multilayer film | |
ES2409173T3 (es) | Material de embalaje | |
JP2004115066A (ja) | 深絞り包装方法及び深絞り包装用微収縮性フィルム | |
JP6171338B2 (ja) | 深絞り容器用底材 | |
JP3191155B2 (ja) | 深絞り容器底材 | |
JP3150230B2 (ja) | 深絞り容器底材、および深絞り容器底材の製造方法 | |
US5948490A (en) | Printed cook-in shrink film | |
JP2019006422A (ja) | 包装袋および積層体 | |
US20190389187A1 (en) | Thermoformable transparent packing made of polyester with a lower foil and an upper foil, process for production thereof and use thereof | |
JP2808262B2 (ja) | 深絞り用包装材料、それを使用した深絞り成形容器および包装体 | |
JP2000025067A (ja) | インモ−ルドラベリング用ラベルおよびそれを使用したインモ−ルドラベル成形容器 | |
JP2007022613A (ja) | 高意匠紙カップ | |
JP2003200919A (ja) | インモールドラベル容器およびその成形方法 | |
JP2007099324A (ja) | 深絞り成形容器およびそれを用いた包装体 | |
WO2004065121A1 (ja) | 深絞り容器底材用積層フィルム | |
JP2000025068A (ja) | インモ−ルドラベリング用ラベルおよびそれを使用したインモ−ルドラベル成形容器 | |
JP2019038188A (ja) | 包装用容器の蓋体用フィルム及び食品包装パッケージ | |
JP3878638B2 (ja) | 包装用フィルムの製造方法 | |
JP6881151B2 (ja) | 深絞り成形用フィルム及び深絞り包装体 | |
JPS59103861A (ja) | 包装体 | |
JP6205691B2 (ja) | 深絞り成形用包装材料 | |
JPH11226989A (ja) | インモ−ルドラベリング用ラベル | |
JP2007030929A (ja) | 蓋材 | |
JP2020026127A (ja) | 積層体及び該積層体で構成される袋 | |
JP2013112359A (ja) | 深絞り容器、及びその製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20151120 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20160920 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20161018 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20161208 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20170606 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20170619 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6171338 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |