JP6171140B1 - 釣り用仕掛具 - Google Patents

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【課題】一般的なエギを使い、簡単に確実にセットできて、キャスティング時の姿勢安定性に優れしかも引き寄せる時におけるバランスの良い釣り用仕掛具を提供する。【解決手段】本発明の釣り用仕掛具は、前方部側にウエイト12を設けると共に、同前方部に接続部13を、後方部に針部14をそれぞれ設けたエギ10と、前記エギ10の全長に比し1.1〜2.0倍の長さを有し、エギ10の接続部13に接続され、先端部に釣り糸2を接続するためのリング状掛止部22を設けた、弾性力を有するハリス20と、から成る釣り用仕掛具。【選択図】図1

Description

本発明は、本体部の前方部にウエイトを有すると共に、同前方部に接続部を、後方部に前方部方向を向いた傘状針部を有するエギを備えた釣り用仕掛具に関する。
エギは軽量の本体部とウエイトを有しており、一般的に引き寄せる時における疑似効果を醸し出すために、ウエイトは本体部の前方部側または中央部に位置している。ところが、このようなウエイトバランスをとると、キャスティング時にエギの飛行方向先端部に重心が位置せず、飛行時におけるエギの姿勢が不安定となって飛行距離が伸び難いという問題があった。
そこでキャスティング時にエギの飛行方向先端に重心を位置する体勢を確保するため、例えば特許文献1に示すように鋼球を移動可能に構成したり、特許文献2に示すように前後方向に設けた金属線に移動可能に錘部を設けたものが提案されている。
また、特許文献3には疑似餌の本体部の後方部に釣り糸(ライン)を仮止めするための仮止め具を設け、この仮止め具は前記釣り糸(ライン)に沿って移動自在な小片と、前記小片及び前記後方部に嵌合させる嵌合手段とを備え、前記仮止具により前記ラインを後方部に仮止めした状態で前記前方部が下側となり、前記小片は疑似餌の着水時に上方へ移動して前記嵌合が解除されることにより前記仮止めが解除される釣り用仕掛けが提案されている。
また、特許文献4には、突起物と一体になったパイプを用いて、ルアー(エギ)をより遠方へキャストするための補助具が提案されている。
特開2001−299154 特開2002−360125 特開2007−330164 実登3174815
前記特許文献1及び特許文献2は、最も力が作用するウエイトに関する部分が可動するように構成されており、力が作用する分損傷もし易く堅牢に制作するためにコスト高となり、また、構成が複雑となっていた。そのため、ウエイト可動式のエギを使用している釣り人は極少数である。
前記特許文献3は、釣り竿から伸びる釣り糸(ライン)に設けた移動自在な小片を疑似餌本体の最後部に設けた仮止め具(真直ぐなピン)に嵌合させて、疑似餌をぶら下げた状態でキャストするものであり、安価に提供できるが、小片をピンに嵌合するため釣り糸(ライン)が損傷し易いと共に、キャスティング時に釣り糸(ライン)が針部に触れる可能性も高いため、前記釣り糸(ライン)が損傷し切れてしまう問題を有していた。更に、着水しても前記小片がピンから外れず疑似餌が前後逆さまとなって機能しないと言った問題も生じるものであった。なお、ここで用いる仮止め具を有する疑似餌は、一般に市販されている疑似餌を用いることができないため、殆ど使用されていないのが実状である。
これに対し、前記特許文献4の補助具は一般的なエギを使うもので、キャストする際に突起物と一体となったパイプに通した釣り糸(ライン)をエギの接続部(アイ)に連結しエギ後部の針をパイプ上の突起物に引っ掛ける、または針の先端を突き刺すことにより、頭部すなわち重心を飛行方向前方に位置させかつ釣り糸(ライン)を飛行体の後方(針部)で引っ張る態勢になって飛行距離を伸ばしている。この補助具では、針を補助具の突起物に引っ掛ける(または突き刺す)時の力加減や位置の微妙な違いで針がキャスト動作の直前直後に外れて飛行姿勢を崩す、あるいは着水しても針が補助具から外れずエギが前後逆さまとなり機能しないといった問題を特許文献3同様有していた。
また、前期特許文献4の補助具のパイプはその太さゆえに水の抵抗が大きく疑似餌の動きが不自然になる問題も有していた。
本発明は、前記問題点に鑑みなされたもので、本体部の前方部側にウエイトを有すると共に、同前方部に接続部(アイ)を、後方部に前方部方向を向いた傘状針部を有する一般的なエギを、簡単且つ確実にセットできて、キャスティング時の姿勢安定性に優れ、しかも引き寄せる時におけるバランスの良い釣り用仕掛具を提供することを目的とする。
本発明の釣り用仕掛具は、前方部側にウエイトを設けると共に、同前方部に接続部(アイ)を、後方部に前方部方向を向いた傘状針部をそれぞれ設けたエギと、
前記エギ全長に比し1.1〜2.0倍の長さを有し、エギの接続部(アイ)に接続され、先端部に釣り糸(ライン)を接続するためのリング状掛止部を設けた、撓み方向の弾性力を有する直線形状のハリスと、
から成る釣り用仕掛具であって、
キャスティング時には、前記ハリスを弓形形状に撓ませて、先端のリング状掛止部をエギの前方部方向を向いた傘状針部に引っ掛けることにより、同ハリスに生じる直線形状に戻ろうとする付勢力によって前記傘状針部に保持せしめ、
着水時には、その着水時の衝撃による前記ハリスの更なる撓みによって前記リング状掛止部をエギの前方部方向を向いた傘状針部から解除すると同時に、同ハリスに生じる直線形状に戻ろうとする付勢力によって直線形状に戻すようにしたことを特徴としている。
第2に、前記撓み方向の弾性力を有する直線形状のハリスを、フロロカーボン製又はワイヤー製としたことを特徴としている。
リング状掛止部をエギの前方部方向を向いた傘状針部に引っ掛けた際に、弓形形状に撓んだハリスには、その撓み方向の弾性力により直線形状に戻る方向の付勢力が生じるため、リング状掛止部がエギの前方部方向を向いた傘状針部から容易に外れることがない利点を有する。
これにより、キャスティング時に、エギはウエイトのある頭部を飛行方向前方に位置した姿勢で釣り糸(ライン)を引っ張って飛行すると共に、リング状掛止部がエギの前方部方向を向いた傘状針部から外れず体勢を維持して飛行するので、素人でも安定して且つより遠くまで飛ばすことができる利点を有する。
着水時にエギの前方端部が水面にぶつかった衝撃により、前記ハリスがその撓み方向の弾性力によって更に弓形形状に撓むため、リング状掛止部がエギの前方部方向を向いた傘状針部から弾かれるように外れると同時に、同ハリスは自己の直線形状に戻る方向の付勢力によって直線形状に戻るので、水中でエギは本来の体勢に戻りエギの自然な動きが確保できる利点を有する。
また、キャスティング時において、ハリスは弓形形状に撓んでエギとの間に空間を有すると共に、着水時において、リング状掛止部がエギの前方部方向を向いた傘状針部から外れると、ハリスはエギから離れる方向に弓形形状から元の直線形状に戻るため、同ハリスがエギ本体やウエイト及び傘状針部に絡むこともなく、且つこれらをハリスの撓み方向の弾性力をうまく利用して成し得るので、安定したキャストとトラブルの少ない釣りを提供できる利点を有する
また、リング状掛止部をエギの前方部方向を向いた傘状針部に引っ掛ける作業も簡単且つ容易で、使用者の釣り技量に頼らず、又失敗もなく安定した釣りを提供できる利点を有する。しかも、エギの前方部方向を向いた傘状針部を、ハリスの係止部材として兼用してなるので、既存の一般的なエギを使用でき安価に釣り用仕掛具を提供できる利点を有する
本発明の釣り用仕掛具を示す説明図である。 本発明の釣り用仕掛具のリング状掛止部をエギの前方部方向を向いた傘状針部に掛止した状態を示す説明図である。 図2におけるリング状掛止部とエギの前方部方向を向いた傘状針部との掛止状態を示す部分拡大説明図である。 本発明の釣り用仕掛具の飛行状態を示す説明図である。 本発明の釣り用仕掛具の着水時の状態を示す説明図である。 本発明の釣り用仕掛具の水中における状態を示す説明図である。 本発明の釣り用仕掛具のリング状掛止部の他の実施例を示し、同リング状掛止部にエギの前方部方向を向いた傘状針部を掛けた状態を示す部分拡大説明図である。
以下本発明の一実施例を示す釣り用仕掛具について、図1及び図2を用いて詳細に説明する。
図1及び図2に示すように、釣り用仕掛具1は、エギ10と、ハリス20と、から大略構成している。
前記エギ10は、図1に示すように軽量合成樹脂等で形成されたエギ本体部11の前方部側にウエイト12を設けると共に、同前方部に接続部(アイ)13を、又後方部にイカ等の獲物を捕らえるための例えば2段に連なった前方部方向を向いた傘状針部14を設けている。
一方、前記ハリス20は、例えばフロロカーボン製又はステンレスワイヤー製などの細く柔軟で且つ張りがある材質で構成して成り、柔軟ではあるが撚れ、ちじれがなく張りがある撓み方向の弾性力を有する直線形状のハリスとしている。
また、ハリス20の長さLHを前記エギ10の全長Lに対して大略1.1L〜2.0Lの長さとし、その一端側に連結具21を設け、同連結具21を前記エギ10の前方部に設けた接続部(アイ)13に回動自在に接続する一方、他端側に前記エギ10の前方部方向を向いた傘状針部14に引掛けるためのリング状掛止部22を設けてなり、このリング状掛止部22に釣り糸(ライン)2が接続される。
なお、前記ハリス20と連結具21及びリング状掛止部22との装着は、例えば図示しないステンレススリーブでそれぞれかしめ固定してなり、図1及び図2に示すように釣り糸(ライン)2がかしめた部分に接触しても傷付けないようにこの部分を被服管(ビニールパイプや熱収縮管)23で保護している。
次に、その使用方法について図1乃至図5を用いて以下説明する。
図1に示すキャスト前の状態の釣り用仕掛具1において、撓み方向の弾性力を有するハリス20の先端側を持って、図2に示すように弓形形状に撓ませた状態で、図3に示すように先端のリング状掛止部22をエギ10の前方部方向を向いた傘状針部14に引掛け、図2に示すように同エギ10を逆さま状態、即ち頭を下にした状態でぶら下げる。この際、ハリス20の長さLHをエギ10の全長Lに対して大略1.1L〜2.0Lの長さとしているので、同ハリス20はエギ10の接続部(アイ)13と針部14との間で弓形形状状態で位置するが、ハリス20自身の撓み方向の弾性力によって直線形状に戻ろうとする付勢力が生じ、リング状掛止部22がエギ10の前方部方向を向いた傘状針部14から容易に外れない。
この状態で竿を振ると、エギ10はウエイト12のある頭部を最も外周側にして円弧を描くように動くことになり、キャスティング時、図4に示すようにエギ10のウエイト12のある頭部を飛行方向前方にして後方部の傘状針部14で釣り糸(ライン)2を引っ張って飛行する。
この際、上述したようにハリス20の直線形状に戻ろうとする付勢力により前記リング状掛止部22がエギ10の前方部方向を向いた傘状針部14から容易に外れることもなく、図4に示す安定した体勢を維持して飛行するので、素人でも遠くへ飛ばすことが可能とる。
また、キャスティング時、ハリス部20はエギ10の接続部(アイ)13と傘状針部14との間で弓形形状を保ち同エギ10との間に空間を確保した離間状態であるので、ハリス20がエギ本体11やウエイト12及び傘状針部14に絡むこともなく安定したキャストを提供できる。
しかる後、エギ10の先端側が水面に着水すると、図5に示すように引いていた釣り糸(ライン)2が緩むと同時に、着水時の衝撃によってハリス20が更に撓み、同ハリス20のリング状掛止部22がエギ10の前方部方向を向いた傘状針部14から弾かれるように外れる。そして、リング状掛止部22が前方部方向を向いた傘状針部14から外れると同時に、ハリス20はその撓み方向の弾性力による直線形状に戻ろうとする付勢力によって弓形形状から直線形状に戻るので、図6に示すようにエギ10は速やかにエギ本来の体勢になる。さらに竿とリールを操作して釣り糸(ライン)2に張力を与え引き寄せ操作を行うと、エギ10は前方部側に設けたウエイト12で通常通り微妙なバランスをとりながら前進することが可能となる。
なお、ハリス20が弓形形状から直線形状に戻る際にも、同ハリス20はエギ10から離れる方向に撓むので、エギ本体11やウエイト12及び傘状針部14に絡むこともない。
上述したようにハリス20の撓み方向の弾性力をうまく利用して成るので、リング状掛止部22をエギ10の前方部方向を向いた傘状針部14に引っ掛ける作業も簡単且つ容易に行うことができ操作性が良いと共に、この両者の離脱作業も簡単且つ確実に行え、使用者の釣り技量に頼らず、又トラブルも少なく安定した釣りを提供できる。
しかもこれらは、エギの前方部方向を向いた傘状針部を、ハリスの係止部材として兼用してなるので、既存の一般的なエギを使用でき安価に釣り用仕掛具を提供することができる。
次に、他の実施例を示す釣り用仕掛具について図7を用いて説明する。なお、実施例1と共通部分は同じ番号を付し説明を省略する。
前記実施例1では、ハリス20の他端側に直接リング状掛止部22を設けていたが、図7に示すように前記リング状掛止部22を、リング体22−1と同リング体22−1に接続されたスナップ掛止部22−2とで構成し、このスナップ掛止部22−2を用いてエギ10の前方部方向を向いた傘状針部14に掛止すると共に、同スナップ掛止部22−2に釣り糸(ライン)2を接続するようにしても何等構わない。
1 釣り用仕掛具
2 釣り糸(ライン)
10 エギ
11 エギ本体部
12 ウエイト
13 接続部(アイ)
14 傘状針部
20 ハリス
21 連結具
22 リング状掛止部
22−1 リング体
22−2 スナップ掛止部
23 被服管

Claims (2)

  1. 前方部側にウエイトを設けると共に、同前方部に接続部(アイ)を、後方部に前方部方向を向いた傘状針部をそれぞれ設けたエギと、
    前記エギ全長に比し1.1〜2.0倍の長さを有し、エギの接続部(アイ)に接続され、先端部に釣り糸(ライン)を接続するためのリング状掛止部を設けた、撓み方向の弾性力を有する直線形状のハリスと、
    から成る釣り用仕掛具であって、
    キャスティング時には、前記ハリスを弓形形状に撓ませて、先端のリング状掛止部をエギの前方部方向を向いた傘状針部に引っ掛けることにより、同ハリスに生じる直線形状に戻ろうとする付勢力によって前記傘状針部に保持せしめ、
    着水時には、その着水時の衝撃による前記ハリスの更なる撓みによって前記リング状掛止部をエギの前方部方向を向いた傘状針部から解除すると同時に、同ハリスに生じる直線形状に戻ろうとする付勢力によって直線形状に戻すようにしたことを特徴とする釣り用仕掛具。
  2. 前記撓み方向の弾性力を有する直線形状のハリスを、フロロカーボン製又はステンレスワイヤー製としたことを特徴とする請求項1に記載の釣り用仕掛具。
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