JP6168389B2 - メッキ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、微小な粒子表面に電気メッキ膜を形成するメッキ装置に関する。
微小な粒子表面に電気メッキ膜を形成する技術は、例えば、Cu粒子表面に半田メッキ膜を形成したCuコア半田ボールを得るために用いられている。このようなCuコア半田ボールは、半導体パッケージの、BGA(Ball Grid Allay)やCSP(Chip Scale Package)等で入出力端子用バンプとして用いられている。
そして、上記の電気メッキ膜形成に用いられるメッキ装置には、特許文献1のメッキ装置が知られている。このメッキ装置は、複数のコアボール(粒子)とメッキ液を収納可能なメッキ室を備えていて、そのメッキ室には、メッキ室の周壁面に沿って旋回するようにメッキ液を供給するメッキ液供給管と、旋回流の中心軸に沿ってメッキ室内に排出口を開口するメッキ液排出管と、メッキ室の底面に陰極と、陰極から離れた位置に陽極とが配置されている。
特許文献1のメッキ装置では、メッキ液は、メッキ室の周壁面に沿って旋回しながら底面側に向かって流下した後、底面において旋回流を形成し、旋回の中心軸に開口する排出口から排出される。そして、複数のコアボールは、メッキ液に乗ってメッキ室の底面近傍で旋回運動をしつつ撹拌されと共に、旋回運動の遠心力の作用により排出口への流出が阻止され、メッキ室の周壁面に沿った旋回運動をし続ける。その結果、コアボール同士の凝集は抑制され、コアボール表面には均一な膜厚のメッキ膜が形成される。なお、この技術におけるメッキ液の流れだけを見ると、分級装置として一般に知られている液体サイクロンの液体の流れに近似させることができる。
特開2011−74482号公報
しかし、特許文献1のメッキ装置では、微小なコアボール(具体的には直径10μm以下のコアボール)を処理しようとすると、コアボールに作用する旋回運動の遠心力が小さく、コアボールがメッキ室に留まらずメッキ液と共に排出口から排出されてしまう問題があった。また、旋回運動の遠心力だけでは、メッキ室の底面にある陰極にコアボールを強く接触させることが難しく、コアボールに均質なメッキができない場合もあった。
本発明は、上記従来技術の課題に鑑み、微小な粒子表面に電気メッキ膜を効率良く形成することが可能なメッキ装置を提供するものである。
本発明のメッキ装置は、粒子群とメッキ液とを収納して、該粒子群に電気メッキを行なうメッキ室と、前記メッキ室に遠心力を付与する回転装置とを具備するメッキ装置であって、前記メッキ室は、メッキ液の供給口を有する周壁と、該周壁の一方の縁に接続された底面と、該底面と対向する位置に開口したメッキ液の排出口と、該メッキ液排出口に接続しメッキ液を排出させるメッキ液排出管と、メッキ液に浸漬する位置に配置された陽極と、前記底面近傍に配置された陰極とを備え、且つ、前記供給口から供給したメッキ液を、前記周壁に沿って前記底面に向かう旋回流にした後、前記底面の中央から前記排出口に向かう浮上流にするものであり、前記回転装置は、前記メッキ室の前記底面方向に遠心力を付与するよう、前記メッキ室を回転させるものである。

また、本発明のメッキ装置では、前記周壁が、前記底面に向かって縮径するテーパ面であることが好ましい。
また、本発明のメッキ装置では、前記メッキ室の回転軸が、前記メッキ室におけるメッキ液の旋回軸に直交していることが好ましい。
また、本発明のメッキ装置では、前記メッキ室が、前記メッキ室の回転軸を対称に、複数配置されていることが好ましい。
また、本発明のメッキ装置では、前記メッキ室の回転軸にメッキ液排出管が設けられ、前記メッキ室のメッキ液が、前記排出口から前記メッキ液排出管に排出されることが好ましい。
本発明のメッキ装置によれば、粒子群をメッキ液の流れに乗せ、メッキ室の底面近傍を旋回運動させつつ撹拌させることができるので、個々の粒子同士の凝集を抑制しながら、粒子表面にメッキ膜を形成することができる。そして、粒子群を構成する個々の粒子が、直径10μm以下の微小な粒子であっても、粒子群にはメッキ室の底面方向の遠心力が作用するので、粒子をメッキ液の排出口に流出させずにメッキ室に留めることができ、個々の粒子表面にメッキ膜を形成することができる。
本発明の第1実施形態に係るメッキ装置の概略構成を示す正面図である。 図1の分岐ポートの、A−A断面図である。 図1の分岐ポートをメッキ室の中心軸と垂直で、且つ、メッキ室のメッキ液の供給口を二分する面Pで切断した垂直断面図である。 本発明の第2実施形態に係るメッキ装置の分岐ポートを、メッキ室の中心軸を含む水平面で切断した水平断面図である。 本発明の第3実施形態に係るメッキ装置の分岐ポートを、メッキ室の中心軸を含む水平面で切断した水平断面図である。
以下、本発明のメッキ装置について、図面を参照しながら説明する。以下の実施形態は、球状の金属コアボール(粒子)表面にメッキ膜を形成する電気メッキ装置について説明するものであるが、本発明のメッキ装置は、これら実施形態の構成に限定されるものではない。例えば、本発明のメッキ装置は、球状の粒子のみならず、長軸と短軸を有する針状や楕円球状の粒子や、形状的特徴のない不定形の粒子表面にメッキ膜を形成するメッキ装置にも適用することができる。そして、電極に電圧を印加しなければ、無電解メッキにも使用することができる。
[第1実施形態]
まず、本発明の第1実施形態のメッキ装置について、図1から図3を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1実施形態に係るメッキ装置1の概略構成を示す正面図であり、図2は、図1の分岐ポート4の、A−A断面図であり、図3は、図1の分岐ポート4をメッキ室7a、7bの中心軸Lと垂直で、且つ、メッキ室7bのメッキ液の供給口7hbを二分する面Pで切断した垂直断面図である。
図1に示すように、本実施形態のメッキ装置1は、供給ポート3と、分岐ポート4と、集合ポート5と、メッキ液排出管6とを有する回転ユニット2を備えると共に、回転軸kを中心に回転ユニット2を回転できる駆動部11を備えている。なお、本発明を構成する回転装置は、駆動部11により構成される。
次に、回転ユニット2について詳細に説明する。
供給ポート3は、内部にメッキ液流路3aが形成されていて、ベアリング3cを介して分岐ポート4に支持されている。
そして、分岐ポート4は、内部にメッキ液流路4aとメッキ液流路4aに接続する2室のメッキ室7a、7b(空間)が形成されていて、集合ポート5に接続されている。
そして、供給ポート3と分岐ポート2との隙間には、回転シール3bが装着されていて、メッキ液が、供給ポート3と分岐ポート4との隙間からベアリング3c方向に浸透しないようにしている。
次に、本実施形態のメッキ室7a、7bについて説明する。図2及び図3に示すように、2室のメッキ室7a、7bは、各々周壁7ga、7gbを備えていて、これら周壁7ga、7gbは、各々キャップ8a、8bに向かって縮径するテーパ面に形成されている。そして、キャップ8a、8bは、各々メッキ室7a、7bの縮径側端を塞ぐよう取り付けられていて、メッキ室7a、7bの底面を形成している。
そして、2室のメッキ室7a、7bは、互いの拡径方向が対向され、各々の中心軸Lが同軸上に配置されると共に、図1の回転軸kに垂直な平面内に配置されている。
また、メッキ液流路4aは途中で分岐され、メッキ室7a、7b各々の、周壁7ga、7gbの接線方向に開口して、メッキ液の供給口7ha、7hbが形成されている。
ここで、メッキ室7a、7bの周壁7ga、7gbは、必ずしもキャップ8a、8bに向かって縮径するテーパ面でなくても良く、例えば、縮径しない円筒状の周壁7ga、7gbにしても良い。しかし、周壁7ga、7gbを円筒状にすると、後で説明するように、メッキ液の旋回流がキャップ8a、8b方向に流下し難くなり、コアボールを電極表面で旋回運動させ難くなる。よって、周壁7ga、7gbは、キャップ8a、8bに向かって縮径するテーパ面にすることが好ましい。
また、メッキ室7a、7bの中心軸Lは、必ずしも回転軸kに垂直な平面内に配置されなくても良い。しかし、後で説明するように、回転軸k周りの遠心力の作用により、コアボールがメッキ液と共に排出されないようにするには、遠心力を中心軸L方向に作用させることが効果的であり、中心軸Lを回転軸kと垂直な平面内に配置されることが好ましい。
また、メッキ室7a、7bの中心軸は、必ずしも同軸上に配置されなくても良い。しかし、分岐ポート4の回転バランスを考えると、メッキ室7a、7bの中心軸は同軸上に配置されることが好ましい。また、メッキ室を複数配置する場合、複数のメッキ室は回転軸kを軸に対称に配置されることが好ましい。
また、図1に示すように、回転ユニット2を構成する集合ポート5は、内部にメッキ液流路5aが形成されていて、分岐ポート4に接続されている。そして、メッキ液流路5aは、メッキ室7a、7b内部の底面(即ち、キャップ8a、8b)と対向する位置に開口して、メッキ液の排出口5bが形成されている。
そして、メッキ液排出管6は、内部にメッキ液流路6aが形成されていて、集合ポート5の下方に接続されている。そして、メッキ液排出管6は、ベアリング9aを介してベアリングホルダ8に支持されている。
そして、供給ポート3、メッキ室7a,7bが形成された分岐ポート4、集合ポート5、メッキ液排出管6を含む回転ユニット2は、ベアリングホルダ6cを架台12に固定して直立され、回転軸kを中心に回転できるようになっている。なお、分岐ポート4は、ベアリング3cを介して供給ポート3に接続されているので、供給ポート3から独立して回転できるようになっている。
そして、分岐ポート4に形成されたメッキ室7a、7bでは、メッキ液の排出口5aa、5abの先端外周部に、陽極9aa、9abが取り付けられ、底面を形成するキャップ8a、8bのメッキ室7a、7b側に、各々陰極9ba、9bbが取り付けられている。言い換えれば、キャップ8a、8bは、周壁7ga、7gbの一方の縁に接続されることで、メッキ室7a、7bの一端を塞ぐ底面を形成し、陰極9ba、9bbは、キャップ8a、8bに支持されて配置されている。
そして、陽極9aa、9baは、集合ポート5とメッキ液排出管6に埋設されたリード線9cと、回転式通電電極(スリップリング)9eを介して、直流電源10の正極に接続され、陰極9ba、9bbは、キャップ8a、8bとメッキ液排出管6に埋設されたリード線9dと、回転式通電電極(スリップリング)9fを介して、直流電源10の負極に接続されている。
ここで、陽極9aa、9abは、必ずしもメッキ液の排出口5aa、5abの先端外周部に取付けられなくても良く、メッキ室7a、7bの陰極9ba、9bbから離れた位置でメッキ液に浸漬されていれば良い。ただし、陽極9aa、9abが、陰極9ba、9bbから離れすぎると、電極間の電気抵抗が上がり、メッキ効率が低下してしまうので、陽極9aa、9abは、メッキ液の流れを阻害しない程度に、陰極9ba、9bbの近くに取付けられることが好ましい。
また、後で説明するように、メッキ液は、メッキ室7a、7bにおいて旋回流Sを形成し、メッキ液の排出口5aa、5abから排出されるので、陽極9aa、9abは、これらメッキ液の流れを阻害しない位置に取付けられることが好ましく、メッキ液の排出口5aa、5abの先端外周部に取付けられることが好ましい。また、陽極9aa、9ab自体が、メッキ液の排出口5aa、5abの先端を形成するようにしてもよい。
そして、本実施形態のメッキ装置1では、回転ユニット2の供給ポート3側にメッキ液供給管14が配置され、メッキ液排出管6側にメッキ液回収管15が配置されている。そして、メッキ液供給管14とメッキ液回収管15は、メッキ液循環手段13に接続されている。なお、前に説明したように、供給ポート3は、分岐ポート4から独立して回転できるので、供給ポート3にメッキ液供給管14を固定接続させても、分岐ポート4は供給ポート3に対して自由に回転することができる。
また、メッキ液供給管14には、ストック容器16a、バルブ16b、16cを備えたコアボール供給手段16が設けられ、メッキ液回収管15には、回収容器17a、バルブ17b、17cを備えたコアボール回収手段17が設けられている。
次に、本実施形態のメッキ装置1のメッキ液の流れについて説明する。
メッキ液は、メッキ液循環手段13から供給され、メッキ液供給管14、供給ポート3のメッキ液流路3aを通り、分岐ポート4のメッキ液流路4aの途中で分岐され、メッキ液の供給口7ha、7hbから各々メッキ室7a、7bに供給される。
そして、メッキ液は、メッキ室7a、7bにおいて、メッキ液の供給口7ha、7hbから、周壁7ga、7gbの接線方向に供給され、メッキ室7a、7bの中心軸L回りに旋回流Sを形成し(即ち、中心軸Lを旋回流Sの旋回軸とするメッキ液の流れを形成し)ながら、陰極9ba、9bbが取り付けられた底面まで流下し、その後、メッキ室7a、7bの中心軸Lを通って、排出口5aa、5abから排出される。なお、このようなメッキ液の流れは、液体サイクロンの液体の流れに近似させることができる。
そして、排出口5aa、5abから排出されたメッキ液は、メッキ液排出管6で合流し、メッキ液流路6a、メッキ液回収管15を通り、メッキ液循環手段13に戻る。
上記のように、メッキ液が循環している間、メッキ室7a、7bはメッキ液で満たされ、メッキ液の排出口5aa、5abの先端外周部に取付けられた陽極9aa、9abは、常にメッキ液に浸漬された状態にされる。
ここで、メッキ室7a、7bにおいて、メッキ液の旋回流Sの旋回速度は、メッキ室7a、7bに供給されるメッキ液の流量(言い換えれば、メッキ液循環手段13から供給するメッキ液の量)により調整することができる。即ち、メッキ液循環手段13から供給するメッキ液の量を増やすことで、メッキ室7a、7bに供給されるメッキ液の流量を増やすことができる。これにより、粒子が凝集しないよう、メッキ室7a、7bの旋回流Sの旋回速度を調整できると共に、メッキ液の排出口5aa、5abから粒子が排出されないよう、旋回流Sの遠心力を調整することができる。
また、メッキ液の排出は、必ずしもメッキ室7a、7bからメッキ液排出管6に排出しなくても良く、他のメッキ液排出流路を形成して、メッキ液回収管15に排出しても良い。例えば、メッキ液の排出口5aa、5abそれぞれからメッキ回収管15に接続するような、メッキ液排出流路を形成しても良い。しかし、このようにすると、分岐ポート4を回転させながらメッキ液を回収する機構が複雑になり、また、単にメッキ液をメッキ室外に排出するような回収機構にすると、分岐ポート4の回転によりメッキ液が飛び散ってしまい、メッキ液の回収はより困難になる。
よって、メッキ液を容易に回収するには、液体サイクロンにおける液体の流れ(メッキ室7a、7bの中心軸Lに沿って排出されるメッキ液の流れ)を利用するのが好ましく、メッキ室7a、7bからメッキ液排出管6にメッキ液を排出させることが好ましい。言い換えれば、メッキ液がメッキ室7a、7bから排出されるメッキ液排出管6は、メッキ室7a、7bの回転軸kに配置されることが好ましい。
次に、本実施形態における、コアボール20aの供給と回収について説明する。まず、メッキ処理前のコアボール群20を、コアボール供給手段16のストック容器16aに貯留する。そして、メッキ液供給管14にメッキ液を流した状態から、バルブ16cを開けバルブ16bを閉じると、コアボール群20のコアボール20aはメッキ液供給管14に放出され、メッキ液の流れに乗ってメッキ室7まで供給される。そして、バルブ16bを開けバルブ16cを閉じると、コアボール20aの放出は停止する。そして、メッキ室7a、7bにおいてコアボール20aの表面にメッキ膜を形成している間、バルブ16bを開けバルブ16cを閉じた状態にし、メッキ室7a、7bにメッキ液だけが供給されるようにする。
また、本実施形態において、表面にメッキ膜が形成されたコアボール20aは、メッキ液回収管15を通るメッキ液の流れに乗せ、コアボール回収手段17で回収することができる。即ち、メッキ室7a、7bにおいてコアボール20aの表面にメッキ膜を形成している間、コアボール回収手段17のバルブ17bを開けバルブ17cを閉じた状態にしておき、コアボール20aをメッキ液の流れに乗せてメッキ液回収管15に放出した際、バルブ17cを開けバルブ17bを閉じることで、コアボール20aを回収容器17aに回収することができる。そして、コアボール20aの回収が完了した後、バルブ17bは開けバルブ17cは閉じる。
次に、本発明の回転装置を構成する、本実施形態の駆動部11について説明する。駆動部11は、減速機(あるいは増速器)を有するモータ11a、モータ11aに取付けられたプーリ11b、メッキ液排出管6に取付けられたプーリ11c、プーリ11bとプーリ11bにかけられたベルト11dを備えている。そして、モータ11aを駆動させることにより、その動力が、プーリー11b、ベルト11d、プーリー11cを介してメッキ液排出管6に伝達され、分岐ポート4が(即ちメッキ室7a、7bが)回転軸kを中心に回転する。分岐ポート4が回転すると、メッキ室7a、7bには、回転軸kからメッキ室7a、7bの底面方向(キャップ8a、8b方向)の遠心力が付与され、メッキ室7a、7b内のコアボール20aにも、同じくメッキ室7a、7bの底面方向(キャップ8a、8b方向)の遠心力が作用する。これら遠心力は、モータ11aの回転速度により調整することができる。
次に、本実施形態のメッキ装置1を用いたメッキ処理手順について説明する。
まず、準備工程において、コアボール供給手段16のストック容器16aに、所定量のコアボール群20を貯留しておくと共に、メッキ液循環手段13にメッキ液を補充しておく。なお、コアボール群20に、金属をベースにした導電性ダミーボール、樹脂やセラミックス等を主体とした非導電性ダミーボール等を混ぜ、コアボール20aがメッキ室7に供給された際、コアボール20aの攪拌が促進されるようにしても良い。
次に、駆動部11のモータ11aを回転させ、メッキ室7a、7bを含む回転ユニット2を回転し、その後、メッキ液循環手段13を作動させ、メッキ装置1に所定量のメッキ液を供給する。そして、メッキ室7a、7bの旋回流Sの状態が安定したところで、コアボール供給手段16からメッキ液供給管14にコアボール20aを排出し、メッキ室7a,7bに供給する。
なお、分岐ポート4を透明な材質にしたり、分岐ポート4の一部にのぞき窓を設けることで、分岐ポート4が停止している間、或いは、分岐ポート4が低速回転している間、メッキ室7a、7bにおける旋回流Sの状態を視認することができるが、分岐ポート4を高速回転させると、視認は困難になる。そこで、予め、分岐ポート4を停止した状態で、メッキ液の供給開始からメッキ液の旋回流Sが安定するまでの時間を確認しておき、この時間を基に、ボール供給手段16からコアボール20aの供給を開始するタイミングを決めることが好ましい。
また、メッキ室7a、7bへのコアボール20aの供給は、必ずしもコアボール供給手段16を用いなくても良い。例えば、メッキ室7a、7bにメッキ液を供給する前に、キャップ8a、8bと、陰極9ba、9bbを取り外し、メッキ室7a、7bに直接コアボール20aを供給しても良い。
しかし、この方法の場合、メッキ液供給開始直後のメッキ室7a、7bの旋回流Sの状態が不安定になり、コアボール20aの一部が、メッキ液に乗って排出口5aa、5abから排出されてしまう可能性がある。従って、この方法を用いる場合、メッキ液の供給を開始する前に、駆動部11により分岐ポート4を回転させておき、予めメッキ室7a、7bのコアボール20aに底面方向の遠心力を作用させ、排出口5ba、5bbから排出させないようにすることが好ましい。
そして、メッキ室7a、7bにコアボール20aを供給した後、直流電源10を入れ、陽極9aaと陰極9ba、及び、陽極9abと陰極9bbとの間を、所定電流にて通電する。
通電の間、メッキ室7に供給されたコアボール20aは、旋回流Sに乗り、キャップ8a、8bに取付けられた陰極9ba、9bbの表面上を旋回運動しつつ撹拌される。これにより、コアボール20aは凝集が抑制されると共に、回転軸k周りの遠心力により、陰極9ba、9bbに接触する機会が増えるので、コアボール20a表面にメッキ膜が効率良く形成されるようになる。
そして、メッキ液は、メッキ室7a、7bの中心軸Lを通って、排出口5ba、5bbから排出されるが、コアボール20aは、回転軸k周りの遠心力の作用と、旋回流Sによる遠心力の作用との複合作用により、排出口5ba、5bbから排出されることなく、陰極9ba、9bbの表面上を旋回運動し、撹拌が継続される。
そして、陰極9ba、9bbの表面上で旋回運動するコアボール20aは、回転軸k周りの遠心力の作用により、陰極9ba、9bb表面に対して強力に接触されるようになり、陰極9ba、9bbと同電位にされて、コアボール20a表面にメッキ膜が形成されるようになる。
そして、所定時間通電した後、直流電源10を切り、分岐ポート4の回転速度と、メッキ液循環手段13のメッキ液供給量を適宜小さく調整する。この調整により、コアボール20aに作用する、回転軸k周りの遠心力と、旋回流Sによる遠心力は共に小さくなり、メッキ膜が形成されたコアボール20aを、メッキ液と共に、メッキ室7a、7bの排出口5ba、5bbに排出することができる。そして、コアボール20aは、メッキ液と共に、集合ポート5のメッキ液流路5a、メッキ液排出管のメッキ液流路6a、メッキ液回収管15を通り、コアボール回収手段17に回収される。
なお、コアボール20aの回収には、必ずしもコアボール回収手段17を用いなくても良い。例えば、直流電源10を切った後、分岐ポート4の回転を止めずに、メッキ液循環手段13からのメッキ液の供給を止めれば、メッキ室7a、7bのコアボール20aは、陰極9ba、9bbに接触した状態で旋回運動が停止し、分岐ポート4の回転を停止した後、キャップ8a、8bと、陰極9ba、9bbを取り外すことにより、表面にメッキ膜が形成されたコアボール20aを回収することができる。
上記のように、本実施形態のメッキ装置1では、メッキ室7a、7bのコアボール20aに、メッキ液の旋回流Sによる遠心力を作用させることができるのに加え、回転軸k周りの遠心力も合わせて作用させることができる。これにより、メッキ液の旋回流Sの作用だけでは、メッキ液と共に排出口5aa、5abから排出されてしまうようなコアボール20a(具体的には、粒径の小さいコアボール20a)であっても、回転軸k周りの遠心力の作用により、容易にメッキ室に7a、7bに留めることができ、陰極9ba、9bbの表面上において旋回運動と撹拌とが継続され、コアボール20aの表面にメッキ膜を形成することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態のメッキ装置について、図4を参照しながら説明する。図4は、本発明の第2実施形態に係るメッキ装置1’の分岐ポート4を、メッキ室7a〜7cの中心軸を含む水平面で切断した水平断面図である。ここで、第1実施形態と同様の構成要素については同じ符号を付し、説明を省略する。
図4に示すように、本実施形態のメッキ装置1’の分岐ポート4は、3室のメッキ室7a〜7cを備えている。そして、各メッキ室7a〜7cは、第1実施形態のメッキ装置1のメッキ室7a、7bと同じサイズであり、各々のメッキ室の中心軸が、分岐ポート4の回転軸kから放射状にして且つ同一平面状になるように配置されている。また、メッキ室7a〜7cの回転軸k周りの最外回転半径Rも、第1実施形態のメッキ装置1のメッキ室7と同じにしてある。
このように、分岐ポート4のメッキ室の数を3室に増やせば、単純にコアボールの処理量を増やすことがき、本実施形態のメッキ装置1’の場合、第1実施形態のメッキ装置1に比べて、1.5倍のコアボールを同時にメッキ処理することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態のメッキ装置について、図5を参照しながら説明する。図5は、本発明の第3実施形態に係るメッキ装置の分岐ポート4を、メッキ室7a〜7fの中心軸を含む水平面で切断した水平断面図である。
図5に示すように、本実施形態のメッキ装置1’’の分岐ポート4は、6室のメッキ室7a〜7fを備えている。そして、各メッキ室7a〜7fは、第1実施形態のメッキ装置1のメッキ室7a、7bに対して70%のサイズ(体積は40%)であり、各々のメッキ室の中心軸が、分岐ポート4の回転軸kから放射状にして且つ同一平面状になるように配置されている。メッキ室7a〜7fの回転軸k周りの最外回転半径Rも、第1実施形態のメッキ装置1のメッキ室7と同じにしてある。
このように、分岐ポート4のメッキ室のサイズを小さくすることで、メッキ液循環手段から供給されるメッキ液と同じにしても、各メッキ室のメッキ液の旋回速度を大きくすることができので、コアボールをより凝集させずに表面にメッキ膜を効率良く形成することができる。そして、本実施形態のメッキ装置1’’の場合、6室からなるメッキ室の体積の総和は、第1実施形態のメッキ装置1のメッキ室の総和よりも大きく、1.2倍のコアボールを同時に処理できる。
以上、本発明のメッキ装置の実施形態について説明してきたが、本発明のメッキ装置のメッキ室は、周壁に開口するメッキ液の供給口の数を複数にしても良い。このようにすることで、メッキ室においてより均一なメッキ液の旋回流を形成することができる。
また、メッキ室を形成する周壁の傾斜角度(テーパ角度)や、メッキ液の供給量は、メッキするコアボールの大きさや量によって適宜変更することができる。
また、複数のメッキ室の陽極と陰極とを、直流電源に並列接続すれば、全てのメッキ室のメッキ条件を容易に揃えることができる。そして、陽極と陰極とがメッキ室毎に独立して直流電源に接続されるようにすれば、メッキ室毎に異なる条件でメッキすることもできる。
1、1’、1’’:メッキ装置
2:回転ユニット
3:供給ポート
3a:メッキ液流路
3b:回転シール
3c:ベアリング
4:分岐ポート
4a:メッキ液流路
5:集合ポート
5a:メッキ液流路
5ba、5bb:排出口
6:メッキ液排出管
6a:メッキ液流路
6b:ベアリング
6c:ベアリングホルダ
7a、7b、7c、7d、7e、7f:メッキ室
7ga、7gb:周壁
7ha、7hb:供給口
8a、8b:キャップ
9:電極
9aa、9ab:陽極
9ba、9bb:陰極
9c、9d:リード線
9e、9f:回転式通電電極
10:直流電源
11:駆動部
11a:モータ
11b、11c:プーリ
11d:ベルト
12:架台
13:メッキ液循環手段
14:メッキ液供給管
15:メッキ液回収管
16:コアボール供給手段
16a:ストック容器
16b、16c:バルブ
17:コアボール回収手段
17a:回収容器
17b、17c:バルブ
20:コアボール群
20a:コアボール

k:回転軸
L:メッキ室中心軸
P:メッキ液の供給口を二分する面
R:最外回転半径
S:旋回流



















Claims (5)

  1. 粒子群とメッキ液とを収納して、該粒子群に電気メッキを行なうメッキ室と、
    前記メッキ室に遠心力を付与する回転装置とを具備するメッキ装置であって、
    前記メッキ室は、
    メッキ液の供給口を有する周壁と、該周壁の一方の縁に接続された底面と、該底面と対向する位置に開口したメッキ液の排出口と、該メッキ液排出口に接続しメッキ液を排出させるメッキ液排出管と、メッキ液に浸漬する位置に配置された陽極と、前記底面近傍に配置された陰極とを備え、且つ、
    前記供給口から供給したメッキ液を、前記周壁に沿って前記底面に向かう旋回流にした後、前記底面の中央から前記排出口に向かう浮上流にするものであり、
    前記回転装置は、
    前記メッキ室の前記底面方向に遠心力を付与するよう、前記メッキ室を回転させるものであることを特徴とするメッキ装置。
  2. 前記周壁が、前記底面に向かって縮径するテーパ面であることを特徴とする請求項1に記載のメッキ装置。
  3. 前記メッキ室の回転軸が、前記メッキ室におけるメッキ液の旋回軸に直交していることを特徴とする請求項1又は2に記載のメッキ装置。
  4. 前記メッキ室が、前記メッキ室の回転軸を対称に、複数配置されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のメッキ装置。
  5. 前記メッキ室の回転軸にメッキ液排出管が設けられ、前記メッキ室のメッキ液が、前記排出口から前記メッキ液排出管に排出されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のメッキ装置。











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