JP6167410B1 - 管フランジ規格対応ゲージ - Google Patents

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Abstract

【課題】測定が確実に行えるようにした管フランジ規格対応ゲージを提供する。【解決手段】1本以上通された既設配管の周りに新設配管を通す前の段階において新設配管用の管フランジを前記既設配管の周りに通し得るか否かを予め現場にて寸法的に確認するための管フランジ規格対応ゲージであって、管フランジ規格寸法の1/2の半径をもつ略半円形をした2枚の半円板を主体材として備え、それらの半円板は、それぞれの半円の円中心が共通の回転中心となるように取り付けられて半円形に重なった縮小状態あるいは一方の半円板を他方の半円板に対して前記回転中心回りに180度回転させて一つの円形を形成すべく展開状態となり得るようにされるとともに、第1と第2の半円板間には、前記展開状態を一時的に保持可能とするための展開保持手段が設けられ、かつ、第1・第2の半円板のうちの少なくとも一方には、一体的な取っ手が設けられている。【選択図】図4

Description

本発明は、管フランジ規格対応ゲージに関する。
例えば、水処理施設などにおいて構成された管渠100内には、図18に示すように、管フランジ101のボルトナットによる接合を介して複数本の既設配管102…が通されている。こうした管渠100内においては、施設機能の改善などの必要に対応して、同じ管渠100内を利用して新設配管103を通す必要が出てくる場合がある。
そうした必要に対応する場合、設計担当者は設計前に現場である管渠100内に入り、そこで想定する新設配管103が既設配管102…の間に残されたスペースを利用して通し得るか否かを現場にてチェックする所謂確認作業が必要になってくる。
これまでの確認作業は、既設配管102…の間に残されたスペース間隔W1あるいはW2を対象に、持参してきた巻きメジャーなどの計測器具を用いて測りその計測寸法を持ち帰ることで新設配管103が通るか否かの判断をするのが通例となっていた。
従って、上記したこれまでの方法によっては、どのサイズの新設配管103を通せるかどうか現場計測から直ぐに判断することができず、また規格ハンドブックを携行すればその場で直ぐに判断することもできるが、現場は常に明るく見易い状況でなく例えば、管渠100内のように暗く見難い状況下であることも多いため計測直後に直ぐに確認をすることはできなかった。そうした問題を解決するため、特許文献1に開示の技術提案がなされた。
実用新案登録第3178014号
特許文献1に開示されたものは、1本以上通された既設配管の周りに新設配管を通す際に予め新設配管用の管フランジが前記既設配管の周りに寸法的に通すことが可能か否かを確認するために使用される管フランジ規格対応ゲージであって、携行可能で薄い面状をなす主体材を有しその外径が管フランジ規格に対応した管フランジ寸法に規定され得るものとなっているとともに当該管フランジ規格表示も付されてなるものであり、例えば、そのゲージの一例として、管フランジ規格上のフランジ外径に対応する一体丸形をしたものになっていたり、その主体材が半円形と丸形に折畳・展開可能なものとされたり、また、その折畳・展開可能な形式の主体材に支点軸回りに転回する取っ手バーを備えて、該バーが主体材外部に突出して展開を維持できるようにすると同時に取っ手としても機能するようにしその一方で戻し回転により主体材の元の半円面内に納まるようにすることで主体材を折畳可能なようにするものとされている。
前記一例で主体材が一体丸形をなすものは、実際使用してみると、ゲージを入れて携行する袋パックがどうしても大きなものになって携行に困り、特に、袋パックは複数種のグループ毎に分けて構成する必要があることからサイズが大きいだけで携行するのに困っていた。また、折畳・展開可能なものにすればよいのであるが、只単に折畳・展開可能なものにしただけでは、展開したときに閉じ勝手になって既設フランジ間に持ち込んだときに測定に不都合であり、また折り畳んだ状態にしたときは元に開き勝手になって完全な折畳状態にはなりにくいためパックに入れた際に嵩張って運ぶのに不都合である。そこで、前記取っ手バーを付けたタイプにすればそれらの問題は解消されるかのようであるが、取っ手バーを付けたものにしても、折り畳んだ際に開き戻りして嵩張ることから携行しにくいという不都合は解消されず、しかも取っ手バーは繰り返し使うとゲージとの間で緩みが発生したり支点軸回りにガタ付きが出たりしやすいためゲージを開いて取っ手バーを回しそれを取っ手として持った際にゲージがバーを基準にして勝手に回り動いて測定に支障が出てくるおそれがあった。
本発明は、こうした問題を解決しようとするものであり、縮小してパック収納できて携行に至便であるとともに出し入れも簡易になるだけでなく、小さくまとめて収納した際に開き戻って嵩張るようなことがないので携行や出し入れにも楽であり、しかも取っ手が主体材に一体であるので展開した際に主体材が回り動いたりする不都合もなく測定が確実に行えるようにした管フランジ規格対応ゲージを提供することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、1本以上通された既設配管の周りに新設配管を通す前の段階において新設配管用の管フランジを前記既設配管の周りに通し得るか否かを予め現場にて寸法的に確認するために使用される管フランジ規格対応ゲージであって、管フランジ規格寸法の1/2の半径をもつ略半円形をした第1・第2からなる2枚の半円板を主体材として備え、それら第1・第2半円板は、それぞれの半円の円中心が共通の回転中心となるように取り付けられて半円形に重なった縮小状態あるいは一方の半円板を他方の半円板に対して前記回転中心回りに180度回転させて一つの円形を形成すべく展開状態となり得るようにされるとともに、第1と第2の半円板間には、前記展開状態を一時的に保持可能とするための展開保持手段が設けられ、かつ、第1・第2の半円板のうちの少なくとも一方には、一体的な取っ手が設けられている。前記既設配管が1本である一例としては、該既設配管と管渠などの配管以外の部材との間に新設配管を通すような場合を想定する。
請求項2に記載の発明は、1本以上通された既設配管の周りに新設配管を通す前の段階において新設配管用の管フランジを前記既設配管の周りに通し得るか否かを予め現場にて寸法的に確認するために使用される管フランジ規格対応ゲージであって、管フランジ規格寸法の1/2の半径をもつ略半円形をした第1・第2からなる2枚の半円板を主体材として備え、それら第1・第2半円板のいずれか一方は、その半円の円中心を通る弦に直交する方向に伸びる案内溝を有する一方、第1・第2半円板の他方のものには、前記案内溝に沿って進退可能な進退部材が設けられていて、第1・第2半円板は、進退部材が案内に沿って進退することで円形に展開した状態と第1半円板が第2半円板上に重なった縮小状態となるように構成され、かつ、第1・第2の半円板間には、前記円形に展開した際にその円形を一時的に保持可能とするための展開保持手段が設けられている。
上述したように請求項1に記載の発明は、1本以上通された既設配管の周りに新設配管を通す前の段階において新設配管用の管フランジを前記既設配管の周りに通し得るか否かを予め現場にて寸法的に確認するために使用される管フランジ規格対応ゲージであって、管フランジ規格寸法の1/2の半径をもつ略半円形をした第1・第2からなる2枚の半円板を主体材として備え、それら第1・第2半円板は、それぞれの半円の円中心が共通の回転中心となるように取り付けられて半円形に重なった縮小状態あるいは一方の半円板を他方の半円板に対して前記回転中心回りに180度回転させて一つの円形を形成すべく展開状態となり得るようにされるとともに、第1と第2の半円板間には、前記展開状態を一時的に保持可能とするための展開保持手段が設けられ、かつ、第1・第2の半円板のうちの少なくとも一方には、一体的な取っ手が設けられているので、縮小してパック収納できて携行に至便であるとともに出し入れも簡易になるだけでなく、小さくまとめて収納した際に開き戻って嵩張るようなことがないので携行や出し入れにも楽であり、しかも取っ手が主体材に一体であるので展開した際に主体材が回り動いたりする不都合もなく測定が確実に行えるようにした管フランジ規格対応ゲージを提供することができる。
本発明の技術背景である既設配管と新設配管との関連を示す平面図。 管フランジ規格対応ゲージの一例により確認作業をする要領を図1のA−A線に対応して示す断面図。 他のサイズのゲージにより確認作業をする要領を図1のA−A線に対応して示す断面図。 図3のゲージの一例を展開状態において示す正面図。 図4のゲージの縮小状態において示す正面図。 図5のB方向からの矢視図。 図5のゲージの展開完了前の状態を示す正面図。 新設予定の正立状態でのバルブを示す略式規格模式図。 図8のバルブを既設配管組の中に組み入れる際の組み入れ状況確認図。 図2、図3のものを含むゲージの呼び圧力10KグループIIのパック構成例を示す説明図。 ゲージの他の実施形態を示す展開状態の正面図。 図11のC−C線拡大断面図。 図11のD−D線拡大断面図。 図11のゲージの縮小時の状態を示す正面図。 図14のE−E線拡大断面図。 図14のF−F線拡大断面図。 図11、図14のものを含むゲージの呼び圧力10KグループIIのパック構成例を示す説明図。 従来例を示す縦断面図。
以下、本発明である管フランジ規格対応ゲージの一実施形態を図1ないし図7に基づいて説明する。
図1において1…は既設配管で、管フランジ2…および止着具3…を介して接合されている。この例は3本の既設配管1…が同列に配置された管フランジ2…により接合されたものを示し、その最も左側のものとその右側に離れて配置されたものとの間に同じ規格をもって新設配管3を通すことができるかどうかを本発明の各種管フランジ規格対応ゲージGにより確認する場合を図2および図3に例示している。
この管フランジ規格対応ゲージGは、鋼製管フランジとしてJISB2220に規格されたもののうち当該設備配管3として適切な呼び圧力が10K(kg/cm)のものを選んでそのうち適正と想定される一部のもののみを使用して現場確認作業を行うものとする。
図2は、まず呼び径300の管フランジ規格対応ゲージ(以下単にゲージと呼ぶ)G15を用いてそれが既設配管1…の管フランジ2,2間に入るかどうかを確認し、この場合は×印であって入らないことが確認された様子を示している。
図3は、1つ下のサイズであるゲージG14を当てはめてみてこのサイズであれば○印であって入ることが確認された様子を示している。
ゲージG14は、図4に示すように、それぞれ同一の半径で略半円形をした薄い面状をなす第1・第2の別体の半円板5,6を主体材として備える。各半円板5,6は、樹脂板や防水質の紙板など防水質で0.5〜1mm厚程度の薄板を基材とする。それら第1・第2半円板5,6は、それぞれの半円の弦を通る線上に設定した中心が共通の回転中心(軸)7となるようにして表裏に重なり合った関係となるように組み合わされており、図5のように半円形に重なった縮小状態になる場合と図4のように第1半円板5が180度回転することにより第2半円板6から完全に展開して全体として丸円形になるように構成されている。前記略半円形とは、半円形の弦の線と半円弧とは完全な半円形であるが、この板では回転中心7が設けられる関係で更に一定幅wをもって余裕幅をもたせる必要があることからその幅部分を含めた形を表すものとして略半円形と呼んでいる。
第1・第2半円板5,6の外径は、管フランジ規格の呼び径250Aに対応した管フランジ寸法である400mmに規定されている。第1・第2半円板5,6間には、係脱自在な展開保持手段9が設けられており、この展開保持手段9は、第2半円板6側の回転中心7より外周寄りの半径R上の板表面に止着具で止め付けた薄い丸板状の係合板9aと、第1半円板5の同じく半径R上に合致して係合板9aと同じ直径で開けた丸形の係合孔9bとでなっている。
係合板9aは、図6に示すように、半円板5,6と同じ材料を用いた薄板材で形成されている。第1半円板5が第2半円板6上に半円状に重なるように戻されたときに、係合孔9bは、図5に示すように、第2半円板6上の係合板9bとは180度離れた位置にあり、図5の矢印のように、第1半円板5が左回りに回転されて展開された際には図7のように係合板9a上に接近したあと図4のように係合板9aに嵌り込むようにされ、これにより、第1・第2半円板5,6は完全な丸形でしかも周方向にずれない状態を維持するものとされて前記のような確認作業に使われるようになっている。
第2半円板6の係合板9a近くの半円端部外周からは取っ手11が一体に突設されており、この取っ手11は作業員が把持することにより図2、図3のような確認作業が容易に行われるようにするものである。この取っ手11は、把持が確実に行われるようにやや曲がりアーム状に形成されている。12は取っ手孔であり、この孔12は他のゲージにも同様に開けられていて開閉式のまとめリング(図示省略)で1グループ毎にまとめられまた作業に必要な個別に解放もできるようになっている。前記取っ手11は第1半円板5側のみに設けられたり、第1・第2半円板5,6の双方に設けられることがある。第1・第2半円板5,6の双方に取っ手11が設けられる場合、図4の形のものをもって重合するようなものにする。
前記取っ手11には、図4に示すように、下端にグリップ部15を備え本体軸部を適宜長さでもって自在に長さ固定もできる竹の子式伸縮部16とするとともに上端をクリップ部17とした補助持ち上げ棒18を適宜取り付け可能としておき、この補助持ち上げ棒18を使ってゲージG14を高く持ち上げることにより例え高いところであっても前記確認作業が自在に行えるようにするものである。
尚、図1ないし図3に示す実施形態においてはゲージGを既設配管の管フランジ2…間に差し入れて確認作業をするような使用例を示してあったが、図4に示すように、既設配管1…の間にゲージGを差し入れるようにして確認作業をする場合もある。また、一方が既設配管1そのもので他方が既設配管1の管フランジ2であり、それらの間にゲージGを差し入れるような確認作業をする場合もある。
第1・第2の半円板5,6の面内には、軽量化を図るためそれぞれ扇形をした通孔19が2個ずつ形成されている。これら通孔19は半円板5,6自体が充分軽量であれば形成されないこともある。ゲージG14の半円板5,6の一方あるいは双方の面には、呼び圧力・呼び径の表示であるラベル20が貼付される。
第1・第2半円板5,6の外周寄りには、図4に示すように、円形のボルト孔対応通孔21…が複数等間隔をもって開けられている。このボルト孔対応通孔21…は、図4では呼び径が250A用であるのでJIS規格に基づくとき周方向に等間隔をもって12個開けられており、この場合の通孔21…は、第1半円板5の回転中心7を通る弦に合致する垂直基準線Y2の位置を孔間として左右に15°ずつ振り分けた形としさらに周方向前後に30°ずつ間隔を置いて配してある…第1の傾斜角計測方法。これらの通孔21…は、図8、図9に示す例に基づく以下の説明からその設けられる目的が明確となる。
また、図4に示すように、第1半円板5の回転中心7を通る弦には垂直基準線Y2が描かれてこれが基準線になっているとともに、回転中心7の回りには中央を0点として周方向前後に90°ずつ振り分けた周目盛(1°置きに目盛)22が施されており、さらに、周目盛22の他に回転中心7回りには常に垂直を指し示す錘23付き垂直指針24が取り付けられており、図8、図9に示す例に基づく以下の説明からその設けられる目的が明確となる…第2の傾斜角計測方法。
図8の左欄は呼び圧力が10Kで呼び径が250Aのバルブ25を正立状態としてフランジFを正面にして示す略式図であり、27はバルブ本体の上側に水平に設けられるハンドル、28はフランジFのボルト孔、29は配管挿通孔を示す。ボルト孔28は直径25mmで、個数は12個で図4の配置と同じであり、また、ボルト孔28の中心を通る直径も図4の355mmと同じである。ボルト孔28の隣り合うもの同士の中心角は30°(垂直基準線Y1基準として左右に振り分けた角度は15°ずつ)となっている。
図8の右欄は、新設配管31,31の間には、その新設配管31と同じものを連設する以外に短い2本の新設配管32,32を介してバルブ25を組み込む必要がある場合を示している。バルブ25は、新設配管32,32の中間でなくて新設配管31の一方に直接接合する場合もある。こうした場合の新設配管31,32は、その周りに何も既設配管がないためあるいは既設配管があっても正立状態で設置してもハンドル27の操作に支障がないような場合ハンドル27をバルブ本体の直上にもってくる正立状態とすることができる。こうした正立状態でバルブ25を設置できる場合は、すべてのフランジf1、f2…の孔の配置は図8の左欄に示すフランジFのボルト孔28と同じ配置になっている。
図1ないし図3の実施形態では、既設配管1…の間に新設配管1を直接通す例について示したが、実際には、図9のような縦横に4点配置で離れて通された既設配管33…が存在していてそれらの間のスペースを通じて例えば、図8のようなバルブ25付きの新設配管31,32を通す必要がある場合もある。
その際、現場に図4のようなゲージG14をもってきて図9のようにバルブ25を設置できるかどうか確認するのであるが、図4の正立状態のままその設置スペース内にゲージG14をもってきたとしても図9の仮想線のようにハンドル27が上側一対の既設配管33,33の間に位置することが想定されることからバルブ25を正立状態でその間に設置するのはハンドル操作上好ましくないと判断されることになる。
その場合、設置の必要な配管サイズに対応するものがゲージG14であるとした場合、そのゲージG14を図4のように展開状態にして用意するとともに、そのゲージG14を現場配管の内スペースに図9のように使って好適なバルブ設置角度を決めるようになっている。
すなわち、図9の配管33…の略中央と想定される位置に図4のように正立状態のゲージG14を入れてみたあと回転させて「バルブハンドル」の表示VHのある向きを上方でなく上下の既設配管33,33間のハンドルスペース37の方向に向くように回し操作してみる。「バルブハンドル」の表示VHの方向がハンドルスペース37の方向に向くことで、それと同様に図8のバルブ25を傾けて設置すれば側方からハンドル操作が可能になることを示唆するものであり、従って、その傾斜状態をそのまま保ったままゲージG14を持つ作業員とは別の作業員が写真を撮っておくことであとで持ち帰って撮影した写真をチェックしてみることでフランジFの望む傾斜角度が垂直基準線Y2を基準にして何度であったかを事後確認することができるものである。
撮影した写真に基づいて傾斜角度が何度であったかを図るには、上記第1の傾斜角計測方法がある。写真は図9のP方向から撮影されるので、得られたものは略図9と同様のものとなり、従って図9を写真であるとして説明すると、用意した分度器の中心を回転中心7に合わせてその弦をY2に合わせて中心7を通る写真上での仮の垂直線までの角度分が何度であるかを測るようにする。図9の例では、Y2から写真上の垂直線までの角度は略70°であることが分かる。今、ゲージG14を70°からさらに5°分傾けて75°のところに垂直線がくるようにしてもハンドル27は操作性を損なわないことも分かる。この75°にゲージG14を傾けて撮影してもよい。このように好ましい傾斜角度には一定の許容すべき範囲がある。
上記傾斜角度が70°であることが分かると、図8のバルブ25のフランジF、Fが同じ傾斜角度に設定されればよいことを意味し、さらにフランジFに対面する配管32のフランジf2もボルト接合をすべき関係から同様の傾斜角度をなすようにする必要があることを意味する。配管31のフランジf1とそれに対面するフランジf2とは図8の右端欄に示す正立用の孔配置をもって済む。配管32のフランジF側のフランジf2は、配管32の外周端部に対し中央穴を嵌め込んで溶接することで固着されるのが一般的である。この場合、フランジf2は、図8の右端欄のように正立状態にするのでなく前記したようにY1が右回りに70°振った傾斜角度をもって設定し溶接固定するようにする。その作業は前記傾斜角度を確認した作業員とは別の配管作業員によって行われるのが一般的である。前記のような作業を踏まえることにより図9のようなハンドルスペース37をもって操作しやすいハンドル27をもつバルブ配管が可能となる。
前記第2の傾斜角計測方法は、ボルト孔対応通孔21…は特に配置せずそれに代わってより精確に傾斜角を把握できる周目盛22と垂直指針24との組み合わせを備えたゲージG14(G14は一例で他のサイズのものによることもある)によるものとする。このゲージG14を図4のような展開状態にして図9のように現場で既設配管33…の新設配管を通すべく内スペース略中央に持ち込んだあと、前記と同様にバルブハンドルVHの方向を上方に向けてみてハンドル27がスペース的に無理があることを確認してのち図9のようにゲージG14を回転させてみてハンドルスペース37が確保される傾斜角を決めるように操作する。この場合は、図9のように垂直指針24が周目盛22の70°のところを指し示すことから、バルブ25のフランジFもそれと同じ角度にすればハンドル27が操作しやすいハンドルスペース37内に収まることが確認される。
配管32のフランジF側のフランジf2は、配管32の外周端部に対し中央穴を嵌め込んで溶接することで固着されるのが一般的である。この場合、フランジf2は、図8の右端欄のように正立状態にするのでなく前記したようにY1が右回りに70°振った傾斜角度をもって設定し溶接固定するようにする。その作業は前記傾斜角度を確認した作業員とは別の配管作業員によって行われるのが一般的である。前記のような作業を踏まえることにより図9のようなハンドルスペース37をもって操作しやすいハンドル27をもつバルブ配管が可能となる。
そうしたゲージG14の使い方において、ゲージG14は、図5のように、半分に重ね合わしてコンパクトにして現場に持ち込むことができるので、既設配管33間のスペースが狭くても簡単に同スペースに入れて開き使用状態にすることができる。しかし、ゲージは特許公報1の図1ないし図9のような円形板型その他折畳式などのタイプとしその外周にボルト孔対応通孔21…を配したものにしてもよい。
前記ゲージG14…は、図10に示すように、各呼び径サイズの1組(グループII)としてゲージパック38内に入れて携行できるようになっている。グループIIは、呼び径が300A(ゲージG15)・250A(ゲージG14)・200A(ゲージG13)・150A(ゲージG12)・125A(ゲージG11)の5枚組とし、そのゲージパック38の表面には、収容したゲージのJIS呼び圧力(10K)・呼び径の範囲・グループ種類をパックラベル39として貼付してある。
呼び圧力10Kで別のグループIは図示しないが呼び径100A〜10Aまで10種のものが入れられるものとして別パックで構成される。他に呼び圧力の異なるものについても別パックで構成される。尚、前記実施形態では、JISB2220(鋼製管フランジ)について説明したが、必要によれば、JISB2239(鋳鉄製管フランジ)・JISB2240(銅合金製管フランジ)・JISB2241(アルミニウム合金製管フランジ)などについてもゲージを作成することができる。また、JIS規格以外にJPIフランジ規格や水協フランジ規格などに対応したゲージを必要により作成することができる。
図11ないし図17は他の実施形態を示している。
41は表側の第1半円板、42は裏側の第2半円板で、それぞれ同一径で略半円形をした薄い面状をなすものになっていて互いに表裏に重なり合っている。各半円板41,42は、樹脂板や防水質の紙板など防水質で0.5〜1mm厚程度の薄板を基材とする。第1・第2半円板41,42は、図11の展開時において、それぞれの半円の円中心Oが重なるとともに弦を通る線(垂直線)Lも表裏に重なり合った関係となるように組み合わされており、図14のように半円形の凸側が第1半円板41にあっては左向きに第2半円板42にあっては右向きとなったまま重なり合って縮小した状態になる場合がある。前記略半円形とは、半円形の弦の線と半円弧とは完全な半円形であるが、それぞれが弦に相当する部分において一定の幅をもつものとなっているという意味である。
第1・第2半円板41,42の展開したときの外径は、管フランジ規格の呼び径250Aに対応した管フランジ寸法である400mmに規定されている。
44は案内溝で、第2半円板42の上下位置にその半円の円中心を通る弦に直交する方向に伸びる2本の溝でなる。第1半円板41には、前記案内溝44に沿って進退可能な進退部材45が設けられている。進退部材45は、図13のように前後2本の係合軸45aと上下2枚の止め板45bとでなる。
47はゴムあるいはスポンジなどでなる四角薄板状をした展開保持手段である。この展開保持手段47は、第2半円板42の上下2個所の表面に貼付して設けられ、図11に示すように第1半円板41が展開した際にその端面に当たって止まるようにして第1・第2半円板41,42が完全に丸形になった状態を保持できるようにし、一方第1半円板41が縮小する間には図15のように常に第1半円板41を弾性変形により持ち上げながら摩擦摺動し縮小時には第1半円板41を一定の力により摩擦静止するように機能するものとなっている。
第1半円板41の半円端部外周からは取っ手48が一体に突設されており、この取っ手48は作業員が把持することにより図2、図3のような確認作業が容易に行われるようにするものである。49は取っ手孔であり、この孔49は他のゲージにも同様に開けられていて開閉式のまとめリング(図示省略)で1グループ毎にまとめまた作業に必要な個別に解放もできるようになっている。前記取っ手48は第2半円板42側のみに設けたり、第1・第2半円板41,42の双方に設けることがある。
第1・第2の半円板41,42の面内には、軽量化のための通孔51が複数開けられている。これら通孔51は半円板41,42自体が充分軽量であれば形成されないこともある。ゲージG14の半円板41,42の一方あるいは双方の面には、呼び圧力・呼び径の表示であるラベル52が貼付される。
第1・第2半円板41,42の外周寄りには、図11に示すように、丸孔形のボルト孔対応通孔53…が複数等間隔をもって開けられている。このボルト孔対応通孔53…は、図11では呼び径が250A用であるのでJIS規格からして12個開けられており、これらの通孔53…は、図8および図9に示す例に基づく上記説明中と同じ目的をもって設けられている。
前記ゲージG14…は、図17に示すように、各呼び径サイズの1組(グループII)としてゲージパック55内に入れて携行できるようになっている。グループIIは、呼び径が300A(ゲージG15)・250A(ゲージG14)・200A(ゲージG13)・150A(ゲージG12)・125A(ゲージG11)の5枚組とし、そのゲージパック55の表面には、収容したゲージのJIS呼び圧力(10K)・呼び径の範囲・グループ種類をパックラベル56として貼付してある。
呼び圧力10Kで別のグループIは図示しないが呼び径100A〜10Aまで10種のものが入れられるものとして別パックで構成される。他に呼び圧力の異なるものについても別パックで構成される。尚、前記実施形態では、JISB2220(鋼製管フランジ)について説明したが、必要によれば、JISB2239(鋳鉄製管フランジ)・JISB2240(銅合金製管フランジ)・JISB2241(アルミニウム合金製管フランジ)などについてもゲージを作成することができる。また、JIS規格以外にJPIフランジ規格や水協フランジ規格などに対応したゲージを必要により作成することができる。
現場では例えば、ゲージパック55内から取り出されたゲージG14により確認作業がなされるが、そのときゲージG14は、図14のように、第2半円板42上に第1半円板41が重なり合って縮小した状態とされている。そのとき、第1半円板41の進退部材45,45は第2半円板42の案内溝44,44の奥端に戻された状態で第1半円板41は第2半円板42上に重なっているが、第1半円板41の周縁部が上向きに反り返されながら係合手段47,47上に乗り掛って摩擦で止め付けられた状態とされている。
使用に当たって、第1半円板41は図14の左向きに展開操作されることで、進退部材45が案内溝44に沿ってスライドしながら第1半円板41が展開保持手段47上をスライドして開く。第1半円板41は、その右端が係合手段47を越えることで図12のように係合され、これにより、第1・第2半円板41,42は丸形になるとともにその形を保持できるようになる。そのゲージG14は、取っ手48を持つことで図3のような確認作業に使用される。
尚、図1ないし図3に示す実施形態においてはゲージGを既設配管の管フランジ2…間に差し入れて確認作業をするような使用例を示してあったが、図4のように既設配管1…の配管自体の間にゲージGを差し入れるようにして確認作業をする場合もある。また、一方が既設配管1そのもので他方が既設配管1の管フランジ2であり、それらの間にゲージGを差し入れるように確認作業をする場合もある。
1…既設配管 2…管フランジ 5、6…第1・第2半円板 7…回転中心(軸) 9…展開保持手段 11…取っ手 41,42…第1・第2半円板 44…案内溝 45…進退部材 47…展開保持手段 48…取っ手。

Claims (2)

  1. 1本以上通された既設配管の周りに新設配管を通す前の段階において新設配管用の管フランジを前記既設配管の周りに通し得るか否かを予め現場にて寸法的に確認するために使用される管フランジ規格対応ゲージであって、管フランジ規格寸法の1/2の半径をもつ略半円形をした第1・第2からなる2枚の半円板を主体材として備え、それら第1・第2半円板は、それぞれの半円の円中心が共通の回転中心となるように取り付けられて半円形に重なった縮小状態あるいは一方の半円板を他方の半円板に対して前記回転中心回りに180度回転させて一つの円形を形成すべく展開状態となり得るようにされるとともに、第1と第2の半円板間には、前記展開状態を一時的に保持可能とするための展開保持手段が設けられ、かつ、第1・第2の半円板のうちの少なくとも一方には、一体的な取っ手が設けられている管フランジ規格対応ゲージ。
  2. 1本以上通された既設配管の周りに新設配管を通す前の段階において新設配管用の管フランジを前記既設配管の周りに通し得るか否かを予め現場にて寸法的に確認するために使用される管フランジ規格対応ゲージであって、管フランジ規格寸法の1/2の半径をもつ略半円形をした第1・第2からなる2枚の半円板を主体材として備え、それら第1・第2半円板のいずれか一方は、その半円の円中心を通る弦に直交する方向に伸びる案内溝を有する一方、第1・第2半円板の他方のものには、前記案内溝に沿って進退可能な進退部材が設けられていて、第1・第2半円板は、進退部材が案内に沿って進退することで円形に展開した状態と第1半円板が第2半円板上に重なった縮小状態となるように構成され、かつ、第1・第2の半円板間には、前記円形に展開した際にその円形を一時的に保持可能とするための展開保持手段が設けられている管フランジ規格対応ゲージ。
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