JP6166959B2 - 食品粉付け装置及び粉付け方法 - Google Patents
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Description
これによって、前述のような、コンベアの上方に備えられた上方投入部を用いずとも、或いは上方投入部と併用して、粉体を目的食品の上に被せることができる。
本発明は、上方投入部からの粉体の落下を方式を併用することを否定するものではないが、併用しない場合には、機械構造のシンプル化を図ることができる。その結果、洗浄時間等の短縮メンテナンス性の向上や、目的食品よりも上に配置される部品が少なくなることで、部品がコンベアの移送面上に脱落してしまう等のリスクを低減することができる。また、本発明の新たな方式による場合、粉体を上方から落下させるために用いる粉体を循環させる必要がないため、粉体の循環量の削減を図ることができる。その結果、装置の使用終了時における粉体の残量を削減することが可能となる。さらに、従来方式にあっては、粉体を上方に持ち上げて落下させるため、粉体の循環経路が複雑となり、その分、粉体の崩れや変形が生ずる可能性が高くなるおそれがあったが、本発明の新たな方式による場合、粉体を上方に持ち上げて落下させる必要がないため、粉体の循環経路を単純化することも可能となり、粉体の崩れや変形を抑制することができる。さらにまた、従来方式では、循環経路が、上粉用、下粉用と異なっている場合もあるのに対して、本発明の新方式では、コンベアの移送面上にある粉体を、目的食品の上に被せるようにする。そのため、目的食品に付着する粉体は、目的食品の下面側に付着させる粉体と、目的食品の上面側に付着させる粉体とは、共にコンベアの移送面上にある粉体となる。その結果、目的食品に付着する粉体の粒子の均一化を図ることができる。
まず、図1を主として参照しつつ、食品粉付け装置の概要を説明する。この食品粉付け装置は、主コンベア11と、主コンベア11の下流端13に配置された選別装置51と、選別装置51の下方に配置されたリターンコンベア55と、リターンコンベア55の終端と主コンベア11の上流端12との間に配置された戻し装置61とによって、粉体pの循環経路が構成されている。以下の説明では、主コンベア11については、粉体の移送経路の始まりを上流端12とし、終わりを下流端13とし、他の装置については、粉体の移送経路の始まりを始端とし、終わりを終端として説明する。
主コンベア11は、布や合成樹脂やその複合体等の可撓性を有するベルト17を用いており、このベルト17が上流端12と下流端13とのスプロケット間に環状に配置されている。この例では主コンベア11は1本のものを用いているが、複数本のコンベアを用いるようにしてもよい。また、図示は省略するが、必要に応じてガイドローラやベルト受け板等を配置して実施できることも、通常のベルトコンベアと同様である。このベルトの往路が粉体pと目的食品wの移送面14となり、復路は往路の下方に位置している。主コンベア11は、上流端12が高く下流端13が低くなるように、傾斜して配置されているが、水平でもよく、逆向きに傾斜するものであってもよい。
この主コンベア11の移送面14は、その移送方向の中央付近において、左右方向の幅が、狭隘装置41によって狭められている。この例では、図2、図3に示すように、狭隘装置41は、複数の狭隘ローラ42によって構成されている。狭隘ローラ42は、上下方向に回転軸を有する筒状のローラである。なお、この狭隘ローラ42は自転させる必要はないが、適宜駆動装置によって自転するものであってもよい。
振りかけ装置21は、移送面14の進行方向に対して逆方向、即ち上流方向に動く振りかけ用規制部によって、この振りかけ用規制部と移送面14との間の空間よりも高位置にある粉体pを、上流側に送って、目的食品wの上に被せるものである。
押さえ装置31は、図1に示すように、振りかけ装置21の下流に配置され、移送面14の進行方向に対して順方向、即ち下流方向に動く押さえ部材によって、目的食品w上の粉体pを押さえて、粉体pを目的食品wに付着させるものである。
粉体pの付着が完了した目的食品wは、さらに下流に送られて、選別装置51によって、粉体pの付着した目的食品wと、余剰の粉体pとが選別される。この選別装置51には、回転するスプリングが複数本配置したスプリングコンベア52が用いられて、スプリングの回転で目的食品wと粉体pとを始端から終端へ送りながら、余剰の粉体pを下方に落下させるものとして実施されている。なお、この選別装置51は、メッシュコンベアや篩い部材を振動させるもの等の他の形式のものに変更して実施することもできる。
また、図示は省略するが、新たな粉体pの供給装置を、経路中の適宜箇所に設けるようにしてもよい。
この実施の形態では、上流端12と振りかけ装置21との間の狭隘装置41のない区間に、調整装置45を配置している(図1、図4参照)。この調整装置45は、移送面14上の粉体pの量を、中央領域15では少なく、側部領域16では多くすることによって、振りかけ装置21による粉体pの被せる量を多くするために設けられているものであり、省略して実施することもできる。この例では、調整装置45として調整ローラ46を用いて実施している。この調整ローラ46は、軸方向の中央部47の径を左右の側部48の径よりも大きくした筒状のローラであり、特に自転させる必要はないが、自転するものであってもよい。調整ローラ46はフラットな移送面14の上方に配置されており、調整ローラ46の下を通過する粉体pを、中央領域15では少なく、側部領域16では多くするように調整している。その結果、中央領域15に載置される目的食品wの下側には、比較的少量の粉体pが配置され、左右両側の側部領域16には比較的多くの量の粉体pが配置される。これによって、狭隘装置41にて中央に寄せられ、目的食品wの上に被せられる粉体pの量を多くすることができ、目的食品wの上側により多くの量の粉体pを被せることができる。この実施の形態では、調整ローラ45の作用によって、粉体pがベルト17からこぼれることがないように、両側に規制板49を配置している。
本発明は、主コンベア11上にある粉体pを上流へ送って、目的食品wに被せるようにしているため、従来の上昇用コンベアを設けて持ち上げた粉体を上方から振りかけるようにするものとは異なる新たな形式の粉体pの粉付け装置を提供したものである。但し、従来の形式の振りかけ方法を併用して実施することも可能である。また、本発明はその本質を変更しない限り、前述したように、種々変更して実施することができる。
p 粉体
11 主コンベア
12 上流端
13 下流端
14 移送面
15 中央領域
16 側部領域
17 ベルト
21 振りかけ装置
22 振りかけローラ
31 押さえ装置
32 押さえローラ
41 狭隘装置
42 狭隘ローラ
45 調整装置
46 調整ローラ
47 中央部
48 側部
49 規制板
51 選別装置
52 スプリングコンベア
53 篩い装置
55 リターンコンベア
61 戻し装置
62 戻しコンベア
65 投入コンベア
Claims (7)
- 幅方向に中央領域と側部領域とを有する移送面を備えたコンベアを用い、前記中央領域と前記側部領域とに食品用の粉体を載置して上流から下流へ移送すると共に、投入箇所にて目的食品を前記中央領域にて粉体上に載置し、前記目的食品に粉体を付着させる食品粉付け装置において、
前記投入箇所の下流にて前記移送面と間隔を隔てて前記移送面の上方に配置された振りかけ装置と、前記振り装置が位置する前記移送面の幅を実質的に少なくする狭隘装置とを備え、
前記振りかけ装置は、前記移送面の進行方向に対して逆方向に回転する振りかけローラを備え、
前記振りかけローラは、前記目的食品が載置された前記中央領域の上方に配置され、
前記狭隘装置は、前記側部領域における前記粉体を前記中央領域に寄せるものであり、
前記振りかけローラは、前記狭隘装置により前記中央領域に寄せられた前記粉体を連続的に斜め上方に向けて上流方向へ移動させ、前記目的食品の上に被せるよう構成されたことを特徴とする食品粉付け装置。 - 前記振りかけローラの回転周速度が、10m/min〜60m/minあることを特徴とする請求項1に記載の食品粉付け装置。
- 前記移送面の前記中央領域から前記振りかけローラまでの間隔は、前記目的食品の厚みの1.5〜2.5倍であることを特徴とする請求項1または2に記載の食品粉付け装置。
- 前記投入箇所の上流に前記粉体の量を調整する調整装置が備えられ、
前記調整装置は、前記側部領域における前記粉体の量が、前記中央領域における前記粉体の量よりも多くなるように、調整するものであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の食品粉付け装置。 - 前記投入箇所の上流に前記粉体の量を調整する調整装置を備え、
前記調整装置は、前記移送面の上方に配置された調整ローラを備え、
前記調整ローラは、前記中央領域の前記移送面の上方にのみ設けられるか、前記中央領域と前記側部領域との双方に設けられるものである場合には前記移送面と前記調整ローラとの間隔が前記側部領域よりも前記中央領域の方が小さいものであることによって、
前記側部領域における前記粉体の量が、前記中央領域における前記粉体の量よりも多くなるように、調整するものであることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の食品粉付け装置。 - 前記振りかけ装置の下流に、前記移送面の上方に前記移送面と間隔を隔てて、押さえ装置が配置され、
前記押さえ装置は、前記目的食品とその上に被せられた前記粉体とを上方から押さえるものであることをことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の食品粉付け装置。 - 請求項1〜6の何れかに記載の食品粉付け装置を用いて、前記粉体としてのパン粉を前記目的食品に付着させる食品粉付け方法であって、
前記振りかけローラを、その回転周速度が10m/min〜60m/minで前記移送面の進行方向に対して逆方向に回転させ、
少なくとも前記振りかけローラと前記移送面との間の空間よりも高位置にある前記粉体を、前記移送面の上流に送って、前記目的食品の上に被せることを特徴とする食品粉付け方法。
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