JP6165771B2 - 懸濁液プラズマ溶射プロセス用の反応性ガス・シュラウド又はフレーム・シース - Google Patents

懸濁液プラズマ溶射プロセス用の反応性ガス・シュラウド又はフレーム・シース Download PDF

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Description

本発明は、懸濁液プラズマ溶射に関し、より詳細には、放出物と懸濁液との相互作用を促進及び制御するために、反応性ガス及び/又はフレーム外被を使用して懸濁液プラズマ溶射放出物をシュラウディングするため及び/又は液体懸濁液の噴射をシーシングするための方法及びシステムに関する。
従来のプラズマ溶射技術は、主に粉末フィーダを使用して、粉末状のコーティング材料をプラズマ溶射ガンのプラズマ・ジェット内に配送する。しかし、この技術は、通常、少なくとも+350メッシュ(すなわち、粒子の50パーセントがメジアン径よりも小さく、粒子のもう一方の50パーセントがメジアン径よりも大きいときに、約45ミクロンのメジアン粒径)又はそれよりも大きい粒子の使用に限定される。粒径が、+325メッシュ未満に小さくなると、プラズマ・ジェット内に直接的に粉末状のコーティング材料を導入することは、次第に、より困難になる。微細な粒子は、緊密に固まり凝集する傾向があり、従来の粉末フィーダ・システムにおいて目詰まりを生じる可能性が高まる。
また、目詰まりに加えて、従来のプラズマ溶射技術は、他の理由によっても微細な粒子の使用に適さない。微細な粒子の質量が低いので、プラズマ・ジェットの極度の速度と相まって、微細な粒子は、径方向に噴射中に、プラズマ・ジェットの境界層を貫通せず、境界層から離れるように偏向しようとする傾向がある。微細なコーティング粒子の貫通に必要な速度は、放出物自体を乱さずに物理的に実現するには高すぎるものとなる。この度合いまで速度を上昇させるには、実際的な限界が存在する。
より微細な粒子を被膜する必要性が、熱障壁コーティングにおける使用にとって望まれる。より微細な粒子は、通常、より緻密なコーティング、及び、例えばより小さな層状板及び粒状物を含む、より微細な微小構造形体を結果的に生ずる。また、これらのより微細な粒子は、改良された微小構造を有する被覆されたパーツをもたらす傾向がある。また、微細粒子は、その質量の低さに対してその表面積が大きいことにより、より容易に溶融する。
懸濁液プラズマ溶射(SPS:suspension plasma spray)は、より微細な粒子を堆積するための手段として登場した。SPSは、プラズマ溶射技法の中でも比較的新しい進歩であり、コーティング媒質として、乾燥粉末ではなく、コーティング成分又は粒子材料のサブミクロンの大きさの粒子の液体懸濁液を使用する。この液体は、さもなければ凝集し、トーチへの粉末流を抑制又は排除する傾向を有することとなるサブミクロンの大きさの粒子のキャリアとしての役割を果たす。また、この液体は、固体を凝結させる又は懸濁粒子と反応する、熱活性化される溶液として機能することが判明している。主に、液体キャリア中に懸濁する非常に小さな粒子を利用することにより、懸濁液プラズマ溶射プロセスは、特徴的な特性を有する独特なコーティング微小構造を形成することが可能であることが実証されている。また、この液体液滴は、径方向の噴射によるエントレインメントに必要な運動量を与えるための追加的な質量をもたらす。
従来のプラズマ溶射技術に対するSPSの改良にもかかわらず、現行のSPSシステム及びプロセスは、多様な欠点に悩まされ続けている。例えば、従来のSPSは、典型的には、微小構造粒径が制御されていない及び/又は指向性配向成長が欠如したコーティングをもたらし、これらはいずれも、結果的に低いコーティング特性となり得る。この微小構造の問題をさらに悪化させると、不都合な化学反応が、基板と堆積されたコーティング材料との間において発生し得る。
さらに、タービン翼などの複雑な幾何学形状を適切に被覆するためには、ノズルの位置と堆積箇所との間の隔離距離(ノズル高さ)をより長くすることが必要となり得る。しかし、ノズル高さが長いほど、コーティング成分の滞在時間又は滞留時間が過剰になり、これにより、基板への到達前にコーティング成分の冷却及び再凝固が引き起こされる場合がある。ノズル高さを短縮すると、加熱が不十分となり、粒子が十分な熱を吸収することができず、完全には溶融し得ない事態が生じ得る。いずれの場合においても、最終的な結果は、基板に対する粒子の接着不足となり、そのため、材料の堆積効率が低下する。より微細な粒径のコーティング成分においては、表面積が増大し、標準的なプラズマ技術において通常見られる速度よりもより速い速度で迅速に加熱及び冷却され得る。したがって、より微細な粒子の表面積が大きいことにより、正確なノズル高さを最適化することが前例のない程にまで困難になる。
さらに、プラズマガス放出物の乱流が、トーチのノズルから出てくる。プラズマ放出物が外気との間において乱流的に相互作用することにより、放出物温度の急激な降下と、急激な指向性流の変化が生じ、これらにより、コーティング粒子の、基板に向かう流路からの排出が結果的に生じる。その結果、排出された粒子が、堆積効率の低下を結果的に招く。
上記の問題は、よりいっそう微細なコーティング媒質成分を堆積するためにSPSシステム及びプロセスを利用することによって生じる新たな課題のタイプのごくわずかな実例に過ぎない。現在継続中の課題に鑑みて、現行の懸濁液プラズマ溶射プロセス及びシステムに対する改良が必要である。
以下においてさらに詳細に説明するように、本発明の実施例は、これらの欠点の一部に対処し、プラズマ放出物の流れ及びその中に含まれる液体懸濁液(本明細書において、及び本明細書全体を通じて、集合的に「放出物」、「放出物の流れ」、「プラズマ」、もしくは「プラズマ放出物」、又は「プラズマ放出物の流れ」と呼ぶ)を囲む反応性ガス・シュラウドの使用により前述の相互作用を制御するための技法を提供する。本発明は、液体懸濁液を介して配送されるサブミクロンの粒子を使用するプラズマ溶射プロセスに反応性ガス・シュラウドを独自に組み合わせることにより、放出物と懸濁液との間の相互作用のみならず、懸濁液の噴射及び断片化を制御することによって、現行の懸濁液プラズマ溶射の能力を改良し、新たなコーティング微小構造の可能性をもたらす。
本発明は、以下の態様のいずれかを様々な組合せにおいて含んでもよく、また、本明細書又は添付の図面において以下で説明されるいかなる他の態様を含んでもよい。
本発明は、液体懸濁液から基板上にコーティングを施すための溶射システムであって、プラズマを発生させるための溶射トーチと、サブミクロンの粒子を有する前記液体懸濁液の流れを配送するための液体懸濁液配送サブシステムと、プラズマ放出物を生成するために、前記溶射トーチから前記液体懸濁液に前記プラズマを配送するノズル・アセンブリであって、前記プラズマ放出物を実質的に囲む反応性ガス・シュラウドを提供するように構成されたノズル・アセンブリとを備え、前記反応性ガス・シュラウドは、前記プラズマ放出物中に前記サブミクロンの粒子の同伴を実質的に維持し、ガスが前記プラズマ放出物に進入して反応するのを実質的に阻止するように構成され、前記反応性ガス・シュラウドは、前記懸濁液の液滴の断片化を助長し、前記プラズマ放出物内で前記サブミクロンの粒子の気化種を生成するように、前記プラズマ放出物と反応する、溶射システムとして特徴付けることができる。
また、本発明は、サブミクロンの粒子が中に分散した液体懸濁液を使用して基板上にコーティングを施す方法であって、溶射トーチからプラズマを発生させるステップと、プラズマ放出物の流れを提供するために、サブミクロンの粒子が中に分散された液体懸濁液の流れを前記プラズマまで又はその近傍まで配送するステップと、前記サブミクロンの粒子を前記プラズマ放出物内に巻き込まれた状態に維持し、周囲ガスの前記プラズマ放出物中への巻き込みを実質的に防止するために、前記プラズマ放出物を反応性ガス・シュラウドで囲むステップと、前記懸濁液の液滴の断片化を助長し、前記プラズマ放出物内で前記サブミクロンの粒子の気化種を生成するために、前記シュラウド・ガスを前記プラズマ放出物と反応させるステップと、前記基板を被覆するために、前記サブミクロンの粒子を中に含んだ前記シュラウドされたプラズマ放出物を前記基板の方向に向けるステップとを含む、方法として特徴付けることができる。
本発明の上述の並びに他の態様、特徴、及び利点が、以下の図面との組合せにおいて示される、以下に続く、それらのより詳細な説明からよりいっそう明らかになろう。
液体懸濁液の軸方向噴射を採用した従来技術の懸濁液プラズマ溶射プロセスの概略図である。 液体懸濁液の内部径方向噴射を採用した従来技術の懸濁液プラズマ溶射プロセスの概略図である。 液体懸濁液の外部径方向噴射を採用した従来技術の懸濁液プラズマ溶射プロセスの概略図である。 本発明の一実施例による、液体懸濁液の軸方向噴射を採用した懸濁液プラズマ溶射プロセスの反応性ガス・シュラウドの概略図である。 本発明の別の実施例による、液体懸濁液の内部径方向噴射を採用した懸濁液プラズマ溶射プロセスの反応性ガス・シュラウドの概略図である。 本発明のさらに別の実施例による、液体懸濁液の外部径方向噴射を採用した懸濁液プラズマ溶射プロセスの反応性ガス・シュラウドの概略図である。 懸濁液プラズマ溶射プロセスを囲む内側反応性ガス層及び外側不活性ガス・シールドから成るデュアル・ガス・シュラウドを採用した本発明のさらに別の実施例を示す図である。 懸濁液プラズマ溶射プロセスを囲む第1の反応性ガス層及び第2の反応性ガス層から成るデュアル・ガス・シュラウドを採用した本発明のさらに別の実施例を示す図である。 本発明の一実施例による、液体懸濁液のガス・シュラウド軸方向噴射又はガス・シース軸方向噴射を採用した懸濁液プラズマ溶射プロセスの概略図である。 本発明の別の実施例による、液体懸濁液のガス・シュラウド内部径方向噴射又はガス・シース内部径方向噴射を採用した懸濁液プラズマ溶射プロセスの概略図である。 本発明のさらに別の実施例による、液体懸濁液のガス・シュラウド外部径方向噴射又はガス・シース外部径方向噴射を採用した懸濁液プラズマ溶射プロセスの概略図である。
本開示は、コーティング材料の堆積用の新規のSPSシステム及びプロセスに関する。本発明のSPSシステム及びプロセスは、サブミクロンの粒子の堆積に特に適している。本開示は、様々な実施例にて、並びに本発明の様々な態様及び特徴を参照として、本明細書に示される。
以下の詳細な説明により、本発明の様々な要素の関係性及び機能がより良く理解される。この詳細な説明は、本開示の範囲内に含まれるような様々な置換形態及び組合せにおける特徴、態様、及び実施例を想定している。したがって、本開示は、これらの具体的な特徴、態様、及び実施例、或いはそれらの選択された1つ又は複数の、かかる組合せ及び置換形態のいずれかを備えるか、それらから構成されるか、又は本質的にそれらから構成されるものとして、特定され得る。
本発明は、現行のSPSシステム及びプロセスの欠点を認識した上でのものである。これらの欠点は、図1〜図3を参照することによってさらに良く特定することが可能である。図1〜図3は、それぞれ、液体懸濁液の軸方向噴射、液体懸濁液の内部径方向噴射、及び液体懸濁液の外部径方向噴射を採用した、従来技術の懸濁液プラズマ溶射システム及びプロセス100、200、及び300のいくつかの概略図を示す。これらの従来技術のシステムの各々において、多くの物理的相互作用及び化学的相互作用が起こっているが、それらの多くが無制御の状態にある。例えば、図1及び図2は、放出物中の乱流により、液体キャリアの断片化が、領域110及び201において望ましくないランダム状に発生してしまうことを示している。この断片化は、プラズマ放出物と液体懸濁液とが接触状態になった直後に起こる。本明細書に使用される場合、「放出物」及び「プラズマ放出物」という用語は、互換的に使用され、いずれもトーチ・ノズルの出口から流れているプラズマガス、コーティング成分又はコーティング粒子、及び液体キャリアの任意の組合せを指すように意図されている。例えば、各トーチのノズル105、205、及び305のそれぞれの出口直下において、放出物140、240、及び340は、プラズマ(すなわち、カソードとアノードとの間において発生したアークにさらされることによりイオン化された高温の一次トーチ・ガス)と、コーティング粒子を含む液体キャリアの液滴(すなわち液体懸濁液109、209、及び309)とから構成されることとなる可能性が高い。しかし、基板108、208、及び308の近傍内においては、放出物140、240、及び340は、液体キャリアの実質的に全てが、SPS被覆プロセス100、200、及び300のこの段階までに気化しているため、コーティング粒子と、潜在的に著しくより低温の放出物140、240、及び340とから主に構成されることになろう。
また、図1及び図2は、液体懸濁液109及び209の断片化された液滴の一部分が、領域110及び210において放出物140及び240からそれぞれ排出されているのを、各々、示している。
図1〜図3は、トーチ・ノズル105、205、及び305の出口のごく近傍の領域における、プラズマ放出物140、240、及び340中への外気のエントレインメント122、222、及び322をさらに示している。酸素を含む外気ガスの浸入により、巻き込まれた外気の、可燃性の液体キャリア(例えばエタノール)との加速された燃焼がもたらされる。さらに、図1は、代表的領域105により示されるように、液体キャリアが気化し、これにより、サブミクロンの固体粒子の多くが合着及び溶融することを示している。放出物140、240、及び340内において理想的な熱的条件が存在する場合には、サブミクロンの又は非常に微細な粒子の一部が、気化種へと変化し、それにより、結果として、堆積効率の低下及び基板108、208、及び308の不十分な被覆がもたらされる。
外気のエントレインメントの結果による燃焼副生成物とともに、懸濁液109、209、及び309のこれらの断片化した液滴、溶融した粒子、及び気化種は、放出物の流れ140、240、及び340に沿って基板108、208、及び308に向かって運ばれ、その間に、領域105、205、及び305に図示されるように、粒子の酸化などの望ましくない反応を含む追加的な懸濁液・粒子の化学反応が起こる。また、放出物140、240、及び340の通過中に、多数の断片化された液滴及び粒子が、懸濁液109、209、及び309から排出され続けることによって、堆積効率がさらに低下する。
さらに、図1〜図3は、放出物の流れ140、240、及び340が被覆対象の基板108、208、及び308に接近するにつれて、放出物の流れ140、240、及び340内の温度プロファイルが変化し、結果としてより低温の粒子の幾分かの再凝固と同伴気化種の凝縮とが生ずることを示している。基板108、208、及び308への到達時には、様々な物理状態のコーティング材料が、基板に衝突し、コーティング材料の基板への物理的結合を含むコーティング106、206、及び306の形成が行われる。基板108、208、及び308とコーティング材料との間において、不都合な化学反応が生じる恐れがある。
現行の懸濁液プラズマ溶射システムは、懸濁液プラズマ溶射プロセスの3つの重要なフェーズ、すなわち(i)懸濁液の噴射及び断片化、(ii)放出物と懸濁液との相互作用、並びに(iii)放出物及びコーティング蓄積物との基板の相互作用、の際の、これらの物理的及び化学的相互作用が、十分には制御されないという欠点を有する。
図4〜図11において論じるように、本発明の本実施例は、図1〜図3に示す前述の欠点の多くに対処する。本発明は、放出物の流れ及び/又は液体懸濁液の噴射位置を囲む、反応性ガス・シュラウド及び/又はシースの使用により、前述の不利な相互作用を制御するための技法を提供する。
次に図4〜図6を参照すると、本発明の種々の実施例の概略図、すなわち懸濁液プラズマ溶射システム及びプロセス400、500、及び600の図がそれぞれ示されている。SPSシステム及びプロセス400は、延長反応済みガス・シュラウド401が放出物440(すなわち、プラズマ及び液体懸濁液409)を囲んでいる状態の、液体懸濁液409の軸方向噴射を採用している。例えば、酸素、水素二酸化炭素、炭化水素燃料、及びいくつかの例においては窒素、又はそれらの組合せなどの、任意の適切な反応ガスが、反応済みガス・シュラウド401を形成するために使用され得る。反応性ガス・シュラウド401を使用することにより、懸濁液409と反応性ガス・シュラウド401との間において生じる化学反応の結果として新たなコーティング微小構造の可能性がもたらされるように、放出物440−懸濁液409間の相互作用をより正確に制御することが可能となる。
図4は、シュラウド401が、液体懸濁液409及び一次トーチ・ガス416が相互に逐次的に又は並行流として流れることのできる内側ノズルを囲む外側ノズルを通して既定の流量にて反応済みガスを流通させることによって形成されるのを示している。シュラウド401は、放出物の流れ402の周囲に配向され、これにより、放出物440を囲む反応性ガスの保護外被を形成している。図4は、シュラウド401が、トーチのノズル405内から基板表面408まで連続的に延在して、放出物440がその中に収容された完全な外被を形成するのを示している。
液体懸濁液409がノズル405の出口から出現する前に、一次トーチ・ガス416がカソード412とアノード413との間のアークが生成される領域内を流れるときに、プラズマ419が形成される。キャリア・ガスは、液体懸濁液409を搬送し、ノズル405の中心を通って液体懸濁液409と共に流れることが図示されている。アークが、カソード412とアノード413との間において生成される。一次トーチ・ガス416は、アーク領域を通過し、ノズル405内において気体イオン及び/又は気体ラジカルの高温プラズマ419へとイオン化する。プラズマ419は、放出物440が基板表面408に向って流れるときに、液体キャリアを気化させ液体懸濁液409のコーティング成分415を溶融するため必要とされる熱エネルギー源を提供する。また、プラズマ419は、基板表面408に向かってコーティング成分又はコーティング粒子415を加速させるのに十分な運動量を与えるためのエネルギー源を提供する。
プラズマ419の形成後に、液体懸濁液409(すなわちコーティング成分415をその中に含んだ液体キャリア液滴)及びプラズマ419は、放出物440としてノズル405の出口から出現する。シュラウド・ガス401は、ノズル405のスロート部分内において収束し、その後、ノズル405から出現する。「シュラウド」及び「シュラウド・ガス」という用語は、同一の意味を有し、本明細書において及び本明細書全体を通じて互換的に使用される点を理解されたい。
好ましい一実施例においては、反応性ガス・シュラウド401は、例えば酸素ガス又は酸素希釈混合ガスなどの、酸素含有ガスである。酸素を含有する反応性ガス・シュラウド401は、反応性ガス401の放出物440との混合度及び混合の空間位置を制御する、あるいは上昇させるために、したがって、放出物440との燃焼の度合い及び位置、そして結果的に得られる熱エネルギープロファイルをより正確に制御するために、使用され得る。また、燃焼あるいは他の熱反応の強化により、懸濁液409内でのサブミクロンのコーティング粒子415の気化だけでなく、液体懸濁液409の液滴の断片化を改善することも可能となる。酸素を含有する反応性ガス・シュラウド401は、燃料をベースとする液体キャリアと共に使用することにより、シュラウドなしの溶射プロセス又はプラズマ溶射放出物の周囲の従来の不活性ガス・シュラウドによって起こるより、さらに上流で又はプラズマ源419の発生箇所のより近くで開始又は達成することが可能なより完全な燃焼を生み出すことが可能になる。図4の実施例は、プラズマ源419の方に向かってさらに上流へと燃焼プロセスを前進させることにより、より低出力のプラズマ・トーチを使用して、プラズマ流の熱エネルギーのより効率的な利用により液体キャリア内のサブミクロンの粒子415の溶融及び気化の両方を行うことが可能となることを示している。
反応性ガス・シュラウド401は、放出物440の周囲に連続した外被を形成するように、放出物440の流量に対して十分な流量にて流れるように構成されている。放出物440は、ノズル405の出口から基板表面408までに少なくとも部分的に画定された、液体懸濁液409の軌道又は流路を有するものとして特徴付けられ、それによってこの流路は、反応性シュラウド401により部分的に又は完全に包囲される。図4の実施例に示すように、反応性シュラウド401の長さは、放出物440を完全に囲むように、ノズル405の出口から基板表面408まで延びている。シュラウド401の連続した外被は、ノズル405の出口から基板408の表面までのより長い流路距離にわたり放出物の流れ440中に熱を保持するための有効な断熱材として機能する熱的な外被を形成する。トーチ405の出口から基板408までの温度を制御することにより、液体懸濁液409の液体キャリアの気化が可能となる。液体キャリアの気化後には、液体キャリアを気化させるために使用された熱は、自由に浮遊及び基板表面408に向かって移動しつつある液体懸濁液409の液滴内に一般的に含まれるコーティング成分415によって実現される。コーティング成分415は、基板408の表面に向かって流れるにつれて、著しい冷却を被ることなく、部分的に又は実質的に溶融する。溶融したコーティング成分415は、基板表面408に衝突して、コーティング403として堆積される。したがって、このようにして、改良された熱的な外被により、堆積効率が改善される。さらに、放出物440内における熱の保持により、隔離作用の感受性を低下させ得る、温度分布における均一性の向上がなされる。そのため、図4の実施例に示すような本発明により、基板表面408に衝突する際の、コーティング成分415の実質的凝固を招くことなく、従来のSPSにより以前から実現可能であった距離よりもさらに長いノズル高さにて複雑な幾何学形状を被覆するための独自のSPSシステム及びプロセス400が可能となる。
酸素含有ガス及び燃料ベースの液体キャリアの使用から結果的に得られる燃焼の強化が、本システム及び方法の一実施例である一方で、液体媒質中の様々な元素又は化合物と反応し、結果として自発的に生じる又はプラズマ放出物の熱エネルギーにより生じる化学反応をもたらすことになる反応性シュラウド・ガスの使用によって、他の化学反応が促進され得る。かかる化学反応は、例えば粒子の酸化物、炭化物、又は窒化物の形成を含む、コーティングの化学組成、物理特性、又は微小構造の改善をもたらすように、設計及び制御され得る。
好都合なことに、プラズマ放出物440の周囲において反応性ガス・シュラウド401を使用することは、より多くの熱を放出物440内に生成しかつ/又は保持するように働き、被覆プロセスに対してより大きな動作範囲を与える。このより大きな動作範囲は、サブミクロンの粒子415の熱処理がより良好なものとなるだけでなく、トーチノズル405と基板408との間のより長い加工間隙を意味する。換言すれば、サブミクロンの粒子415は、その流路軌道に沿って、より長い滞留時間にわたり所定の動作温度に維持されることになり、結果としてプラズマ放出物440内における粒子の溶融が改善され、それらの粒子の気化種の数が増加する。また、反応性ガス・シュラウド401の使用により、基板表面408の付近の環境及び温度の制御が容易になる。
懸濁液プラズマ溶射放出物440を囲む反応性ガス・シュラウド401の使用により、かかるサブミクロンの粒子を含有する懸濁液409又は溶液のための新たな液体キャリアの開発への多数の可能性が切り開かれる。
本発明の各実施例においては、反応性ガス・シュラウドは、制御された形で構成され得る。最もありがちな制御手段は、反応性ガス・シュラウド中の反応元素の濃度のみならず、ガス・シュラウドの体積流量及び/又は速度を含む、反応性ガス・シュラウドの流れ特性の調節又は操作を伴う。加えて、反応性ガス・シュラウドの乱流及び分散特徴もまた制御されてもよい。これらの流れ特性の多くは、反応性シュラウドのガスの供給圧力及び温度だけでなく、反応性ガス・シュラウドを形成するために使用されるノズル(複数可)の幾何学形状及び構成によって決定される。
図4の実施例は、シュラウドされたガス401が層流の流量域にて流れるように構成されていることを示している。層流に流れるシュラウド401の速度が制御及び低減されることにより、シュラウド401のいたるところでの液体懸濁液409の液滴の断片化現象が可能となり、図1〜図3の従来のSPSシステム及びプロセス100、200、及び300に比べて、より制御された形で発生し得る。したがって、液体懸濁液409の断片化された液滴は、大きさ分布において改善された均一性を実現する。その結果、コーティング成分415は、粒径分布がより制御されたコーティング403を形成するように、基板表面408上に堆積する。
また、シュラウド401は、液体懸濁液409の液滴が放出物440から排出されるといういかなる傾向をも妨害する。一般に、シュラウド401が存在しない場合には、放出物440は、液体の液滴をより小さな液滴へと分裂させるのに十分なものとなり得る乱流の領域にあり、そうするプロセスにおいて、液滴の少なくとも一部に、望ましくないことに、過剰な運動量を与えて、それらを放出物の流れ440から排出してしまう。シュラウド401の採用により、液体懸濁液409及びコーティング成分415の液滴の放出物440内への保持が助長され得る。その結果、コーティング成分415の使用率の増加が達成される。
前述のプロセスの利点の組合せにより、粒子配向及び十分に小さな粒径分布を備える微小構造を有するコーティング403を、基板表面408に堆積させることが可能となる。好適な微小構造の実現可能性は、この革新的なSPSシステム及びプロセス400により制御可能かつ再現可能となる。
本発明の別の実施例にしたがって、図5には、液体懸濁液509がトーチ・ノズル505内で内部に噴射されるSPSシステム及びプロセス500が示されている。液体懸濁液509のこの内部噴射は、ノズル505内においてカソード512とアノード513との間で発生するプラズマ519の軸に対して直交する配向に、実質的に径方向に行われ得る。プラズマ519に対する液体懸濁液509の噴射の角度は変更し得る点を理解されたい。
図5は、一次トーチ・ガス516が、アーク領域を通過し、ノズル505内において気体イオンの高温プラズマ状態519へとイオン化するのを示している。液体懸濁液509は、内部においてプラズマ領域519内に噴射される。懸濁液509の噴射は、トーチ・ガス516がプラズマ状態から過熱ガスへと冷却されている領域であり得る、プラズマ519の下流のアノード内にて行われ得る点を理解されたい。プラズマ519の乱流は、ノズル505内において、そしてノズル505の出口においても、懸濁液509の液体キャリア液滴を断片化及び/又は微粒化する。
図5の実施例に示すように、反応性シュラウド501の長さは、ノズル505の出口から基板表面508まで連続的に延びている。シュラウド501は、熱を保持することにより連続する熱的外被を形成し、また放出物540からの懸濁液509の液滴の排出を防止する。図5の実施例は、シュラウドされた反応性ガス501が、層流の流量域にて流れるように構成されていることを示している。層状に流れるシュラウド501の速度を制御し及び低減することにより、シュラウド501のいたるところで、液体懸濁液509の液滴の断片化現象が、図1〜図3の従来のSPSシステム及びプロセス100、200、及び300に比べてより制御された形で発生し得る。したがって、懸濁液509の液滴の断片化により、サイズ分布の均一性の向上が達成される。その結果、粒径分布がより制御されたコーティング503を形成するように、コーティング成分515が基板表面508上に堆積される。いくつかのコーティング応用例は、液体懸濁液509の液滴の実質的な断片化を必要としない場合がある点を理解されたい。そのため、本発明の別の実施例においては、シュラウド501は、液滴の断片化は行わず、しかし依然として上述のシュラウド501を利用することによる他の利点を実現するように、構成され得る。
液体懸濁液の他の噴射位置が、本発明の原理にしたがって企図される。例えば、図6は、液体懸濁液609がトーチ・ノズル605の外部にて噴射されるSPSシステム及びプロセス600を示している。液体懸濁液609の外部噴射は、プラズマ放出物640の軸に対して直交する配向に、実質的に径方向に行われ得る。プラズマ放出物640に対する液体懸濁液609の噴射の角度は変更し得る点を理解されたい。図5と同様に、液体懸濁液609の液滴のより均一な断片化をもたらすように、反応性シュラウド・ガス601は、層流の流量域にて流れるように構成されている。
反応性ガス・シュラウドの他のバリエーションが、本発明により企図されている。例えば、図7は、懸濁液プラズマ溶射プロセス700を囲む内側反応性ガス・シュラウド層701及び外側不活性ガス・シールド702から成るデュアル・ガス・シュラウドを採用した、本発明の別の実施例の概略図である。内側反応性シュラウド層701は、好ましくは図7に示すように層状に流れている。この特定の構成におけるデュアル・シュラウドの使用により、放出物740がその内部を流れる領域内における熱の保持、液滴の粒子の断片化、及び基板708に沿った温度均一性がさらに改善され得る。また、デュアル・シュラウドは、流路に沿った放出物740内へのコーティング粒子715の閉じ込めを改善し、これにより放出物740からのコーティング粒子715の排出を実質的に低減又は除去することが可能である。その結果、基板708上における堆積効率の上昇が達成される。
反応性ガス・シュラウドのさらに別の設計バリエーションにおいて、図8は、懸濁液プラズマ溶射プロセス800を囲む第1の内側反応性ガス・シュラウド層802及び第2の外側反応性ガス・シュラウド層801から成るデュアル反応性ガス・シュラウドを示す。第1の内側反応性ガス・シュラウド層802は、図8に示すように、好ましくは層状の流れである。図7とは異なり、デュアル反応性ガス・シュラウドは、2つの反応性シュラウドを有する。反応性ガス・シュラウド801及び802の各々は、個別に制御される(例えば、流量が個別に制御される)。反応性ガス・シュラウド801及び802に使用されるガスは、同一でも又は異なってもよい。個別に制御される2つの反応性シュラウド又はシールドが存在することにより、放出物840の流路に沿って燃焼反応を改善する助けとなり得る。デュアル反応性ガス・シュラウド・システム及びプロセス800を使用する結果として得られる燃焼の強化に加えて、反応性ガス・シュラウド801及び802のそれぞれが液体懸濁液809中の特定の元素又は化合物と優先的に反応して、自発的に生じる又はプラズマ放出物840の熱エネルギーにより生じる化学反応を結果的にもたらすデュアル反応性シュラウド・ガスの使用によって、他の化学反応が促進され得る。かかる化学反応は、堆積されるコーティング803の化学組成、物理特性、又は微小構造の改善をもたらすように設計及び制御され得る。
デュアル層シュラウド又は混合シュラウドが、反応性ガス及び不活性ガスの両方を使用して採用される場合には、不活性ガスには、典型的にはアルゴン、窒素、及びヘリウム、又はそれらの組合せが含まれる。
反応性ガス・シュラウドの他のバリエーションを採用することが可能である。一実例においては、2つ以上の反応性ガス・シュラウドを、好ましくは相互に独立に、放出物を囲むよう構成することが可能である。別の実例においては、2つ以上の反応性ガス・シュラウドが、不活性ガス・シュラウドとの組合せにおいて採用されてもよい。不活性ガス・シュラウドは、反応性ガス・シュラウド同士の間に構成され得る。あるいは、不活性ガス・シュラウドは、反応性ガス・シュラウドの全てを囲むように配置され得る。さらに、さらなる設計バリエーションにおいては、不活性ガス・シュラウド又はシールドは、反応性ガス・シュラウドのそれぞれの内に位置決めされ得る。また、別の実施例においては、反応性ガス・シュラウドは、放出物の一部分のみを、基板に向かうその流路に沿って、囲むだけのために選択的に構成されてもよい。
そのいくつかを上述した本プロセスの利点は、堆積されるコーティングの微小構造のいっそうの制御を意味し得る。コーティングの微小構造及び特性を決定するパラメータには、コーティング成分又はコーティング粒子の温度、サイズ、及び速度、並びに粒子が堆積時に周囲環境と反応する又は周囲環境にさらされる度合いが含まれる点を、本発明は認識している。本発明においては、反応性ガス・シュラウドは、熱を保持し、コーティング粒子が基板表面に衝突する際により均一な温度及び制御された温度分布をもたらすことが可能である。加えて、層状の反応性ガス・シュラウドは、より均一に断片化されたコーティング粒子の創出を補助することが可能である。したがって、シュラウド付き放出物は、改善された微小構造を創出する。
堆積されるコーティングの微小構造及び特性に影響を与える追加的な因子には、堆積速度、衝突角度、及び基板特性が含まれ、これらはそれぞれ、シュラウドによってより高い度合いで制御され得る。コーティング成分又はコーティング粒子が、プラズマの気体放出物により加熱及び加速されるため、コーティング粒子の温度及び速度は、放出物の流れの物理的特徴及び熱的特徴と、プラズマ溶射装置の出口と基板との間のノズル高さとの関数となる。シュラウドを使用して放出物の流れの特性を制御することにより、コーティング粒子の温度及び速度をより高い精度で制御することが可能となり、コーティングの接着及びコーティングの微小構造が改善される。
本発明において採用され得る具体的なタイプの反応性ガス・シュラウドは、噴射箇所において又はその付近において液体懸濁液を囲むフレーム外被である。ここで図9〜図11を参照すると、フレーム外被の構成の異なる実施例の概略図、すなわち、液体懸濁液の軸方向噴射をシュラウディングするフレーム外被、液体懸濁液の内部径方向噴射をシュラウディングするフレーム外被、及び液体懸濁液の外部径方向噴射をシュラウディングするフレーム外被をそれぞれ採用した懸濁液プラズマ溶射システム及びプロセスの図が示されている。本明細書において及び明細書全体を通じて使用される場合、「フレーム外被」という用語は、噴射される懸濁液の流れの軸に沿って延在する、燃料及び酸化剤の燃焼により形成される燃焼流を意味する。
図9は、液体懸濁液909の軸方向噴射をシュラウディングするフレーム外被910を採用した懸濁液プラズマ溶射システム及びプロセス900を示している。フレーム外被910は、噴射ノズル905の遠位端部又はノズル面から、プラズマ919がカソード912とアノード913との間で発生する箇所まで延在している。フレーム外被910は、ノズル905の外部から噴射される懸濁液の流れの全長にわたって延在し得る(すなわちノズル面からプラズマ放出物における入口まで延在する)点を理解されたい。フレーム外被910は、ノズル905から出る前に液体液滴を気化させるのに十分な熱エネルギーを供給することができる。そのため、乾燥したサブミクロンのコーティング粒子915は、凝集することなく、そしてインジェクタ中での目詰まりをせずに、放出物940として導入され得る。また、フレーム外被910は、懸濁液909の液滴の断片化及びコーティング粒子915の粒径分布を改善させるのに十分な運動エネルギーを提供することも可能である。
図10は、液体懸濁液1009の径方向噴射をシュラウディングするフレーム外被1010を採用した、代りの懸濁液プラズマ溶射システム及びプロセス1000を示している。フレーム外被1010は、液体懸濁液1009のインジェクタに沿って延在し、放出物1040中に導入される前に液体液滴を気化させ得る。また、フレーム外被1010は、懸濁液1009の液滴に十分な運動エネルギーを与えることが可能であり、これにより、断片化及びコーティング粒子1015の粒径分布を改善し得る。
また、フレーム外被は、図11に示すようにノズルの外部に構成されてもよい。図11は、液体懸濁液1109の径方向噴射をシュラウディングするフレーム外被1110を採用した懸濁液プラズマ溶射システム及びプロセス1100を示している。フレーム外被1110は、液体懸濁液1109のインジェクタに沿って延在し、プラズマ放出物1119中に導入される前に液体液滴を気化させ得る。また、フレーム外被1110は、懸濁液1109の液滴に十分な運動エネルギーを与えることが可能であり、これにより、断片化及びコーティング粒子1015の粒径分布を改善し得る。
図9〜図11の図示された実施例に示すように、フレーム外被910、1010、及び1110は、複数の機能を果たす。例えば、フレーム外被910、1010、及び1110は、噴射される懸濁液の流れ909、1009、及び1109中への周囲ガスの巻き込みを防止する、液体懸濁液909、1009、及び1109のためのシュラウドとして機能することが可能であり、これにより、懸濁液909、1009、及び1109中に含まれたサブミクロンの粒子の酸化などの望ましくない物理及び化学反応が阻止される。また、周囲ガスの巻き込みの防止により、懸濁液噴射の速度の低下が阻止され、サブミクロン粒子を中に含む液体懸濁液909、1009、及び1109が噴射速度を本質的に維持したままプラズマ919、1019、及び1119中に貫入することが可能となる。
さらに、フレーム外被910、1010、及び1110は、適切に制御された場合に、それらのそれぞれの液体懸濁液909、1009、及び1109内で、又は懸濁液909、1009、及び1109と噴射箇所の又はその付近のシュラウド・ガスとの間において、所望の反応を開始させ得る、反応性シュラウド又は部分的反応性シュラウドとしても機能する。例えば、液体キャリアが、エタノールなどの燃料である場合には、フレーム外被は、液体キャリアの燃焼反応を開始させ、これが、プラズマ放出物中への進入の直近での噴射事象の熱エネルギー及び運動エネルギーを共に上昇させる。この追加的な熱エネルギー及び運動エネルギーにより、懸濁液中のサブミクロンの粒子のプラズマ放出物への到達前の溶融又は気化が助長されるだけでなく、液滴の断片化の改善がなされる。液体キャリアが燃料ではない応用例においては、フレーム外被は、プラズマ放出物中への巻き込みの前に、液体キャリアを気化させ、懸濁状態の粒子を溶融、部分的に溶融、又は気化すらさせるための、エネルギー源を提供する。
概して、プラズマ放出物に向かって送られる際に、液体懸濁液をフレーム外被内にシュラウディングすることにより、懸濁液プラズマ溶射(SPS)システム全体のプロセスの特性が、根本的に変更される。要するに、フレーム外被又は噴射流を囲む同様の反応性シュラウドの使用により、供給容器からの懸濁液を介して達成される、SPSシステムへのサブミクロンのコーティング粒子の配送の制御が、懸濁状態又は非懸濁状態であり得るサブミクロンのコーティング粒子のプラズマへの巻き込みの制御から、効果的に分離される。
例えば、懸濁液の噴射流を囲む、開示されているフレーム外被の使用により、APS粉末噴射と同様の、しかしサブミクロンの粒径における、プラズマ放出物中への乾燥したサブミクロンの粒子のエントレインメント又は噴射ではなく、懸濁液の配送を採用したSPSシステムが可能となる。代替的には、懸濁液の噴射流を囲むフレーム外被により、プラズマ放出物中への溶融したサブミクロンの粒子のエントレインメント又は噴射ではなく、プラズマ放出物中へのサブミクロンの粒子の気化種の噴射である懸濁液の配送を採用したSPSシステムが可能となる。さらに、懸濁液の噴射流を囲む、開示されているフレーム外被により、プラズマ放出物中への高度に断片化された懸濁液液滴のエントレインメント又は噴射を伴う、液体懸濁液の配送を採用したSPSシステムが可能となる。最後に、適切に設計及び制御される場合には、噴射流を囲む、開示されているフレーム外被又は反応性シュラウドにより、液体懸濁液の配送が可能となり、サブミクロンの粒子は、in−situで反応して、プラズマ放出物中に巻き込まれる所望のセラミック・コーティング材料又はサーメット・コーティング材料を形成する。
加えて、上述の配送、噴射、及びエントレインメントの技術のそれぞれにより、放出物中に噴射又は同伴され、引き続いて基板に衝突して所望のコーティング微小構造をもたらす、平均粒径及び粒径分布のより正確な制御が可能となる。懸濁液の噴射を囲むフレーム外被又は反応性シュラウドの使用により、液体キャリアの構成及び粒子の特性を含む、SPS液体懸濁液の組成に関する新たな選択肢又は設計オプションが可能となる。
最後に、図面を参照とした、液体懸濁液の噴射を囲むフレーム外被又は反応性シース/シュラウドが、SPS溶射プロセスに追加的な熱エネルギー及び運動エネルギーの付与の可能性を有することにより、本システム及び方法によって、より低出力のプラズマ・トーチのSPSプロセスにおける使用と、プラズマ流れにおける熱エネルギーのより効率的な利用とが可能となる。また、液体懸濁液の噴射を囲む本開示のフレーム外被又は反応性シース/シュラウドの使用により、懸濁液の配送又は取扱い、プラズマ・ジェットの生成、プラズマ・ジェット中へのコーティング材料の噴射又はエントレインメント、及び被覆対象基板上へのコーティング材料の配送/衝突を含む、SPSプロセス全体を、さらに制御及び強化する機会が提供される。
本フレーム外被又は反応性シース/シュラウドと、これらに関連する追加の運動エネルギーとの使用により、プラズマ・ジェット中へのコーティング材料の噴射は、放出物内の最適位置へ到達するように、及び噴射箇所において放出物の流れによる相互作用が低下するように好適に制御される。例えば、懸濁液の噴射箇所における又はその付近の放出物の一部分は、乾燥粉末の形態、部分的に溶融した形態、溶融した形態、及び/又は気化した形態のいずれかのサブミクロンの粒子が、制御され、かつ均一な形で放出物の流れの中にさらに拡張し得るように、偏向され得る。
代替的に、フレーム外被又はシース/シュラウドがSPSプロセスの一部として、単に周囲ガスの噴射懸濁液中へのエントレインメントを阻止し、液体懸濁液がプラズマ放出物の流れ中に深く貫入できるようにすることのみを目的として採用される場合には、シース/シュラウドは、制御された様式及び位置で懸濁液の液滴へのさらなる断片化を促進する可能性が高い。液滴を断片化することにより、フレーム外被又は反応性ガス・シュラウドは、プラズマ放出物中に噴射されつつある懸濁液の液滴の大きさ及び液滴の大きさの分布の制御を補助する。このようにして、プラズマ放出物において行われる断片化が低減され、液滴の大きさ及び液滴の大きさの分布が、プラズマ放出物が被覆対象である基板に向かって移動する際に起こる空間的及び時間的変化とは概して無関係なものとなる。換言すれば、平均液滴サイズ及び液滴サイズ分布が、より正確に制御され、その結果として、プラズマ溶射プロセス制御の改善及びコーティング微小構造の改善が得られる。図9は、懸濁液プラズマ溶射プロセスを囲む燃焼フレーム・シュラウドを採用した本発明の別の実施例を示している。
図9に示す、放出物を囲む燃焼フレーム・シュラウドの使用だけでなく、図7及び図8に示すデュアル・ガス・シュラウドの使用は、内部径方向噴射の構成、外部径方向噴射の構成、及び軸方向噴射の構成を利用する懸濁液プラズマ溶射システムに対しても同等に適用され得る点を、理解されたい。
上記で示したように、反応性ガス・シュラウドに使用される典型的な反応性ガスには、酸素、水素、二酸化炭素、炭化水素燃料、窒素若しくは化合物、又はそれらの組合せが含まれる。
本発明は、従来のプラズマ溶射を含む被覆技術では以前は不可能であったサブミクロンの範囲の多岐にわたる微細粒径の堆積を行うことが可能である点に留意されたい。例えば、一実施例においては、本発明のSPSシステム及びプロセスは、100nm未満のコーティング粒子を堆積することが可能である。別の実施例においては、本発明は、従来の溶射システム及びプロセスにおいて典型的に直面するような微細粒子の望ましくない凝集を引き起こすことなく、10μm以下のコーティング粒子を堆積することが可能である。
有利には、本明細書において説明されるSPSシステムは、市販の適切なトーチ及びノズル・アセンブリを利用して調製することが可能であり、したがって、製造プロセス全体を可能なものにし単純化し得る。プラズマ発生の態様は、標準的な技法又は装置を使用して実施し得る。
サブミクロンの粒子が中に分散した液体懸濁液流をプラズマまで配送するために、任意の適切な液体懸濁液配送サブシステムを採用することが可能である。液体懸濁液の源は、液体懸濁液用のディスペンサである。この源は、典型的には、リザーバ、輸送導管(例えば管材及び弁等々)、及び噴射ピース(例えばノズル及び噴霧器等々)を備える。加えて、液体懸濁液配送サブシステムは、プロセスの測定フィードバック(例えば、流量、密度、温度)と、例えば相互に連携して又は独立的に作動し得るポンプ及びアクチュエータなどの制御方法を含んでもよい。また、システムは、当技術分野において知られている追加的なフラッシング・システム又は洗浄システム、混合及び撹拌システム、加熱又は冷却システムを含んでもよい。
前述より、本発明はこのようにして懸濁液プラズマ溶射の反応性ガス・シュラウディング及び/又は液体懸濁液のフレーム・シュラウディングを行うためのシステム及び方法を提供する点を理解されたい。本明細書において開示される本発明は、特定の実施例及びそれに関連するプロセスにより説明したが、特許請求の範囲に記載されるような本発明の範囲から逸脱することなく、又はその特徴及び利点の全てを犠牲にすることなく、当業者により多数の修正及び変形をそれらに対してなし得る。

Claims (18)

  1. 液体懸濁液から基板上にコーティングを施すための溶射システムであって、
    プラズマを発生させるための溶射トーチと、
    サブミクロンの粒子を有する前記液体懸濁液の流れを配送するための液体懸濁液配送サブシステムと、
    プラズマ放出物を生成するために、前記溶射トーチから前記液体懸濁液に前記プラズマを配送するノズル・アセンブリであって、前記プラズマ放出物を実質的に囲む反応性ガス・シュラウドを提供するように構成されたノズル・アセンブリとを備え、
    前記反応性ガス・シュラウドは、前記プラズマ放出物中に前記サブミクロンの粒子の同伴を実質的に維持し、外気が前記プラズマ放出物に進入して前記プラズマ放出物と反応するのを実質的に阻止するように構成され、
    前記反応性ガス・シュラウドは、前記懸濁液の液滴の断片化を助長し、前記プラズマ放出物内で前記サブミクロンの粒子の気化種を生成するように、前記プラズマ放出物と反応する、溶射システム。
  2. 前記シュラウドは、前記基板表面から前記ノズル・アセンブリまで延在する、請求項1に記載の溶射システム。
  3. 前記シュラウドは、層状に流れるシールドである、請求項1に記載の溶射システム。
  4. 前記シュラウドは、前記ノズルから前記基板表面までの距離よりも短い軸方向距離を有する、請求項1に記載の溶射システム。
  5. 前記反応性ガス・シュラウドの周囲に配設された不活性ガス・シュラウドをさらに備える、請求項1に記載の溶射システム。
  6. 第1の反応性ガス・シュラウド及び第2の反応性ガス・シュラウドをさらに備える、請求項1に記載の溶射システム。
  7. 前記液体懸濁液の前記流れを囲むフレーム外被を提供するように構成されたインジェクタをさらに備える、請求項1に記載の溶射システム。
  8. 前記液体懸濁液配送サブシステムは、前記ノズルの内部に構成される、請求項1に記載の溶射システム。
  9. 前記液体懸濁液配送サブシステムは、前記液体懸濁液の軸方向流れを配送するように前記ノズルの内部に構成される、請求項1に記載の溶射システム。
  10. 前記液体懸濁液配送サブシステムは、前記ノズルの外部に構成される、請求項1に記載の溶射システム。
  11. サブミクロンの粒子が中に分散した液体懸濁液を使用して基板上にコーティングを施す方法であって、
    溶射トーチからプラズマを発生させるステップと
    プラズマ放出物の流れを提供するために、サブミクロンの粒子が中に分散された液体懸濁液の流れを前記プラズマまで又はその近傍まで配送するステップと、
    前記サブミクロンの粒子を前記プラズマ放出物内に巻き込まれた状態に維持し、周囲ガスの前記プラズマ放出物中への巻き込みを実質的に防止するために、前記プラズマ放出物を反応性ガス・シュラウドで囲むステップと、
    前記懸濁液の液滴の断片化を助長し、前記プラズマ放出物内で前記サブミクロンの粒子の気化種を生成するために、前記シュラウド・ガスを前記プラズマ放出物と反応させるステップと、
    前記基板を被覆するために、前記サブミクロンの粒子を中に含んだ前記シュラウドされたプラズマ放出物を前記基板の方向に向けるステップとを含む、方法。
  12. 前記シュラウドされた放出物中へのガスの巻き込みを実質的に防止するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  13. 前記反応性シュラウドのいたるところで前記液体懸濁液の液滴を断片化するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  14. 前記放出物を実質的に囲む不活性ガス・シュラウドを導入するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  15. 前記放出物を実質的に囲む第2の反応性ガス・シュラウドを導入するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  16. 前記液体懸濁液を囲むフレーム外被を導入するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  17. 前記ノズルの外部において前記液体懸濁液を噴射するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  18. 前記ノズルの内部において前記液体懸濁液を噴射するステップをさらに含む、請求項11に記載の方法。
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