JP6165103B2 - 魚鱗由来のコラーゲン分散液の製造方法及び魚鱗由来のコラーゲン分散液 - Google Patents

魚鱗由来のコラーゲン分散液の製造方法及び魚鱗由来のコラーゲン分散液 Download PDF

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Description

本発明は、魚鱗由来の繊維状の不溶性コラーゲン分散液及びその製造方法に関する。
近年、ウシやブタ等の哺乳動物のコラーゲン組織から抽出されたコラーゲンに代わり、魚由来のコラーゲンの使用が増えてきている。魚由来コラーゲンとしては、例えば、ヒラメ、タラ、マグロ、サメ、サケ等魚類の皮を原料とするものが知られている。しかし、このような魚類の皮を原料としたコラーゲンは、魚臭さ、油の混入という欠点があり、これらの問題解決のため、その製造において、コラーゲン抽出の前工程で、多くの処理工程が必要となっている。
一方、魚鱗は、通常、リン酸カルシウム(ヒドロキシアパタイト)を主とする灰分を約50%、蛋白質を約40%含有しており、その蛋白質の約80%はコラーゲンであることが知られている。また魚鱗は皮に比べて魚臭さ、油分が少なく、魚鱗をコラーゲンとして用いることは、これまでにも行われてきた(特許文献1、2、3参照)。
しかしながら、例えば、酵素を用いた可溶化やアルカリ可溶化等の、従来知られているコラーゲンの可溶化方法によって、魚鱗原料から、コラーゲン水溶液を得ることは容易ではなく、その利用を促進するためには、より簡便な方法の開発が望まれる。魚鱗原料から、可溶化したコラーゲン水溶液を得ることが容易でないのは、魚鱗中のコラーゲンは、密な線維層板状に強固な構造として存在するために、可溶化処理が及ばないためであると考えられる。
また、魚類由来のコラーゲンは、哺乳動物由来の可溶性コラーゲンに比べて変性温度が低く、熱変性によりゼラチン化しやすいという欠点がある。そのため、鱗から可溶化コラーゲンを得るために、前処理として強固な構造を崩す必要があるが、熱の発生がある粉砕等の手段を用いることが困難であり、このことも、鱗から可溶化コラーゲンを得ることを難しくしている原因と考えられる。
上記したように、近年、市場での要望が高まっている、魚類のコラーゲンであって、しかも、魚臭、油の問題が少ない魚鱗由来のコラーゲン水溶液は、有用であるものの、可溶化コラーゲンを簡便に得ることが難しいという問題があった。また、引用文献4では、魚鱗を脱灰し、脱灰された魚鱗を酸性水溶液で処理して酸不溶性コラーゲンを分離し、これを利用することについての提案がされている。また、引用文献5では、コラーゲン水溶液に代替可能なコラーゲンの分散体を肌用に利用可能にするために、脱灰、脱脂処理し、灰分と油脂分とが調整された魚鱗を粉砕して得られた粒子径200μm以下の不溶性コラーゲンの微粒子が溶媒中に分散してなる、肌用のコラーゲン分散体が提案されている。また、この場合、分散安定剤として水溶性コラーゲンを含むとされている。
特開平5−93000号公報 特開平5−125100号公報 特開2003−327599号公報 特開平5−155900号公報 特許第4087783号公報
しかしながら、特許文献4の技術は、脱灰後の魚鱗から、煩雑な操作によって酸に可溶なコラーゲンを分離、除去した後に得られる、酸に不溶性のコラーゲンの利用に関するものであり、簡便に利用できないという実用上の課題がある。また、特許文献5に記載の技術で提供される分散体は、粒子径が200μm以下の粒子状の不溶性コラーゲンである。これに対し、魚鱗に含まれるコラーゲンは組織中に存在する時は、ミクロフィブリル構造を基本構造とした高次構造を形成しており、線維構造の集合体と言うことができるものであり、コラーゲン本来の特性を利用するには、コラーゲンが変性することなく、この基本となる線維構造を維持したままの形態であることが望ましいと考えられる。本発明者の検討によれば、魚鱗由来の不溶性のコラーゲン分散液を、「長径/短径の比が5以上の繊維状の不溶性コラーゲンが溶媒中に分散してなる」形態とすることで、コラーゲン本来の特性が損なわれず、広範な利用が可能にできる優れた材料となることがわかった。
したがって、本発明の目的は、近年、市場での要望が高い、魚臭、油の問題が少ない、魚鱗由来であって、熱変性などを起こしていない未変性でコラーゲン本来の特性を充分に発揮することができる、魚鱗由来の繊維状のコラーゲン分散体を簡便な方法で提供することにある。より具体的には、魚鱗内部でのコラーゲン高次構造の基本構造である線維構造を維持し、コラーゲン水溶液と同様の、さらには、コラーゲン水溶液では達成できない特徴のある使用が可能になる、魚鱗由来の繊維状の不溶性のコラーゲンが分散した分散液と、これを簡便に且つ安定して得ることができる魚鱗由来のコラーゲン分散液の製造方法を提供することにある。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、魚鱗の基本となる線維構造のコラーゲンの特徴を生かすためには、分散体に含まれる不溶性コラーゲンが、長径/短径の比で5以上ある繊維状となるように粉砕されていることが必要であることを見出すとともに、そのような、基本となる線維構造を維持した魚鱗由来の繊維状の不溶性コラーゲンを簡便に得ることができる製造方法を見出し、本発明を完成させた。上記した通り、本発明で規定する「長径/短径の比が5以上である」とは、分散液中における分散された不溶性コラーゲンが繊維状をしていることを規定したものであり、このことで、分散液中の分散物が、魚鱗の基本となる線維構造を保持した状態にあり、魚鱗本来のコラーゲン特性が維持されていることを規定している。
上記の目的は、下記の本発明によって達成される。すなわち、本発明は、脱灰した魚鱗自体を酸性であって且つ湿潤状態とした後、この湿潤状態とした魚鱗を、機械的剪断力によって魚鱗全体の形状を崩す破砕処理をして予備分散処理液を得、その後に、得られた予備分散処理液を、少なくとも、破砕処理で使用した装置とは異なる作用機構の湿式粉砕装置を用いて粉砕を行う工程を有する粉砕工程で粉砕処理を行い、長径/短径の比が5以上である繊維状の不溶性コラーゲンが溶媒中に分散してなる魚鱗由来のコラーゲン分散液を製造することを特徴とする魚鱗由来のコラーゲン分散液の製造方法を提供する。この方法によって得られる魚鱗由来の不溶性コラーゲンが分散した分散体は、従来の魚由来のコラーゲンの製造の問題を克服して、コラーゲン本来の特性を発現でき、さらに、可溶化コラーゲンによっては達成できない特徴を持たせることができる。
本発明の魚鱗由来のコラーゲン分散液の製造方法の好ましい形態としては、下記のことが挙げられる。前記酸性であって且つ湿潤状態とした魚鱗のpHが、2〜5の範囲内にあること;前記破砕工程および粉砕工程を15℃以下の温度で行うこと;前記破砕処理を、高剪断撹拌機を用いて行い、前記粉砕工程で用いる湿式粉砕機が、固定した絞り部を有するチャンバー型高圧ホモジナイザー、又は、絞りの開度を制御するタイプの均質バルブ型高圧ホモジナイザーであること;前記高剪断撹拌機が、ホモミキサー、ディスパーミキサー又はウルトラミキサーのいずれかであること、が挙げられる。
本発明は、別の実施形態として、脱灰した魚鱗を原料とした、長径/短径の比が5以上の繊維状の不溶性コラーゲンが液媒体中に分散してなることを特徴とする魚鱗由来のコラーゲン分散液を提供する。その好ましい形態としては、前記繊維状の不溶性コラーゲンを3質量%以下の濃度で含むことが挙げられる。
本発明によれば、魚鱗を原料とすることで、魚由来でありながら、魚由来コラーゲン特有の問題であった変性温度が哺乳動物由来のコラーゲンに比べて低くなく、さらに、変性を起こさずにコラーゲン本来の特性を充分に発揮することができ、従来の、魚鱗から得た可溶化コラーゲン水溶液と同様に、さらには、3質量%以下の同様の濃度の魚鱗から得た可溶化コラーゲン水溶液によっては達成できなかった特徴ある使用が可能になる、長径/短径の比が5以上である繊維状の不溶性コラーゲンが溶媒中に分散してなる魚鱗由来のコラーゲン分散液と、その製造方法の提供が可能となる。
実施例1で得た魚鱗由来のコラーゲン分散液の顕微鏡写真の図である。 比較例1で得た魚鱗由来のコラーゲン分散液の顕微鏡写真の図である。
以下、好ましい実施形態を挙げて本発明の魚鱗由来のコラーゲン分散液と、その製造方法について詳しく説明する。本発明の範囲はこれらの説明に拘束されることはなく、以下の例示以外についても、本発明の趣旨を損なわない範囲で、適宜、変更実施し得る。
本発明者は、魚鱗由来の不溶性コラーゲンを、変性することなく、コラーゲン本来の特性を維持した形態で利用できるように粉砕することが重要であり、しかも、このような粉砕を簡便な方法で可能にすることが、近年、市場で注目されている魚鱗由来のコラーゲンの利用を促進させるために重要であるとの認識を持つに至った。より具体的には、魚鱗由来の不溶性コラーゲンを、繊維状の粉砕物とすることが重要であるとの観点から、粉砕方法を検討した結果、本発明に至ったものである。
本発明者は、鋭意検討の結果、原料である魚鱗を、粉砕に先立ち予備的な破砕処理を行い、予備分散処理液を得、その後に粉砕することで、繊維状の魚鱗由来の不溶性コラーゲンの分散液が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明者は、脱灰した魚鱗を、酸性であって且つ湿潤状態とした魚鱗を原料とし、最初に、これを用いて予備分散処理液を得、得られた予備分散処理液を用いて湿式粉砕処理することで、コラーゲン本来の特性を維持した有用な、長径/短径の比が5以上である繊維状の不溶性コラーゲンが溶媒中に分散してなる、魚鱗由来のコラーゲン分散液を簡便に製造できることを見出した。本発明者は、このような形態の魚鱗由来のコラーゲン分散液とできた理由を、粉砕処理する対象物を、上記予備分散処理液の状態としたことで、魚鱗を構成する不溶性コラーゲンの線維構造の線維間が緩くなり、そこがバラバラになり、さらに、この状態で湿式粉砕したことで達成できたものと考えている。
本発明者の検討によれば、その調製工程に、乾燥状態の魚鱗を粉砕する乾式の粉砕工程が入ると、粉砕の際に魚鱗を構成する不溶性コラーゲンが粉砕の衝撃により発熱し、ついには熱変性を生じてしまい、本発明が目的とするコラーゲン本来の特性を充分に発揮できる優れた材料を得ることができなくなる。このため、本発明では、乾式で粉砕する工程を経ることなく、魚鱗自体を酸性であって且つ湿潤状態とした後、この湿潤状態とした魚鱗を、特有の方法で湿式粉砕することとした。以下、本発明を構成する要件についてそれぞれ説明する。
〔原料〕
(原料とする鱗の種類)
本発明で用いられる魚鱗の種類は特に限定されない。水産加工場で回収されている、鰯、秋刀魚、鯛等の鱗を利用することができる。この他にも、スケソウ鱈、リザードフィッシュ(エソ)、鮭、ニシン、鯉、テラピア、スナッパー、サーディン(マイワシ)、イトヨリ等の鱗も使用することができる。本発明で用いられる魚鱗は、鮮度が高く、また魚鱗以外の夾雑物ができる限り少ないものが好ましい。夾雑物には、魚肉、海藻、その他の夾雑物が含まれるが、本発明の魚鱗由来のコラーゲン分散液の製造方法では、その原料として、これらの夾雑物を水洗等により除いたものを用いることが好ましい。これらの夾雑物を含んだまま製造を行った場合には、得られるコラーゲン分散液の品質が損なわれる恐れがあるため、できる限り夾雑物を製造前に取り除くことが望ましい。
(鱗の脱灰処理)
本発明の魚鱗由来のコラーゲン分散液を得る際に原料とする魚鱗は、少なくとも脱灰処理を行ったものであることを要するが、必要に応じて、その他の、精製のための前処理が行われたものであることが好ましい。脱灰によって除かれる灰分については、除去が不十分な場合には多くの無機物が含まれることとなり、粉砕や分散が良好に行なえないことがあるので、必ず行う。また、原料である魚燐からの油脂分の除去が不十分な場合は、得られる分散液に魚臭さが残る原因となるので、さらに、脱脂処理を行うことが好ましい。したがって、本発明で用いる魚燐は、リン酸カルシウム等の無機物を取り除く脱灰処理を行ったものであることを要し、必要に応じて脱脂処理を行って油脂分を低減させたものを用いることが望ましい。
魚鱗の脱灰処理に際しては、その方法は、特に制限されるものではなく、例えば、処理に供する魚鱗を処理液中で24〜48時間撹拌するなど、従来公知の通常の方法により行うことができる。脱灰処理に用いる処理液としては、例えば、塩酸、エチレンジアミン4酢酸、エチレンジアミン4酢酸2ナトリウム、エチレンジアミン4酢酸4ナトリウム等の水溶液を用いることができる。費用の観点からは、塩酸水溶液を用いることが好ましい。処理液の使用量は、適宜設定すればよく、特に制限はない。なお、脱灰処理は、必要に応じて複数回行なってもよく、また、必要に応じて脱灰後に水洗を行なうようにしてもよい。
(鱗の脱脂処理)
必要に応じて行う脱脂処理の方法も、特に制限されるものではなく、例えば、処理に供する魚鱗を、処理液中で3〜48時間撹拌するなど、従来公知の通常の方法により行えばよい。脱脂処理に用いる処理液としては、例えば、エタノールやアセトン等の有機溶剤、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム等のアルカリ液、非イオン性界面活性剤等の界面活性剤等を用いることができる。処理液の使用量は、適宜設定すればよく、特に制限はない。なお、脱脂処理は、必要に応じて複数回行なってもよく、また、必要に応じて脱脂後に水洗を行なってもよい。
〔予備分散処理液を得る工程〕
上記した脱灰処理、必要に応じて行う脱脂処理を終えた魚鱗は、乾燥しても、未乾燥のままのいずれの状態としてもよいが、本発明の製造方法では、粉砕工程の前に、これらの魚鱗を用いて下記のようにして予備分散処理液を得、得られた予備分散処理液に対して湿式粉砕することを要する。なお、脱灰処理の後に、予備分散処理液を得る破砕処理まで時間がかかることが予想される場合や、予備分散処理液を得た後、粉砕処理を行うまで時間がかかることが予想される場合には、乾燥させて保存することが望ましい。ただし、本発明では、粉砕工程に供する際には、再度湿潤状態とした後、湿式粉砕することを要する。
本発明の製造方法における技術的特徴の一つは、まず、予備分散処理液を得るために、前記したような処理がされてなる脱灰した魚鱗自体を、酸性であって且つ湿潤状態とした点にある。本発明者は、魚鱗を粉砕することについて詳細な検討を行った結果、熱変性を起こしていない、未変性であるコラーゲン本来の特性を充分に発揮できる魚鱗由来の繊維状のコラーゲン分散液とするためには、少なくとも乾燥状態で粉砕を行わないようにすることが重要であるとの認識を持つに至った。そして、魚鱗自体の特性を維持した良好な粉砕物を得るためには、「酸性であって且つ湿潤状態」とした魚鱗を粉砕することが有効であるとのことを見出した。すなわち、魚鱗を、酸性で且つ湿潤状態にし、この状態のものを粉砕するという簡便な方法で、先に述べたように、粉砕した際のコラーゲンの変性を避け、魚鱗中のコラーゲンの高次構造の基本構造である線維構造を崩さずに粉砕を行うことができる。このため得られる魚鱗由来の繊維状のコラーゲン分散液は、多様な用途に利用可能な、コラーゲン本来の特性を充分に発揮する有用なものになる。
魚鱗自体を、酸性であって且つ湿潤状態とする具体的な方法としては、魚鱗を酸性の水に浸漬することが挙げられる。このようにすることで、魚鱗自体を、本発明で規定する「酸性であって且つ湿潤状態」にでき、その結果、本発明が目的とする有用な魚鱗由来の繊維状のコラーゲン分散液を得ることが可能になる。上記した方法で魚鱗自体を酸性化するためには、魚鱗を浸漬した際に、酸を加えた後に十分な時間放置する必要がある。また、魚鱗自体のpHを、目標とする好適な酸性のpH域に調整するためには、何度かのpH調整を行って、確実に目標とするpHに調整していくことが好ましい。酸溶液、具体的には、塩酸溶液、酢酸溶液、乳酸溶液或いはクエン酸溶液等を、魚鱗の入った水の中に加え、十分に撹拌し、例えば、一晩放置後に鱗自体のpHを測定し、必要に応じてさらに放置するといったことで達成できる。好適な魚鱗のpHは2〜5の範囲で、さらには、2.5〜4.5の範囲とすることが望ましい。本発明者の検討によれば、上記した範囲よりも低いpHの場合には、魚鱗中のコラーゲンが変性しやすくなるので好ましくない。反対に、pHが上記範囲よりも高い場合には、魚鱗の湿潤の程度が少ないために、良好な粉砕を安定して行うことが難しくなるので好ましくない。また、本発明者の検討によれば、上記した、魚鱗自体を、酸性であって且つ湿潤状態とする工程において、魚鱗の内部の酸性化が不十分で、中性側のpHであった場合には、本発明が目的としている、長径/短径の比が5以上である繊維状の不溶性コラーゲンが溶媒中に分散してなる魚鱗由来のコラーゲン分散液を得ることは難しくなる。
本発明の製造方法は、不溶性コラーゲンが熱変性を起こすことなく、魚鱗内部でのコラーゲンの高次構造の基本構造である、線維構造を保持した魚鱗由来の不溶性コラーゲンの分散液を簡便に得られるように構成したことを特徴としている。本発明者の検討によれば、そのためには、上記したように、脱灰した魚鱗自体を、酸性であって且つ湿潤状態とすることが重要であるが、さらに、これを湿式で粉砕する場合に、特定の粉砕工程を有する構成とすることが重要である。
本発明者は、魚鱗の粉砕工程中に、温度上昇によるコラーゲンの熱変性を起こすことなく、且つ、魚鱗中のコラーゲンの高次構造の基本構造である線維構造を崩さずに粉砕を行うようにすることが重要であるとの認識の下、種々の検討を行った。その結果、最終的に分散液を得る粉砕処理の前に破砕処理をして、魚鱗全体の形状を崩して予備分散処理液を得、次に、得られた予備分散処理液を、予備分散処理液を得る際の破砕処理で使用した装置とは異なる作用機構の湿式粉砕機を用いた粉砕処理を行うことで、最終的に、コラーゲン本来の特性を維持した良好な粉砕物が得られることを見出して、本発明を完成した。下記に、これらの粉砕工程についての詳細を説明する。
本発明者は、まず、上記のようにして、魚鱗自体を酸性であって且つ湿潤状態とした後に、湿潤状態の魚鱗に対して前処理的な破砕処理をして、魚鱗全体の形状を崩して予備分散処理液を得、その後に得られた予備分散処理液を、粉砕処理することが有効であることを見出した。すなわち、このようにして、原料となる脱灰した魚鱗を、そのまま粉砕するのでなく、まず破砕処理をして粉砕工程に供する予備分散処理液を得、これを用いることで、その後に行う粉砕処理の際に、装置内に設けられたフィルター等における、装置内での目詰まり発生を有効に防止でき、円滑に粉砕処理することができるようになる。
本発明を構成する粉砕工程は、多段で行うこともできるが、粉砕の際に生じるコラーゲンの変性を避けるため、いずれの工程でも湿式で処理を行うことを要する。具体的は、本発明では、まず、脱灰処理、さらに、魚鱗自体を酸性であって且つ湿潤状態とするための酸性化が終了した魚鱗を、例えば、魚鱗の乾燥重量で、0.2質量%〜3質量%の濃度となるように水を加えた液に対して行う破砕処理で、予備分散処理液を調製する。この際、魚鱗の濃度が0.2質量%よりも低い場合には、最終的に得られる分散液が均一にならずに、沈殿を生じる可能性があるために望ましくない。また、魚鱗の濃度が3質量%よりも高い場合は、破砕・粉砕を良好な状態で安定して行うことができず、望ましくない。
本発明を構成する予備分散処理液を得るための破砕処理は、その後に行う粉砕工程に、魚鱗自体が粉砕に適した状態になった予備分散処理液を供する目的で行うものであるが、機械的剪断力によって魚鱗全体の形状を崩すための前処理的な工程(以下、破砕工程とも呼ぶ)である。この破砕工程では、機械力を用いた方法、すなわち、外部から強い剪断力を与えることで破砕させる方法を適用する。本発明者の検討によれば、この際に、粉砕媒体を用いる装置を使用したとしても、魚鱗を良好な状態に粉砕することはできないため、粉砕媒体を使用しない装置を使用することが望ましい。予備分散処理液を得る工程に好適に用いられる、機械的剪断力を付与できる装置の一般的なものは、高速、高剪断撹拌機である。このような撹拌機としては、例えば、ホモミキサー、ディスパーミキサー、ウルトラミキサーなどの市販されている撹拌機が挙げられる。本発明では、これらの装置をいずれも使用できる。
上記した機械的剪断力によって魚鱗全体の形状を崩す破砕工程では、破砕する際に、湿潤状態とした魚鱗を含む処理液を事前に冷却し、粉砕工程での温度上昇によってコラーゲンの熱変性を防ぐことが好ましい。冷却する際の温度は、例えば、複数回のパスを行う破砕工程の一回の処理パス工程で10℃の温度上昇がある場合には、処理液を、その魚種のコラーゲンの変性温度より10℃以上低くすればよい。この破砕工程では、次に行う粉砕工程に、良好な状態で供することができるまで破砕を行うことが好ましく、そのためには複数回の破砕処理を行うことが好ましい。複数回の破砕処理の際にも、上記したと同様に、処理工程による処理液の温度上昇を考慮し、処理液を冷却することが好ましい。具体的には、破砕工程および粉砕工程を15℃以下の温度で行うことが好ましい。
本発明の製造方法は、さらに、上記した破砕処理後に、得られた予備分散処理液を、破砕処理で使用した装置とは異なる作用機構の湿式粉砕機を用いて粉砕を行う粉砕工程を有することを特徴とする。この際、予備分散処理液は、そのままで、或いは、コラーゲン濃度を変えることを目的として、必要に応じて溶媒を加えて又は濃縮されて、粉砕工程に供される。破砕工程における湿式粉砕装置による粉砕処理では、下記に挙げるような粉砕装置を用いることが好ましい。例えば、装置内で予備分散処理液が対向衝突する際に、または、急激に絞られた装置内の流路(例えば、チャンバーノズル径:約0.1mm)を予備分散処理液が通過する際に、高い剪断力(50〜100MPa程度)が生じることにより、予備分散処理液中の魚鱗が粉砕されて、魚鱗を構成する繊維状コラーゲンの構造を保持した長径/短径が5以上の魚鱗由来のコラーゲン分散液を得ることができる。
上記したような湿式粉砕装置には大きく分けて、固定した絞り部を有するチャンバー型高圧ホモジナイザーと、絞りの開度を制御するタイプの均質バルブ型高圧ホモジナイザーがあるが、本発明では、いずれの方式の装置も好適に利用できる。固定した絞り部を有するチャンバー型高圧ホモジナイザーの例としては、マイクロフルイダイザー(マイクロフルイディクス社製)、ナノマイザー(吉田機械興業株式会社製)、アルティマイザー(株式会社スギノマシン製)等が挙げられる。
均質バルブ型高圧ホモジナイザーとしては、例えば、ゴーリンタイプホモジナイザー(APV社製)、ラニエタイプホモジナイザー(ラニエ社製)、高圧ホモジナイザー(ニロ・ソアビ社製)、ホモゲナイザー(三和機械株式会社製)、高圧ホモゲナイザー(株式会社イズミフードマシナリ製)、超高圧ホモジナイザー(イカ社製)等が挙げられ、いずれも用いることができる。本発明の製造方法では、粉砕工程も、前記した破砕工程の場合と同様に、粉砕が完全に行われていなかった場合には、目的とする魚鱗由来のコラーゲン分散液が得られるまで複数回処理してもよい。また、本発明では、大きな相対速度をもつ2面間の小間隙に原料を送入し、間隙間流体に起こるせん断力と衝撃を利用して固体を微粉化し、液中に分散させるコロイドミル(乳化機)と呼ばれる湿式粉砕装置を用いることもできる。
本発明の製造方法においては、製造工程の容易さからは、少なくとも、上記した破砕工程と、その後に行う粉砕工程の二段階の工程を行うが、不溶性コラーゲンの粉砕が不十分である場合には、前記したように、粉砕工程を多段で行い、三段階或いは四段階の工程を経ることによって、目的の分散液にすることができる。本発明の魚鱗由来のコラーゲン分散液の製造方法によって得られる分散液中の分散物は、繊維の形状をしており、具体的には、長径/短径の比が5以上のコラーゲン構造物を主成分としたものになる。
本発明者の検討によれば、最初に行う破砕工程が不十分な場合には、分散液中の分散物は、板状のコラーゲン構造物が多く含まれた、その長径/短径の比が約5未満のものになり、繊維状でないものとなる。分散液中の分散物の多くが、このような形態のものである場合には、水に分散した場合に、沈殿が生じるために分散液として使用することができない。
本発明の製造方法によって得られる魚鱗由来の繊維状のコラーゲン分散液には、粉砕工程中で可溶化された可溶性のコラーゲンが含まれることもある。なお、含まれる可溶性コラーゲンの割合は、分散液の製造中に溶け出す可溶性コラーゲン量によって変わるため、特に規定することはできない。ただし、可溶性コラーゲンが全く含まれない場合に対して、僅かでも含まれる場合には分散液の粘度が高くなるために、分散液の均一性が維持されやすくなる。
本発明の製造方法によって得られる魚鱗由来のコラーゲン分散液は、そのまま使用することもできるが、例えば、成型工程を経て成型物として利用することも可能である。より具体的には、本発明の製造方法によって得られる魚鱗由来のコラーゲン分散液は、下記に挙げるように、多様な形態での利用が可能である。例えば、魚鱗由来のコラーゲン分散液を風乾することによって、繊維を漉いて得られる和紙風の膜やシート状の製品とでき、また、分散液を、塗布、乾燥することによるコーティング皮膜とすることも、分散液を凍結乾燥することでスポンジ状の製品とすることも、さらに架橋を導入してゲル等を得ることもできる。
本発明の製造方法によって得られる魚鱗由来のコラーゲン分散液中に占める繊維状の不溶性コラーゲンの割合は、用途に応じて適宜設定すればよいが、例えば、繊維状の不溶性コラーゲンを3質量%以下の濃度で含むもの、より具体的には、0.1〜3.0質量%程度であるものが好ましい。本発明の魚鱗由来のコラーゲン分散液における溶媒は、水であることが好ましいが、水に加えて、水と混合する親水性溶媒が含まれてもよい。この際に使用する親水性溶媒としては、例えば、エタノール、ブチレングリコール等のアルコール類、テトラハイドロフラン、または、DMF、DMAc等の極性溶媒を挙げることができる。
本発明の魚鱗由来のコラーゲン分散液は、多様な用途に利用可能であるが、具体的には、例えば、化粧品原料、医療分野、細胞・組織培養の担体等に利用可能である。また、本発明の魚鱗由来のコラーゲン分散液には、用途に応じて、他成分或いは添加剤を配合することができる。これらの成分や添加剤は、用途に応じて任意に選択・併用して配合することができ、その配合量は、特に限定されない。
次に、具体的な実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
テラピアから採取した魚燐を、下記のようにして、通常の方法で脱灰・脱脂した脱灰魚燐を原料として用いた。脱灰は、魚鱗7kgを、1MのNaOH溶液と、1MのHCl溶液で洗浄して行った。なお、洗浄後の魚鱗のpHは3.5付近である。洗浄後、イソプロパノールにて一晩漬け、脱脂処理を施し、その後に乾燥して6.7kgの魚燐を得た。
上記で得られた乾燥魚燐に250Lの水を加え、魚鱗自体が酸性であって且つ湿潤状態となった液を得た。湿潤状態とした魚鱗自体のpHは3.5であった。次に、この湿潤状態とした魚鱗を含む液を冷却し、液温を5〜10℃とし、これを、粉体溶解・乳化ポンプであるシャーポンプ(ヤスダファインテ社製)に繰り返し通して、機械的剪断力によって魚鱗全体の形状を崩す破砕処理を行った。この破砕の際に、液の温度が15℃以上にならないように注意した。
次に、上記で得た魚鱗の予備分散処理液に対して、下記の手順で粉砕処理を行った。まず、上記で得た魚鱗の予備分散処理液の液温を5〜10℃とした後に、コロイダルミル(PUCコロイドミル、(株)マウンテック社製)を用いて粉砕処理を行った。コロイダルミルは、円錐台形状のロータとステータの組み合わせからなり、ステータの内側でロータが高速回転し、吐出口に近づくにつれて狭くなる、ステータとロータとの間隙で、強力なせん断、圧縮、衝撃を繰り返し与えて処理物を微細化する方式の湿式粉砕機であるが、使用した装置の最小クリアランス(間隙)は40μmであった。粉砕が不十分な場合は、繰り返し、この湿式粉砕機を通すが、その際に、液の温度が15℃以上にならないように注意した。
上記の処理によって得られた魚鱗由来のコラーゲン分散液から、和紙を得る際の手法を利用して繊維を漉いた後、風乾して、白色の和紙状のサンプルを得た。風乾する前の状態を光学顕微鏡(オリンパス社製)により観察したところ、図1に示したように、その殆どが、長さ方向と縦方向の比が5以上のコラーゲン繊維であった。
〔実施例2〕
実施例1と同様に処理して得られた魚鱗の予備分散処理液を用い、これを、均質バルブ型高圧ホモジナイザーである乳化機(圧力式ホモジナイザー、株式会社エスエムティー社製)を用いた粉砕工程で粉砕した。その際の圧力は、350kg程度とした。
得られた分散液を光学顕微鏡(オリンパス社製)により観察したところ、実施例1の場合と同様に、長さ方向と縦方向の比が5以上の繊維状コラーゲンが分散していた。また、実施例1の分散液と比べると、繊維の太さがより細いことがわかった。
〔実施例3〕
実施例1と同様に処理をして得られた脱灰・脱脂した、酸性で湿潤状態とした魚燐に対し、ポリトロン((株)セントラル科学貿易)にて破砕処理し、予備分散処理液を得た。この装置は、固定刃と高速回転刃による機械的ひきちぎり(ローター・ステーター方式)と高周波パルスエネルギーの相乗作用で、対象物を破砕するものである。さらに、得られた予備分散処理液を、均質バルブ型高圧ホモジナイザーである乳化機(圧力式ホモジナイザー、(株)エスエムティー社製)により粉砕した。その際の圧力は350kg程度であった。
得られた分散液を光学顕微鏡(オリンパス社製)により観察したところ、実施例1の場合と同様に、長さ方向と縦方向の比が5以上の繊維状コラーゲンが分散していた。また、実施例1の分散液と比べると、繊維の太さがより細いことがわかった。
〔比較例1〕
実施例1で使用したテラピアから採取し、通常の方法で脱灰・脱脂した脱灰魚燐を原料とした魚燐を、乾燥状態で粉砕した。具体的には、ハンマーミルにφ3のスクリーンを取り付けで乾式粉砕した。図2に、上記のようにして乾燥状態で粉砕して得た粉砕物を示したが、明らかに繊維状と言えるものではなかった。図1と図2との比較から、湿潤状態で粉砕した場合と、乾燥状態で粉砕した場合では明らかに粉砕物の形態が異なるものとなることが確認された。
〔比較例2〕
実施例1で使用したテラピアから採取し、通常の方法で脱灰・脱脂した脱灰魚燐を原料とした魚燐を、中性で且つ湿潤状態としたものを使用し、実施例1と同様に粉砕することを試みた。しかし、鱗が細かく断片化するのみで明らかに湿潤状態が均一でなく、得られた粉砕物も、均一性に欠けるものであった。
本発明によれば、魚鱗由来で、魚鱗自体が未変性のコラーゲン繊維分散液、並びにその簡便で確実な製造方法が提供されるが、この分散液は、生体内でのコラーゲン線維の基本構造を崩すことがない繊維状コラーゲンが分散した液であり、コラーゲン本来の特性を十分に発揮することができ、コラーゲン水溶液とは違う特性および用途を持つため、その多様な利用が期待される。

Claims (7)

  1. 脱灰した魚鱗(但し、乾燥魚鱗の粗粉砕物を除く)を、酸溶液を用いて魚鱗自体のpHが2〜5の範囲内になるように調整して、前記魚鱗自体を酸性であって且つ湿潤状態とした後、この湿潤状態とした魚鱗を、機械的剪断力によって魚鱗全体の形状を崩す破砕処理をして予備分散処理液を得、その後に、得られた予備分散処理液を、少なくとも、前記破砕処理で使用した装置とは異なる作用機構の湿式粉砕装置を用いて粉砕を行う工程を有する粉砕工程で粉砕処理を行い、長径/短径の比が5以上である繊維状の不溶性コラーゲンが溶媒中に分散してなる魚鱗由来のコラーゲン分散液を製造することを特徴とする魚鱗由来のコラーゲン分散液の製造方法。
  2. 記魚自体のpHが、3.5〜5の範囲内にある請求項1に記載の魚鱗由来のコラーゲン分散液の製造方法。
  3. 前記破砕工程および粉砕工程を15℃以下の温度で行う請求項1又は2に記載の魚鱗由来のコラーゲン分散液の製造方法。
  4. 前記破砕処理を、高剪断撹拌機を用いて行い、前記粉砕工程で用いる湿式粉砕機が、固定した絞り部を有するチャンバー型高圧ホモジナイザー、又は、絞りの開度を制御するタイプの均質バルブ型高圧ホモジナイザーである請求項1〜3のいずれか1項に記載の魚鱗由来のコラーゲン分散液の製造方法。
  5. 前記高剪断撹拌機が、ホモミキサー、ディスパーミキサー又はウルトラミキサーのいずれかである請求項4に記載の魚鱗由来のコラーゲン分散液の製造方法。
  6. 脱灰した魚鱗(但し、乾燥魚鱗の粗粉砕物を除く)を原料とした、長径/短径の比が5以上の繊維状の不溶性コラーゲンが液媒体中に分散してなることを特徴とする魚鱗由来のコラーゲン分散液。
  7. 前記繊維状の不溶性コラーゲンを3質量%以下の濃度で含む請求項6に記載の魚鱗由来のコラーゲン分散液。
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