JP6156924B2 - 環境監視装置及び環境監視方法 - Google Patents

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Description

環境監視装置、及び、コンピュータを用いた環境監視方法に係り、特に、農作物の栽培地の環境を遠隔監視するために用いられ監視者の通信端末とデータ通信を行う環境監視装置、及び、コンピュータを用いた環境監視方法に関する。
農業従事者が通信技術を利用して遠隔地で栽培している農作物の栽培地を監視することは、既に知られており、具体的には当該栽培地での気温、湿度、日射量等の環境値を遠隔監視する監視システムが存在する(例えば特許文献1を参照)。
特許文献1に記載された監視システムについて概説すると、当該システムは、個々のビニールハウスに設置されて温度や湿度等の環境値を観測する監視端末と、監視端末から送信される情報を受信するサーバと、サーバと通信可能なパソコンを構成要素としている。そして、サーバは、監視端末から情報を受信すると、その情報に基づいてログファイルを作成する。ログファイルは、監視端末が観測した環境値を日付順(厳密には、データの送信日時順)に並べたものであり、通信ネットワークを通じてパソコン側で閲覧することが可能である。以上のようなシステムを利用すれば、農作物の栽培者にとって、自己が保有するビニールハウスの室内気温や湿度等の環境値を遠隔で、具体的には自宅に居ながらにして監視することが可能となる。
特開2003−296865号公報
ところで、栽培地の環境値を監視するにあたり、同栽培地で異常が発生した際に当該異常を可及的速やかに検出する観点では、上記の環境値をこまめにモニタリング可能となっていることが望ましい。一方で、農作物の管理上、リアルタイムの環境値のほか、積算値若しくは累積値のように単位期間毎の環境値を合計した値についても監視する必要がある。例えば、特許文献1に記載の監視システムでは、農作物の休眠期における低温遭遇の積算時間である低温積算時間を監視事項として含んでいる。そして、栽培者は、監視対象とする環境値の積算値や累積値が適正値に到達したタイミングを逸しないように心掛けている。
しかしながら、積算値や累積値が適正値に到達したときに、その事を栽培者が不注意等によって気付かない場合があり、かかる場合には、適当な措置を施すタイミングを逃し農作物の生長に悪影響を及ぼす虞がある。このような懸念は、特許文献1に記載の監視システムを利用する場合にも起こる可能性が有り、例えば、当該システムではログファイルの内容を閲覧することで上記の低温積算時間を確認することが可能であるが、一定期間閲覧しないときに当該期間内で上記積算値が適正値に達してしまうと、上述した内容の不具合が生じてしまう。特に、栽培者の予想に反して早期に積算値が適正値に達してしまった場合には、積算値を確認するタイミングを逸してしまう事態がより顕在化することになる。なお、積算値が予想よりも早く適正値に達してしまう事態では、栽培地に異常が生じている可能性があり、異常の有無を検出する上でリアルタイムの環境値を確認し得るようになっていることが求められる。
そこで、本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、農作物の栽培地におけるリアルタイムの環境値をこまめに監視可能とし、さらに、一定期間中における環境値の積算値が基準値に達したタイミングを確実に監視者に気付かせることが可能な環境監視装置及び環境監視方法を提供することである。
上記の課題は、本発明の環境監視装置によれば、遠隔地で栽培している農作物の栽培地の環境を監視者が監視するために利用される環境監視装置であって、(A)前記栽培地に設置された環境値測定用のセンサの測定結果を示す測定データを、前記センサによる測定が開始されてから現時点までの期間を単位管理時間にて区分した際の各々の該単位管理時間において複数回取得し、前記測定データを記憶装置に記憶させるデータ取得部と、(B)前記記憶装置から読み出した前記測定データのうち、前記測定結果が所定範囲内にある前記測定データに基づいて、該測定データが示す前記測定結果の測定時が属する前記単位管理時間における前記環境値の代表値を前記単位管理時間別に算出する代表値算出部と、(C)該代表値算出部が算出した前記単位管理時間別の前記代表値のうち、指定された前記単位管理時間以降の前記代表値の合計値を算出する合計値算出部と、(D)該合計値算出部が算出した前記合計値が基準値に達しているかを判定する判定部と、(E)前記監視者の通信端末に向けてデータを送信するデータ送信部と、を備え、該データ送信部は、前記環境監視装置が前記通信端末から送信される送信要求を受け付けると、前記データ取得部が取得した前記測定データのうち、直近の前記測定データが示す前記測定結果を通知する第一データを前記通信端末に向けて送信し、前記合計値が前記基準値に達していると前記判定部が判定すると、その旨を報知する第二データを前記通信端末に向けて送信することにより解決される。
本発明の環境監視装置は、1時間、1日、1ケ月という具体的な単位管理時間を定めた上で、単位管理時間中に複数回、環境値測定用の測定結果を示すデータを取得するため、こまめに環境値を確認することが可能となる。その一方で、環境値のうち、値の大きさが予め定められた範囲内にある環境値についての単位管理時間別の代表値を算出し、当該代表値のうち、予め指定された単位管理時間以降の代表値を合計する。その後、上記の環境監視装置は、代表値の合計値が基準値に達しているかを判定し、合計値が基準値に達している場合にその旨を報知するデータを監視者の通信端末に向けて送信する。当該データを受信した通信端末では同データが展開されて同データが示す情報が表示される。監視者は、表示された情報を通じて上記の積算結果が基準値に達していることを認知するようになる。
以上のように、本発明の環境監視装置によれば、リアルタイムの環境値をこまめに監視するとともに一定期間中における上記代表値の合計値(すなわち、環境値の積算値)が基準値に達したタイミングを確実に監視者に気付かせることが可能となる。
また、上記の環境監視装置において、前記環境監視装置が前記通信端末から送信される他の送信要求を受け付けると、前記合計値算出部は、前記代表値算出部が算出した前記単位管理時間別の前記代表値のうち、前記他の送信要求において指定された指定期間中の前記代表値を合算して前記合計値を算出し、前記データ送信部は、前記指定期間中の前記代表値の前記合計値を示す第三データを、前記他の要求を送信した前記通信端末に向けて送信すると、好適である。
上記の構成によれば、環境値の単位管理時間別の代表値のうち、管理者側で指定した指定期間中の代表値を合計する。その後、指定された期間中の代表値の合計値を示すデータが監視者の通信端末に向けて送信される。この結果、監視者は、環境値を積算する際の対象範囲(期間)を自由に設定することができ、自分が知りたい期間内の環境値の合計値を確認することが可能となる。これにより、監視者にとって利便性の高い情報(データ)を提供することが可能となる。
また、上記の環境監視装置において、前記センサが互いに異なる複数の前記栽培地にそれぞれ設置されている場合に、前記データ取得部は、前記測定データを前記栽培地別に取得し、該測定データを前記栽培地と対応付けて前記記憶装置に記憶させ、前記代表値算出部は、前記栽培地毎に前記単位管理時間別の前記代表値を算出し、前記合計値算出部は、前記合計値を前記栽培地別に算出し、前記判定部は、前記栽培地別の前記合計値が前記栽培地毎に設定された前記基準値に達しているかを前記栽培地別に判定し、前記データ送信部は、複数の前記栽培地のうち、前記合計値が前記基準値に達していると前記判定部が判定した前記栽培地の環境を監視する前記監視者の前記通信端末に向けて前記第二データを送信すると、より好適である。
上記の構成であれば、環境値を栽培地と対応付けて記憶されるので、監視者は、環境値を栽培地別に監視することが可能となる。例えば、複数の栽培地の中から指定した栽培地について、当該栽培地を管理する監視者は、指定した期間における環境値の積算値が基準値に達しているか否かを栽培地毎に個別に確認することが可能となる。
また、上記の環境監視装置において、前記データ取得部は、前記農作物としての椎茸が菌床栽培方式で栽培されている前記栽培地の温度及び湿度のうちの少なくとも一つを前記環境値として測定する前記センサの測定結果を示す前記測定データを取得すると、本発明の効果がより有意義なものとなる。
具体的に説明すると、椎茸を菌床栽培する上で温度や湿度の積算値を監視することは、重要であり、椎茸の栽培者は、有効積算温度や有効積算湿度が適正値に達するタイミングを逸しないように心掛け、また、異常が発生した場合には迅速に対処する必要がある。このため、椎茸の栽培地における温度や湿度をリアルタイムでこまめに監視し、所定期間における温度や湿度の積算値が基準値に達したタイミングを確実に監視者に気付かせるという本発明の効果が有効なものとなる。
また、上記の環境監視装置において、前記代表値算出部は、前記記憶装置から読み出した前記測定データのうち、前記測定結果が椎茸の生育条件として設定された上限値及び下限値の間にある前記測定データに基づいて前記代表値を前記単位管理時間別に算出すると、より好適である。
上記の構成では、温度や湿度を積算するにあたり記憶装置から読み出した測定データが示す測定結果のうち、椎茸の生育条件として設定された範囲内にある測定結果に基づいて代表値を求め、当該代表値を合計した合計値、すなわち、有効温度や有効湿度を算出する。当該合計値(具体的には、有効積算温度や有効積算湿度)は、椎茸の栽培管理上、重要なパラメータとなっているため、上記の合計値を算出する機能を有する環境監視装置では、その利用価値が高まることになる。
また、上記の環境監視装置において、前記データ取得部は、前記測定データを1日あたりに複数回取得し、前記代表値算出部は、同日の前記測定結果を示す複数の前記測定データを前記記憶装置から読み出し、読み出した複数の前記測定データが示す前記測定結果のうち、前記所定範囲内にある前記測定結果の平均値を前記代表値として日別に算出し、前記合計値算出部は、前記代表値算出部が算出した日別の前記平均値のうち、椎茸の種菌を菌床に植菌した日以降の前記平均値を合計して前記合計値を算出し、前記判定部は、前記合計値が前記基準値に達しているかを日毎に判定すると、より好適である。
上記の構成では、環境値についての単位管理時間別の代表値を合計した値、すなわち環境値の積算値については日単位で監視する一方で、環境値の現在値(リアルタイムの測定結果)については、こまめに監視することが可能になる。
また、上記の環境監視装置において、前記所定範囲及び前記基準値のうち、少なくとも一方のパラメータに対する変更要求を受け付けて、前記環境監視装置内に記憶された前記少なくとも一方のパラメータを前記変更要求に応じて更新するパラメータ更新部を更に備えていると、より一層好適である。
上記の構成では、代表値を算出するにあたって予め設定される範囲、及び、当該積算値と対比される基準値がそれぞれ変更可能に設定されている。この結果、上記の範囲及び基準値を状況に応じて自由に設定することができるため、監視者にとっての利便性が更に向上することとなる。
さらに、前述の課題は、本発明の環境監視方法によれば、コンピュータを利用して、遠隔地で栽培している農作物の栽培地の環境を監視する環境監視方法であって、前記コンピュータが、(A)前記栽培地に設置された環境値測定用のセンサの測定結果を示す測定データを、前記センサによる測定が開始されてから現時点までの期間を単位管理時間にて区分した際の各々の該単位管理時間において複数回取得し、前記測定データを記憶装置に記憶させる処理と、(B)前記記憶装置から読み出した前記測定データのうち、前記測定結果が所定範囲内にある前記測定データに基づいて、該測定データが示す前記測定結果の測定時が属する前記単位管理時間における前記環境値の代表値を前記単位管理時間別に算出する処理と、(C)前記単位管理時間別の前記代表値のうち、指定された前記単位管理時間以降の前記代表値の合計値を算出する処理と、(D)算出した前記合計値が基準値に達しているかを判定する処理と、(E)前記栽培地の環境を監視する監視者の通信端末に向けてデータを送信する処理と、を実行し、前記データを送信する処理において、前記コンピュータは、前記通信端末から送信される送信要求を受け付けると、取得した前記測定データのうち、直近の前記測定データが示す前記測定結果を通知する第一データを前記通信端末に向けて送信し、前記合計値が前記基準値に達していると判定すると、その旨を報知する第二データを前記通信端末に向けて送信することにより解決される。
上記の環境監視方法によれば、リアルタイムの環境値をこまめに監視するとともに、一定期間中における環境値の積算値が基準値に達したタイミングを確実に監視者に気付かせることが可能である。
本発明の環境監視装置及び環境監視方法によれば、リアルタイムの環境値をこまめに監視するとともに、一定期間中における環境値の積算値が基準値に達したタイミングを確実に監視者に気付かせることが可能となる。かかる効果は、有効積算温度や有効積算湿度が重要なパラメータとなる農作物の栽培、特に椎茸の菌床栽培において有効である。つまり、本発明の効果により、椎茸の栽培者は、自己の通信端末を通じて任意の時間及び場所においてリアルタイムの温湿度を確認し、また、有効積算温度や有効積算湿度が椎茸の生育上必要となる値に達した時点でその事を確実に認識し得るようになる。
本発明に係る環境監視装置を含む環境監視システムの全体構成図である。 環境値表示画面の一例を示した図である。 環境値の積算値が基準値に達したことを報知する文面例を示した図である。 ほだ場の選択画面を示した図である。 測定データの送信に関与する機器群を示した図である。 測定データの送信に係る変形例を示した図である。 本発明に係る環境監視装置のハードウェア構成を示した図である。 本発明に係る環境監視装置の構成を機能面から示した図である。 本発明に係る記憶装置に記憶された測定データについての説明図である。 本発明に係る記憶装置に記憶された他のデータを示した図である(その1)。 本発明に係る記憶装置に記憶された他のデータを示した図である(その2)。 本発明に係る記憶装置に記憶された他のデータを示した図である(その3)。 栽培地の温度の日周変化を示した図である。 本発明に係る環境監視方法を採用したデータ処理の流れを示した図である(その1)。 本発明に係る環境監視方法を採用したデータ処理の流れを示した図である(その2)。 本発明に係る環境監視方法を採用したデータ処理の流れを示した図である(その3)。
以下、本発明の一実施形態(以下、本実施形態)について図面を参照しながら説明する。
なお、以下に説明する実施形態は、あくまでも本発明の理解を容易にするための一例にすぎず、本発明を限定するものではない。つまり、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
<<椎茸栽培における環境値監視の重要性>>
本実施形態に係る環境監視装置は、栽培者が遠隔地にある自己の農作物栽培地、具体的には椎茸の栽培地の環境値を監視するために用いられるものである。ここで、「環境値」とは、環境に関する指標値のことであり、例えば、温度、湿度、日照量、光度、二酸化炭素濃度等が挙げられる。
先ず、本実施形態に係る環境監視装置について説明するにあたり、椎茸栽培地(具体的には、ほだ場)における環境値の監視、特に温度監視の重要性を説明することとする。
椎茸をはじめとするキノコ全般において薄利多売化する傾向にある昨今、キノコの栽培者(生産者)は、良質のキノコを安定的に生産し出荷することが可能な栽培方法を模索している。このような事情の下では、キノコの生育期間における各時点(各段階)での温度、積算温度等を正確に把握することが重要となる。
一方、椎茸栽培方法には、原木から椎茸を発生させる原木栽培法と、おが屑をブロック状に固めた菌床から椎茸を発生させる菌床栽培とがある。原木栽培法では、原木に多数穴を穿ち、椎茸菌をその穴に埋め込み植菌することとし、植菌中には温度が椎茸菌の種類や性質に応じた条件で維持する。また、原木栽培法では、椎茸菌が原木に完全に蔓延して椎茸が発生するまでの期間中に温度の積算値、具体的には有効積算温度が必要積算温度に達するように温度を維持した状態で一定の時間が経過するように管理する必要がある。
これに対して、菌床栽培法では、おが屑をブロック状に成型し椎茸菌を植菌した菌床を断熱処理されたビニールハウス内において棚に並べて置いた状態で培養する。なお、菌床栽培法には、ビニールハウス内の室内温度を管理するために空調を利用することで一年を通して菌床を培養する方法と、空調に頼らず菌床に椎茸菌が順調に蔓延させ易い時期(例えば、春又は秋)に菌床を培養する方法と、が存在する。
上述した原木栽培法では、植菌してから椎茸菌が原木に蔓延するまでの過程において、椎茸菌が原木組織中、比較的硬さがある形成層に時間を掛けながら蔓延していく。これにより、椎茸菌の根付きが強くなり、また香味や食感の面でも良質な椎茸へと成長する。さらに、形成層が幾重にも形成されていることにより、椎茸菌が当該形成層により守られる結果、原木栽培法では菌床栽培法に比較して温湿度の影響を受け難くなる。
ただし、原木栽培法では、原木の状態を椎茸が発生し得る状態に至らしめる時間が比較的長くなる上に、椎茸栽培者に対して重労働を課すことになる。その上、原木栽培法を採用する椎茸の栽培者にあっては、近年、65歳以上の高齢者が多く、後継者がほとんどいない状況となっている。さらに、東日本大震災により原木が放射能によって汚染されたことにより、原木栽培法により栽培された椎茸を敬遠する消費者が少なからず見受けられるようになってきた。
その一方で、菌床栽培法では、椎茸発生までの時間が比較的短く、栽培地の単位面積あたりの生産量(労働生産性)が高い。より詳しく説明すると、菌床栽培法では、理想的な環境となるように整備された菌床に椎茸菌が植菌される。また、菌床に椎茸菌が蔓延する速度を早める目的から、植菌前に殺菌を施し、さらに、植菌後にはふすま、ぬか等の栄養剤を投与し、水分量を菌の蔓延に最適な量に調整してから菌床の培養段階に移行する。このため、菌床栽培法では、椎茸発生までの時間が原木栽培法に比較して格段に短くなる。さらに、同栽培法に関する近年の技術進歩により、同栽培法に係る作業の標準化(マニュアル化)が進められてきている。このような状況において、菌床栽培法は、安定的に椎茸を生産する方法として確立されつつあり、これを反映して同栽培法を採用した椎茸栽培を生業とする者や業者が近年急増している。
以上のような特質から、近年では、前述したように菌床栽培法が主流となってきているが、椎茸栽培は、時間を問わず細やかな管理を必要とするプロセスを含み、大企業が参入して採算が取れるほど容易なものではない。より詳しく説明すると、菌床栽培法では、菌床の培養及び培養後の椎茸発生までの期間において温度管理が極めて重要となる。特に菌床の培養期間においては、原木と比較して培養期間が短い分、菌床内の変化が早く、菌床を不適当な温度環境に曝してしまうと、その期間が例え数日間であったとしても菌床の質が著しく悪化し、椎茸発生に悪影響を及ぼしてしまう。
具体的に説明すると、椎茸菌の成長に好適な温度帯は、菌の種類に応じて変わってくるが、一般に摂氏5度以下では菌の活動が停止する。同様に、摂氏35度以上の温度下に一定時間以上曝されると、菌の活動が停止し死滅する可能性も高くなる。さらに、良好な培養を実現する観点では温度の現在値のみならず、培養開始日以降の積算温度についても重要なパラメータとなる。より詳しく説明すると、椎茸の生育上、一般的に積算温度として2000度を必要とし、仮に20度となる日が100日続けば積算温度が2000度に達することになり、100日で培養が完成すると予測される。
また、培養完成後の菌床温度については、椎茸栽培の中で最も厳格に管理する必要がある。より詳しく説明すると、ある品種の椎茸に関して言うと、菌床に椎茸の頭が出てきた段階の温度(以下、芽出し温度)の管理が重要となり、この芽出し温度が15度以上になってしまうと、最終製品の品質が低くなり、等級の低い製品となってしまう。また、椎茸が発生してからの期間においては、各日の昼間から夕方にかけての時間帯で15度〜20度の範囲に温度を調整すると椎茸が良好に生育するようになり、夜間から明け方にかけての時間帯で10度以下に調整すると、椎茸の傘部が肉厚となり高品質の製品が得られるようになる。
以上のように椎茸の生育では、その生育段階に応じて管理温度が異なり、さらに、生育段階によっては1日における各時間帯で管理温度が変化することもある。このように管理温度が変化する状況下では、温度の現在値をこまめに確認するとともに、温度変化を考慮して積算温度を適切に算出することが重要となる。具体的に説明すると、菌の生育可能範囲(具体的には5〜35度)内にある温度のみを抽出し、その抽出した温度を積算することが必要になる。
これに対して、従来では、自然環境下で菌床を栽培するにあたり、朝10時時点の温度を1日の代表温度に設定し、当該代表温度に基づいて有効積算温度を算出することとしていた。例えば、朝10時時点の温度が15度となる日が30日間続く場合には、有効積算温度の計算結果は、15×30=450度となり、大まかな計算結果となる。
また、空調設備の運転下で菌床を培養する場合では空調の設定温度を代表温度とし、例えば、設定温度が20度に設定した日が30日間続いたときには、有効積算温度の計算結果が、20×30=600度となる。しかしながら、このような計算方法では、季節や地域の違いによりもたらされる影響を加味しておらず、また、ビニールハウスの断熱性能や気象条件によって空調の調整精度が左右されることとなり必ずしも実際の温度が設定温度に調整されるとは限らない。このため、上記の計算方法では、正確な有効積算温度が得られない虞がある。
一方、複数のビニールハウスの各々で椎茸を栽培している者にとって、各ビニールハウスの温度を専従的に管理・監視することは現実的に難しく、各ビニールハウスに順次出向いて椎茸の生育状況を確認し、当該生育状況に応じて室内温度を調整することとしている。ただし、室内温度の調整は、栽培者の経験や勘によるところが多く、また、外気の影響を加味しなければならないので、椎茸の栽培者にとって負担となっている。その上、温度調整時に空調設備を使用する場合には光熱費が掛かり、その分生産コストが上昇することになるため、椎茸栽培者がこまめに空調設備の制御(オンオフ切り替え)を行うこととなり、その分手間を要することになる。
以上の課題を解決するために、本実施形態に係る環境監視装置が開発され、同装置の機能は、椎茸の栽培者、特に菌床栽培法にて椎茸を栽培する者によって利用されることになる。つまり、本実施形態に係る環境監視装置により、椎茸栽培者は、自己が管理するビニールハウスの環境値の現在値を遠隔で監視し、さらに、環境値の積算値としてより適切な値を取得することが可能となる。この結果、椎茸栽培者は、環境値やその積算値に応じて適当な措置を講じることが可能となり、以て、高品質の椎茸を栽培することが可能となる。
次項以降では、本実施形態に係る環境監視装置の機能や構成、及び、同装置を用いた環境監視方法について詳細に説明することとする。
<<環境監視装置の概要>>
次に、本実施形態に係る環境監視装置について、その構成及び機能の概要を説明する。本実施形態に係る環境監視装置は、外部通信網を通じて監視者の通信端末と通信可能であり、換言すると、監視者の通信端末とともに通信システム(以下、本システム)Sを構築している。ここで、「監視者」とは、遠隔地にある農作物栽培地の環境値を監視する者であり、具体的には農作物栽培者である。また、「外部通信網」は、インターネットや3G回線等の通常回線であってもよく、VPN(仮想プライベートネットワーク)、その他の専用回線であってもよい。
なお、以降の説明では、椎茸の栽培地の環境を監視する者、すなわち、椎茸の栽培者(以下、単に栽培者)を監視者の一例として取り挙げることとする。ただし、これに限定されるものではなく、本実施形態に係る環境監視装置は、椎茸以外の農作物の栽培地についてその環境値を監視する際にも利用可能なものである。
本システムSは、栽培者が自己の管理する「ほだ場」の温湿度を自宅から監視するために構築されたものであり、特に、本実施形態では、菌床栽培方式で椎茸が栽培されているほだ場の温湿度を遠隔監視するためのシステムとなっている。なお、これに限定されるものではなく、他の栽培方式で椎茸を栽培しているほだ場の温湿度を監視するために本システムSを用いることも可能である。
本システムSは、図1に示すように、環境値測定用のセンサ、環境監視装置、栽培者が保有する通信端末、及び、付帯設備としての中継機器によって構成されている。図1は、本システムSの構成を示す概略図である。
本システムSの構成要素のうち、環境監視装置は、コンピュータに相当するサーバコンピュータ(以下、単にサーバ)1からなる。このサーバ1は、クラウドサービス若しくはASP(アプリケーションサービスプロバイダー)サービスを提供する業者により保有され、かかる業者は、サーバ1を用いて椎茸のほだ場の温湿度をモニタリングし、栽培者からの要求に応じて温湿度に関する各種データを配信するサービスを提供する。栽培者は、自己が保有する通信端末を通じて上記のサービスを利用することになる。なお、栽培者、すなわち、サーバ1によるサービスの利用者の人数については任意であり、以下では、図1に示すように複数人の栽培者が当該サービスを利用するケースを想定して説明することとする。
本実施形態に係るサーバ1によるサービスについて具体的に説明すると、ほだ場には環境値測定用のセンサとしてデータ通信可能な温湿度センサ3が設置されており、サーバ1は、定期的に、あるいは、所定のタイミングで温湿度センサ3による測定結果を示すデータ(以下、測定データ)を取得し、当該測定データをサーバ1内の記憶装置に保存して蓄積する。
なお、本実施形態では、環境値測定用のセンサとして温度及び湿度の双方を測定することが可能な温湿度センサ3を取り挙げたが、これに限定されるものではなく、温度測定用のセンサと湿度測定用のセンサとを別々に用いることとしてもよい。
一方、サーバ1は、栽培者が携帯する通信端末(以下、携帯端末)2と通信し、当該携帯端末2から発せられる送信要求を受信すると、サーバ1内の記憶装置に記憶された測定データを読み出し、ほだ場の温湿度に関するデータを生成し、さらに、生成したデータを携帯端末2に向けて送信する。サーバ1から送信されたデータを携帯端末2が受信すると、同データが展開されて、図2に図示した環境値表示画面が携帯端末2のディスプレイ(例えば、タッチパネル)に描画されるようになる。図2は、環境値表示画面の一例である。
以上のようなサービスを利用することで、栽培者は、携帯端末2を通じて自己が管理するほだ場の温湿度に関するデータを入手し、ほだ場の温湿度に関する情報を遠隔で確認することが可能となる。ここで、上記サービスにおいて提供されるデータとしては、「リアルタイムデータ」、「報知データ」、「積算値データ」及び「アラート(警告)データ」が挙げられる。
上記4つのデータの各々について説明すると、リアルタイムデータは、本発明の第一データに相当し、温湿度センサ3による測定結果を示すデータ、厳密には直前の測定結果を示すデータである。より具体的に説明すると、本実施形態に係る温湿度センサ3は、ほだ場における温湿度を1分間隔で測定することとしており、リアルタイムデータは、直前の測定時分における温湿度を示すデータとなる。そして、携帯端末2側でリアルタイムデータが展開されることで、図2の(A)に示すように、ほだ場の温湿度について直近に測定されたときの結果が携帯端末2のディスプレイに表示されるようになる。
報知データは、本発明の第二データに相当し、有効積算温度あるいは有効積算湿度が予め設定された基準値に達した時点でその旨を栽培者に対して報知するためのデータである。ここで、有効積算温度・有効積算湿度とは、椎茸の種菌を菌床に植菌した日(以下、植菌日)から報知データの生成日までの各日における温度・湿度の平均値を合計した値(合計値)のことである。
また、本実施形態において報知データは、メール形式のデータとなっている。そして、携帯端末2側で報知データが展開されることで、有効積算温度・有効積算湿度が基準値に達した旨を報知する図3に図示のメール文面が携帯端末2のディスプレイに表示されるようになる。図3は、環境値の積算値が基準値に達した旨を報知する文面の一例を示した図である。
なお、報知データについては、メール形式のデータに限らず、例えば、報知用の動作(例えば、バイブレーション動作や音声を発する動作)を携帯端末2に実行させるためのデータ、あるいは携帯端末2のブラウジング機能により展開されることで所定の情報を表示させるためのHTML形式のデータであることとしてもよい。
積算値データは、本発明の第三データに相当し、植菌日から現時点までの期間のうち、栽培者により指定された期間(以下、指定期間)における各日の温度・湿度の平均値を合計した際の合計値を示すデータである。つまり、積算値データは、指定期間中の有効積算温度・有効積算湿度を示すデータである。そして、携帯端末2側で積算値データが展開されることで、図2の(B)に示すように指定期間中の有効積算温度・有効積算湿度が携帯端末2のディスプレイに表示されるようになる。
なお、デフォルトの状態では、植菌日から積算値データが生成される日の前日までの期間が指定期間として設定されており、同期間中の有効積算温度・有効積算湿度を示すデータが積算値データとして送信されることになっている。
アラートデータは、ほだ場の温湿度の現在値、厳密には温湿度センサ3による直近の測定結果が予め設定された管理範囲を外れた時点でその旨を栽培者に対して報知するためのデータである。本実施形態において、アラートデータは、報知メールと同様にメール形式のデータとなっており、携帯端末2側で展開されることで、温湿度の現在値が管理範囲から外れた旨を報知する文面が携帯端末2のディスプレイに表示されるようになる。
なお、アラートデータについては、メール形式のデータに限らず、例えば、警告用の動作(例えば、バイブレーション動作や音声を発する動作)を携帯端末2に実行させるためのデータ、あるいは携帯端末2のブラウジング機能により展開されることで所定の情報を表示させるためのHTML形式のデータであることとしてもよい。
以上のように、本実施形態に係るサーバ1が提供するデータ配信サービスを利用することにより、椎茸の栽培者は、自己の携帯端末2を通じて、ほだ場の温湿度を当該ほだ場から離れた場所において且つリアルタイムで確認することが可能となる。同様に、上記サービスにより、栽培者は、自分が指定した指定期間中の有効積算温度・有効積算湿度を容易に知ることが可能となる。
また、上記サービスを通じて、栽培者は、ほだ場における温湿度の積算値が椎茸の生育上必要な値に達した時点でその事を確実に認識し得るようになり、さらに、不足の事態により温湿度の現在値が管理範囲を外れた場合には警告メールにて確実に気付くことが可能となる。
さらに、互いに離れた場所に複数のほだ場を保有する栽培者にあっては、各ほだ場の温湿度を個別に確認することが可能である。より具体的に説明すると、複数のほだ場を保有する栽培者については、図4に図示の選択画面が携帯端末2に表示され、かかる選択画面にて一のほだ場を指定する。図4は、ほだ場の選択画面を示している。
そして、ほだ場の選択結果を示すデータを組み込んだ形で上述の送信要求が生成され、当該要求が携帯端末2からサーバ1に向けて発信されると、サーバ1がその送信要求を受信し、当該要求から栽培者が選択したほだ場を特定する。その後、サーバ1は、特定したほだ場の温湿度を示すリアルタイムデータ、あるいは指定期間中の有効積算温度・有効積算湿度を示す積算値データを生成し、送信要求を送信した携帯端末2に向けて上記のデータ(リアルタイムデータや積算値データ)を送信する。さらに、サーバ1は、ほだ場毎に有効積算温度・有効積算湿度を算出し、かかる積算値が基準値に達した時点で報知データを生成して携帯端末2に送信する処理をほだ場別に実行することとしている。
以上のように、複数のほだ場を保有する栽培者については、本実施形態に係るサーバ1のデータ配信サービスにより各ほだ場の温湿度や有効積算温度・有効積算湿度をほだ場毎に個別に確認することが可能である。同様に、上記サービスにより有効積算温度・有効積算湿度が基準値に達したか否かについてほだ場毎に個別に監視し、基準値に達した時点でその事を確実に認識することが可能となる。
なお、サーバ1が配信するデータについては、上述したデータに限定されず、他のデータ、例えば、過去に取得した測定データが示す温湿度センサ3の測定結果のうち、栽培者が指定した日時の測定結果を示すデータが更に含まれていることとしてもよい。
<<本システムの詳細構成>>
次に、本システムSの構成についてより詳細に説明する。なお、以下では、椎茸栽培地であるほだ場、厳密には、ほだ場に相当するビニールハウスにおいて室内温度を監視するケースを具体例として挙げて説明する。ただし、当然ながら、これに限定されるものではなく、温度とともに湿度を監視対象に含めることとしてもよい。
本システムSの主な構成要素は、前述したように、環境監視装置としてのサーバ1、栽培者が保有する通信端末としての携帯端末2、及び環境値測定用のセンサとしての温湿度センサ3である。
温湿度センサ3は、ビニールハウスの室内温度を測定するものであり、本実施形態では1分間隔で1日あたり1440回測定する。測定結果は、アナログ信号として温湿度センサ3から出力された後、入出力ポートを持ったI/Oユニット4に直接入力される。このI/Oユニット4では、温湿度センサ3の測定結果を示すアナログ信号がデジタル化され、デジタルデータとして出力される。また、I/Oユニット4は、LANインタフェースをサポートしており、LAN回線にてHUB5に接続されている。一方で、HUB5は、ルータ6に接続されている。つまり、デジタルデータとして変換された温湿度センサ3の測定結果を示すデータ、すなわち、測定データは、I/Oユニット4からLAN回線経由でHUB5を経由してルータ6に向けて出力され、その後、外部通信網を経由してサーバ1に向けて送信されることになる。
また、本実施形態では、図5Aに示すように、1台のI/Oユニット4に対して複数(図5Aでは4つ)の入力接点を有し、各入力接点には温湿度センサ3が接続されている。図5Aは、測定データの送信に関与する機器群を示した図である。
そして、I/Oユニット4は、各温湿度センサ3からの出力信号を収集し、当該信号をデジタルデータ形式の測定データに変換して定期的にサーバ1へ向けて送信することになっている。また、I/Oユニット4は、サーバ1からのデータ要求コマンドを受信すると、これをトリガーとして、当該コマンドに対応する温湿度センサ3の測定結果を示す測定データを生成してサーバ1に送信する。
なお、本実施形態において、1台のI/Oユニット4に対して接続された複数の温湿度センサ3は、同一のビニールハウス内において互いに異なる測定箇所に設置されたものとなっている。換言すると、本実施形態ではビニールハウス別にI/Oユニット4が用意され、各ビニールハウスの温度を示す測定データは、対応するI/Oユニット4から送信されることとなっている。ただし、これに限定されるものではなく、ビニールハウス毎にI/Oユニット4を用意する代わりに、図5Bに示すように、各ビニールハウスに設置された温湿度センサ3が伝送ラインを介して共通のI/Oユニット4に接続されていることとしてもよい。かかる構成では、伝送ラインの長さや分岐点を自由に設定することが可能であるので、比較的離れた距離にある複数のビニールハウスの各々に設置された各温湿度センサ3からの出力信号であっても、上記の伝送ラインを通じた時分割の多重伝送方式により、共通のI/Oユニット4へ伝送することが可能となる。なお、図5Bは、測定データの送信に係る変形例を示した図である。
携帯端末2は、サーバ1が提供するデータ配信サービスを利用するために栽培者が用いる通信端末であり、例えばタブレットやスマートフォン、ノート型PC等により構成されている。この携帯端末2には、上記サービスを利用するためのアプリケーションプログラム(以下、環境監視アプリ)がインストールされている。この環境監視アプリは、携帯端末2において栽培者が所定の入力操作を行うことで起動する。なお、環境監視アプリは、環境監視サービスの提供業者が管理するサイトからダウンロードすることで入手可能であるが、当該アプリの入手方法については、特に限定されるものではなく、他の方法(例えば、CD−ROM等の記録媒体から読み取る等)を採用することとしてもよい。
そして、アプリ起動後に栽培者がサーバ1に対してデータ送信を要求するための入力操作(以下、要求操作)を行うと、携帯端末2は、当該要求操作を受け付け、これをトリガーとして外部通信網を介してサーバ1と通信を開始し、サーバ1に向けてデータの送信要求を送信するようになる。
また、椎茸栽培用のビニールハウスを複数保有する栽培者にあっては、上記の要求操作時に、室内温度の確認対象となるビニールハウスを選定し、その選定結果が送信要求とともにサーバ1に向けて送信されることとなっている。具体的に説明すると、ビニールハウスを複数保有する栽培者は、環境監視アプリにて呼び出した不図示の登録画面を通じて自己が保有する複数のビニールハウスを登録する。その後、上記の栽培者が環境監視アプリにて既出の図4に図示した選択画面を呼び出すと、登録したビニールハウスを識別するための文字列(図4中、「ビニールハウス1」、「ビニールハウス2」、「ビニールハウス3」のことであり、以下、候補名と呼ぶ)が上記選択画面に一覧表示されるようになる。
そして、栽培者が一覧表示された候補名の中からいずれか一の候補名を選んでその候補名を指定する操作(例えば、クリック操作)を行うと、携帯端末2は、当該操作を受け付けて、指定された候補名と対応するビニールハウスについて、当該ハウス内の温度に関するデータについての送信要求を生成し、当該要求をサーバ1に向けて発信するようになる。
一方、携帯端末2は、アプリ起動状態でサーバ1からのデータ、特にリアルタイムデータや積算値データを受信すると、同データを展開して温度の測定結果や有効積算温度の算出結果をディスプレイに表示するようになる。また、携帯端末2がサーバ1からの送信データとして報知データやアラートデータを受信すると、これに伴って携帯端末2にインストールされていたメールソフトが起動し、かかるメールソフトの機能により、上記のデータが示すメール文面がディスプレイに表示されるようになる。
サーバ1は、上述したデータ配信サービスを提供するコンピュータであり、図6に示すように、CPU1aと、ROMやRAMからなるメモリ1bと、通信用インタフェース1cと、記憶装置としてのハードディスクドライブ1dとを有する。図6は、本発明に係る環境監視装置であるサーバ1のハードウェア構成を示した図である。
また、サーバ1には、上述したデータ配信サービスの提供機能を発揮させるためのプログラム(以下、データ配信用プログラム)がインストールされている。このデータ配信用プログラムとサーバ1を構成する上記のハードウェア機器とが協働することにより、サーバ1が環境監視装置としての機能を発揮する。すなわち、データ配信用プログラムがCPU1aによって実行されることで、ハードディスクドライブ1dに記憶されたデータが読み出されて所定の演算処理が行われるとともに、通信用インタフェース1cを介して各種データの送受信が行われるようになる。
サーバ1のハードウェア構成については上述の通りであるが、以下、図7を参照しながらサーバ1の構成を機能面から改めて説明する。図7は、サーバ1の構成を機能面から示した図である。
サーバ1は、図7に示すように、送信要求受付部11、積算要求受付部12、データ取得部13、データ記憶部14、代表値算出部15、合計値算出部16、判定部17、データ生成部18、データ送信部19及びパラメータ更新部20を有する。これらは、サーバ1が実行する各種処理を担うものであり、サーバ1を構成する上述のハードウェア構成機器とデータ配信用プログラムとが協働することによって構成されている。以下、上述したサーバ1の機能部の各々について説明する。
送信要求受付部11は、サーバ1に対してリアルタイムデータの送信を要求する際に携帯端末2から送信されるデータ、すなわち送信要求を受信して受け付ける。送信要求は、前述したように、環境監視アプリが起動している状態の下で携帯端末2がその保有者である栽培者の入力操作を受け付けることで生成され、サーバ1に向けて送信される。
ちなみに、前述したように、栽培者の中には椎茸の栽培地であるほだ場、より具体的にはビニールハウスを複数保有している者も存在する。かかる栽培者が携帯端末2を通じて送信要求に係る入力処理を行う際には、室内温度の確認対象とするビニールハウスが一つ選択され、その選択結果は、送信要求に組み込まれるようになっている。したがって、送信要求受付部11は、複数のビニールハウスを管理する栽培者の携帯端末2から送信要求を受け付ける際には、温度確認の対象として一つのビニールハウスを選択したときの結果を盛り込んだ形での送信要求を受け付けることとなる。
なお、本実施形態において、送信要求受付部11は、携帯端末2からの送信要求を受け付けるにあたって携帯端末2に対して認証を求め、認証済みの携帯端末2からの送信要求のみを受け付けることとしている。つまり、本実施形態において、栽培者は、サーバ1に対してリアルタイムデータの送信を要求する際に、認証用の入力操作(具体的には、ユーザIDとパスワードの入力操作)を行う。かかる入力操作が携帯端末2に受け付けられると、その入力情報を示すデータ(以下、認証用データ)が携帯端末2により生成されサーバ1に向けて送信される。
一方、サーバ1側では、送信要求受付部11が上記の認証用データを受け付け、同データを展開し、同データの送信元である携帯端末2に対して認証を行う。認証については、一般的な認証と同様の手順により行われ、例えば、サーバ1に事前に登録しておいたユーザ名及びパスワードと一致するか否かを判定することとなる。そして、認証の後、送信要求受付部11は、認証済みの携帯端末2の送信要求を受け付ける一方で、未認証の携帯端末2からの送信要求については拒否する。
積算要求受付部12は、サーバ1に対して積算値データの送信を要求する際に携帯端末2から送信されるデータ(以下、積算要求)を受信して受け付ける。積算要求は、他の送信要求に相当し、環境監視アプリが起動している状態の下で携帯端末2が栽培者の入力操作を受け付けることで生成され、サーバ1に向けて送信される。なお、積算要求を送信するために栽培者によって行われる入力操作としては、例えば、図2に図示した画面中、「積算温湿度」と表示されたボタンをクリックする操作が挙げられる。
また、積算要求には、積算値データが示す情報である有効積算温度の算出条件として指定される指定期間を示すデータが組み込まれている。なお、指定期間については、前述したように、デフォルトの状態では、植菌日から積算値データ生成日の前日までの期間となっているが、不図示の入力画面を通じて栽培者が指定期間の始期及び終期を入力することで新たな期間を指定し、当該期間を示すデータが指定期間特定用のデータとして積算要求中に組み込まれることになっている。
データ取得部13は、温湿度センサ3の測定結果を示す測定データを、前述のI/Oユニット4を介して取得するものである。より詳しく説明すると、データ取得部13は、定期的(例えば、5分毎)にI/Oユニット4と通信し、1日あたりに複数回、各センサ別の測定データを取得することとなっている。ここで、1日という時間は、本実施形態において単位管理時間に相当する。つまり、データ取得部13は、温湿度センサ3による測定が開始されてから現時点までの期間を単位管理時間(1日)にて区分した際の各々の単位管理時間(1日)において複数回測定データを取得することになる。
なお、データ取得部13による測定データの取得間隔については自由に設定することが可能である。同様に、単位管理時間についても1日に限定されず、1時間若しくは数時間又は数日若しくは1週間、というように自由に設定することが可能である。
また、データ取得部13は、上記のように定期的に測定データを取得する他、送信要求受付部11が携帯端末2からの送信要求を受信した際に当該要求に応じて測定データを取得することになっている。
具体的に説明すると、送信要求受付部11が携帯端末2からの送信要求を受信すると、データ取得部13は、当該送信要求を解析して、その送信元を特定する。その後、データ取得部13は、特定した送信元に該当する携帯端末2と紐付けされた温湿度センサ3、分かり易くは、送信要求を送った栽培者が管理するビニールハウスに設置された温湿度センサ3の測定結果を示す測定データを要求するコマンドをI/Oユニット4に向けて送信する。なお、携帯端末2と温湿度センサ3との対応関係については、データ化されてサーバ1内(具体的には、データ記憶部14)に記憶されており、データ取得部13は、当該データを参照することで、ある携帯端末2と紐付けされた温湿度センサ3を特定し、特定したセンサの測定結果を示すデータを要求するコマンドを生成する。
一方、I/Oユニット4は、上記のデータ要求コマンドを受信すると、これをトリガーとして、当該コマンドに対応する温湿度センサ3が直近で測定したときの測定結果を示す測定データをサーバ1に向けて送信する。データ取得部13は、I/Oユニット4から送信されてくるデータを受信し、上記データ要求コマンドに係る測定データを取得する。
また、複数のビニールハウスを管理する栽培者の携帯端末2からの送信要求が送信要求受付部11によって受け付けられたケースにおいて、データ取得部13は、測定データをビニールハウス別に取得する。すなわち、上記のケースにおいて、データ取得部13は、送信要求を解析して、栽培者が温度確認の対象として選択したビニールハウスを特定し、当該ビニールハウスの室内温度を示す測定データを要求するコマンドをI/Oユニット4に向けて送信し、I/Oユニット4から上記測定データを受信する。
そして、データ取得部13により取得された測定データは、データ記憶部14(具体的には、ハードディスクドライブ1d)に記憶される。
データ記憶部14は、各種のデータを記憶しておくものであり、サーバ1に搭載されたハードディスクドライブ1dを主たる構成要素としている。データ記憶部14に記憶されるデータの中には、データ取得部13が取得した測定データが含まれている。ここで、データ記憶部14では、測定データが、その基となるアナログ信号を出力した温湿度センサ3が設置されたビニールハウスと対応付けられた状態で記憶されている。換言すると、データ取得部13は、取得した測定データをデータ記憶部14に記憶させる際に、同データが示す測定結果を出力した温湿度センサ3が設置されたビニールハウスと対応付けて記憶させることになる。この結果、データ記憶部14には、図8に示すように、1分毎の測定データが日別かつビニールハウス別に記憶されるようになる。図8は、サーバ1のハードディスクドライブ1dに記憶された測定データを示した図である。
ところで、データ記憶部14に記憶されているデータとしては、上記の測定データのみならず、他のデータも含まれており、例えば、図9に図示した携帯端末2とビニールハウスとの対応関係を示すデータ、図10に図示した椎茸(厳密には椎茸菌)の生育可能範囲の上限値及び下限値を示すデータ、図11に図示した有効積算温度の要求値として設定された基準値を示すデータとが含まれている。図9乃至図11は、それぞれ、サーバ1のハードディスクドライブ1dに記憶されているデータを示した図である。
また、本実施形態では、生育可能範囲を示すデータ、及び、基準値を示すデータがそれぞれビニールハウス別に生成されており、ビニールハウスと対応付けられた状態でデータ記憶部14に記憶されている。つまり、本実施形態では、ビニールハウス毎に、生育可能範囲及び基準日が設定されていることになる。
なお、本実施形態では、測定データがサーバ1内のハードディスクドライブ1dに記憶されることとしたが、これに限定されるものではない。つまり、測定データを記憶する記憶装置については、サーバ1と別に設けられていることとしてもよく、例えば、サーバ1と通信可能なデータベースサーバを測定データの記憶装置として用いることとしてもよい。
代表値算出部15は、データ記憶部14に記憶された測定データを読み出し、当該データが示す測定結果の測定日時(測定時)が属する日における室内温度の代表値を日別且つビニールハウス別に算出するものである。より具体的に説明すると、代表値算出部15は、各ビニールハウス別に、同日の測定結果を示す複数の測定データをデータ記憶部14から読み出し、読み出した複数の測定データが示す測定結果のうち、所定範囲にある測定結果の平均値を代表値として日別に算出する。
より詳しく説明すると、図12に示す通り、ビニールハウスの室内温度は、1日の中で変化する。図12は、ビニールハウスの室内温度の日周変化を示した図である。
上記の理由から、本実施形態では、ある日の室内温度の代表値として当該ある日の室内温度の測定結果についての平均値を算出することとしている。つまり、代表値算出部15は、ある日の室内温度の計測結果を示す複数(具体的には、1440回分)の測定データをデータ記憶部14から読み出し、読み出した測定データに基づいて、ある日の室内温度の平均値を算出する。平均値とは、相加平均値である。
ここで、本実施形態では、上記の平均値を算出するにあたり、ある日の室内温度の測定結果のうち、椎茸の生育可能範囲として予め設定された範囲にある測定結果を抽出する。そして、代表値算出部15は、抽出した測定結果、すなわち、上記の生育可能範囲にある測定結果(図12中、一点鎖線にて囲まれた測定結果)の平均値を算出することとしている。椎茸の生育可能範囲とは、椎茸の生育条件として設定された上限値及び下限値にて規定される範囲であり、データ記憶部14にデータとして記憶されている。
そして、代表値算出部15は、データ記憶部14に記憶された椎茸の生育可能範囲を示すデータを参照し、上記の平均値を日別且つビニールハウス別に算出する。また、日別の平均値についての算出結果は、データ化されてビニールハウス毎にデータ記憶部14に記憶される。
なお、本実施形態では代表値として平均値を算出することとしたが、これに限定されるものではなく、例えば、各日の代表時刻における室内温度を代表値とすることとしてもよい。ただし、各日の温度の代表値としては平均値の方が相応しく、後に代表値から有効積算温度を算出する上でも平均値を用いた方がより妥当な算出結果を得られるようになる。
合計値算出部16は、代表値算出部15が算出した代表値、すなわち、各日の室内温度の平均値から有効積算温度をビニールハウス別に算出するものである。この合計値算出部16による有効積算温度の算出パターンについては、2パターンあり、一方のパターンは、椎茸栽培開始日、換言すると植菌日以降の有効積算温度を算出するパターンであり、以下、標準パターンと呼ぶ。
標準パターンによる有効積算温度の算出は、定期的に行われ、例えば、各日の所定時刻に行われる。標準パターンにおいて、合計値算出部16は、代表値算出部15が算出した日別の室内温度の平均値のうち、植菌日以降の日の平均値を抽出し、その合計値を算出する。このようにして算出された合計値は、有効積算温度に該当し、合計値算出部16は、かかる有効積算温度をビニールハウス別に算出する。
なお、植菌日についてはビニールハウス別に予め登録されており、データ化されてデータ記憶部14に記憶されている。
有効積算温度についてのもう一方のパターンは、携帯端末2からの積算要求を受け付けて当該要求において指定された指定期間での有効積算温度を算出するパターンであり、以下、指定型パターンと呼ぶ。
指定型パターンによる有効積算温度の算出は、積算要求受付部12が携帯端末2からの積算要求を受け付けたことをトリガーとして開始される。具体的に説明すると、積算要求受付部12が積算要求を受け付けると、合計値算出部16は、積算要求を解析して当該積算要求を送信した携帯端末2と、積算要求において指定された指定期間とを特定する。その後、合計値算出部16は、代表値算出部15が算出した日別の室内温度の平均値のうち、特定した携帯端末2に紐付けされた温湿度センサ3の測定結果から求めた平均値であって、特定した指定期間中の日に属する平均値を抽出し、その合計値を算出する。このようにして算出された合計値は、指定期間での有効積算温度に該当し、以下、標準パターンにおいて算出される有効積算温度と区別する上で「指定型有効積算温度」と呼ぶ。
判定部17は、2種類の判定処理を行うものであり、一方の判定処理では、合計値算出部16が標準パターンにおいて算出した有効積算温度が基準値に達しているかを判定する。ここで、基準値とは、椎茸の生育上必要な値であって有効積算温度の要求値に相当し、データ記憶部14にデータとして記憶されている。なお、本実施形態では、ビニールハウス毎に個別の基準値が設定されている。ただし、これに限定されるものではなく、ビニールハウス間で共通の基準値を採用することとしてもよい。
そして、合計値算出部16が標準パターンにて有効積算温度を算出した際、判定部17は、データ記憶部14に記憶された基準値のデータを参照し、算出された各ビニールハウス別の有効積算温度が上記基準値に達しているか否かをビニールハウス毎に判定する。なお、かかる判定処理は、日毎に、換言すると合計値算出部16が標準パターンにより有効積算温度を算出する度に実行される。
また、判定部17は、もう一つの判定処理において、各ビニールハウスの室内温度の現在値が管理範囲内にあるか否かを判定する。ここで、管理範囲とは、室内温度の管理基準として定められた上限値及び下限値によって規定される範囲であり、具体的には、椎茸の生育可能範囲と同じ範囲である。
そして、判定部17は、データ取得部13によって定期的な測定データの取得がなされると、取得した測定データのうち、直近の測定結果を示す測定データを参照し、同データが示す測定結果(すなわち、ビニールハウスの室内温度の現在値)が管理範囲内にあるか否かを確認する。なお、かかる判定処理は、ビニールハウス別に実行される。
データ生成部18は、サーバ1にて実行されるデータ処理の内容に応じて各種データを生成するものであり、具体的には前述のリアルタイムデータ、報知データ、積算値データ及びアラートデータを生成する。
より詳しく説明すると、送信要求受付部11が携帯端末2からの送信要求を受信した際には、前述したように、データ取得部13が、送信要求の送信元に該当する携帯端末2と紐付けされた温湿度センサ3の直近の測定結果を示す測定データ(すなわち、直近の測定データ)を、I/Oユニット4に対して要求する。そして、データ取得部13がI/Oユニット4を介して上記直近の測定データを受信してデータ記憶部14に記憶すると、データ生成部18は、これをトリガーとして、データ記憶部14に記憶された直近の測定データを読み出し、直近の測定データが示す測定結果を通知するデータ、すなわち、リアルタイムデータを生成する。
また、合計値算出部16が標準パターンにて算出した有効積算温度が基準値に達していると判定部17が判定した場合、データ生成部18は、その旨を報知するデータ、すなわち、報知データを生成する。
また、合計値算出部16が指定型パターンにて指定型有効積算温度を算出した場合、データ生成部18は、その算出結果を示すデータ、すなわち、積算値データを生成する。
さらに、温湿度センサ3による直近の測定結果が管理範囲から外れていると判定部17が判定した場合、データ生成部18は、その旨を報知するデータ、すなわち、アラートデータを生成する。
なお、本実施形態において、リアルタイムデータ及び積算値データは、HTML形式のデータであり、報知データ及びアラートデータは、前述したようにメール形式のデータとなっている。このようにデータ生成部18が生成するデータについては、データ受信側の端末のOSに依存しない汎用的なデータとなっているので、データを利用する栽培者は、自身が保有する携帯端末2のOSの種類に関係なくデータを利用することが可能となる。
データ送信部19は、データ生成部18が生成した各種データを対応する送信先に向けて送信するものである。具体的に説明すると、リアルタイムデータの場合、データ送信部19は、当該リアルタイムデータの送信要求を送信した携帯端末2に向けてリアルタイムデータを送信する。同様に、積算値データの場合、データ送信部19は、積算要求を送信した携帯端末2に向けて積算値データを送信する。
また、データ送信部19は、合計値算出部16により算出された有効積算温度が基準値に達していると判定部17が判定したビニールハウスの保有者(換言すると、同ビニールハウスの環境を監視する栽培者)の携帯端末2に向けて報知データを送信する。
さらに、データ送信部19は、温湿度センサ3による直近の測定結果が管理範囲から外れていると判定部17が判定したビニールハウスの保有者の携帯端末2に向けてアラートデータを送信する。
パラメータ更新部20は、携帯端末2から送信されてくる変更要求に応じて、データ記憶部14にデータとして記憶された有効積算温度に対する基準値、並びに、椎茸の生育可能範囲として設定された上限値及び下限値を更新するものである。
より具体的に説明すると、上記基準値及び生育可能範囲についてはビニールハウス別に設定されており、それを示すデータについてもビニールハウス別にデータ記憶部14に記憶されている。一方、栽培者は、自己のビニールハウス(複数のビニールハウスを所有する栽培者については、そのうちの一つ)について基準値又は生育可能範囲(厳密には、当該範囲の上限値及び下限値)を変更しようとする際、携帯端末2を操作して変更後の値を入力する。この結果、携帯端末2では、変更後の値を示すデータを組み込んだ変更要求が生成されてサーバ1に向けて送信される。
変更要求を受け付けたパラメータ更新部20は、当該変更要求を解析し、パラメータ変更の対象となるビニールハウスと、変更要求中に組み込まれた変更後の値と、を特定する。その後、パラメータ更新部20は、データ記憶部14に記憶されているデータのうち、特定したビニールハウスの基準値や生育可能範囲を示すデータを読み出し、特定した変更後の値に換わるように当該データを更新する。
このように本実施形態では、ビニールハウスの環境を監視する際の基準(管理値)を自由に変更することが可能であり、ビニールハウス毎に個別に変更することも可能である。
なお、本実施形態において、パラメータ更新部20は、有効積算温度に対する基準値及び椎茸の生育可能範囲として設定された範囲の双方を変更することが可能であるが、これに限定されず、基準値と生育可能範囲のうち、少なくとも一方のパラメータを変更するものであればよく、基準値のみ(あるいは生育可能範囲のみ)を変更する構成であってもよい。
<<環境監視方法>>
次に、上述したサーバ1を用いた環境監視方法について説明する。本実施形態に係る環境監視方法は、椎茸栽培地であるほだ場の環境値、具体的にはビニールハウスの環境値を監視するために本システムSで実行される通信処理に係るものであり、具体的には、サーバ1が提供するデータ配信サービスに係る一連のデータ処理において適用されている。以下では、本実施形態に係る環境監視方法の説明として、サーバ1によるデータ配信サービスの流れと同サービス中の各工程について説明することとする。
なお、以下の説明は、前項と同様、各ビニールハウスの室内温度を監視するケースを具体例として挙げて説明することとする。ただし、前述したように、本ケースに限定されるものではなく、本実施形態に係る環境監視方法は、各ビニールハウスの湿度を監視する場合にも適用可能である。
サーバ1によるデータ配信サービスは、図13乃至15に示す流れに従って進行する。図13乃至15は、本実施形態に係る環境監視方法を採用したデータ処理の流れを示した図である。
上記のデータ配信サービスは、図13に示すように、サーバ1が各ビニールハウスに設置された温湿度センサ3の測定結果を示す測定データを取得するところから始まる。具体的に説明すると、本実施形態では5分間隔で定期的に測定データを取得することとなっており、その定期取得時に至った場合(S001でYes)、サーバ1は、I/Oユニット4を介して測定データを取得し、取得した測定データをサーバ1内(厳密には、ハードディスクドライブ1d内)に記憶する処理を実行する(S002、S003)。
その後、サーバ1は、記憶された測定データのうち、直近の測定結果を示すデータを読み出し、当該直近の測定結果が管理範囲内にあるか否かを判定する処理を実行する(S004)。なお、管理範囲については、その上限値及び下限値がサーバ1内にデータとして記憶されており、サーバ1は、上記の判定に際して当該データを参照して、直近の測定結果が管理範囲内にあるか否かを判定する。
そして、直近の測定結果が管理範囲から外れていると判定した場合、サーバ1は、その旨を報知するアラートデータを生成する処理を実行する(S005)。データ生成後、サーバ1は、データの送付先を特定した上で、その送付先に該当する携帯端末2に向けてアラートデータを送信する処理を実行する(S006、S007)。ここで、アラートデータの送信先については、サーバ1内に記憶されたデータのうち、携帯端末2とビニールハウスとの対応関係を示すデータを参照し、同データに基づいて、直近の測定結果が管理範囲外にあると判定されたビニールハウスと対応した携帯端末2を探索することにより特定される。
一方、直近の測定結果が管理範囲にあると判定したときには、上記アラートデータの生成及び送信に係る工程が省略されることになる。
そして、測定データの定期取得時に至る都度、以上の工程S002〜S007がビニールハウス毎に実施され、すべてのビニールハウスについて完了するまで繰り返される(S008)。
ところで、測定データの定期取得時ではない期間において(S001でNo)、サーバ1は、待機状態にあるが、携帯端末2からの送信要求が有ると、これを受け付けてリアルタイムデータの生成及び送信に係る処理を開始する。
より具体的に説明すると、携帯端末2からの送信要求があった場合(S009でYes)、当該送信要求が認証済みの携帯端末2から送信されたものであるか否かを判定し(S010)、認証済みの携帯端末2から送信されたものでない場合には当該送信要求を拒否する(S011)。他方、認証済みの携帯端末2から送信された送信要求である場合、サーバ1は、その送信要求を受け付けて(S012)、当該要求を解析する処理を実行する。この解析処理により、サーバ1は、送信要求の送信元である携帯端末2を特定する(S013)。
このとき、サーバ1は、記憶された携帯端末2とビニールハウスとの対応関係を示すデータを参照して、前工程S013で特定した携帯端末2が複数のビニールハウスと対応しているかを判定する(S014)。そして、特定した携帯端末2が複数のビニールハウスと対応していると判定した場合(S014でYes)、つまり、特定した携帯端末2を保有する栽培者が複数のビニールハウスにて椎茸を栽培している場合、サーバ1は、送信要求において指定されたビニールハウス(すなわち、上記栽培者が温度確認の対象として指定したビニールハウス)を特定する処理を実行する(S015)。なお、特定した携帯端末2に対応しているビニールハウスが一つのみである場合(S014でNo)、ビニールハウスが自動的に温度確認の対象に設定されることとし、上記工程S015が省略される。
その後、サーバ1は、送信要求に応じて、温度確認の対象として設定されたビニールハウスにある温湿度センサ3の測定データを取得する処理を実行し(S016)、当該測定データをサーバ1内に記憶する処理を実行する(S017)。
さらに、サーバ1は、記憶された測定データを読み出し、当該測定データから温度確認の対象とされたビニールハウスにおける室内温度の現在値を割り出す。その上で、サーバ1は、図14に示すように、割り出した室内温度の現在値を示すリアルタイムデータを生成し、同データを送信要求の送信元として特定した携帯端末2に向けて送信する処理を実行する(S021、S022)。
一方、リアルタイムデータを受信した携帯端末2では、同データが示す情報、すなわち、自己が管理するビニールハウスの室内温度の現在値がディスプレイに表示されるようになる。そして、携帯端末2の保有者である栽培者が上記の情報(室内温度の現在値)を確認している間にディスプレイ上で所定の操作、例えば、図2の(A)に図示した画面中、「積算温湿度」というボタンをクリックする操作を行うと、これをトリガーとして携帯端末2が積算要求を生成してサーバ1に向けて送信する。
上記の積算要求が有ると(S023でYes)、サーバ1は、その積算要求を受信して受け付け(S024)、さらに、当該要求を解析する処理を実行する。かかる解析処理により、サーバ1は、積算要求の送信元である携帯端末2を特定するとともに、積算要求において指定されている指定期間を特定する(S025、S026)。
その後、サーバ1は、記憶されたデータのうち、前工程S025で特定した携帯端末2に紐付けされた温湿度センサ3の測定結果の日別平均値を示すデータを読み出す。さらに、サーバ1は、読み出したデータの中から、前工程S026で特定した指定期間中の日に属する平均値を抽出し、抽出した平均値の合計値を算出する処理を実行する(S027)。かかる処理は、指定型有効積算温度を算出する処理に相当し、当該処理の終了後にサーバ1は、算出結果を示すデータ、すなわち、積算値データを生成する(S028)。そして、生成されたデータは、サーバ1によって、前工程S025で特定された携帯端末2に向けて送信される(S029)。
ところで、本実施形態では、標準パターンによって有効積算温度を算出する処理、すなわち積算が各日の所定時刻に実行されることになっている。具体的に説明すると、図15に示すように、積算処理の実行時に至ると(S031でYes)、サーバ1は、先ず、各ビニールハウスにおける当日の室内温度の平均値を算出する処理を実行する(S012)。かかる処理において、サーバ1は、各温湿度センサ3について5分間隔で取得した当日の測定データを読み出し、各測定データが示す測定結果のうち、事前に設定された椎茸の生育可能範囲にある測定結果を抽出し、抽出された測定結果についての平均値を算出する。
以上のようにして当日の平均値を算出した後、サーバ1は、植菌日以降からの当日までの期間における各日の平均値を合算して有効積算温度を算出する処理を実行する(S033)。そして、サーバ1は、その内部に記憶されている基準値のデータを参照し、算出した有効積算温度が当該基準値に達しているか否かを判定する処理を実行する(S034)。ここで、有効積算温度が基準値に達していると判定したとき(S034でYes)、サーバ1は、その旨を報知する報知データを生成するとともに、その送信先である携帯端末2を特定する処理を実行する(S035、S036)。報知データの送信先については、サーバ1内に記憶された携帯端末2とビニールハウスとの対応関係を示すデータを参照して、有効積算温度が基準値に達したビニールハウスと対応した携帯端末2を探索することで特定される。
その後、サーバ1は、前工程S036で特定した携帯端末2に向けて報知データを送信する処理を実行する(S037)。
一方、有効積算温度が基準値に達していない場合(S034でNo)、上記報知データの生成及び送信に係る工程S035〜S037が省略されることになる。
積算処理では、同処理に係る上記一連の工程S031〜S037がビニールハウス毎に実施され、すべてのビニールハウスについて完了するまで繰り返される(S038)。
以上までに説明した流れは毎日繰り返され、これにより、椎茸の栽培者は、任意の時間に任意の場所でサーバ1によるデータ配信サービスを利用することが可能となる。
1 サーバ(環境監視装置)
1a CPU、1b メモリ
1c 通信用インタフェース、1d ハードディスクドライブ
2 携帯端末
3 温湿度センサ、4 I/Oユニット
5 HUB、6 ルータ
11 送信要求受付部、12 積算要求受付部
13 データ取得部、14 データ記憶部
15 代表値算出部、16 合計値算出部
17 判定部、18 データ生成部
19 データ送信部、20 パラメータ更新部
S 本システム

Claims (8)

  1. 遠隔地で栽培している農作物の栽培地の環境を監視者が監視するために利用される環境監視装置であって、
    前記栽培地に設置された環境値測定用のセンサの測定結果を示す測定データを、前記センサによる測定が開始されてから現時点までの期間を単位管理時間にて区分した際の各々の該単位管理時間において複数回取得し、前記測定データを記憶装置に記憶させるデータ取得部と、
    前記記憶装置から読み出した前記測定データのうち、前記測定結果が所定範囲内にある前記測定データに基づいて、該測定データが示す前記測定結果の測定時が属する前記単位管理時間における前記環境値の代表値を前記単位管理時間別に算出する代表値算出部と、
    該代表値算出部が算出した前記単位管理時間別の前記代表値のうち、指定された前記単位管理時間以降の前記代表値の合計値を算出する合計値算出部と、
    該合計値算出部が算出した前記合計値が基準値に達しているかを判定する判定部と、
    前記監視者の通信端末に向けてデータを送信するデータ送信部と、を備え、
    該データ送信部は、前記環境監視装置が前記通信端末から送信される送信要求を受け付けると、前記データ取得部が取得した前記測定データのうち、直近の前記測定データが示す前記測定結果を通知する第一データを前記通信端末に向けて送信し、前記合計値が前記基準値に達していると前記判定部が判定すると、その旨を報知する第二データを前記通信端末に向けて送信することを特徴とする環境監視装置。
  2. 前記環境監視装置が前記通信端末から送信される他の送信要求を受け付けると、前記合計値算出部は、前記代表値算出部が算出した前記単位管理時間別の前記代表値のうち、前記他の送信要求において指定された指定期間中の前記代表値を合算して前記合計値を算出し、
    前記データ送信部は、前記指定期間中の前記代表値の前記合計値を示す第三データを、前記他の送信要求を送信した前記通信端末に向けて送信することを特徴とする請求項1に記載の環境監視装置。
  3. 前記センサが互いに異なる複数の前記栽培地にそれぞれ設置されている場合に、
    前記データ取得部は、前記測定データを前記栽培地別に取得し、該測定データを前記栽培地と対応付けて前記記憶装置に記憶させ、
    前記代表値算出部は、前記栽培地毎に前記単位管理時間別の前記代表値を算出し、
    前記合計値算出部は、前記合計値を前記栽培地別に算出し、
    前記判定部は、前記栽培地別の前記合計値が前記栽培地毎に設定された前記基準値に達しているかを前記栽培地別に判定し、
    前記データ送信部は、複数の前記栽培地のうち、前記合計値が前記基準値に達していると前記判定部が判定した前記栽培地の環境を監視する前記監視者の前記通信端末に向けて前記第二データを送信することを特徴とする請求項1又は2に記載の環境監視装置。
  4. 前記データ取得部は、前記農作物としての椎茸が菌床栽培方式で栽培されている前記栽培地の温度及び湿度のうちの少なくとも一つを前記環境値として測定する前記センサの測定結果を示す前記測定データを取得することを特定する請求項1乃至3のいずれか一項に記載の環境監視装置。
  5. 前記代表値算出部は、前記記憶装置から読み出した前記測定データのうち、前記測定結果が椎茸の生育条件として設定された上限値及び下限値の間にある前記測定データに基づいて前記代表値を前記単位管理時間別に算出することを特徴とする請求項4の環境監視装置。
  6. 前記データ取得部は、前記測定データを1日あたりに複数回取得し、
    前記代表値算出部は、同日の前記測定結果を示す複数の前記測定データを前記記憶装置から読み出し、読み出した複数の前記測定データが示す前記測定結果のうち、前記所定範囲内にある前記測定結果の平均値を前記代表値として日別に算出し、
    前記合計値算出部は、前記代表値算出部が算出した日別の前記平均値のうち、椎茸の種菌を菌床に植菌した日以降の前記平均値を合計して前記合計値を算出し、
    前記判定部は、前記合計値が前記基準値に達しているかを日毎に判定することを特徴とする請求項4又は5に記載の環境監視装置。
  7. 前記所定範囲及び前記基準値のうち、少なくとも一方のパラメータに対する変更要求を受け付けて、前記環境監視装置内に記憶された前記少なくとも一方のパラメータを前記変更要求に応じて更新するパラメータ更新部を更に備えていることを特徴とする請求項6に記載の環境監視装置。
  8. コンピュータを利用して、遠隔地で栽培している農作物の栽培地の環境を監視する環境監視方法であって、
    前記コンピュータが、
    前記栽培地に設置された環境値測定用のセンサの測定結果を示す測定データを、前記センサによる測定が開始されてから現時点までの期間を単位管理時間にて区分した際の各々の該単位管理時間において複数回取得し、前記測定データを記憶装置に記憶させる処理と、
    前記記憶装置から読み出した前記測定データのうち、前記測定結果が所定範囲内にある前記測定データに基づいて、該測定データが示す前記測定結果の測定時が属する前記単位管理時間における前記環境値の代表値を前記単位管理時間別に算出する処理と、
    前記単位管理時間別の前記代表値のうち、指定された前記単位管理時間以降の前記代表値の合計値を算出する処理と、
    算出した前記合計値が基準値に達しているかを判定する処理と、
    前記栽培地の環境を監視する監視者の通信端末に向けてデータを送信する処理と、を実行し、
    前記データを送信する処理において、前記コンピュータは、前記通信端末から送信される送信要求を受け付けると、取得した前記測定データのうち、直近の前記測定データが示す前記測定結果を通知する第一データを前記通信端末に向けて送信し、前記合計値が前記基準値に達していると判定すると、その旨を報知する第二データを前記通信端末に向けて送信することを特徴とする環境監視方法。
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