JP6753936B2 - 情報処理装置および情報処理システム - Google Patents

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Description

本発明は、情報処理装置および情報処理システムに関する。
近年、情報通信技術を用いて作物を病虫害から守る技術が研究開発されている。具体的には、センサを用いて作物の栽培地における状況を観測し、センサから得られる観測結果を用いて病虫害の発生に関する情報をユーザに提示する技術がある。病虫害は概して、作物の収穫量および品質を低下させるが、薬剤散布により抑制することができる。そのため、ユーザは、提示される情報に基づいて薬剤を散布することにより、病虫害による作物被害を効果的に低減することができる。
例えば、特許文献1では、温室における気温および室温を複数のセンサで観測し、観測された気温および室温がDB(Data Base)として予め記憶される発生条件を満たすかを判定することにより病虫害の発生危険箇所を表示する装置に係る発明が開示されている。
また、特許文献2では、ネギ栽培圃場の気温、ネギ葉面の濡れ状態、降水量および風速をセンサで観測し、観測結果を感染予測モデルに入力することにより得られる感染予測結果を表示するシステムに係る発明が開示されている。
また、特許文献3では、芝生に関連する作業実績および観察記録、気象データならびに予測ルールまたは診断ルールを用いて発生が予想される病虫害または発生している病虫害を導出し、導出結果を表示する装置に係る発明が開示されている。
特開2015−119646号公報 特開2008−125496号公報 特開平6−30657号公報
しかし、従来技術では、病虫害発生の判定についての正確性を向上させることが困難であるという問題があった。例えば、上述した特許文献で開示される発明では、発生条件、感染予測モデル、予測ルールまたは診断ルールなどの病虫害の発生に関する判定のための情報(以下、病虫害発生判定モデルとも称する。)が固定である。また、仮に病虫害発生判定モデルが可変であったとしても、変更のためには概して大量のデータに基づく病虫害発生判定モデルの定義および検証が人によって行われるため、時間および費用などのコストがかかる。そのため、病虫害発生判定モデルが改善されにくく、病虫害発生についての判定の正確性を高めることが困難である。また、病虫害の変異による発生条件の変化などに対応することも困難である。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、コストを抑制しながら、病虫害発生の判定についての正確性を向上させることが可能な仕組みを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、作物の栽培情報に基づいて当該作物の病虫害の発生を推定する情報処理装置において、病虫害の発生時点を示す病虫害発生情報および、前記病虫害が発生した作物の前記病虫害の発生時点から所定の時間を遡った時点の栽培情報を入力データして機械学習を行い、作物の栽培情報から当該作物の病虫害の発生を推定するための病虫害発生判定モデルを生成する機械学習部と、栽培する所定の作物の栽培情報を取得し、前記機械学習により得られる前記病虫害発生判定モデルを用いて、前記栽培する所定の作物の栽培情報から病虫害の発生有無又は発生危険度の少なくとも一方を推定する病虫害発生判定部と、前記病虫害の発生有無又は発生危険度の少なくとも一方の推定結果に関する情報を出力する出力部と、を備える情報処理装置が提供される。
また、前記機械学習部は、特定の前記栽培情報について前記病虫害発生判定モデルの機械学習を行ってもよい。
また、前記特定の前記栽培情報は、病虫害の種類または栽培地を示す情報を含んでもよい。
また、前記病虫害は、感染症を含み、前記病虫害の発生時点から所定の時間を遡った時点は、感染症の発症時点から前記感染症の潜伏期間を遡った時点を含んでもよい。
また、前記病虫害発生判定部が用いる、前記栽培する所定の作物の栽培情報は、予測される前記栽培情報を含んでもよい。
また、前記病虫害発生判定部は、前記推定結果に基づいて薬剤散布情報を生成し、
前記出力部は、前記推定結果に関する情報としてさらに前記薬剤散布情報を出力してもよい。
また、前記薬剤散布情報は、散布が推奨される薬剤もしくは推奨される薬剤の散布タイミングまたは散布の推奨の程度を示す情報を含んでもよい。
また、前記出力部は、前記推定結果に関する情報を表示させるための表示情報を出力してもよい。
また、前記表示情報は、前記推定結果に関する時系列の情報を含んでもよい。
また、前記表示情報は、病虫害の種類毎の前記推定結果に関する情報を含んでもよい。
また、前記表示情報はさらに、表示される前記推定結果に関する情報が出力された要因である前記栽培情報を含んでもよい。
また、前記栽培情報は、作物の栽培地の情報、栽培される作物の情報、病虫害情報および病虫害に対する薬剤情報のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
また、前記栽培情報は、栽培地観測情報および気象情報の少なくともいずれかを含んでもよい。
また、前記機械学習部が機械学習を行う際に入力される情報及び前記病虫害発生判定部が判定を行う際に前記病虫害発生判定モデルへ入力される情報は、前記栽培地観測情報および気象情報の少なくともいずれかから算出される環境指標の時系列データにおける代表値をさらに含んでもよい。
また、前記機械学習部が機械学習を行う際に入力される情報及び前記病虫害発生判定部が判定を行う際に前記病虫害発生判定モデルへ入力される情報は、前記栽培地観測情報または気象情報の時系列データにおける代表値をさらに含んでもよい。
また、前記代表値は、前記時系列データにおける所定のパーセンタイル値を含んでもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、作物の栽培情報に基づいて当該作物の病虫害の発生を推定する情報処理システムにおいて、病虫害の発生時点を示す病虫害発生情報および作物の栽培情報を取得する情報取得部と、前記病虫害発生情報および前記病虫害が発生した作物の前記病虫害の発生時点から所定の時間を遡った時点の前記栽培情報を入力データとして機械学習を行い、作物の栽培情報から当該作物の病虫害の発生を推定するための病虫害発生判定モデルを生成する機械学習部と、前記機械学習により得られる前記病虫害発生判定モデルを用いて、栽培する所定の作物の栽培情報から病虫害の発生有無又は発生危険度の少なくとも一方を推定する病虫害発生判定部と、前記病虫害の発生有無又は発生危険度の少なくとも一方の推定結果に関する情報を出力する出力部と、を備える情報処理システムが提供される。
以上説明したように本発明によれば、コストを抑制しながら、病虫害発生の判定についての正確性を向上させることが可能な仕組みが提供される。
本発明の一実施形態に係る情報処理システムの概要を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る情報処理システムの概略的な機能構成の例を示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る情報処理端末に表示される病虫害発生判定結果画面の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る情報処理端末に表示される薬剤情報登録画面の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る情報処理端末に表示される薬剤情報登録画面の例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る情報処理システムの処理全体の流れの例を概念的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る情報処理サーバの機械学習処理の例を概念的に示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る情報処理サーバの病虫害発生判定処理の例を概念的に示すフローチャートである。 本発明の一実施形態の変形例に係る情報処理サーバの病虫害発生判定処理の例を概念的に示すフローチャートである。 本発明の一実施形態の変形例に係る情報処理端末により表示される薬剤効果提示画面の例を示す図である。 本発明の他の実施形態に係る情報処理システムの概略的な機能構成の例を示すブロック図である。 本発明の他の実施形態に係る情報処理サーバの機械学習処理の例を概念的に示すフローチャートである。 本発明の他の実施形態に係る情報処理サーバの病虫害発生判定処理の例を概念的に示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る情報処理サーバのハードウェア構成を示した説明図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.はじめに>
まず、図1を参照して、本発明の一実施形態に係る情報処理システム1について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システム1の概要を説明するための図である。
情報処理システム1は、作物の栽培情報の収集機能、栽培情報に基づく病虫害の発生についての判定機能および判定結果の提示機能を有する。具体的には、情報処理システム1は、情報収集機能および情報配信機能を有する情報処理サーバ100、情報登録機能および情報閲覧機能を有する情報処理端末200、観測機能および観測情報配信機能を有するセンサノード300を備える。
例えば、情報処理サーバ100は、作物の栽培者により管理される情報処理端末200から作物情報、栽培地情報、病虫害情報および薬剤情報を、栽培地に設置されるセンサノード300から栽培地観測情報を、さらに気象情報サーバ400から気象情報を図1に示したように収集する。そして、情報処理サーバ100は、収集された情報を病虫害発生判定モデルに入力し、病虫害発生判定モデルからの出力情報を情報処理端末200へ配信する。ユーザは、情報処理端末200により提示される配信された出力情報を閲覧し、栽培地での薬剤の散布を行う。
ここで、従来では、上述したように病虫害発生判定モデルを更新することが十分に検討されていなかった。そのため、病虫害発生判定モデルが改善されにくく、病虫害発生についての判定の正確性を高めることが困難であった。
そこで、本発明では、病虫害発生情報および病虫害発生情報に対応する植物の栽培情報に基づいて、当該栽培情報を入力とする病虫害発生判定モデルの機械学習を行う情報処理システム1を提案する。
例えば、情報処理サーバ100はさらに、機械学習機能を有する。情報処理サーバ100は、収集された情報を用いて病虫害発生判定モデルの機械学習を行い、機械学習後の病虫害発生判定モデルに栽培情報を入力する。そして、情報処理サーバ100は、機械学習後の病虫害発生判定モデルからの出力情報を情報処理端末200へ配信する。
このように、病虫害発生判定モデルを機械学習させることにより、自律的に病虫害発生判定モデルを更新することができる。従って、コストを抑制しながら、病虫害発生の判定についての正確性を向上させることが可能となる。
なお、上述した情報処理サーバ100の機能は、複数の装置で実現されてもよい。例えば、上述した情報処理サーバ100の機能は、複数の装置を有するクラウドコンピューティングにより実現されてもよい。また、図1では、情報処理端末200がスマートフォンのような携帯通信端末である例を説明したが、情報処理端末200は据置型のパーソナルコンピュータなどの情報通信装置であってもよい。
<2.本発明の一実施形態>
以上、本発明の一実施形態に係る情報処理システム1の概要について説明した。次に、本発明の一実施形態に係る情報処理システム1の詳細について説明する。
<2.1.システムの構成>
まず、図2を参照して、情報処理システム1の機能構成について説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る情報処理システム1の概略的な機能構成の例を示すブロック図である。
図2に示したように、情報処理システム1は、情報処理サーバ100、情報処理端末200およびセンサノード300を備える。情報処理サーバ100、情報処理端末200およびセンサノード300ならびに後述する気象情報サーバ400は、通信ネットワークを介して接続されている。これらの装置は、例えばインターネットなどのWAN(Wide Area Network)を介して接続される。
[情報処理サーバ]
情報処理サーバ100は、情報処理装置として動作し、通信部110、記憶部120および制御部130を備える。
(通信部)
通信部110は、情報処理端末200、センサノード300および気象情報サーバ400と通信する。具体的には、通信部110は、情報処理端末200から作物情報、栽培地情報、病虫害情報および薬剤情報ならびに病虫害発生情報および提供要求情報を、センサノード300から栽培地観測情報を、気象情報サーバ400から気象情報を受信する。また、通信部110は、出力部の一部として、表示情報を情報処理端末200へ送信する。
(記憶部)
記憶部120は、制御部130の処理に関する情報を記憶する。具体的には、記憶部120は、通信部110により受信された栽培情報(作物情報、栽培地情報、病虫害情報、薬剤情報、栽培地観測情報および気象情報)および病虫害発生情報を記憶する。また、記憶部120は、病虫害発生判定モデルおよび機械学習パラメタを記憶する。
(制御部)
制御部130は、情報処理サーバ100の動作を全体的に制御する。具体的には、制御部130は、図2に示したように機械学習部131、病虫害発生判定部132および表示情報配信制御部133を備え、病虫害発生判定に係る処理を制御する。
機械学習部131は、病虫害発生判定モデルの機械学習を行う。具体的には、機械学習部131は、記憶部120に記憶される病虫害発生情報および当該病虫害発生情報に対応する栽培情報に基づいて病虫害発生判定モデルの機械学習を行う。病虫害発生判定モデルの機械学習は、特定の栽培情報について行われる。当該特定の栽培情報としては、病虫害の種類がある。より具体的には、病虫害発生情報は、病虫害の発生時点を示す情報であり、機械学習部131は、病虫害の発生時点から特定される時点の栽培情報に基づいて病虫害発生判定モデルの機械学習を行う。
詳細には、機械学習部131は、病虫害発生情報の示す病虫害の発生時点から所定の時間を遡った時点の栽培情報を記憶部120から取得する。そして、機械学習部131は、取得された栽培情報を用いて病虫害発生判定モデルの機械学習を行う。例えば、病虫害が感染症である場合、機械学習部131は、病虫害発生情報の示す感染症の発症時点から当該感染症の潜伏期間を遡った時点の栽培情報を記憶部120から取得する。そして、機械学習部131は、取得された過去の栽培情報を用いて当該感染症についての病虫害発生判定モデルの機械学習を行う。機械学習後の病虫害発生判定モデルは、記憶部120に記憶される。このように、感染症の発症日ではなく推定される感染日の栽培情報で機械学習を行うことにより、感染の可能性の程度(以下、感染危険度とも称する。)をユーザに提示することができる。従って、感染症の感染を予防することが可能となる。
なお、病虫害発生判定モデルの機械学習は、栽培地について行われてもよい。具体的には、病虫害発生情報は、病虫害が発生した栽培地を示す情報を含み、機械学習部131は、病虫害が発生した栽培地に対応する栽培情報に基づいて病虫害発生判定モデルの機械学習を行う。例えば、機械学習部131は、病虫害発生情報の示す栽培地についての栽培情報であって、感染症の発症時点から当該感染症の潜伏期間を遡った時点の栽培情報を記憶部120から取得する。そして、機械学習部131は、取得された過去の栽培情報を用いて当該栽培地における当該感染症についての病虫害発生判定モデルの機械学習を行う。
また、機械学習に用いられる栽培情報は、病虫害の発生時点の栽培情報であってもよい。この場合、病虫害の発生の可能性の程度(以下、発生危険度とも称する。)をユーザに提示することができる。これは、病虫害発生後の治療が可能な場合に特に有効である。
病虫害発生判定部132は、病虫害発生についての判定を行う。具体的には、病虫害発生判定部132は、病虫害発生判定モデルを用いて病虫害の発生有無および発生危険度を判定する。例えば、病虫害発生判定部132は、記憶部120から病虫害発生判定モデルおよび特定の時点における栽培情報を取得し、取得される栽培情報を病虫害発生判定モデルに入力する。そして、病虫害発生判定部132は、病虫害発生判定モデルから出力された病虫害の発生有無または発生危険度を示す情報(以下、病虫害発生判定結果とも称する。)を表示情報配信制御部133に提供する。なお、特定の時点における栽培情報は、予測される将来の栽培情報であってよい。例えば、栽培情報のうちの気象情報は、予報であってよい。この場合、出力される病虫害発生判定結果も予測情報となる。
表示情報配信制御部133は、情報処理端末200に表示される情報を生成する。具体的には、表示情報配信制御部133は、出力部の一部として、病虫害発生判定モデルを用いて生成される情報についての表示情報を生成する。当該表示情報としては、時系列の病虫害発生判定結果または病虫害の種類毎の病虫害発生判定結果がある。例えば、表示情報配信制御部133は、提供要求情報が通信部110により受信されると、提供要求情報から特定される種類の病虫害についての病虫害発生判定結果であって、当該提供要求情報から特定される期間の病虫害発生判定結果を取得する。そして、表示情報配信制御部133は、取得された病虫害発生判定結果を加工することにより表示情報を生成し、生成された表示情報を通信部110に提供する。なお、病虫害発生判定結果は、提供要求情報から特定される栽培地(圃場)についての情報であってもよい。また、病虫害発生判定結果は、加工されずに提供されてもよい。
さらに、表示情報として、表示される病虫害発生判定結果に対応する栽培情報が追加されてもよい。例えば、表示情報配信制御部133は、取得された病虫害発生判定結果が出力となった病虫害発生判定処理の入力であった栽培情報(気象情報、薬剤情報など)を記憶部120から取得する。そして、表示情報配信制御部133は、取得された栽培情報を加工することにより表示情報を生成し、生成された表示情報を通信部110に提供する。なお、栽培情報もまた加工されずに提供されてよい。
[情報処理端末]
情報処理端末200は、情報取得部の一部として動作し、図2に示したように操作入力部210、制御部220、通信部230および表示部240を備える。
操作入力部210は、情報処理端末200に対する操作を受け付ける。具体的には、操作入力部210は、入力される操作を受け付け、受け付けられる操作に応じて各種情報を生成する。生成された各種情報は、制御部220に提供される。詳細には、操作に応じて生成される情報は、作物情報、栽培地情報、病虫害情報、薬剤情報、病虫害発生情報および提供要求情報である。
作物情報は、作物の種類、品種、播種日、定植日、葉の摘葉の程度、樹勢または生育ステージを示す情報である。栽培地情報は、栽培地の標高、気象特性、土壌の種類、土壌の栄養状態または除草の程度を示す情報である。なお、栽培地情報は、単一の栽培地についての情報であってもよく、複数の栽培地についての情報であってもよい。病虫害情報は、灰色かび病、葉かび病、うどんこまたは疫病などの病虫害の種類を示す情報である。なお、病虫害は、微生物病、害虫病、生理障害または雑草による生理障害などである。薬剤情報は、薬剤の種類、薬剤の効能、散布薬剤、散布日または散布量を示す情報である。病虫害発生情報は、発生した病虫害、発生日または発生の程度を示す情報である。提供要求情報は、表示情報の提供の情報処理サーバ100への要求を示す情報である。例えば、表示部240により入力画面が表示され、ユーザが入力画面に対して操作することにより、上述した各種情報が生成される。
制御部220は、情報処理端末200の動作を全体的に制御する。具体的には、制御部220は、通信部230および表示部240の動作を制御する。例えば、制御部220は、操作入力部210により生成された情報を通信部230に送信させる。また、制御部220は、情報処理サーバ100から提供される表示情報に基づいて画像情報を生成し、表示部240に画像情報を提供することにより画像を表示させる。
通信部230は、情報処理サーバ100と通信する。具体的には、通信部230は、情報処理サーバ100へ操作入力部210により生成された作物情報、栽培地情報、病虫害情報、薬剤情報、病虫害発生情報および提供要求情報を送信する。また、通信部230は、情報処理サーバ100から表示情報を受信する。なお、情報処理端末200は、センサノード300または気象情報サーバ400と通信し、栽培地観測情報または気象情報を受信してもよい。
表示部240は、出力部の一部として、制御部220の指示に基づいて画像を表示する。具体的には、表示部240は、制御部220から提供される画像情報に基づいて情報表示画面および操作入力画面を表示する。例えば、表示部240は、少なくとも病虫害発生判定結果画面、作物情報登録画面、栽培地情報登録画面、病虫害情報登録画面、薬剤情報登録画面および病虫害発生情報登録画面を表示する。上記画面のうちの病虫害発生判定結果画面および薬剤情報登録画面について、図3〜図5を参照して、詳細に説明する。図3は、本発明の一実施形態に係る情報処理端末200に表示される病虫害発生判定結果画面の例を示す図である。図4および図5は、それぞれ本発明の一実施形態に係る情報処理端末200に表示される薬剤情報登録画面の例を示す図である。
(病虫害発生判定結果画面)
表示部240は、制御部220により病虫害発生判定結果に基づいて生成される画像情報に基づいて栽培地毎の病虫害発生判定結果画面を表示する。例えば、病虫害発生判定結果画面img1には、図3に示したように、病虫害発生判定結果に応じた発生危険度が大きさで表現されるサークルが病虫害の種類毎(病虫害1〜病虫害4)に時系列に表示される。また、病虫害発生判定結果画面img1には、病虫害が発生した旨が示されてもよい。例えば、病虫害が発生した日の発生危険度には、図3に示したようなサークルに外枠が追加される。
また、病虫害発生判定結果画面には、病虫害発生判定結果に対応する気象情報および薬剤情報が含まれる。例えば、図3に示したように、発生危険度の時系列に対応する時系列の温室内気温、温室外気温、温室内湿度および温室外湿度が表示される。また、図3に示したように、散布された薬剤(薬剤4、薬剤2)を示す情報および散布薬剤の残効の程度の時系列の変化を示すグラフが散布日を始点として表示される。
(薬剤情報登録画面)
表示部240は、制御部220により生成される画像情報に基づいて薬剤情報登録画面としての使用薬剤登録画面を表示する。例えば、使用薬剤登録画面としては、図4に示したような、使用薬剤として登録されている薬剤のリストが表示される画面img2と、登録されている全ての薬剤のリストが表示される画面img3とがある。画面img2には、薬剤の種類に対応するコードおよび薬剤名が並列に表示される。画面img2における右下の追加ボタンが押下されると、画面img3に表示が切り替えられる。画面img3にてユーザが薬剤を選択すると選択された薬剤が使用薬剤として登録され、画面img2のリストに選択された薬剤が追加される。
また、表示部240は、薬剤情報登録画面としての薬剤散布記録画面を表示する。例えば、薬剤散布記録画面としては、図5に示したような、薬剤散布情報を登録するための画面img4と、散布薬剤を選択するための画面img5とがある。画面img4には、散布薬剤および散布日ならびに散布履歴が表示される。散布薬剤は、追加ボタンの押下により表示される画面img5における登録済みの使用薬剤のリストから薬剤を選択することにより、画面img4に追加される。図5の例では、薬剤4および薬剤1が選択されている。散布薬剤および散布日が入力された状態で記録ボタンが押下されると、当該散布薬剤とよび散布日で薬剤散布情報が登録される。登録された薬剤散布情報は、画面img4の散布履歴として追加される。
[センサノード]
センサノード300は、情報取得部の一部として動作し、作物の栽培地に設置され、センサ、信号処理部および通信部を備える。センサは、センサの周辺環境についての観測を行うことにより信号を生成する。例えば、センサは、温度センサ、湿度センサ、日射センサ、二酸化炭素濃度センサまたは土壌水分センサなどのセンサである。
信号処理部は、センサにより生成された信号に基づいて栽培地観測情報を生成する。具体的には、信号処理部は、センサから得られる信号についてサンプリングまたはフィルタリングなどの信号処理を行うことにより栽培地観測情報を生成する。なお、生成される栽培地観測情報は、デジタルデータであってもアナログデータであってもよい。
通信部は、情報処理サーバ100と通信する。具体的には、通信部は、信号処理部により生成された栽培地観測情報を情報処理サーバ100へ送信する。なお、通信部は、栽培地観測情報が生成される度に送信を行ってもよく、所定の時間間隔で送信を行ってもよい。
[気象情報サーバ]
気象情報サーバ400は、気象情報を外部の装置に提供する。具体的には、気象情報サーバ400は、気象情報が情報処理サーバ100から要求されると、要求された気象情報に情報処理サーバ100へ送信する。例えば、気象情報は、気温、湿度、日射量または雨量を示す情報である。
<2.2.システムの処理>
次に、情報処理システム1の処理について説明する。
(処理全体)
まず、図6を参照して、情報処理システム1の処理全体の流れについて説明する。図6は、本発明の一実施形態に係る情報処理システム1の処理全体の流れの例を概念的に示す図である。
情報処理端末200は、作物情報、栽培地情報、病虫害情報および薬剤情報を情報処理サーバ100へ送信する(ステップS501)。具体的には、通信部230は、ユーザの操作に基づいて操作入力部210により生成された作物情報、栽培地情報、病虫害情報および薬剤情報を情報処理サーバ100へ送信する。
センサノード300は、栽培地観測情報を情報処理サーバ100へ送信する(ステップS502)。具体的には、センサノード300は、センサから得られた信号に基づいて生成された栽培地観測情報を情報処理サーバ100へ送信する。
また、気象情報サーバ400は、気象情報を情報処理サーバ100へ送信する(ステップS503)。具体的には、気象情報サーバ400は、気象情報を生成しまたは他の装置から気象情報を取得する。そして、気象情報サーバ400は、情報処理サーバ100の要求に応じてまたは定期的に、気象情報を情報処理サーバ100へ送信する。
さらに、情報処理御端末200は、病虫害発生情報を情報処理サーバ100へ送信する(ステップS504)。具体的には、通信部230は、ユーザの操作に基づいて操作入力部210により生成された病虫害発生情報を情報処理サーバ100へ送信する。
情報処理サーバ100は、受信された情報を用いて病虫害発生判定モデルの機械学習を行う(ステップS505)。具体的には、通信部110は、情報処理端末200、センサノード300および気象情報サーバ400から受信された栽培情報を記憶部120に記憶させる。そして、機械学習部131は、記憶された栽培情報を用いて病虫害発生判定モデルの機械学習を行う。なお、詳細については後述する。
さらに、気象情報サーバ400は、気象予報情報を情報処理サーバ100へ送信する(ステップS506)。具体的には、気象情報サーバ400は、情報処理サーバ100の要求に応じてまたは定期的に、将来的な気象情報を情報処理サーバ100へ送信する。
情報処理サーバ100は、病虫害発生判定モデルを用いて病虫害発生についての予測を行う(ステップS507)。具体的には、病虫害発生判定部132は、気象予報情報が受信されると、既に記憶されている気象情報以外の栽培情報と気象予報情報とを病虫害発生判定モデルへ入力する。そして、病虫害発生判定部132は、病虫害発生判定モデルから出力される病虫害発生判定結果を記憶部120に記憶させる。なお、詳細については後述する。
情報処理端末200は、病虫害発生予測についての提供要求情報を情報処理サーバ100へ送信する(ステップS508)。具体的には、通信部230は、ユーザの操作に基づいて操作入力部210により生成される病虫害発生予測に係る表示情報についての提供要求情報を情報処理サーバ100に送信する。
情報処理サーバ100は、受信された提供要求情報への応答として表示情報を情報処理端末200へ送信する(ステップS509)。具体的には、表示情報配信制御部133は、通信部110により提供要求情報が受信されると、記憶部120に記憶されている病虫害発生判定結果から表示情報を生成する。そして、表示情報配信制御部133は、生成された表示情報を通信部110に情報処理端末200へ送信させる。
情報処理端末200は、受信された表示情報に基づいて病虫害発生予測情報を表示する(ステップS510)。具体的には、制御部220は、通信部230により受信された表示情報から画像情報を生成し、生成された画像情報を表示部240に提供する。表示部240は、提供された画像情報に基づいて病虫害発生判定結果画面を表示する。
(機械学習処理)
続いて、図7を参照して、情報処理サーバ100の機械学習処理の流れについて詳細に説明する。図7は、本発明の一実施形態に係る情報処理サーバ100の機械学習処理の例を概念的に示すフローチャートである。
情報処理サーバ100は、栽培情報および病虫害発生情報を取得する(ステップS601)。具体的には、機械学習部131は、記憶部120に蓄積された栽培情報および病虫害発生情報を取得する。
また、情報処理サーバ100は、既存の病虫害発生判定モデルを取得する(ステップS602)。具体的には、機械学習部131は、記憶部120に記憶されている病虫害発生判定モデルを取得する。
次に、情報処理サーバ100は、栽培情報および病虫害発生情報を用いて病虫害発生判定モデルを更新する(ステップS603)。具体的には、機械学習部131は、複数の機械学習モデルのうちの1つを選択し、選択された機械学習モデルと病虫害発生情報および当該病虫害発生情報に対応する栽培情報とを用いて病虫害発生判定モデルの機械学習を行う。
次に、情報処理サーバ100は、更新後の病虫害発生判定モデルの正確性を算出する(ステップS604)。具体的には、機械学習部131は、機械学習により得られた新たな病虫害発生判定モデルにテスト用入力データを入力し、出力された値とテスト用出力データとを比較することによりモデルの正確性を算出する。なお、上記の機械学習モデルは、既存の機械学習モデルのうちの病虫害発生判定モデルの機械学習に利用可能なモデルのいずれであってもよい。例えば、機械学習モデルは、ロジスティック回帰、サポートベクタマシン、ランダムフォレストもしくは近傍法などの分類手法、ディープラーニング等のニューラルネットワークまたはベイジアンネットワークなどを用いた計算モデルであってよい。
算出値が閾値以上である場合(ステップS605/Y)、情報処理サーバ100は、更新後の病虫害発生判定モデルを記憶する(ステップS606)。具体的には、機械学習部131は、算出された正確性が閾値以上である場合、新たな病虫害発生判定モデルを記憶部120に記憶させる。なお、算出値が閾値未満である場合(ステップS605/N)、ステップS603に処理が戻される。
(病虫害発生判定処理)
続いて、図8を参照して、情報処理サーバ100の病虫害発生判定処理の流れについて詳細に説明する。図8は、本発明の一実施形態に係る情報処理サーバ100の病虫害発生判定処理の例を概念的に示すフローチャートである。
情報処理サーバ100は、病虫害発生判定についてのパラメタを設定する(ステップS701)。具体的には、病虫害発生判定部132は、栽培地、作物名、病虫害名および予測期間を設定する。なお、設定されるパラメタは、上記以外のパラメタであってもよく、パラメタが追加または削除されてもよい。
次に、情報処理サーバ100は、パラメタから特定される期間の栽培情報を取得する(ステップS702)。具体的には、病虫害発生判定部132は、設定された予測期間における設定された栽培地、作物名および病虫害名に対応する栽培情報をそれぞれ取得する。
また、情報処理サーバ100は、病虫害発生判定モデルを取得する(ステップS703)。具体的には、病虫害発生判定部132は、記憶部120に記憶されている病虫害発生判定モデルを取得する。
次に、情報処理サーバ100は、病虫害発生判定モデルを用いて病虫害発生予測情報を生成する(ステップS704)。具体的には、病虫害発生判定部132は、病虫害発生判定モデルに取得された栽培情報を入力し、病虫害発生判定モデルから病虫害発生判定結果を得る。当該病虫害発生判定結果が病虫害発生予測情報となる。
そして、情報処理サーバ100は、生成された病虫害発生予測情報を記憶する(ステップS705)。具体的には、病虫害発生判定部132は、生成された病虫害発生判定結果を記憶部120に記憶させる。
<2.3.本発明の一実施形態のまとめ>
このように、本発明の一実施形態によれば、情報処理サーバ100は、病虫害発生情報および当該病虫害発生情報に対応する作物の栽培情報に基づいて、栽培情報を入力とする病虫害発生判定モデルの機械学習を行い、当該機械学習により得られる病虫害発生判定モデルに関する情報を出力する。このため、情報処理サーバ100に自律的に病虫害発生判定モデルを更新させることができる。それにより、病虫害発生判定モデルの改善に人が直接的に関わらずに済み、モデルの改善にかかる時間および費用を低減することができる。従って、コストを抑制しながら、病虫害発生の判定についての正確性を向上させることが可能となる。
また、情報処理サーバ100は、特定の栽培情報について上記病虫害発生判定モデルの機械学習を行う。このため、病虫害発生に対する当該特定の栽培情報の特性を学習させることができる。従って、当該特性に応じた薬剤散布などの病虫害対策が可能となり、効果的な病虫害抑制を実現することができる。
また、上記特定の栽培情報は、病虫害の種類または栽培地を示す情報を含む。概して、病虫害の発生原因は病虫害の種類に応じて異なり、また予防または治療のための薬剤も病虫害の種類に応じて異なる。他方で、本構成によれば、病虫害の種類に応じて病虫害発生判定モデルの機械学習を行うことにより、病虫害の種類毎に病虫害の発生危険度を把握することができる。そのため、散布に適した薬剤の特定を容易にすることが可能となる。また、概してセンサノード300等により取得される情報は、栽培地についての情報の一部にすぎない。他方で、本構成によれば、栽培地に応じて病虫害発生判定モデルの機械学習を行うことにより、栽培地毎に病虫害の発生危険度を把握することができる。そのため、取得される栽培情報からは把握が困難な、病虫害についての栽培地の特性を把握することが可能となる。
また、上記病虫害発生情報は、病虫害の発生時点を示す情報を含み、情報処理サーバ100は、当該病虫害の発生時点から特定される時点の栽培情報に基づいて上記病虫害発生判定モデルの機械学習を行う。ここで、病虫害の発生時点における栽培情報が必ずしも病虫害の発生要因とリンクしているとは限らない。そのため、別の時点における栽培情報を用いて機械学習を行うことにより、薬剤を散布すべき時点をより正確に把握することができる。
また、上記病虫害の発生時点から特定される時点は、病虫害の発生時点から所定の時間を遡った時点を含む。このため、病虫害の発生に関わる過去の栽培情報が機械学習に用いられることにより、現時点での病虫害の発生危険度を把握することができる。従って、病虫害の発生を予防することが可能となる。
また、上記病虫害は、感染症を含み、上記病虫害の発生時点から所定の時間を遡った時点は、感染症の発症時点から当該感染症の潜伏期間を遡った時点を含む。このため、推定される感染時点の栽培情報を用いて機械学習を行うことにより、現時点での感染症の感染危険度を把握することができる。従って、感染症の感染自体を防ぐことができ、より確実に感染症の発症を予防することが可能となる。
また、上記病虫害発生判定モデルに関する情報は、上記病虫害発生判定モデルを用いて生成される第1の情報を含む。このため、第1の情報として病虫害発生判定モデルの出力結果または当該出力結果に基づく情報をユーザに提示することができる。特に、第1の情報が通信を介して提供される場合には、ユーザの居場所に関わらず第1の情報を提示することができる。なお、病虫害発生判定モデルに関する情報は、病虫害発生判定モデル自体であってもよい。例えば、情報処理サーバ100は、機械学習により得られる病虫害発生判定モデルを別の装置に配信し、当該別の装置にて病虫害発生判定処理が行われてもよい。
また、上記病虫害発生判定モデルへ入力される栽培情報は、予測される栽培情報を含む。情報処理端末200は、予測される栽培情報に基づく病虫害発生判定結果を取得し、取得される病虫害発生判定結果の出力を制御する。このため、将来の栽培情報を用いて病虫害発生判定が行われることにより、将来における病虫害の発生危険度を算出することができる。従って、将来における病虫害の発生危険度に応じてユーザは事前に薬剤散布などの作業を予定することができる。特に、農家の作業は概して大規模であるため、事前に作業を想定することができることは有意義である。
また、情報処理サーバ100はさらに、上記第1の情報についての表示情報を出力する。このため、ユーザは病虫害発生判定結果を視覚的に把握することができる。視覚により把握可能な情報量は他の感覚に比べて多いため、ユーザは一度により多くの情報を把握することができる。なお、表示情報の代わりにまたはそれと共に、音声情報が出力されてもよい。
また、上記表示情報は、時系列の上記第1の情報を含む。このため、表示画面を閲覧するユーザは病虫害の発生危険度そのものだけでなく発生危険度の増減の傾向などを把握することができる。従って、薬剤散布の作業要否などをより正確に判断することが可能となる。
また、上記表示情報は、病虫害の種類毎の前記第1の情報を含む。このため、ユーザは表示画面を閲覧するだけで病虫害毎に行うべき作業を判断することができる。従って、ユーザが病虫害の分析を行わずに済み、ユーザの作業負担を軽減することが可能となる。
また、上記表示情報はさらに、表示される上記第1の情報に対応する栽培情報を有する。このため、別の装置または画面を用いることなく、栽培情報を確認することができる。従って、操作の手間または追加の装置を省くことができ、ユーザの利便性を向上させることが可能となる。
また、上記栽培情報は、作物の栽培地の情報、栽培される作物の情報、病虫害情報および病虫害に対する薬剤情報のうちの少なくとも1つを含む。このため、数多くの作物に関する情報を用いて病虫害発生判定モデルの機械学習が行われることにより、病虫害発生判定モデルの正確性を向上させることができる。また、情報量が増えることにより時間または費用などのコストの低減効果が高まることにもなる。
また、上記栽培情報は、作物情報、栽培地情報、病虫害情報、薬剤情報、栽培地観測情報および気象情報以外に、栽培条件の情報を含んでもよい。栽培条件の情報は、例えば、定植日、開花開始日、収穫開始日、収穫終了日、苗や株等の栽植密度または栽培様式の情報を含む。栽培情報が栽培条件の情報を含むことにより、病虫害の発生予測の精度を高めることができる。
例えば、主要な病害である灰色かび病は枯死した組織から植物体に侵入するため、枯死組織が少ない定植日から開花日までの間の発病の可能性は低い。一方、花がらや下位葉の枯死が生じる収穫開始日から収穫終了日までの間の発病の可能性は高まる。したがって、定植日、開花開始日、収穫開始日または収穫終了日の情報に基づいて栽培ステージを設定することは、病虫害発生予測にとって有意義である。収穫開始日から収穫終了日までの期間を、果実の成熟期と収穫後期とに分割してもよい。
また、栽植密度は、栽植密度が高くなるにつれて群落内の日射不足または換気不足が生じやすく、植物体の生育や周辺環境に影響を与えることから、発病の可能性が変化する。このため、栽植密度をグループ分けすることは、病虫害発生予測にとって有意義である。例えば、2000〜2200株/10aの栽植密度を中心に、プラスマイナス200株/10aごとに分類してもよい。
また、栽培様式には、土耕栽培や養液栽培、養液土耕、薄膜水耕、湛水型水耕等があり、それぞれ用いる培地の違いにより病虫害の発生有無と程度に差が生じる。例えば、土耕では、土壌伝染性病害またはセンチュウ害の発生リスクが高くなり、湛水型水耕では、培養液伝染性病害の発生リスクが高くなる。このため、栽培様式を分類することは、病虫害発生予測にとって有意義である。例えば、土耕または水耕を分類し、水耕はさらに湛水型または固形培地型に分類してもよい。
<2.4.変形例>
以上、本発明の一実施形態について説明した。なお、本発明の一実施形態は、上述の例に限定されない。以下に、本発明の一実施形態の変形例について説明する。
本発明の一実施形態の変形例として、情報処理システム1は、病虫害発生判定結果に基づいてユーザへのアドバイスを行ってもよい。具体的には、情報処理サーバ100は、病虫害発生判定モデルの出力結果に基づいて薬剤散布情報を生成し、当該薬剤散布情報に基づく表示情報を情報処理端末200へ送信する。例えば、病虫害発生判定部132は、病虫害発生判定処理が終了すると、病虫害発生判定結果を用いて薬剤散布情報を生成する。薬剤散布情報としては、推奨される散布薬剤の種類、薬剤の散布タイミングまたは散布の推奨の程度を示す情報などがある。図9を参照して、本変形例の処理について詳細に説明する。図9は、本発明の一実施形態の変形例に係る情報処理サーバ100の病虫害発生判定処理の例を概念的に示すフローチャートである。なお、図8を参照して説明した処理と実質的に同一の処理については説明を省略する。
情報処理サーバ100は、病虫害発生判定についてのパラメタを設定し(ステップS801)、パラメタから特定される期間の栽培情報および病虫害発生判定モデルを取得する(ステップS802、S803)。
次に、情報処理サーバ100は、病虫害発生判定モデルを用いて病虫害発生予測情報を生成する(ステップS804)。
次に、情報処理サーバ100は、病虫害発生予測情報に基づいて薬剤散布情報を生成する(ステップS805)。具体的には、病虫害発生判定部132は、生成された病虫害発生予測情報としての将来の病虫害の発生危険度に基づいて、散布が推奨される薬剤、推奨される散布タイミング、または散布の推奨の程度(以下、推奨度とも称する。)を示す薬剤散布情報を生成する。例えば、病虫害発生判定部132は、発生危険度が閾値よりも高い病虫害に対応する薬剤の種類について薬剤散布情報を生成したり、発生危険度が高いほど推奨度が高い薬剤散布情報を生成したりする。
そして、情報処理サーバ100は、生成された病虫害発生予測情報および薬剤散布情報を記憶する(ステップS806)。具体的には、病虫害発生判定部132は、生成された病虫害発生判定結果および薬剤散布情報を対応付けて記憶部120に記憶させる。
さらに、図10を参照して、情報処理端末200により表示される薬剤散布情報に基づく画面について説明する。図10は、本発明の一実施形態の変形例に係る情報処理端末200により表示される薬剤効果提示画面の例を示す図である。
(薬剤効果提示画面)
表示部240は、制御部220により生成される画像情報に基づいて薬剤効果提示画面を表示する。例えば、使用薬剤登録画面としては、図10に示したような、登録されている全ての薬剤の効果が表形式で表示される画面img6と、散布が推奨される薬剤についての情報が強調して表示される画面img7とがある。画面img6では、行方向に薬剤が並べられ、列方向に病虫害が並べられており、病虫害に対する薬剤の効果がグラフィカルに表示されている。薬剤の効果としては、予防効果および治療効果がある。なお、予防効果および治療効果のうちのいずれか一方のみが表示されてもよい。
画面img6に表示される推奨リストというタブが選択されると、表示画面が画面img7へ切り替えられる。画面img7では、画面img6と同一の表が表示されるが、散布が推奨される薬剤の行が強調表示される。例えば、画面img7では、薬剤5以外の薬剤の行が薄く表示されることにより、薬剤5の行が相対的に強調されている。当然ながら、他の強調表示の手法が選択されてもよい。例えば、散布が推奨される薬剤の行が枠で囲まれたり、当該薬剤の行の色彩が他の薬剤の行と異なる色彩に変更されたりしてもよい。
なお、上記では、散布が推奨される薬剤がユーザに提示される例を説明したが、推奨される薬剤の散布タイミングがユーザに提示されてもよい。例えば、上述した病虫害発生判定結果画面における散布薬剤の残効の程度の時系列の変化を示すグラフの代わりにまたはそれと共に、散布が推奨される薬剤名が推奨される散布日について表示される。
さらに、散布の推奨の程度がユーザに提示されてもよい。例えば、上述した画面img7において散布が推奨される薬剤の強調表示の程度が推奨の程度に応じて制御される。また例えば、上述した病虫害発生判定結果画面において薬剤散布の推奨の程度を示すオブジェクトが追加的に表示され、オブジェクトの色彩、輝度、形状または大きさなどによって薬剤散布の推奨の程度が表現されてもよい。
このように、本発明の一実施形態の変形例によれば、上述した第1の情報は、病虫害発生判定モデルの出力結果に基づいて生成される薬剤散布情報を含む。このため、発生危険度に応じた薬剤散布に関するユーザの検討を支援することができる。従って、薬剤散布の過不足が抑制されることにより、薬剤にかかる費用の低減および環境保護への貢献が可能となる。ユーザが農業の知見をあまり有しない場合には、当該構成は特に有意義である。
また、薬剤散布情報は、推奨される散布薬剤もしくは薬剤の散布タイミングまたは散布の推奨の程度を示す情報を含む。このため、薬剤散布の推奨についての具体的な情報がユーザに提示されることにより、誤ったまたは非効率な薬剤散布を抑制することができる。従って、上述したような薬剤にかかる費用の低減および環境保護により貢献することが可能となる。
<3.本発明の他の実施形態>
次に、本発明の他の実施形態に係る情報処理システム1Aについて説明する。本実施形態では、気象情報から所定の環境指標が算出され、かかる環境指標の時系列データにおける代表値が、病虫害発生判定モデルに入力され得る。具体的には、気象情報から算出された環境指標の時系列データにおける代表値は、病虫害発生判定モデルの機械学習、または、病虫害発生モデルを用いた病虫害発生についての判定に用いられ得る。
<3.1.システムの構成>
図11は、本発明の他の実施形態に係る情報処理システム1Aの概略的な機能構成の例を示すブロック図である。図11に示す情報処理端末200、センサノード300および気象情報サーバ400の構成および機能は、図2に示した対応する各構成要素の構成および機能と同一であるため、説明を省略する。
本実施形態に係る情報処理サーバ100Aは、情報処理装置として動作し、通信部110、記憶部120および制御部130Aを備える。通信部110および記憶部120の機能は上記実施形態と同一であるため、説明を省略する。
制御部130Aは、図11に示したように、機械学習部131、病虫害発生判定部132、表示情報配信制御部133および事前処理部134を備える。ここでは、主に事前処理部134の機能について説明する。
事前処理部134は、栽培情報である栽培地観測情報や気象情報(まとめて観測情報と称することもある)から環境指標を算出する。具体的には、事前処理部134は、観測情報から、農学等の分野においてよく用いられている計算式等を用いて、栽培環境に関連する環境指標を算出する。
かかる環境指標としては、例えば、飽差、露点温度、および露点温度と気温の差等が挙げられる。また、かかる環境指標を算出するための観測情報として、例えば、気温、相対湿度、日射量、雨量、二酸化炭素または土壌水分量を示す情報等が挙げられる。
また、事前処理部134は、算出した環境指標の時系列データの代表値を出力する。具体的には、事前処理部134は、所定期間において時系列に取得した環境指標に係るデータの分布を取得し、かかる分布についての代表値を出力する。
かかる代表値としては、例えば、パーセンタイル値であってもよい。例えば、事前処理部134は、所定期間において時系列に取得した観測情報から算出された環境指標の時系列データを昇順または降順に並べ替え、並び替えたデータの所定のパーセンタイル値を出力してもよい。そうすると、例えば、所定期間における飽差の時系列データの50パーセンタイル値(中央値)が3.21であったとすると、当該所定期間において飽差が3.21以下であった時間が、当該所定期間半数の時間であることが分かる。このような環境指標を、病虫害発生判定モデルの入力値の一つとして用いることができる。
また、かかる代表値として、例えば、最小値、最大値、平均値、最頻値、分散または標準偏差等、統計学的な代表値が各種用いられてもよい。病虫害発生判定モデルの入力値として用いられる代表値の種類は、パラメタの特性や時系列変化の傾向等に応じて適宜設定され得る。
また、環境指標の時系列データの取得対象期間である上記所定期間の設定については特に限定されない。所定期間は、例えば、前後数日間であってもよい。かかる所定期間は、病虫害の感染挙動または発生挙動、薬剤の薬効挙動等に応じて、適宜設定され得る。
事前処理部134は、算出した環境指標の時系列データの代表値を、機械学習部131に出力する。この場合、機械学習部131は、かかる代表値を入力値として、病虫害発生判定モデルの機械学習を行い得る。
また、事前処理部134は、算出した環境指標の時系列データの代表値を、病虫害発生判定部132に出力する。この場合、病虫害発生判定部132は、かかる代表値を病虫害発生判定モデルに入力し、当該病虫害発生判定モデルから病虫害発生判定結果を出力し、当該病虫害発生判定結果を表示情報配信制御部133に提供し得る。
<3.2.システムの処理>
次に、情報処理サーバ100Aの機械学習処理の流れについて詳細に説明する。
(機械学習処理)
図12は、本発明の他の実施形態に係る情報処理サーバ100Aの機械学習処理の例を概念的に示すフローチャートである。
情報処理サーバ100Aは、栽培情報および病虫害発生情報を取得する(ステップS901)。具体的には、機械学習部131は、記憶部120に蓄積された栽培情報(例えば、気象情報または栽培地観測情報を含む)および病虫害発生情報を取得する。
また、情報処理サーバ100Aは、観測情報から環境指標を算出し、算出した環境指標の時系列データにおける代表値を出力する(ステップS902)。具体的には、事前処理部134は、取得した気象情報または栽培地観測情報を含む観測情報から環境指標を算出し、算出した環境指標の時系列データの代表値を機械学習部131に出力する。
次に、情報処理サーバ100Aは、既存の病虫害発生判定モデルを取得する(ステップS903)。具体的には、機械学習部131は、記憶部120に記憶されている病虫害発生モデルを取得する。
次に、情報処理サーバ100Aは、栽培情報および病虫害発生情報を用いて病虫害発生判定モデルを更新する(ステップS904)。具体的には、機械学習部131は、複数の機械学習モデルのうちの1つを選択し、選択された機械学習モデルと病虫害発生情報および当該病虫害発生情報に対応する栽培情報とを用いて病虫害発生判定モデルの機械学習を行う。なお、本実施形態に係る機械学習部131は、当該機械学習において、入力値として観測情報から算出された環境指標の時系列データにおける代表値を用いる。
次に、情報処理サーバ100Aは、更新後の病虫害発生判定モデルの正確性を算出する(ステップS905)。具体的には、機械学習部131は、機械学習により得られた新たな病虫害発生判定モデルにテスト用入力データを入力し、出力された値とテスト用出力データとを比較することによりモデルの正確性を算出する。なお、上記の機械学習モデルは、既存の機械学習モデルのうちの病虫害発生判定モデルの機械学習に利用可能なモデルのいずれであってもよい。例えば、機械学習モデルは、ロジスティック回帰、サポートベクタマシン、ランダムフォレストもしくは近傍法などの分類手法、ディープラーニング等のニューラルネットワークまたはベイジアンネットワークなどを用いた計算モデルであってよい。
算出値が閾値以上である場合(ステップS906/Y)、情報処理サーバ100Aは、更新後の病虫害発生判定モデルを記憶する(ステップS907)。具体的には、機械学習部131は、算出された正確性が閾値以上である場合、新たな病虫害発生判定モデルを記憶部120に記憶させる。なお、算出値が閾値未満である場合(ステップS906/N)、ステップS904に処理が戻される。
(病虫害発生判定処理)
続いて、図13を参照して、情報処理サーバ100Aの病虫害発生判定処理の流れについて詳細に説明する。図13は、本発明の他の実施形態に係る情報処理サーバ100Aの病虫害発生判定処理の例を概念的に示すフローチャートである。
情報処理サーバ100Aは、病虫害発生判定についてのパラメタを設定する(ステップS1001)。具体的には、病虫害発生判定部132は、栽培地、作物名、病虫害名および予測期間を設定する。なお、設定されるパラメタは、上記以外のパラメタであってもよく、パラメタが追加または削除されてもよい。
次に、情報処理サーバ100Aは、パラメタから特定される期間の栽培情報を取得する(ステップS1002)。具体的には、病虫害発生判定部132は、設定された予測期間における設定された栽培地、作物名および病虫害名に対応する栽培情報(例えば、気象情報または栽培地観測情報を含む)をそれぞれ取得する。
また、情報処理サーバ100Aは、観測情報から環境指標を算出し、算出した環境指標の時系列データにおける代表値を出力する(ステップS1003)。具体的には、事前処理部134は、取得した気象情報または栽培地観測情報を含む観測情報から環境指標を算出し、算出した環境指標の時系列データの代表値を病虫害発生判定部132に出力する。
次に、情報処理サーバ100Aは、病虫害発生判定モデルを取得する(ステップS1004)。具体的には、病虫害発生判定部132は、記憶部120に記憶されている病虫害発生判定モデルを取得する。
次に、情報処理サーバ100Aは、病虫害発生判定モデルを用いて病虫害発生予測情報を生成する(ステップS1005)。具体的には、病虫害発生判定部132は、病虫害発生判定モデルに取得された栽培情報を入力し、病虫害発生判定モデルから病虫害発生判定結果を得る。当該病虫害発生判定結果が病虫害発生予測情報となる。なお、本実施形態に係る病虫害発生判定部132は、当該病虫害発生予測情報の生成において、入力値として観測情報から算出された環境指標の時系列データにおける代表値を用いる。
そして、情報処理サーバ100Aは、生成された病虫害発生予測情報を記憶する(ステップS1006)。具体的には、病虫害発生判定部132は、生成された病虫害発生判定結果を記憶部120に記憶させる。
<3.3.まとめ>
このように、本発明の他の実施形態によれば、情報処理サーバ100Aは、機械学習および病虫害発生判定結果の生成において、気象情報や栽培地観測情報から環境指標を算出し、かかる環境指標の時系列データの代表値を用いる。すなわち、情報処理サーバ100は、病虫害発生判定モデルの入力値として、かかる環境指標の時系列データの代表値を用いる。環境指標は、作物の栽培環境を把握するための重要な指標である。そのため、病虫害発生判定モデルの構築において、より多彩であり、かつ栽培環境を反映したパラメタを利用することとなる。したがって、病虫害発生判定モデルの精度が向上するため、病虫害発生の判定についての正確性を向上させることが可能となる。
また、環境指標の時系列データの代表値を用いることにより、人為的に閾値等を設定することがなくなるので、病虫害発生判定モデルの改善に人が直接的に関わらずに済む。したがって、モデルの改善にかかる時間および費用を低減することができ、かつ、より正確な分析および予測を行うことが可能となる。
なお、本実施形態では、情報処理サーバ100Aが、上述した観測情報に加えて、環境指標の時系列データにおける代表値を、病虫害発生判定モデルの入力値として用いる例を説明したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、情報処理サーバ100Aは、病虫害発生判定モデルの入力値として、上述した観測情報に替えて、環境指標の時系列データにおける代表値を用いてもよい。このような場合であっても、作物の栽培環境を反映するパラメタが病虫害発生判定モデルの入力値として用いられる。したがって、病虫害発生判定モデルの精度が向上するため、病虫害発生の判定についての正確性を向上させることが可能となる。また、例えば、情報処理サーバ100Aは、環境指標の値そのものを病虫害発生判定モデルの入力値として用いてもよい。この場合においても、作物の栽培環境を反映するパラメタが病虫害発生判定モデルの入力値として用いられることとなる。
また、例えば、情報処理サーバ100Aは、病虫害発生判定モデルの入力値として、観測情報の時系列データにおける代表値を用いてもよい。具体的には、機械学習部131は、観測情報(例えば、気温、相対湿度等)の時系列データを取得して、かかる時系列データにおける代表値(例えば、パーセンタイル値等)を、病虫害発生判定モデルの機械学習に用いてもよい。この場合においても、観測情報の時系列変化のパターン等を病虫害発生判定モデルの入力値として用いることができる。したがって、より正確な分析および予測を行うことが可能となる。
<3.4.変形例>
以上、本発明の他の実施形態について説明した。なお、本発明の他の実施形態は、上述の例に限定されない。以下に、本発明の他の実施形態の変形例について説明する。
自然条件には、一日の中で、ターゲットとなる病虫害にとって比較的好適な条件と、非好適な条件とが混在する。このため、例えば、取得した観測情報の一日の平均値を用いることは生物の実態から外れることになる。例えば、生育適温が15〜25℃である生物が、昼間気温40℃、夜間気温0℃の環境下に置かれた場合には生育しないはずにもかかわらず、一日の平均気温20℃の環境下では生育することになる。
また、従来農学等の分野に置いてよく用いられている計算式では、多くのパラメタを調整して実験結果と近似させる必要があり、高度な数学が必要となる。さらには、一つの病虫害に対して複数の実験結果が存在することもある。機械学習で行われているアンサンブル学習のように、複数の異なる方法により算出したリスクスコアを、それぞれに対して重み付けをして用いることも考えられる。この場合、簡易に病虫害発生モデルを構築し、リスクスコアを算出することができれば有意義である。
これに対して、本発明の他の実施形態の変形例において、情報処理システム1は、病虫害発生モデルを用いた病虫害発生についての判定を行う際に、上記の環境指標の時系列データの代表値と併せて、より現実に即した病虫害発生のリスクスコアを用いてもよい。具体的に、事前処理部134は、上記のパーセンタイル値に例示される環境指標の時系列データの代表値と併せて、短い間隔で取得される観測情報に基づいて現実に即した病虫害発生のリスクスコアを算出してもよい。
本発明の他の実施形態の変形例に係る情報処理システムの概略的な機能構成は、図11に示した他の実施形態に係る情報処理システム1Aの機能構成と基本的に同一である一方、事前処理部134および病虫害発生判定部132の機能が異なる。ここでは、主に情報処理サーバ100Aの制御部130Aの一機能構成である事前処理部134の機能について説明する。以下、病虫害の生育適温を考慮したリスクスコアを算出する例を説明する。
リスクスコア算出方法の第1の例として、事前処理部134は、あらかじめ構築されたリスクスコア算出モデルを用いてリスクスコアを算出してもよい。リスクスコア算出モデルは、例えば、実験により得られた温度とリスクスコアの組み合わせに対して平滑化関数による近似を行い構築されたものであってよい。平滑化関数としては、例えば、多項式のあてはめによる平滑化、核関数、スプライン関数、移動直線平滑化、フリードマンのスーパースムーザー法、移動中央値による平滑化、加法モデル等が用いられてもよい。事前処理部134は、かかるリスクスコア算出モデルを用いて、例えば10分や1時間等の所定間隔で取得される温度の情報に基づいて、当該所定間隔ごとにリスクスコアを算出する。
また、リスクスコア算出方法の第2の例として、事前処理部134は、取得された温度が生育に対して適温であるか不適温であるかにより2値化したリスクスコアを算出してもよい。例えば、事前処理部134は、所定間隔で取得される温度が生育適温あるいは生育可能温度である場合のリスクスコアを1とし、取得される温度が生育不適温度あるいは生育不可温度である場合のリスクスコアを0として、当該所定間隔ごとにリスクスコアを算出する。
事前処理部134は、10分や1時間等の所定間隔ごとに取得した観測情報を用いて、それぞれの観測時刻の環境指標およびリスクスコアを算出する。また、事前処理部134は、算出したリスクスコアのうち、例えば、環境指標から推定される葉面の濡れの有無等、所定の条件を満たす時刻のリスクスコアを抽出して、所定期間ごとにリスクスコアの平均値または積算値を算出してもよい。さらに、事前処理部134は、算出したリスクスコアの平均値または積算値を、病虫害発生のリスクの低中高に分類してもよい。このように求められるリスクスコアの平均値または積算値は、病虫害発生判定モデルの入力値の一つとして用いることができる。
個々のリスクスコアを求める時刻の間隔は特に限定されない。例えば、気温の変化が所定の温度を超えない程度の時間間隔で個々のリスクスコアを求めてもよい。また、リスクスコアの平均値または積算値を求める所定期間の設定については特に限定されない。例えば、一日、あるいは、半日等、適宜設定され得る。
また、事前処理部134は、算出したリスクスコアおよびリスクスコアの平均値または積算値を、上記の環境指標の時系列データの代表値とともに病虫害発生判定部132に出力する。この場合、病虫害発生判定部132は、かかる代表値およびリスクスコアの値を病虫害発生判定モデルに入力し、当該病虫害発生判定モデルから病虫害発生判定結果を出力し、当該病虫害発生判定結果を表示情報配信制御部133に提供し得る。
続いて、情報処理サーバ100Aの病虫害発生判定処理の流れについて詳細に説明する。本発明の他の実施形態の変形例に係る情報処理サーバ100Aの病虫害発生判定処理の流れは、図13に示した本発明の他の実施形態に係る病虫害発生判定処理のフローチャートと基本的に同一である。ただし、環境指標の時系列データの代表値と併せてリスクスコアの値を用いる点で、本発明の他の実施形態に係る病虫害発生判定処理とは異なっている。
具体的に、ステップS1003において、情報処理サーバ100Aは、観測情報から環境指標を算出し、算出した環境指標の時系列データにおける代表値を算出する。また、情報処理サーバ100Aは、観測情報および環境指標から、所定の時間間隔ごとにリスクスコアを算出し、所定期間ごとのリスクスコアの平均値または積算値を算出する。情報処理サーバ100Aは、算出した環境指標の時系列データにおける代表値と併せて、算出したリスクスコアおよびリスクスコアの平均値または積算値を出力する。
また、ステップS1005において、情報処理サーバ100Aは、病虫害発生予測情報を生成する際に、入力値として観測情報から算出された環境指標の時系列データにおける代表値と併せて、リスクスコアおよびリスクスコアの平均値または積算値を用いる。
このように、本発明の他の実施形態の変形例によれば、病虫害発生予測情報を生成する際の入力値が、より現実に即した病虫害発生のリスクスコアの情報を含む。このため、生成される病虫害発生予測情報が、実際の自然条件から大きく外れることを抑制することができる。また、本発明の他の実施形態の変形例によれば、比較的簡易な方法で緻密なリスクスコアを算出することができる。
なお、上記のリスクスコアを用いた病虫害発生予測は、植物や虫の生育予測に応用することができる。例えば、病虫害の生育適温の代わりに植物や虫の生育適温を用いて上記のリスクスコアに相当する成長スコアや成長スコアの平均値または積算値を算出することで、植物の生育予測、農作物の収量予測、虫の成長予測や発生予測を行うことができる。
<4.本発明の一実施形態に係る情報処理サーバのハードウェア構成>
以上、本発明の実施形態を説明した。上述した情報処理サーバ100の処理は、ソフトウェアと、以下に説明する情報処理サーバ100のハードウェアとの協働により実現される。
図14は、本発明の一実施形態に係る情報処理サーバ100のハードウェア構成を示した説明図である。図14に示したように、情報処理サーバ100は、プロセッサ141と、メモリ142と、内部バス143と、インタフェース144と、入力装置145と、出力装置146と、ストレージ装置147と、接続ポート148と、通信モジュール149とを備える。
(プロセッサ)
プロセッサ141は、演算処理装置および制御装置として機能し、各種プログラムと協働して制御部130(機械学習部131、病虫害発生判定部132、表示情報配信制御部133)の機能を実現する。プロセッサ141は、制御回路を用いてメモリ142またはストレージ装置147などの他の記憶媒体に記憶されるプログラムを実行することにより、情報処理サーバ100の様々な論理的機能を動作させる。例えば、プロセッサ141はCPU(Central Processing Unit)またはGPU(Graphics Processing Unit)であり得る。なお、プロセッサ141は、マイクロプロセッサであってもよい。
(メモリ)
メモリ142は、プロセッサ141が使用するプログラムまたは演算パラメタなどを記憶し、記憶部120の機能を実現する。例えば、メモリ142は、RAM(Random Access Memory)およびROM(Read Only Memory)を含み、プロセッサ141の実行において使用するプログラムまたは実行において適宜変化するパラメタなどを一時記憶する。なお、接続ポート148または通信モジュール149などを介して外部のストレージ装置がメモリ142の一部として利用されてもよい。
なお、プロセッサ141およびメモリ142は、CPUバスなどを備える内部バス143により相互に接続されている。また、インタフェース144は、内部バス143と、入力装置145、出力装置146、ストレージ装置147、接続ポート148および通信モジュール149とを接続する。
(入力装置)
入力装置145は、情報を入力するための入力手段と、入力に基づいて入力信号を生成し、当該入力信号をプロセッサ141に出力する入力制御回路と、を備え、操作部の機能を実現する。例えば、当該入力手段としては、ボタン、スイッチ、レバーおよびマイクロフォンなどがある。入力装置145が操作されることにより、情報処理サーバ100に対して各種のデータが入力されたり処理動作が指示されたりする。
(出力装置)
出力装置146は、出力信号に基づいて音または光などを出力し、出力部の機能を実現する。例えば、出力装置146は、スピーカおよびヘッドフォンなどの音出力装置、ならびにLED(Light Emitting Diode)などを用いたランプ、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)装置、OLED(Organic Light Emitting Diode)装置およびプロジェクタ装置などの表示装置を含む。
(ストレージ装置)
ストレージ装置147は、データ格納用の装置である。ストレージ装置147は、記憶媒体、記憶媒体にデータを記録する記録装置、記憶媒体からデータを読み出す読出し装置および記憶媒体に記録されたデータを削除する削除装置等を含んでもよい。ストレージ装置147は、プロセッサ141が実行するプログラムや各種データを格納する。
(接続ポート)
接続ポート148は、機器を情報処理サーバ100に直接接続するためのポートである。例えば、接続ポート148は、USB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、RS−232Cポート、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)ポートなどであってもよい。接続ポート148に外部機器を接続することで、情報処理サーバ100と当該外部機器との間でデータが交換されてもよい。
(通信モジュール)
通信モジュール149は、ネットワークに接続するための通信デバイスであり、通信部110の機能を実現する。例えば、通信モジュール149は、無線LAN(Local Area Network)対応通信デバイスであっても、3GまたはLTE対応通信デバイスであってもよい。また、通信モジュール149は、有線による通信を行うワイヤー通信対応デバイスであってもよい。
<4.むすびに>
以上、本発明の一実施形態によれば、情報処理サーバ100に自律的に病虫害発生判定モデルを更新させることができる。それにより、病虫害発生判定モデルの改善に人が直接的に関わらずに済み、モデルの改善にかかる時間および費用を低減することができる。従って、コストを抑制しながら、病虫害発生の判定についての正確性を向上させることが可能となる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態では、病虫害発生判定結果または当該病虫害発生判定結果から生成される表示情報が情報処理サーバ100から送信されるとしたが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、情報処理サーバ100は、機械学習により得られる病虫害発生判定モデルを外部の装置へ送信してもよい。この場合、当該外部の装置において病虫害発生判定処理が行われ、病虫害発生判定結果等の情報が情報処理端末200へ送信される。
また、上記実施形態において操作入力部210により生成されると説明した情報は、ユーザの操作によらず自動的に生成されてもよい。例えば、病虫害発生情報は、撮像センサおよび水分量センサなどのセンサから得られる情報を用いて生成されてよい。
また、上記実施形態において説明した各情報は、定量的な情報または定性的な情報のいずれであってもよい。
また、上記実施形態では、病虫害発生判定処理が情報処理端末200からの情報提供の要求前に実行される例を説明したが、病虫害発生判定処理は当該情報提供の要求に応じて実行されてもよい。
また、上記実施形態では、病虫害発生判定結果がユーザに提示される例を説明したが、病虫害発生判定結果に基づくユーザへの通知が行われてもよい。例えば、情報処理サーバ100は、算出された感染症の感染危険度に応じて感染のおそれがある旨を示すアラート情報を情報処理端末200へ送信する。情報処理端末200は、当該アラート情報が受信されると、音またはバイブレーションなどを用いてユーザに当該アラート情報の受信を通知し、感染のおそれがある旨を示す画像を表示する。
また、上記の実施形態のフローチャートに示されたステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的にまたは個別的に実行される処理をも含む。また時系列的に処理されるステップでも、場合によっては適宜順序を変更することが可能であることは言うまでもない。
また、情報処理サーバ100に内蔵されるハードウェアに上述した情報処理サーバ100の各機能構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、当該コンピュータプログラムが記憶された記憶媒体も提供される。
100、100A 情報処理サーバ
110 通信部
120 記憶部
130 制御部
131 機械学習部
132 病虫害発生判定部
133 表示情報配信制御部
134 事前処理部
200 情報処理端末
210 操作入力部
220 制御部
230 通信部
240 表示部
300 センサノード
400 気象情報サーバ

Claims (19)

  1. 作物の栽培情報に基づいて当該作物の病虫害の発生を推定する情報処理装置において、
    病虫害の発生時点を示す病虫害発生情報および、前記病虫害が発生した作物の前記病虫害の発生時点から所定の時間を遡った時点の栽培情報を入力データして機械学習を行い、作物の栽培情報から当該作物の病虫害の発生を推定するための病虫害発生判定モデルを生成する機械学習部と、
    栽培する所定の作物の栽培情報を取得し、前記機械学習により得られる前記病虫害発生判定モデルを用いて、前記栽培する所定の作物の栽培情報から病虫害の発生有無又は発生危険度の少なくとも一方を推定する病虫害発生判定部と、
    前記病虫害の発生有無又は発生危険度の少なくとも一方の推定結果に関する情報を出力する出力部と、
    を備える情報処理装置。
  2. 前記病虫害は、感染症を含み、
    前記所定の時間を遡った時点の栽培情報は、前記感染症の発症時点から前記感染症の潜伏期間を遡った時点の栽培情報を含む、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記機械学習部は、特定の前記栽培情報について前記病虫害発生判定モデルの機械学習を行う、
    請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  4. 前記特定の前記栽培情報は、病虫害の種類、栽培地または栽培条件を示す情報を含む、
    請求項に記載の情報処理装置。
  5. 前記病虫害発生判定部が用いる、前記栽培する所定の作物の栽培情報は、予測される前記栽培情報を含む、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記病虫害発生判定部は、前記推定結果に基づいて薬剤散布情報を生成し、
    前記出力部は、前記推定結果に関する情報としてさらに前記薬剤散布情報を出力する
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. 前記薬剤散布情報は、散布が推奨される薬剤もしくは推奨される薬剤の散布タイミングまたは散布の推奨の程度を示す情報を含む、
    請求項に記載の情報処理装置。
  8. 前記出力部は、前記推定結果に関する情報を表示させるための表示情報を出力する、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  9. 前記表示情報は、前記推定結果に関する時系列の情報を含む、
    請求項に記載の情報処理装置。
  10. 前記表示情報は、病虫害の種類毎の前記推定結果に関する情報を含む、
    請求項またはに記載の情報処理装置。
  11. 前記表示情報はさらに、表示される前記推定結果に関する情報が出力された要因である前記栽培情報を含む
    請求項8〜10のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  12. 前記栽培情報は、作物の栽培地の情報、栽培される作物の情報、病虫害情報および病虫害に対する薬剤情報のうちの少なくとも1つを含む、
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  13. 前記栽培情報は、定植日、開花開始日、収穫開始日、収穫終了日、栽植密度または栽培様式のうちの少なくとも1つを含む、
    請求項1〜12のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  14. 前記栽培情報は、栽培地観測情報および気象情報の少なくともいずれかを含む、請求項1〜13のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  15. 前記機械学習部が機械学習を行う際に入力される情報及び前記病虫害発生判定部が判定を行う際に前記病虫害発生判定モデルへ入力される情報は、前記栽培地観測情報および気象情報の少なくともいずれかから算出される環境指標の時系列データにおける代表値をさらに含む、請求項14に記載の情報処理装置。
  16. 前記機械学習部が機械学習を行う際に入力される情報及び前記病虫害発生判定部が判定を行う際に前記病虫害発生判定モデルへ入力される情報は、前記栽培地観測情報または気象情報の時系列データにおける代表値をさらに含む、請求項14または15に記載の情報処理装置。
  17. 前記代表値は、前記時系列データにおける所定のパーセンタイル値を含む、請求項15または16に記載の情報処理装置。
  18. 前記機械学習部が機械学習を行う際に入力される情報及び前記病虫害発生判定部が判定を行う際に前記病虫害発生判定モデルへ入力される情報は、前記栽培情報から算出される個々の時刻における病虫害発生のリスクスコアの値を含む、請求項1〜17のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  19. 作物の栽培情報に基づいて当該作物の病虫害の発生を推定する情報処理システムにおいて、
    病虫害の発生時点を示す病虫害発生情報および作物の栽培情報を取得する情報取得部と、
    前記病虫害発生情報および前記病虫害が発生した作物の前記病虫害の発生時点から所定の時間を遡った時点の前記栽培情報を入力データとして機械学習を行い、作物の栽培情報から当該作物の病虫害の発生を推定するための病虫害発生判定モデルを生成する機械学習部と、
    前記機械学習により得られる前記病虫害発生判定モデルを用いて、栽培する所定の作物の栽培情報から病虫害の発生有無又は発生危険度の少なくとも一方を推定する病虫害発生判定部と、
    前記病虫害の発生有無又は発生危険度の少なくとも一方の推定結果に関する情報を出力する出力部と、
    を備える情報処理システム。
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