JP6156692B2 - グリース組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車部品やOA/AV機器などの機構部品に使用するのに適したグリース組成物及び該グリース組成物を封入した機構部品に関する。
自動車部品やOA/AV機器などの機構部品の摺動部にはグリースが用いられている。特に高温条件下においてグリースから油分が分離することがある。分離した油分は、機構部品を汚損したり、不具合を引き起こす恐れがある。従って、自動車部品やOA/AV機器などの機構部品の摺動部に使用するグリースには、基油の拡散を抑制することが要求される。
基油の拡散防止対策としては、グリースにフッ素系界面活性剤を添加したものや(特許文献1)、フッ素グリースにシリコーン油を添加したものが報告されている(特許文献2,3)。
しかし、フッ素系界面活性剤は非常に高価なため、添加量が限られるという欠点がある。またフッ素グリースも同様に高価なため、使用用途が限定され、汎用性に欠ける。
特開平8-81690号公報 特開2009-7425号公報 特開2000-109874号公報
本発明が解決しようとする課題は、フッ素系界面活性剤もフッ素グリースも使用することなく、基油の拡散防止性を改善したグリース組成物を提供することである。
本発明の別の課題は、前記グリースを封入した機構部品を提供することである。
本発明者らは、前記基油の拡散防止性改善の課題に対し、特定のシリコーン化合物を添加剤として用いることにより改善した。すなわち、本発明により以下のグリース組成物を提供する。
1. 増ちょう剤、基油および添加剤を含むグリース組成物において、添加剤が、下記式(1)で示されるシリコーン化合物であることを特徴とする前記グリース組成物。
Figure 0006156692
(式中、Rは、互いに同一でも異なっていてもよく、グリセロール基又はグリシドール基が3個以上結合し、且つ、そのうちの少なくとも1つが分岐グリセロール基である鎖を表し、nは0〜10,000の整数を表す。)
2. 前記シリコーン化合物の含有量が、グリース組成物の全質量に対して、0.01〜5.0質量%である前記1項記載のグリース組成物。
3. 前記増ちょう剤がLi石けんである前記1又は2項記載のグリース組成物。
4. 前記基油が合成炭化水素油である前記1〜3のいずれか1項記載のグリース組成物。
5. 前記1〜4のいずれか1項記載のグリース組成物を封入した機構部品。
本発明のグリース組成物は、基油の拡散防止性に優れる。
〔増ちょう剤〕
本発明における増ちょう剤としては、あらゆる増ちょう剤が使用可能である。増ちょう剤としては、Li石けんやLiコンプレックス石けんに代表される石けん系増ちょう剤、ジウレアに代表されるウレア系増ちょう剤、有機化クレイやシリカに代表される無機系増ちょう剤、PTFEに代表される有機系増ちょう剤などが挙げられる。
好ましくは石けん系増ちょう剤であり、より好ましくはLi石けんであり、さらに好ましくは12-ヒドロキシステアリン酸リチウム(Li-(12OH)St)又はステアリン酸リチウム(Li-St)である。石けん系増ちょう剤は、欠点が少なく、且つ高価でないため、実用性のある増ちょう剤である。
増ちょう剤の含有量は、グリース組成物の全質量に対して、好ましくは3〜30質量%、さらに好ましくは5〜20質量%である。
〔基油〕
本発明における基油は、合成油でも鉱油でもよい。合成油と鉱油との混合油でもよい。炭化水素油であるのが好ましい。炭化水素油が、合成炭化水素油であるのが好ましい。合成炭化水素油としては、ポリ-α-オレフィン、ポリブテン等を使用することができる。炭化水素油が、ポリ-α-オレフィンであるのがより好ましい。
本発明の基油が合成炭化水素油の場合、それ以外の合成油を含んでいても良い。具体的には、エステル、ジエステル、ポリオールエステルに代表されるエステル系合成油、アルキルジフェニルエーテル、ポリプロピレングリコールに代表されるエーテル系合成油、シリコーン油、フッ素油などがあげられる。
基油中の炭化水素油、好ましくは合成炭化水素油、さらに好ましくはポリ-α-オレフィンの含有量は、好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは80質量%以上、最も好ましくは100質量%である。このような量で炭化水素油を含むことにより、良好な低温性を得ることが出来るので好ましい。
基油の40℃における動粘度は、5〜100mm2/sであるのが好ましく、15〜50mm2/sであるのがより好ましい。
〔シリコーン化合物〕
本発明において使用するシリコーン化合物は下記式(1)で示される。一種単独で使用してもよく、二種以上を併用してもよい。式(1)の化合物は、特開2004-339244号公報等から公知である。
Figure 0006156692
(式中、Rは、互いに同一でも異なっていてもよく、グリセロール基又はグリシドール基が3個以上結合し、且つ、そのうちの少なくとも1つが分岐グリセロール基である鎖を表し、nは0〜10,000の整数を表す。)
−OR基とトリメチレン基のフェニレン基への結合位置は特に限定されず、オルト位、メタ位、パラ位のいずれでも良い。
グリセロール基、グリシドール基は、例えば、下記構造式(2)、(3)、(4)、(5)で表される。
Figure 0006156692
前記シリコーン化合物の30℃における粘度は、10,000〜500,000mPa・sであることが好ましく、より好ましくは20,000〜100,000mPa・sである。
前記シリコーン化合物の添加量は、グリース組成物の全質量に対して0.01〜5.0質量%であることが好ましく、より好ましくは0.1〜2.0質量%である。0.01質量%未満では十分に効果が発揮されず、5.0質量%を超えると効果が頭打ちになるためである。
該化合物は、特開2004-339244号公報等に記載の方法で製造できる。市販品として、ソフケアGS-G(花王株式会社製)などがある。
〔添加剤〕
前記シリコーン化合物に加え、必要に応じて、グリース組成物に通常使用されているその他の添加剤が使用可能である。例えば、フェノール系、アミン系に代表される酸化防止剤、ベンゾトリアゾールに代表される金属腐食防止剤などが挙げられる。これらの添加量は通常0.01〜10質量%である。
本発明の組成物の混和ちょう度は、使用目的に合わせて調整されるが、好ましくは200〜350、より好ましくは235〜325である。
本発明のグリース組成物は、自動車部品やOA/AV機器などの機構部品に封入して用いることができる。
<試験グリース>
・試験グリースの内容は、表1に示される。表1中、増ちょう剤、基油及び添加剤の欄に記載の数字は、質量%を表す。
・増ちょう剤として、12-ヒドロキシステアリン酸リチウム(Li-(12OH)St)又はステアリン酸リチウム(Li-St)を使用した。
・基油として、ポリ-α-オレフィン(動粘度30.5mm2/s@40℃)を使用した。
・添加剤として、分岐ポリグリセロール変性シリコーン(花王株式会社製、ソフケアGS-G、粘度48800mPa・s@30℃)、ポリオキシプロピレン(3)モノオクチルエーテル(花王株式会社製、ソフケアGP-1)、パーフルオロ脂肪族炭化水素基含有オリゴマー(DIC株式会社製、メガファックF-172D)を使用した。
・前記増ちょう剤と基油を含むベースグリースに添加剤を添加し、3本ロールミルで混練することにより、グリース組成物を製造した。なお、グリース組成物の混和ちょう度は280に統一した。混和ちょう度は、JIS K2220 7.により測定した。
このようにして調製したグリース組成物を以下の方法により評価した。
<試験方法>
・スリガラス拡散性試験
スリガラス上に、実施例及び比較例のグリース組成物を直径10mm、厚さ2mmで塗布し、80℃の恒温槽で72h静置後の油分の拡散直径(mm)を測定した。拡散がゼロのとき拡散直径は10mmとなる。
(評価)
○:20mm>
×:20mm≦
Figure 0006156692
分岐ポリグリセロール変性シリコーンをグリース全量に対して0.7質量%添加した実施例1, 2は、拡散直径が14mm, 15mmであり、ポリオキシプロピレン(3)モノオクチルエーテルを0.7質量%添加した比較例1(拡散直径:55mm)、パーフルオロ脂肪族炭化水素基含有オリゴマーを0.7質量%添加した比較例2(拡散直径:23mm)、何も添加していない比較例3(拡散直径:49mm)に比べ、基油の拡散防止性において改善が認められる。

Claims (5)

  1. 増ちょう剤、基油および添加剤を含むグリース組成物において、添加剤が、下記式(1)で示されるシリコーン化合物であることを特徴とする前記グリース組成物。
    Figure 0006156692

    (式中、Rは、互いに同一でも異なっていてもよく、グリセロール基又はグリシドール基が3個以上結合し、且つ、そのうちの少なくとも1つが分岐グリセロール基である鎖を表し、前記グリセロール基又はグリシドール基は下記構造式(2)、(3)、(4)又は(5)で表され、Rの末端は下記構造式(5)で表されるグリセロール基であり、nは0〜10,000の整数を表す。)
    Figure 0006156692
  2. 前記シリコーン化合物の含有量が、グリース組成物の全質量に対して、0.01〜5.0質量%である請求項1記載のグリース組成物。
  3. 前記増ちょう剤がLi石けんである請求項1又は2記載のグリース組成物。
  4. 前記基油が合成炭化水素油である請求項1〜3のいずれか1項記載のグリース組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項記載のグリース組成物を封入した機構部品。
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