JP6156236B2 - マスタスレーブマニピュレータの位置姿勢合わせ方法 - Google Patents

マスタスレーブマニピュレータの位置姿勢合わせ方法 Download PDF

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本発明は、マスタスレーブマニピュレータの位置姿勢合わせ方法に関する。
従来、このような分野の技術として、特開平5−50382号公報がある。この公報に記載されたマスタスレーブマニピュレータは、マスタ側マニピュレータ(以下、単にマスタという)を手動操作で粗い許容範囲に一致させたのち、スレーブ側マニピュレータ(以下、単にスレーブという)を小駆動力かつ低速で自動操作することで、マスタとスレーブの姿勢を一致させ、動作状態に遷移するものである。
以前の産業ロボット用のマニピュレータでは、主にコスト削減のために冗長自由度を持たない6自由度以下のマニピュレータが利用されていた。しかしながら近年の技術革新により、アクチュエータの小型化と低価格が進んだため、人体と同等の7自由度のマニピュレータも現実的となった。
特開平5−50382号公報
スレーブは、システム起動時、動作状態に遷移する以前には駆動力が無い状態となっている事が多く、重力の影響で地面などに接触した状態にあることがほとんどである。そのため、マスタスレーブマニピュレータでは、動作状態に遷移する前にはマスタとスレーブがそれぞれ異なった位置、姿勢となっていることがほとんどであり、この状態からシステムを動作開始させようとするとスレーブが、マスタの位置、姿勢に近づこうと急激に動作する可能性がある。この状態において、特許文献1の手法による小駆動力で動作状態に遷移しようとしてもスレーブは動作を開始することができず、または動作開始までに長い時間がかかる場合がある。
また、従来の6自由度以下のマニピュレータでは、エンドエフェクタの空間上の位置と姿勢が決定すると、途中の各関節軸の角度が一意に決定するため、ユーザによる準備動作に特段の困難は発生しなかった。しかし、マスタスレーブマニピュレータが冗長度を持つ場合には、マスタを手動操作でスレーブの姿勢と一致させようとしたときに、許容範囲を粗くしたとしても、冗長性を持つ自由度を操作してマスタをスレーブの位置姿勢と一致させることは難易度が高く、熟練が必要となる。
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、マスタ側マニピュレータとスレーブ側マニピュレータの位置合わせを、容易に行うことができるマスタスレーブマニピュレータの位置姿勢合わせ方法を提供することを目的とする。
本発明にかかるマニピュレータの位置姿勢合わせ方法は、冗長自由度を有し、バイラテラルで動作するマスタスレーブマニピュレータの位置姿勢合わせ方法であって、マスタ側マニピュレータの肘位置、手首位置、手首角度の各パラメータについて、スレーブ側マニピュレータの位置、角度との偏差を算出し、前記演算部の演算結果により、前記偏差が指定範囲内になったときに、前記マスタ側マニピュレータの対応する部位が、スレーブ側マニピュレータの位置姿勢と一致するようにトルクを印加し、前記マスタ側マニピュレータの各部位の位置姿勢が、前記スレーブ側マニピュレータの位置姿勢と略一致した場合に、バイラテラル動作を開始する。
これにより、マスタ側マニピュレータの位置姿勢がスレーブ側マニピュレータの位置姿勢と一致するまで、マスタ側マニピュレータの部位ごとにトルクを発生させて位置合わせを実行する。
マスタ側とスレーブ側のマニピュレータの位置合わせを容易に実行できる。
実施の形態1にかかるマスタスレーブマニピュレータのブロック図である。 実施の形態1にかかるマスタスレーブマニピュレータの構成を示す図である。 実施の形態1にかかる4ch型のバイラテラルのマスタスレーブマニピュレータによる制御方式を示す図である。 実施の形態1にかかるマスタスレーブマニピュレータの動作フローチャートである。 実施の形態1にかかるゲインカーブの好適な設定の図である。 実施の形態2にかかるマスタスレーブマニピュレータの動作フローチャートである。 実施の形態2にかかるマスタスレーブマニピュレータの動作フローチャートである。
実施の形態1.
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明にかかるマスタスレーブマニピュレータ1のブロック図である。また図2は、本発明にかかるマスタスレーブマニピュレータの構成を示す図である。マスタスレーブマニピュレータ1は、ユーザが保持またはユーザの腕に装着し操作を行うマスタ2と、遠隔操作によって作業を行うスレーブ3を有する。
マスタ2及びスレーブ3は、アームに7軸以上の自由度を有し、人体の自由度を模擬した、冗長自由度を持つマニピュレータである。典型的にはスレーブ3にはカメラが取り付けられており、マスタ2側に接地されたモニタにカメラからの画像を表示し、ユーザによる操作を補助する。また、マスタ2に提示される情報はモニタによる視覚提示だけでなく、音響提示装置などを用いても良い。以下では説明を簡略化するために、それぞれマスタ2、スレーブ3のそれぞれにアームが1つ設けられているものとして説明するが双腕であってもよい。
マスタ2は、本体部11と、本体部に連結するアーム12を備える。
本体部11は、マスタ2のボディである。本体部11は、演算制御部21を有する。以下では、演算制御部21をマスタ演算制御部21と記載する場合がある。マスタ演算制御部21については後に詳述する。
アーム12は、上腕部、下腕部、手首部を有する。なお、本体部11に最も近い方向から上腕部、下腕部、手首部とする。アーム12は複数の軸を有し、上腕部、下腕部、手首部を回動ないし旋回可能に連結している。アーム12は7つの各関節22〜28の7自由度を有する。すなわちアーム12は、各関節として、肩ピッチ22と、肩ロール23と、肩ヨー24と、肘ピッチ25と、手首ヨー26と、手首ピッチ27と、手首ロール28を有する。またアーム12は、エンドエフェクタ操作装置29を有する。以下では、上腕部、下腕部、手首部について、それぞれ先端に近づく方向を長軸方向とする。また長手方向と直交し、かつ互いに直交する方向を、上下軸方向、左右軸方向として説明する。
肩ピッチ22は、上腕部をピッチ方向に動作させる軸である。肩ピッチ22がアクチュエータ等の動力によって動作することにより、上腕部は左右軸まわりの運動を行う。肩ピッチ22は、マスタ演算制御部21から入力した制御信号に基づいて動作を行う。
肩ロール23は、上腕部をロール方向に動作させる軸である。例えば肩ロール23がアクチュエータ等の動力によって動作することにより、上腕部は長手方向を軸として傾動する。肩ロール23は、マスタ演算制御部21から入力した制御信号に基づいて動作を行う。
肩ヨー24は、上腕部をヨー方向に動作させる軸である。例えば肩ヨー24がアクチュエータ等の動力によって動作することにより、上腕部の先端部の向きを変更する。肩ヨー24は、マスタ演算制御部21から入力した制御信号に基づいて動作を行う。
肘ピッチ25は、下腕部をピッチ方向に動作させる軸である。肘ピッチ25がアクチュエータ等の動力によって動作することにより、下腕部は左右軸まわりの運動を行う。肘ピッチ25は、マスタ演算制御部21から入力した制御信号に基づいて動作を行う。
手首ヨー26は、手首部をヨー方向に動作させる軸である。例えば手首ヨー26がアクチュエータ等の動力によって動作することにより、手首部の先端部の向きを変更する。手首ヨー26は、マスタ演算制御部21から入力した制御信号に基づいて動作を行う。
手首ピッチ27は、手首部をピッチ方向に動作させる軸である。手首ピッチ27がアクチュエータ等の動力によって動作することにより、手首部は左右軸まわりの運動を行う。手首ピッチ27は、マスタ演算制御部21から入力した制御信号に基づいて動作を行う。
手首ロール28は、手首部をロール方向に動作させる軸である。例えば手首ロール28が動作することにより、手首部は長手方向を軸として傾動する。肩ロール23は、マスタ演算制御部21から入力した制御信号に基づいて動作を行う。
アーム12には、全軸に角度検出器が内蔵されており、全ての軸の角度が決定すれば各部位の位置も自動的に決定される。なお、必ずしも1つの軸に1つのセンサが設けられている必要はなく、1つのセンサで複数の軸を計測しても良い。
マスタ演算制御部21は、アーム12の位置制御および力制御を行う。例えばマスタ演算制御部21は、準備動作中の初期では、アーム12の位置制御ゲインをゼロにする。またマスタ演算制御部21は、準備動作中には、力制御ゲインについて、重力補償、摩擦補償、慣性補償などのマスタアーム操作力を低減するための補助ゲインを発生させるよう制御する。
演算制御部21は、準備動作中において、アーム12の肘関節の位置が目標とする位置の近傍となるようユーザの操作によって位置合わせが実行されている最中に、肘位置の偏差があらかじめ定めた範囲内であれば、後述するスレーブ3の肩ピッチ42、肩ロール43の角度、位置に近づけるように、肩ピッチ22、肩ロール23を引き寄せるゲインをセットする。次に、演算制御部21は、アーム12の手首関節の位置が目標とする位置の近傍となるよう位置合わせがユーザの操作によって実行されている最中に、手首位置の偏差があらかじめ定めた範囲内であれば、肩ヨー24と肘ピッチ25について、手首を目標位置に引き寄せるようにゲインをセットする。さらに演算制御部21は、アーム12の手首の角度の偏差があらかじめ定めた範囲内であれば、手首ヨー26と手首ピッチ27と手首ロール28について、手首の角度を目標角度に近づけるようにゲインをセットする。
スレーブ3は、本体部31と、本体部31に連結するアーム32を備える。
本体部31は、スレーブ3のボディである。本体部11は、演算制御部41を有する。以下では、演算制御部41をスレーブ演算制御部41と記載する場合がある。
アーム32は、上腕部、下腕部、手首部を有する。またアーム32は、アーム12と同様に、各関節として、肩ピッチ42と、肩ロール43と、肩ヨー44と、肘ピッチ45と、手首ヨー46と、手首ピッチ47と、手首ロール48を有する。各関節42〜48は、スレーブ演算制御部41から入力された制御信号に基づいて動作する。またアーム32は、エンドエフェクタ49を有する。
アーム32には、全軸に角度検出器が内蔵されており、全ての軸の角度が決定すれば各部位の位置も自動的に決定される。なお、必ずしも1つの軸に1つのセンサが設けられている必要はなく、1つのセンサで複数の軸を計測しても良い。
スレーブ演算制御部41は、通常の動作中では、マスタ2のアーム12が動作するのに応じて、アーム32を動作させるよう、各関節42〜48に制御信号を出力する。またスレーブ演算制御部41は、準備動作の初期状態では、位置制御ゲインは現在位置を維持、力制御ゲインはゼロにする。
なお、マスタ演算制御部21およびスレーブ演算制御部41は、準備動作によるマスタ2とスレーブ3の位置、姿勢合わせが完了したら、マスタ2とスレーブ3の位置制御ゲインと力制御ゲインが同一になるように、動作制御を行う。これにより、マスタ2とスレーブ3の間が接続され、バイラテラルによる動作が開始する。
図3は、本実施の形態で利用される、4ch型のバイラテラルのマスタスレーブマニピュレータによる制御方式を記載した図である。4ch型による制御方式は、マスタ・スレーブ双方の位置、姿勢をそれぞれ独立にフィードバック制御することが可能であり、各関節に設けられたアクチュエータの減速機の摩擦補償や、電動機のロータコアの回転に伴う慣性をキャンセルする慣性補償、マニピュレータにかかる重力をキャンセルする重力補償などの制御アルゴリズムを加えた際の動作の滑らかさや、壁などの固い物質への衝突時のリアルな感覚の再現などに効果がある。
次に、マスタスレーブマニピュレータ1の動作について説明する。図4は、マスタスレーブマニピュレータ1の動作フローを示したフローチャートである。
最初に、準備動作を開始する。準備動作中は、マスタ2とスレーブ3の動作は切り離されている。
スレーブ3の演算制御部41は、アーム32の位置固定制御を開始する(ステップS11)。すなわち、スレーブ3の位置制御ゲインは現在位置を維持、力制御ゲインはゼロにする。
マスタ2の演算制御部21は、操作力補助制御を開始する(ステップS12)。すなわち演算制御部21は、アーム12の位置制御ゲインをゼロにし、力制御ゲインについて、重力補償、摩擦補償、慣性補償などの操作力を低減するための補助ゲインを発生させるよう制御する。ここでユーザは、マスタ2のアーム12の肘の位置を、スレーブ3のアーム32の位置に合致させるように操作する。
演算制御部21は、肘の位置の偏差が指定範囲内であるか否かを判定する(ステップS13)。すなわち演算制御部21は、スレーブ3が取得した肘の位置と、マスタ2が取得した肘の位置との偏差を算出する。偏差があらかじめ定めた指定範囲内であれば(ステップS13でYes)、ステップS14に進む。偏差が指定範囲内でなければ(ステップS13でNo)、ユーザがアーム12を動作させるとともに、ステップS13を繰り返す。
ここで、肘関節の位置偏差が一定範囲内にあるか否かの判定を行うことは、肩ピッチ22と肩ロール23の角度の偏差が一定範囲内であるか否かの判定を行うことと同意である。演算制御部21は、肩ピッチ22と肩ロール23の判定については、それぞれの偏差の自乗和が特定の範囲以下になっていることを判定する。これにより肘位置の引き寄せが始まる範囲が矩形ではなく円形になるため、ユーザはなめらかに操作することができる。
演算制御部21は、スレーブ3が取得した肘の位置に合致させるように、肩ピッチ22と肩ロール23に与えるトルクのゲイン設定を行う(ステップS14)。これにより、肩ピッチ22と肩ロール23は引き寄せ動作を行う。
演算制御部21は、手首部の位置の偏差が指定範囲内であるか否かを判定する(ステップS15)。すなわち演算制御部21は、スレーブ3が取得した手首の位置と、マスタ2が取得した手首の位置との偏差を算出する。偏差があらかじめ定めた指定範囲内であれば(ステップS15でYes)、ステップS16に進む。偏差が指定範囲内でなければ(ステップS15でNo)、ユーザの操作によって指定範囲内に入るのを待つ。
演算制御部21は、スレーブ3が取得した手首の位置に合致させるように、肩ヨー24と肘ピッチ25に与えるトルクのゲイン設定を行う(ステップS16)。これにより、肩ヨー24と肘ピッチ25は引き寄せ動作を行う。
演算制御部21は、手首部の角度の偏差が指定範囲内であるか否かを判定する(ステップS17)。すなわち演算制御部21は、スレーブ3が取得した手首の向きと、マスタ2が取得した手首の向きとの偏差を算出する。偏差があらかじめ定めた指定範囲内であれば(ステップS17でYes)、ステップS18に進む。偏差が指定範囲内でなければ(ステップS17でNo)、ユーザの操作によって指定範囲内に入るのを待つ。
演算制御部21は、スレーブ3が取得した手首の向きに合致させるように、手首ヨー26と手首ピッチ27と手首ロール28に与えるトルクのゲイン設定を行う(ステップS18)。これにより、手首ヨー26と手首ピッチ27と手首ロール28は動作を行う。
演算制御部21は、全ての角度の偏差が指定範囲内であるか否かを判定する(ステップS19)。ここで角度の偏差とは、各関節に使用されているアクチュエータやモータの角度である。全ての角度の偏差が指定範囲内であれば、肘や手首の位置、角度が、目標位置や角度に合致している状態である。全ての角度の偏差があらかじめ定めた指定範囲内であれば(ステップS19でYes)、準備動作を終了し、マスタ2とスレーブ3の位置制御ゲイン、力制御ゲインを一致させることにより、マスタ2とスレーブ3を接続し、バイラテラル動作を開始する。全ての角度の偏差があらかじめ定めた指定範囲内でなければ(ステップS19でNo)、ユーザの操作によって指定範囲内に入るのを待つ。
ここで、ステップS13およびステップS14で示した肘位置の偏差と、肩ピッチ22と肩ロール23の引き寄せゲインの関係は、図5の点線に示すようなゲインカーブを設定する。これは、図5の実線で示すように、偏差に比例したトルクを発生させる、標準的な位置制御Pゲイン(比例ゲイン)を設定すると、偏差が指定範囲に入った場合に急激にトルクが立ち上がる上に、目標位置付近において引き寄せトルクが小さくなってしまうために、位置合わせに遊びが有るような感覚となるためである。点線で示したようなゲインカーブとすることにより、偏差が指定範囲に入った場合にトルクが急速に立ち上がることもなく、目標位置に近づいた場合であっても、引き寄せトルクが小さくならず、遊びが有るような感覚となるのを防止することができる。また点線で示すように、目標位置付近でのトルクを大きくし過ぎると発振が起こる場合がある。この場合には、引き寄せトルクを抑えるか、位置制御ゲインにIゲイン(積分ゲイン)や、Dゲイン(微分ゲイン)を加えることにより調整することで、発振を抑えることができる。
なお、ステップS15およびステップS16における肩ピッチ22と肩ロール23や、ステップS17およびステップS18における手首ヨー26と手首ピッチ27と手首ロール28の引き寄せゲインについても同様に、図5の点線に示すようなゲインカーブの設定を行う。
これにより、7軸以上である冗長自由度を有するマスタスレーブマニピュレータにおいて、マスタ側とスレーブ側のマニピュレータの位置合わせを、スレーブ側のマニピュレータを動作させること無く、マスタ側の簡単な動作で安全に実行することができる。すなわち、マスタ側マニピュレータの位置姿勢がスレーブ側マニピュレータの位置姿勢と一致するまで、マスタ側マニピュレータの部位ごとに引き寄せトルクを発生させることにより、位置合わせを実行することができる。
実施の形態2.
次に、マスタ側とスレーブ側のマニピュレータの位置合わせを行う他の動作フローについて説明する。なお、実施の形態2にかかるマスタスレーブマニピュレータ1の構成物品については、実施の形態1に示した構成物品と同一であるため、説明を省略する。
図6及び図7は、マスタスレーブマニピュレータ1の動作フローを示したフローチャートである。
最初に、準備動作を開始する。準備動作中は、マスタ2とスレーブ3の動作は切り離されている。
スレーブ3の演算制御部41は、アーム32の位置固定制御を開始する(ステップS21)。すなわち、スレーブ3の位置制御ゲインは現在位置を維持、力制御ゲインはゼロにする。
マスタ2の演算制御部21は、操作力補助制御を開始する(ステップS22)。すなわち演算制御部21は、アーム12の位置制御ゲインをゼロにし、力制御ゲインについて、重力補償、摩擦補償、慣性補償などの操作力を低減するための補助ゲインを発生させるよう制御する。ここでユーザは、マスタ2のアーム12の位置及び姿勢を、スレーブ3のアーム32の位置及び姿勢に合致させるように操作する。
演算制御部21は、ユーザの操作によって肘の位置の偏差が指定範囲内に入ったかどうかを判定する(ステップS23)。偏差があらかじめ定めた指定範囲内であれば(ステップS23でYes)、ステップS24に進む。偏差が指定範囲内でなければ(ステップS23でNo)、ステップS30に進む。
演算制御部21は、ステップS24ではスレーブ3が取得した肘の位置に合致させるように、肩ピッチ22と肩ロール23に与えるトルクのゲイン設定を行う(ステップS24)。
演算制御部21は、ユーザの操作によって手首部の位置の偏差が指定範囲内に入ったかどうかを判定する(ステップS25)。偏差があらかじめ定めた指定範囲内であれば(ステップS25でYes)、ステップS26に進む。偏差が指定範囲内でなければ(ステップS25でNo)、ユーザの操作によって指定範囲内に入るのを待つ
演算制御部21は、スレーブ3が取得した手首の位置に合致させるように、肩ヨー24と肘ピッチ25に与えるトルクのゲイン設定を行う(ステップS26)。
演算制御部21は、ユーザの操作によって手首部の角度の偏差が指定範囲内に入ったかどうかを判定する(ステップS27)。偏差があらかじめ定めた指定範囲内であれば(ステップS27でYes)、ステップS18に進む。偏差が指定範囲内でなければ(ステップS27でNo)、ユーザの操作によって指定範囲内に入るのを待つ。
演算制御部21は、スレーブ3が取得した手首の向きに合致させるように、手首ヨー26と手首ピッチ27と手首ロール28に与えるトルクのゲイン設定を行う(ステップS28)。これにより、手首ヨー26と手首ピッチ27と手首ロール28は動作を行う。その後、ステップS29に進む。
演算制御部21は、全ての角度の偏差が指定範囲内であるか否かを判定する(ステップS29)。全ての角度の偏差があらかじめ定めた指定範囲内であれば(ステップS29でYes)、準備動作を終了し、マスタ2とスレーブ3の位置制御ゲイン、力制御ゲインを一致させることにより、マスタ2とスレーブ3を接続し、バイラテラル動作を開始する。全ての角度の偏差があらかじめ定めた指定範囲内でなければ(ステップS29でNo)、ユーザの操作によって指定範囲内に入るのを待つ。
ステップS23において肘の位置の偏差が指定範囲内で無ければ、演算制御部21は、手首部の位置の偏差が指定範囲内であるか否かを判定する(ステップS30)。偏差があらかじめ定めた指定範囲内であれば(ステップS30でYes)、ステップS31に進む。偏差が指定範囲内でなければ(ステップS30でNo)、ステップS23に戻る。このときユーザは、アーム12を移動させ、肘または手首の位置が指定範囲に入るように姿勢を調整する。
演算制御部21は、スレーブ3が取得した肘の位置に合致させるように、肘ピッチ25に与えるトルクのゲイン設定を行う(ステップS31)。
演算制御部21は、肘の位置の偏差が指定範囲内であるか否かを判定する(ステップS32)。偏差があらかじめ定めた指定範囲内であれば(ステップS32でYes)、ステップS33に進む。偏差が指定範囲内でなければ(ステップS32でNo)、ステップS34に進む。
演算制御部21は、スレーブ3が取得した肘の位置に合致させるように、肩ピッチ22と肩ロール23と肩ヨー24に与えるトルクのゲイン設定を行う(ステップS33)。その後、ステップS27に進む。
ステップS32において肘の位置の偏差が指定範囲内でなければ、演算制御部21は、手首部の角度の偏差が指定範囲内であるか否かを判定する(ステップS34)。偏差があらかじめ定めた指定範囲内であれば(ステップS34でYes)、ステップS35に進む。偏差が指定範囲内でなければ(ステップS34でNo)、ユーザの操作によって指定範囲内に入るのを待つ。
演算制御部21は、スレーブ3が取得した手首の向きに合致させるように、手首ヨー26と手首ピッチ27と手首ロール28に与えるトルクのゲイン設定を行う(ステップS35)。
演算制御部21は、肘の位置の偏差が指定範囲内であるか否かを判定する(ステップS36)。偏差があらかじめ定めた指定範囲内であれば(ステップS36でYes)、ステップS37に進む。偏差が指定範囲内でなければ(ステップS36でNo)、ユーザの操作によって指定範囲内に入るのを待つ。
演算制御部21は、スレーブ3が取得した肘の位置に合致させるように、肩ピッチ22と肩ロール23と肩ヨー24に与えるトルクのゲイン設定を行う(ステップS37)。その後、ステップS29に進み、全ての位置、角度の偏差が指定範囲内であるかを判定する。
これにより、肩側から先に位置を合わせるユーザと、手首側から先に位置を合わせるユーザのいずれにも対応可能な位置姿勢合わせ方法を提供することができる。位置の調整を肩側から行うか、手首側から行うかのいずれが好ましいかはユーザによって異なるが、実施の形態2にかかる動作フローによれば、いずれの場合にも対応することができる。すなわち、マスタ2をスレーブ3の正確な位置に引き寄せるトルクを発生させる際に、肩側関節から手首側関節の順に引き寄せることや、手首側関節から肩側関節から手首側関節の順に引き寄せることができ、粗い位置合わせが完了した関節軸から、順次引き寄せトルクを発生させることができる。
肘位置の偏差より先に、手首位置の偏差があらかじめ定めた指定範囲内に入るステップS30のフローでは、肘ピッチ25のゲインを制御することに加えて、手首の位置が変わらないように、他の各関節21〜24および26〜28を協調動作させることができると良い。この場合、ユーザは肘の位置を変更する自由度が1となり、肘関節の位置合わせが非常に容易となる。
なお、本発明は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。またマスタ2において、手首ヨー26を第1の手首ヨー、手首ロール28を第2の手首ヨーに置き換え、スレーブ3において手首ヨー46を第3の手首ヨー、手首ロール48を第4の手首ヨーに置き換えても良い。これにより、例えばマスタ2の手首では、第1の手首ヨーと、手首ピッチと、第2の手首ヨーからなる軸構成とし、スレーブ3も同様の構成として、準備動作を実行できる。
1 マスタスレーブマニピュレータ
2 マスタ
3 スレーブ
11 本体部
12 アーム
21 演算制御部
22 肩ピッチ
23 肩ロール
24 肩ヨー
25 肘ピッチ
26 手首ヨー
27 手首ピッチ
28 手首ロール
29 エンドエフェクタ操作装置
31 本体部
32 アーム
41 演算制御部
42 肩ピッチ
43 肩ロール
44 肩ヨー
45 肘ピッチ
46 手首ヨー
47 手首ピッチ
48 手首ロール
49 エンドエフェクタ

Claims (1)

  1. 冗長な自由度を有し、バイラテラルで動作するマスタスレーブマニピュレータの位置姿勢合わせ方法であって、
    マスタ側マニピュレータの肩位置、肩角度、肘位置、手首位置、手首角度の各パラメータについて、スレーブ側マニピュレータの位置、角度との偏差を算出し、
    前記偏差が指定範囲内になったときに、前記マスタ側マニピュレータの対応する部位が、スレーブ側マニピュレータの位置姿勢と一致するように、前記肩と前記肘と前記手首のうち、選択した任意の関節から順にトルクを印加して位置と角度の調整を行い
    前記マスタ側マニピュレータの各部位の位置姿勢が、前記スレーブ側マニピュレータの位置姿勢と略一致した場合に、バイラテラル動作を開始する、
    マスタスレーブマニピュレータの位置姿勢合わせ方法。
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